JP2008061665A - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウイング部が、柔らかな肌触りを有し、ウイング部を容易にショーツ等に巻き込んで固定でき、その際に生じる折り曲げ部も柔軟で着用者に不快感を与えにくく、また、不織布に粘着剤を転着して粘着部を形成する場合の転着性にも優れている吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収層2及び防漏層3を具備する縦長の吸収性本体4と、該吸収性本体4の両側に設けられた一対のウイング部6,6とを有する吸収性物品1において、ウイング部6は、2層以上の積層構造を有する積層不織布61からなり、積層不織布61は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布62からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布63からなり、積層不織布61の上下面間が該積層不織布61に一体的に施されたエンボス加工により一体化されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、経血やおりもの、尿などを吸収する為の、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に関し、詳しくは、吸収性本体の両側にウイング部を有する吸収性物品及びその効率的な製造方法に関する。
従来、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品として、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有するものが知られている。
ウイング部は、使用中における吸収性物品の位置ズレやヨレを防止したり、吸収性物品を固定するショーツ等の下着が汚れることを防止するものである。
一般に、ウイング部は、非肌側の片面に粘着部が設けられており、吸収性物品をショーツ等に固定する際に、クロッチ部の側縁に沿って折り曲げられ、該粘着部を介してショーツ等の非肌対向面に固定される。
従来の吸収性物品におけるウイング部の構造は、吸収性本体の肌当接面を構成する不織布製のシートもしくは開孔フィルムと、吸収性本体の肌当接面とは反対側の面を構成する樹脂フィルム製の液不透過性シートとを、それぞれ吸収性本体の幅方向の外方に向かって延出させてウイング部を形成し、該ウイング部の液不透過性シート側に粘着剤を塗布して粘着部を設けたものが殆どである。
また、特許文献1には、ウイング部の肌触り及び、通気性を向上させる為に、ウイング部を不織布のみから構成した吸収性物品が提案されている。
特開2002−272786号公報
従来の液不透過性シートと不織布製のシートとからなるウイング部を備えた吸収性物品においては、ウイング部をショーツに巻き込み固定したときに、その折り返し部が硬くなり、足の付け根部分に不快感を与えたり、フィルムを含んで構成される為に、通気性に劣るという問題があった。
また、特許文献1の吸収性物品のように、ウイング部を一枚の不織布で構成した場合には、ウイング部の柔らかさや通気性は改善されるが、柔らかな一枚の不織布で構成されるために、ウイング部をショーツに綺麗に巻き込む為の、不織布の剛性、腰が得られず、ウイング部をショーツに巻き込んで装着する操作をスムーズに行い難いという問題があった。
また、特許文献1には、ウイング部の付け根部を除く領域に、面状のヒートエンボス処理を施し、その部分の不織布をフィルム化させ、ズレ止め粘着剤と不織布との定着性を高めることが記載されている。このヒートエンボスは、ズレ止め粘着剤の定着性を改善する為には、エンボス面積を広くする必要があり、ウイング部を構成する不織布の厚み方向全体をエンボス一体化する為に、ウイング不織布が薄く硬くなり、ウイング部の肌触り、柔らかさや操作性が損なわれる。
本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る吸収性物品及びその効率的な製造方法を提供することにある。
本発明は、吸収層及び防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有する吸収性物品において、前記ウイング部は、2層以上の積層構造を有する積層不織布からなり、前記積層不織布は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布からなり、前記積層不織布の上下面間が該積層不織布に一体的に施されたエンボス加工により一体化されていることを特徴とする吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、前記吸収性物品の製造方法であって、エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の片側に、エンボスロールを用いて第1のエンボス加工を施す工程、第1のエンボス加工を施した部分と第1のエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返して積層不織布を得る工程、該積層不織布に第2のエンボス加工を施し、該積層体の上下面間を部分的に一体化させる工程、該積層不織布を、吸収性物品とされたときの肌側に第1のエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側に第1のエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の構成部材に固定する工程、及び該積層不織布をウイング部の形状を生じるように切断する工程を具備する、吸収性物品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記吸収性物品の製造方法であって、エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の中央部又両側部に、エンボスロールを用いて第1のエンボス加工を施す工程、第1のエンボス加工を施した部分と第1のエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返して積層不織布を得る工程、該積層不織布に第2のエンボス加工を施し、該積層体の上下面間を部分的に一体化させる工程、該積層不織布を、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の積層不織布に分離する工程、及び、2本に分離した積層不織布を、そのまま或いは所定の長さに切断した後、吸収性物品とされたときの肌側にエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側にエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の両側部を構成する部材に固定する工程を具備する、吸収性物品の製造方法を提供するものである。
本発明の吸収性物品は、ウイング部が、柔らかな肌触りを有する。また、ウイング部を容易にショーツ等に巻き込んで固定でき、その際に生じる折り曲げ部も柔軟で着用者に不快感を与えにくい。また、不織布に粘着剤を転着して粘着部を形成する場合の転着性にも優れている。
本発明の吸収性物品の製造方法によれば、上記吸収性物品を効率的に製造することができる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収層2及び液不透過性の防漏層3を具備する縦長の吸収性本体4と、吸収性本体4の長手方向の両側に設けられた一対のウイング部6,6とを有する。
吸収層2は、図2に示すように、液透過性の表面シート21と液保持性の吸収体22とからなり、防漏層3は、液不透過性(難透過性も含む)の裏面シート31からなる。吸収体22は、表面シート21と裏面シート31との間に挟持固定されている。表面シート21、吸収体22及び裏面シート31は一体化されて吸収性本体4を構成している。吸収性本体4の長手方向両側部の表面シート21側には、サイドシート51が配されて防漏ポケット5が形成されている。防漏ポケット5は、表面シート21から離間可能な自由端52と、サイドシート51が表面シート21に固定されて形成された固定端53とを有している。吸収性本体4の非肌当接面にはショーツとの接合に用いられる本体粘着部(図示略)が設けられている。
本実施形態のナプキン1における各ウイング部6は、図2に示すように、2層の積層構造を有する積層不織布61からなり、該積層不織布61は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布62からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布63からなる。
肌側及び非肌側は、図2に示すように、ウイング部6を吸収性本体4の側方に延ばしたときに、吸収性本体4の肌当接面側(表面シート側)と同じ側(図2中の上側)が肌側であり、吸収性本体4の非肌当接面側(裏面シート側)と同じ側が非肌側である。
また、積層不織布61の上下面間は、図3(a)に示すように、該積層不織布61に一体的に施されたエンボス加工により一体化されている。以下、このエンボス加工(積層不織布に一体的に施され、該積層不織布の上下面間を一体化させているエンボス加工)を一体化エンボス加工(後述する製造方法においては第2のエンボス加工)ともいう。
本発明における未エンボス不織布は、エンボス加工が施されていない不織布である。但し、この未エンボス不織布に関し、エンボス加工が施されていないという場合のエンボス加工は、前述した一体化エンボス加工を含まない。
未エンボス不織布62としては、高圧水流処理により繊維ウエブの構成繊維同士を交絡させて得られる不織布であるスパンレース不織布、熱風処理により繊維ウエブの構成繊維同士を熱融着させて得られる不織布であるエアスルー不織布、接着剤で繊維ウエブの構成繊維同士を接着させて得られる不織布であるレジンボンド不織布等が挙げられる。
これらの不織布の製造に用いる繊維ウエブは、カード機や空気中で繊維をウェブ状に積繊してなるエアレイド法等によって製造することができる。
これらの中でも、肌触りの点から、スパンレース不織布、エアスルー不織布が好ましく、若干の伸張性を有することによるウイングの操作性やコストも考慮するとエアスルー不織布がより好ましい。
未エンボス不織布62の構成繊維は、合成繊維、再生ないし半合成繊維及び天然繊維の何れであっても良い。合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン繊維、ポリエチレンフタレート等のポリエステル樹脂からなるポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、2種以上の樹脂からなる複合繊維等が挙げられる。複合繊維としては、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維等が挙げられる。再生繊維ないし半合成繊維としては、レーヨン、キュプラ、テンセル等が挙げられる。天然繊維としては、パルプ繊維、コットン繊維等が挙げられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの繊維の中でも好ましいのは、肌触りと不織布表面強度の点からポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維である。未エンボス不織布中のポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維の含有割合は、30〜100重量%、特に50〜100重量%であることが好ましい。
未エンボス不織布62は、坪量が10〜50g/m2であり、密度が0.005〜0.05g/cm3であり、厚みが0.3〜3mmであることが好ましく、より好ましくは、坪量が15〜30g/m2であり、密度が0.007〜0.03g/cm3、厚み0.5〜2mmである。
未エンボス不織布62の坪量を10g/m2以上にすることで、不織布を地合良く安定的に製造することが容易となり、坪量を50g/m2以下にすることで、ウイングの装着に関する操作性やコスト的に安いものとすることができる。未エンボス不織布62の密度を0.005g/cm3以上にすることで、不織布としての強度を充分として、使用中に、繊維の毛羽等が発生することを抑制でき、密度を0.05g/cm3以下にすることで、不織布が硬くなりすぎて肌触りが悪くなることを防止できる。未エンボス不織布62の厚みを0.3mm以上とすることで、良好なクッション性が得られ、肌触りを良好なものとすることができ、3mm以下とすることで、製造時に該不織布をロールから供給する場合に、該ロールの巻き長さが長くなり、生産性が良好となる。
未エンボス不織布62の厚み等は、それぞれ、以下のように求められる。
〔厚み〕
ウイング部から測定用のサンプル(積層不織布61の小片)を切り出す。サンプルを切り出す際には、ウイング部を、粘着剤69が塗布されていない部分(例えば、図1中のA−A線)で切断して、下層のエンボス不織布63における複数のエンボス部64を通る切断面〔図3(a)参照〕を生じさせる。また、サンプルは、不織布の厚みが変化しないように切り出す。
切り出したサンプル上に、2.5g/cm2の荷重となるように、平板で加重した。図3(a)に示すが如く、切断面をマイクロスコープで観察し、上層の第2エンボスが掛かっていない未エンボス不織布の厚み(L1)を測定する。計10点の厚みを求め、10点の平均値を上層の未エンボス不織布の厚みとした。不織布の種類によっては表面に部分的に繊維の毛羽があるものがあるが、不織布表面の毛羽の厚みは含めずに測定する。
〔坪量〕
坪量の測定は、不織布を10cm×10cmの寸法に切り出し、その重量を測定し、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。
ウイングつきの製品から測定する場合は、ウイング部を構成する積層不織布を製品から切り出し、更に積層不織布から上層の未エンボス不織布のみを剥がして、その未エンボス不織布の面積と重量を測定する。測定した重量と面積から、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。上層未エンボス不織布に接着剤、粘着剤が付着している場合は、トルエン等の有機溶剤で、粘着剤を溶解除去し、乾燥した後に測定する。
〔密度〕
密度は、不織布の見掛けの密度である。密度は、上記のようにして測定した坪量と厚みから算出した。
例えば、坪量が20g/m2の不織布で、厚みが1mmであれば、
密度=坪量/1m2辺りの不織布容積=20g/(厚み0.1cm×100cm×100cm)=0.02g/cm3である。
エンボス不織布63としては、上述した未エンボス不織布62として例示した各種不織布にエンボス加工を施したもの等を用いることができる。また、エンボス加工により繊維同士間を接合させた、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布の他にスパンボンド不織布とメルトブローン不織布とを複合した不織布等を用いることもできる。
エンボス不織布63は、各種の不織布のなかでも、不織布表面強度とズレ止め粘着剤69の転着性の点から、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維からなるエアスルー不織布にエンボス加工を施したもの、あるいは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維からなる繊維ウェブにヒートロールエンボス加工したヒートロール不織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維からなるスパンボンド不織布が好ましい。
エンボス不織布63は、エンボス加工により、図3(a)及び図3(b)に示すように、厚みが部分的に薄くなった部分64(以下、エンボス部ともいう)を有している。
エンボス部64が、ウイング部の可撓性を向上させるために、エンボス不織布63における、吸収性本体の長手方向と同じ方向(図1のX方向)及び吸収性本体の幅方向と同じ方向(図1のY方向)のそれぞれにおいて非連続に形成されていることが好ましい。
エンボス部64は、単に圧縮されて厚密化されている部分であっても良いが、熱エンボス、高周波エンボス又は超音波エンボス等により、エンボス不織布63の構成繊維同士が融着していることが好ましい。
エンボス部64は、ウイング部の面積に対して充分に小さい面積のものが、エンボス不織布63における、ウイング部6を形成する部分の全域に亘るように分布していることが好ましく、ウイング部6を形成する部分の全域に均一なパターンで万遍なく分散していることがより好ましい。例えば、小円形のエンボス部を、千鳥状のパターンで万遍なく分散配置することができる。個々のエンボス部64の平面視形状は、円形または楕円形が好ましいが、矩形、三角形、ハート形等の任意の形状とすることもできる。
また、面積10cm2の当たりのエンボスの個数は、5〜50個程度であることが好ましく、より好ましくは10〜30個程度である。また、個々のエンボス部64の面積は、0.005〜0.3cm2、特に0.01〜0.2cm2であることが好ましい。エンボスの面積率(不織布の単位面積当りのエンボス部の合計面積)は、2〜50%、特に3〜30%であることが好ましい。
また、ズレ止め剤69の転着性をより高める目的で、ズレ止め粘着剤69に相当する部分全面をエンボス加工しても良い。
エンボス不織布63は、坪量が10〜50g/m2であり、密度が0.02〜0.5g/cm3であり、厚みが0.1〜1.5mmであることが好ましく、より好ましくは、坪量が15〜30g/m2であり、密度が0.03〜0.3g/cm3、厚み0.15〜1.0mmであることがより好ましい。
エンボス不織布63の坪量を10g/m2以上にすることで、該不織布を地合良く安定的に製造することが容易となり、また、強度も充分となる。他方、坪量を50g/m2以下にすることで、コスト的に安いものとすることができる。エンボス不織布63の密度を0.02g/cm3以上にすることで、不織布としての強度が充分となり、密度を0.5g/cm3以下にすることで、不織布が硬くなりすぎて肌触りが悪くなることを防止できる。エンボス不織布63の厚みを0.1mm以上とすることで、 ズレ止め粘着剤69の未エンボス不織布への裏抜けを防止し、1.5mm以下とすることで、製造時に該不織布をロールから供給する場合に、該ロールの巻き長さが長くなり、生産性が良好となる。
エンボス不織布63の厚み等は、それぞれ、以下のように求められる。
〔厚み〕
ウイング部から測定用のサンプル(積層不織布61の小片)を切り出す。サンプルを切り出す際には、ウイング部を、粘着剤69が塗布されていない部分(例えば、図1中のA−A線)で切断して、下層のエンボス不織布63における複数のエンボス部64を通る切断面〔図3(a)参照〕を生じさせる。また、サンプルは、不織布の厚みが変化しないように切り出す。
切り出したサンプル上に、2.5g/cm2の荷重となるように、平板で加重した。図3(a)に示す如く、切断面をマイクロスコープで観察し、下層のエンボス不織布の厚みL2
図3(a)に示す如く、切断面をマイクロスコープで観察し、下層のエンボス不織布の厚みL2〔図3(b)参照〕及びそのエンボス部64の厚みL3〔図3(b)参照〕を測定する。エンボス不織布の厚みは、L2とL3の平均厚みとし、計10点の厚みL2,L3を求め、10点のL2とL3の平均値を下層のエンボス不織布の厚みとした。不織布の種類によっては表面に部分的に繊維の毛羽があるものがあるが、不織布表面の毛羽の厚みは含めずに測定する。
〔坪量〕
坪量の測定は、不織布を10cm×10cmの寸法に切り出し、その重量を測定し、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。
ウイングつきの製品本体から測定する場合は、ウイング部を構成する積層不織布を製品から切り出し、更に積層不織布から下層のエンボス不織布のみを剥がして、そのエンボス不織布の面積と重量を測定する。尚、下層エンボス不織布には、ズレ止め粘着剤69が塗布されているが、トルエン等の有機溶剤で、粘着剤69を溶解除去した後に、測定した重量と面積から、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。
〔密度〕
密度は、不織布の見掛けの密度である。密度は、上記のようにして測定した坪量と厚みから算出した。
例えば、坪量が20g/m2の不織布で、L2とL3の平均厚みが1mmであれば、
密度=坪量/1m2辺りの不織布容積=20g/(厚み0.1cm×100cm×100cm)=0.02g/cm3である。
積層不織布61の上下面間は、前述した一体化エンボス加工により一体化されている。積層不織布61には、この一体化エンボスによるエンボス部65(以下、一体化エンボス部65ともいう)が形成されている。
一体化エンボス部65は、ウイング部の面積に対して充分に小さい面積のものが、エンボス不織布63における、ウイング部6を形成する部分の全域に亘るように分布していることが好ましく、ウイング部6を形成する部分の全域に均一なパターンで万遍なく分散していることがより好ましい。例えば、小円形の一体化エンボス部65を、千鳥状のパターンで万遍なく分散配置することができる。個々の一体化エンボス部65の平面視形状は、円形または楕円形が好ましいが、矩形、三角形、ハート形等の任意の形状とすることもできる。
一体化エンボス部65においては、熱エンボス、高周波エンボス又は超音波エンボス等により、肌側の未エンボス不織布62と非肌側のエンボス不織布63とが、繊維同士の熱融着により結合していることが好ましく、これら両不織布62,63間に1枚又は2枚以上の第3の繊維シート(不織布や繊維ウエブ)が介在する場合は、第3の繊維シートを含めて、総ての層間が、繊維同士の熱融着により結合していることが好ましい。
さらに、前記一体化エンボス部65では、その融着が均一におこなわれているのではなく、一体化エンボス部65の周辺部が中心より白くなっていたり、一体化エンボス部65に所々白い部分が配置されているような、外観で認識できる融着の弱い部分(あるいは繊維形状が残っている部分)を有していることが、積層不織布間の結合が安定する点から好ましい。
尚、本実施形態における積層不織布61の層間は、一体化エンボスのみにより一体化されており、積層不織布61の上下面間は、積層不織布61の平面方向において部分的に厚み方向に一体化されている。本発明における積層不織布61は、そのような一体化エンボスにより上下面間を部分的に結合されると共に、層間に配した接着剤(図示略)により層間を更に接着されているものであっても良い。その場合の接着剤は、ウイング部6を形成する部分の全域に隙間なく塗工されていても良いが、パターン塗工されていることが好ましい。パターン塗工の塗工パターンとしては、スパイラルパターン、ドットパターン、ストライプパターン(縞状パターン)、格子パターン、市松模様状のパターン等が挙げられる。
エンボス不織布63におけるエンボス部64の面積率(エンボス不織布の単位面積当りのエンボス部の合計面積)は、2〜50%、特に3〜30%であることが好ましく、積層不織布61における一体化エンボス部65の面積率は、1〜30%、特に3〜20%であることが好ましい。
エンボス部64の面積率が上記範囲内であると、ズレ止め剤の不織布への転着性が良く、またウイング不織布の曲げ剛性が硬くなりすぎず好ましい。また、一体化エンボス部65の面積率が、上記範囲であると、上層と下層不織布の接着強度とウイング表面の肌触りとして好ましい。
一体化エンボス部65の面積率は、エンボス部64の面積率が64よりも低い方が好ましく、エンボス部64の面積率aと一体化エンボス部65の面積率bとの比(b/a)は、0.2〜0.9、特に0.3〜0.8であることが、ウイングの肌触りとウイングの操作性の点から好ましい。
尚、積層不織布の平面方向において、エンボス不織布のエンボス部64の位置と、一体化エンボス65の位置とが重なって、見た目には、エンボス部64の存在が判別できないような場合であっても、両者が重なっていない部分における規則的なエンボス部64の配置パターンから、一体化エンボス加工の前に、そこにエンボス部64が存在していたことが判るような場合には、そのエンボス部64も存在するものとして、上述したエンボス部64の面積率や、面積10cm2の当たりのエンボス64の個数を算出する。
一体化エンボス部65は、図3(a)に示すように、肌側の凹部65aの深さD1が、非肌側の凹部65bの深さD2よりも深いことが好ましい。D1>D2とすることで、積層不織布61を、非肌側に折り曲げ易くなり、ウイング部6をショーツ等に巻き込んで固定することが一層容易となる。
肌側の凹部65aの深さD1は0.2〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜2.0mmである。非肌側の凹部65bの深さD2は0〜1.0mmであることが好ましく、より好ましくは0〜0.5mmである。また、肌側と非肌側の凹部の深さの比(D2/D1)は、0〜0.7、特に0〜0.5が好ましい。
D2/D1を上記にする事により、ショーツに巻き込み易く、装着性が向上し好ましい。
前記深さD1及び深さD2は、一体化エンボス部を通る断面が生じるように積層不織布を切断してサンプルを切り出し、ハイスコープを用いて、当該サンプルの断面から無荷重下の深さを測定する。計10点の測定値の平均値をD1又はD2とする。また、D2が0とは、非肌側の凹部65bがないことを意味する。
また、面積10cm2の当たりの一体化エンボス65の個数は、1〜30個程度であることが好ましく、より好ましくは3〜20個程度である。
また、個々の一体化エンボス部65の面積は0.005〜0.3、特に0.01〜0.2cm2であることが好ましい。
また、積層不織布61は、本実施形態におけるように、未エンボス不織布62とエンボス不織布63とが積層された2層構造の不織布であり、該未エンボス不織布62及び該エンボス不織布63は、何れも疎水性の合成繊維からなることが好ましい。
積層不織布61を構成する不織布の全部が疎水性の合成繊維からなることで、ナプキン両サイドから血液が染み出すのを防止し、防漏効果を向上させる。ウイング部に少量血液が漏れ出してもウイング部で吸収できるように、上層未エンボス不織布は親水性に、下層エンボス不織布は、疎水性の不織布にする事も好ましく使用出来る。
疎水性の合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維等を用いることができる。疎水性の合成繊維は、スパンボンド法やメルトブロー法等のその表面に界面活性剤を有しない不織布の製造方法により樹脂本来の疎水性を発現するようにされているか、上記樹脂本来が疎水性の繊維を更に疎水化する目的及び、親水性の樹脂からなる繊維表面を疎水化する為に疎水性処理剤を表面に塗工したり、当該樹脂に疎水性処理剤を練り込んで紡糸する方法等によって疎水性としたものであっても良い。疎水性の繊維は、シリコン系、フッソ系、パラフィン系等の疎水性繊維化油剤で処理してなるものが好ましい。
本実施形態の生理用ナプキン1においては、ウイング部6の肌側が未エンボス不織布62からなる積層不織布61からなるため、ウイング部6が柔らかな肌触りを有する。また、その一方において、ウイング部の非肌側がエンボス不織布63からなり、ウイング部6が充分な強度と腰を有するものとなるため、ウイング部6をショーツ等に巻き込んで装着することも容易であり、また、その際に生じる折り曲げ部も、柔軟で不快感を与えにくい。また、積層不織布61に一体化エンボス部65が形成され、上層と下層の不織布が部分的に一体化されるため、ウイングの肌触りを維持したまま、ウイングの強度及び腰が改善され、ウイングのショーツへの巻き込み易さも向上する。
更に、ウイング部6の非肌側がエンボス不織布63からなり、肌側の未エンボス不織布62に比して、不織布繊維表面の表面強度が強く、また繊維密度が高いため、エンボス不織布63に粘着剤69を転着して、ウイング部6の片面にウイング部固定用のウイング部粘着部を形成する場合、該粘着剤69の転着性にも優れている。
また、女性がショーツに装着する時に、ウイング同士を巻き込みすぎ、片側のウイング粘着部が、もう片側のウイング不織布に接着した場合も、ウイング表面側は低密度の為に、接着しすぎて剥がし難いというトラブルもなくなる。
また、一体化エンボス部65がエンボス部65より間隔を空けて形成されている場合、積層不織布は、下層側においてエンボス部65によってショーツの側部の形状に沿ってより巻き込まれ易く、粘着剤69部分ではショーツの変形に従い易くなっており、上層側では、一体化エンボス部65間では、下層不織布よりも伸張性に富むことによって、ショーツ側部の形状を下層よりも緩やかに巻き込み、ショーツの変形に対してもウイング部全体でその動きを緩和する。この結果、ショーツ側部における柔らかさ、ナプキンの装着安定性が向上する。
本実施形態の生理用ナプキン1においては、図1及び図2に示すように、ウイング部6を構成する積層不織布61は、吸収体22の側縁部のやや外方において、熱シール、超音波シール等により裏面シート31に接合一体化されている。積層不織布61が裏面シート31に接合された接合部41は、吸収性本体4の長手方向に湾曲線状に延びており、前述した未エンボス不織布62及びエンボス不織布63それぞれは、接合部41を超えて、ナプキン1の幅方向の内方に向かって延出している。そして、未エンボス不織布62及びエンボス不織布63それぞれの延出部は、前述した防漏ポケット5の自由端52付近において互いに連続している。図2に示す例においては、防漏ポケット5の固定端53と自由端52との間における、2層の不織布間は接合されていない。
尚、生理用ナプキン1における表面シート21、吸収体22、裏面シート31、ウイング部粘着部形成用の粘着剤69としては、従来、この種の物品に用いられているものを特に制限なく用いることができる。
次に、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施形態(第1実施形態ともいう)について説明する。第1実施形態で製造するナプキンは、防漏ポケット5を構成するシート材が、固定端53と自由端52の間において、図6に示す構造を有する以外は、上述したナプキン1と同様の構造を有する。
第1実施形態の製造方法においては、先ず、図4(a)に示すように、全幅に亘ってエンボス加工が施されていない帯状の不織布60を連続搬送しながら、その長手方向の片側に、エンボスロール7を用いて、第1のエンボス加工としての熱エンボス加工を施す。エンボスロール7は、周面に散点状に凸部が形成されており、該エンボスロール7と、不織布60を挟んで反対側に位置する周面平滑なアンビルロール(図示略)との間で不織布60を部分的に加熱及び加圧することによって、帯状不織布60の片側に多数のエンボス部64を形成する。第1のエンボス加工後の不織布60は、エンボス加工を施した部分63がエンボス不織布となり、そのエンボス加工を施していない残りの部分62が未エンボス不織布となる〔図4(b)参照〕。
次いで、第1のエンボス加工後の不織布60を、連続搬送しながら、図4(c)に示すように、エンボス加工を施した部分63と施していない部分62とが重なるように折り返して積層不織布61aとする。この段階の積層不織布61aは、第1のエンボス加工を施した部分63と第1のエンボス加工を施していない部分62との間は接合されていない。
そして、その積層不織布61aに対して、図4(d)に示すように、第2のエンボス加工としての第2の熱エンボス加工を施す。この熱エンボス加工においても、周面に散点状に凸部が形成されたエンボスロール81と周面平滑なアンビルロール82との間で積層不織布61を部分的に加熱及び加圧する。
この第2のエンボス加工により、積層不織布61aの上下面間が一体化エンボス部65により一体化した積層不織布61が得られる〔図4(e)参照〕。
そして、得られた積層不織布61を、連続搬送しながら、長手方向に沿って切断し、2本の積層不織布61に分割する〔図5(a)(b)参照〕。
そして、それら2本の積層不織布61を、それぞれ、エンボス加工が施されていない部分62が肌側、エンボス加工が施された部分63が非肌側となるようにして、吸収性本体の構成部材としての表面シート21に固定する〔図5(c)参照〕。
積層不織布61の表面シート21への固定は、表面シート21の連続体の側部と積層不織布61の側部とを重ね、その重なり部に、ヒートシール等の公知の接合加工を施すことにより行う。この接合によって、防漏ポケット5の固定端53が形成される。
そして、2本の積層不織布61を固定した表面シート21を、吸収体22や裏面シート31と積層し、これらの所定の箇所をヒートシール等により接合する。
そして、得られた複合体を、ナプキン形状に打ち抜き、前後端42,43をヒートシール等により接合した。尚、この打ち抜き時には、各積層不織布61が、ウイング部6の形状を生じるように切断される。
そして、ナプキン形状に打ち抜いた複合体におけるウイング部6の片面にホットメルト型粘着剤を塗工してウイング部粘着部25を形成する。
このようにして、第1実施形態の製造方法によれば、本発明の一実施形態であるナプキン1Aを効率的に製造することができる。
尚、上述した製造方法においては、積層不織布61を表面シート21に固定した後に、積層不織布61をウイング部6の形状を生じるように切断したが、積層不織布61をウイング部6の形状を生じるように切断した後、それを、表面シート21等に固定しても良い。即ち、本発明の製造方法においては、積層不織布を吸収性本体の構成部材に固定する工程と、該積層不織布をウイング部の形状を生じるように切断する工程とは、何れを前に行っても良い。また、積層不織布61を固定する対象である吸収性本体の構成部材は、表面シート21に代えて裏面シート31等であっても良く、単独状態の表面シート21や裏面シート31に固定するのに代えて、これらの一方又は双方と吸収体等とが一体化されたものに固定しても良い。また、積層不織布61aに第2のエンボス加工を施す工程は、該積層不織布61aを、表面シート21等の吸収性本体の構成部材に固定する工程、及び/又は該積層不織布61aをウイング部の形状を生じるように切断する工程の後に行っても良い。
次に、本発明の吸収性物品の製造方法の第2及び第3実施形態について、図7を参照して説明する。
第2実施形態においては、全幅に亘ってエンボス加工が施されていない帯状不織布60を連続搬送しながら、第1実施形態と同様にして、該帯状不織布60の長手方向に延びる中央部にエンボス加工を施す。
第3実施形態においては、全幅に亘ってエンボス加工が施されていない帯状不織布60を連続搬送しながら、第1実施形態と同様にして、該帯状不織布60の長手方向の両側部にエンボス加工を施す。
図6中、不織布60Aが、帯状不織布60の長手方向の中央部にエンボス加工を施したものであり、不織布60Bが、帯状不織布60の長手方向の両側部にエンボス加工を施したものである。
そして、何れの実施形態においても、エンボス加工後の不織布60A,60Bを、エンボス加工を施した部分63と施していない部分62とが重なるように折り返して、層間が接着されていない積層不織布61a,61bとする。
そして、それらの積層不織布61a,61bに、第1実施形態における第2のエンボス加工と同様にして、第2のエンボス加工を施す。これにより、積層不織布61a,61bそれぞれの上下面間が一体化エンボス部65により一体化した積層不織布61Wが得られる。
第2及び第3実施形態においては、このようにして製造した、それぞれ1本の積層不織布61Wを、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の積層不織布61,61に切断して分離する。切断には公知の切断手段が用いられる。
そして、分離された2本の積層不織布61,61を、それぞれナプキン1つ分のサイズに切断した後、エンボス加工が施されていない部分62が肌側、エンボス加工が施された部分63が非肌側となるようにして、吸収性本体の両側部を構成する部材としての表面シート21又は裏面シート31にヒートシール等により固定する。切断により生じた2本の積層不織布61,61は、所定の長さに切断することなく、吸収性本体の両側部を構成する部材に接合することもできる。
そして、積層不織布61を固定した表面シート21又は裏面シート31を、吸収性物品を構成する吸収体等の他の部材(図示略)と一体化し、また、積層不織布61の固定により形成されたウイング部6の片面にウイング部粘着部25を形成して、ナプキン1Bが得られる。
第2及び第3実施形態で製造されるナプキン1Bは、表面シート21又は裏面シート31に積層不織布61が接合されており、ウイング部6が側方に向かって延出した積層不織布61から形成されている。
本発明は、上述した各実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、上述した生理用ナプキン1におけるウイング部6は、未エンボス不織布62とエンボス不織布63とが、防漏ポケット5を形成する部分まで延出して、その延出部分において連続していたが、図6や図8に示すナプキンのように、未エンボス不織布62とエンボス不織布63とは、非連続であっても良い。
また、図9に示すように、吸収性本体4における裏面シート31の非肌当接面側に、吸収体22を横断するように不織布製シート8を配し、該シート8と防漏ポケット5を形成するシート51とを、それぞれ、吸収性本体4の幅方向外方に延出させ、それぞれの延出部を、積層不織布61を構成する未エンボス不織布及びエンボス不織布としても良い。
また、上述した積層不織布は、一枚の未エンボス不織布を、部分的にエンボス加工し、未エンボス不織布とエンボス不織布を積層した不織布を示したが、それぞれ別部材の未エンボス不織布とエンボス不織布を準備し、積層不織布としても良い。
また、積層不織布は、2層構造のものに限られず、ウイング部のクッション感や強度を向上させる為に、3層以上の積層構造を有するものであっても良い。3層以上の積層不織布は、肌側の最上層を構成する未エンボス不織布62と非肌側の最下層を構成するエンボス不織布63との間に配する不織布は、それぞれ未エンボス不織布62かエンボス不織布63と同様のものを使用するのが、加工工程上、ロールの種類が増えないので好ましい。
また、ウイング部分に吸収性を持たせるために、パルプ等を乾式及び湿式法で製造した乾式パルプシートや吸収紙等を、未エンボス不織布とエンボス不織布との間に使用しても良い。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー、失禁パッド等であっても良い。
更に、本発明の一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンを示す平面図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3(a)は、図1に示す生理用ナプキンのウイング部の拡大断面図であり、図3(b)は、図3(a)の下層のエンボス不織布部分のみを示す拡大断面図である。 図4は、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施形態の前半部分を示す概略工程図である。 図5は、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施形態の後半部分を示す概略工程図である。 図6は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。 図7は、本発明の吸収性物品の製造方法の他の実施形態を示す概略工程図である。 図8は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。 図9は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態を示す幅方向断面図である。
符号の説明
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 吸収層
3 防漏層
4 吸収性本体
5 防漏ポケット
6 ウイング部
61 積層不織布
62 未エンボス不織布
63 エンボス不織布
64 エンボス不織布のエンボス部
65 一体化エンボス部
7 エンボスロール

Claims (7)

  1. 吸収層及び防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有する吸収性物品において、
    前記ウイング部は、2層以上の積層構造を有する積層不織布からなり、
    前記積層不織布は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布からなり、
    前記積層不織布の上下面間が該積層不織布に一体的に施されたエンボス加工により一体化されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記エンボス不織布は、エンボス部の面積率が2〜50%であり、前記積層不織布の上下面間を一体化させているエンボス部の面積率が1〜30%であり、後者のエンボス部の面積率が前者のエンボス部の面積率より低い、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記積層不織布の上下面間を一体化させているエンボス部は、肌側の凹部の深さが、非肌側の凹部の深さよりも深い、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 肌側の前記凹部の深さが0.2〜2.5mmであり、非肌側の前記凹部の深さが0〜1.0mmである、請求項3記載の吸収性物品。
  5. 前記未エンボス不織布は、坪量が10〜50g/m2であり、密度0.005〜0.05g/cm3であり、厚みが0.3〜3mmであり、
    前記エンボス不織布は、坪量が10〜50g/m2であり、密度が0.02〜0.5g/cm3であり、厚みが0.1〜1.5mmである、請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 請求項1記載の吸収性物品の製造方法であって、
    エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の片側に、エンボスロールを用いて第1のエンボス加工を施す工程、第1のエンボス加工を施した部分と第1のエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返して積層不織布を得る工程、該積層不織布に第2のエンボス加工を施し、該積層不織布の上下面間を一体化させる工程、該積層不織布を、吸収性物品とされたときの肌側に第1のエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側に第1のエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の構成部材に固定する工程、及び該積層不織布をウイング部の形状を生じるように切断する工程を具備する、吸収性物品の製造方法。
  7. 請求項1記載の吸収性物品の製造方法であって、
    エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の中央部又両側部に、エンボスロールを用いて第1のエンボス加工を施す工程、第1のエンボス加工を施した部分と第1のエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返して積層不織布を得る工程、該積層不織布に第2のエンボス加工を施し、該積層体の上下面間を一体化させる工程、該積層不織布を、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の積層不織布に分離する工程、及び、2本に分離した積層不織布を、そのまま或いは所定の長さに切断した後、吸収性物品とされたときの肌側にエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側にエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の両側部を構成する部材に固定する工程を具備する、吸収性物品の製造方法。
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