JP2008051784A - 基板の検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の基板を並行して検査することが可能で、しかもより作業性に優れた基板の検査システムを提供する。
【解決手段】基板Pを検査する複数の検査機1,1’・・と、この複数の検査機1,1’・・に対して共通に設けられた目視判定機(兼検査機)1とを備えた基板の検査システム10において、上記目視判定機1は、上記複数の検査機1,1’・・によりそれぞれ不良品と判定された基板Pの画像を集中的に表示する表示手段(4)と、この表示手段(4)に表示された画像に基づいて基板Pの目視判定を行う作業者がその判定結果を入力するための入力手段(4)とを有する。そして、上記検査機1,1’・・は、上記目視判定機1での判定結果を読み出してその結果に応じた所定の動作を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板に実装された部品の実装状態、基板上のプリント配線パターン、基板上のクリームはんだの印刷パターン等を検査する検査機が複数台設けられた基板の検査システムに関するものである。
従来から、基板に実装された部品の実装状態等を検査する検査機として、いわゆるインライン型のものとは別に、作業者の手動操作により個別に基板を検査するアウトライン用の卓上据え置き型(以下、単に卓上型という)の検査機が知られている。
例えば下記特許文献1に、この種の卓上型検査機の一つが開示されている。この検査機は、基板の画像を取り込む試験ユニットと、良否判定等の処理を行うメインユニットとを有しており、作業者が基板を試験ユニットにセットして検査開始の指示を与えると、当該ユニットに搭載された走査ユニットにより基板表面の画像が取り込まれてその画像データがメインユニットに転送され、この画像データに基づき良否判定等の処理が行われるとともに、その結果がメインユニットのモニタに表示されるようになっている。
特開2002−044835号公報
ところで、上記のような検査機では、1つの基板を検査処理するのにある程度時間がかかるため、単体の検査機で処理できる基板の数が限られてしまうという問題がある。そこで、この点を改善するための措置として、上記検査機を複数台並列に設置して1つの検査システムを構築し、1人の作業者で複数の基板を並行して検査できるようにすることが考えられる。
しかしながら、このように1人の作業者で複数の検査機を操作する検査システムにおいては、システムを適正に構築しないと、特に検査中の不良品発見時において作業者が複数の検査機の間で無駄に行き来する必要等が生じ、作業効率が低下するおそれがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、複数の基板を並行して検査することが可能で、しかもより作業性に優れた基板の検査システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、基板を検査する複数の検査機と、この複数の検査機に対して共通に設けられた目視判定機とを備えた基板の検査システムであって、上記目視判定機は、上記複数の検査機によりそれぞれ不良品と判定された基板の画像を集中的に表示する表示手段と、この表示手段に表示された画像に基づいて基板の目視判定を行う作業者がその判定結果を入力するための入力手段とを備え、上記検査機は、上記目視判定機での判定結果を読み出してその結果に応じた所定の動作を行うことを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、複数の検査機を設けることで複数の基板を並行して検査できるようにするとともに、上記検査機のいずれかで不良品と判定された基板を目視判定機で目視判定してその結果に応じた動作を上記検査機に実行させるようにした基板の検査システムにおいて、上記目視判定機を、上記複数の検査機に対して共通に設け、この複数の検査機でそれぞれ不良品と判定された基板の画像を、上記共通の目視判定機の表示手段に集中的に表示させるようにしたため、作業者は、いずれの検査機で不良基板が発生したかにかかわらず、常に同一の目視判定機の表示手段を見ながら基板を目視判定することができ、不良基板の発生時にその基板に対応する検査機までいちいち移動して目視判定を行う必要がない。この結果、複数の基板を並行して検査することが可能で、しかもより作業性に優れた基板の検査システムを実現することができる。
上記構成では、上記目視判定機が、上記複数の検査機のうちの1つに設けられていてもよい(請求項2)。
このようにすれば、装置の省スペース化を図りながら効率よく基板の検査を行うことができるという利点がある。
また、上記基板の良否を判定するための具体的構成として、基板を撮像するために上記複数の検査機にそれぞれ設けられた撮像手段と、良品基板の基準となる基準画像データを記憶する記憶手段と、上記撮像手段により撮像された基板の撮像画像を、上記記憶手段に記憶された基準画像データと比較することにより上記基板の良否を判定する自動判定手段とを備え、この自動判定手段により基板が不良品と判定されたときに、その基板の画像が上記目視判定機の表示手段に表示されることが好ましい(請求項3)。
このように、撮像手段により撮像された基板の撮像画像と、記憶手段に記憶された基準画像データとの比較に基づいて自動判定手段に基板の良否を判定させ、その判定の結果不良品と判定された基板に対して作業者の目視判定を行わせるようにした場合には、基板の外観(例えば基板上の部品の実装状態など)の自動判定を、簡単な構成で確実に実施できるとともに、このような自動判定と作業者による目視判定とを併用することにより、より適正な精度で効率よく基板の外観を検査できるという利点がある。
上記記憶手段は、上記複数の検査機に対して共通に設けられ、各検査機に共通の基準画像データがこの記憶手段にまとめて記憶されることが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、各検査機で検査される基板を、共通の基準画像データに基づいて良否判定できるため、検査機ごとに判定基準がばらつくことを回避しつつ効率よく基板の検査を行うことができるという利点がある。
また、上記構成においては、上記目視判定機の入力手段に入力された目視判定結果が良品であった場合に、その良品と判定された基板の撮像画像が上記基準画像データとして上記記憶手段に追加記憶されるように構成されていることが好ましい(請求項5)。
このように、作業者による目視判定の結果良品とされた基板の撮像画像を基準画像データとして記憶手段に追加記憶させるようにした場合には、検査が進行するにつれて作業者による目視判定の結果を順次基準画像データに反映させることができ、それによって得られた適正な範囲の基準画像データに基づいて上記自動判定手段による良否判定をより適正な精度で効率よく行うことができる等の利点がある。
以上説明したように、本発明によれば、複数の基板を並行して検査することが可能で、しかもより作業性に優れた基板の検査システムを提供することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る基板の検査システムを概略的に示している。本図に示される基板検査システム10は、横並びに設置された複数の(図例では5台の)検査機1,1’・・がハブ70を介してネットワーク接続されることにより構成されている。詳細は後述するが、これら各検査機1,1’・・は、作業者から供給されたプリント基板P(図2等参照)を撮像してこれを画像処理する等により、プリント基板Pの良否を判定する機能を有している。このうち、中央の検査機1については、上記のような検査処理を行う機能以外に、自機もしくは他機(検査機1’)で不良品と判定されたプリント基板Pの画像を、作業者による目視判定のために自機の液晶モニタ4に表示する等の機能をさらに有している。すなわち、中央の検査機1は、基板を検査する検査機としてだけでなく、作業者がプリント基板Pの目視判定を行うための目視判定機としても設けられている。以後は、この中央の検査機1をマスター検査機1と称し、これ以外の検査機1’をスレーブ検査機1’と称する。
次に、上記マスター検査機1およびスレーブ検査機1’の具体的構造について説明する。なお、これら各検査機1,1’は、機械的な構造において同様の構成を有するため、以下では各検査機1,1’を区別せずに説明を行う。当明細書では、このようにマスター検査機1およびスレーブ検査機1’を区別せずに言うときは、単に検査機1(1’)と称する。
図2および図3は、上記検査機1(1’)の外観を概略的に示している。これらの図に示すように、検査機1(1’)は、全体が箱形を成し、その後方側を構成する後側部分2Aと、この後側部分2Aの前端下部から前方に延びる前側部分2Bとを具備した側面視A字型の外観形状を有している。このような検査機1(1’)の外形は、後述する検査ユニット50等の内部部品を覆うケーシングCaにより形成されている。
この検査機1(1’)のうち上記前側部分2Bには、プリント基板Pを装置内に出し入れするための出し入れ口6が設けられている。この出し入れ口6は、ケーシングCaに形成される開口部からなり、検査機1(1’)の幅方向中央(図3では左右方向における中央)に設けられている。
上記出し入れ口6の上方であって後側部分2Aの前面部分には、液晶モニタ4(本発明にかかる表示手段に相当)が配置されている。この液晶モニタ4は、いわゆるタッチパネル型液晶表示器からなり、検査結果等の各種情報がこの液晶モニタ4上に表示されるとともに、モニタ表示に作業者が指先で触れることにより検査機1(1’)に対して各種操作入力を行えるようになっている。
上記前側部分2Bのうち液晶モニタ4に並ぶ部分にはメンテナンス用の扉9が設けられている。この扉9は、上記ケーシングCaの一部が開閉可能に構成されたもので、必要に応じてこの扉9を開くことにより作業者が検査機1(1’)の内部にアクセスして後述するチェックペン56の交換等を行えるようになっている。また、上記ケーシングCaのうち上面カバーCa1は取り外し可能とされており、この上面カバーCa1を取り外した状態で後述する撮像ユニット51のメンテナンス等を行えるようになっている。
図2に示すように、上記ケーシングCaには、その後側部分2Aの左右両側部に、凹部からなる取手部3が設けられており、この取手部3を手に掛けた状態で検査機1を持ち運べるようになっている。なお、図2および図3において符号8は非常停止用ボタンである。
検査機1(1’)は、その幅が装置後側から前側に向かって先細りに形成されている。詳しくは、上記ケーシングCaにより構成される検査機1(1’)の側面のうち前側部分2Bの一方側の側面(図2では左側の側面)が前後方向に対して所定角度αだけ傾斜して設けられることにより検査機1(1’)の幅が先細りに形成されている。これは複数台の検査機1(1’)をコンパクトに設置して作業性を高めるための工夫であって、この点については後に詳述する。
図4および図5は、検査機1(1’)の具体的な内部構成を示すための図である。本図に示すように、検査機1(1’)の内部にはベースフレーム11が設けられており、このベースフレーム11には、作業者の手により上記出し入れ口6を通じて供給されたプリント基板Pを保持してこれを移動させる基板供給ユニット24と、この基板供給ユニット24に保持されたプリント基板Pの撮像等を行うことによりこの基板Pの外観を検査する検査ユニット50等が組み付けられている。
上記ベースフレーム11は、前方側(液晶モニタ4が設置されている側)に至るほど高さが低くなる前下がりの傾斜面12aを有した基台部12と、この基台部12の左右両端からそれぞれ立ち上がる側壁部14とを一体に備えた構造を有しており、例えばアルミダイカスト等の鋳造品により構成されている。
上記基板供給ユニット24は、上記基台部12の傾斜面12a上に固定され、当該斜面12aに沿ってスライダ22を前後方向(以下、この方向をY軸方向という)に移動させるリニアモータ式の単軸ロボット20と、上記スライダ22に固定されるテーブル30とから構成されている。
上記テーブル30は、プリント基板Pを保持するもので、上記単軸ロボット20の作動に応じて、上記出し入れ口6に対向するホームポジション(図4の実線で示す位置)と、後述する撮像ユニット51に対向する検査ポジション(図4の二点鎖線で示す位置)とに亘ってY軸方向に移動可能に構成されている。そして、上記ホームポジションにおいてテーブル30に対するプリント基板Pの着脱が作業者の手動操作により行われるとともに、そこから検査ポジションまでテーブル30が移動した状態で、撮像ユニット51によるプリント基板Pの撮像が行われるようになっている。
このテーブル30は、上記スライダ22の上面部に固定されたプレート32と、このプレート32に組み付けられて左右方向に延びる前後一対の基板保持フレーム36,38(以下、前側フレーム36,後側フレーム38ということがある)とを有しており、これらフレーム36,38の間にプリント基板Pが挟持されるようになっている。具体的には、両フレーム36,38のうちの後側フレーム38に、Y軸方向に変位可能でかつ圧縮コイルバネ等の弾性部材により前方側に付勢される可動部39が設けられ、この可動部39と前側フレーム36との対向する部分に、それぞれ階段状の基板受部が形成されている。そして、プリント基板Pを手に持った作業者が、これら基板受部にプリント基板Pの前後縁部を載せ、当該基板Pを前側フレーム36と可動部39との間に嵌め込むと(図4参照)、圧縮コイルバネ等の弾性力により基板Pが両フレーム36,38の間に弾性的に挟み込まれ、これに応じてプリント基板Pが前側フレーム36を基準としてY軸方向に位置決めされた状態でテーブル30に保持されるようになっている。また、前側フレーム36の左右方向の一端側には、位置決めプレート36aが設けられており、このプレート36aにプリント基板Pの一端(左右方向の一端)が当接することにより、当該基板Pが左右方向(以下、X軸方向という)に位置決めされるようになっている。
なお、上記前側および後側フレーム36,38の間隔は基板サイズに応じて可変となっている。具体的には、上記プレート32の後端にエンドプレート34が固定され、このエンドプレート34と上記前側フレーム36とに亘って互いに平行な左右一対のガイドバー35が固定されている。そして、これらガイドバー35に対して上記後側フレーム38がスライド可能に装着されるとともに、上記ガイドバー35に対して後側フレーム38を任意の位置でロックできる図外のロック手段が設けられている。つまり、前側フレーム36を基準として後側フレーム38をスライドさせ、上記ロック手段により後側フレーム38を所望の位置でロックすることによって両フレーム36,38の間隔を変更できる構成となっている。
上記検査ユニット50は、スライダ42をX軸方向に移動させる単軸ロボット40と、この単軸ロボット40に上記スライダ42を介して組み付けられる撮像ユニット51とを備えている。
上記単軸ロボット40は、テーブル30駆動用の上記単軸ロボット20と同様に、リニアモータ式の単軸ロボットからなり、上記両側壁部14に亘って横架された状態でベースフレーム11に固定されている。
上記撮像ユニット51は、CCDあるいはCMOSイメージセンサ等のエリアセンサからなるカメラ52(本発明にかかる撮像手段に相当)と、被写体であるプリント基板Pに照明光を照射する照明装置54とを備えており、上記テーブル30に保持されたプリント基板Pを、その表面に対して直交する方向からカメラ52が撮像するように構成されている。この撮像ユニット51は、上記スライダ42のX軸方向の移動に伴い、基板供給ユニット24の単軸ロボット20上方にあたる撮像位置や、図5において二点鎖線および実線で示す位置に移動可能とされている。そして、撮像ユニット51は、通常時において上記撮像位置に保持されているとともに、後述するようなマーキングユニット55の交換時等に図5の二点鎖線で示す位置に移動したり、上面カバーCa1を取り外しての撮像ユニット51のメンテナンス時等に図5の実線で示す位置に移動したりする。
上記検査ユニット50には、検査結果等に応じてプリント基板Pに所定のマークを記入するマーキングユニット55(本発明にかかるマーキング手段に相当)が取り付けられている。このマーキングユニット55は、マークを記入するためのチェックペン56と、このチェックペン56を進退駆動する駆動機構とから構成されており、この駆動機構の作動に応じて、上記チェックペン56が、テーブル30に保持されたプリント基板Pに当接する作業位置(図4において二点鎖線で示す位置)と、この位置から上方に退避する退避位置(図4において実線で示す位置)とに亘って進退移動するようになっている。
上記マーキングユニット55は、図4および図5に示すように、連結アーム58を介して撮像ユニット51に固定されることにより、この撮像ユニット51と一体的にX軸方向に移動するように構成されている。なお、マーキングユニット55は、その左右方向の可動領域のうちの一端側(図5において二点鎖線で示す位置)において、図2および図3に示した扉9の裏側(後方側)に位置するようになっている。つまり、この位置にマーキングユニット55を配置した状態で扉9を開くことによって作業者が容易にチェックペン56の交換等を行えるようになっている。
上記ベースフレーム11の上方には、前後方向に延びるビーム19がさらに設けられている。このビーム19は、図6に示すように、ベースフレーム11の両側壁部14に亘って固定された前後一対の門型のサブフレーム16,18に固定されている。そして、このビーム19の先端に上記液晶パネル4がチルト可能に支持されている。具体的には、上記ビーム19の前端部に、X軸方向に延びる支軸45を支点に回動可能な状態でジョイント46が連結され、このジョイント46に上記液晶モニタ4が組み付けられることにより、この液晶モニタ4の鉛直軸に対する傾斜角が可変(前後方向に姿勢変更可能)となるように構成されている。
また、図4に示すように、上記基板供給ユニット24の設置部の上方であってかつ上記検査ユニット50の後方側のスペースには、検査ユニット50における上記単軸ロボット40の駆動制御を行うドライバ66が配置されている。具体的には、ベースフレーム11の両側壁部14およびサブフレーム18に左右一対の側板67が固定されるとともにこれら側板67間に支持プレート68が横架され、この支持プレート68上に上記ドライバ66が固定されている。
一方、上記ベースフレーム11における基台部12の内部には、検査機1(1’)を統括的に制御するコントロールユニット60や、上記基板供給ユニット24の単軸ロボット20用のドライバ62等が配設されている。すなわち、図7に示すように、上記基台部12の内部には下方および後方に開口する断面略三角形状の空間15が形成されており、この空間15に上記コントロールユニット60やドライバ62が配設されている。なお、図4および図7において符号64は、上記コントロールユニット60等を冷却するための冷却ファンである。
上記コントロールユニット60、ドライバ62、および冷却ファン64は、検査機1(1’)の下面部および後面部を主に覆うアンダカバー65に一体的に固定されており、このアンダカバー65がベースフレーム11の基台部12に対して下側から組み付けられた状態で、上記各デバイス60,62,64がこの基台部12における上記空間15に収容されるようになっている。
そして、以上のような構造を有した各検査機1,1’(マスター検査機1およびスレーブ検査機1’)を複数台並べて基板検査システム10を構成する際に、先窄まりに形成された上記前側部分2Bの側壁どうしを互いに当接させることにより、図1に示すように、マスター検査機1の左右に複数のスレーブ検査機1’・・が円弧状に拡がるような略扇形の配列形状を形成することができる。これにより、各検査機1,・・の前面(液晶モニタ4の表示面)がそれぞれ図中の作業者の位置を向くような状態になるため、1人の作業者でより効率的な検査作業を進めることが可能になる。そして、作業者は、これら各検査機1,1’・・に、横から順番に次々とプリント基板Pをセットすることにより、複数のプリント基板Pを並行して検査することが可能になる。
次に、基板検査システム10の制御系について図8のブロック図を用いて説明する。マスター検査機1およびスレーブ検査機1’・・の各コントロールユニット60は、論理演算を実行するCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを記憶するROM、装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM、各種データやソフトを記憶するHDD等から構成されており、この各コントロールユニット60に、それぞれの検査機内の撮像ユニット51(カメラ52および照明装置54)、マーキングユニット55、液晶モニタ4、基板供給ユニット24および検査ユニット50用の各単軸ロボット20,40、その他図外の各種センサ類等が電気的に接続されている。なお、このうち単軸ロボット20,40は、上記ドライバ62,66を介してそれぞれコントロールユニット60に接続されている。
上記マスター検査機1のコントロールユニット60は、スレーブ検査機1’・・のそれとは異なり、画像記憶部60a(本発明にかかる記憶手段に相当)と、判定依頼フォルダ60bとを有している。詳細は後述するが、画像記憶部60aには、プリント基板Pを良否判定する際の基準となる基準画像データが記憶され、判定依頼フォルダ60bには、マスター検査機1もしくはスレーブ検査機1’で不良と判定されたプリント基板Pを目視判定するための画像等が保存されるようになっている。そして、マスター検査機1の上記コントロールユニット60、画像記憶部60a、判定依頼フォルダ60bは、ハブ70を介してスレーブ検査機1’のコントロールユニット60と電気的に接続されている。
そして、マスター検査機1およびスレーブ検査機1’・・の各コントロールユニット60は、あらかじめ記憶された動作プログラムに従って、各検査機1,1’・・に供給されたプリント基板Pに対する一連の検査動作を進めるべく、上記基板供給ユニット24や検査ユニット50等の動作を統括的に制御するとともに、上記検査ユニット50のカメラ52により撮像された画像に基づいてプリント基板Pの良否判定等の処理を行うように構成されている。
以上のように構成された基板検査システム10では、例えば以下のようにしてプリント基板Pの検査が実行される。
システムが起動されると、試験が開始されるまで、マスター検査機1およびスレーブ検査機1’・・はそれぞれスタンバイ状態に保たれる。このスタンバイ状態では、各検査機1,1’・・において上記基板供給ユニット24のテーブル30がホームポジションにセットされるとともに、液晶パネル4に所定のメニュー画面が表示される。
この状態で、作業者がマスター検査機1およびスレーブ検査機1’・・のうちのいずれかにプリント基板Pをセットし、さらに液晶パネル4をタッチ操作して上記メニュー画面から「検査開始」を選択すると、その検査機1または1’において基板Pの検査が開始される。なお、上記各検査機1,1’・・へのプリント基板Pのセットは、上記ホームポジションにあるテーブル30にプリント基板Pをセットすることにより行う。すなわち、上記テーブル30の位置決めプレート36aに、被検査面(部品が実装された側の面)を上向きにした状態でプリント基板Pを突き当て、それによって位置決めされたプリント基板Pを基板保持フレーム36,38の間に嵌め込むことにより、基板Pをテーブル30にセットする。
そして、検査が開始されると、上記プリント基板Pがセットされた検査機1または1’において、単軸ロボット20の作動によりテーブル30がY軸方向に移動するとともに、もう一方の単軸ロボット40の作動により撮像ユニット51がX軸方向に移動し、これに応じて撮像ユニット51のカメラ52がプリント基板Pに対向する位置に位置決めされ、上記照明装置54による照明光の下、このカメラ52によるプリント基板Pの撮像が行われる。
このカメラ52によるプリント基板Pの撮像は、プリント基板Pのサイズや部品の実装密度等の諸条件により、あらかじめ設定された撮像エリアごとに分けて行われる。つまり、プリント基板Pのサイズ等に応じて、プリント基板Pの被検査面が複数の撮像エリアに分割されるとともに、その分割された各撮像エリアが、テーブル30および撮像ユニット51の移動に伴いプリント基板Pに対してXY方向に相対移動するカメラ52によって順次撮像されるようになっている。これにより、プリント基板Pのサイズが大きい場合等においても優れた解像度でこの基板Pの撮像を行うことができる。なお、プリント基板Pのサイズ等によっては、1回の撮像処理でプリント基板Pの全体像を撮像することも可能である。
そして、上記カメラ52によるプリント基板Pの撮像が完了すると、その撮像画像に基づいてプリント基板Pの外観(より具体的にはプリント基板P上の部品の実装状態)の良否を判定する処理が行われる。この良否判定処理は、上記プリント基板Pの撮像が行われた検査機1または1’のコントロールユニット60において実行される。そして、ここでの判定結果が不良品であると、上記コントロールユニット60は、マスター検査機1の液晶パネル4に、上記プリント基板Pの撮像画像に所定の画像処理を施したものを表示させ、この液晶パネル4に表示された基板Pの画像に基づいて作業者に目視判定を行わせる。そしてさらに、ここでの目視判定で再度不良品と判定された場合、すなわち、上記コントロールユニット60による自動判定と作業者による目視判定との両方でプリント基板Pが不良品と判定された場合に、プリント基板Pがはじめて不良品として処理されることになる。なお、上記コントロールユニット60によるプリント基板Pの良否判定動作の具体的内容については後で詳述する。
このようにしてプリント基板Pの良否判定動作が完了すると、そのプリント基板Pが撮像された検査機1または1’の液晶パネル4にその判定結果が表示されるとともに、テーブル30の移動に応じてプリント基板Pがホームポジションに戻される。そして、作業者は、このプリント基板Pをテーブル30から取り出し、上記液晶モニタ4の表示に応じてプリント基板Pを図外の仕分け用のトレイ等に投入する。これにより、1つの基板に対する検査が終了する。そして、以上のような検査手順が各検査機1,1’・・においてそれぞれ時間差をもたせながら次々と実行されることにより、複数のプリント基板Pに対する外観検査が並行して行われることになる。
次に、上記各検査機1,1’・・で実行されるプリント基板Pの良否判定動作等の具体的内容について説明する。各検査機1,1’・・のカメラ52によりプリント基板Pの被検査面が撮像されると、その検査機1または1’のコントロールユニット60は、まず、上記基板Pの撮像画像を、良品基板の基準となる基準画像データと比較する処理を行う。この基準画像データは、良品基板のサンプル画像からなる画像データであり、マスター検査機1のコントロールユニット60に設けられた画像記憶部60a(図8)に集約的に記憶されている。そして、各検査機1,1’・・のコントロールユニット60は、上記マスター検査機1の画像記憶部60aからこの基準画像データを読み出すとともに、この基準画像データと、上記カメラ52によるプリント基板Pの撮像画像とを比較して差分をとり、その差分画像に基づいてプリント基板Pの良否を判定する。すなわち、プリント基板Pの撮像画像と基準画像データとを比較することによってプリント基板Pの良否を判定する自動判定手段が、各検査機1,1’・・のコントロールユニット60により構成されている。なお、上記差分画像の抽出は、例えばプリント基板Pの上面(被実装面)の複数個所に離間して設けられた位置合わせ用のフィデューシャルマークを、プリント基板Pの撮像画像と基準画像データとの間で一致させ、それによって両画像を位置合わせした状態で実行される。
上記画像記憶部60aに記憶されている基準画像データは、最初は1つまたは複数の良品基板のサンプル画像からなるが、後述するように、検査が進行するにつれてその検査結果を反映して適宜追加されるようになっている。すなわち、基準画像データは、少なくともある程度の数のプリント基板Pが検査された状態において複数のデータを有するように構成されている。そして、このように基準画像データが複数である場合、プリント基板Pは、このうちのいずれかの基準画像データとの比較において良品と判定できる状態であれば良品として扱われる。したがって、基準画像データの数(範囲)が多いほど、良品と判定されるプリント基板Pの範囲は広くなる。
図9は、上記のような画像処理の内容を模式的に説明するための図であり、同図(a)はカメラ52により撮像されたプリント基板Pの撮像画像、同図(b)は基準画像データ、同図(c)はコントロールユニット60による画像処理を経て得られた差分画像を示している。これらの図に示すように、プリント基板P上には各種電子部品が実装されており、この電子部品の実装位置や種類等が、図9(a)の撮像画像と同図(b)の基準画像データとの間で相違した場合に、これに応じた差分要素が図9(c)の差分画像に表示されるようになっている。例えば、図9(a)における電子部品aと、同図(b)における電子部品a’とは、その実装位置にずれが存在するため、同図(c)の差分画像には、各電子部品a,a’の位置ずれに応じた差分要素αが表示されることになる。また、図9(a)における電子部品bと、同図(b)における電子部品b’とは、その部品の種類が異なっているため、同図(c)の差分画像には、各電子部品b,b’の表面色の相違等に応じた差分要素βが表示されることになる。なお、図9(c)の差分画像には、上記のような差分要素α,β以外にも、符号εで示すような微小な差分要素も表示されている。
所定の画像処理を経て上記図9(c)に示すような差分画像を抽出した検査機1または1’のコントロールユニット60は、次いで、上記各差分要素(α,βなど)の面積があらかじめ定められた上限値以下であるか否かを判定し、上限値以下であった場合にはプリント基板Pを良品と判定する。
一方、上記差分要素の面積が上限値よりも大きいためにプリント基板Pが不良品と判定された場合には、この不良品が発生した検査機1または1’から、作業者が目視判定を行うための画像データ等からなる判定依頼ファイルが、マスター検査機1内の判定依頼フォルダ60b(図8)に送信されて保存される。そして、この判定依頼ファイルがマスター検査機1において順次読み出され、その液晶モニタ4に上記目視判定用の画像データが表示される。
図10は、作業者による目視判定のための画像として上記マスター検査機1の液晶モニタ4に表示されるプリント基板Pの画像を示している。本図に示すように、マスター検査機1の液晶モニタ4には、図9(a)に示したプリント基板Pの撮像画像に、図9(c)の差分画像を足し合わせた画像が表示される。この際、面積が上記上限値以下であった差分要素(図9(c)のε)は省略されるとともに、上限値よりも大きい差分要素α,βについては、その差分の特性に応じて異なる色に着色された状態で表示される。これは、作業者の目視判定をより容易化するための措置であり、例えば、電子部品の位置ずれにより生じた差分要素αについては青色、電子部品の種類が異なるために生じた差分要素βについては赤色、などのようにして着色される。そして、作業者は、このような液晶モニタ4の表示画面を見ながら、プリント基板Pの目視判定を行うとともに、その結果を液晶モニタ4のタッチ操作を通じて入力する。すなわち、作業者が目視判定の結果を入力する入力手段が、上記マスター検査機1の液晶モニタ4によって構成されている。
上記目視判定の結果プリント基板Pが再度不良品と判定された場合には、上記マーキングユニット55が作動してプリント基板PにNGマーク(基板が不良品であることを表すマーク)が付与される等の動作が実行される。一方、上記目視判定によってプリント基板Pが良品と判定された場合には、マスター検査機1のコントロールユニット60が、このプリント基板Pの撮像画像を上記基準画像データとして画像記憶部60aに追加記憶させる。これにより、以後の検査において、同じような部品実装状態にあるプリント基板Pは、この追加された基準画像データに基づいた自動判定によって良品と判定されることとなり、同様の基板Pに対して作業員は目視判定をいちいち実施する必要がなくなる。そして、プリント基板Pを数多く検査するほど、上記のように基準画像データとして追加されるプリント基板Pの画像が増えるため、これに伴って作業員が目視判定を行う頻度が低下することになる。
次に、以上のように構成された基板検査システム10における制御動作を、図11および図12に示すフローチャートに基づいて説明する。このうち図11を見ると分かるように、基板検査システム10では、2つの制御フローC1,C2が同時に進行する。このうちの制御フローC1は、マスター検査機1およびスレーブ検査機1’・・がそれぞれプリント基板Pを自動判定する際の制御フローであり、各検査機1,1’・・で共通に実行されるものである。一方、制御フローC2は、その自動判定により不良品と判定された基板を作業者に目視判定させるための制御フローであり、マスター検査機1のみで実行されるものである。
まず、各検査機1,1’・・で共通に実行される自動判定用の制御フローC1について説明する。この制御フローC1がスタートすると、各検査機1,1’・・のコントロールユニット60は、基板供給ユニット24のテーブル30にプリント基板Pがセットされかつ液晶パネル4に検査開始の指示が入力されるのを待ってから(ステップS1,S2)、上記プリント基板Pを検査ポジションに移動させる制御を実行する(ステップS3)。具体的には、ホームポジションにあるテーブル30(図4の実線参照)にプリント基板Pが出し入れ口6を通じてセットされ、かつ液晶パネル4がタッチ操作されてそのメニュー画面から「検査開始」が選択されたことが確認されたときに、単軸ロボット20を作動させて上記テーブル30をY軸方向に移動させ、これに応じてプリント基板Pを図4の二点鎖線で示す検査ポジションに移動させる。
次いで、上記コントロールユニット60は、ステップS5に移行し、プリント基板Pを撮像してその良否を判定する等の動作を行う自動判定制御に移行する。図12は、この自動判定制御の具体的内容を示すサブルーチンである。このサブルーチンがスタートすると、コントロールユニット60は、まず、撮像ユニット51のカメラ52によりプリント基板Pを撮像する制御を実行する(ステップS51)。具体的には、単軸ロボット40を作動させて上記検査ポジションにあるプリント基板Pの上方に撮像ユニット51を位置決めするとともに、照明装置54に照明光を照射させてプリント基板Pを照らし、その状態でカメラ52に制御信号を出力してプリント基板Pの撮像を行わせる。そして、このプリント基板Pの撮像画像の大きさ等に応じて、後のステップでプリント基板Pの良否を判定する際の基準となる上限差分面積Aを決定する制御を実行する(ステップS53)。なお、この上限差分面積Aが検査機1,1’・・のいずれか1機において最初に決定され、この決定された上限差分面積Aがマスター検査機1の不図示の記憶部に記憶される場合には、以降の検査機1または1’において実行される上記ステップS53の制御は、上記マスター検査機1に記憶されている上限差分面積Aを読み出すことで行われる。
次いで、コントロールユニット60は、その画像記憶部60aから良品基板の基準となる基準画像データを読み出すとともに(ステップS55)、その基準画像データと、上記ステップS51で得られたプリント基板Pの撮像画像とを比較して差分をとることにより、図9(c)に示したような差分画像を抽出し、その画像内の各差分要素(同図におけるαやβ)の面積sを算出する制御を実行する(ステップS57)。
そして、次のステップS59で、上記各差分要素の面積s(以下差分面積sと略称する)が、上記ステップS53で求められた上限差分面積A以下である否かが判定され、ここでYESと判定されて上記差分面積sが上限差分面積A以下であることが確認された場合、すなわち、プリント基板P上の電子部品に大きな位置ずれ等の不具合が存在しないことが確認された場合に、このプリント基板Pが良品とされる(ステップS61)。
一方、上記ステップS59でNOと判定されて差分面積sが上記上限差分面積Aよりも大きいことが確認された場合、すなわち、電子部品の実装位置が大きくずれている等の不具合が存在する可能性が確認された場合には、次のステップS63に移行し、他の基準画像データが存在するか否かが判定される。そして、ここでYESと判定されて他の基準画像データが存在することが確認された場合には、上記ステップS55に戻って、その新たな基準画像データを基準として上記のような差分面積の判定処理が繰り返される。一方、上記ステップS63でNOと判定されて他の基準画像データが存在しないことが確認された場合、すなわち、上記画像記憶部60aに記憶されている全ての基準画像データとの比較において、ことごとく上記上限差分面積Aよりも大きい差分要素が存在したことが確認された場合に、プリント基板Pが不良品とされる(ステップS65)。
再び図11のメインフローチャートに戻って説明を進める。上記自動判定制御の結果プリント基板Pが良品と判定された場合(ステップS7でYES)、その判定を行った検査機1または1’のコントロールユニット60は、その検査機1または1’の液晶パネル4にプリント基板Pが良品である旨を表示した後に(ステップS9)、プリント基板Pの着脱が可能なホームポジションに上記テーブル30を復帰させる制御を実行する(ステップS11)。
一方、上記自動判定制御の結果プリント基板Pが不良品と判定された場合(ステップS7でNO)には、マスター検査機1の判定依頼フォルダ60bに、作業者による目視判定用の画像データ等からなる判定依頼ファイルを送信する制御を実行する(ステップS13)。具体的には、上記ステップS51で撮像されたプリント基板Pの撮像画像に、上記ステップS57で抽出された差分画像を足し合わせ、さらに所定の着色処理(差分の特性に応じた色に差分要素を着色する処理)等を施すことによって目視判定用の画像データ(図10参照)を作成し、この画像データに、不良基板が発生した検査機やそこでの発生No(通し番号)等の情報を付加したものを、上記判定依頼ファイルとしてマスター検査機1の判定依頼フォルダ60bに送信する。
このようにしてマスター検査機1の判定依頼フォルダ60bに判定依頼ファイルが送信されると、マスター検査機1では、作業者に目視判定を行わせるべく、制御フローC2に示されるような動作が実行される。すなわち、この制御フローC2において、マスター検査機1のコントロールユニット60は、まず、その判定依頼フォルダ60bに保存されている判定依頼ファイルが有るかどうかを確認し(ステップS31)、ファイルが存在する場合にはその保存されている判定依頼ファイルを順次読み出すとともに(ステップS33)、当該ファイルの中から上記目視判定用の画像データを抽出して液晶モニタ4に表示する制御を実行する(ステップS35)。そして、コントロールユニット60は、この液晶モニタ4に表示された画像に基づいて行われた目視判定の結果が良品であったか否かを判定する(ステップS37)。具体的には、作業者による液晶パネル4のタッチ操作を通じて判定結果が良品であることを示す操作信号が液晶パネル4から入力されたか否かを判定する。
そして、上記ステップS37でYESと判定されて作業者による目視判定の結果が良品であることが確認された場合には、上記処理した判定依頼ファイルに、目視判定結果が良品であったことを表すOKフラグを書き込む制御を実行する(ステップS39)。反対に、上記ステップS37でNOと判定されて作業者による目視判定の結果が不良品であることが確認された場合には、上記判定依頼ファイルに、目視判定結果が不良品であったことを表すNGフラグを書き込む制御を実行する(ステップS41)。このように、マスター検査機1では、各検査機1,1’・・から送信された判定依頼ファイルに対し、作業者が目視判定を行うごとに、その目視判定結果の良否を表すフラグが順次書き込まれていく。
一方、再び制御フローC1に戻ると、判定を依頼した側の検査機1または1’では、その判定依頼ファイルに上記フラグが書き込まれるのを待ってから(ステップS15)、コントロールユニット60が、上記フラグとしてOKフラグまたはNGフラグのいずれが立っているのかを確認することにより、作業者による目視判定の結果が良品であったか不良品であったのかを判定する(ステップS17)。
そして、上記ステップS17でYESと判定されて作業者による目視判定の結果が良品であることが確認された場合には、この良品と判定されたプリント基板Pの撮像画像を、上記基準画像データとして画像記憶部60aに追加記憶させる制御を実行する(ステップS19)。その後は、上記ステップS9に移行して液晶パネル4にプリント基板Pが良品である旨を表示した後に、プリント基板Pをホームポジションに復帰させる(ステップS11)。
一方、上記ステップS17でNOと判定されて作業者による目視判定の結果が不良品であることが確認された場合には、警報用のアラームを発するとともに(ステップS21)、上記マーキングユニット55を作動させてプリント基板PにNGマークを付与する制御を実行する(ステップS23)。そして、液晶パネル4にプリント基板Pが不良品である旨を表示した後に(ステップS25)、上記ステップS11に移行し、プリント基板Pをホームポジションに復帰させる。
なお、以上の制御動作において、ステップS5の自動判定制御を、プリント基板P上にあらかじめ区画設定された撮像エリアごとに行う場合、すなわち、カメラ52によるプリント基板Pの撮像をあらかじめ区画設定された撮像エリアごとに行うとともに、この撮像エリアごとに算出された差分面積sを上限差分面積Aと比較することによって上記自動判定制御を行う場合には、各撮像エリアごとに順次自動判定を行っていく過程でそのうちの1つあるいは複数の撮像エリアに対して自動判定結果がNGとされても、そのNGの結果データを不図示の記憶部に記憶するのみとし、判定依頼ファイルの送信は全ての撮像エリアにおいて自動判定が完了してから実行するようにする。そして、マスター検査機1で実行されるフローチャートC2において、液晶モニタ4には、上記自動判定でNGと判定された1つあるいは複数の撮像エリアに対応して順次目視判定用の画像データが表示され、作業者はこのNGとされた撮像エリアの画像データを順番に見ながら目視判定を行う。この場合、いずれかの撮像エリアに対する作業者の目視判定においてNGが出れば、判定依頼ファイルにNGフラグが書き込まれる一方、全ての撮像エリア(自動判定結果がNGであった全ての撮像エリア)に対する目視判定でOKが出れば、判定依頼ファイルにOKフラグが書き込まれることになる。
また、マスター検査機1では、フローチャートC1とC2の両方の制御動作が同時並行して実行されるが、この間、液晶モニタ4は各フローチャートC1,C2の実行のために適宜使い分けられる。すなわち、フローチャートC2のステップS35において目視判定用の画像データが表示されてからステップS37で作業者が目視判定結果を入力するまでの間、液晶モニタ4はフローチャートC2の実行のために使用されるが、一方で、フローチャートC1のステップS2で作業者が検査開始の指示を入力するまでの間や、ステップS9でモニタに検査結果を表示している間、液晶モニタ4はフローチャートC1の実行のために使用される。この時間帯が重ならないよう、マスター検査機1では、フローチャートC2のステップS35,37での液晶モニタ4の表示制御(目視判定用の画像データを表示する制御)が、フローチャートC1のステップS2やS9での液晶モニタ4の表示制御よりも優先して実行されるようになっている。
以上説明したように、上記実施形態によれば、複数の検査機1,1’・・(マスター検査機1およびスレーブ検査機1’・・)を設けることで複数のプリント基板Pを並行して検査できるようにするとともに、上記検査機1,1’・・のいずれかで不良品と判定されたプリント基板Pを共通のマスター検査機1で目視判定してその結果に応じた動作を上記各検査機1,1’・・に実行させるようにした基板検査システム10において、上記マスター検査機1を、複数の検査機1,1’・・の中の1つの検査機により構成し、各検査機1,1’・・でそれぞれ不良品と判定された基板の画像を、上記共通のマスター検査機1の液晶モニタ4に集中的に表示させるようにしたため、作業者は、いずれの検査機1,1’・・で不良基板が発生したかにかかわらず、常に同一のマスター検査機1の液晶モニタ4を見ながら基板を目視判定することができ、不良基板の発生時にそのプリント基板Pに対応する検査機までいちいち移動して目視判定を行う必要がない。この結果、複数のプリント基板Pを並行して検査することが可能で、しかもより作業性に優れた基板検査システム10を実現することができる。
また、上記実施形態のように、カメラ52により撮像されたプリント基板Pの撮像画像と、マスター検査機1の画像記憶部60aに記憶された基準画像データとの比較に基づいて、各検査機1,1’・・のコントロールユニット60にプリント基板Pの良否を判定させ、その判定の結果不良品と判定されたプリント基板Pに対して作業者の目視判定を行わせるようにした場合には、プリント基板Pの外観(例えば基板上の部品の実装状態など)の自動判定を、簡単な構成で確実に実施できるとともに、このような自動判定と作業者による目視判定とを併用することにより、より適正な精度で効率よくプリント基板Pの外観を検査できるという利点がある。
また、上記実施形態のように、複数の検査機1,1’・・のうちのマスター検査機1にのみ上記画像記憶部60aを設け、各検査機1,1’・・に共通の基準画像データをこの画像記憶部60aにまとめて記憶された場合には、各検査機1,1’・・で検査されるプリント基板Pを、共通の基準画像データに基づいて良否判定できるため、検査機1,1’・・ごとに判定基準がばらつくことを回避しつつ効率よくプリント基板Pの検査を行うことができるという利点がある。
また、上記実施形態のように、作業者による目視判定の結果良品とされたプリント基板Pの撮像画像を、基準画像データとして上記画像記憶部60aに追加記憶させるようにした場合には、検査が進行するにつれて作業者による目視判定の結果を順次基準画像データに反映させることができ、それによって得られた適正な範囲の基準画像データに基づいて各検査機1,1’・・のコントロールユニット60による良否判定をより適正な精度で効率よく行うことができるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、最初のうちは少ない基準画像データに基づいて各検査機1,1’・・のコントロールユニット60がプリント基板Pの良否を判定するため、このコントロールユニット60により良品と判定されるプリント基板Pの範囲は比較的狭いものとなるが、ある程度の数の基板Pが検査されると、作業者による目視判定により良品と判定された(コントロールユニット60での判定結果が作業者による目視判定で覆されて良品とされた)プリント基板Pの画像が、順次基準画像データとして追加されることとなるため、それ以後は、上記目視判定による判定結果が反映された適正な範囲の基準画像データに基づいて上記コントロールユニット60が基板Pの良否を自動判定するようになり、作業者が実際に目視判定するのと変わらない適正な精度で効率よくプリント基板Pを検査することが可能になる。しかもこのことは、複数の検査機1,1’・・で多数のプリント基板Pを処理しながら、共通の画像記憶部60aに記憶された基準画像データに基づいて基板Pの検査を行う上記実施形態の基板検査システム10において特に有益に作用する。
なお、上記実施形態では、各検査機1,1’・・にそれぞれ別々にコントロールユニット60を設けたが、例えばこのうちのマスター検査機1に、全ての検査機1,1’・・の動作を統括的に制御する集中コントロールユニットを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、作業者がプリント基板Pの目視判定を行うための目視判定機としての機能を、複数の検査機1,1’・・の一つであるマスター検査機1にもたせたが、上記目視判定機を、検査機とは別に専用に設けることも当然に可能である。図13はそのような使用態様の一例を示している。この図13の例の基板検査システム100では、基板の検査を行う検査機101が複数並べられて形成された基板検査部Uが複数設置されるとともに、この複数の基板検査部Uがネットワーク回線を介してそれぞれ目視判定機102と接続されている。そして、各基板検査部Uと目視判定機102をそれぞれ1人の作業者に操作させる構成となっている。このような構成において、良品基板の基準である基準画像データを、目視判定機102に集約して記憶させ、この目視判定機102に記憶された基準画像データを基準として各基板検査部Uにプリント基板Pの良否判定を行わせるようにすれば、全ての基板検査部Uにおける良否判定の判定基準を一定の水準にすることができ、プリント基板Pの品質をより安定させることができる等の利点がある。しかも、目視判定を行う作業者が常に同一の作業者となるため、目視判定の判定基準が一定となり、検査の過程で追加される基準画像データに大きなばらつきが生じるのを有効に回避できるという利点もある。
なお、本発明の検査システムにおいて検査対象となる基板は、プリント基板に限らず、例えばリードフレームに回路が形成された基板等であってもよい。
本発明の一実施形態にかかる基板検査システムの概略構成を示す図である。 検査機の概略構成を示す斜視図である。 上記検査機を示す平面図である。 上記検査機の内部構成を示す縦断面図である。 上記検査機の内部構成を示す平断面図である。 図4のうち液晶パネル4を支持する部分を抽出した図である。 コントロールユニット等の組み付け構造を示すベースフレームの断面図である。 基板検査システムの制御系を示すブロック図である。 上記外観検査機において行われる画像処理の内容を模式的に説明するための図であり、(a)は基板の撮像画像、(b)は基準画像データ、(c)は(a)と(b)との差分画像を示している。 作業者による目視判定用に液晶モニタに表示される画像を示す図である。 基板検査システムにおいて実行される制御動作の内容を示すフローチャートである。 図11のフローチャートにおいて行われる自動判定制御を示すサブルーチンである。 本発明の基板検査システムの変形例を説明するための図である。
符号の説明
1 検査機(および目視判定機)
1’ 検査機
4 液晶モニタ(表示手段、入力手段)
10 基板検査システム
52 カメラ(撮像手段)
60 コントロールユニット(自動判定手段)
60a 画像記憶部(記憶手段)
P プリント基板(基板)

Claims (5)

  1. 基板を検査する複数の検査機と、この複数の検査機に対して共通に設けられた目視判定機とを備えた基板の検査システムであって、
    上記目視判定機は、上記複数の検査機によりそれぞれ不良品と判定された基板の画像を集中的に表示する表示手段と、この表示手段に表示された画像に基づいて基板の目視判定を行う作業者がその判定結果を入力するための入力手段とを備え、
    上記検査機は、上記目視判定機での判定結果を読み出してその結果に応じた所定の動作を行うことを特徴とする基板の検査システム。
  2. 請求項1記載の基板の検査システムにおいて、
    上記目視判定機が、上記複数の検査機のうちの1つに設けられていることを特徴とする基板の検査システム。
  3. 請求項1記載の基板の検査システムにおいて、
    基板を撮像するために上記複数の検査機にそれぞれ設けられた撮像手段と、
    良品基板の基準となる基準画像データを記憶する記憶手段と、
    上記撮像手段により撮像された基板の撮像画像を、上記記憶手段に記憶された基準画像データと比較することにより上記基板の良否を判定する自動判定手段とを備え、
    この自動判定手段により基板が不良品と判定されたときに、その基板の画像が上記目視判定機の表示手段に表示されることを特徴とする基板の検査システム。
  4. 請求項3記載の基板の検査システムにおいて、
    上記記憶手段は、上記複数の検査機に対して共通に設けられ、各検査機に共通の基準画像データがこの記憶手段にまとめて記憶されることを特徴とする基板の検査システム。
  5. 請求項4記載の基板の検査システムにおいて、
    上記目視判定機の入力手段に入力された目視判定結果が良品であった場合に、その良品と判定された基板の撮像画像が上記基準画像データとして上記記憶手段に追加記憶されるように構成されていることを特徴とする基板の検査システム。
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