JP2008050074A - コンベヤベルト及びその接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】平滑にかつ帆布が露出しないように帆布層を剥離することが可能なコンベヤベルトと、このコンベヤベルトの両端を接合する方法を提供する。
【解決手段】コンベヤベルト10は、上から以下の順に配置された構造になっている。上カバーゴム14/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/帆布13/第2のゴム層12/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/帆布13/第2のゴム層12/下カバーゴム15。このコンベヤベルト10は、第1のゴム層11の引裂力が第2のゴム層12の引裂力よりも大きいものとなっている。これにより、コンベヤベルトの両端の接合作業において第1のゴム層11と第2のゴム層12とを剥離する際に、これらはゴム層11,12の界面又は界面近傍で剥離し、剥離面が平滑なものとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は複数層の補強帆布層を有するコンベヤベルト及びこのコンベヤベルトの両端を接合する方法に関する。
近年、大荷重に耐え得るコンベヤベルトとして、ゴム中に複数層の帆布層が配置されてなるコンベヤベルトが広く使用されている。かかるコンベヤベルトの両端を接合してループ状にする際には、その両端において、帆布層を1枚ずつ階段状に剥ぎ取り、該階段状になった両端を相互に貼り合わせて、加硫接着する。
例えば、特開昭57−69139号には、ゴム中に複数層の帆布層が配置されてなるコンベヤベルトの接合方法が記載されている。第6,7図は同号公報の第1,2図を示す図面である。
第6,7図の通り、同号公報のコンベヤベルトは、上カバーゴム1及び下カバーゴム6と、これら上カバーゴム1及び下カバーゴム6の間に介在する第1,2,3,4芯体層2,3,4,5とからなっている。各芯体層2,3,4,5内には帆布が埋設されている。
第6図においては、該コンベヤベルトの一端側において、最上層の上カバーゴム1に第1芯体層2まで達する切込みを入れ、上カバーゴム1を剥離する。次いで、露出した第1芯体層2に第2芯体層3まで達する切込みを入れ、第2芯体層3を剥離する。同様に、第3,4芯体層4,5をこの順に剥離する。また、下カバーゴム6に第4芯体層5まで達する切込みを入れ、下カバーゴム6を第4芯体層5から剥ぎ取る。このようにして、一端側を階段状に加工する。コンベヤベルトの他端側も同様の要領で、該一端側と上下反対の階段状になるように加工する。次いで、両端を重ね合わせ、両端の上カバーゴム同士の隙間及び下カバーゴム同士の間に埋めゴムを施し、加硫一体化する。
また、第7図では、下カバーゴム6に、第4芯体層5まで達する切込みAを入れる。また、上カバーゴム1に、第1,2,3,4芯体層2,3,4,5まで達する4つの切込みB,C,D,Eを入れる。次いで、切片6aを剥離すると共に、第1,2,3,4切片1a、1b、1c、1dをこの順に剥離することにより、カバーゴムの一端を階段状に加工する。コンベヤベルトの他端側も同様の要領で、該一端側と上下反対の階段状になるように加工する。その後は、第6図の場合と同様にして、両端を加硫一体化する。
特開昭57−69139号
上記特開昭57−69139号のように芯体層同士を剥離する場合、各芯体層の界面近傍で平滑に剥離せずに剥離面に大きな凹凸が生じたり、剥離面から帆布が露出したりするという問題がある。このように剥離面に大きな凹凸が生じたり帆布が露出したりすると、剥離面を加硫接着するときにゴム付き状態が不十分になり、接合強度が低下する原因となる。また、接合作業を屋外の炎天下で行うことも多く、この場合、露出した帆布が日光に曝露され、接着性が著しく低下する。
本発明は、上記課題を解消し、平滑にかつ帆布が露出しないように帆布層を剥離することが可能なコンベヤベルトと、このコンベヤベルトの両端を接合する方法を提供することを目的とする。
請求項1のコンベヤベルトは、複数層の補強帆布層と、これら補強帆布層同士の間に存在するゴム層とを有するコンベヤベルトにおいて、該ゴム層は、第1のゴム層と、該第1のゴム層に積層されており、該第1のゴム層とは引裂力の異なる第2のゴム層とを有することを特徴とするものである。
請求項2のコンベヤベルトは、請求項1において、前記第1のゴム層の引裂力が第2のゴム層の引裂力よりも大きいものとなっており、該第1のゴム層の厚みが0.3〜1.2mmであることを特徴とするものである。
請求項3のコンベヤベルトは、請求項2において、前記第2のゴム層の厚みが0.3〜1.2mmであることを特徴とするものである。
請求項4のコンベヤベルトは、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記第1のゴム層の引裂力と第2のゴム層の引裂力との差が5000〜30000N/mであることを特徴とするものである。
請求項5のコンベヤベルトは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記第1のゴム層の引裂力が第2のゴム層の引裂力よりも大きいものとなっており、前記補強帆布層同士の間に、該第2のゴム層と、該第2のゴム層の両面に積層された該第1のゴム層とを有することを特徴とするものである。
請求項6のコンベヤベルトの接合方法は、複数層の補強帆布層と、これら補強帆布層同士の間に存在するゴム層とを有する帯状のコンベヤベルトの長手方向両端を階段状に加工し、該両端を重ね合わせて接合してエンドレスなコンベヤベルトとする方法であって、帯状の該コンベヤベルトの両端を階段状に加工するに際し、該補強帆布層をコンベヤベルト幅方向に切断するようにコンベヤベルトに切込みを入れた後、この補強帆布の該切込みよりも先端側を引き剥す工程を順次に行うようにしたコンベヤベルトの接合方法において、該コンベヤベルトは請求項1ないし5のいずれか1項のコンベヤベルトであり、前記切込みよりも先端側の補強帆布を引き剥すときに前記第1のゴム層と第2のゴム層との界面に沿って前記ゴム層を剥離させることを特徴とするものである。
請求項7のコンベヤベルトの接合方法は、請求項6において、該両端を階段状に加工した後、該両端の接合面に熱加硫接着用セメントを塗布し、加硫接合することを特徴とするものである。
本発明のコンベヤベルト及びその接合方法にあっては、第1のゴム層と第2のゴム層の引裂力が異なるため、該第1の層と第2の層とを剥離する際に、これら第1のゴム層と第2のゴム層の界面に沿って平滑に剥離する。これにより、剥離面が平滑になると共に剥離面から帆布が露出することが防止される。
本発明において、第1のゴム層の引裂力が第2のゴム層の引裂力よりも大きいものとなっており、補強帆布層同士の間に、該第2のゴム層と、該第2のゴム層の両面に積層された該第1のゴム層とを有することが好ましい。この場合、第1のゴム層と第2のゴム層の界面に沿って剥離する際に、引裂力の大きい第1のゴム層側には剥離が生じ難いため、該第1のゴム層よりも外側に存在する帆布が剥離面から露出することがより確実に防止される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。第1図は実施の形態に係るコンベヤベルト10の断面図、第2図は第1図のコンベヤベルト10の両端を階段状に加工した状態を示す断面図、第3図は第1図のコンベヤベルト10を接合した後の状態を示す断面図である。
このコンベヤベルト10は、上カバーゴム14及び下カバーゴム15の間に、第1のゴム層11、第2のゴム層12及び帆布13を積層したものを介在させ、これらを一体化したものである。第1図に示す通り、これらは上から以下の順に配置されている。
上カバーゴム14/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/帆布13/第2のゴム層12/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/帆布13/第2のゴム層12/下カバーゴム15。
従って、帆布13,13同士の間には、第1のゴム層11と第2のゴム層が介在している。即ち、上から1番目の帆布13と2番目の帆布13との間には、第1のゴム層11及び第2のゴム層12が上からこの順で介在している。同様に、上から2番目の帆布13と3番目の帆布13との間には、第2のゴム層12及び第1のゴム層11が上からこの順で介在している。上から3番目の帆布13と4番目の帆布13との間には、第1のゴム層11及び第2のゴム層12が上からこの順で介在している。
また、上から1番目の帆布13と上カバーゴム14との間には、第1のゴム層11が介在しており、上から4番目の帆布13と下カバーゴム15との間には、第2のゴム層12が介在している。
第1のゴム層11の引裂力は、第2のゴム層12の引裂力よりも大きいものとなっている。
第1のゴム層11、第2のゴム層12、上カバーゴム14及び下カバーゴム15の材質には特に制限はなく、たとえば、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)等の合成ゴム、或いはこれらのブレンドゴム等が用いられる。
帆布13の材質にも特に制限はなく、たとえば、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維等が用いられる。
次に、このコンベヤベルト10の両端を接合する方法を説明する。
コンベヤベルト10の一端側において、最上層の上カバーゴム14に、該上カバーゴム14とその下層に位置する第1のゴム層11との界面まで達する切込みを該ベルト10の幅方向に入れ、該切込みよりも該一端側にある上カバーゴム14を剥離する。
次いで、露出した第1のゴム層11と、その下層の帆布13及びその下層の第1のゴム層11まで達する切込みを該ベルト10の幅方向に入れ、該切込みよりも該一端側にあるこれら3層を剥離する。同様にして、次の3層(第2のゴム層12、上から2番目の帆布13及び第2のゴム層12)、その次の3層(第1のゴム層11、上から3番目の帆布13及び第1のゴム層11)、及びさらにその次の3層(第2のゴム層12、上から4番目の帆布13及び第2のゴム層12)も剥離する。これにより、このコンベヤベルト10の一端側は、第2図の左側のような階段形状になる。
このコンベヤベルト10の他端側も一端側と同じ手順で、下カバーゴム15の側から剥離作業を行う。これにより、このコンベヤベルト10の他端側は、第2図の右側のように、一端側とは上下対称な階段形状になる。
次いで、必要に応じて加工面をバフがけ及び清掃した後、この加工面に熱加硫接着用セメント(ゴム接着用糊)を塗布し、乾燥する。乾燥後、接着用生ゴムシートをセメント塗布面に貼り合わせ、これら階段状の両端部を第3図のように重ね合わせて加硫接合する。
このコンベヤベルト10は、第1のゴム層11の引裂力が第2のゴム層12の引裂力よりも大きいものとなっている。これにより、コンベヤベルトの両端の接合作業において第1のゴム層11と第2のゴム層12とを剥離する際に、これらはゴム層11,12の界面に沿って、即ち、該界面又は界面近傍の第2のゴム層12で剥離する。このように界面に沿って剥離させた場合、剥離面が平滑なものとなると共に、剥離面にゴム層11又は12が付着残留するので、剥離面に帆布13が露出することが防止される。第1のゴム層11と第2のゴム層12の引裂力の差は、5000〜30000N/m、特に10000〜30000N/mであることが好ましい。
第1のゴム層11の厚みは0.3〜1.2mm、とりわけ0.4〜1.2mmであることが好ましい。第2のゴム層12の厚みは0.3〜1.2mm、とりわけ0.4〜1.2mmであることが好ましい。各ゴム層11,12をこのような厚みとすることにより、界面に沿って剥離させることが容易となる。
第5図はこのコンベヤベルト10の別の接合方法を説明する図面であり、第5図(a)はコンベヤベルト10の接合部分の断面図、第5図(b)は第5図(a)の平面図である。
第5図では、第5図(b)の通り、ベルト10の幅方向から角度θをつけて切込みを入れている。また、第5図(a)の通り、ベルト両端の上カバーゴム14,14同士の間隙に埋ゴム部16を配置すると共に、ベルト両端の下カバーゴム15,15同士の間隙に埋ゴム部17を配置し、加硫接着している。その他は上記実施の形態と同様である。
なお、第5図において、符号14a、14bは左右両側の上ゴム14の上面端部を示しており、符号15a、15bは左右両側の下ゴム15の下面端部を示している。また、符号11a、11b、11c、11dは、左側の端部と右側の端部の突合せ部を示している。
第4図は別の実施の形態に係るコンベヤベルト10Aの断面図である。
このコンベヤベルト10Aは、上カバーゴム14及び下カバーゴム15の間に、第1のゴム層11、第2のゴム層12及び帆布13を積層したものを介在させ、これらを一体化したものである。
第4図に示す通り、これらは上から、上カバーゴム14/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/第2のゴム層12/第1のゴム層11/帆布13/第1のゴム層11/下カバーゴム15の順に配置されている。
従って、帆布13の上下面には、引裂力の大きい第1のゴム層11,11が配置している。また、帆布13,13同士の間には、第1のゴム層11、第2のゴム層12、第1のゴム層11が上からこの順に介在している。
このコンベヤベルト10Aにあっても、帆布13,13同士の間に第1のゴム層11と第2のゴム層12の界面が存在するため、この界面に沿ってこれら第1、第2のゴム層11,12を剥離することにより、剥離面が平滑なものとなる。
また、このコンベヤベルト10Aは、帆布13の上下面に第1のゴム層11が配置されている。そして、第1のゴム層11と第2のゴム層12をその界面に沿って剥離する場合、第1のゴム層11の方が第2のゴム層12よりも引裂力が大きいため、界面よりも第2のゴム層12側で引き裂かれ易く、第1のゴム11側では引き裂かれ難い。このため、剥離作業の際に、第1のゴム11側に引裂きが生じて該剥離面から帆布13が露出することがより確実に防止される。
なお、第4図において、上カバーゴム14とその下層の第1のゴム層11との間や、下カバーゴム15とその上層の第1のゴム層11との間に、第2のゴム層12を配置してもよい。この場合、上カバーゴム14ないし下カバーゴム15と第2のゴム層12との界面に沿って剥離することにより、上から1番目の帆布13ないし4番目の帆布13が剥離面から露出することがより確実に防止される。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、第1のゴム層として、NR/SBRブレンドゴム(JIS K6301B形法による引裂力45000N/m)を用いた。第2のゴム層として、NR/SBRブレンドゴムゴム(JIS K6301B形法による引裂力30000N/m)を用いた。帆布として、タテ糸ポリエステル、ヨコ糸ポリアミド製の織布(EP250)を用いた。上カバーゴム及び下カバーゴムとして、NR/SBRブレンドゴム(JIS K6301B形法による引裂力50000N/m)を用いた。これら上カバーゴムの厚みは8.0mmであり、下カバーゴムの厚みは3.0mmである。
実施例1
第1のゴム層、帆布及び第2のゴム層を上からこの順に積層したものを1PLYとし、これらを5PLYに積層し、さらにその上面及び下面に上カバーゴム及び下カバーゴムを積層し、これらを加硫一体化してコンベヤベルトとした。従って、このコンベヤベルトの構造は以下の通りである。
上カバーゴム/(第1のゴム層/帆布/第2のゴム層)/(第1のゴム層/帆布/第2のゴム層)/(第1のゴム層/帆布/第2のゴム層)/(第1のゴム層/帆布/第2のゴム層)/下カバーゴム。
このコンベヤベルトの種類及び寸法を表1に示す。
Figure 2008050074
表1において、「1PLYの一体化前におけるゴム層/帆布/ゴム層の厚み」とは、加硫一体化する前の状態における、第1のゴム層、帆布及び第2のゴム層の厚みを示す。また、「一体化後の1PLYの厚み」とは、このゴム層/帆布/ゴム層のプライを5PLYに積層して加硫一体化してなるコンベヤベルトにおける、1PLYの厚みを示す。
実施例2
第1のゴム層、帆布及び第2のゴム層を上からこの順に積層したものを1PLYとし、これらを4PLYに積層し、さらにその上面及び下面に上カバーゴム及び下カバーゴムを積層し、これらを加硫一体化してコンベヤベルトとした。このコンベヤベルトの種類及び寸法を表1に示す。
比較例1
第1のゴム層、帆布及び第1のゴム層を上からこの順に積層したものを1PLYとし、これらを5PLYに積層し、さらにその上面及び下面に上カバーゴム及び下カバーゴムを積層し、これらを加硫一体化してコンベヤベルトとした。このコンベヤベルトの種類及び寸法を表1に示す。
比較例2
第2のゴム層、帆布及び第2のゴム層を上からこの順に積層したものを1PLYとし、これらを5PLYに積層し、さらにその上面及び下面に上カバーゴム及び下カバーゴムを積層し、これらを加硫一体化してコンベヤベルトとした。このコンベヤベルトの種類及び寸法を表1に示す。
<接合部破断回数の測定>
実施例1,2及び比較例1,2の各コンベヤベルの両端部において、各PLYを1PLYづつ階段状に剥離した。また、上カバーゴム及び下カバーゴムも階段状に剥離した。次いで、この加工面に熱加硫接着用セメント(ゴム接着用糊)を塗布し、乾燥後、接着用生ゴムシートをセメント塗布面に貼り合わせ、これら階段状の両端部を重ね合わせて加硫接合した。
各コンベヤベルトをベルト走行試験機に取り付け、次の条件にて走行試験を実施し、接合部分が剥離等により切断するまでの回数(プーリーを通過する回数)を測定した。
プーリー直径:400φ
ベルト張力:ベルト引張り強さの1/4の張力
走行スピード:200m/分
その結果を表1に示す。表1から明らかな通り、比較例1,2に比べて実施例1,2のコンベヤベルトは接合部破断回数が極めて多く、接合部の強度が強い。
<剥離面のゴム付き性の測定>
実施例1,2及び比較例1,2のコンベヤベルトについて、各コンベヤベルトの端部を第2図のように階段状に剥離加工した状態で各層帆布表面に残留付着しているゴムの面積比を目視で評価した。なお、全面がゴムで覆われ、帆布の露出が無い場合を100%とした。
その結果を表1に示す。表1から明らかな通り、比較例1,2に比べて実施例1,2のコンベヤベルトはゴム付き性が極めて良好である。
<帆布疲労性の測定>
実施例1,2及び比較例1,2のコンベヤベルトの各々を、直径400φmmのプーリーに掛け渡し、本体部を100万回屈曲させた。なお、屈曲時のベルト張力は安全率が20になるように設定した。この屈曲前後におけるコンベヤベルトの引っ張り強さを、JIS K6322 8.8のB形(560R)に準拠して測定し、屈曲後における帆布強力保持率を求めた。
その結果を表1に示す。表1から明らかな通り、ゴム層として引裂力の大きい第1のゴム層のみを用いた比較例1が最も帆布疲労性に優れているが、比較例1と実施例1,2の帆布疲労性の差は2〜3%であり、実施例1,2も十分に帆布疲労性に優れている。
<接着力の測定>
実施例1,2及び比較例1,2のコンベヤベルトについて、各コンベヤベルトの本体部をサンプルとして、JIS K6322 8.9の剥離試験に準拠して各層帆布間の接着力を測定し、平均値を表1に示した。
その結果を表1に示す。表1から明らかな通り、実施例1,2の接着力は、ゴム層として第1のゴム層のみを用いた比較例1よりも小さく、ゴム層として第2のゴム層のみを用いた比較例2よりも大きいものとなる。
実施の形態に係るコンベヤベルト10の断面図である。 第1図のコンベヤベルト10の両端を階段状に加工した状態を示す断面図である。 第1図のコンベヤベルト10を接合した後の状態を示す断面図である。 別の実施の形態に係るコンベヤベルト10Aの断面図である。 第1図のコンベヤベルト10の別の接合方法を説明する図面であり、第5図(a)はコンベヤベルト10の接合部分の断面図、第5図(b)は第5図(a)の平面図である。 従来例のコンベヤベルトの端部を階段状に加工する手順を説明する図面である。 異なる従来例のコンベヤベルトの端部を階段状に加工する手順を説明する図面である。
符号の説明
10,10A コンベヤベルト
11 第1のゴム層
12 第2のゴム層
13 帆布
14 上カバーゴム
15 下カバーゴム
16,17 埋ゴム部

Claims (7)

  1. 複数層の補強帆布層と、これら補強帆布層同士の間に存在するゴム層とを有するコンベヤベルトにおいて、
    該ゴム層は、第1のゴム層と、該第1のゴム層に積層されており、該第1のゴム層とは引裂力の異なる第2のゴム層とを有することを特徴とするコンベヤベルト。
  2. 請求項1において、前記第1のゴム層の引裂力が第2のゴム層の引裂力よりも大きいものとなっており、該第1のゴム層の厚みが0.3〜1.2mmであることを特徴とするコンベヤベルト。
  3. 請求項2において、前記第2のゴム層の厚みが0.3〜1.2mmであることを特徴とするコンベヤベルト。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記第1のゴム層の引裂力と第2のゴム層の引裂力との差が5000〜30000N/mであることを特徴とするコンベヤベルト。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記第1のゴム層の引裂力が第2のゴム層の引裂力よりも大きいものとなっており、
    前記補強帆布層同士の間に、該第2のゴム層と、該第2のゴム層の両面に積層された該第1のゴム層とを有することを特徴とするコンベヤベルト。
  6. 複数層の補強帆布層と、これら補強帆布層同士の間に存在するゴム層とを有する帯状のコンベヤベルトの長手方向両端を階段状に加工し、該両端を重ね合わせて接合してエンドレスなコンベヤベルトとする方法であって、
    帯状の該コンベヤベルトの両端を階段状に加工するに際し、該補強帆布層をコンベヤベルト幅方向に切断するようにコンベヤベルトに切込みを入れた後、この補強帆布の該切込みよりも先端側を引き剥す工程を順次に行うようにしたコンベヤベルトの接合方法において、
    該コンベヤベルトは請求項1ないし5のいずれか1項のコンベヤベルトであり、
    前記切込みよりも先端側の補強帆布を引き剥すときに前記第1のゴム層と第2のゴム層との界面に沿って前記ゴム層を剥離させることを特徴とするコンベヤベルトの接合方法。
  7. 請求項6において、該両端を階段状に加工した後、該両端の接合面に熱加硫接着用セメントを塗布し、加硫接合することを特徴とするコンベヤベルトの接合方法。
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