JP2008049657A - サーマルプリントヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷速度の高速化を図ることが可能なサーマルプリントヘッドを提供すること。
【解決手段】基板1と、グレーズ2と、電極3A,3Bと、電極3A,3Bとは接触していない部分が発熱部5aとされた発熱抵抗体5と、を備えているサーマルプリントヘッドA1であって、電極3A,3Bの先端部31A,31Bは、グレーズ2に対して沈下した構成とされており、発熱抵抗体5の発熱部5aとグレーズ2との間に介在しており、その硬度がグレーズ2の硬度よりも大であり、かつ発熱抵抗体5の硬度よりも小であり、その熱伝導率がグレーズ2の熱伝導率よりも大であり、かつ発熱抵抗体5の熱伝導率よりも小である絶縁膜4をさらに備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】基板1と、グレーズ2と、電極3A,3Bと、電極3A,3Bとは接触していない部分が発熱部5aとされた発熱抵抗体5と、を備えているサーマルプリントヘッドA1であって、電極3A,3Bの先端部31A,31Bは、グレーズ2に対して沈下した構成とされており、発熱抵抗体5の発熱部5aとグレーズ2との間に介在しており、その硬度がグレーズ2の硬度よりも大であり、かつ発熱抵抗体5の硬度よりも小であり、その熱伝導率がグレーズ2の熱伝導率よりも大であり、かつ発熱抵抗体5の熱伝導率よりも小である絶縁膜4をさらに備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サーマルプリントヘッドおよびその製造方法に関する。
図9は、従来のサーマルプリントヘッドの一例を示している(たとえば特許文献1参照)。同図に示されたサーマルプリントヘッドXは、グレーズ92が形成された基板91上に、発熱抵抗体93、電極94A,94B、および保護膜95が積層された構造とされている。発熱抵抗体93は、サーマルプリントヘッドXの発熱源であり、電極94A,94Bに挟まれた部分が発熱部93aとされている。グレーズ92は、たとえばガラスからなり、その断面形状が基板91の厚さ方向に膨出した形状とされている。このような形状とされることにより、グレーズ92は、保護膜95のうち発熱部93aを覆う部分を印刷対象である感熱紙などに選択的に押し付ける機能を発揮する。また、グレーズ92は、比較的熱伝導率が小さく、発熱部93aからの熱が基板91へと不当に逃げてしまうことを抑制する機能を発揮する。グレーズ92のこれらの機能は、サーマルプリントヘッドXの印刷速度を高速化するのに適している。
しかしながら、発熱部93aは、電極94A,94Bに挟まれており、電極94A,94Bよりも基板91の厚さ方向において印刷対象に対して後退した位置にある。このため、保護膜95のうち発熱部93aを覆う部分が印刷対象に押し付けられる圧力が低くなってしまう。これは、印刷速度の高速化を妨げる要因となっていた。
また、印刷速度の高速化を図るほど、発熱部93aからの発熱サイクルが短くなる。発熱部93aは、グレーズ92上に直接形成されているため、グレーズ92が受ける熱の受熱サイクルも短くなる。すると、サーマルプリントヘッドXの印刷中においては、グレーズ92が比較的高温とされるとともに、温度上昇および温度降下を短いサイクルで繰り返すこととなる。これによってグレーズ92に生じる熱応力が過大となり、グレーズ92にクラックが生じる場合があった。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、印刷速度の高速化を図ることが可能なサーマルプリントヘッドを提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドは、基板と、上記基板上に形成されたグレーズと、上記グレーズ上に互いに間隔をおいて設けられた複数の電極と、上記複数の電極と重なっており、上記複数の電極とは接触していない部分が発熱部とされた発熱抵抗体と、を備えているサーマルプリントヘッドであって、上記発熱抵抗体は、上記複数の電極を跨ぐように形成されており、上記各電極のうち少なくとも他方の電極と対向する部分は、上記グレーズに対して沈下した構成とされており、上記発熱抵抗体の上記発熱部の少なくとも一部と上記グレーズとの間に介在しており、その硬度が上記グレーズの硬度よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の硬度よりも小であり、その熱伝導率が上記グレーズの熱伝導率よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の熱伝導率よりも小である絶縁膜をさらに備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、上記複数の電極と上記グレーズとの段差を縮小することができる。また、上記絶縁膜によって、上記発熱部は、印刷対象に近づけられることとなる。したがって、上記保護膜のうち上記発熱部を覆う部分を印刷対象に押し付ける圧力を高めることが可能であり、印刷速度の高速化を図ることができる。また、上記発熱部からの熱は上記絶縁膜を介して上記グレーズへと伝達される。このため、上記グレーズが受ける熱が急激に増加または減少することを緩和することができる。これにより、上記グレーズに生じる熱応力を低減することが可能であり、上記グレーズにクラックが生じることを抑制することができる。さらに、上記絶縁膜は、上記グレーズと上記発熱抵抗体との間において、いわゆる緩衝材の機能を発揮する。これにより、上記グレーズの熱膨張または熱収縮が上記発熱抵抗体によって規制される、あるいは助長されることを緩和することが可能である。これは、上記グレーズにクラックが生じることを抑制するのに適している。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記絶縁膜は、上記複数の電極に跨っている。このような構成によれば、上記グレーズのうち上記複数の電極の間の領域を完全に覆うことが可能である。これにより、上記発熱抵抗体と上記グレーズとがまったく接しない構成とすることができる。これは、上記グレーズのクラック防止に好ましい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記絶縁膜は、Ta2O5またはSiO2からなる。このような構成によれば、上記絶縁膜の強度および熱伝達係数を、上述した関係とするのに適している。
本発明の第2の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドの製造方法は、基板上に形成されたグレーズ上に、互いに間隔をおいて複数の電極を形成する工程と、発熱抵抗体を上記複数の電極に跨がらせるようにして上記グレーズおよび上記複数の電極上に重ねて形成する工程と、を有しており、上記複数の電極を形成する工程の後、上記発熱抵抗体を形成する工程の前において、上記グレーズの少なくとも一部分を加熱して軟化させることにより、上記各電極のうち少なくとも他方の電極と対抗する部分を上記グレーズに対して沈下させる電極沈下工程を有しており、上記電極沈下工程の後、上記発熱抵抗体を形成する工程の前において、上記グレーズのうち上記複数の電極に挟まれた領域の少なくとも一部を覆う絶縁膜を形成する工程をさらに有しており、上記絶縁膜を形成する工程においては、その硬度が上記グレーズの硬度よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の硬度よりも小であり、その熱伝導率が上記グレーズの熱伝導率よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の熱伝導率よりも小である材質を用いる。このような構成によれば、上記グレーズと上記複数の電極との段差を容易に縮小することが可能である。また、上記絶縁膜により上記発熱部を印刷対象に近づけることができる。これらにより、印刷速度の高速化を図ることができる。また、上記絶縁膜によって上記グレーズの温度変動を抑制し、また、グレーズの熱膨張または熱収縮が上記発熱抵抗体によって規制あるいは助長されることを防止することが可能である。したがって、上記グレーズのクラック防止を図ることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2は、本発明に係るサーマルプリントヘッドの第1実施形態を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、基板1、グレーズ2、電極3A,3B、絶縁膜4、発熱抵抗体5、および保護膜6を備えている。なお、図2においては、理解の便宜上、電極3A,3B、絶縁膜4、および発熱抵抗体5以外の要素を省略している。
基板1は、主走査方向に延びた平面視長矩形の平板状であり、たとえばアルミナセラミック製の絶縁基板である。グレーズ2は、たとえば非晶質ガラスペーストを印刷・焼成することにより基板1上に形成されたものであり、蓄熱性を良好とする役割や、電極3A,3Bが形成される面を平滑にする役割を果たす。このグレーズ2は、主走査方向に延びており、その断面形状が基板1の厚さ方向に膨出した凸状とされている。このような形状とされることにより、グレーズ2は、保護膜6のうち後述する発熱部5aを覆う部分と感熱紙などの印刷対象との接触圧を高めるのに役立つ。グレーズ2は、最大厚さが50μm程度とされている。
電極3A,3Bは、たとえばレジネート金ペーストを印刷・焼成することにより形成されたものであり、基板1およびグレーズ2上に形成されている。図2に示すように、電極3A,3Bは、副走査方向において間隔をおいて配置されており、それぞれの先端部31A,31Bが互いに対向している。図1に示すように、先端部31A,31Bは、グレーズ2に対して沈下している。これにより、先端部31A,31Bとグレーズ2とは、面一状となっている。電極3A,3Bは、その厚さが0.6μm程度とされている。
絶縁膜4は、たとえばTa2O5からなり、たとえばスパッタリングによって形成されたTa膜を焼成することによって形成される。絶縁膜4は、グレーズ2のうち電極3A,3Bに挟まれた領域を覆っている。特に、本実施形態においては、絶縁膜4は、電極3A,3Bに跨るようにして形成されている。絶縁膜4は、その厚さが0.1〜0.2μm程度とされている。絶縁膜4の硬度は、グレーズ2の硬度より大であり、かつ発熱抵抗体5の硬度よりも小とされている。また、絶縁膜4の熱伝導率は、グレーズ2の熱伝導率より大であり、かつ発熱抵抗体5の熱伝導率よりも小とされている。なお、絶縁膜4の材質としては、Ta2O5のほかにSiO2を用いてもよい。
複数の発熱抵抗体5は、電極3A,3Bに跨がるようにして、絶縁膜4上に形成されている。発熱抵抗体5の材質は、たとえばTaSiO2である。発熱抵抗体5のうち電極3A,3Bと接していない部分は、発熱部5aとされている。電極3A,3B間に通電されると、発熱部5aが発熱する。サーマルプリントヘッドA1は、この熱を利用して感熱紙などの印刷対象に印刷を行う。図2に示すように、本実施形態においては、発熱抵抗体5は、その幅が絶縁膜4よりも小とされている。発熱抵抗体5は、その厚さが0.05μmとされている。
保護膜6は、グレーズ2、電極3A,3B、絶縁膜4、および発熱抵抗体5を覆うように形成されている。保護膜6は、たとえばSiCまたはSiAlONなどを用いたスパッタリングにより形成されたものである。保護膜6は、電極3A,3Bおよび発熱抵抗体5が、印刷対象に直接接触することや、化学的または電気的に侵されることから保護するためのものである。また、保護膜6は、表面を平滑なものとする役割を果たす。保護膜6は、その厚さが4.0μm程度とされている。
次に、サーマルプリントヘッドA1の製造方法について、図3〜図6を参照しつつ以下に説明する。
まず、図3に示すように、基板1を用意し、この基板1上にグレーズ2を形成する。この形成は、非晶質ガラスペーストの印刷・焼成により行う。帯状に印刷されたガラスペーストに対して焼成を施すことにより、最大厚さが50μm程度であって、断面形状が基板1の厚さ方向に膨出したグレーズ2を形成することができる。
次いで、図4に示すように、基板1およびグレーズ2の図中上面に電極3A,3Bを形成する。この形成は、レジネート金ペーストを印刷・焼成した後に、パターニングを施すことにより行う。この際、電極3A,3Bの厚さを0.6μm程度としておく。
電極3A,3Bを形成した後は、図5に示すように、電極3A,3Bの先端部31A,31Bをグレーズ2に沈下させる。この処理は、グレーズ2をたとえばそのガラス成分のガラス軟化点からガラス転移点までの範囲に加熱し、グレーズ2を軟化させることにより行う。グレーズ2が軟化すると、先端部31A,31Bはその自重によりグレーズ2内に沈下することになる。この沈下量は、上記加熱の温度や時間を調整することにより制御可能であり、先端部31A,31Bの表面がグレーズ2の表面と面一になった時点においてグレーズ2の軟化状態を解消させればよい。
次いで、図6に示すように、絶縁膜4を形成する。絶縁膜4を形成するには、まず、たとえばスパッタリングによって電極3A,3Bの先端部31A,31Bに跨るようにしてTaからなる膜を形成する。このTa膜に対して焼成を施すことにより、Ta膜を酸化する。これにより、Ta2O5からなる絶縁膜4を形成することができる。絶縁膜4の厚さは、0.1〜0.2μm程度とする。なお、絶縁膜4の材質としては、Ta2O5に代えてSiO2を用いてもよい。
この後は、厚さが0.05μm程度のたとえばTaSiO2からなる膜を形成した後に、この膜に対してドライエッチングをほどこすことにより絶縁膜4を覆いかつ電極3A,3Bに跨るように発熱抵抗体5を形成する。そして、たとえばSiC、SiAlONなどを用いたスパッタリングにより、電極3A,3B、および発熱抵抗体5を覆うように保護膜6を形成する。このような工程を経て、図1および図2に示すサーマルプリントヘッドA1が製造される。
次に、サーマルプリントヘッドA1の作用について説明する。
本実施形態によれば、電極3A,3Bとグレーズ2との段差を無くすことができる。また、絶縁膜4によって、発熱部5aは、印刷対象に近づけられることとなる。したがって、保護膜6のうち発熱部5aを覆う部分を印刷対象に押し付ける圧力を高めることが可能であり、サーマルプリントヘッドA1の印刷速度の高速化を図ることができる。
また、発熱部5aからの熱は絶縁膜4を介してグレーズ2へと伝達される。このため、グレーズ2が受ける熱の増加または減少の度合いを緩和することができる。これにより、グレーズ2に生じる熱応力を低減することが可能であり、グレーズ2にクラックが生じることを抑制することができる。さらに、絶縁膜4は、グレーズ2と発熱抵抗体5との間において、機械的な緩衝材の機能を発揮する。これにより、比較的低硬度であるグレーズ2の熱膨張または熱収縮が比較的高硬度である発熱抵抗体5によって規制される、あるいは助長されることを緩和することが可能である。これは、グレーズ2にクラックが生じることを抑制するのに適している。
絶縁膜4をTa2O5によって形成すれば、絶縁膜4の硬度をグレーズ2の硬度と発熱抵抗体5の硬度との間の大きさとし、絶縁膜4の熱伝導率をグレーズ2の熱伝導率と発熱抵抗体5の熱伝導率との間の大きさとするのに都合がよい。また、本実施形態においては、グレーズ2のうち電極3A,3Bの間の領域は、すべて絶縁膜4によって覆われている。これにより、発熱抵抗体5とグレーズ2とがまったく接しない構成とすることが可能である。これは上述したグレーズ2のクラック防止を図るのに好適である。
図7および図8は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図7は、本発明に係るサーマルプリントヘッドの第2実施形態を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA2は、ダミーパターン3Cを備える点が上述した実施形態と異なっている。ダミーパターン3Cは、たとえばAu製であり、副走査方向において互いに離間配置された複数の要素からなる。ダミーパターン3Cは、電極3A,3Bと一括して厚膜印刷および焼成の手法により形成される。また、電極3A,3Bと同様に、グレーズ2に対して沈下しており、グレーズ2と面一とされている。
このような実施形態によれば、発熱部5aからの熱が比較的熱伝導率が高いダミーパターン3Cを介してグレーズ2側へと伝わりやすくなる。これにより、発熱部5aから印刷対象に与えられる熱量の変動を緩和することが可能である。印刷対象であるたとえば感熱紙に与えられる熱が過大に変動すると、感熱紙が保護膜6に張りついてしまういわゆるスティッキング現象が生じやすくなる。本実施形態によれば、このようなスティッキング現象を抑制することができる。
図8は、本発明に係るサーマルプリントヘッドの第3実施形態を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA3は、グレーズ2と電極3A,3Bおよび絶縁膜4の位置関係が上述した実施形態と異なっている。本実施形態においては、電極3A,3Bの先端部31A,31Bは、グレーズ2に対して沈下しているものの、その沈下量は先端部31A,31Bの厚さよりも小である。これにより、先端部31A,31Bとグレーズ2との間には、段差が形成されている。この段差の高さは、絶縁膜4の厚さ程度とされている。そして、絶縁膜4は、電極3A,3Bの間に挟まれており、電極3A,3Bには跨っていない。
このような実施形態によれば、電極3A,3Bと絶縁膜4とにはほとんど段差が生じない。これにより、発熱抵抗体5を比較的滑らかな面に形成することが可能である。段差が少ない滑らかな面に形成するほど、発熱抵抗体5の厚さが不均一なものとして形成されることや、印刷時の圧力などによって破断することなどを回避することが可能である。
本発明に係るサーマルプリントヘッドおよびその製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るサーマルプリントヘッドおよびその製造方法の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1,A2,A3 サーマルプリントヘッド
1 基板
2 グレーズ
3A,3B 電極
31A,31B 先端部
4 絶縁膜
5 発熱抵抗体
5a 発熱部
6 保護膜
1 基板
2 グレーズ
3A,3B 電極
31A,31B 先端部
4 絶縁膜
5 発熱抵抗体
5a 発熱部
6 保護膜
Claims (4)
- 基板と、
上記基板上に形成されたグレーズと、
上記グレーズ上に互いに間隔をおいて設けられた複数の電極と、
上記複数の電極と重なっており、上記複数の電極とは接触していない部分が発熱部とされた発熱抵抗体と、を備えているサーマルプリントヘッドであって、
上記発熱抵抗体は、上記複数の電極を跨ぐように形成されており、
上記各電極のうち少なくとも他方の電極と対向する部分は、上記グレーズに対して沈下した構成とされており、
上記発熱抵抗体の上記発熱部の少なくとも一部と上記グレーズとの間に介在しており、その硬度が上記グレーズの硬度よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の硬度よりも小であり、その熱伝導率が上記グレーズの熱伝導率よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の熱伝導率よりも小である絶縁膜をさらに備えていることを特徴とする、サーマルプリントヘッド。 - 上記絶縁膜は、上記複数の電極に跨っている、請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記絶縁膜は、Ta2O5またはSiO2からなる、請求項1または2に記載のサーマルプリントヘッド。
- 基板上に形成されたグレーズ上に、互いに間隔をおいて複数の電極を形成する工程と、
発熱抵抗体を上記複数の電極に跨がらせるようにして上記グレーズおよび上記複数の電極上に重ねて形成する工程と、
を有しており、
上記複数の電極を形成する工程の後、上記発熱抵抗体を形成する工程の前において、上記グレーズの少なくとも一部分を加熱して軟化させることにより、上記各電極のうち少なくとも他方の電極と対抗する部分を上記グレーズに対して沈下させる電極沈下工程を有しており、
上記電極沈下工程の後、上記発熱抵抗体を形成する工程の前において、上記グレーズのうち上記複数の電極に挟まれた領域の少なくとも一部を覆う絶縁膜を形成する工程をさらに有しており、
上記絶縁膜を形成する工程においては、その硬度が上記グレーズの硬度よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の硬度よりも小であり、その熱伝導率が上記グレーズの熱伝導率よりも大であり、かつ上記発熱抵抗体の熱伝導率よりも小である材質を用いることを特徴とする、サーマルプリントヘッドの製造方法。
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