JP2008031409A - 低誘電樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板 - Google Patents

低誘電樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができる低誘電樹脂組成物を提供する。
【解決手段】シェル及び中空部からなる中空粒子と熱硬化性樹脂とを含有する低誘電樹脂組成物に関する。中空粒子として、シェル全体の98質量%以上がシリカで形成されており、平均空隙率が30〜80体積%であり、かつ平均粒径が0.1〜20μmであるものを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種電子機器の製造に用いられる低誘電樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板に関するものである。
近年の電子機器は、信号の高速化、配線数増加による高多層化が要求されている。このような要求を受けて積層板は、低誘電率化、低誘電正接化、低熱膨張率化(低α化)が必要となってきている。
従来、低誘電率化、低誘電正接化を図るためには、誘電率や誘電正接の小さい材料であるポリイミドやフッ素化物が使われてきた。また、中空粒子等による空隙も利用されてきた(例えば、特許文献1−4参照。)。
一方、低熱膨張化の要求に対しては、無機フィラーを高充填する方法がとられてきた。
特開平5−9270号公報 特開平8−46309号公報 特開10−298407号公報 特開2005−15613号公報
しかしながら、特許文献1−4に記載の中空粒子にあっては、不純物の影響で誘電率、誘電正接を共に小さくすることができないおそれがある。また、特許文献4のように中空粒子が有機化合物であると、誘電特性は良好であるが、熱膨張係数を下げることができず、多層化に対応できないおそれがある。さらに、多層化に伴って絶縁信頼性の要求も高まっている。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができる低誘電樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る低誘電樹脂組成物は、シェル及び中空部からなる中空粒子と熱硬化性樹脂とを含有する低誘電樹脂組成物において、中空粒子として、シェル全体の98質量%以上がシリカで形成されており、平均空隙率が30〜80体積%であり、かつ平均粒径が0.1〜20μmであるものを用いて成ることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1において、中空粒子として、平均空隙率が50〜80体積%であるものを用いて成ることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、中空粒子として、平均粒径が0.5〜5μmであるものを用いて成ることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項において、中空粒子として、表面が疎水化処理されたものを用いて成ることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一項において、低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量が5〜30質量%であることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一項において、低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量が5〜20質量%であることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一項において、低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量が10〜20質量%であることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか一項において、熱硬化性樹脂として、ポリフェニレンエーテル樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項8において、ポリフェニレンエーテル樹脂として、下記式(1)で示される構造を有し、かつ数平均分子量が3000〜7000であるものを用いて成ることを特徴とするものである。
Figure 2008031409
本願の請求項10に係るプリプレグは、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物を基材に含浸させると共にこれを加熱乾燥して成ることを特徴とするものである。
本願の請求項11に係る金属張積層板は、請求項10に記載のプリプレグと金属箔とを積層すると共にこれを加熱加圧して成ることを特徴とするものである。
本願の請求項12に係るプリント配線板は、請求項11に記載の金属張積層板に回路を形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る低誘電樹脂組成物によれば、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができるものである。
請求項2に係る発明によれば、熱膨張率をさらに小さくすることができるものである。
請求項3に係る発明によれば、はんだ耐熱性をさらに高めることができるものである。
請求項4に係る発明によれば、はんだ耐熱性をさらに高めることができるものである。
請求項5に係る発明によれば、はんだ耐熱性、絶縁信頼性、プリプレグの樹脂流れをさらに高めることができると共に、積層板の表面に凹凸が発生するのを防止して良好な外観を得ることができるものである。
請求項6に係る発明によれば、スルーホールなどの穴あけの際に用いられるドリルの磨耗が少なくなってドリルの寿命を延ばすことができるものである。
請求項7に係る発明によれば、誘電率、誘電正接、熱膨張率をさらに小さくすることができるものである。
請求項8に係る発明によれば、誘電率、誘電正接をさらに小さくすることができるものである。
請求項9に係る発明によれば、誘電率をさらに小さくすることができると共に、プリプレグの樹脂流れをさらに高めることができるものである。
本発明の請求項10に係るプリプレグによれば、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができるものである。
本発明の請求項11に係る金属張積層板によれば、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができるものである。
本発明の請求項12に係るプリント配線板によれば、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る低誘電樹脂組成物は、シェル(外殻)及び中空部からなる中空粒子と熱硬化性樹脂とを含有するものである。
本発明において熱硬化性樹脂としては、臭素化エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を1種類のみ又は2種類以上用いることができ、特に限定されるものではないが、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂を用いるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂等を用いる場合に比べて、誘電率、誘電正接をさらに小さくすることができるものである。このようなポリフェニレンエーテル樹脂としては、次の一般式(2)の構造で表される高分子量ポリフェニレンエーテル樹脂を後述する分子量低減方法により分子量を低減させて得られるものを用いることができる。
Figure 2008031409
前記一般式(1)で表される高分子量ポリフェニレンエーテル樹脂としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド)等が挙げられる。
本発明において用いることができるポリフェニレンエーテル樹脂は、例えば、米国特許第4059568号明細書に開示されている方法で合成した数平均分子量(Mn)が13000〜25000程度の前記高分子量ポリフェニレンエーテルを、成形に適した溶融粘度に調整するために数平均分子量が2000〜10000程度に分子量を低減させることにより得られる。
分子量を低減させたポリフェニレンエーテル樹脂を得る方法としては、公知の分子量を低減させる方法、具体的には、例えば、ポリフェニレンエーテル樹脂にフェノール種を反応させることにより分子量を低減させる「The Journal of Organic Chemistry,34,297-303(1969)」に記載の方法及びその改良された公知の方法等を用いることができる。
前記方法としては、例えば、数平均分子量が13000〜25000程度の前記高分子量ポリフェニレンエーテル樹脂をフェノール種、分解過酸化物及び必要に応じて分解反応を促進するナフテン酸コバルト等の脂肪酸金属塩とともに溶剤中で反応させることにより数平均分子量が2000〜10000程度にまで分解させる方法等が挙げられる。
前記フェノール種としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、2,6−ジメチルフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げられる。
また、前記分解過酸化物としては、例えば、ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、過酸化ベンゾイル、3,3’,5,5’−テトラメチル−1,4−ジフェノキノンクロラニル、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシル、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
そして特にポリフェニレンエーテル樹脂としては、下記式(1)で示される構造を有し、かつ数平均分子量が3000〜7000であるものを用いるのが好ましい。
Figure 2008031409
前記Xで示されるアリール基は前記フェノール種に由来するものである。前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、インデニル基、ナフチル基を挙げることができ、好適にはフェニル基である。また、これらアリール基が酸素原子で結合されているジフェニルエーテル基等や、カルボニル基で結合されたベンゾフェノン基等、アルキレン基により結合された2,2−ジフェニルプロパン基等も、本発明のアリール基の定義に含まれる。また、これらアリール基は、アルキル基(好適にはC1〜C6アルキル基、特にメチル基)、アルケニル基、アルキニル基やハロゲン原子など、一般的な置換基によって置換されていてもよい。
そして上記式(1)で示される構造を有するポリフェニレンエーテル樹脂を用いることにより、誘電率をさらに小さくすることができると共に、プリプレグの樹脂流れをさらに高めることができるものである。しかし、数平均分子量が3000未満であると、ガラス転移温度や耐熱性が低下するおそれがあり、逆に、数平均分子量が7000を超えると、流動性が小さくなり、回路間への樹脂充填不良が発生するおそれがある。
また、さらには前記一般式(1)中の下記一般式(3)で示される部分のZがフェニレン基であり、かつ、nが1であり、その数平均分子量が3000〜7000であるポリフェニレンエーテル樹脂が特に好ましい。
Figure 2008031409
このようなポリフェニレンエーテル樹脂を用いることにより、得られるプリプレグの成形性に優れ、また、得られる積層板のはんだ耐熱性等の耐熱性も高くなり、さらに伝送速度に影響する誘電正接が低くなる傾向がある。
前記一般式(3)で示される部分構造は、前記部分構造を有する化合物のハロゲン化物、例えば、ハロゲン化メチルスチレン等と前記低分子量化されたポリフェニレンエーテル樹脂とをアルカリ金属水酸化物の存在下で反応させることによって行うことができる。
具体的な一例としては、例えば、末端にフェノール基を有するポリフェニレンエーテル樹脂及びハロゲン化メチルスチレンをトルエン等の有機溶剤に溶解させ、この溶液にアルカリ金属水酸化物の水溶液を滴下することによって、前記構造の一例であるエテニルベンジル化による末端修飾されたポリフェニレンエーテル樹脂が得られる。このとき、アルカリ金属水酸化物は脱ハロゲン化水素剤(例えば、脱塩酸剤)として機能し、このアルカリ金属水酸化物がフェノール基とハロゲン化メチルスチレンからハロゲン化水素を脱離させることによって、ポリフェニレンエーテル樹脂の末端のフェノール基(−OH)のHの代わりに前記一般式(1)で示される構造がOに結合することとなる。なお、反応温度は30〜100℃、反応時間は0.5〜20時間であることが好ましい。
前記ハロゲン化メチルスチレンとしては、例えば、p−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−クロロメチルスチレンとm−クロロメチルスチレンとの混合体、p−ブロモメチルスチレン、m−ブロモメチルスチレン、p−ブロモメチルスチレンとm−ブロモメチルスチレンとの混合体等を用いることができる。特に、ハロゲン化メチルスチレンが、p−クロロメチルスチレン及びm−クロロメチルスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のものであることが好ましい。このようなハロゲン化メチルスチレンを用いると、前記一般式(3)で示される部分構造がp−エテニルベンジル基及びm−エテニルベンジル基からなる群から選ばれる少なくとも1種のものとなり、ポリフェニレンエーテル樹脂の融点や軟化点を任意に変化させることができる。例えば、p−クロロメチルスチレンを使用すると、対称性が良好となり、高融点、高軟化点のポリフェニレンエーテル樹脂を得ることができ、また、p−クロロメチルスチレンとm−クロロメチルスチレンとの混合体を使用すると、低融点、低軟化点のポリフェニレンエーテル樹脂を得ることができ、成形時における作業性が良好となるものである。
また、上記のアルカリ金属水酸化物としては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、これらの混合物等を用いることができる。なお、アルカリ金属水酸化物の配合割合はフェノール基1モルに対して1.1〜2.0倍モル程度であることが好ましい。
エテニルベンジル化を行うにあたっては、相間移動触媒を用いるようにしてもよい。相間移動触媒は、アルカリ金属水酸化物を取り込む機能をもち、水のような極性溶剤からなる相と有機溶媒のような非極性溶剤からなる相の両方の相に可溶で、これらの相間を移動することができる触媒である。相間移動触媒を用いない場合においては、アルカリ金属水酸化物のみを非極性溶剤に可溶化するのは困難であるため、非極性溶剤に溶解しているポリフェニレンエーテル樹脂及びハロゲン化メチルスチレンからハロゲン化水素を脱離するのに長時間を要するおそれがある。しかし、相間移動触媒の存在下においては、極性溶剤に溶解しているアルカリ金属水酸化物は相間移動触媒に取り込まれた後にこの相間移動触媒によって非極性溶剤中に移送されることから、アルカリ金属水酸化物を非極性溶剤に容易に可溶化することができ、エテニルベンジル化を促進することができるものである。相間移動触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩を用いることができる。なお、相間移動触媒の存在下においては、100℃以下の温度でエテニルベンジル化の反応を行うのが好ましい。
上述した方法により、分子末端に前記一般式(1)で示される構造を少なくとも1つ以上(実質上の上限は4個)有するポリフェニレンエーテル樹脂を製造することができる。
本発明に係る低誘電樹脂組成物には、熱硬化性樹脂、後述する中空粒子のほか、架橋性硬化剤等が含有されていてもよい。
前記架橋性硬化剤としては、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジエチレングリコールジアリルカーボネート、トリアリルホスフェート、エチレングリコールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンのアリルエーテル、ペンタエリトリットの部分的アリルエーテル、ジアリルセバケート、アリル化ノボラック、アリル化レゾール樹脂のような化合物が用いられる。これらの中ではトリアリルイソシアネートが伝送時間のバラツキに影響を及ぼす誘電正接を低くすることができる点から好ましい。
本発明において中空粒子としては、次の3つの条件を満たすものを用いるものである。
まず1つ目の条件として、シェル全体の98質量%以上(実質上の上限は100質量%)がシリカ(SiO)で形成されていることが必要とされる。シリカがシェル全体の98質量%未満であると、誘電率、誘電正接、熱膨張率が大きくなったり、絶縁信頼性が低くなったりするおそれがある。ここで、中空粒子は、ゾルゲル法で製造することができるが、この方法で製造したものはシェル全体の98質量%以上がシリカで形成されていても、シラノール基が多くなり、誘電正接が悪くなるおそれがあるので、火炎溶融法で製造するのが好ましい。なお、シェル全体の2質量%未満を占める成分としては、例えば、CaO、Al、B、MgO、NaO、KO、TiO等を挙げることができる。また、中空粒子の中空部には、窒素、酸素、アルゴン等の不活性ガス、空気のような混合ガスが充填されている。
次に2つ目の条件として、平均空隙率が30〜80体積%であることが必要とされる。平均空隙率が30体積%未満であると、中空粒子の中空部の比率が少なすぎて十分に低誘電率化することができず、逆に、平均空隙率が80体積%を超えると、積層板の製造時等に中空粒子が割れて低誘電率化することができない。特に中空粒子としては、平均空隙率が50〜80体積%であるものを用いるのが好ましい。これにより、熱膨張率をさらに小さくすることができるものである。なお、前記平均空隙率は、ピクノメータ法により平均比重を測定し、中空粒子を形成する材質の比重との比から、(1−(平均比重/中空粒子を形成する材質の比重))×100(体積%)により算出される。前記中空粒子の比重は0.9〜1.3、さらには0.9〜1.1程度のものである。このような中空粒子の具体例としては、例えば、電気化学工業(株)製の「DBSシリーズ」等が挙げられる。
最後に3つ目の条件として、平均粒径が0.1〜20μmであることが必要とされる。平均粒径が0.1μm未満であると、流動性が悪くなり、プリプレグの樹脂流れが低下し、逆に、平均粒径が20μmを超えると、絶縁信頼性が低下すると共に、近年の積層板の薄型化により積層板の外観が悪くなる。特に中空粒子としては、平均粒径が0.5〜5μmであるものを用いるのが好ましい。これにより、はんだ耐熱性をさらに高めることができるものである。なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定法により、例えば、CILAS Model 920L レーザー回折式粒度分布測定装置等を用いて測定することができる。
また、中空粒子としては、表面が疎水化処理されたものを用いるのが好ましい。この疎水化処理は、カップリング剤を用いて行うことができる。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、カップリング剤としてエポキシシランやアミノシラン等を用い、熱硬化性樹脂としてポリフェニレンエーテル樹脂を用いる場合には、カップリング剤としてビニルシランやシラザン等を用いるのが好ましい。このように、カップリング剤を用いて中空粒子の表面を疎水化処理すると、吸湿時におけるはんだ耐熱性をさらに高めることができ、また、ワニスを調製する際の分散性を高めることができ、また、積層板における層間密着性及び絶縁信頼性を高めることができるものである。
そして、低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量は5〜30質量%であることが好ましい。これにより、はんだ耐熱性、絶縁信頼性、プリプレグの樹脂流れをさらに高めることができると共に、積層板の表面に凹凸が発生するのを防止して良好な外観を得ることができるものである。しかし、中空粒子の含有量が5質量%未満であると、低誘電率化の効果を十分に得ることができないおそれがあり、逆に、中空粒子の含有量が30質量%を超えると、吸湿時におけるはんだ耐熱性が低下したり、また、プリプレグの樹脂流れが低下したり、また、積層板における層間密着性及び絶縁信頼性が低下したりするおそれがある。特に中空粒子の含有量は5〜20質量%であることがより好ましい。これにより、スルーホールなどの穴あけの際に用いられるドリルの磨耗が少なくなってドリルの寿命を延ばすことができるものである。さらに中空粒子の含有量は10〜20質量%であることがより好ましい。これにより、誘電率、誘電正接、熱膨張率をさらに小さくすることができるものである。
以上のように、本発明に係る低誘電樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と所定の中空粒子とを含有しているので、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができるものである。
本発明に係る低誘電樹脂組成物は、プリプレグの製造の際に基材に含浸させる目的でワニスに調製される。以下、ワニスの調製方法について説明する。
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、まず加熱した有機溶媒にエポキシ樹脂を溶解し、さらにジシアンジアミド(DICY)等の硬化剤及び2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)等の硬化促進剤を添加し、これを攪拌混合することによって樹脂ワニスを調製する。次にこの樹脂ワニスを冷却した後、中空粒子を添加し、再度攪拌混合することによって、低誘電樹脂組成物のワニスを得ることができる。
一方、熱硬化性樹脂としてポリフェニレンエーテル樹脂を用いる場合には、まず加熱した有機溶媒にポリフェニレンエーテル樹脂を溶解し、さらにトリアリルイソシアヌレート(TAIC)等の架橋性硬化剤及びジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等の反応開始剤を添加し、これを攪拌混合することによって樹脂ワニスを調製する。次にこの樹脂ワニスを冷却した後、中空粒子を添加し、再度攪拌混合することによって、低誘電樹脂組成物のワニスを得ることができる。
前記有機溶媒としては、樹脂成分を溶解し、かつ反応に悪影響を及ぼすものでなければ特に限定されるものではないが、例えば、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類、ジブチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、トリクロロエチレン等の塩素化炭化水素等の適当な有機溶媒を1種類のみ用いたり、2種類以上を混合して用いたりすることができる。前記ワニスの固形分濃度は、プリプレグを製造するにあたって基材に含浸させる作業に応じて適当に調整すればよく、例えば、20〜80質量%が適当である。
また、前記攪拌混合する方法としては、各成分を溶媒中に均一に溶解又は分散させる方法であれば特に限定されるものではないが、具体的には、プラネタリーミキサー、ボールミル、ビーズミル、ロールミル等を用いる方法が好ましい。
そして、本発明に係るプリプレグは、上記のようにして得られる低誘電樹脂組成物を基材に含浸させると共に、これを半硬化状態(Bステージ状態)となるまで加熱乾燥することによって、製造することができる。
前記基材としては、ガラス繊維からなるガラスクロスや有機繊維の織布等を用いることができるが、寸法安定性に優れており、剛性が高い等性能のバランスに優れているため、ガラスクロスを用いることが好ましい。
また、プリプレグ中の低誘電樹脂組成物の含有量は40〜95質量%であることが好ましい。含有量が40質量%未満であると、成形時にボイド・カスレ等が発生するおそれがある。なお、含有量が95質量%を超えることは困難であるため、実質的な上限は95質量%となる。
また、プリプレグを製造するにあたって、含浸は浸漬(ディッピング)や塗布等によって行うことができる。含浸は必要に応じて複数回繰り返して行うことも可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする組成及び樹脂量に調整することも可能である。
また、低誘電樹脂組成物のワニスが含浸された基材は、所望の加熱条件、例えば、80〜170℃で1〜10分間加熱されることにより、半硬化状態のプリプレグとなる。
次に、本発明に係る金属張積層板は、上記のようにして得られるプリプレグと金属箔とを積層すると共に、これを加熱加圧することによって、製造することができる。具体的には、プリプレグ(1枚のみ又は2枚以上重ねたもの)の両面又は片面に銅箔等の金属箔を重ね、これを加熱加圧して積層一体化することによって、両面金属張積層板又は片面金属張積層板を得ることができる。
そして、本発明に係るプリント配線板は、上記のようにして得られる金属張積層板に回路を形成することによって、製造することができる。具体的には、金属張積層板の表面の金属箔をエッチングにより除去して導体パターンを形成することによって、プリント配線板を得ることができる。また、このプリント配線板をコア材として用いて、多層プリント配線板を製造することもできる。
以上のように、本発明に係るプリプレグ、金属張積層板、プリント配線板(多層プリント配線板も含む)はいずれも、低誘電樹脂組成物を材料として用いて製造されているので、誘電率、誘電正接、熱膨張率をいずれも小さくすることができると共に、絶縁信頼性を高く得ることができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1〜9、11、12、15)
下記[表1]に示す配合量で、まずジメチルホルムアミド(DMF)及びメチルエチルケトン(MEK)の混合溶剤(室温)に、臭素化エポキシ樹脂である東都化成(株)製「YDB−500EK75」(エポキシ当量500、固形分75質量%)及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である東都化成(株)製「YDCN220EK75」(エポキシ当量210、固形分75質量%)を溶解し、さらに日本カーバイト(株)製のジシアンジアミド(DICY)及び四国化成工業(株)製の2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を添加し、これを攪拌混合することによって樹脂ワニスを調製した。次にこの樹脂ワニスを室温まで冷却した後、下記[表4]〜[表6]に示す配合量で、中空粒子(「中空粒子−1」〜「中空粒子−8」)を添加し、再度ディスパーを用いて3000rpmで30分間攪拌混合することによって、実施例1〜9、11、12、15の低誘電樹脂組成物のワニスを得た。
(実施例10)
中空粒子として、エポキシシランである信越化学工業(株)製「KBM403」を用いて表面を疎水化処理したもの(「中空粒子−9」)を用いるようにした以外は、実施例1〜9、11、12、15と同様にして、実施例10の低誘電樹脂組成物のワニスを得た。
(実施例13)
下記[表2]に示す配合量で、まず90℃に加熱したトルエンに、ポリフェニレンオキサイド樹脂である日本GEプラスチックス(株)製「ノリルPX9701」(Mn=20000)を溶解し、さらに日本化成(株)製のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)及びジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンである日本油脂(株)製「パーブチルP」を添加し、これを攪拌混合することによって樹脂ワニスを調製した。次にこの樹脂ワニスを室温まで冷却した後、下記[表6]に示す配合量で、中空粒子(「中空粒子−10」)を添加し、再度ディスパーを用いて3000rpmで30分間攪拌混合することによって、実施例13の低誘電樹脂組成物のワニスを得た。ただし、前記中空粒子(「中空粒子−10」)は、ビニルシランである信越化学工業(株)製「KBM1003」を用いて表面を疎水化処理したものである。
(実施例14)
まず高分子量ポリフェニレンエーテル樹脂を次のようにして低分子化した。
トルエン200gを攪拌装置及び攪拌羽根を装備した2000mLのフラスコに入れた。前記フラスコを内温80℃に制御しながら、高分子量ポリフェニレンエーテル樹脂である日本GEプラスチックス(株)製「ノリルPX9701」:100g、ビスフェノールA:4.3g、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネートである日本油脂(株)製「パーブチルI」:2.94g及びナフテン酸コバルト溶液(トルエンに溶解された8質量%溶液):0.0042gを入れ、高分子量ポリフェニレンエーテルが完全に溶解するまで攪拌することにより、低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂を調製した。
前記得られた低分子量ポリフェニレンエーテルを多量のメタノールで再沈殿させ、不純物を除去して、減圧下80℃で3時間乾燥してトルエンを完全に除去した。
次に、上記のようにして得られた低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂を次のようにしてエテニルベンジル化した。
温度調節器、攪拌装置、冷却設備及び滴下ロートを備えた1Lの3つ口フラスコに前記低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂を200g、クロロメチルスチレン(p−クロロメチルスチレンとm−クロロメチルスチレンの比が1:1;東京化成工業(株)製):15g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド:0.8g、トルエン:400gを仕込み、攪拌溶解し、液温を75℃にし、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム10g/水10g)を20分間かけて滴下し、さらに75℃で4時間攪拌を続けた。次に、10質量%塩酸水溶液でフラスコ内容物を中和した後、多量のメタノールを追加し、エテニルベンジル化したポリフェニレンエーテルを沈殿物として得た。前記沈殿物のろ過物をメタノールと水の混合液(80:20の質量比率)で3回洗浄した後、減圧下80℃/3時間処理することで、溶剤や水分を除去したエテニルベンジル化されたポリフェニレンエーテル樹脂を取り出した。
得られたエテニルベンジル化されたポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量をGPCで測定したところ、数平均分子量(Mn)が3500であった。なお、前記数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、TSK guard column HXL-4 G4000HXL:1本、G3000HXL:1本、G2000HXL:1本、G1000HXL:2本のカラムを用いて測定した。
そして、上記のようにして得られたエテニルベンジル化されたポリフェニレンエーテル樹脂(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)を用いて、次のようにして低誘電樹脂組成物を調製した。
下記[表3]に示す配合量で、まず70℃に加熱したトルエンに、上記のようにして得られた変性ポリフェニレンエーテル樹脂(Mn=3500)を溶解し、さらに日本化成(株)製のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)及びジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンである日本油脂(株)製「パーブチルP」を添加し、これを攪拌混合することによって樹脂ワニスを調製した。次にこの樹脂ワニスを室温まで冷却した後、下記[表6]に示す配合量で、中空粒子(「中空粒子−10」)を添加し、再度ディスパーを用いて3000rpmで30分間攪拌混合することによって、実施例14の低誘電樹脂組成物のワニスを得た。ただし、前記中空粒子(「中空粒子−10」)は、ビニルシランである信越化学工業(株)製「KBM1003」を用いて表面を疎水化処理したものである。
(実施例16〜20)
実施例14と同様の樹脂ワニスに、下記[表7]に示す配合量で、中空粒子(「中空粒子−13」〜「中空粒子−16」)を添加し、ディスパーを用いて3000rpmで30分間攪拌混合することによって、実施例16〜20の低誘電樹脂組成物のワニスを得た。ただし、前記中空粒子(「中空粒子−13」〜「中空粒子−15」)は、ビニルシランである信越化学工業(株)製「KBM1003」を用いて表面を疎水化処理したものである。
(比較例1)
中空粒子として、シリカがシェル全体の90質量%であり、かつ平均粒径が40μmであるもの(「中空粒子−12」:住友3M(株)製「グラスバブルフィラーK37」)を用いるようにした以外は、実施例1〜9、11、12、15と同様にして、比較例1のワニスを得た。
(比較例2)
中空粒子を全く用いないようにした以外は、実施例1〜9、11、12、15と同様にして、比較例3のワニスを得た。
(比較例3)
中空粒子として、ゾルゲル法により製造されたもの(「中空粒子−11」)を用いると共に、この中空粒子の含有量を10質量%に設定するようにした以外は、実施例1〜9、11、12、15と同様にして、比較例3のワニスを得た。
(比較例4)
中空粒子の代わりに、溶融シリカである「FB−5SDC」を用いるようにした以外は、実施例16と同様にして、比較例4のワニスを得た。
(プリプレグの製造)
上記のようにして得られた各ワニスを基材(ガラスクロスである日東紡製「WEA116E」)に含浸させた後、下記[表1]〜[表3]に示す乾燥条件で、加熱乾燥することにより溶剤を除去することによって、プリプレグを得た。
(積層板の製造)
上記のようにして得られたプリプレグを6枚重ね、その両面に35μm厚の銅箔(ST箔)を配して、下記[表1]〜[表3]に示す硬化条件で、加熱加圧することによって、厚さ0.75mmの両面銅張積層板Iを得た。
一方、上記のようにして得られたプリプレグ1枚の両面に35μm厚の銅箔(ST箔)を配して、下記[表1]〜[表3]に示す硬化条件で、加熱加圧することによって、厚さ0.13mmの両面銅張積層板IIを得た。
(誘電率・誘電正接)
IPC TM−650 2.5.5.9に基づいて両面銅張積層板Iの1GHzにおける誘電特性を測定した。
(熱膨張率)
両面銅張積層板Iの表裏の銅箔をエッチングして試験片を作製し、この試験片についてTMA測定装置(セイコーインスツルメント(株)製)を用いて75〜120℃の昇温時における熱膨張率(厚み方向)を測定した。
(PCTはんだ耐熱性)
両面銅張積層板Iの表裏の銅箔をエッチングし、それをプレッシャークッカー処理(121℃、湿度100%)した。そして前記処理後の両面銅張積層板を260℃のはんだ浴に20秒間浸漬させた後、膨れ等の外観異常が発生しない時間を評価した。
(積層板の外観観察)
両面銅張積層板IIの外観を目視で観察し、凹凸がないものを「◎」、かすかに凹凸があるが製品として問題がないものを「○」、表面に凹凸があるものを「×」と評価した。
(絶縁信頼性)
両面銅張積層板IIをプレッシャークッカー処理(110℃、湿度85%、100時間処理)した。
そして前記処理後の両面銅張積層板IIに50Vの電圧を所定時間印加して抵抗値を測定し、異常の有無を確認した。300時間電圧を印加しても異常がみられないものを「◎」、100時間電圧を印加しても異常がみられないものを「○」、電圧印加時間が100時間に達するまでに異常がみられるものを「×」と評価した。
(プリプレグの樹脂流れ(グリニス))
JIS C 6521に基づいてプリプレグの樹脂流れを測定した。樹脂流れRF(%)が10%以上であるものを「◎」、5%以上10%未満であるものを「○」、5%未満であるものを「×」と評価した。
(ドリル磨耗評価)
両面銅張積層板Iをコア材1として用い、図1に示すように、エントリーボード2とバックアップボード3の間に4枚のコア材1を挟んだ後、ドリル加工機4によって穴あけを行った。エントリーボード2としては三菱ガス化学(株)製「LE400」を用い、バックアップボード3としては厚さ1.5mmのベーク板を用い、ドリル加工機4としては日立精工(株)製「ND−1V211」を用いた。ドリルビット5としてはドリル径がφ0.4mm(ユニオン:UV L092A/HA=45°)のものを用い、ドリルの回転数は160krpm(周速:150m/分)、ドリルの送り速度は3.2m/分(チップロード:20μ/rev)に設定し、1000個の穴をあけた。
次に、ドリル加工前後のドリルビット5を先端から見たときの面積を画像解析し、この面積の減少分を求め、ドリル磨耗率を算出した。そして、ドリル磨耗率が40%未満であるものを「◎」、40%以上50%未満であるものを「○」、50%以上60%未満であるものを「△」、60%以上であるものを「×」と評価した。
以上の各試験結果を下記[表4]〜[表8]に示す。
Figure 2008031409
Figure 2008031409
Figure 2008031409
Figure 2008031409
Figure 2008031409
Figure 2008031409
Figure 2008031409
Figure 2008031409
ドリル加工の様子を示す正面図である。

Claims (12)

  1. シェル及び中空部からなる中空粒子と熱硬化性樹脂とを含有する低誘電樹脂組成物において、中空粒子として、シェル全体の98質量%以上がシリカで形成されており、平均空隙率が30〜80体積%であり、かつ平均粒径が0.1〜20μmであるものを用いて成ることを特徴とする低誘電樹脂組成物。
  2. 中空粒子として、平均空隙率が50〜80体積%であるものを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の低誘電樹脂組成物。
  3. 中空粒子として、平均粒径が0.5〜5μmであるものを用いて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の低誘電樹脂組成物。
  4. 中空粒子として、表面が疎水化処理されたものを用いて成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物。
  5. 低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量が5〜30質量%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物。
  6. 低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量が5〜20質量%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物。
  7. 低誘電樹脂組成物全量に対して中空粒子の含有量が10〜20質量%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物。
  8. 熱硬化性樹脂として、ポリフェニレンエーテル樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物。
  9. ポリフェニレンエーテル樹脂として、下記式(1)で示される構造を有し、かつ数平均分子量が3000〜7000であるものを用いて成ることを特徴とする請求項8に記載の低誘電樹脂組成物。
    Figure 2008031409
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の低誘電樹脂組成物を基材に含浸させると共にこれを加熱乾燥して成ることを特徴とするプリプレグ。
  11. 請求項10に記載のプリプレグと金属箔とを積層すると共にこれを加熱加圧して成ることを特徴とする金属張積層板。
  12. 請求項11に記載の金属張積層板に回路を形成して成ることを特徴とするプリント配線板。
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