JP2008030547A - 車両の人員拘束装置用ガス発生器 - Google Patents

車両の人員拘束装置用ガス発生器 Download PDF

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Abstract

【課題】 固形ガス発生剤の燃焼性が改善され、出力が安定化された車両の人員拘束装置用ガス発生器の提供。
【解決手段】 燃焼室32内には、円柱状で、中心部に貫通孔51を有する固形ガス発生剤50が収容されている。点火器40の着火部47は、それらの中心軸が一致するように貫通孔51に正対されている。点火器40の作動時、火炎と端面52と貫通孔51内面が良く接触されるため、着火燃焼性が向上される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エアバッグ装置等の車両の人員拘束装置用ガス発生器に関する。
固形ガス発生剤を使用するガス発生器では、ガス発生剤の充填のしやすさを考慮して、塊状のガス発生剤を使用することがある。
特許文献1には、塊状のガス発生剤を使用したインフレータが開示されている。図3に示されたインフレータ44は、加圧流体を収容するチャンバ144に、それぞれ独立に作動する2つの点火器186、188と、それによってそれぞれ燃焼されるガス発生剤184を備えた2つの燃焼室180、182を接続した構造となっている。
ガス発生剤184は貫通孔を有する塊状(単孔チューブ状)であり、ガス発生剤184の貫通孔内部に点火器186、188が配置されているため、ガス発生剤184は、点火器186、188に対して、貫通孔内周面においてのみ対向する構造となっている。
USP 5,685,558
本願発明者による追試の結果、特許文献1の図3に示されているような、塊状のガス発生剤の孔内部に点火器が配置された構造の場合、ガス発生器の出力にばらつきがあることが観察された。
このように出力がばらつく原因は、点火器から発生した火炎が直線的に進行して、貫通孔を通り抜けやすくなり、火炎がガス発生剤の内表面に接触し難くなるため、及びそれによりガス発生剤が未燃焼の状態で燃焼室から排出されているためであると考えられる。
本発明は、塊状のガス発生剤を用いた場合における着火性が改善され、安定した出力が確保でき、更に出力の立ち上がりが早く、最大出力が向上できる、エアバッグ装置等に適した車両の人員拘束装置用ガス発生器を提供することを課題とする。
〔請求項1〕
請求項1の発明は、課題の解決手段として、
固形ガス発生剤が収容された燃焼室と、前記固形ガス発生剤を着火燃焼させるための点火器を有している車両の人員拘束装置用ガス発生器であり、
前記固形ガス発生剤が、その中心部において長さ方向に貫通孔を有する柱状のものであり、
前記点火器が、その着火部が前記固形ガス発生剤の一端面に対向するように配置されており、
前記着火部の外径が、前記固形ガス発生剤の外径よりも小さく、前記貫通孔の内径よりも大きいものである、車両の人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
固形ガス発生剤の燃焼の程度は、ガス発生器の出力に影響を及ぼす。よって、固形ガス発生剤が迅速に燃焼する方が、ガス発生器の最大出力が高くなる。これは、発生ガスのエネルギーを効率的に使用できるからであり、そのためには、固形ガス発生剤が粉砕されて細かな粒状になることが好ましい。
特許文献1に開示された従来構造の場合、点火器からの燃焼によって発生する燃焼生成物(火炎、高温ガス、衝撃波等)が貫通孔を通り過ぎ、固形ガス発生剤の反対端部に抜けやすくなる。特に貫通孔が大きい場合、燃焼生成物は反対端部まで、より抜けやすくなる。そして、このように燃焼生成物が貫通孔を抜けやすくなるため、粉砕効果が弱まり、ガス発生器の出力も低下する。
一方、本発明のように着火部と固形ガス発生剤が特定の径関係を有している場合、燃焼生成物が固形ガス発生剤の対向端面に当たる面積が大きくなり、その結果、塊状であった固形ガス発生剤が粉砕されやすくなり、最大出力が大きくなる。本発明の固形ガス発生剤も貫通孔を有しているため、一部燃焼生成物は貫通孔を通って反対端部側に抜け出てしまうが、上記のとおりの特定の径関係を有しているため、十分な粉砕効果が発揮される。
なお、ガス発生剤を迅速に焼尽させることを目的とする場合には、最初から粒状のガス発生剤を使用することが効果的であるが、製造時の取り扱い性が容易であること、ガス発生剤の充填効率(単位容積当たりの充填量)が高くなり、小型化ができることの点で、塊状の固形ガス発生剤は優れている。
請求項1の発明では、固形ガス発生剤として中心部において長さ方向に貫通孔を有するものを用い、更に固形ガス発生剤と点火器の着火部とを関連づけることで、固形ガス発生剤に良好な強度を付与すると共に、良好な燃焼状態及びガス発生状態を維持して、安定した出力を維持できるようにしたものである。なお、点火器の着火部に充填されている着火薬とは別に、ガス発生剤の着火燃焼を補助するブースターや伝火薬を使用することもできるが、本発明の課題を解決し、より好ましい効果を得るためには、前記着火部と固形ガス発生剤との間において、前記したようなブースターや伝火薬が存在しないことがよい。
固形ガス発生剤は柱状のものであり、断面は円形や円形に近い多角形や楕円形でもよい。貫通孔は少なくとも1つ有しており、複数有していてもよい。貫通孔が1つの場合には、端面の中心部に1つ有しており、貫通孔が複数ある場合でも、1つの貫通孔が端面の中心に位置している。貫通孔の幅方向の断面形状は特に制限されず、円形、多角形、楕円形等にすることができるが、円形が好ましい。
また固形ガス発生剤は、複数個の柱状の固形ガス発生剤を円周上に組み合わせて配置して、全体として長さ方向に貫通孔を有する柱状のものにしたものでもよい。例えば、6〜10個程度の円柱状のガス発生剤(貫通孔なし)を用い、中央部分に貫通孔ができるように、隣接するもの同士を接触させた状態で円形状に配置したもの、又は同形状になるように一体成形したものでもよい。
なお、本発明で用いる固形ガス発生剤は1つであり、上記のように複数個を円周上に組み合わせて用いた場合であっても、互いに接触しており、全体として1つの固形ガス発生剤となっている。また、中心部に貫通孔を有するディスク状の固形ガス発生剤を軸方向に複数個積み重ねて円柱状にしたものは含まれない。
点火器の着火部は、作動時に燃焼生成物を発生する部分であり、カップ部材等の容器内に着火薬が充填されている。点火器の着火部と固形ガス発生剤の端面は、接触していてもよいし、間隙をおいて対向していてもよいが、間隙をおいて正対していることが好ましい。更には、前記着火部の中心軸と固形ガス発生剤の貫通孔の中心軸は一致している。このため、燃焼生成物が貫通孔の全体に行き渡りやすくなる。
点火器の着火部は、上記したとおり、カップ部材等の容器により外殻が形成され、内部に着火薬が充填されているものであるから、例えば、カップ部材底面の一部に開裂可能な噴出口が形成され、前記噴出口のみから燃焼生成物が放出される場合には、前記噴出口の径が着火部の「真の外径」となり、カップ部材の外径が「見かけの外径」となる(真の外径<見かけの外径)。そして、カップ部材底面の全体が破壊されて燃焼生成物が放出される場合には、底面と同一面積から燃焼生成物が放出されることになるから、着火部の外径はカップ部材の外径と一致する(前記例でいうと、真の外径=見かけの外径)。なお、真の外径=見かけの外径の場合であっても、カップ部材の厚さ分だけ真の外径が小さいことになるが、カップ部材の厚さはごく薄く、無視できる程度である。
点火器の着火部の外径は、固形ガス発生剤の外径(断面形状が非円形の多角形の場合、全ての頂点を結ぶ円の外径で、楕円形の場合は長径)よりも小さく、貫通孔の内径(貫通孔が4角形以上の多角形の場合は最大長さで、楕円形の場合は長径)よりも大きいものである。なお、点火器の着火部の外径が上記した真の外径<見かけの外径の関係を有するものの場合は、真の外径<固形ガス発生剤の外径であり、真の外径>貫通孔の内径で、かつ見かけの外径>貫通孔の内径である必要がある。
このようにすることで、前記着火部が前記貫通孔内に入り込むことが防止され、点火器が作動したとき、着火部から発生した燃焼生成物は、必ず固形ガス発生剤の一端面と接触し、貫通孔の内壁面とも接触する。このため、特許文献1の発明(図3)と比べると、固形ガス発生剤の着火性が高められると共に、更に点火器からの衝撃波により粉砕されやすくなるため、未燃焼物が発生しなくなる。
〔請求項2〕
請求項2の発明は、解決手段として、前記固形ガス発生剤が、少なくとも周面の一部及び端面の一部が前記燃焼室の内壁面に接触されることで軸方向及び半径方向の移動が防止されている、請求項1記載の車両の人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
このようにすることで、固形ガス発生剤が燃焼室内壁と衝突して異音が発生することが防止され、更に前記衝突が繰り返されることにより、固形ガス発生剤が粉化することが防止される。
また、固形ガス発生剤と燃焼室内壁面との間に隙間が存在していると、隙間の発生状態によって、固形ガス発生剤と燃焼生成物との接触状態が不均一になるため、燃焼状態も不均一となり、ガス発生器の出力にばらつきが生じる原因となる。
上記したような課題を解決する観点から、固形ガス発生剤は、燃焼室内において、周面の全体と、少なくとも一端面の周縁部が燃焼室内壁に接触して、移動が防止されていることが好ましい。なお、固形ガス発生剤の周面全体と燃焼室内壁が接触していると、燃焼生成物が固形ガス発生剤の端面と貫通孔内壁面以外(例えば、燃焼室内壁面)と接触することがなくなり、燃焼状態が制御されやすくなるため、前記した移動防止効果に加えて、出力のばらつき発生の抑制にも寄与することができる。
〔請求項3〕
請求項3の発明は、課題の解決手段として、
前記着火部が、筒状のチャージホルダーと、前記筒状のチャージホルダー内に充填された着火薬を有し、前記筒状のチャージホルダーと前記着火薬がカップ部材で覆われているものであり、
前記チャージホルダーの内径が前記貫通孔の内径よりも大きいものである、請求項1又は2記載の車両の人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
このように着火部がチャージホルダーを有する場合は、前記関係を満たすことにより、固形ガス発生剤の着火性が向上される。なお、上記した請求項1の発明で挙げた例で着火部の外径を定義すると、チャージホルダーの内径が真の外径となり、カップ部材の外径が見かけの外径となる。
またチャージホルダを有する場合、燃焼生成物の噴出方向をチャージホルダの開口方向に制御できるという利点もある。よって、燃焼生成物を開口方向に存在する固形ガス発生剤の一端面に集中させることができ、固形ガス発生剤の粉砕効果が高められる。
本発明のガス発生器は、塊状の固形ガス発生剤を用いているため、ガス発生器の組立時におけるガス発生剤の充填作業が容易であり、前記固形ガス発生剤の着火性が改善されているため、ガス発生器の作動時における出力の立ち上がりが早く、最大出力が向上でき、出力も安定化させることができる。
図1〜図4により、本発明のガス発生器を説明する。図1は、本発明のガス発生器の軸方向の断面図、図2は、図1のガス発生器で用いている点火器の軸方向断面図、図3、図4は、本発明のガス発生器で使用できる固形ガス発生剤の平面図である。図1のガス発生器は、側面衝突用エアバッグと組み合わせるものとして適している。
ガス発生器10は、加圧ガスが充填された加圧ガス室20と、固形ガス発生剤50が配置されたガス発生室30、ディフュザー部60を有している。
加圧ガス室20は、断面が円形で筒状の加圧ガス室ハウジング22により外殻が形成されており、アルゴン、ヘリウムの混合物からなる加圧ガスが充填されている。加圧ガス室ハウジング22は、軸方向及び半径方向に対して対称形である。
加圧ガス室ハウジング22の側面には、加圧ガスの充填孔24が形成されており、加圧ガスを充填した後にピン26により閉塞されている。
ガス発生室30は、ガス発生室ハウジング31により外殻が形成され、内部は燃焼室32となっている。ガス発生室ハウジング31と加圧ガス室ハウジング22は、接合部56において抵抗溶接されている。
燃焼室32(ガス発生室ハウジング31)の一端側には電気式の点火器40が取り付けられており、点火器40の着火部はカップ47(以下「着火部47」というときもある。)で覆われており、燃焼室32内部に突出されている。点火器40は、エアバッグ装置のガス発生器で汎用されている公知のものを用いることができ、図2に示すような構造のものを用いることができる。
点火器40は、点火器本体41が金属製カラーに樹脂42を介して固定されているものである。点火器本体41は、金属製のヘッダ43、筒状のチャージホルダー44、外部電源と接続される一対の導電性ピン45を有している。導電性ピン45同士は、電気的絶縁状態が保たれた上で配置されており、先端部にはブリッジワイヤ(図示せず)が架け渡されている。チャージホルダー44は、燃焼生成物の噴出方向を制御するようにも作用する。
金属製のヘッダ43と筒状のチャージホルダー44で形成される窪みには、着火薬(例えば、ジルコニウムと過塩素酸カリウムを含んだ火薬)46がブリッジワイヤと接触した状態で充填されている。そして、金属製のヘッダ43、筒状のチャージホルダー44及び着火薬46がカップ47で覆われている。カップ47で覆われており、点火器40の作動時に燃焼生成物を発生させる部分が着火部(着火部47)となる。
カップ47は、金属(アルミニウム等)又は非金属製(合成樹脂等)のものを用いることができるが、カップ47として金属製のものを用いる場合は、電気的絶縁性を維持するため、カップ47表面に薄い絶縁膜を形成する。
燃焼室32の内部には、中心部に長さ方向への一つの貫通孔51を有している円柱状の固形ガス発生剤50が収容されている。貫通孔51の幅方向の断面は円形である。
固形ガス発生剤50は、端面52が点火器40の着火部47の頂面47aと間隙をおいて正対されており、ガス発生器10の中心軸、固形ガス発生剤50(貫通孔51)の中心軸及び点火器40(着火部47)の中心軸Xは一致している。
なお、端面52との点火器40との間にドーナツ状のクッション部材を介在させることで、端面52との着火部の頂面47aとの間に間隙が形成されるようにしてもよい。この場合、固形ガス発生剤50の燃焼を阻害しないように、頂面47aがドーナツ状のクッション部材の穴部分に位置し、端面52の周縁部のみが前記クッション部材の環状面と接するようにする。クッション部材は、可燃性のものでも、不燃性のものでもよいが、好ましくはシリコーン等からなる可燃性のものである。
固形ガス発生剤50は、周面53が燃焼室32の内壁面32aと接触し、端面54の周縁部が内壁斜面32bと接触した状態で収容されている。固形ガス発生剤50の外径と燃焼室32の内径はほぼ同一であるため、周面53と燃焼室32の内壁面32aは当接された状態にある。このため、固形ガス発生剤50は、半径方向及び加圧ガス室20方向への移動が防止されており、ガス発生器10に対して外部から振動が加えられた場合でも、固形ガス発生剤50が移動して異音を発生したり、粉化したりすることが防止される。
固形ガス発生剤50は、例えば、燃料であるニトログアニジン、酸化剤である硝酸ストロンチウム、結合剤であるカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を含むものを用いることができる。また、必要に応じて過塩素酸カリウムを加えたり、残渣捕集のために酸性白土を加えたものでもよい。
着火部(カップ)47の外径D(着火部の見かけの外径)は、貫通孔51の内径dよりも大きくなるように設定されている(D>d)。そして、点火器40が図2に示すようにチャージホルダー44を有している場合は、チャージホルダー44の内径D(着火部の真の外径)は、貫通孔51の内径dよりも大きくなるように設定されている(D>d)。
>dを満たしていることにより、固形ガス発生剤50が点火器40側に移動した場合であっても、点火器の着火部47が貫通孔51内に入り込むことが防止される。
>dを満たしていることにより、更に周面53と燃焼室32の内壁面32aが隙間なく当接されているため、点火器40の作動時に発生した燃焼生成物は、貫通孔51の内壁面と端面52に接触し易くなり、貫通孔51を通り抜けて端面54側に抜けることが少なくなる。
このようにD>dとD>dの両方を満たしていることにより、固形ガス発生剤50は、貫通孔51の内壁面51aと端面52から着火燃焼されることで、再現性よく均一に燃焼される。更に、燃焼生成物中の衝撃波により、固形ガス発生剤50が粉砕されやすくなることも、前記した燃焼の改善に寄与する。よって、固形ガス発生剤50が完全に燃焼された状態で燃焼室からガスが排出されるため、ガス発生器10の出力も一定化されると共に、固形ガス発生剤50が粉砕されることで、出力の立ち上がりが早く、出力も増大される。
>dの具体例としては、D=8mm>d=3mmを挙げることができ、D>dの具体例としては、D=4mm>d=3mmを挙げることができる。
固形ガス発生剤50は、図1に示すような形状のものの他、図3、図4に示すような形状のものでもよい。
図3に示す固形ガス発生剤150は、複数(図3では6個)の貫通孔のない円柱状成形体が全体として円を形成するように配置され、中心部分に貫通孔151が形成されたものである。図3に示すような平面形状の貫通孔151にすることにより、貫通孔151の内壁面の表面積が大きくなるので、着火性が向上される。
固形ガス発生剤150は、複数(例えば、6〜10個)の円柱状成形体が一体化されずに配置されたもの、複数(例えば、6〜10個)の円柱状成形体が配置され一体化されたもの、図3に示す形状の一体成形物が配置されたもののいずれでもよい。
図3に示す固形ガス発生剤150を図1に示すガス発生器10に適用する場合、点火器40の中心軸と貫通孔151の中心軸が一致するように配置する。貫通孔151の内径(最大径)をdとすると、D>d及びD>dの関係が満たされるようにする。なお、固形ガス発生剤150の外径は、図3中、破線で示した接触円の外径となる。
図3に示す固形ガス発生剤150は、その外表面と燃焼室内壁面32aとの間に隙間が生じるが、組み合わせる円柱状成形体の数を増加させることで、燃焼室内壁面32aとの接触面積を増加させて前記隙間を減少させると共に、貫通孔151の内壁面の表面積も大きくできる。
図4に示す固形ガス発生剤250は、円柱状成形体の中心部に貫通孔251を有し、貫通孔251の周囲には、貫通孔251の内径よりも小さな内径の複数(図4では6個)の貫通孔252を有している。このようにして内径の異なる複数の貫通孔を形成することにより、図3のものと同様に全貫通孔の内壁面の合計表面積が大きくなるので、着火性が向上される。なお、燃焼生成物が貫通孔を通り抜けることを防止するため、貫通孔251の内径は6.5mm以下、貫通孔252の内径は3.5mm以下であることが好ましい。
図4に示す固形ガス発生剤250を図1に示すガス発生器10に適用する場合、点火器40の中心軸と貫通孔251の中心軸が一致するように配置する。貫通孔251の内径をdとすると、D>d及びD>dの関係が満たされるようにする。また、対向する2つの貫通孔252の間隔をdとすると、D>d及びD>dの関係が満たされるようにすることが好ましい。
加圧ガス室20とガス発生室30との間の第1連通孔57は、第1破裂板58で閉塞されており、ガス発生室30内は常圧に保持されている。第1破裂板58は、周縁部58aにおいてガス発生室ハウジング31に抵抗溶接されている。そして、加圧ガス室20に充填された加圧ガスの圧力により、ガス発生室30側へ椀状に変形している。
加圧ガス室20の他端側には、加圧ガス及び燃焼ガスを排出するガス排出孔62を有するディフュザー部60が接続されており、ディフュザー部60と加圧ガス室ハウジング22は、接合部64において抵抗溶接されている。ディフュザー部60は、ガスを通過させる複数のガス排出孔62を有するキャップ状に形成されている。
加圧ガス室20とディフュザー部60との間の第2連通孔66は、第2破裂板68で閉塞されており、ディフュザー部60内は常圧に保持されている。第2破裂板68は、周縁部68aにおいてディフュザー部60に抵抗溶接されており、加圧ガス室20に充填された加圧ガスの圧力により、ディフューザ60側へ椀状に変形している。
次に、図1に示すガス発生器10を自動車に搭載したエアバッグシステムに組み込んだ場合の動作を説明する。
自動車が衝突して衝撃を受けたとき、作動信号出力手段により、点火器40が作動点火して固形ガス発生剤50を着火燃焼させ、燃焼生成物を発生させる。燃焼生成物は、固形ガス発生剤50の端面52及び貫通孔51の内壁面51aに接触し、燃焼が開始され、燃焼ガスを発生させる。そして、燃焼室32内部の圧力を上昇させ、第1破裂板58を開裂させる。燃焼ガスは、続いて加圧ガス室ハウジング22内部に至り、加圧ガスと混ざって更に圧力を上昇させ、第2破裂板68を開裂させて、ディフューザ60から排出される。
図1で示すガス発生器10と、ガス発生剤成形体50に代えて、同寸法であるがD<dとなる関係のガス発生器は、ガス発生器10の方が出力(例えば、周知の60Lタンク試験による最大圧力で評価される)のばらつきが小さいものと考えられる。
本発明のガス発生器の軸方向断面図。 図1で用いる点火器の軸方向の部分断面図。 本発明で用いることができる固形ガス発生剤の平面図。 本発明で用いることができる別の固形ガス発生剤の平面図。
符号の説明
10 ガス発生器
20 加圧ガス室
30 ガス発生室
31 ガス発生室ハウジング
32 燃焼室
40 点火器
47 着火部
50 固形ガス発生剤
51 貫通孔
60 ディフューザ部

Claims (3)

  1. 固形ガス発生剤が収容された燃焼室と、前記固形ガス発生剤を着火燃焼させるための点火器を有している車両の人員拘束装置用ガス発生器であり、
    前記固形ガス発生剤が、その中心部において長さ方向に貫通孔を有する柱状のものであり、
    前記点火器が、その着火部が前記固形ガス発生剤の一端面に対向するように配置されており、
    前記着火部の外径が、前記固形ガス発生剤の外径よりも小さく、前記貫通孔の内径よりも大きいものである、車両の人員拘束装置用ガス発生器。
  2. 前記固形ガス発生剤が、少なくとも周面の一部及び端面の一部が前記燃焼室の内壁面に接触されることで軸方向及び半径方向の移動が防止されている、請求項1記載の車両の人員拘束装置用ガス発生器。
  3. 前記着火部が、筒状のチャージホルダーと、前記筒状のチャージホルダー内に充填された着火薬を有し、前記筒状のチャージホルダーと前記着火薬がカップ部材で覆われているものであり、
    前記チャージホルダーの内径が前記貫通孔の内径よりも大きいものである、請求項1又は2記載の車両の人員拘束装置用ガス発生器。




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