JP2008018777A - 制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速制御中であってもアクセル操作で車両を加速でき、且つ、アクセル操作を行っても減速制御を継続できるようにすること。
【解決手段】アクセル操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するためのドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvを算出し、車両の旋回時に減速制御が発生しようとするオーバスピード抑制トルクetr q-xgを算出し、そのドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvからオーバスピード抑制トルクetrq-xgを減じた減算結果に基づいて車両が発生している駆動トルクを変動させるようにした。そのため、車両の旋回時に、運転者がアクセル操作を行うと、そのアクセル操作に応じてドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが大きく変動し、車両が発生している駆動トルクの変動量も大きくなり、減速制御中であっても車両を加速することができ、また、減速制御が中断されないので減速制御を継続することができる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、車両の旋回時に減速制御を行う制動力制御装置に関する。
従来、この種の技術としては、例えば、車両が旋回走行しているときに、車速が目標車速以下となるように減速制御を行うものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
この特許文献1に記載の技術にあっては、車両の運動状態及び運転操作から安全車速を算出し、その安全車速を超えようとすると、自動ブレーキシステムによって安全車速以下に減速し、スピン、ドリフトアウト及び横転等を防止するようになっている。
また、特許文献2に記載の技術にあっては、アクセルペダルの操作量が増加傾向にあること又は規準値以上であることが検出されると前記減速制御を中断することで、減速制御による制動力を排除し、運転者の意図に沿った加速を実現できるようになっている。
特開平10−278762号公報 特開2002−127888号公報
しかしながら、上記従来の技術のうち、特許文献1に記載のものにあっては、例えば、運転者がアクセル操作を行っているときにも、安全車速以下に減速されることで、アクセル操作を行っているのに加速しないという失速感を与えてしまう恐れがあった。
また、特許文献2に記載のものにあっては、運転者がアクセル操作を行っているときには、減速制御が中断されることで、オーバスピードになってしまう恐れがあった。
本発明は、上記従来の技術の未解決の課題を解決することを目的とするものであって、減速制御中であってもアクセル操作で車両を加速でき、且つ、アクセル操作を行っても減速制御を継続できる制動力制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の制動力制御装置は、車両の旋回時に減速制御を行う制動力制御装置であって、運転者のアクセル操作を検出するアクセル操作検出手段と、そのアクセル操作検出手段で検出された運転者のアクセル操作に基づいて、当該アクセル操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための加速意思実現駆動トルクを算出する加速意思実現駆動トルク算出手段と、前記減速制御が発生しようとする制動トルクを算出する制動トルク算出手段と、前記加速意思実現駆動トルク算出手段で算出される加速意思実現駆動トルクから前記制動トルク算出手段で算出される制動トルクを減じた減算結果に基づいて車両が発生している駆動トルクを変動させる駆動トルク変動手段と、を備えたことを特徴とする。
したがって、本発明の制動力制御装置は、車両の旋回時に、アクセル操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための加速意思実現駆動トルクが算出されるとともに、減速制御が発生しようとする制動トルクが算出され、その制動トルクを前記加速意思実現駆動トルクから減じた減算結果に基づいて車両が発生している駆動トルクを変動させるようにしたので、例えば、運転者がアクセル操作を行うと、そのアクセル操作に応じて加速意思実現駆動トルクが大きく変動し、車両が発生している駆動トルクの変動量も大きくなり、減速制御中であっても車両を加速することができ、また、減速制御が中断されないので減速制御を継続することができる。
以下、本発明の制動力制御装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<制動力制御装置の構成>
図1は、本実施形態の制動力制御装置の概略構成を示す構成図である。この図1に示すように、制動力制御装置は、車速センサ1、ヨーレイトセンサ2、舵角センサ3、アクセルセンサ4、コントローラ5、エンジンスロットル制御ユニット6及びブレーキ制御ユニット7を含んで構成される。
車速センサ1は、車両の各車輪速を検出し、その検出結果をコントローラ5に出力する。
ヨーレイトセンサ2は、車両のヨーレイトを検出し、その検出結果をコントローラ5に出力する。
舵角センサ3は、運転者による操舵角を検出し、その検出結果をコントローラ5に出力する。
アクセルセンサ4は、運転者によるアクセルペダル8の踏み込み量(アクセル操作量)を検出し、その検出結果をコントローラ5に出力する。
コントローラ5は、所定時間が経過するたびに減速制御処理(後述)を実行し、車速センサ1、ヨーレイトセンサ2、舵角センサ3及びアクセルセンサ4からの出力に基づいて、車両の旋回時に減速制御を行うようにエンジンスロットル制御ユニット6及びブレーキ制御ユニット7を制御する。
また、コントローラ5は、前記減速制御中にアクセル操作が行われると、そのアクセル操作に応じた駆動トルク分だけ発生トルクが増大するようにエンジンスロットル制御ユニット6及びブレーキ制御ユニット7を制御する。
エンジンスロットル制御ユニット6は、コントローラ5の指令に従って、エンジンのスロットルを制御する。
ブレーキ制御ユニット7は、コントローラ5の指令に従って、各車輪のブレーキを制御する。
<制動力制御装置の動作>
次に、コントローラ5で実行される減速制御処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。この減速制御処理は、所定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに実行される処理であって、まず、そのステップS21で、車速センサ1で検出された車速V及び舵角センサ3で検出された操舵角strに基づいて目標ヨーレイトφ*を算出する目標ヨーレイト算出処理(後述)を実行する。
次にステップS22に移行して、前記ステップS21で算出された目標ヨーレイトφ*に基づいて目標車速V*を算出する目標車速算出処理(後述)を実行する。
次にステップS23に移行して、前記ステップS22で算出された目標車速V*及び車速センサ1で検出された車速Vに基づいて目標減速度Xg*を算出する目標減速度算出処理(後述)を実行する。
次にステップS24に移行して、アクセルセンサ4で検出されたアクセル操作量に基づき、アクセル操作量とエンジントルクとの関係を示す制御マップによって運転者が発生させようとしている駆動トルク(ドライバ要求トルクetrq-bs)を設定し、そのドライバ要求トルクetrq-bsにゲインα(<1、定数)を乗じて、アクセルペダル8の踏み込み操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための駆動トルク(加速度意思要求トルクetrq-drv)を算出するドライバ加速意思要求トルク算出処理(後述)を実行する。
次にステップS25に移行して、前記ステップS23で算出された目標減速度Xg*に係数Kを乗じてオーバスピード抑制トルクetrq-xgを算出するオーバスピード抑制トルク算出処理(後述)を実行する。
次にステップS26に移行して、前記ステップS23で算出された目標減速度Xg*に基づいて目標ブレーキ液圧Pmcを算出し、その算出結果に基づいてブレーキ制御ユニット7を制御する制動力出力処理(後述)を実行する。
次にステップS27に移行して、前記ステップS23で算出された目標減速度Xg*に基づいて目標エンジントルクを算出し、その算出結果に基づいてエンジンスロットル制御ユニット6を制御するエンジントルク出力処理(後述)を実行してから、この演算処理を終了する。
・目標ヨーレイト算出処理
次に、前記ステップS21の目標ヨーレイト処理を図3のブロック図に基づいて説明する。この目標ヨーレイト算出処理は、まず、そのヨーレイト推定部31で、車速センサ1で検出された車速V及び舵角センサ3で検出された操舵角strに基づいてヨーレイト推定値φestを算出する。次に、セレクトハイ部32で、そのヨーレイト推定値φestの絶対値とヨーレイトセンサ2で検出されたヨーレイトφの絶対値とのうち大きい値を目標ヨーレイトφ*に設定してから、この演算処理を終了する。
すなわち、ヨーレイト推定値φestの絶対値よりもヨーレイトφの絶対値が大きい場合にはヨーレイトφの絶対値を目標ヨーレイトφ*とすることで、スロースピン時等、操舵角strが十分に小さいにも関わらずヨーレイトφが増加している場合にヨーレイトφに応じた減速制御を実行でき、オーバスピードを抑制することができる。
・目標車速算出処理
次に、前記ステップS22の目標車速算出処理を図4のフローチャートに基づいて説明する。この目標車速算出処理は、まず、そのステップS41で、前記ステップS21で算出された目標ヨーレイトφ*を取得する。
次にステップS42に移行して、基準横加速度制限値Ygc(例えば、0.45g)を横加速度制限値Yg*とする。
次にステップS43に移行して、前記ステップS41で取得された目標ヨーレイトφ*が所定値(十分に小さい正値)以上であるか否かを判定する。そして、所定値以上である場合には(YES)ステップS44に移行し、所定値より小さい場合には(NO)ステップS45に移行する。
前記ステップS44では、前記ステップS42で設定された横加速度制限値Yg*を前記ステップS41で取得された目標ヨーレイトφ*で除した除算結果を目標車速V*としてから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS45では、予め設定されている最大目標車速VMAX(十分に大きい車速)を目標車速V*としてから、この演算処理を終了する。
すなわち、目標ヨーレイトφ*が十分に小さい値であることから、運転者が操舵をしていない(カーブ路を走行していない)と判断できるため、目標車速V*を大きく設定して自動的に制動力が発生されることを防止するようにしている。
・目標減速度算出処理
次に、前記ステップS23の目標減速度設定処理を図5のフローチャートに基づいて説明する。この目標減速度設定処理は、まず、そのステップS51で、前記ステップS22で算出された目標車速V*、車速センサ1で検出された車速V及び減速度ゲインΔt(予め設定されている値)を取得する。
次にステップS52に移行して、前記ステップS51で取得された目標車速V*、車速V及び減速度ゲインΔtに基づき、下記(1)式に従って目標減速度Xg*を算出してから、この演算処理を終了する。
Xg*=(V−V*)/Δt ・・・(1)
・ドライバ加速意思要求トルク算出処理
次に、前記ステップS24のドライバ加速意思要求トルク算出処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。このドライバ加速意思要求トルク算出処理は、まず、そのステップS61で、アクセルセンサ4で検出されたアクセル操作量に基づき、アクセル操作量とエンジントルクとの関係を示す制御マップによって運転者が発生させようとしている駆動トルク(ドライバ要求トルクetrq-bs)を設定する。
次にステップS62に移行して、前記ステップS61で設定されたドライバ要求トルクetrq-bsにゲインα(<1)を乗じて、アクセルペダル8の踏み込み操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための駆動トルク(加速度意思要求トルクetrq-drv)を算出してから、この演算処理を終了する。
・オーバスピード抑制トルク算出処理
次に、前記ステップS25のオーバスピード抑制トルク算出処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。このオーバスピード抑制トルク算出処理は、まず、そのステップS71で、前記ステップS23で算出された目標減速度Xg*を取得する。
次にステップS72に移行して、前記ステップS71で取得された目標減速度Xg*に係数Kを乗じてオーバスピード抑制トルクetrq-xgを算出してから、この演算処理を終了する。
・制動力出力処理
次に、前記ステップS26の制動力出力処理を図8のフローチャートに基づいて説明する。この制動力出力処理は、まず、そのステップS81で、前記ステップS23で算出された目標減速度Xg*を取得する。
次にステップS82に移行して、前記ステップS81で取得された目標減速度Xg*が0より大きいか否かを判定する。そして、0より大きい場合には(YES)ステップS83に移行し、0以下である場合には(NO)ステップS85に移行する。
前記ステップS83では、自動的に制動力を発生させるか否かを示す車両用減速装置作動フラグFlagをON状態としてから、ステップS84に移行する。
なお、車両用減速装置作動フラグFlagは、自動的に制動力を発生させる場合にON状態に設定され、自動的に制動力を発生させない場合にOFF状態に設定される。
前記ステップS84では、前記ステップS23で算出された目標減速度に基づいて目標ブレーキ液圧Pmcを算出し、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令をブレーキ制御ユニット7に出力する制動力上昇側指令算出処理(後述)を実行してから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS85では、目標ブレーキ液圧Pmcを徐々に低下させる指令をブレーキ制御ユニット7に出力する制動力減少指令算出処理(後述)を実行してから、この演算処理を終了する。
次に、前記ステップS84の制動力上昇側指令算出処理を図9のフローチャートに基づいて説明する。この制動力上昇側指令算出処理は、そのステップS91で、まず、アクセル感応ブレーキゲインkacを算出するアクセル感応ブレーキゲイン算出処理(後述)を実行する。次に、前記ステップS23で算出された目標減速度Xg*、制動力上昇勾配制限値brk-up(予め設定されている値)、制動力減少勾配制限値brk-dn(予め設定されている値)及びドライバブレーキ制動力brksを取得する。
次にステップS92に移行して、前記ステップS91で取得された目標減速度Xg*及びアクセル感応ブレーキゲインkacの乗算値に変換係数Kxgを乗じて目標ブレーキ液圧フィルタPmc0を算出する。
次にステップS93に移行して、前記ステップS92で算出された目標ブレーキ液圧フィルタPmc0から前記減速度制御処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmcを減じて変化量ΔPmcを算出する。
次にステップS94に移行して、前記ステップS93で算出された変化量ΔPmcが前記ステップS91で取得された制動力上昇勾配制限値brk-upより大きいか否かを判定する。そして、制動力上昇勾配制限値brk-upより大きい場合には(YES)ステップS95に移行し、制動力上昇勾配制限値brk-up以下である場合には(NO)ステップS96に移行する。
前記ステップS95では、前記減速度制御処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmcに前記ステップS91で取得された制動力上昇勾配制限値brk-upを加算した加算結果を新しい目標ブレーキ液圧Pmcとしてから、ステップS99に移行する。
すなわち、目標ブレーキ液圧Pmcの一回あたりの変化量(変化速度)を制動力上昇勾配制限値brk-up以下に制限するようにし、急激な減速度を発生させず、制動力を与えることで、運転者に違和感を与えることなくオーバスピードを抑制することができる。
一方、前記ステップS96では、前記ステップS93で算出された変化量ΔPm cが前記ステップS91で取得された制動力減少勾配制限値brk-dnの符号反転値(-brk-dn)より小さいか否かを判定する。そして、符号反転値(-brk-dn)より小さい場合には(YES)ステップS97に移行し、符号反転値(-brk-dn)以上である場合には(NO)ステップS98に移行する。
前記ステップS97では、前記減速度制御処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmcから前記ステップS91で取得された制動力上昇勾配制限値brk-upを減算した減算結果を新しい目標ブレーキ液圧Pmcとしてから、前記ステップS99に移行する。
一方、前記ステップS98では、前記減速度制御処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmcに前記ステップS93で算出された変化量ΔPmcを加算した加算結果を新しい目標ブレーキ液圧Pmcとしてから、前記ステップS99に移行する。
前記ステップS99では、前記ステップS95、S97又はS98で設定された目標ブレーキ液圧Pmc、及び前記ステップS91で取得されたドライバブレーキ制動力brks-bsのうち大きいほうの値を新しい目標ブレーキ液圧Pmcとし、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令をブレーキ制御ユニット7に出力してから、この演算処理を終了する。
次に、前記ステップS91のアクセル感応ブレーキゲイン算出処理を図10のフローチャートに基づいて説明する。このアクセル感応ブレーキゲイン算出処理では、まず、そのステップS101で、アクセルセンサ4で検出されたアクセル操作量Accを取得する。
次にステップS102に移行して、前記ステップS101で取得されたアクセル操作量Accが10%より大きいか否かを判定する。そして、10%より大きい場合には(YES)ステップS103に移行し、10%以下である場合には(NO)ステップS104に移行する。
前記ステップS103では、アクセル感応ブレーキゲインkacを0としてから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS104では、前記ステップS101で取得されたアクセル操作量Accに基づき、下記(2)式に従ってアクセル感応ブレーキゲインkacを算出してから、この演算処理を終了する。
kac=50−(Acc−5)×10 ・・・(2)
すなわち、図11に示すように、アクセル操作量Accが小さいほどアクセル感応ブレーキゲインkacとして大きな値を算出する。
次に、前記ステップS85の制動力減少指令算出処理を図12のフローチャートに基づいて説明する。この制動力減少指令算出処理では、まず、そのステップS121で、制動力減少勾配制限値brk-dn及びドライバブレーキ制御力brk-bsを取得する。
次にステップS122に移行して、車両用減速装置作動フラグFlagがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態である場合には(YES)ステップS123に移行し、OFF状態である場合には(NO)ステップS127に移行する。
前記ステップS123では、前記減速制御処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmcから前記ステップS121で取得された制動力減少勾配制限値brk-dnを減算して新しい目標ブレーキ液圧Pmcとする。
次にステップS124に移行して、前記ステップS123で算出された目標ブレーキ圧Pmcが0より小さいか否かを判定する。そして、0より小さい場合には(YES)ステップS125に移行し、0以上である場合には(NO)ステップS126に移行する。
前記ステップS125では、前記ステップS123で算出された目標ブレーキ液圧Pmcを0としてから、前記ステップS126に移行する。
前記ステップS126では、前記ステップS123で設定された目標ブレーキ圧Pmc(前記ステップS125を経た場合には当該ステップS125で設定された目標ブレーキ圧Pmc)及び前記ステップS121で取得されたドライバブレーキ制御力brk-bsのうち大きいほうの値を新しい目標ブレーキ液圧Pmcとし、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令をブレーキ制御ユニット7に出力してから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS127では、前記ステップS121で取得されたドライバブレーキ制動力brk-bsを目標ブレーキ液圧Pmcとし、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令をブレーキ制御ユニット7に出力してから、この演算処理を終了する。
・エンジントルク出力処理
次に、前記ステップS27のエンジントルク出力処理を図13のフローチャートに基づいて説明する。このエンジントルク出力処理は、そのステップS131で、まず、目標エンジントルク生値etrq0を算出する目標エンジントルク生値算出処理(後述)を実行する。次に、エンジン上昇勾配制限値etrq-up(予め設定されている値)、エンジン減少勾配制限値etrq-dn(予め設定されている値)、前記ステップS61で設定されたドライバ要求トルクetrq-bsを取得する。
次にステップS132に移行して、車両用減速装置作動フラグFlagがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態である場合には(YES)ステップS133に移行し、OFF状態である場合には(NO)ステップS144に移行する。
前記ステップS133では、前記ステップS131で算出された目標エンジントルク生値etrq0から前記減速度制御処理が前回実行されたときに算出された目標エンジントルクetrq(前回トルクetrq-z1)を減算した減算結果を変化量Δetrqとする。
次にステップS134に移行して、前記ステップS133で算出された変化量Δetrqが前記ステップS131で取得されたエンジン上昇勾配制限値etrq-upより大きいか否かを判定する。そして、エンジン上昇勾配制限値etrq-upより大きい場合には(YES)ステップS135に移行し、エンジン上昇勾配制限値etrq-up以下である場合には(NO)ステップS136に移行する。
すなわち、目標エンジントルクetrqの変化量をエンジン上昇勾配制限値etrq-up以下に制限するようにし、急激な加速度を発生させず、エンジントルクを発生することで、運転者に違和感を与えることがない目標エンジントルクetrqを算出する。
前記ステップS135では、前回トルクetrq-z1に前記ステップS131で取得されたエンジン上昇勾配制限値etrq-upを加算した加算結果を目標エンジントルクetrqとしてから、ステップS139に移行する。
一方、前記ステップS136では、前記ステップS133で算出されたΔetrqが前記ステップS131で取得されたエンジン上昇勾配制限値etrq-upの符号反対値(-etrq-up)より小さいか否かを判定する。そして、(-etrq-up)より小さい場合には(YES)ステップS137に移行し、(-etrq-up)以上である場合には(NO)ステップS138に移行する。
前記ステップS137では、前回トルクetrq-z1から前記ステップS131で取得されたエンジン減少勾配制限値etrq-dnを減算した減算結果を目標エンジントルクetrqとしてから、前記ステップS139に移行する。
一方、前記ステップS138では、前記ステップS131で算出された目標エンジントルク生値enrq0を目標エンジントルクetrqとしてから、前記ステップS139に移行する。
前記ステップS139では、前記ステップS135、S137又はS138で設定された目標エンジントルクetrqが前記ステップS131で取得されたドライバ要求トルクetrq-bs以上であるか否かを判定する。そして、ドライバ要求トルクetrq-bs以上である場合には(YES)ステップS140に移行し、ドライバ要求トルクetrq-bsより小さい場合には(NO)ステップS143に移行する。
前記ステップS140では、前記ステップS131で取得されたドライバ要求トルクetrq-bsを新しい目標エンジントルクetrqとする。
次にステップS141に移行して、目標ブレーキ液圧Pmcがbrk-bs以下であるか否かを判定する。そして、brk-bs以下である場合には(YES)ステップS142に移行し、brk-bsより大きい場合には(NO)ステップS143に移行する。
前記ステップS142では、車両用減速装置作動フラグFlagをOFF状態としてから、前記ステップS143に移行する。
前記ステップS143では、まず、前記ステップS135、S137又はS138で設定された目標エンジントルクetrqを前回トルクetrq-z1とする。次に、その前回トルクetrq-z1に応じて車両が発生している駆動トルク(駆動輪9が発生している駆動トルク)を変動させる指令(前回トルクetrq-z1を現在車両が発生している駆動トルクに加算させる指令)をエンジントルク制御ユニット6に出力してから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS144では、まず、前記ステップS131で取得されたドライバ要求トルクetrq-bsを目標エンジントルクetrq及び前回トルクetrq-z1とする。次に、その前回トルクetrq-z1に応じて車両が発生している駆動トルク(駆動輪9が発生している駆動トルク)を変動させる指令(前回トルクetrq-z1を現在車両が発生している駆動トルクに加算させる指令)をエンジントルク制御ユニット6に出力してから、この演算処理を終了する。
次に、前記ステップS131の目標エンジントルク生値算出処理を図14のフローチャートに基づいて説明する。この目標エンジントルク生値算出処理は、まず、そのステップS151で、前記ステップS24で算出されたドライバ加速意志要求トルクetrq-drv、前記ステップS25で算出されたオーバスピード抑制トルクetrq-xg及びドライバ要求トルクetrq-bsを取得する。
次にステップS152に移行して、前記ステップS151で取得されたドライバ加速意志要求トルクetrq-drvから前記ステップS151で取得されたオーバスピード抑制トルクetrq-xgを減算した減算結果を目標エンジントルク生値etrq0とする。
すなわち、運転者がアクセルペダル8を踏み込むと、ドライバ加速意思要求トルクetrq-drvが大きくなり、目標エンジントルク生値etrq0も大きくすることができる。
次にステップS153に移行して、前記ステップS152で算出された目標エンジントルク生値etrq0が前記ステップS151で取得されたドライバ要求トルクetrq-bsより大きいか否かを判定する。そして、ドライバ要求トルクetrq-bsより大きい場合には(YES)ステップS154に移行し、ドライバ要求トルクetrq-bs以下である場合には(NO)この演算処理を終了する。
前記ステップS154では、前記ステップS151で取得されたドライバ要求トルクetrq-bsを目標エンジントルク生値etrq0としてから、この演算処理を終了する。
<制動力制御装置の具体的動作>
次に、本実施形態の制動力制御装置の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、旋回走行中、加速をするためにアクセルペダル8を踏み込んだときに、コントローラ5によって減速制御処理が実行されたとする。すると、図2に示すように、まず、そのステップS21で、目標ヨーレイト算出処理が実行される。
目標ヨーレイト算出処理が実行されると、図3に示すように、まず、そのヨーレイト推定部31で、車速センサ1で検出された車速V及び舵角センサ3で検出された操舵角strに基づいてヨーレイト推定値φestが算出され、セレクトハイ部32で、そのヨーレイト推定値φestの絶対値とヨーレイトセンサ2で検出されたヨーレイトφの絶対値とのうち大きい値が目標ヨーレイトφ*に設定され、この演算処理を終了する。
目標ヨーレイト算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS22で、目標車速算出処理が実行される。
目標車速算出処理が実行されると、図4に示すように、まず、そのステップS41で、前記算出された目標ヨーレイトφ*が取得され、ステップS42で、基準横加速度制限値Ygcが設定され、ステップS42で、アクセル感応横加速度補正値Ygaが設定され、そのアクセル感応横加速度補正値Ygaに前記設定された基準横加速度制限値Ygcを加算した加算結果が横加速度制限値Yg*とされる。
次に、ステップS43の判定が「YES」となり、ステップS44で、その算出された横加速度制限値Yg*を前記取得された目標ヨーレイトφ*で除した除算結果が目標車速V*とされた後、この演算処理を終了する。
目標車速算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS23で、目標減速度算出処理が実行される。
目標減速度算出処理が実行されると、図5に示すように、まず、そのステップS51で、前記算出された目標車速V*、車速センサ1で検出された車速V、減速度ゲインΔtが取得され、ステップS52で、その目標車速V*、車速V及び減速度ゲインΔtに基づいて目標減速度Xg*が算出され、この演算処理を終了する。
目標減速度算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS24で、ドライバ加速意思要求トルク算出処理が実行される。
ドライバ加速意思要求トルク算出処理が実行されると、図6に示すように、まず、そのステップS61で、アクセルセンサ4で検出されたアクセル操作量に基づき、アクセルペダル8の踏み込み量とエンジントルクとの関係を示す制御マップに従ってドライバ要求トルクetrq-bsが大きな値に設定され(図15(a)、時間t1)、ステップS62で、そのドライバ要求トルクetrq-bsにゲインα(<1)が乗じられてドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが大きな値とされた後(図15(b)、時間t1)、この演算処理を終了する。
すなわち、アクセルペダル8の踏み込み操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための駆動トルクが大きな値であると推定される。
ドライバ加速意思要求トルク算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS25で、オーバスピード抑制トルク算出処理が実行される。
オーバスピード抑制トルク算出処理が実行されると、図7に示すように、まず、そのステップS71で、前記算出された目標減速度Xg*が取得され、ステップS72で、その目標減速度Xg*に係数Kが乗じられてオーバスピード抑制トルクetrq-xg(減速制御による制動トルク)が算出された後(図15(c)、時間t1)、この演算処理を終了する。
オーバスピード抑制トルク算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS26で、制動力出力処理が実行される。
制動力出力処理が実行されると、図8に示すように、まず、そのステップS81で、前記算出された目標減速度Xg*が取得され、ステップS82の判定が「YES」となり、ステップS83で、車両用減速装置作動フラグFlagがON状態とされた後、ステップS84で、制動力上昇側指令算出処理が実行される。
制動力上昇側指令算出処理が実行されると、図9に示すように、まず、そのステップS91で、アクセル感応ブレーキゲイン算出処理が実行され(図10参照)、アクセル操作量Accが10%以上であるとすると、アクセル感応ブレーキゲインkacが0とされるとともに、前記算出された目標減速度Xg*、制動力上昇勾配制限値brk-up、制動力減少勾配制限値brk-dn及びドライバブレーキ制動力brksが取得される。
また、ステップS92で、前記取得された目標減速度Xg*及びアクセル感応ブレーキゲインkacの乗算値に変換係数Kxgを乗じて目標ブレーキ液圧フィルタPmc0が0とされ、ステップS93で、その目標ブレーキ液圧フィルタPmc0(値0)からこの演算処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmc(値0)が減じられて変化量ΔPmc(値0)が算出される。また、ステップS94及びS98の判定が「NO」となり、ステップS98で、この演算処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmc(値0)に前記算出された変化量ΔPmc(値0)を加算した加算結果が新しい目標ブレーキ液圧Pmc(値0)とされ、ステップS99で、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令(制動力を発生させない指令)がブレーキ制御ユニット7に出力された後、この演算処理を終了する。
制動力出力処理が終了すると、減速制御処理のステップS27で、エンジントルク出力処理が実行される。
エンジントルク出力処理が実行されると、図13に示すように、そのステップS131で、まず、目標エンジントルク生値算出処理が実行される。
目標エンジントルク生値算出処理が実行されると、図14に示すように、まず、そのステップS151で、前記算出されたドライバ加速意志要求トルクetrq-drv、オーバスピード抑制トルクetrq-xg及びドライバ要求トルクetrq-bsが取得され、ステップS152で、そのドライバ加速意志要求トルクetrq-drvから前記オーバスピード抑制トルクetrq-xgを減算した減算結果が目標エンジントルク生値etrq0とされる(図15(d)、時間t1)。
すなわち、運転者の加速意思を実現するための駆動トルクから減速制御による制動トルクを減じた減算結果がが目標エンジントルク生値etrq0に設定される。
また、その目標エンジントルク生値etrq0が前記取得されたドライバ要求トルクetrq-bs以下であるとすると、ステップS153の判定が「NO」となり、この演算処理が終了する。
目標エンジントルク生値算出処理が終了すると、エンジントルク出力処理のステップS131で、エンジン上昇勾配制限値etrq-up、エンジン減少勾配制限値etrq-dn、前記設定されたドライバ要求トルクetrq-bsが取得される。また、ステップS132の判定が「YES」となり、ステップS133で、前記算出された目標エンジントルク生値etrq0から前回トルクetrq-z1を減算した減算結果が変化量Δetrqとされ、その変化量Δetrqが前記取得されたエンジン上昇勾配制限値etrq-up以下であり且つエンジン減少勾配制限値etrq-dnの符号反転値(-etrq-dn)以上であったとすると、ステップS134及びS136の判定が「NO」となり、ステップS138で、前記算出された目標エンジントルク生値enrq0が目標エンジントルクetrqとされる。
また、その目標エンジントルクetrqが前記取得されたドライバ要求トルクetrq-bsより小さかったとすると、ステップS139の判定が「NO」となり、ステップS143で、前記設定された目標エンジントルクetrqが前回トルクetrq-z1とされ、その前回トルクetrq-z1に応じて駆動トルクを制御させる指令がエンジントルク制御ユニット6に出力された後、この演算処理を終了する。
そして、ブレーキ制御ユニット7によって、コントローラ5から出力された指令に応じて制動力が0とされ、エンジンスロットル制御ユニット6によって、コントローラ5から出力された指令に応じて大きなトルクが発生される。
また、上記フローが繰り返し実行され、車両が加速された後、加速の必要性がなくなったためにアクセルペダル8を緩めたときに、コントローラ5によって前記減速処理が実行されたとする。すると、図2に示すように、前記ステップS21、S22及びS23を経て、前記ステップS24で、ドライバ加速意思要求トルク算出処理が実行される。
ドライバ加速意思要求トルク算出処理が実行されると、図6に示すように、前記ステップS61で、アクセル操作量(小さい開度)に基づいてドライバ要求トルクetrq-bsが小さな値に設定され(図15(a)、時間t2)、ステップS62で、そのドライバ要求トルクe trq-bsにゲインαが乗じられてドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが小さな値とされた後(図15(b)、時間t2)、この演算処理を終了する。
すなわち、アクセルペダル8の踏み込み操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための駆動トルクが小さな値であると推定される。
ドライバ加速意思要求トルク算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS25で、オーバスピード抑制トルク算出処理が実行され(図7参照)、オーバスピード抑制トルクetrq-xgが算出された後(図15(c)、時間t2)、この演算処理を終了する。
オーバスピード抑制トルク算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS26で、制動力出力処理が実行され、図8に示すように、前記ステップS81、S82、S83を経て、前記ステップS84で、制動力上昇側指令算出処理が実行される。
制動力上昇側指令算出処理が実行されると、図9に示すように、前記ステップS91で、アクセル感応ブレーキゲイン算出処理が実行され(図10参照)、アクセル操作量Accが10%以上であるとすると、アクセル感応ブレーキゲインkacが0とされ、前記ステップS92〜S98を経て、目標ブレーキ液圧Pmcが再び0とされ、前記ステップS99で、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令(制動力を発生させない指令)がブレーキ制御ユニット7に出力された後、この演算処理を終了する。
制動力出力処理が終了すると、減速制御処理のステップS27で、エンジントルク出力処理が実行される。
エンジントルク出力処理が実行されると、図13に示すように、前記ステップS131で、目標エンジントルク生値算出処理が実行され(図14参照)、前記設定されたドライバ加速意志要求トルクetrq-drv(小さな値)から前記設定されたオーバスピード抑制トルクetrq-xgを減算した減算結果(アクセルペダル8踏み込み時の前記目標エンジントルク生値etrq0よりも小さい値)が目標エンジントルク生値etrq0とされる(図15(d)、時間t2)。
目標エンジントルク生値算出処理が終了すると、前記ステップS132〜S143を経て、その目標エンジントルク生値enrq0が目標エンジントルクetrq(前回トルクetrq-z1)とされ、その前回トルクetrq-z1に応じて駆動トルクを制御させる指令がエンジントルク制御ユニット6に出力され、この演算処理を終了する。
そして、ブレーキ制御ユニット7によって、コントローラ5から出力された指令に応じて制動力が0とされ、エンジンスロットル制御ユニット6によって、コントローラ5から出力された指令に応じて小さなトルクが発生される。
さらに、上記フローが繰り返し実行され、車両が減速され、運転者がアクセルペダル8をより緩めたときに、コントローラ5によって前記減速処理が実行されたとする。すると、図2に示すように、前記ステップS21、S22及びS23を経て、前記ステップS24で、ドライバ加速意思要求トルク算出処理が実行され(図6参照)、ドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが小さな値とされ(図15(b)、時間t3)、前記ステップS25で、オーバスピード抑制トルク算出処理が実行され(図7参照)、オーバスピード抑制トルクetrq-xgが算出された後(図15(c)、時間t3)、この演算処理を終了する。
オーバスピード抑制トルク算出処理が終了すると、減速制御処理のステップS26で、制動力出力処理が実行され、図8に示すように、前記ステップS81、S82、S83を経て、前記ステップS84で、制動力上昇側指令算出処理が実行される。
制動力上昇側指令算出処理が実行されると、図9に示すように、前記ステップS91で、アクセル感応ブレーキゲイン算出処理が実行され(図10参照)、アクセル操作量Accが10%より小さいとすると、アクセル感応ブレーキゲインkacが50以下の正値とされるとともに、前記算出された目標減速度Xg*、制動力上昇勾配制限値brk-up、制動力減少勾配制限値brk-dn及びドライバブレーキ制動力brksが取得される。
また、前記ステップS92で、その取得された目標減速度Xg*及びアクセル感応ブレーキゲインkacの乗算値に変換係数Kxgを乗じて目標ブレーキ液圧フィルタPmc0(>0)が算出され、前記ステップS93で、その目標ブレーキ液圧フィルタPmc0(>0)からこの演算処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmc(値0)が減じられて変化量ΔPmc(=Pmc0)が算出される。また、その変化量ΔPmcが制動力上昇勾配制限値brk-up以下であり且つ制動力減少勾配制限値の符号反対値(-brk-up)以上であるとすると、前記ステップS94及びS98の判定が「NO」となり、前記ステップS98で、この演算処理が前回実行されたときに算出された目標ブレーキ液圧Pmc(値0)に前記算出された変化量ΔPmc(=Pmc0)を加算した加算結果が新しい目標ブレーキ液圧Pmc(=Pmc0)とされ、前記ステップS99で、その目標ブレーキ液圧Pmcに応じてブレーキを制御させる指令がブレーキ制御ユニット7に出力された後、この演算処理を終了する。
制動力出力処理が終了すると、減速制御処理のステップS27で、エンジントルク出力処理が実行される。
エンジントルク出力処理が実行されると、図13に示すように、前記ステップS131で、目標エンジントルク生値算出処理が実行され(図14参照)、前記設定されたドライバ加速意志要求トルクetrq-drv(小さな値)から前記設定されたオーバスピード抑制トルクetrq-xgを減算した減算結果(それまでの目標エンジントルク生値etrq0よりも小さい値)が目標エンジントルク生値etrq0とされる(図15(d)、時間t3)。
目標エンジントルク生値算出処理が終了すると、前記ステップS132〜S143を経て、その目標エンジントルク生値enrq0が目標エンジントルクetrq(前回トルクetrq-z1)とされ、その前回トルクetrq-z1に応じて駆動トルクを制御させる指令がエンジントルク制御ユニット6に出力された後、この演算処理を終了する。
そして、ブレーキ制御ユニット7によって、コントローラ5から出力された指令に応じて制動力が発生され、エンジンスロットル制御ユニット6によって、コントローラ5から出力された指令に応じて小さなトルクが発生される。
以上、上記実施形態では、図1のアクセルセンサ4が特許請求の範囲に記載のアクセル操作検出手段を構成し、以下同様に、図1のコントローラ5、図2のステップS24が加速意思実現駆動トルク算出手段を構成し、図1のコントローラ5、図2のステップS21〜S23及びS25が制動トルク算出手段を構成し、図1のコントローラ5、図2のステップS27、図9のステップS94〜98が駆動トルク変動手段を構成し、図6のステップS61が運転者要求駆動トルク算出手段を構成し、図6のステップS62がゲイン乗算手段を構成する。
(1)このように、本実施形態の制動力制御装置にあっては、アクセル操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための加速意思実現駆動トルク(ドライバ加速度意思要求トルクetrq-drv)を算出し(ステップS62)、車両の旋回時に減速制御が発生しようとする制動トルク(オーバスピード抑制トルクetrq-xg)を算出し(ステップS72)、そのドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvからオーバスピード抑制トルクetrq-xgを減じた減算結果(目標エンジントルク生値etrq0)に基づいて車両が発生している駆動トルクを変動させるようにした(ステップS152、S138)。そのため、車両の旋回時に、運転者がアクセル操作を行うと、そのアクセル操作に応じてドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが大きく変動し、車両が発生している駆動トルクの変動量も大きくなり、減速制御中であっても車両を加速することができ、また、減速制御が中断されないので減速制御を継続することができる。
(2)また、運転者のアクセル操作に基づいて、当該アクセル操作によって運転者が発生させようとしている運転者要求駆動トルク(ドライバ要求トルクetrq-bs)を算出し、そのドライバ要求トルクetrq-bsに1より小さいゲインαを乗じて前記ドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvを算出するようにしたため、ドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvを容易に算出することができる。
(3)さらに、発生する駆動トルクの変化量(目標エンジントルクetrq)がエンジン上昇勾配制限値etrq-up以下となるように前記車両が発生している駆動トルクを変動させるようにしたため、急なトルク変動を抑えることができる。
なお、本発明の制動力制御装置は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上記実施形態では、ドライバ要求トルクetrq-bsに乗じる係数αを定数とする例を示したが、これに限られるものではない。例えば、図16に示すように、ゲインαとして、運転者によるアクセル操作量が大きいほど大きな値を設定するようにしてもよく、そのようにすれば、車両を加速させようとする運転者の意思を反映できる。
また、例えば、車両の横加速度を検出する横加速度検出センサを備え、図17に示すように、ゲインαとして、横加速度が小さいほど大きな値を設定するようにしてもよく、そのようにすれば、横加速度が小さいほどドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが大きな値となるため、駆動輪の横力を十分に得られる状況で車両を加速させようとする運転者の意思を反映でき、横加速度が大きいほどドライバ加速度意思要求トルクetrq-drvが小さな値となるため、スリップの発生を抑制しつつ、車両を加速させようとする運転者の意思を反映することができる。
さらに、例えば、車両が走行している路面の路面μを検出する路面μ検出センサを備え、図18に示すように、路面μが低いほどゲインαを小さな値としてもよく、そのようにすれば、スリップの発生を抑制しつつ、車両を加速させようとする運転者の意思を反映することができる。
また、制動力上昇勾配制限値brk-upを定数とする例を示したが、これに限られるものではない。例えば、走行状態(アクセル操作量、横G、路面μ)に応じて制動力上昇勾配制限値brk-upを設定するようにしてもよく、そのようにすれば、走行状態に応じた適切なトルク変動を得ることができる。
本発明の制動力制御装置の一実施形態の概略構成を示す構成図である。 減速制御処理のフローを示すフローチャートである。 目標ヨーレイト処理を示すブロック図である。 目標車速算出処理のフローを示すフローチャートである。 目標減速度設定処理のフローを示すフローチャートである。 ドライバ加速意思要求トルク算出処理のフローを示すフローチャートである。 オーバスピード抑制トルク算出処理のフローを示すフローチャートである。 制動力出力処理のフローを示すフローチャートである。 制動力上昇側指令算出処理のフローを示すフローチャートである。 アクセル感応ブレーキゲイン算出処理のフローを示すフローチャートである。 アクセル操作量とアクセル感応ブレーキゲインとの関係を示す制御マップである。 制動力減少指令算出処理のフローを示すフローチャートである。 エンジントルク出力処理のフローを示すフローチャートである。 目標エンジントルク生値算出処理のフローを示すフローチャートである。 制動力制御装置の動作を説明するためのタイムチャートである。 本発明の制動力制御装置の変形例を説明するための説明図である。 本発明の制動力制御装置の変形例を説明するための説明図である。 本発明の制動力制御装置の変形例を説明するための説明図である。
符号の説明
1は車速センサ、2はヨーレイトセンサ、3は舵角センサ、4はアクセルセンサ、5はコントローラ、6はエンジンスロットル制御ユニット、7はブレーキ制御ユニット、8はアクセルペダル、9は駆動輪

Claims (8)

  1. 車両の旋回時に減速制御を行う制動力制御装置であって、
    運転者のアクセル操作を検出するアクセル操作検出手段と、そのアクセル操作検出手段で検出された運転者のアクセル操作に基づいて、当該アクセル操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための加速意思実現駆動トルクを算出する加速意思実現駆動トルク算出手段と、前記減速制御が発生しようとする制動トルクを算出する制動トルク算出手段と、前記加速意思実現駆動トルク算出手段で算出される加速意思実現駆動トルクから前記制動トルク算出手段で算出される制動トルクを減じた減算結果に基づいて車両が発生している駆動トルクを変動させる駆動トルク変動手段と、を備えたことを特徴とする制動力制御装置。
  2. 前記加速意思実現駆動トルク算出手段は、運転者のアクセル操作に基づいて、当該アクセル操作によって運転者が発生させようとしている運転者要求駆動トルクを算出する運転者要求駆動トルク算出手段と、その運転者要求駆動トルク算出手段で算出された運転者要求駆動トルクに1より小さいゲインを乗じて前記加速意思実現駆動トルクを算出するゲイン乗算手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の制動力制御装置。
  3. 運転者のアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    前記運転者要求駆動トルク算出手段は、前記アクセル操作量検出手段で検出された運転者のアクセル操作量が大きいほど前記ゲインを大きくすることを特徴とする請求項2に記載の制動力制御装置。
  4. 車両の横加速度を検出する横加速度検出手段を備え、
    前記運転者要求駆動トルク算出手段は、前記横加速度検出手段で検出された車両の横加速度が小さいほど前記ゲインを大きくすることを特徴とする請求項2に記載の制動力制御装置。
  5. 車両が走行している路面の路面μを検出する路面μ検出手段を備え、
    前記運転者要求駆動トルク算出手段は、前記路面μ検出手段で検出された路面μが低いほど前記ゲインを小さな値とすることを特徴とする請求項2に記載の制動力制御装置。
  6. 前記駆動トルク変動手段は、発生する駆動トルクの変化速度が所定閾値以下となるように前記車両が発生している駆動トルクを変動させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の制動力制御装置。
  7. 前記駆動トルク変動手段は、車両の走行状態に応じて前記所定閾値を設定することを特徴とする請求項6に記載の制動力制御装置。
  8. 車両の旋回時に減速制御を行う制動力制御装置であって、
    アクセル操作によって車両を加速させようとする運転者の加速意思を実現するための加速意思実現駆動トルクを算出し、前記減速制御が発生しようとする制動トルクを算出し、前記加速意思実現駆動トルクから前記制動トルクを減じた減算結果に基づいて車両が発生している駆動トルクを変動させることを特徴とする制動力制御装置。
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