JP2008016366A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本係止位置のフロントリテーナ30を仮係止位置へ移動させる際には、コネクタハウジング10の外面に露出している操作部37を指や治具などで操作すればよい。操作部37がコネクタハウジング10の外面に露出していて目視確認できるので、作業性がよい。また、フロントリテーナ30が仮係止位置にあるときには、操作部37がフード部12の内部に待避しているので、操作部37が不用意に操作されたり、操作部37に対して異物が干渉したりするおそれはない。
【選択図】図2
Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、本係止位置にあるフロントリテーナを仮係止位置へ移動させる際の作業性を向上させることを目的とする。
本係止位置のフロントリテーナを仮係止位置へ移動させる際には、コネクタハウジングの外面に露出している操作部を指や治具などで操作すればよい。操作部がコネクタハウジングの外面に露出していて目視確認できるので、作業性がよい。また、フロントリテーナが仮係止位置にあるときには、操作部がフード部の内部に待避しているので、操作部が不用意に操作されたり、操作部に対して異物が干渉したりするおそれはない。
操作部がコネクタハウジングの外面から突出しているので、操作部を操作するときの作業性がよい。
操作部がフード部の後面壁に露出しているので、フロントリテーナを仮係止位置へ移動させるときには、操作部を後方から押すだけでよい。操作部に対する押し操作方向が、フロントリテーナを本係止位置から仮係止位置へ移動させる方向と同じ方向なので、作業性に優れる。
操作部の操作によりフロントリテーナに対して仮係止位置側へ移動させるための力を付与すると、ガイド斜面の傾斜により少なくとも一方の係止部が弾性撓みして係止部同士が解離し、フロントリテーナが仮係止位置側へ移動する。本発明では、係止部同士を解離させる作業を行わずに操作部を操作するだけで良いので、作業性に優れる。
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。本実施形態のコネクタは、合成樹脂製のコネクタハウジング10と、コネクタハウジング10に組み付けられる端子金具25と、合成樹脂製のフロントリテーナ30とを備えて構成される。
コネクタハウジング10は、横長のブロック状をなすタワー部11と、タワー部11から前方へ突出する角筒状のフード部12とからなる。タワー部11内には、後方から端子金具25を挿入させるための左右一対のキャビティ13が、タワー部11の前端面(フード部12の奥端面)から後端面まで貫通して形成されている。各キャビティ13内には、雄形の端子金具25が後方(図1〜図3におけ左方)から挿入されている。キャビティ13には、その内壁に沿ったランス14が形成され、キャビティ13に挿入された端子金具25は、ランス14に係止することによって抜止めされている。ランス14は、端子金具25が挿入する途中で端子金具25から離間するように下方へ弾性撓みするようになっており、このランス14の弾性撓みを許容するための撓み空間15が、タワー部11の前面に開口されている。また、タワー部11の前面には、フロントリテーナ30の前面壁31を収容するための凹部16が形成されている。凹部16は、ランス14の形成領域と撓み空間15の形成領域を含む範囲に亘って形成され、全体として横長の略方形をなしている。
フード部12の左右両後面壁20には、その外面(後面)と内面(フード部12内に臨む前面)との間で貫通する貫通孔21が形成されている。貫通孔21は、タワー部11の外側面に沿うように縦長の略方形に開口しており、上記ガイド溝17の前端部は貫通孔21に連通している。
タワー部11に端子金具25を挿入する際には、まず、フロントリテーナ30を前方からフード部12内に挿入し、フード部12内に差し入れた指で前面壁31を押すことにより、フロントリテーナ30をコネクタハウジング10に対して仮係止位置に組み付ける。組付けの際には、左右両係止アーム32の後端部を貫通孔21に差し込むとともに、コネクタハウジング10の外部においてガイド溝17に嵌合させる。このガイド溝17への嵌合により、フロントリテーナ30は上下方向及び左右方向において位置決めされる。フロントリテーナ30をガイド溝17に沿って押し込むと、途中で、係止突部36が仮係止突起18と干渉することにより、係止アーム32の撓み部35がタワー部11から離間するように弾性撓みする。係止アーム32が弾性撓みすることによって係止突部36が仮係止突起18に乗り上がる。そして、フロントリテーナ30が仮係止位置に到達すると、係止突部36が仮係止突起18を通過するので、撓み部35が弾性復帰し、係止突部36が仮係止突起18に対して後方から係止するとともに、係止突部36が共用突起19に対して前方から係止し、この係止作用によって、フロントリテーナ30がタワー部11に対して仮係止位置に保持される。そして、この状態で、キャビティ13内に端子金具25を挿入する。また、フロントリテーナ30が仮係止位置に保持された状態では、前面壁31と操作部37は、フード部12の奥端面(タワー部11の前面)に対して前方へ離間した位置にある。
そして、フロントリテーナ30が本係止位置に達すると、係止突部36が共用突起19を通過するので、撓み部35が弾性復帰し、係止突部36のガイド斜面36Sが共用突起19のガイド斜面19Sに対して後方から当接して係止状態となり、この係止作用によって、フロントリテーナ30は前方へ戻る方向の移動を規制される。尚、このガイド斜面19S,36Sは、フロントリテーナ30の移動方向に対して鈍角(フロントリテーナ30の移動方向と直角な方向に対して鋭角)をなすので、十分な係止作用を発揮かる。また、フロントリテーナ30が本係止位置に達すると、前面壁31が凹部16内に嵌合して凹部16の奥端面に突き当たるので、フロントリテーナ30のそれ以上の後方への移動が規制される。これにより、フロントリテーナ30が本係止位置に保持される。この状態では、ランス14の撓み空間15側への撓みが規制されるので、端子金具25は、ランス14とフロントリテーナ30とによる二重係止により、確実に挿入状態に保持される。
また、フロントリテーナ30が本係止位置にある状態では、操作部37が貫通孔21内に嵌入され、操作部37の後面部が、フード部12の後面壁20の後端面(外面)から後方へ突出した状態で露出する。つまり、操作部37がコネクタハウジング10の外面に露出した状態となる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本発明によれば、操作部は、フード部の後面壁にではなく、フード部の側面壁に露出させてもよく、タワー部の外面に露出させてもよい。
(2)上記実施形態では、一対の操作部をキャビティ(端子金具)の並び方向に間隔を空けて配置したが、本発明によれば、一対の操作部は、ハウジングの並び方向と直角な方向に間隔を空けて配置してもよい。
(3)本発明によれば、操作部の数は、2つに限らず、1つまたは3つ以上でもよい。
(4)本発明によれば、フロントリテーナが本係止位置にあるときに、操作部が、フード部の後面壁の外面と面一、または後面壁の外面よりも奥まった位置にあってもよい。
(6)上記実施形態では、フロントリテーナ側の係止部のみを弾性撓み可能としたが、本発明によれば、コネクタハウジング側の係止部のみを弾性撓みしてもよく、コネクタハウジング側の係止部とフロントリテーナ側の係止部の双方を弾性撓み可能としてもよい。
(7)上記実施形態では、フロントリテーナ側の係止部とコネクタハウジング側の係止部の双方にガイド斜面を形成したが、本発明によれば、ガイド斜面は、コネクタハウジング側の係止部のみに形成してもよく、フロントリテーナ側の係止部のみに形成してもよい。
11…タワー部
12…フード部
19…共用突起(係止部)
19A…ガイド斜面
20…後面壁
25…端子金具
30…フロントリテーナ
35…撓み部(係止部)
36S…ガイド斜面
37…操作部
Claims (4)
- 端子金具が収容されるタワー部から前方へフード部を突出させたコネクタハウジングと、
前記タワー部に対し、前方から前記フード部内に差し入れつつ仮係止位置と本係止位置とに選択的に組み付けられるフロントリテーナとを備え、
前記フロントリテーナが仮係止位置にあるときには、前記タワー部に対する前記端子金具の挿入が許容され、
前記フロントリテーナが本係止位置にあるときには、前記タワー部に挿入された前記端子金具が抜止めされるようになっているコネクタにおいて、
前記フロントリテーナには、同フロントリテーナが本係止位置にあるときには前記コネクタハウジングの外面に露出して前記フロントリテーナを仮係止位置側へ移動させる操作を許容する状態となり、前記フロントリテーナが仮係止位置にある状態では前記フード部の内部に待避した位置に配される操作部が形成されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記フロントリテーナが本係止位置にある状態では、前記操作部が前記コネクタハウジングの外面から突出するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記フード部を構成する後面壁が、前記タワー部の外面から突出した形態となっており、
前記フロントリテーナが本係止位置にある状態では、前記後面壁における前記タワー部からの突出部の外面に、前記操作部が露出していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。 - 前記フロントリテーナと前記コネクタハウジングには、互いに係止し合うことで前記フロントリテーナを本係止位置に保持可能とする係止部が形成され、
前記フロントリテーナ側の係止部と前記コネクタハウジング側の係止部のうち少なくとも一方が、弾性撓み可能となっており、
前記フロントリテーナ側の係止部と前記コネクタハウジング側の係止部のうち少なくとも一方には、前記フロントリテーナの本係止位置から仮係止位置への移動方向に対して傾斜したガイド斜面が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
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