JP2008015200A - カラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明樹脂およびその前駆体からなる顔料担体と、顔料と、2〜4個の水酸基を有する光重合開始剤とを含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物、および該着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
【選択図】なし
Description
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。フィルタセグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、しかも色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
しかし、一般に顔料を分散したカラーフィルタは、顔料による光の散乱等により、液晶が制御した偏光度合いを乱してしまうという問題がある。すなわち、光を遮断しなければならないとき(OFF状態)に光が漏れたり、光を透過しなければならないとき(ON状態)に透過光が減衰したりするため、ON状態とOFF状態における表示装置上の輝度の比(コントラスト比)が低いという問題がある。
しかし、顔料を微細化すると、現像性が悪化する等の問題が発生する。このような問題を解決するため、感光性着色組成物の現像性を向上させるが必要であり、一般的には、(1)樹脂の酸価および分子量の選択、(2)モノマーの選択あるいは増量が行われる。
そこで、本発明は、微細化処理した顔料を用いても、現像性が良好で、感度が高く、且つ形成されるフィルタセグメントのパターン形状が優れたカラーフィルタ用着色組成物の提供を目的とする。
また、本発明は、優れたパターン形状のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタの提供を目的とする。
また、本発明のカラーフィルタは、本発明の着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、透明樹脂およびその前駆体からなる顔料担体と、顔料と、2〜4個の水酸基を有する光重合開始剤とを含有する。
2〜4個の水酸基を有する光重合開始剤としては、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェノキシ]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−(4−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェニル]−エチル}−フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−(4−{1−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェニル]−1,1−ジメチル}−フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
他の光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、1,2-オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6− (2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系光重合開始剤、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系光重合開始剤、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤等が用いられる。これらの光重合開始剤は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
光重合開始剤は、合計して、着色組成物中の顔料100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部の量で用いることができる。
赤色フィルタセグメントを形成する場合には、赤色顔料を含有する本発明の着色組成物が用いられる。赤色顔料としては、下記一般式(1)〜(3)で表される顔料を用いることができる。
一般式(1)で表される赤色顔料としては、C.I.Pigment Red 177が挙げられ、一般式(2)で表される赤色顔料としては、C.I.Pigment Red 89が挙げられるが、色相、分光特性の点から、C.I.Pigment Red 177が好ましい。
一般式(3)で表される赤色顔料としては、C.I.Pigment Red 254、264等が挙げられるが、色相、分光特性の点から、C.I.Pigment Red 254が好ましい。
赤色顔料を含有する着色組成物には、C.I.Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等の橙色顔料を併用することができる。
赤色顔料の比表面積が85m2/gより低い場合には、カラーフィルタの輝度やコントラスト比が低くなるため好ましくない。また、赤色顔料の比表面積が130m2/gより高い場合には、着色組成物として安定性を保ち、流動性を確保することが困難になると共に、カラーフィルタの輝度やコントラスト比の特性が極端に悪化する可能性がある。
緑色顔料としては、上記一般式(4)で表される緑色顔料のほか、C.I.Pigment Green 4、10、15、37等の緑色顔料を用いることもできる。
緑色顔料の比表面積が60m2/gより低い場合には、カラーフィルタの輝度やコントラスト比が低くなるため好ましくない。また、緑色顔料の比表面積が100m2/gより高い場合には、着色組成物として安定性を保ち、流動性を確保することが困難になると共に、カラーフィルタの輝度やコントラスト比の特性が極端に悪化する可能性がある。
青色顔料としては、上記一般式(5)で表される青色顔料のほか、C.I.Pigment Blue 16、22、60、64等の青色顔料を用いることもできる。
青色顔料を含有する着色組成物には、、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
青色顔料の比表面積が90m2/gより低い場合には、カラーフィルタの輝度やコントラスト比が低くなるため好ましくない。また、青色顔料の比表面積が140m2/gより高い場合には、着色組成物として安定性を保ち、流動性を確保することが困難になると共に、カラーフィルタの輝度やコントラスト比の特性が極端に悪化する可能性がある。
以下にそれぞれの方法について説明するが、本発明の着色組成物に含まれる顔料の比表面積の制御方法は、上記方法のいずれを用いてもよい。
上記ソルトミリングについてさらに具体的には、顔料と水溶性の無機塩の混合物に湿潤剤として少量の水溶性有機溶剤を加え、ニーダー等で強く練り込んだ後、この混合物を水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌しスラリー状とする。次に、このスラリーを濾過、水洗して乾燥することにより、所望の比表面積の顔料を得ることができる。
ソルトミリング時あるいはアシッドペースティング時には、比表面積制御に伴う顔料の凝集を防ぐために、下記に示す誘導体や樹脂型顔料分散剤、界面活性剤等の分散助剤を併用することもできる。また、比表面積制御を2種類以上の顔料を共存させた形で行うことにより、単独では分散が困難な顔料であっても安定な分散体として仕上げることができる。
さらに、顔料の比表面積を制御する手段として、顔料を高速のサンドミル等で長時間分散すること(粉砕助剤および有機液体の不存在下で顔料を乾式粉砕する、いわゆるドライミリング法)により、顔料の比表面積を大きくすると同時に分散することも可能である。
透明樹脂は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、20〜400重量部、好ましくは50〜250重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂の前駆体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いることができる。
顔料を顔料担体中に分散する際には、適宜、顔料誘導体、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
式(6)
A−B
A:有機顔料残基
B:塩基性置換基または酸性置換基
式(6)中、Aの有機顔料残基を構成する有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
n:1〜10の整数を表す。
R1、R2:それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR1 とR2 とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む、置換されていてもよい複素環を表す。
R3:置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
R4、R5、R6、R7:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Y:−NR8−Z−NR9−または直接結合を表す。
R8、R9:それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Z:置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキレン基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。
R:式(14)で示される置換基または式(15)で示される置換基を表す。
Q:水酸基、アルコキシル基、式(14)で示される置換基または式(15)で示される置換基を表す。なお、式(14)および式(15)において、R1〜R7およびnは、式(7)〜式(9)におけるR1〜R7およびnと同じである。
i:Mの価数を表す。
R10、R11、R12、R13:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基またはポリオキシアルキレン基を表す。
また、式(9)におけるR10、R11、R12、R13のいずれかがポリオキシアルキレン基を表す場合、その例としてはポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。
溶剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、800〜4000重量部、好ましくは1000〜2500重量部の量で用いることができる。
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、本発明の着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントを有するカラーフィルタである。カラーフィルタには、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備する加法混色型、および少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメント、および少なくとも1つのイエロー色フィルタセグメントを具備する減法混色型のものがある。本発明のカラーフィルタは、少なくとも一色のフィルタセグメントが本発明の着色組成物を用いて形成されたものである。他のフィルタセグメントは、2〜4個の水酸基を有する光重合開始剤以外の光重合開始剤のみを含有する着色組成物を用いて形成してもよい。
マゼンタ色フィルタセグメントは、例えば、C.I.Pigment Violet 1、19、C.I.Pigment Red 144、146、177、169、81等の紫色顔料および赤色顔料を含有するマゼンタ色着色組成物を用いて形成することができる。
また、シアン色フィルタセグメントは、例えば、C.I.Pigment Blue 15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、81等の青色顔料を含有するシアン色着色組成物を用いて形成することができる。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
印刷法による各色フィルタセグメントの形成は、上記各種の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の板上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
まず、実施例および比較例で用いたアクリル樹脂溶液の調製について説明する。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸20.0部、メチルメタクリレート10.0部、n−ブチルメタクリレート55.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加して感光性樹脂溶液を調製した。得られた感光性樹脂の重量平均分子量は40000であった。
顔料粒子の比表面積は、窒素吸着によるBET法で求めた。なお、測定には、自動蒸気吸着量測定装置(日本ベル社製「BELSORP18」)を用いた。
(赤色処理顔料1の調製)
赤色顔料C.I.Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタルレッド A2B」、比表面積65m2/g):500部、塩化ナトリウム:3500部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で8時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、赤色処理顔料1を得た。赤色処理顔料1の比表面積は90m2/gであった。
赤色顔料C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガフォアレッド B−CF」、比表面積80m2/g):500部、塩化ナトリウム:5000部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で8時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、赤色処理顔料2を得た。赤色処理顔料2の比表面積は95m2/gであった。
緑色顔料C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」、比表面積55m2/g):500部、塩化ナトリウム:750部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で4時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、緑色処理顔料1を得た。緑色処理顔料1の比表面積は69m2/gであった。
緑色顔料C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」、比表面積55m2/g):500部、塩化ナトリウム:750部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で8時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、緑色処理顔料2を得た。緑色処理顔料2の比表面積は78m2/gであった。
緑色顔料C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」、比表面積55m2/g):500部、塩化ナトリウム:1500部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で8時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、緑色処理顔料3を得た。緑色処理顔料3の比表面積は85m2/gであった。
青色顔料C.I.Pigment Blue 15:6(東洋インキ製造社製「リオノールブルーES」、比表面積80m2/g):500部、塩化ナトリウム:2500部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で12時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、青色処理顔料1を得た。青色処理顔料1の比表面積は99m2/gであった。
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径1mmのガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し赤色顔料分散体を作製した。
赤色処理顔料1 12.0部
アントラキノン系顔料誘導体 1.0部
シクロヘキサノン 48.0部
顔料を緑色顔料(C.I. Pigment Green 36) (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)7.1部及びモノアゾ系顔料(C.I. Pigment Yellow 150)(ランクセス社製「E4GN」)3.9部に、顔料誘導体を下記構造のアゾ系顔料誘導体に変更した以外は、赤色顔料分散体1と同様にして緑色顔料分散体1を作製した。
緑色顔料を緑色処理顔料1に変更した以外は、緑色顔料分散体1と同様にして緑色顔料分散体2を作製した。
(緑色顔料分散体3の調製)
緑色顔料を緑色処理顔料2に変更した以外は、緑色顔料分散体1と同様にして緑色顔料分散体3を作製した。
(緑色顔料分散体4の調製)
緑色顔料を緑色処理顔料3に変更した以外は、緑色顔料分散体1と同様にして緑色顔料分散体4を作製した。
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤A:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ −2−メチル−1−プロパン−1−オン
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 2959」)
光重合開始剤B:2−ヒドロキシ−1−(4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル− プロピオニル)−ベンジル]−フェニル)−2−メチル−プロパン−1 −オン
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 127」)
光重合開始剤C:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 184」)
光重合開始剤D:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル) −ブタノン−1
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 369」)
(現像性評価)
実施例1〜10、比較例1〜8で得られた着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコートにより、2μmなるような膜厚に塗布した。70℃で20分間のプリベークを行った後、23℃のアルカリ現像液にて赤色及び青色の着色組成物塗布基板の場合は30秒間、緑色の着色組成物塗布基板の場合は60秒間現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。なお、アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム1.5重量% 炭酸水素ナトリウム0.5重量% 陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0重量%および水90重量%からなるものを用いた。
○:現像後の塗膜なし
△:0μm<現像後の膜厚<0.2μm
×:0.2μm≦現像後の膜厚<0.7μm
××:0.7μm≦現像後の膜厚
着色組成物を100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、厚さ2.0μmの塗膜を形成した。次に、70℃で20分間のプリベークを行った後、50μmの細線パターンを備えたマスクを介して紫外線露光を行った。その後、この基板を23℃の現像性評価で用いたものと同様のアルカリ現像液を用いてスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。形成されたフィルタセグメントのパタ−ンがフォトマスクの画像寸法とおりに仕上がる照射露光量をもって着色組成物の感度とした。評価のランクは次の通りである。
○:100mJ/cm2未満
△:100mJ/cm2以上300mJ/cm2未満
×:300mJ/cm2以上
感度評価において、紫外線の露光量を飽和露光量+50mJ/cm2、アルカリ現像液での現像時間をそれぞれのレジスト塗膜の未露光部を洗い流すのに適正な時間とした以外は、同様の方法で基板を作成後、230℃で60分間加熱処理をし、その細線パターンの形状を、(1)パタ−ンの直線性、(2)パタ−ンの断面形状により評価した。
(1)については、500倍の光学顕微鏡を用いて目視評価を行った。評価のランクは、次の通りである。
○:直線性良好
△:部分的に直線性良好
×:直線性不良
○:順テーパー形状。
△:ノンテーパー形状。
×:逆テーパー形状。
着色組成物塗布基板について、図1に示す測定装置を用いて、下記の方法でコントラスト比を測定した。結果を表1に示す。
着色組成物塗布基板を2枚の偏光板の間に挟み、一方の偏光板側から液晶ディスプレー用バックライトユニット(7)を用いて光を照射する。バックライトユニットから出た光は、1枚目の偏光板(6)を通過して偏光され、ついで着色組成物塗布基板(4)(5)を通過し、2枚目の偏光板(3)に到達する。1枚目の偏光板と2枚目の偏光板の偏光面が平行であれば、光は1枚目の偏光板を透過するが、偏光面が直行している場合には光は2枚目の偏光板により遮断される。しかし、1枚目の偏光板によって偏光された光が、レジスト材塗布基板を通過するときに、顔料粒子による散乱等が起こり偏光面の一部にずれを生じると、偏光板が平行のときは2枚目の偏光板を透過する光量が減り、偏向板が直行のときは2枚目の偏光板を光の一部が透過する。この透過光の輝度を偏光板上の輝度計(1)にて測定し、偏光板が平行のときの輝度と直行のときの輝度との比をコントラスト比とする。
従って、着色組成物塗布膜中の顔料により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直行のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
なお、輝度計は株式会社トプコン社製「色彩輝度計BM−5A」、偏光板はサンリツ社製「偏光フィルムLLC2−92−18」を用いた。なお、測定に際しては、不要光を遮断するために、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色のマスクを当てた。
(2)マスク
(3)偏光板
(4)レジスト材塗膜
(5)ガラス
(6)偏光板
(7)バックライトユニット
Claims (8)
- 透明樹脂およびその前駆体からなる顔料担体と、顔料と、2〜4個の水酸基を有する光重合開始剤とを含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
- 顔料が、比表面積85〜130m2/gの赤色顔料であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 赤色顔料が、C.I.Pigment Red 177および/またはC.I.Pigment Red 254であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 顔料が、比表面積60〜100m2/gの緑色顔料であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 緑色顔料が、C.I.Pigment Green 7および/またはC.I.Pigment Green 36であることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 顔料が、比表面積90〜140m2/gの青色顔料であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 青色顔料が、C.I.Pigment Blue 15:6であることを特徴とする請求項6記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 請求項1ないし7いずれか1項に記載の着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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