JP2006053453A - 赤色カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着色組成物が赤色顔料C.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントレッド48:1、黄色顔料C.I.ピグメントイエロー139を含有し、顔料配合の比率(重量%)が、C.I.ピグメントレッド254は5〜70、C.I.ピグメントレッド48:1は10〜50、C.I.ピグメントイエロー139は3〜50であること。赤色フィルタセグメントに該着色組成物を用いること。
【選択図】図1
Description
課題とするものである。
前述したようにC.I.ピグメントレッド254は520nm〜540nm波長領域に好ましくない透過ピークがあるが、そのC.I.ピグメントレッド254にC.I.ピグメ
ントレッド48:1と、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー139にて調色することでC.I.ピグメントレッド254の特性である、570nm〜590nm波長の吸収帯から透過帯へ移行する立ち上がり特性を保持したまま、520nm〜540nm波長領域の好ましくない透過ピークを抑えることができる。つまり430nmから560nmの波長領域の分光透過率が3%以下で、分光透過率50%の波長が575nmから590nmの波長領域の間にあり、かつ600nm波長の分光透過率が80%以上である優れた色分離性及び高透過率を併せ持つ赤色カラーフィルタを提供できる。
着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
上記特定の塩基性基を有する誘導体の含有量は、顔料を基準として、好ましくは0.001〜40重量%、さらに好ましくは1〜25重量%である。
6の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、Yは、−NR8 −Z−NR9 −または直接結合を表し、R8 およびR9 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、Zは、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキレン基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表し、Rは、下記式(5)で示される置換基、または下記式(6)で示される置換基を表し、Qは、水酸基、アルコキシル基、下記式(5)で示される置換基または下記式(6)で示される置換基を表す。
また、特定の塩基性基を有するアントラキノン誘導体および特定の塩基性基を有するアクリドン誘導体を構成するアントラキノンおよびアクリドンは、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ニトロ基、水酸基、またはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、または塩素等のハロゲン等の置換基を有していてもよいアントラキノンおよびアクリドンである。
ルアミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミンまたはアルコール等を反応させることによって得られる。
顔料は、着色組成物中に1.5〜7重量%の割合で含有されることが好ましい。また、顔料は、最終フィルタセグメント中に好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜40重量%の割合で含有され、その残部は、顔料担体により提供される樹脂質バインダー
から実質的になる。
赤色フィルタセグメントは、その膜厚を0.2〜2.5μmの範囲で形成することができるが、好ましい顔料濃度を保ちつつ適切な分光特性を得るためには厚みが0.5〜2.5μmであることが好ましく、最も好ましくは0.7〜2.3μmの範囲である。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えば、ポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
まず、実施例に用いたアクリル樹脂溶液の製造例、顔料のソルトミリング処理例および顔料分散体の製造例について説明する。
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
スチレン 60.0部
メタクリル酸 60.0部
メチルメタクリレート 65.0部
ブチルメタクリレート 65.0部
アゾビスイソブチロニトリル 10.0部
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約40,000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
黄色顔料(C.I.pigment yellow 139、BASF社製「パリオトールエローD1819」)250g、塩化ナトリウム700g、マレイン酸樹脂(荒川化学社製「マルキード No.3002」、酸価:100)107gおよびポリエチレングリコール300g(東京化成社製)160gをステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所
社製)に仕込み、3時間混練した。次にこの混合物を約3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及び溶剤を除き、60℃の熱風オーブンで約24時間乾燥して「P.Y.139ソルトミリング処理顔料」を得た。
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体(「P.R.254分散体」)を作製した。
C.I.pigment red 254(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)社製「クロモフタールレッドB−CF」) 8.0部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
(黄色顔料分散体の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、黄色顔料分散体(「P.Y.139ソルトリミング処理品分散体」)を作製した。
P.Y.139ソルトミリング処理顔料 8.0部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
(赤色ソルトミリング処理顔料の製造)
ソルトミリング処理顔料の製造のパリオトールエローD1819の代わりにC.I.pigment red48:1(東洋インキ製造(株)社製「リオノールレッド2BFG3300」)を用いて、ソルトミリング処理顔料の製造例と同様の方法で「P.R.48:1ソルトミリング処理顔料」を作製した。
得られた「P.R.48:1ソルトミリング処理顔料」を用い、下記の組成で混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体(「P.R.48:1ソルトミリング処理品分散体」)を作製した。
P.R.48:1ソルトミリング処理顔料 8.0部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
上記、得られた「P.R.254分散体」、「P.Y.139ソルトリミング処理品分散体」、及び「P.R.48:1ソルトミリング処理品分散体」を用いて、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、赤色レジストを得た。
P.R.254分散体 30.0部
P.Y.139ソルトミリング処理品分散体 12.0部
P.R.48:1ソルトミリング処理品分散体 18.0部
アクリル樹脂溶液 10.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.0部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.8部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 25.0部
<比較例1>
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、赤色レジストを得た。
P.R.254分散体 36.0部
P.Y.139ソルトミリング処理品分散体 21.0部
P.R.48:1ソルトミリング処理品分散体 3.0部
アクリル樹脂溶液 10.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.0部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.8部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 25.0部
<比較例2>
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、赤色レジストを得た。
P.R.254分散体 36.0部
P.Y.139ソルトミリング処理品分散体 24.0部
アクリル樹脂溶液 10.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.0部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.8部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 25.0部
実施例により得られたカラーレジストをスピンコーターでガラス基板に塗布し、乾燥、露光後、現像し、再度乾燥して膜厚1.0μmの本発明のカラーフィルタを得た。得られたカラーフィルタの透過率を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて、分光透過率の測定をしたところ、430nmから560nmの波長領域において透過率は3%以下であり、50%透過波長は583nm、600nmにおける透過率は93%であり、C.I.pigment red 254特有の520nm〜540nm波長領域における好ましくないピークが無い、色純度の高い赤色カラーフィルタを得ることができた。結果を表1及び図1に示す。
mにおける透過率が1.1%であり、50%透過波長は582nm、600nmにおける透過率は86.0%となった。この結果得られた分光カーブはC.I.pigment red 254特有の520nm〜540nm波長領域における好ましくないピークが存在する分光となった。結果を表1及び図1に示す。
Claims (3)
- 赤色顔料として、少なくともC.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントレッド48:1、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー139を含有し、C.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントレッド48:1とC.I.ピグメントイエロー139の顔料配合の比率(重量%)が、C.I.ピグメントレッド254は5〜70、C.I.ピグメントレッド48:1は10〜50、C.I.ピグメントイエロー139は3〜50であることを特徴とする赤色カラーフィルタ用着色組成物。
- 少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備し、少なくとも1つの赤色フィルタセグメントは、請求項1記載の赤色カラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルタ。
- 前記赤色フィルタセグメントの膜厚が0.5〜2.5μmの範囲である際に、その分光透過率特性が430nmから560nmの波長領域の分光透過率が3%以下で、分光透過率50%の波長が575nmから590nmの波長領域の間にあり、かつ600nm波長の分光透過率が80%以上であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ。
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