JPH08152714A - 光硬化性着色樹脂組成物 - Google Patents

光硬化性着色樹脂組成物

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JPH08152714A
JPH08152714A JP11839595A JP11839595A JPH08152714A JP H08152714 A JPH08152714 A JP H08152714A JP 11839595 A JP11839595 A JP 11839595A JP 11839595 A JP11839595 A JP 11839595A JP H08152714 A JPH08152714 A JP H08152714A
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JP
Japan
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meth
water
acrylamide
weight
soluble
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Application number
JP11839595A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Mori
宏文 森
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一液化して長期間保存したのちこれを使用し
ても強固で透明な着色硬化膜を形成し得る光硬化性着色
樹脂組成物を得る。 【構成】 この光硬化性着色樹脂組成物は、(a)2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを主な構成成分
とする水溶性共重合体又は(メタ)アクリルアミドを構
成成分として含有する水溶性共重合体と、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メタ)
アクリルアミドとを縮合反応させて得られる水溶性の光
硬化性樹脂と、(b)分散剤としてビニルアルコール系
重合体、もしくはビニルアルコール系重合体とN−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる変性ビ
ニルアルコール系重合体を用いて水中に分散させた微粉
状の顔料と、(c)水溶性の光重合開始剤とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示素子のカラ
ーフィルター、印刷の色分解フィルターを作る際のレジ
スト液として好適に用いられる光硬化性着色樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】光硬化性着色樹脂組成物は、例えば、こ
の光硬化性着色樹脂組成物の溶液(レジスト液)を透明
基板上に塗布し乾燥させて塗膜を形成し、その上にフォ
トマスクをのせ、これに光を照射して塗膜を硬化させ、
光を透過しない部分に残った未硬化の塗膜を溶解除去し
て、所望の形状の着色硬化膜を形成する用途に用いられ
る。
【0003】この種の光硬化性着色樹脂組成物として、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを主な構成
成分とする水溶性共重合体からなる光硬化性樹脂と、分
散剤としてポリビニルアルコール(部分鹸化ポリ酢酸ビ
ニル)を用いて水中に分散させた微粉状の顔料と、感光
剤(架橋剤)である水溶性のジアゾ樹脂とからなる光硬
化性着色樹脂組成物が知られている(例えば、特開平4
−179954号公報、特開平5−127382号公
報、特開平5−215913号公報及び特開平6−95
378号公報参照)。
【0004】上記従来の光硬化性着色樹脂組成物は、水
溶液として使用することができるので、引火や中毒の恐
れがなく、しかも微粉状の顔料の分散が容易で、光の照
射により強固で透明な着色硬化膜を形成する。また、未
硬化部分の塗膜は水や酢酸水溶液により簡単に取り除く
ことができるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、未だ改善の余
地がある。すなわち、この種の従来の光硬化性着色樹脂
組成物は、すぐに使用できるように各成分を全て混合し
一液化して保存しておくと、光が遮断された状態でも感
光剤(架橋剤)である水溶性のジアゾ樹脂のジアゾ基が
徐々に分解して感光剤としての機能が低下し、光硬化性
着色樹脂組成物の感光性が低下する。
【0006】それゆえ、この種の従来の光硬化性着色樹
脂組成物を使用する際には、使用の直前に各成分を全て
混合しこれを速やかに使用せねば、強固で透明な着色硬
化膜を形成させることができず、このように使用の際に
光硬化性着色樹脂組成物をその都度調製するのは面倒で
不便であり、またロット間の品質のばらつきも生じやす
くなる。この点で未だ改善の余地がある。
【0007】この発明は、上記の問題を解決するもの
で、その目的とするところは、一液化して長期間保存し
たのちこれを使用しても強固で透明な着色硬化膜を形成
し得る光硬化性着色樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートを主な構成成分とす
る水溶性共重合体とN−メチロール(メタ)アクリルア
ミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドとを縮
合反応させて得られる水溶性の光硬化性樹脂と、分散剤
としてビニルアルコール系重合体を用いて水中に分散さ
せた微粉状の顔料と、水溶性の光重合開始剤とからなる
光硬化性着色樹脂組成物によって達成することができる
(請求項1の発明)。
【0009】また、上記の目的は、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートを主な構成成分とする水溶性共
重合体とN−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメ
トキシメチル(メタ)アクリルアミドとを縮合反応させ
て得られる水溶性の光硬化性樹脂と、分散剤としてビニ
ルアルコール系重合体とN−メチロール(メタ)アクリ
ルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドと
を縮合反応させて得られる変性ビニルアルコール系重合
体を用いて水中に分散させた微粉状の顔料と、水溶性の
光重合開始剤とからなる光硬化性着色樹脂組成物によっ
て達成することができる(請求項2の発明)。
【0010】さらに、上記の目的は、(メタ)アクリル
アミドを構成成分として含有する水溶性共重合体とN−
メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル
(メタ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる水
溶性の光硬化性樹脂と、分散剤としてビニルアルコール
系重合体を用いて水中に分散させた微粉状の顔料と、水
溶性の光重合開始剤とからなる光硬化性着色樹脂組成物
によって達成することができる(請求項3の発明)。
【0011】さらに、上記の目的は、(メタ)アクリル
アミドを構成成分として含有する水溶性共重合体とN−
メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル
(メタ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる水
溶性の光硬化性樹脂と、分散剤としてビニルアルコール
系重合体とN−メチロール(メタ)アクリルアミド又は
メトキシメチル(メタ)アクリルアミドとを縮合反応さ
せて得られる変性ビニルアルコール系重合体を用いて水
中に分散させた微粉状の顔料と、水溶性の光重合開始剤
とからなる光硬化性着色樹脂組成物によって達成するこ
とができる(請求項4の発明)。
【0012】なお、この発明(請求項1〜4の発明)に
おいて、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリルアミド及
びその他の共重合モノマーの表現で、(メタ)アクリ
ル、(メタ)アクリレートと記載されているところは、
全て、アクリル又はメタクリルの両方、アクリレート又
はメタクリレートの両方を意味するものである。
【0013】請求項1及び2の発明に用いる水溶性共重
合体は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを
主な構成成分とするもので、このような水溶性共重合体
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートモノマ
ーを主成分とし、この主要モノマーとその他の水溶性の
共重合モノマーとを適当な溶媒に溶解し、重合開始剤を
用いて共重合させることにより得られる。
【0014】水溶性の共重合モノマーとしては、通常、
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジア
セトン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、マレイン
酸、フマル酸及び(メタ)アクリル酸などの水溶性ビニ
ル系モノマーから選ばれる1種もしくは2種以上のモノ
マーが用いられる。
【0015】溶媒としては、メチルセロソルブ、ジメチ
ルホルムアミドのような有機溶媒を使用することができ
るが、使用するモノマーは全て水溶性であるので、水又
は酢酸水溶液を使用するのが好ましい。
【0016】上記2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート及び共重合モノマーを水又は酢酸水溶液中で共重
合させる場合、重合開始剤としては、過硫酸アンモニウ
ム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブ
チルアミジン)ハイドロクロライド、2,2’−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド、4,
4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッ
ド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N〔1,1−
ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プ
ロピオンアミド)等が用いられる。
【0017】共重合方法としては、上記2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、共重合モノマー及び重合
開始剤を均一に溶解した水溶液又は酢酸水溶液を作り、
これを水又は酢酸水を入れた反応器中に滴下又は分割添
加しながら反応器を攪拌下で加熱し、適度の温度に維持
して共重合を行う方法が好適に採用される。全モノマー
を一括して仕込んで共重合させると、重合過程での反応
溶液の急激な粘度上昇が起こり反応溶液がゲル化するこ
とが多い。重合温度は、重合開始剤の種類によって異な
るが、通常70〜90℃である。重合時間は数時間であ
る。
【0018】こうして得られる水溶性共重合体には、そ
の構成成分として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート成分が50〜90重量%、特に60〜80重量
%を占めるのが好ましい。2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート成分が50重量%よりも少ないと、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミドの反応率が不足して光硬化性
樹脂の重合性(架橋性)が低下し、逆に90重量%より
も多くなると、共重合中にミクロゲルが発生しやすくな
り、また顔料の分散性も低下する傾向がある。
【0019】上記共重合モノマー成分は、主に光硬化性
樹脂の水溶性を改善するためのもので、この共重合モノ
マー成分が少ないとその効果が低く、逆に多くなると相
対的に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート成分
の比率が低下し、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドの反応率
が不足して光硬化性樹脂の重合性(架橋性)が低下す
る。
【0020】また、請求項3及び4の発明に用いる水溶
性共重合体は、(メタ)アクリルアミドを構成成分とし
て含有するもので、このような水溶性共重合体は、(メ
タ)アクリルアミドとその他の水溶性の共重合モノマー
とを適当な溶媒に溶解し、重合開始剤を用いて共重合さ
せることにより得られる。
【0021】上記水溶性の共重合モノマーとしては、通
常、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリ
ルアミド、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、アクリルアミド−t−ブチル
スルホン酸、マレイン酸、フマル酸及び(メタ)アクリ
ル酸などの水溶性ビニル系モノマーから選ばれる1種も
しくは2種以上のモノマーが用いられる。
【0022】溶媒としては、メチルセロソルブ、ジメチ
ルホルムアミドのような有機溶媒を使用することができ
るが、使用するモノマーは全て水溶性であるので、水又
は酢酸水溶液を使用するのが好ましい。
【0023】上記(メタ)アクリルアミド及び共重合モ
ノマーを水又は酢酸水溶液中で共重合させる場合、重合
開始剤としては、過硫酸アンモニウム、2,2’−アゾ
ビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ハイ
ドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)ハイドロクロライド、4,4’−アゾビス(4
−シアノペンタノイックアシッド)、2,2’−アゾビ
ス(2−メチル−N〔1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド)等が
用いられる。
【0024】共重合方法としては、上記(メタ)アクリ
ルアミド、共重合モノマー及び重合開始剤を均一に溶解
した水溶液又は酢酸水溶液を作り、これを水又は酢酸水
を入れた反応器中に滴下又は分割添加しながら反応器を
攪拌下で加熱し、適度の温度に維持して共重合を行う方
法が好適に採用される。全モノマーを一括して仕込んで
共重合させると、重合過程での反応溶液の急激な粘度上
昇が起こり反応溶液がゲル化することが多い。重合温度
は、重合開始剤の種類によって異なるが、通常70〜9
0℃である。重合時間は数時間である。
【0025】こうして得られる水溶性共重合体には、そ
の構成成分として、(メタ)アクリルアミド成分が5〜
50重量%、特に10〜30重量%を占めるのが好まし
い。(メタ)アクリルアミド成分が5重量%よりも少な
いと、N−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメト
キシメチル(メタ)アクリルアミドの反応率が不足して
光硬化性樹脂の重合性(架橋性)が低下し、逆に50重
量%よりも多くなると、共重合中にミクロゲルが発生し
やすくなり、またガラス基板との接着性が悪くなり、ま
た顔料の分散性も低下する傾向がある。
【0026】上記共重合モノマー成分は、主に光硬化性
樹脂の水溶性を改善するためのもので、この共重合モノ
マー成分が少ないとその効果が小さく、逆に多くなると
相対的に(メタ)アクリルアミド成分の比率が低下し、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメ
チル(メタ)アクリルアミドの反応率が不足して光硬化
性樹脂の重合性(架橋性)が低下する。
【0027】なお、上記請求項1〜4の発明に用いる水
溶性共重合体の調製に用いる共重合モノマー成分のう
ち、(メタ)アクリル酸成分は、顔料に対する親和性を
向上させて樹脂組成物中の顔料濃度を高め、着色膜の厚
みを薄くする効果があり、上記水溶性重合体には、その
構成成分として、(メタ)アクリル酸成分が5重量%以
下を占めるのが望ましい。(メタ)アクリル酸成分が5
重量%よりも多くなると、光硬化性樹脂の水溶性が低下
し、アルコールなどの有機溶媒を併用しなければ現像し
にくくなる。
【0028】請求項1及び2の発明では、上記2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートを主な構成成分とす
る水溶性共重合体とN−メチロール(メタ)アクリルア
ミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドとを縮
合反応させて水溶性の光硬化性樹脂を得る。また、請求
項3及び4の発明では、上記(メタ)アクリルアミドを
構成成分として含有する水溶性共重合体とN−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メタ)
アクリルアミドとを縮合反応させて水溶性の光硬化性樹
脂を得る。
【0029】上記縮合反応は、請求項1及び2の発明に
おいては、水溶性共重合体のヒドロキシル基とN−メチ
ロール(メタ)アクリルアミドのメチロール基又はメト
キシメチル(メタ)アクリルアミドのメトキシメチル基
との縮合反応である。また、請求項3及び4の発明にお
いては、水溶性共重合体のアミド基の活性水素とN−メ
チロール(メタ)アクリルアミドのメチロール基又はメ
トキシメチル(メタ)アクリルアミドのメトキシメチル
基との縮合反応である。いずれの縮合反応も、酸触媒の
存在下で行われ、それにより、使用する各水溶性共重合
体の側鎖に重合性のエチレン性二重結合が導入された水
溶性の光硬化性樹脂が得られる。
【0030】上記縮合反応の酸触媒としては、無機酸、
有機酸のいずれでもよい。無機酸としては、リン酸、硫
酸、塩酸等が用いられるが、副反応が少ない点でリン酸
が好ましい。有機酸としては、スルホン酸、硫酸エステ
ル、リン酸エステル等が用いられるが、飽和酸だけでな
く、重合性二重結合を有する2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸、モノ(2−アクリロイルオ
キシエチル)アシッドホスフェート等の不飽和酸も用い
ることができる。
【0031】上記各水溶性共重合体とN−メチロール
(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メタ)ア
クリルアミドとの仕込み比は、いずれも、水溶性共重合
体100重量部に対して、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミド
10〜100重量部が好ましい。N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリ
ルアミドが10重量部未満では、水溶性共重合体に導入
されるエチレン性二重結合の割合が少なくなり、実用に
耐える光硬化膜が得られず、逆に100重量部を越える
と、未反応物が増え、露光前の塗膜にべたつきが残り、
また光硬化膜の耐水性も低下する。
【0032】上記酸触媒は、反応液全体に対して0.1
〜5重量%、特に0.5〜2重量%が好ましい。縮合反
応は10〜100℃で行われるが、反応速度及び副反応
を考慮すると70〜90℃が好ましい。
【0033】この発明(請求項1〜4の発明)では、微
粉状の顔料の分散液が用いられる。微粉状の顔料は、有
機顔料、無機顔料のいずれでもよい。カラーフィルター
を作るのに用いる場合には、透過光スペクトルの選択の
広い有機顔料を用いるのが好ましい。有機顔料として
は、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、縮合アゾ系、ア
ゾレーキ系、アントラキノン系、キナクリドン系、イソ
インドリノン系、ペリレン系、ジオキサン系など公知の
各種顔料を用いることができる。顔料粒子の大きさがそ
の色の波長より大きいと濁って見えるので、その平均粒
径は100nm以下であることが望ましい。
【0034】請求項1及び3の発明において、微粉状の
顔料の分散液は、次ぎのような方法で調製するのが好ま
しい。先ず、顔料と水と必要に応じて界面活性剤とを混
合し、これをビーズミル、アトライター、ペイントコン
ディショナーなどの分散機を用いて、数時間〜十数時間
攪拌し、十分に混合分散させて顔料液を得る。その後、
この顔料液に、分散剤としてビニルアルコール系重合体
の水溶液を加え分散状態を安定化させて顔料分散液を得
る。この際、分散液の粘度が急激に上昇するので、顔料
液を攪拌しながらビニルアルコール系重合体の水溶液を
滴下するのがよい。なお、共存している粗大粒子は遠心
分離や濾過によって除去される。
【0035】上記ビニルアルコール系重合体は、酢酸ビ
ニルの単独重合体又は酢酸ビニルの共重合体を加水分解
して得られる重合体を意味する。ここで、酢酸ビニルの
共重合体としては、酢酸ビニルと、ビニルピロリドン、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、エチレンなどのモノ
マーとの共重合体が挙げられる。
【0036】特に、好適なビニルアルコール系重合体
は、鹸化度70〜100モル%、その中でも鹸化度75
〜90モル%のもので、平均分子量が4万〜10万のも
のが好ましい。経験的には、疎水性を幾分か残しておい
た方がよく、鹸化度90モル%以下で好結果が得られ、
鹸化度の低下につれて曇点も低下するので、分散性の温
度依存性を小さくする意味で75モル%以上が好まし
い。また、平均分子量が4万未満のものは、顔料分散液
の安定性が不十分であるばかりでなく、水溶性の光硬化
性樹脂との相溶性も不十分で、逆に10万を越えるのも
のは、水溶液の粘度が高く、そのため顔料の分散が不十
分となる。
【0037】また、請求項2及び4の発明においては、
分散剤として上記ビニルアルコール系重合体に替えて、
上記ビニルアルコール系重合体とN−メチロール(メ
タ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリ
ルアミドとを縮合反応させて得られる変性ビニルアルコ
ール系重合体が用いられる。
【0038】この縮合反応は、ビニルアルコール系重合
体のヒドロキシル基とN−メチロール(メタ)アクリル
アミドのメチロール基又はメトキシメチル(メタ)アク
リルアミドのメトキシメチルとの縮合反応であり、前述
の水溶性共重合体とN−メチロール(メタ)アクリルア
ミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドとの縮
合反応とほぼ同じ条件で行われ、仕込み比もほぼ同じで
ある。こうして、ビニルアルコール系重合体の側鎖に重
合性のエチレン性二重結合が導入された水溶性の変性ビ
ニルアルコール系重合体が得られる。
【0039】この場合、予め、ビニルアルコール系重合
体をN−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキ
シメチル(メタ)アクリルアミドと縮合反応させて変性
しておいて、この水溶液を分散剤として顔料液に加え分
散状態を安定化させて顔料分散液を得るようにしてもよ
いが、ビニルアルコール系重合体の水溶液を分散剤とし
て顔料液に加え顔料分散液を作り、この顔料分散液にN
−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミドを加えて縮合反応を行って変
性するのが好ましい。
【0040】後者の場合、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミド
の使用量は、顔料液の固形分に対して重量比で0.1〜
1倍量、特に0.2〜0.6倍量とするのが好ましい。
N−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメ
チル(メタ)アクリルアミドの使用量が0.1倍量未満
では感光性の向上に寄与せず、逆に1倍量を越えると未
反応物が多くなる。
【0041】なお、ビニルアルコール系重合体、変性ビ
ニルアルコール系重合体のいずれの分散剤を用いる場合
も、界面活性剤を併用すると分散性が一層優れたものと
なり、界面活性剤と併用するのが好ましい。
【0042】界面活性剤を併用する場合は、非イオン性
界面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤として
は、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ルなどが用いられる。
【0043】この発明(請求項1〜4の発明)におい
て、顔料の使用量は、必要とする着色硬化膜の色調によ
って決められるが、いずれの発明においても、一般に、
光硬化性着色樹脂組成物の全固形分に対して10〜60
重量%、特に30〜50重量%となるように使用するの
が好ましい。顔料が少なすぎると当然のことながら着色
度が不足し、逆に顔料が多すぎると感光性が低下するう
えに、樹脂分の不足によって皮膜形成能が低下し、微細
な画像を作りにくくなる。
【0044】さらに、この発明(請求項1〜4の発明)
では、水溶性の光重合開始剤を用いる。このような光重
合開始剤としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベ
ンゾフェノンジカルボン酸、ベンゾフェノンスルホン酸
等が好適に用いられる。これ等の水溶性の光重合開始剤
は、いずれの発明においても、一般に、光硬化性着色樹
脂組成物の全固形分に対して0.1〜20重量%、特に
1〜10重量%となるように使用するのが好ましい。
【0045】この発明(請求項1〜4の発明)の光硬化
性着色樹脂組成物は、上述の水溶性の光硬化性樹脂と微
粉状の顔料分散液と水溶性の光重合開始剤とからなる。
このような組成物は、いずれの発明においても、通常、
水溶液として使用される。それには、例えば、水溶性の
光硬化性樹脂の水溶液に、微粉末の顔料分散液を加えて
よく攪拌して混合するとともに、水溶性の光重合開始剤
を加え、さらによく攪拌して溶解させる。こうして得ら
れる光硬化性着色樹脂組成物の水溶液は、スピンコータ
ー、ロールコーター等によってガラス基板その他の基板
上に容易に塗布できるものとなる。
【0046】
【作用】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを
主な構成成分とする水溶性重合体のヒドロキシル基とN
−メチロール(メタ)アクリルアミドのメチロール基又
はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドのメトキシメ
チル基とは、互いに縮合反応しやすいものであり、この
縮合反応により重合性のエチレン性二重結合をもった水
溶性の光硬化性樹脂が得られる。
【0047】また、(メタ)アクリルアミドを構成成分
として含有する水溶性重合体のアミド基の活性水素とN
−メチロール(メタ)アクリルアミドのメチロール基又
はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドのメトキシメ
チル基とは、互いに縮合反応しやすいものであり、この
縮合反応により重合性のエチレン性二重結合をもった水
溶性の光硬化性樹脂が得られる。
【0048】そして、これ等の水溶性の光硬化性樹脂
は、いずれも重合性のエチレン性二重結合を持っている
ので、この光硬化性樹脂の水溶液に水溶性の光重合開始
剤を加えて得られる樹脂組成物をガラスその他の基板上
に塗布し光を照射すると、光硬化性樹脂は容易にラジカ
ル付加重合し架橋(硬化)し、接着力が大きくて強靱な
皮膜が形成される。
【0049】また、上記水溶性の光硬化性樹脂は、いず
れも微粉状の顔料の分散剤として用いるビニルアルコー
ル系重合体と相溶性がよく、ビニルアルコール系重合体
の有する良好な分散作用と相まって樹脂組成物中に微粉
状の顔料を安定して多量に分散させることが可能とな
り、しかも透明性が優れ濃く着色された着色硬化膜を形
成することができる。
【0050】特に、分散剤としてビニルアルコール系重
合体とN−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメト
キシメチル(メタ)アクリルアミドとを縮合反応させて
得られる変性ビニルアルコール系重合体を用いると、上
記ビニルアルコール系重合体による作用に加えて、この
変性ビニルアルコール系重合体も重合性のエチレン性二
重結合を持っているので、容易にラジカル付加重合が起
こり、上記光硬化性樹脂と共重合し、さらに容易に硬化
して強靱な硬化膜が形成される。
【0051】しかも、上記光重合開始剤を用いる樹脂組
成物のラジカル付加重合による硬化機構は、従来のジア
ゾ樹脂を感光剤(架橋剤)として用いる樹脂組成物の硬
化機構とは全く異なる。そのため、上記樹脂組成物は、
これに光重合開始剤を加え光が遮断された状態で長時間
保存しても、光重合開始剤はジアゾ樹脂のように分解す
ることがなく安定で、光重合開始剤の機能が低下せず、
一液化が可能となる。その上、樹脂組成物は水溶性で低
い粘度の溶液を生成するから、水溶液として塗布が容易
である。
【0052】
【実施例】以下、この発明の実施例及び比較例を示す。実施例1 水溶性共重合体の調製 フラスコに脱イオン水200重量部を入れ、窒素ガスを
流しながら、80℃に加熱する。これに下記のモノマー
溶液を3時間かけて滴下し、80℃でさらに5時間攪拌
しながら共重合反応を行った。この共重合反応により、
無色でやや粘稠な水溶性共重合体の溶液が得られた。な
お、これをガスクロマトグラフで測定したところ、未反
応モノマーは0.2重量%であった。
【0053】 ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート 80重量部 ・ジメチルアクリルアミド 18重量部 ・アクリル酸 2重量部 ・4,4’−アゾビス(4−シアノペン 1重量部 タノイックアシッド) ・脱イオン水 200重量部
【0054】光硬化性樹脂の調製 ・上記水溶性共重合体の溶液 100重量部 ・N−メチロールアクリルアミド 10重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径0.
2μm のフィルターで濾過した。この縮合反応により光
硬化性樹脂の溶液が得られた。なお、この樹脂の溶液の
一部をサンプリングし、リン酸緩衝溶液を溶出液とし、
検出器として254nmの分光光度計を用いて、液体クロ
マトグラフで分析を行ったところ、仕込みN−メチロー
ルアクリルアミドの15重量%が水溶性共重合体に縮合
していることが判った。
【0055】顔料分散液の調製 ・フタロシアニンブルー 7.5重量部 ・ジオキサジンバイオレット 2.5重量部 ・ポリオキシエチレンモノオレイルエーテル 2重量部 (ノイゲン:第一工業製薬社製) ・ポリビニルアルコール(ケン化度79モル %、重合度1000の部分鹸化ポリ酢酸ビ ニル) (ゴーセノールKM11:日本合成化学社製) 3重量部 ・脱イオン水 85重量部 上記組成液をターボミキサーに入れ30分間攪拌混合し
た後、ジルコニアビーズを入れたビーズミル中で2時間
攪拌混合し、その後泡が消えてから孔径1μmのフィル
ターで濾過して青色顔料分散液を得た。
【0056】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・上記光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・上記青色顔料分散液 150重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 3重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製) ・脱イオン水 100重量部 上記組成液の各成分を攪拌しながら容器に入れ、マグネ
チックスターラーで200rpmで5時間攪拌混合した
後、これを孔径0.8μm のフィルターで濾過して、光
硬化性着色樹脂組成物の水溶液を作製した。
【0057】光硬化性着色樹脂組成物の使用試験 上記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液をレジスト液とし
て用い、このレジスト液をソーダーガラス板上に注ぎ、
所望の青色を呈するように600rpmでスピンコート
した後、70℃のオーブン中で3分間乾燥して塗膜を形
成した。
【0058】こうして得られた塗膜面上にテスト用フォ
トマスクを重ね、その上から超高圧水銀灯を用いて25
0mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた。
その後、水で現像したところ、膜厚0.7μm 、線幅2
0μm の透明青色画線が再現された。
【0059】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明青色画線
が再現され、感光性の低下はなかった。
【0060】実施例2 顔料分散液の調製 ・実施例1の青色顔料分散液 100重量部 ・N−メチロールアクリルアミド 2重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径1μ
m のフィルターで濾過して青色顔料分散液を得た。この
縮合反応により、青色顔料分散液中のポリビニルアルコ
ールがN−メチロールアクリルアミドにより変性された
青色顔料分散液が得られた。
【0061】青色顔料分散液として上記変性青色顔料分
散液を用いたこと及び120mJ/cm2 の紫外線を照射
して塗膜を光硬化させたこと以外は、実施例1と同様に
行った。この場合、光感度が高くなり、120mJ/cm
2 の紫外線の照射で、実施例1と同様な線幅20μm の
透明青色画線が再現された。
【0062】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明青色画線
が再現され、実施例1と同様に感光性の低下はなかっ
た。
【0063】上記実施例1と実施例2とは、主に顔料の
分散剤としてポリビニルアルコールを用いる(実施例
1)か、ポリビニルアルコールがN−メチロールアクリ
ルアミドにより変性された変性ポリビニルアルコールを
用いる(実施例2)かに違いがあるが、ポリビニルアル
コールを用いると、250mJ/cm2 の紫外線の照射で
塗膜は光硬化するが、変性ポリビニルアルコールを用い
ると、120mJ/cm2の紫外線の照射で塗膜は光硬化
し、変性ポリビニルアルコールを用いる方が感光性がよ
り一層向上することが判る。また、いずれの場合も、保
存安定性が優れていることが判る。
【0064】実施例3 水溶性共重合体の調製 フラスコに脱イオン水200重量部を入れ、窒素ガスを
流しながら、80℃に加熱する。これに下記のモノマー
溶液を3時間かけて滴下し、80℃でさらに5時間攪拌
しながら共重合反応を行った。この共重合反応により、
わずかに黄色味の粘稠な水溶性共重合体の溶液が得られ
た。
【0065】 ・メタクリルアミド 30重量部 ・ジメチルアクリルアミド 30重量部 ・N−ビニルピロリドン 38重量部 ・アクリル酸 2重量部 ・4,4’−アゾビス(4−シアノペン 1重量部 タノイックアシッド) ・脱イオン水 200重量部
【0066】光硬化性樹脂の調製 ・上記水溶性共重合体の溶液 100重量部 ・N−メチロールアクリルアミド 10重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径0.
2μm のフィルターで濾過した。この縮合反応により光
硬化性樹脂の溶液が得られた。なお、この樹脂の溶液の
一部をサンプリングし、液体クロマトグラフで分析を行
ったところ、仕込みN−メチロールアクリルアミドの2
1重量%が水溶性共重合体に縮合していることが判っ
た。
【0067】顔料分散液の調製 ・塩素化銅フタロシアニン 8重量部 ・ジスアゾイエロー 4重量部 ・ポリオキシエチレンモノオレイルエーテル 2重量部 (ノイゲン:第一工業製薬社製) ・ポリビニルアルコール(ケン化度79モル %、重合度1000の部分鹸化ポリ酢酸ビ ニル) (ゴーセノールKM11:日本合成化学社製) 4重量部 ・脱イオン水 82重量部 上記組成液をターボミキサーに入れ30分間攪拌混合し
た後、ジルコニアビーズを入れたビーズミル中で2時間
攪拌混合し、15000rpmで遠心分離して粗大粒子
を除去し、緑色顔料分散液を得た。
【0068】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・上記光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・上記緑色顔料分散液 150重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 4重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製) ・脱イオン水 100重量部 上記組成液の各成分を攪拌しながら容器に入れ、マグネ
チックスターラーで200rpmで5時間攪拌混合した
後、これを孔径0.8μm のフィルターで濾過して、光
硬化性着色樹脂組成物の水溶液を作製した。
【0069】光硬化性着色樹脂組成物の使用試験 上記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液をレジスト液とし
て用い、このレジスト液をソーダーガラス板上に注ぎ、
所望の緑色を呈するように600rpmでスピンコート
した後、70℃のオーブン中で3分間乾燥して塗膜を形
成した。
【0070】こうして得られた塗膜面上にテスト用フォ
トマスクを重ね、その上から超高圧水銀灯を用いて70
0mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた。
その後、水で現像したところ、膜厚0.7μm 、線幅2
0μm の透明緑色画線が再現された。
【0071】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明緑色画線
が再現され、感光性の低下はなかった。
【0072】実施例4 顔料分散液の調製 ・実施例3の緑色顔料分散液 100重量部 ・N−メチロールアクリルアミド 6重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径1μ
m のフィルターで濾過して緑色顔料分散液を得た。この
縮合反応により、緑色顔料分散液中のポリビニルアルコ
ールがN−メチロールアクリルアミドにより変性された
緑色顔料分散液が得られた。
【0073】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・実施例4の光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・上記変性緑色顔料分散液 160重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 5重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製) ・脱イオン水 100重量部 上記組成液の各成分を攪拌しながら容器に入れ、マグネ
チックスターラーで200rpmで5時間攪拌混合した
後、これを孔径0.8μm のフィルターで濾過して、光
硬化性着色樹脂組成物の水溶液を作製した。
【0074】光硬化性着色樹脂組成物の水溶液として上
記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液を用いたこと及び6
00mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた
こと以外は、実施例3と同様に行った。この場合、光感
度が高くなり、600mJ/cm2 の紫外線の照射で、実
施例3と同様な線幅20μm の透明緑色画線が再現され
た。
【0075】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明緑色画線
が再現され、実施例3と同様に感光性の低下はなかっ
た。
【0076】上記実施例3と実施例4とは、主に顔料の
分散剤としてポリビニルアルコールを用いる(実施例
3)か、ポリビニルアルコールがN−メチロールアクリ
ルアミドにより変性された変性ポリビニルアルコールを
用いる(実施例4)かに違いがあるが、ポリビニルアル
コールを用いると、700mJ/cm2 の紫外線の照射で
塗膜は光硬化するが、変性ポリビニルアルコールを用い
ると、600mJ/cm2の紫外線の照射で塗膜は光硬化
し、変性ポリビニルアルコールを用いる方が感光性がよ
り一層向上することが判る。また、いずれの場合も、保
存安定性が優れていることが判る。
【0077】実施例5 光硬化性樹脂の調製 ・実施例1の水溶性共重合体の溶液 100重量部 (20重量%水溶液) ・メトキシメチルアクリルアミド 10重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 ・メトキノン 0.1重量部 (メトキシメチルアクリルアミドの重合防止剤)上記組
成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して縮合反
応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径0.2μm
のフィルターで濾過した。この縮合反応により光硬化性
樹脂の溶液が得られた。なお、この樹脂の溶液の一部を
サンプリングし、リン酸緩衝溶液を溶出液とし、検出器
として254nmの分光光度計を用いて、液体クロマトグ
ラフで分析を行ったところ、仕込みメトキシメチルアク
リルアミドの38重量%が水溶性共重合体に縮合してい
ることが判った。
【0078】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・上記光硬化性樹脂の溶液 150重量部 ・実施例3の緑色顔料分散液 100重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 3重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製) ・脱イオン水 100重量部 上記組成液の各成分を攪拌しながら容器に入れ、マグネ
チックスターラーで200rpmで5時間攪拌混合した
後、これを孔径0.8μm のフィルターで濾過して、光
硬化性着色樹脂組成物の水溶液を作製した。
【0079】光硬化性着色樹脂組成物の使用試験 上記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液をレジスト液とし
て用い、このレジスト液をソーダーガラス板上に注ぎ、
所望の緑色を呈するように600rpmでスピンコート
した後、70℃のオーブン中で3分間乾燥して塗膜を形
成した。
【0080】こうして得られた塗膜面上にテスト用フォ
トマスクを重ね、その上から超高圧水銀灯を用いて62
0mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた。
その後、水で現像したところ、膜厚0.7μm 、線幅2
0μm の透明緑色画線が再現された。
【0081】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明緑色画線
が再現され、感光性の低下はなかった。
【0082】実施例6 顔料分散液の調製 ・実施例3の緑色顔料分散液 100重量部 ・メトキシメチルアクリルアミド 6重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径0.
8μm のフィルターで濾過して緑色顔料分散液を得た。
この縮合反応により、緑色顔料分散液中のポリビニルア
ルコールがメトキシメチルアクリルアミドにより変性さ
れた緑色顔料分散液が得られた。
【0083】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・実施例5の光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・上記変性緑色顔料分散液 160重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 5重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製)上記組成液の各成
分を攪拌しながら容器に入れ、マグネチックスターラー
で200rpmで5時間攪拌混合した後、これを孔径
0.8μm のフィルターで濾過して、光硬化性着色樹脂
組成物の水溶液を作製した。
【0084】光硬化性着色樹脂組成物の水溶液として上
記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液を用いたこと及び4
80mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた
こと以外は、実施例5と同様に行った。この場合、光感
度が高くなり、480mJ/cm2 の紫外線の照射で、実
施例5と同様な線幅20μm の透明緑色画線が再現され
た。
【0085】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明緑色画線
が再現され、実施例5と同様に感光性の低下はなかっ
た。
【0086】上記実施例5と実施例6とは、主に顔料の
分散剤としてポリビニルアルコールを用いる(実施例
5)か、ポリビニルアルコールがメトキシメチルアクリ
ルアミドにより変性された変性ポリビニルアルコールを
用いる(実施例6)かに違いがあるが、ポリビニルアル
コールを用いると、620mJ/cm2 の紫外線の照射で
塗膜は光硬化するが、変性ポリビニルアルコールを用い
ると、480mJ/cm2の紫外線の照射で塗膜は光硬化
し、変性ポリビニルアルコールを用いる方が感光性がよ
り一層向上することが判る。また、いずれの場合も、保
存安定性が優れていることが判る。
【0087】実施例7 光硬化性樹脂の調製 ・実施例3の水溶性共重合体の溶液 100重量部 ・メトキシメチルアクリルアミド 10重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径0.
2μm のフィルターで濾過した。この縮合反応により光
硬化性樹脂の溶液が得られた。なお、この樹脂の溶液の
一部をサンプリングし、リン酸緩衝溶液を溶出液とし、
検出器として254nmの分光光度計を用いて、液体クロ
マトグラフで分析を行ったところ、仕込みメトキシメチ
ルアクリルアミドの40重量%が水溶性共重合体に縮合
していることが判った。
【0088】顔料分散液の調製 ・ピグメントレッド208 9.5重量部 ・ピグメントイエロー83 0.5重量部 ・ポリオキシエチレンモノオレイルエーテル 2重量部 (ノイゲン:第一工業製薬社製) ・8重量%のポリビニルアルコール水溶液(ケン化度 60重量部 79モル%、重合度1000の部分鹸化ポリ酢酸ビ ニル)(ゴーセノールKM11:日本合成化学社製) ・脱イオン水 46重量部 上記組成液をターボミキサーに入れ30分間攪拌混合し
た後、ジルコニアビーズを入れたビーズミル中で2時間
攪拌混合し、15000rpmで遠心分離して粗大粒子
を除去し、赤色顔料分散液を得た。
【0089】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・上記光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・上記赤色顔料分散液 150重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 4重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製) ・脱イオン水 100重量部 上記組成液の各成分を攪拌しながら容器に入れ、マグネ
チックスターラーで200rpmで5時間攪拌混合した
後、これを孔径0.8μm のフィルターで濾過して、光
硬化性着色樹脂組成物の水溶液を作製した。
【0090】光硬化性着色樹脂組成物の使用試験 上記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液をレジスト液とし
て用い、このレジスト液をソーダーガラス板上に注ぎ、
所望の赤色を呈するように600rpmでスピンコート
した後、70℃のオーブン中で3分間乾燥して塗膜を形
成した。
【0091】こうして得られた塗膜面上にテスト用フォ
トマスクを重ね、その上から超高圧水銀灯を用いて35
0mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた。
その後、水で現像したところ、膜厚0.7μm 、線幅2
0μm の透明赤色画線が再現された。
【0092】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明赤色画線
が再現され、感光性の低下はなかった。
【0093】実施例8 顔料分散液の調製 ・実施例7の赤色顔料分散液 100重量部 ・メトキシメチルアクリルアミド 6重量部 ・85重量%リン酸 1重量部 上記組成液をフラスコに入れ、80℃で2時間攪拌して
縮合反応を行った。冷却後、この縮合反応液を孔径1μ
m のフィルターで濾過して赤色顔料分散液を得た。この
縮合反応により、赤色顔料分散液中のポリビニルアルコ
ールがメトキシメチルアクリルアミドにより変性された
赤色顔料分散液が得られた。
【0094】光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・実施例7の光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・上記変性赤色顔料分散液 160重量部 ・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル− 5重量部 (2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン (ダロキュア2959:メルク社製) 上記組成液の各成分を攪拌しながら容器に入れ、マグネ
チックスターラーで200rpmで5時間攪拌混合した
後、これを孔径1μm のフィルターで濾過して、光硬化
性着色樹脂組成物の水溶液を作製した。
【0095】光硬化性着色樹脂組成物の水溶液として上
記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液を用いたこと及び3
00mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた
こと以外は、実施例7と同様に行った。この場合、光感
度が高くなり、300mJ/cm2 の紫外線の照射で、実
施例7と同様な線幅20μm の透明赤色画線が再現され
た。
【0096】次ぎに、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液の保存安定性を評価するために、この光硬化性着色
樹脂組成物の水溶液を光が遮断された状態で常温で1箇
月間静置して使用し、上記と同じ条件で塗膜を形成し光
硬化させ現像したところ、線幅20μm の透明赤色画線
が再現され、実施例7と同様に感光性の低下はなかっ
た。
【0097】上記実施例7と実施例8とは、主に顔料の
分散剤としてポリビニルアルコールを用いる(実施例
7)か、ポリビニルアルコールがメトキシメチルアクリ
ルアミドにより変性された変性ポリビニルアルコールを
用いる(実施例8)かに違いがあるが、ポリビニルアル
コールを用いると、350mJ/cm2 の紫外線の照射で
塗膜は光硬化するが、変性ポリビニルアルコールを用い
ると、300mJ/cm2の紫外線の照射で塗膜は光硬化
し、変性ポリビニルアルコールを用いる方が感光性がよ
り一層向上することが判る。また、いずれの場合も、保
存安定性が優れていることが判る。
【0098】比較例1 水溶性共重合体の調製 フラスコに10%酢酸水200重量部を入れ、窒素ガス
を流しながら、80℃に加熱する。これに下記のモノマ
ー溶液を3時間かけて滴下し、80℃でさらに5時間攪
拌しながら共重合反応を行った。この共重合反応によ
り、無色でやや粘稠な水溶性共重合体の溶液が得られ
た。
【0099】 ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート 80重量部 ・ジメチルアクリルアミド 16重量部 ・ジメチルアミノプロピルメタクリルア 3重量部 ミド ・アクリル酸 1重量部 ・4,4’−アゾビス(4−シアノペン 1重量部 タノイックアシッド ・10%酢酸水200重量部 200重量部光硬化性着色樹脂組成物の作製 ・上記光硬化性樹脂の溶液 100重量部 ・実施例1の青色顔料分散液 150重量部 ・ジアゾ樹脂 1重量部 (ジアゾ樹脂D−013:シンコー技研社製) ・脱イオン水 100重量部 上記組成液を容器に入れ、マグネチックスターラーで2
00rpmで5時間攪拌混合した後、これを孔径0.8
μm のフィルターで濾過して、光硬化性着色樹脂組成物
の水溶液を作製した。
【0100】光硬化性着色樹脂組成物の使用試験 上記光硬化性着色樹脂組成物の水溶液をレジスト液とし
て用い、このレジスト液をソーダーガラス板上に注ぎ、
所望の青色を呈するように600rpmでスピンコート
した後、70℃のオーブン中で3分間乾燥して塗膜を形
成した。
【0101】こうして得られた塗膜面上にテスト用フォ
トマスクを重ね、その上から超高圧水銀灯を用いて10
0mJ/cm2 の紫外線を照射して塗膜を光硬化させた。
その後、水溶液で現像したところ、膜厚0.7μm 、線
幅20μm の透明青色画線が再現された。
【0102】しかし、上記光硬化性着色樹脂組成物の水
溶液を常温で3日間静置したものをレジスト液として用
いると、光感度が低くなり、100mJ/cm2 の紫外線
を照射しても塗膜が硬化せず、現像の際に塗膜は大部分
が流出した。そこで、紫外線の照射を200mJ/cm2
とすると、線幅30μm の透明青色画線が再現された
が、さらに常温で3日間静置すると、200mJ/cm2
の紫外線照射で線幅30μm の透明青色画線が流出する
一方、かぶりの部分が生じた。
【0103】
【発明の効果】上述の通り、請求項1の発明の光硬化性
着色樹脂組成物は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートを主な構成成分とする水溶性共重合体とN−メ
チロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル
(メタ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる水
溶性の光硬化性樹脂と、分散剤としてビニルアルコール
系重合体を用いて水中に分散させた微粉状の顔料と、水
溶性の光重合開始剤とからなり、それにより、一液化が
可能で、長期間保存したのちこれを使用しても強固で透
明な着色硬化膜を形成することができる。
【0104】また、請求項3の発明の光硬化性着色樹脂
組成物は、(メタ)アクリルアミドを構成成分として含
有する水溶性共重合体とN−メチロール(メタ)アクリ
ルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミドと
を縮合反応させて得られる水溶性の光硬化性樹脂と、分
散剤としてビニルアルコール系重合体を用いて水中に分
散させた微粉状の顔料と、水溶性の光重合開始剤とから
なり、それにより、一液化が可能で、長期間保存したの
ちこれを使用しても強固で透明な着色硬化膜を形成する
ことができる。
【0105】それゆえ、請求項1及び3の発明において
は、使用の際に光硬化性着色樹脂組成物をその都度調製
するという面倒さが解消されて便利であり、この光硬化
性着色樹脂組成物を一液化して多量に調製しておけば、
品質のばらつきも小さくなる。さらに、水溶液として使
用することができるので火災や中毒の恐れがなく、また
未硬化部分の塗膜は水により簡単に取り除くことができ
る。
【0106】特に、請求項2及び4の発明のように、分
散剤としてビニルアルコール系重合体とN−メチロール
(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メタ)ア
クリルアミドとを縮合反応させて得られる変性ビニルア
ルコール系重合体を用いて水中に分散させた微粉状の顔
料を用いると、上記請求項1及び3の発明における効果
に加えて、感光性が一層向上するという利点がある。
【0107】また、この発明の光硬化性着色樹脂組成物
は、いずれの場合でも、顔料をより多く分散させること
ができ、それに伴って濃く着色された硬化膜を形成さ
せ、硬化膜を薄くすることができる。それゆえ、カラー
フィルター層の下に透明電極を設けることが可能とな
り、液晶表示素子のカラーフィルターを作るのに適した
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/031 7/033

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
    ートを主な構成成分とする水溶性共重合体とN−メチロ
    ール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メ
    タ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる水溶性
    の光硬化性樹脂と、分散剤としてビニルアルコール系重
    合体を用いて水中に分散させた微粉状の顔料と、水溶性
    の光重合開始剤とからなる光硬化性着色樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
    ートを主な構成成分とする水溶性共重合体とN−メチロ
    ール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メ
    タ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる水溶性
    の光硬化性樹脂と、分散剤としてビニルアルコール系重
    合体とN−メチロール(メタ)アクリルアミド又はメト
    キシメチル(メタ)アクリルアミドとを縮合反応させて
    得られる変性ビニルアルコール系重合体を用いて水中に
    分散させた微粉状の顔料と、水溶性の光重合開始剤とか
    らなる光硬化性着色樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (メタ)アクリルアミドを構成成分とし
    て含有する水溶性共重合体とN−メチロール(メタ)ア
    クリルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミ
    ドとを縮合反応させて得られる水溶性の光硬化性樹脂
    と、分散剤としてビニルアルコール系重合体を用いて水
    中に分散させた微粉状の顔料と、水溶性の光重合開始剤
    とからなる光硬化性着色樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリルアミドを構成成分とし
    て含有する水溶性共重合体とN−メチロール(メタ)ア
    クリルアミド又はメトキシメチル(メタ)アクリルアミ
    ドとを縮合反応させて得られる水溶性の光硬化性樹脂
    と、分散剤としてビニルアルコール系重合体とN−メチ
    ロール(メタ)アクリルアミド又はメトキシメチル(メ
    タ)アクリルアミドとを縮合反応させて得られる変性ビ
    ニルアルコール系重合体を用いて水中に分散させた微粉
    状の顔料と、水溶性の光重合開始剤とからなる光硬化性
    着色樹脂組成物。
JP11839595A 1994-07-28 1995-05-17 光硬化性着色樹脂組成物 Pending JPH08152714A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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