JP2008012753A - 液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドの複数のノズルの信頼性の向上のため、ノズルの周辺に、ノズル側の端面に斜面部(テーパ面)を有する凸部を設ける場合、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れるとともに、異物の除去性にも優れた液滴吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】液滴を吐出する複数のノズル2aを有するノズルプレート2と、ノズルプレート2の表面上のノズル2aの周辺に、ノズル2aを囲むように配設された凸部9とを備えた構成にするとともに、凸部9を、本体部9aと、本体部9aのノズル側の端面に本体部9aとは別体に配設された斜面部9bとから構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置に関する。さらに詳しくは、例えば、インクジェットヘッドの複数のノズルの信頼性の向上のため、ノズルの周辺に、ノズル側の端面に斜面部(テーパ面)を有する凸部を設ける場合、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れるとともに、異物の除去性にも優れた液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置に関する。
従来、ノズルプレートに形成されたノズルの信頼性向上のため、ノズルプレート表面上のノズル周辺に凸部を設けた構造が用いられている。このような凸部構造としては、ノズルプレートのノズルが形成される部位を含む中央部に凹部を形成することによって相対的に周囲部を凸部とし、凹部の異物の除去性を高めるため、凸部のノズル側の端面をテーパ面に構成したものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このテーパ面によって、ノズルプレート表面におけるノズル周辺のメンテナンスを行うブレードが凹部の底面であるノズル面に接触し易くなり、異物の除去能力を高めることができる。また、ノズル周辺の凸部を形成する高さが高いほどインクの残量が多くなり、この残インクの固化が進んでノズルに達するとインクの吐出に影響を及ぼすという問題がある。従って、凸部のノズル側の端面をテーパ形状に形成することによって、インクの残量を減らすこともできるという利点もある。このようなテーパ面を形成する方法としては、例えば、電鋳によるもの(例えば、特許文献2参照)やレーザー加工又はエッチングよるものが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3060526号公報 特開平4−234665号公報 特開2003−276204号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示されたテーパ面を形成する方法の場合、凸部のテーパ角度を制御するのが困難で、複数のノズルに対応した複数の凸部のテーパ角度の均一性を確保することが困難であるという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、例えば、インクジェットヘッドの複数のノズルの信頼性の向上のため、ノズルの周辺に、ノズル側の端面に斜面部(テーパ面)を有する凸部を設ける場合、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れるとともに、異物の除去性にも優れた液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によって、以下の液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置が提供される。
[1]液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルプレートの表面上の前記ノズルの周辺に、前記ノズルを囲むように配設された凸部とを備えた液滴吐出ヘッドであって、前記凸部は、本体部と、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記本体部とは別体に配設された斜面部とから構成されてなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性、並びに異物の除去性を向上させることができる。
[2]前記凸部を構成する前記本体部及び前記斜面部は、前記ノズルプレートを構成する材料とは異なる材料から構成されてなることを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。このように構成することによって、簡易かつ確実に、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性を向上させることができる。
[3]前記ノズルプレートは、第1の樹脂から構成され、前記凸部を構成する前記斜面部は第2の樹脂から構成されてなることを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。このように構成することによって、簡易かつ確実に、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性を向上させることができる。
[4]前記凸部を構成する前記本体部は、金属若しくは第3の樹脂、金属と前記第3の樹脂との積層体、又は複数の樹脂の積層体から構成されてなることを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。このように構成することによって、簡易かつ確実に、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性を向上させることができる。
[5]前記第2の樹脂は、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂であることを特徴とする前記[3]に記載の液滴吐出ヘッド。このように構成することによって、簡易かつ確実に、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性を向上させることができる。
[6]前記ノズルは、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂から構成されてなることを特徴とする前記[3]に記載の液滴吐出ヘッド。このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)を簡易かつ効率的に形成することができる。
[7]前記凸部を構成する前記本体部は、前記金属からなる上層と前記第3の樹脂からなる下層との積層体から構成され、前記ノズルの近傍においては前記ノズルプレート上の前記金属からなる上層が除去され、前記第3の樹脂からなる下層は前記ノズルの一部を形成してなることを特徴とする前記[4]に記載の液滴吐出ヘッド。このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)を簡易かつ効率的に形成することができる。
[8]液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルプレートの表面上の前記ノズルの周辺に、前記ノズルを囲むように配設された凸部とを備えた液滴吐出ヘッドを製造する方法であって、ノズル用プレートの表面に、前記ノズル側の端面が前記ノズルの周辺を囲むように前記凸部を構成する本体部を形成する第1の工程と、前記ノズル用プレート及び前記本体部の表面に、樹脂材料を配設し、その後前記樹脂材料を固化させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記凸部を構成する斜面部を形成する第2の工程と、前記ノズル用プレートの、前記凸部を構成する前記本体部及び斜面部の配設された表面とは反対側の表面からレーザー加工をすることによって前記ノズルを形成して前記ノズルプレートを形成する第3の工程と、を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れた液滴吐出ヘッドを製造することができる。
[9]前記第2の工程において、前記樹脂材料として液状樹脂材料を用い、前記液状樹脂材料を塗布した後、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記液状樹脂材料を一部残留させるとともに、前記ノズルプレート上から残余の前記液状樹脂材料を除去し、その後前記液状樹脂材料を加熱することによって固化させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記斜面部を形成することを特徴とする前記[8]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れた液滴吐出ヘッドを簡易かつ効率的に製造することができる。
[10]前記第2の工程において、前記樹脂材料として液状樹脂材料を用い、前記液状樹脂材料を塗布した後、前記液状樹脂材料を固化させ、その後、固化した前記液状樹脂材料の、前記ノズルを形成する領域に対応する表層部分をドライエッチングすることによって除去し、前記ノズルプレートの表面を露出させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記斜面部を形成することを特徴とする前記[8]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れた液滴吐出ヘッドを簡易かつ効率的に製造することができる。
[11]前記第2の工程において、前記樹脂材料として樹脂フィルムを用い、前記樹脂フィルムを低圧下で圧着し弾性変形させて、前記ノズル用プレート及び前記本体部の表面を被覆させた後、被覆した前記樹脂フィルムを固化させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記斜面部を形成することを特徴とする前記[8]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。このように構成することによって、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れた液滴吐出ヘッドを簡易かつ効率的に製造することができる。
[12]前記凸部を構成する前記本体部及び前記斜面部の材料として、前記ノズルプレートを構成する材料とは異なる材料を用いることを特徴とする前記[8]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[13]前記ノズルプレートを構成する材料として第1の樹脂を用い、前記斜面部を形成するための前記液状樹脂材料として第2の樹脂を用いることを特徴とする前記[9]又は[10]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[14]前記ノズルプレートを構成する材料として第1の樹脂を用い、前記斜面部を形成するための前記樹脂フィルムとして第2の樹脂のフィルムを用いることを特徴とする前記[11]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[15]前記本体部を構成する材料として、金属若しくは第3の樹脂、金属と前記第3の樹脂との積層体、又は複数の樹脂の積層体を用いることを特徴とする前記[8]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[16]前記第2の樹脂として、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂を用いることを特徴とする前記[13]又は[14]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[17]前記ノズルを構成する材料として、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂を用いることを特徴とする前記[13]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[18]液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルプレートの表面上の前記ノズルの周辺に、前記ノズルを囲むように配設された凸部とを含む液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置であって、前記液滴吐出ヘッドは、前記凸部が、本体部と、前記本体部の前記ノズル側の端面に配設された斜面部とから構成されてなるものであることを特徴とする液滴吐出装置。このように構成することによって、安定した吐出及び高品質な印字が可能な液滴吐出装置とすることができる。
本発明によって、例えば、インクジェットヘッドの複数のノズルの信頼性の向上のため、ノズルの周辺に、ノズル側の端面に斜面部(テーパ面)を有する凸部を設ける場合、凸部の斜面部(テーパ面)の形状の制御性及び均一性に優れるとともに、異物の除去性にも優れた液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置が提供される。
本実施の形態の液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、ノズルプレートの表面上のノズルの周辺に、ノズルを囲むように配設された凸部とを備えた液滴吐出ヘッドであって、凸部は、本体部と、本体部のノズル側の端面に本体部とは別体に配設された斜面部とから構成されてなるものである。このように、凸部における斜面部を本体部とは別体(好ましくは別材質)に構成することによって、従来のように、斜面部を、本体部そのものを電鋳、レーザー加工又はエッチングによって加工して、本体部との同一体として形成するものに比べて、凸部のテーパ角度を制御するのが容易になり、複数のノズルに対応した複数の凸部のテーパ角度の均一性を確保することが可能になる。
[第1の実施の形態]
(液滴吐出ヘッドの構成)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドを示し、図1は平面図、図2(a)は図1のA−A線断面図、図2(b)は図2(a)のB部詳細図である。
この液滴吐出ヘッド1は、図1に示すように、略平行四辺形の振動板7と、振動板7上に配置された複数の圧電素子8と、複数の圧電素子8に対向する位置に形成された複数のノズル2aとを有し、圧電素子8を駆動することにより、内部に貯留されている液体がノズル2aから液滴として吐出するように構成されている。なお、符号7aは、振動板7に設けられ、図示しない液体タンクから液体がヘッド1内部に供給される供給孔を示す。
また、液滴吐出ヘッド1は、図2(a)に示すように、ノズル2aが形成されたノズルプレート2を有し、このノズルプレート2の吐出側と反対側の面(裏面)に、流路部材13として、連通孔3a及び液プール3bを有するプールプレート3と、連通孔4a及び供給孔4bを有する第1の供給孔プレート4Aと、連通孔5a及び供給路5bを有する供給路プレート5と、連通孔4a及び供給孔4bを有する第2の供給孔プレート4Bと、圧力発生室6aを有する圧力発生室プレート6と、振動板7とが順次積層して構成されている。また、上述のように、振動板7上に複数の圧電素子8が配置されている。また、複数の圧電素子8を覆うように、圧電素子8に電圧を印加するためのフレキシブルプリント配線基板12(以下「FPC12」という)が配設され、FPC12を介して圧電素子8を駆動することにより、内部に貯留されている液体がノズル2bから液滴として吐出するように構成されている。
液滴吐出ヘッド1は、図2(b)に示すように、ノズルプレート2のノズル2a周辺の表面、及び凸部9(本体部9a、斜面部9b)の側面及び表面に下地層10a及び撥水層10bからなる撥水膜10を形成している。ノズル2aの周辺に撥水膜10を形成することにより、ノズル2aから吐出する液滴がノズル2aに対して垂直方向に吐出されるようになる。また、ノズル2aの周辺に凸部9(本体部9a、斜面部9b)を設けることにより、ノズル2a周辺の撥水膜10をワイピング等による機械的な摩耗から保護することができる。なお、凸部9における斜面部9bは、本体部9aのノズル2a側の端面に、本体部9aとは別体に形成されている。
図1及び図2では、1つの液滴吐出ヘッド1を示すが、複数の液滴吐出ヘッド1を組み合わせて液滴吐出ヘッドユニットとして、また、複数の液滴吐出ヘッドユニットを配列して液滴吐出ヘッドアレイとして用いることができる。
次に、液滴吐出ヘッド1の各部の詳細を説明する。
(ノズルプレート)
ノズルプレート2の材質としては、耐インク製に優れること、ノズル2aの形成が容易であること等の観点から、合成樹脂(第1の樹脂)から構成されたものが好ましく、例えば、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリマー、アロマティックポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリサルフォン樹脂等を挙げることができる。中でも、自己融着型のポリイミド樹脂が好ましい。ノズルプレート2の厚さは、10〜100μmであることが好ましい。10μm未満であると、十分なノズル長さを確保して良好な印字品質(方向性)を実現することが困難なことがあり、100μmを超えると、可撓性を確保することが困難なことがある。
ノズルプレート2に形成されるノズル2aは、後述するように、上述の第1の樹脂及び第2の樹脂から構成されてなるものであってもよい。
(凸部)
本実施の形態において、凸部9は、ノズルプレート2(ノズル用プレート2b)の表面に、ノズル側の端面がノズル2aの周辺を囲むように形成される。ここで、凸部9は、本体部9a及び斜面部9bとから構成されるが、斜面部9bは、合成樹脂(第2の樹脂)であることが好ましく、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂を好適例として挙げることができる。
また、本体部9aは、金属若しくは合成樹脂(第3の樹脂)、金属と第3の樹脂との積層体、又は複数の樹脂の積層体から構成されてなるものであることが好ましい。具体的には、後述するエッチング処理を円滑に行うことができること、また、耐インク性に優れていること等の観点から、SUS等の金属から構成することが好ましい。また、後述するプールプレート3等と同一の材質のプレートを用いることによって、エッチング処理を、一回で効率的に行うことができる。厚さは、10〜20μmが好ましい。第3の樹脂としては、上述の第1の樹脂及び第2の樹脂の範囲から適宜選択して用いることができる。
本実施の形態においては、凸部9を構成する本体部9a及び斜面部9bは、ノズルプレート2を構成する材料とは異なる材料から構成されてなることが好ましい。例えば、ノズルプレート2は、上述の第1の樹脂から構成した場合、凸部9を構成する斜面部9bは第1の樹脂とは異なる第2の樹脂から構成することが好ましい。ここで、「第2の樹脂が第1の樹脂とは異なる」とは、第2の樹脂として第1の樹脂の範囲外の樹脂を用いなければならないことを意味するのではなく、第1の樹脂として実際に用いた樹脂とは異なる樹脂であれば第2の樹脂として用いてもよいことを意味する。具体的には、第1の樹脂としてポリイミド樹脂を用いる場合、第2の樹脂として第1の樹脂の範囲内にあるポリエチレンテレフタレート樹脂等を用いてもよいことを意味する。第2の樹脂として、第1の樹脂と同一の材料を用いてもよく、第3の樹脂として、第1の樹脂や第2の樹脂と同一の材料を用いてもよい。
(プールプレート等)
プールプレート3等の材質としては、上述の凸部9の場合と同様に、エッチング処理を円滑に行うことができること、また、耐インク性に優れていること等の観点から、SUS等の金属が好ましい。
(圧電素子)
圧電素子8の材質としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等から構成され、上面に個別電極8a、下面に共通電極8bを有している。個別電極8a及び共通電極8bは、スパッタリング等により形成されており、下面の共通電極8bは、導電性接着剤により振動板7に電気的に接続され、振動板7を介して接地されている。また、圧電素子8は、少なくとも液滴を吐出するために必要とされる面積が、圧力発生室6aに対応する振動板7の位置に個別化されて接合されている。
(撥水膜)
撥水膜10を構成する下地層10aとして、例えば、厚さが30〜100nmの、SiO、SiO、SiO等のシリコン酸化膜、又はSi、SiN等のシリコン窒化膜を用いることが、耐インク性に優れるとともに、ノズルプレート2として用いるポリイミドのような樹脂及び撥水層10bに用いるフッ素系撥水材料との密着性にも優れていることから好ましい。また、撥水層10bとしては、例えば、フッ素系化合物からなるフッ素系撥水膜、シリコーン系撥水膜、プラズマ重合保護膜、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ニッケル共析めっき等を挙げることができる。中でも、フッ素系化合物からなるフッ素系撥水膜が、撥水性及び密着性に優れていることから好ましい。撥水層10bの厚さは、10〜50nmであることが好ましい。
(液体の流れ)
液体の流れについて、図3を参照して説明する。振動板7の供給孔7aに供給された液体は、圧力発生室プレート6の供給孔6b、第2の供給孔プレート4Bの供給路4c、供給路プレート5の供給路5c、第1の供給孔プレート4Aの供給路4c、プールプレート3の液プール3b、第1の供給孔プレート4Aの供給孔4b、供給路プレート5の供給路5b、第2の供給孔プレート4Bの供給孔4b、圧力発生室プレート6の圧力発生室6a、第2の供給孔プレート4Bの連通孔4a、供給路プレート5の連通孔5a、第1の供給孔プレート4Aの連通孔4a、及びプールプレート3の連通孔3aを経由して、ノズルプレート2のノズル2aから液滴として吐出する。このように、液プール3bは、各ノズル2aに対する液体の供給に共通に用いられる。
(第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法)
図4(a)〜(h)は、本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す断面図である。
(1)プレートの接合
まず、図4(a)に示すように、第1の樹脂としてのポリイミドからなるノズル用プレート2bとSUSからなる凸部本体部用プレート(SUS)9Aとを接合する。
(2)レジストパターンの形成
次に、図4(b)に示すように、凸部本体部用プレート(SUS)9A上にフォトリソグラフィーによってレジストパターン9Bを形成する。
(3)凸部本体部用プレートのエッチング
次に、図4(c)に示すように、このレジストパターン9Bをマスクとして、凸部本体部用プレート(SUS)9Aをエッチングすることにより、ノズルが形成される領域に開口9Cを形成する。
(4)本体部の形成
次に、図4(d)に示すように、レジストパターン9Bを除去して、本体部9aを形成する。
(5)液状樹脂の塗布
次に、図4(e)に示すように、本体部9a及びノズル用プレート2bの、ノズルが形成される領域に対応する表面に第2の樹脂としての液状樹脂(例えば、液状ポリイミド樹脂)9Dを塗布する。
(6)斜面部の形成
次に、図4(f)に示すように、ワイピング、スキージすることによって余剰の液状樹脂9Dを拭き取る。その際、本体部9aのノズル側端面には液状樹脂9Dが残っており、これを加熱することで液状樹脂9Dを固化させ、本体部9aのノズル側端面に斜面部9bを形成する。なお、ワイピング、スキージした後、ノズル用プレート2bのノズルが形成される領域の表面に一部の液状樹脂9Dが残った場合には、表層をドライエッチングすることによって残留した液状樹脂9Dを除去してもよい。
(7)撥水膜の形成
次に、図4(g)に示すように、本体部9a、斜面部9b及びノズル用プレート2bの表面に、下地層10aとして、例えば、スパッタリング法により二酸化ケイ素(SiO)を着膜させて、その後、蒸着法によってフッ素系撥水剤からなる撥水層10bを着膜させて、撥水膜10を形成する。
(8)ノズルの形成
次に、図4(h)に示すように、ノズル用プレート2bの、本体部9a及び斜面部9bの形成された側とは反対側の表面から、エキシマレーザーを照射することによってノズルを形成する。このようなレーザー加工に用いられるレーザーとしては、ガスレーザーであってもよく固体レーザーであってもよい。ガスレーザーとしては、エキシマレーザーを挙げることができ、固体レーザーとしてはYAGレーザーを挙げることができる。中でも、エキシマレーザーを用いることが好ましい。
(9)振動板及び圧電素子の接合
次に、図2(a)に示すように、流路部材13上に、振動板7及び複数の圧電素子8を接合する。接合方法としては、例えば、ポリイミド,ポリスチレン等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂,エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等の接着剤を用いることができる。
(10)フレキシブルプリント配線基板の配設
次に、図2(a)に示すように、複数の圧電素子8を覆うように、圧電素子8に電圧を印加するためのFPC12を配設し、FPC12を介して圧電素子8を駆動することにより、内部に貯留されている液体がノズル2bから液滴として吐出するようにする。このようにして、液滴吐出ヘッド10を得ることができる。
本体部9aのノズル側端面に形成される斜面部9b(液状樹脂9D)の形状は、本体部9aの高さ、本体部9aのノズル側端面の形状、ノズル用プレート2bの表面の形状と材質、液状樹脂9Dの粘性等によって決まるため、正確な制御が可能で、再現性よく斜面部9bを形成することができ、レーザー加工やエッチングを用いる方法に比べて、簡素な工程によって斜面部9b(テーパ面)を形成することができる。この斜面部9bは本体部9aの上面から底面まで連続しているため、ワイピングによるインクや異物の除去性が高い。また、斜面部9b(テーパ面)は本体部9aのエッジ部分を円滑に被覆することから、本体部9aのエッジ部分によるワイパーブレードへのダメージを緩和させることもできる。
[第2の実施の形態]
(液滴吐出ヘッドにおける凸部の構成)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおける凸部を拡大して示す断面図である。図5に示すように、本発明の第2の実施の形態における凸部9の外形は、図2(b)や図4(h)に示す本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおける凸部9と同様であるが、凸部9を構成する斜面部9bが本体部9aのノズル側端面に加えて本体部9aの上面、及びノズル用プレート2bのノズルを形成する領域の表面にまで形成されている点において、第1の実施の形態の場合と相違している。
(第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法)
図6(a)〜(h)は、本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す断面図である。
(1)プレートの接合
まず、図6(a)に示すように、第1の樹脂としてのポリイミドからなるノズル用プレート2bとSUSからなる凸部本体部用プレート(SUS)9Aとを接合する。
(2)レジストパターンの形成
次に、図6(b)に示すように、凸部本体部用プレート(SUS)9A上にフォトリソグラフィーによってレジストパターン9Bを形成する。
(3)凸部本体部用プレートのエッチング
次に、図6(c)に示すように、このレジストパターン9Bをマスクとして、凸部本体部用プレート(SUS)9Aをエッチングすることにより、ノズルが形成される領域に開口9Cを形成する。
(4)本体部の形成
次に、図6(d)に示すように、レジストパターン9Bを除去して、本体部9aを形成する。
(5)液状樹脂の塗布
次に、図6(e)に示すように、本体部9aの上面及びノズル側端面並びにノズル用プレート2bのノズルが形成される領域に対応する表面に第2の樹脂としての液状樹脂(例えば、液状ポリイミド樹脂)9Dを塗布する。
(6)斜面部の形成
次に、図6(f)に示すように、ワイピング、スキージすることによって余剰の液状樹脂9Dを拭き取るか、又はスピンコーターによって余剰の液状樹脂9Dを除去する。その際、本体部9aの上面及びノズル側端面並びにノズル用プレート2bのノズルを形成する領域の表面には液状樹脂9Dが残っており、これを加熱することで液状樹脂9Dを固化させ、本体部9aの上面及びノズル側端面並びにノズル用プレート2bのノズルを形成する領域の表面に斜面部9bを形成する。
(7)撥水膜の形成
次に、図6(g)に示すように、斜面部9bの表面に、下地層10aとして、例えば、スパッタリング法により二酸化ケイ素(SiO)を着膜させて、その後、蒸着法によってフッ素系撥水剤からなる撥水層10bを着膜させて、撥水膜10を形成する。
(8)ノズルの形成
次に、図6(h)に示すように、本体部9a及び斜面部9bの形成された側とは反対側の表面から、エキシマレーザーを照射することによってノズルを形成する。このようなレーザー加工に用いられるレーザーとしては、第1の実施の形態の場合と同様なものを用いることができる。
(9)振動板及び圧電素子の接合及びフレキシブルプリント配線基板の配設
以下、振動板及び圧電素子の接合及びフレキシブルプリント配線基板の配設は、第1の実施の形態の場合と同様にして、液滴吐出ヘッドを得ることができる。
本実施の形態の場合、斜面部9b(液状樹脂9D)がノズル用プレート2bのノズルが形成される領域に対応する表面にあることから、本体部9aを形成する際、第1の樹脂からなるノズルプレートにダメージを与えて樹脂表面が荒れた場合に、表面状態を良好に回復することができる。
[第3の実施の形態]
(液滴吐出ヘッドにおける凸部の構成)
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおける凸部を拡大して示す断面図である。図7に示すように、本発明の第3の実施の形態における凸部9の構成は、図5に示す本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおける凸部9と同様であるが、凸部9を構成する斜面部9bの形成に用いる第2の樹脂として、第2の実施の形態の場合における液状樹脂9Dから樹脂フィルム9Eに変えた点において、第2の実施の形態の場合と相違している。
(第3の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法)
図8(a)〜(g)は、本発明の第3の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す断面図である。
(1)プレートの接合
まず、図8(a)に示すように、第1の樹脂としてのポリイミドからなるノズル用プレート2bとSUSからなる凸部本体部用プレート(SUS)9Aとを接合する。
(2)レジストパターンの形成
次に、図8(b)に示すように、凸部本体部用プレート(SUS)9A上にフォトリソグラフィーによってレジストパターン9Bを形成する。
(3)凸部本体部用プレートのエッチング
次に、図8(c)に示すように、このレジストパターン9Bをマスクとして、凸部本体部用プレート(SUS)9Aをエッチングすることにより、ノズルが形成される領域に開口9Cを形成する。
(4)本体部の形成
次に、図8(d)に示すように、レジストパターン9Bを除去して、本体部9aを形成する。
(5)樹脂フィルムの貼付及び斜面部の形成
次に、図8(e)に示すように、本体部9aの上面及びノズル側端面並びにノズル用プレート2bのノズルが形成される領域に対応する表面に第2の樹脂としての樹脂フィルム(例えば、ポリイミド樹脂フィルム)9Eを減圧下で貼付(ラミネート)し、樹脂フィルム9Eを加熱することで樹脂フィルム9Eを固化させ、本体部9aの上面及びノズル側端面、並びにノズル用プレート2bのノズルを形成する領域の表面に斜面部9bを形成する。
(6)撥水膜の形成
次に、図8(f)に示すように、斜面部9bの表面に、下地層10aとして、例えば、スパッタリング法により二酸化ケイ素(SiO)を着膜させて、その後、蒸着法によってフッ素系撥水剤からなる撥水層10bを着膜させて、撥水膜10を形成する。
(7)ノズルの形成
次に、図8(g)に示すように、本体部9a及び斜面部9bの形成された側とは反対側の表面から、エキシマレーザーを照射することによってノズル2aを形成する。このようなレーザー加工に用いられるレーザーとしては、第1及び第2の実施の形態の場合と同様なものを用いることができる。
(8)振動板及び圧電素子の接合及びフレキシブルプリント配線基板の配設
以下、振動板及び圧電素子の接合及びフレキシブルプリント配線基板の配設は、第1及び第2の実施の形態の場合と同様にして、液滴吐出ヘッドを得ることができる。
ポリイミドフィルムのような樹脂フィルム9Eは弾性を有しており、これを減圧下で本体部9aの上面及びノズル側端面に貼付すると、本体部9aの根元部分まで樹脂で被覆することができ、さらに、本体部9aの上部からノズル用プレート2bのノズルを形成する領域にかけて斜面部9bを形成することができる。
第2及び第3の実施の形態においては、本体部9aのエッジ部分を被覆し、表面の凹凸を滑らかにしていることから、インク等の排出性やワイパーブレードへのダメージを有効に抑制することができる。なお、第1〜第3の実施の形態においては、本体部9aをSUSによって形成したが、樹脂によって形成してもよい。また、液状樹脂9Dや樹脂フィルム9Eとしては、ポリイミド樹脂の他にエポキシ樹脂等を用いてもよい。
[第4の実施の形態]
(カラープリンタの構成)
図9は、本発明の第4の実施の形態に係る液滴吐出装置を適用したカラープリンタを模式的に示す構成図である。このカラープリンタ100は、略箱型状の筐体101を有し、筐体101内の下部に、用紙Pを収容する給紙トレイ20、筐体101内の上部に、記録済みの用紙Pが排出される排紙トレイ21を各々配設し、給紙トレイ20から記録位置102を経由して排紙トレイ21に至る主搬送路31a〜31e、及び排紙トレイ21側から記録位置102側に至る反転搬送路32に沿って用紙Pを搬送する搬送機構30を有している。
記録位置102には、図1に示す液滴吐出ヘッド1の複数個を並列させて記録ヘッドユニットを構成し、4個の記録ヘッドユニットをそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kとして用紙Pの搬送方向に配列して記録ヘッドアレイを構成している。
また、カラープリンタ100は、用紙Pを吸着する吸着手段としての帯電ロール43と、無端ベルト35を介して記録ヘッドユニット20に対向して配置されたプラテン44と、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kの近傍に配置されたメンテナンスユニット45と、本カラープリンタ100の各部を制御するとともに、画像信号に基づいて記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kを構成する液滴吐出ヘッド1の圧電素子8に駆動電圧を印加し、ノズル2aからインク滴を吐出させ、用紙P上のカラー画像を記録する図示しない制御部とを備える。
記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kは、用紙Pの幅以上の有効印字領域を有する。なお、液滴を吐出させる方法として、圧電方式を用いたが、特に制限はなく、例えば、サーマル方式等の汎用されている方式を適宜用いることができる。
記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kの上部には、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kに対応する色のインクを収容するインクタンク42Y、42M、42C、42Kを配設している。各インクタンク42Y、42M、42C、42Kからは、インクが各液滴吐出ヘッド1に図示しない配管を経由して供給されるように構成されている。
インクタンク42Y、42M、42C、42Kに収容されるインクとしては特に制限はなく、例えば、水性、油性、溶剤系等の汎用されているインクを適宜用いることができる。
搬送機構30は、給紙トレイ20から用紙Pを1枚ずつ取り出して主搬送路31aに供給するピックアップロール33と、主搬送路31a、31b、31d、31e、及び反転搬送路32の各部に配置され、用紙Pを搬送する複数の搬送ロール34と、記録位置102に設けられ、用紙Pを排紙トレイ21方向に搬送する無端ベルト35と、無端ベルト35が張架された駆動ロール36及び従動ロール37と、搬送ロール34及び駆動ロール36を駆動する図示しない駆動モータとを備える。
(カラープリンタの動作)
次に、カラープリンタ100の動作を説明する。搬送機構30は、制御部の制御の下に、ピックアップロール33及び搬送ロール34を駆動し、給紙トレイ20から用紙Pを取り出して主搬送路31a,31bに沿って搬送する。用紙Pが無端ベルト35の近傍に差し掛かると、帯電ロール43の静電吸着力によって用紙Pに電荷が付与され、用紙Pは無端ベルト35に吸着する。
無端ベルト35は、駆動ロール36の駆動によって回転移動し、用紙Pが記録位置102に搬送されると、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kによってカラー画像が記録される。
すなわち、図2に示す液滴吐出ヘッド1の液プール3bは、インクタンク42Y、42M、42C、42Kから供給されたインクで満たされており、液プール3bからインクが供給孔4b及び供給路5bを介して圧力発生室6aに供給され、圧力発生室6aにインクが貯留している。画像信号に基づいて複数の圧電素子8に駆動電圧を選択的に印加すると、振動板7は圧電素子8の変形に伴ってたわみ、これにより、圧力発生室6a内の容積が変化し、圧力発生室6aに貯留しているインクが連通孔5a,4a,3aを介してノズル2aからインク滴として用紙P上に吐出し、用紙Pに画像を記録する。用紙Pは、Y、M、C、Kの画像が順次上書きされ、カラー画像が記録される。
カラー画像が記録された用紙Pは、搬送機構30によって主搬送路31dを経由して排紙トレイ21に排出される。
なお、両面記録モードが設定されている場合は、排紙トレイ21に一旦排出された用紙Pは、再び主搬送路31eに戻り、反転搬送路32を経由して再び主搬送路31bを経由して記録位置102に搬送され、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kによって前回記録された用紙Pの面と反対の面にカラー画像が記録される。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、凸部9を構成する本体部9aは、金属からなる上層と第3の樹脂からなる下層との積層体から構成して、ノズル2aの近傍においては、ノズルプレート2上の金属からなる上層を除去し、第3の樹脂からなる下層がノズル2aの一部を形成するように構成してもよい。
本発明の液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置は、液滴を吐出することによって高精細な画像情報のパターンを形成することが要請される各種産業分野、例えば、高分子フィルムやガラス表面上にインクジェット法を用いてインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルタを形成したり、半田ペーストを基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したり、回路基板の配線を形成する等の電気・電子工業分野、ガラス基板等に反応試薬を吐出してサンプルとの反応を検査するバイオチップを製造する医療分野等で有効に利用される。
本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの平面図である。 (a)は、図1のA−A線断面図、(b)は、(a)のB部詳細図である。 図1に示す液滴吐出ヘッドの分解斜視図である。 (a)〜(h)は、本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおける凸部を拡大して示す断面図である。 (a)〜(h)は、本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおける凸部を拡大して示す断面図である。 (a)〜(g)は、本発明の第3の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る液滴吐出装置を適用したカラープリンタを模式的に示す構成図である。
符号の説明
1 液滴吐出ヘッド
2 ノズルプレート
2a ノズル
2b ノズル用プレート
3 プールプレート
3a 連通孔
3b 液プール
4A 第1の供給孔プレート
4B 第2の供給孔プレート
4a 連通孔
4b 供給孔
5 供給路プレート
5a 連通孔
5b 供給路
6 圧力発生室プレート
6a 圧力発生室
7 振動板
7a 供給孔
8 圧電素子
9 凸部
9A 凸部本体部用プレート
9B レジストパターン
9C 開口
9D 液状樹脂
9E 樹脂フィルム
9a 本体部
9b 斜面部
10 撥水膜
10a 下地層
10b 撥水層
12 フレキシブル配線基板(FPC)
13 流路部材
20 給紙トレイ
21 排紙トレイ
30 搬送機構
31a〜31e 主搬送路
32 反転搬送路
33 ピックアップロール
34 搬送ロール
35 無端ベルト
36 駆動ロール
37 従動ロール
41Y、41M、41C、41K 記録ヘッドユニット
42Y、42M、42C、42K インクタンク
43 帯電ロール
44 プレテン
45 メンテナンスユニット
100 カラープリンタ
101 筐体
102 記録位置
P 用紙

Claims (18)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルプレートの表面上の前記ノズルの周辺に、前記ノズルを囲むように配設された凸部とを備えた液滴吐出ヘッドであって、
    前記凸部は、本体部と、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記本体部とは別体に配設された斜面部とから構成されてなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記凸部を構成する前記本体部及び前記斜面部は、前記ノズルプレートを構成する材料とは異なる材料から構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記ノズルプレートは、第1の樹脂から構成され、前記凸部を構成する前記斜面部は第2の樹脂から構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記凸部を構成する前記本体部は、金属若しくは第3の樹脂、金属と前記第3の樹脂との積層体、又は複数の樹脂の積層体から構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記第2の樹脂は、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記ノズルは、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂から構成されてなることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記凸部を構成する前記本体部は、前記金属からなる上層と前記第3の樹脂からなる下層との積層体から構成され、前記ノズルの近傍においては前記ノズルプレート上の前記金属からなる上層が除去され、前記第3の樹脂からなる下層は前記ノズルの一部を形成してなることを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルプレートの表面上の前記ノズルの周辺に、前記ノズルを囲むように配設された凸部とを備えた液滴吐出ヘッドを製造する方法であって、
    ノズル用プレートの表面に、前記ノズル側の端面が前記ノズルの周辺を囲むように前記凸部を構成する本体部を形成する第1の工程と、
    前記ノズル用プレート及び前記本体部の表面に、樹脂材料を配設し、その後前記樹脂材料を固化させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記凸部を構成する斜面部を形成する第2の工程と、
    前記ノズル用プレートの、前記凸部を構成する前記本体部及び斜面部の配設された表面とは反対側の表面からレーザー加工をすることによって前記ノズルを形成して前記ノズルプレートを形成する第3の工程と、を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記第2の工程において、前記樹脂材料として液状樹脂材料を用い、前記液状樹脂材料を塗布した後、ワイパーによってスキージすることで前記本体部の前記ノズル側の端面に前記液状樹脂材料を一部残留させるとともに、前記ノズルプレート上から残余の前記液状樹脂材料を除去し、その後前記液状樹脂材料を加熱することによって固化させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記斜面部を形成することを特徴とする請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記第2の工程において、前記樹脂材料として液状樹脂材料を用い、前記液状樹脂材料を塗布した後、前記液状樹脂材料を固化させ、その後、固化した前記液状樹脂材料の、前記ノズルを形成する領域に対応する表層部分をドライエッチングすることによって除去し、前記ノズルプレートの表面を露出させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記斜面部を形成することを特徴とする請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記第2の工程において、前記樹脂材料として樹脂フィルムを用い、前記樹脂フィルムを低圧下で圧着し弾性変形させて、前記ノズル用プレート及び前記本体部の表面を被覆させた後、被覆した前記樹脂フィルムを固化させ、前記本体部の前記ノズル側の端面に前記斜面部を形成することを特徴とする請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記凸部を構成する前記本体部及び前記斜面部の材料として、前記ノズルプレートを構成する材料とは異なる材料を用いることを特徴とする請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記ノズルプレートを構成する材料として第1の樹脂を用い、前記斜面部を形成するための前記液状樹脂材料として第2の樹脂を用いることを特徴とする請求項9又は10に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記ノズルプレートを構成する材料として第1の樹脂を用い、前記斜面部を形成するための前記樹脂フィルムとして第2の樹脂のフィルムを用いることを特徴とする請求項11に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記本体部を構成する材料として、金属若しくは第3の樹脂、金属と前記第3の樹脂との積層体、又は複数の樹脂の積層体を用いることを特徴とする請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  16. 前記第2の樹脂として、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂を用いることを特徴とする請求項13又は14に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  17. 前記ノズルを構成する材料として、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂を用いることを特徴とする請求項13に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  18. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルプレートの表面上の前記ノズルの周辺に、前記ノズルを囲むように配設された凸部とを含む液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドは、前記凸部が、本体部と、前記本体部の前記ノズル側の端面に配設された斜面部とから構成されてなるものであることを特徴とする液滴吐出装置。
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CN112009101A (zh) * 2020-08-05 2020-12-01 Tcl华星光电技术有限公司 打印头及喷墨打印设备

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