JP2008011728A - がん転移の判定方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンパ節にどの程度のがん細胞が転移しているかを客観的に判定することのできる方法を提供すること。
【解決手段】がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する工程、及び前記mRNAの定量結果に基づいて前記リンパ節における転移巣の大きさを判定する工程を含むがん転移の判定方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、リンパ節に含まれるがん転移を判定する方法及び装置に関する。
従来、リンパ節組織にどの程度がんが転移しているかを判定するため、組織診が一般的に行われる。組織診では、リンパ節組織を薄くスライスして切片を作製し、がん細胞に特異的に結合する標識抗体を用いて切片中のがん細胞を染色し、これを検鏡することによりがん転移の程度が測定される。しかしながら、検査には熟練を要するために検査者の技能に依るところが大きく、客観的な判定結果を得難い。
がん細胞のリンパ節転移を判定する方法として、例えば特許文献1記載の方法が知られている。特許文献1には、肺腺癌のリンパ節転移を診断する方法について記載されており、具体的には、リンパ節転移のある患者の肺の組織片と、リンパ節転移のない患者の肺の組織片を試料とし、様々な分子の発現量を測定することによって転移診断マーカーとして有用な分子を同定している。また、この分子を用いることにより、肺腺癌患者における肺がんのリンパ節転移を診断することが可能であるとの開示がある。しかしながら、この技術では、どの程度リンパ節にがんが転移しているかを判定することはできない。
特開2006−53113号公報
本発明の目的は、リンパ節にどの程度のがん細胞が転移しているかを客観的に判定することのできる方法を提供することである。
本発明は、がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する工程、及び前記mRNAの定量結果に基づいて前記リンパ節における転移巣の大きさを判定する工程を含むがん転移の判定方法を提供する。
また、本発明は、がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する定量手段、及び前記mRNAの定量結果を、前記定量結果に対応する第1の閾値及び前記第1の閾値より高値である第2の閾値と比較することにより、前記リンパ節ががん転移陰性、がん転移弱陽性、及びがん転移強陽性の何れであるかを判定する判定手段を含む、がん転移の判定装置を提供する。
本発明によると、リンパ節にどの程度がん細胞が転移しているかを判定することができる。
本発明の一実施形態は、生体から採取されたリンパ節に含まれるがん転移を判定する方法である。この方法によると、リンパ節におけるがんの転移巣(以下、単に転移巣ともいう)の大きさを判定することができる。例えば、転移巣の定量的な測定や、陰性、弱陽性、強陽性などの転移巣の大きさに基づいた段階的な転移巣の測定を行うことができる。なお、転移巣の定量的な測定とは、リンパ節から組織切片を作製した際に観察される転移巣の長径や面積、この長径から算出される転移巣の体積、転移巣の質量、転移巣に含まれるがん細胞の数などを定量的に測定することである。
本明細書におけるがんとは、悪性化した腫瘍のことであり、悪性腫瘍と同義である。がんには、癌腫、肉腫、造血器由来のがんなどが含まれる。癌腫としては、乳がん、胃がん、大腸がん、前立腺がん、子宮頸部がん、子宮体部がんなどの上皮細胞由来のがんが例示される。肉腫としては、骨肉腫、軟部肉腫などが例示される。造血器由来のがんとしては、白血病や悪性リンパ腫などが例示される。
転移巣の測定するため、先ずリンパ節に含まれる腫瘍マーカーmRNA(以下、単にmRNAともいう)を定量する。腫瘍マーカーmRNAとは、腫瘍マーカー遺伝子から転写されたmRNAのことである。腫瘍マーカー遺伝子とは、上述したようにがん細胞における発現量と正常細胞における発現量が有意に異なる遺伝子を指す。腫瘍マーカー遺伝子の例としては、CK18、CK19、CK20などのCK (サイトケラチン)、CEA(癌胎児性抗原)、MUC1、MMG (マンマグロビン)、PSA(前立腺特異抗原:Prostate specific antigen)、CA15−3、EpCAM(Epithelial cellular adhesion molecule)等をコードする遺伝子が挙げられる。
mRNAの定量に際しては、上記のリンパ節から検出用試料を調製し、この検出用試料に含まれるmRNAを定量することが好ましい。例えばリンパ節と緩衝液とを混合し、緩衝液中の細胞に対して化学的及び/又は物理的処理を行うことによって細胞中のRNAを液中に移行(可溶化)させ、このRNAを含む溶液を検出用試料とすることができる。
RNAの分解を抑制するために緩衝液は強酸性であることが好ましい。pHの好ましい範囲は2.5〜5.0であり、より好ましくは3.0〜4.0である。pHをこの範囲に保つために、公知の緩衝剤を用いることができる。
また、緩衝液には界面活性剤を含有させることが好ましい。界面活性剤によって細胞膜や核膜が損傷するため、この損傷を通して細胞中の核酸が溶液中に移行しやすくなる。このような作用を有するものであれば界面活性剤の種類は特に限定されないが、非イオン性界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤がよりこのましい。特に、次のような一般式:
R1−R2−(CHCHO)−H
(ここで、R1は炭素数10〜22のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、イソオクチル基;R2は−O−又は−(C)−O−;nは8〜120の整数)
で表されるポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が好適であり、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンイソオクチルフェニルエーテルなどが挙げられる。具体的には、Brij35(ポリオキシエチレン(35)ラウリルエーテル)などが好適である。緩衝液中の界面活性剤の濃度は0.1〜6%(v/v)が好ましく、より好ましくは1〜5%(v/v)である。
また、mRNAの定量を後述の核酸増幅により行う場合は、緩衝液にジメチルスルホキシド(DMSO)を含有させることが好ましい。リンパ節には、核酸増幅における酵素反応を阻害する物質(阻害物質)が含まれていることがあるが、DMSOの作用によってこの阻害物質の影響を効果的に低減することができる。また、DMSOには核酸増幅酵素の活性の低下を抑制する効果もある。処理液中のDMSOの濃度としては、1〜50%(v/v)が好ましく、5〜30%(v/v)がより好ましく、10〜25%(v/v)が最も好ましい。
検出用試料調製の際には、リンパ節に対してホモジナイズ等の物理的処理を施すことが好ましい。これにより、リンパ節の細胞の細胞膜や核膜が物理的に破砕され、細胞内の核酸が溶液中に移行しやすくなる。ホモジナイズは、ペッスルなどによって手動で行われてもよいし、市販の電動ホモジナイザを用いて行われてもよい。得られたホモジネートを数秒〜数分間遠心分離することによってホモジネート中に浮遊していた細胞の破片等を沈殿させることができる。これにより、RNA等を含む上清(ライセート)を検出用試料とすることができる。
mRNAの定量は、核酸増幅やDNAチップ等を用いて公知の方法により行うことができる。核酸増幅法を用いる場合は、核酸増幅反応の前に逆転写反応を含むRT−PCR(Reverse Transcription PCR)法やRT−LAMP(Reverse Transcription LAMP:LAMP法については米国特許6410278号公報参照)法などが好適に用いられる。特に、定量的核酸増幅法としては、SYBR Green法やTaqMan(ロシュダイアグノスティクス社の登録商標)法(Linda G. Lee, 1993, Nucleic Acids Research, vol.21, p3761-3766等参照)などの公知の方法を用いることができる。
mRNAの定量に用いることのできるDNAチップとしては、上記の腫瘍マーカー遺伝子のcDNAとハイブリダイズ可能なDNAのポリヌクレオチド及び/又はその断片を固定化した基盤を用いることができる。DNAチップを用いたRNAの検出は、一般的に用いられる公知の方法により行うことができる。例えば、以下のようにして行うことができる。先ず、検出用試料中のmRNAの3’末端に存在するポリA配列を利用して逆転写反応を行う。逆転写反応の際に例えばCy3やCy5などの蛍光物質で標識されたヌクレオチドを用いることにより、蛍光標識されたcDNAが合成される。これを上記のポリヌクレオチドを固定化した基盤と接触させると、このポリヌクレオチドと標識されたcDNAとが二本鎖を形成する。二本鎖を形成させた後、cDNAの蛍光を測定することにより、mRNAを定量することができる。
上述の方法によって測定されたmRNAの定量結果は、単位体積当たりのmRNAの物質量、mRNA質量、コピー数などであってもよいし、反応液の蛍光強度、濁度、透過光強度などが所定の値となるまでの時間、サイクル数(PCRを用いた場合)などであってもよい。
通常は、腫瘍マーカーmRNAの定量と共に、どのような細胞でも一定量恒常的に発現していると考えられている遺伝子(例えば、ハウスキーピング遺伝子等:以下、標準化遺伝子とする)のmRNAを定量し、腫瘍マーカーmRNAの定量値を標準化遺伝子等のmRNAの定量値で除する(標準化する)ことにより、標準化遺伝子のmRNA当たりの腫瘍マーカーmRNA発現量に換算することが行われる(例えば、M. Inokuchi et al., British Journal of Cancer (2003) 89, 1750-1756参照)。しかしながら、リンパ節にがん細胞だけでなく正常なリンパ節細胞も多く含まれる場合は、測定結果が正常細胞の数により左右されるため正確にがん病巣の測定を行えないことがある。従って、本実施形態では腫瘍マーカーmRNA定量値に対して標準化を行わず、定量値(絶対量)をそのままがん病巣の測定に用いることが好ましい。
mRNAの定量結果は転移巣の大きさや転移巣に含まれるがん細胞数に相関しているため、上記したようにmRNAの定量結果に基づいてリンパ節における転移巣の定量的な測定や段階的な測定を行うことができる。段階的な測定を行う場合は、mRNAの定量結果と、複数の閾値とが比較される。この場合、少なくとも1つ(第1の閾値)は、がん陰性およびがん陽性を識別可能に設定されることが好ましい。これらの閾値は、がんや腫瘍マーカーの種類に応じて適宜設定される。また、転移巣を定量的に測定する場合でも、この第1の閾値を用いて陰性と陽性とを識別し、転移陽性のものに関してがん病巣の定量的測定を行うことが好ましい。
第1の閾値は、がん細胞の存在が確認されたリンパ節(陽性検体)に含まれるmRNAの定量値以下であって、がん細胞が存在しないことが確認されたリンパ節(陰性検体)に含まれるmNRAの定量値よりも高い値に設定することができる。複数の陽性検体のmRNA定量値と複数の陰性検体のmRNA定量値とを予め測定し、最も高確率に陽性検体と陰性検体とを区別できる値を閾値として設定することが好ましい。
上記のような段階的な情報を得る場合は、第1の閾値の他にさらに第2の閾値が用いられる。即ち、上記第1の閾値と、弱陽性と強陽性とを識別可能な第2の閾値とを用いることにより、mRNAの定量結果が第1の閾値未満であった場合は実質的にがん病巣が存在しない(即ち、がん陰性)と判定し、mRNAの定量結果が第1の閾値以上第2の閾値未満であった場合はサイズの比較的小さいがん病巣が存在する(がん弱陽性)と判定し、mRNAの定量結果が第2の閾値以上であった場合はサイズの比較的大きいがん病巣が存在する(がん強陽性)と判定することができる。
リンパ節における転移巣は、大きさに基づいてマイクロメタスタシス(微小転移)とマクロメタスタシスに分類される。リンパ節組織から作製した組織切片において、転移巣が確認され、且つ転移巣が長径2mm未満の転移はマイクロメタスタシス(Micro metastasis:微小転移)と呼ばれ、転移巣が長径2mm以上の転移はマクロメタスタシス(Macro metastasis)と呼ばれる。上記の第2の閾値は、マイクロメタスタシスとマクロメタスタシスとを識別可能な値に設定することができる。また、第2の閾値以外にも転移巣の大きさに応じて複数の閾値を設定してもよい。
がん病巣の定量的な情報を取得する場合、mRNAの発現量からリンパ節中のがん細胞の数やがん病巣のサイズ(面積、体積、質量等)を測定することができる。
本発明の別の実施形態は、上述の方法を実施するためのがん病巣の測定装置である。この装置を用いると、リンパ節における転移巣の大きさを段階的に測定することが可能である。以下、図面に基づき、この装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による装置1の全体構成を示した斜視図である。この装置1は、核酸定量部101と、核酸定量部101と有線通信ができるように接続されたパーソナルコンピュータ(PC)102とにより構成される。パーソナルコンピュータ102は、図1に示すように、キーボードからなる入力部102aと、モニタからなる表示部102cと、測定結果を分析する制御部102dとを含む。
以下、図2及び図3を用いて、装置1の核酸定量部101について説明する。図2は、核酸定量部101の全体構成を示した斜視図である。図3は、図2の核酸定量部101の概略平面図である。
核酸定量部101は、図2に示すように分注機構部10と、試料セット部20と、チップセット部30と、チップ廃棄部40と、5つの反応検出ブロック50aからなる反応検出部50と、分注機構部10をX軸方向及びY軸方向に移送するための移送部60とを含んでいる。
また、分注機構部10は、図2に示すように、移送部60によりX軸方向及びY軸方向(水平方向)に移動されるアーム部11と、アーム部11に対してそれぞれ独立してZ軸方向(垂直方向)に移動可能な2連(2本)のシリンジ部12とを含んでいる。
また、図2及び図3に示すように、試料セット部20には、装置の手前から順番に、10個の試料容器セット孔21a〜21jと、1つの酵素試薬容器セット孔21k及び1つのプライマ試薬容器セット孔21lとが設けられている。また、10個の試料容器セット孔21a〜21jは、5行2列に配列するように設けられている。そして、試料容器セット孔21c及び21dと、試料容器セット孔21e及び21fと、試料容器セット孔21g及び21hと、試料容器セット孔21i及び21jとは、それぞれ、装置の奥側から順に、試料セット位置1、試料セット位置2、試料セット位置3及び試料セット位置4に設けられている。
また、本実施形態では、正面左側の試料容器セット孔21c、21e、21g及び21iには、予め切除生体組織を上述の処理(ホモジナイズ、ろ過など)を施して調製されたライセート(検出用試料)が収容された試料容器22がセットされるとともに、正面右側の試料容器セット孔21d、21f、21h及び21jには、上記した試料を10倍に希釈した希釈試料が収容された試料容器23がセットされる。
また、試料容器セット孔21aには、増幅するべき核酸が正常に増幅することを確認するための陽性コントロール(InCt)が収容された容器24が載置されるとともに、試料容器セット孔21bには、増幅するべきでない核酸が正常に増幅しないことを確認するための陰性コントロールを収容した容器25がセットされる。
また、酵素試薬容器セット孔21k及びプライマ試薬容器セット孔21lには、それぞれ、CK19のmRNA(腫瘍マーカーmRNA:以下、CK19mRNAともいう)に対応するcDNA(以下、CK19cDNAともいう)を増幅するための核酸増幅酵素試薬が収容された酵素試薬容器26と、CK19cDNAにハイブリダイズ可能なプライマを含む試薬(以下、プライマ試薬とする)が収容されたプライマ試薬容器27とがセットされている。
また、反応検出部50の各反応検出ブロック50aは、図2及び図3に示すように、反応部51と、2つの濁度検出部52と、蓋閉機構部53(図3参照)とから構成されている。各反応検出ブロック50aに設けられる反応部51には、図3に示すように、検出セル54をセットするための2つの検出セルセット孔51aが設けられている。各反応検出ブロック50aは、装置の奥側から順に、セルセット位置1、セルセット位置2、セルセット位置3、セルセット位置4及びセルセット位置5に配置されている。
また、濁度検出部52は、反応部51の一方の側面側に配置された基板55aに取り付けられた465nmの波長を有する青色LEDからなるLED光源部52aと、反応部51の他方の側面側に配置された基板55bに取り付けられたフォトダイオード受光部52bとによって構成されている。各反応検出ブロック50aには、1つのLED光源部52aと1つのフォトダイオード受光部52bとからなる1組の濁度検出部52が2組ずつ配置されている。
また、検出セル54は、試料を収容するため2つのセル部54aと、2つのセル部54aを塞ぐ2つの蓋部54bとを有している。
また、移送部60は、図2に示すように、分注機構部10をY軸方向に移送するための直動ガイド61及びボールネジ62と、ボールネジ62を駆動するためのステッピングモータ63と、分注機構部10をX軸方向に移送するための直動ガイド64及びボールネジ65と、ボールネジ65を駆動するためのステッピングモータ66とを含んでいる。なお、分注機構部10のX軸方向及びY軸方向への移送は、ステッピングモータ63及び66により、それぞれ、ボールネジ62及び65を回転させることにより行う。
次に、図1〜図3を参照して、本実施形態による核酸定量部101の動作について説明する。この実施形態では、上記したように、手術によって切除されたリンパ節組織中のCK19mRNA(腫瘍マーカー)に対応するcDNAをRT−LAMP法を用いて増幅させ、増幅に伴い発生するピロリン酸マグネシウムの白濁による濁度の変化を測定する。濁度が所定の値に達するまでの時間(増幅立ち上がり時間)に基づいて、CK19mRNAの量(コピー数/μL・lysate)を測定し、これを閾値と比較する。
まず、図2及び図3に示すように、予め切除組織を処理(ホモジナイズ、ろ過など)して作製された検出用試料が収容された試料容器22を試料容器セット孔21c〜21jにセットする。また、陽性コントロールが収容された容器24及び陰性コントロールが収容された容器25を、それぞれ、試料容器セット孔21a及び21b(図3参照)にセットする。また、酵素試薬容器セット孔21k(図3参照)及びプライマ試薬容器セット孔21lに、それぞれ、CK19cDNAの増幅のための核酸増幅酵素試薬が収容された酵素試薬容器26と、CK19cDNAの増幅のためのプライマ試薬が収容されたプライマ試薬容器27とをセットする。また、チップセット部30に、それぞれ36本の使い捨て用のピペットチップ31が収納された2つのラック32を設置する。
核酸定量部101の動作がスタートすると、まず、図2に示した移送部60により分注機構部10のアーム部11が初期位置からチップセット部30に移動された後、チップセット部30において、分注機構部10の2つのシリンジ部12が下方向に移動される。これにより、2つのシリンジ部12のノズル部の先端が2つのピペットチップ31の上部開口部内に圧入されるので、2つのシリンジ部12のノズル部の先端にピペットチップ31が自動的に装着される。そして、2つのシリンジ部12が上方に移動された後、分注機構部10のアーム部11は、プライマ試薬が収容されたプライマ試薬容器27の上方に向かってX軸方向に移動される。そして、プライマ試薬容器27の上方に位置する一方のシリンジ部12が下方向に移動されてプライマ試薬が吸引された後、その一方のシリンジ部12が上方向に移動される。その後、他方のシリンジ部12が同じプライマ試薬容器27の上方に位置するように、移送部60により分注機構部10のアーム部11がY軸方向に移動される。そして、他方のシリンジ部12が下方向に移動されて同じプライマ試薬容器27からプライマ試薬が吸引された後、その他方のシリンジ部12が上方向に移動される。このようにして、シリンジ部12に装着される2つのピペットチップ31によりプライマ試薬容器27内のプライマ試薬が吸引される。
プライマ試薬の吸引後、2つのシリンジ部12が上方に移動された後、分注機構部10のアーム部11は、移送部60により最も奥側(装置正面奥側)であるセルセット位置1に位置する反応検出ブロック50aの上方に移動される。そして、最も奥側の反応検出ブロック50aにおいて、2つのシリンジ部12が下方向に移動されることにより、2つのシリンジ部12に装着された2つのピペットチップ31が、それぞれ、検出セル54の2つのセル部54a内に挿入される。そして、シリンジ部12を用いて、プライマ試薬がそれぞれ2つのセル部54aに吐出される。
プライマ試薬の吐出後、2つのシリンジ部12が上方に移動された後、分注機構部10のアーム部11は、移送部60によりチップ廃棄部40の上方に向かってX軸方向に移動される。そして、チップ廃棄部40において、ピペットチップ31の廃棄が行われる。具体的には、2つのシリンジ部12が下方向に移動されることにより、チップ廃棄部40の2つのチップ廃棄孔40a(図3参照)内にピペットチップ31が挿入される。この状態で、分注機構部10のアーム部11が移送部60によりY軸方向に移動されることにより、ピペットチップ31が溝部40bの下に移動される。そして、2つのシリンジ部12が上方向に移動されることにより、ピペットチップ31の上面のつば部は、溝部40bの両側の下面に当接してその下面から下方向の力を受けるので、ピペットチップ31が2つのシリンジ部12のノズル部から自動的に脱離される。これにより、ピペットチップ31がチップ廃棄部40に廃棄される。
次に、同様の動作により、酵素試薬容器26から酵素試薬が上記のセル部54aに吐出され、さらに同様の動作により、試料容器22及び試料容器23から試料が上記のセル部54aに吐出される。
そして、上記のセル部54a内へのプライマ試薬、酵素試薬、試料の吐出が行われた後、検出セル54の蓋部54bの蓋閉め動作が行われる。この蓋閉め動作が完了した後、検出セル54内の液温を約20℃から約65℃に加温することにより、RT−LAMP反応によりCK19mRNAに対応するcDNAを増幅する。そして、増幅に伴い生成されるピロリン酸マグネシウムによる白濁を比濁法により検出する。具体的には、図3に示したLED光源部52a及びフォトダイオード受光部52bを用いて、増幅反応時の検出セル54内の濁度を検出(モニタリング)することによって、濁度の検出を行う。
試料の濁度データは、核酸定量部101からパーソナルコンピュータ102の制御部102dへリアルタイムに送信される。
図4は、制御部102dの構成を示すブロック図である。この制御部102dは、CPU6aと、ROM6bと、RAM6cと、ハードディスク6dと、入出力インタフェース6eと、画像出力インタフェース6fと、通信インタフェース6gとから主として構成されており、CPU6a、ROM6b、RAM6c、ハードディスク6d、入出力インタフェース6e、画像出力インタフェース6f、および通信インタフェース6gは、バス6hによってデータ通信可能に接続されている。
CPU6aは、ROM6b及びハードディスク6dに記憶されているコンピュータプログラム及びRAM6cに読み出されたコンピュータプログラムを実行することが可能である。
ROM6bは、CPU6aに実行させるためのコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いるデータ等を記憶している。
RAM6cは、ROM6b及びハードディスク6dに記憶されているコンピュータプログラムの読み出し、及びコンピュータプログラムを実行するときのCPU6aの作業領域に用いられる。
ハードディスク6dは、CPU6aに実行させるためのコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いるデータを記憶している。このコンピュータプログラムは、核酸定量部101より送信された濁度情報を分析し、分析結果を出力するための機能を果たす。
入出力インタフェース6eには、キーボードからなる入力部102aが接続されている。入力部102aは、出力画面上における操作等のために設けられている。画像出力インタフェース6fは、表示部102cに接続されている。表示部102cは、核酸定量部101から送信されてくる濁度をリアルタイムで表示したり、分析結果を出力する等のために設けられている。通信インタフェース6gは核酸定量部101に接続されており、濁度情報を受信するための機能を果たす。
次に、図5に基づき、制御部102dによる処理フローについて説明する。制御部102dは、核酸定量部101から濁度データをリアルタイムで受信する(ステップS1)。反応液の濁度が所定の値に達した時間から、mRNAのコピー数(コピー/μL・lysate)を算出し(ステップS2)、これを予め決められた閾値(第1の閾値及び第2の閾値)と比較することにより、がん病巣のサイズ判定を行う(ステップS3)。具体的には、mRNAコピー数が250コピー/μL・lysate(第1の閾値)未満である場合は、がん陰性であると判定し、250コピー/μL・lysate(第1の閾値)以上5000コピー/μL・lysate(第2の閾値)未満である場合は、がん弱陽性(+)であると判定し、10000コピー/μL・lysate(第2の閾値)以上である場合はがん強陽性(++)と判定する。次に、制御部102dは、これらの判定結果をパーソナルコンピュータ102の表示部102cに出力し(ステップS4)、表示させる。
なお、「コピー/μL・lysate」とは、直径約6mmのリンパ節組織、緩衝液(pH3.4:200mMグリシン−HCl、5% Brij35(ポリオキシエチレン(35)ラウリルエーテル、シグマ社製)及び20% DMSO(和光純薬)を含む)4mL中で可溶化させ、さらにこれを10倍希釈することにより得られるライセート1μL中のmRNAコピー数を示す。
上記の実施形態において第1の閾値は50〜3000コピー/μL・lysateの間で設定することが好ましく、より好ましくは100〜1000コピー/μL・lysate、さらに好ましくは200〜300コピー/μL・lysateの間で設定される。また、第2の閾値は、2000〜20000コピー/μL・lysateの間で設定することが好ましく、さらに好ましくは、4000〜10000コピー/μL・lysateの間で設定される。
次に、図6に基づき、表示部102cにおける判定結果の表示画面の一例について説明する。欄200には、CK19mRNAの増幅立ち上がり時間が表示され、欄205には、陽性コントロールの増幅立ち上がり時間が表示される。これに基づいてCPU6aによって算出されたCK19mRNA発現量(コピー/μL)は、欄201に表示される。この発現量を第1の閾値及び第2の閾値と比較することによって得られた転移巣のサイズに関する情報は欄202に表示される。図6では、++、即ちがん強陽性であることが示されている。また、CK19mRNAの増幅を行った反応液の濁度のリアルタイム曲線は欄203に、陽性コントロールの増幅を行った反応液の濁度のリアルタイム曲線は欄205に表示される。
なお、上記実施形態の装置は、リンパ節中の転移巣サイズの段階的な測定を行ったが、上述のように、転移巣の面積や、転移巣に含まれる細胞数など、転移巣の定量的な測定を行ってもよい。
(実施例1)
(1)免疫組織化学染色
乳がん患者から切除したリンパ節組織11個と、大腸がん患者から切除したリンパ節7個を用いて、免疫組織化学染色による転移巣サイズの測定を行った。
これらのリンパ節(約50〜600mg/個)の中央部の付近で厚さ約10μmの切片(以下、セクションともいう)を切り出し、スライドガラスに載置した。この切片に対して、抗CK19抗体及びEnvision Kit(何れもDAKO社)を用いてがん細胞の染色を行った。GS-710 Calibrated Densitometer(バイオラッド社)を用いてこの切片のがん細胞の転移巣サイズの測定を行った。転移巣の測定結果(mm)を下記表1に示す。
(2)CK19mRNA定量
上記で切り取った切片に隣接する切片(厚さ約10μm)を切り取り、RNeasy Mini Kit(キアゲン社)を用いてRNA抽出を行い、RNA試料を調製した。このRNA試料を用い、以下の組成の反応液を調製してTaqMan法によってCK19mRNAのコピー数を算出した。なお、TaqMan法による測定は、TaqMan One-step RT-PCR Master Mix及びPrism 7700 Realtime PCR system(何れもアプライドバイオシステムズ社)を用いて添付の使用説明書に従って行われた。
反応液(50μL)組成
精製水 20.10μL
RNA試料 2μL
TaqMan 2X Universal PCR Master Mix 25μL
40X MultiScribe and RNase Inhibitor Mix 1.25μL
100μM フォワードプライマ 0.15μL
100μM リバースプライマ 0.15μL
7.4pmol/μL(終濃度200nm) TaqManプローブ 1.35μL
また、CK19mRNA検出のためのプライマ配列及びTaqManプローブの配列は以下の通りである。
フォワードプライマ:5’-CAGATCGAAGGCCTGAAGGA-3’(配列番号1)
リバースプライマ:5’-CTTGGCCCCTCAGCGTACT-3’(配列番号2)
TaqManプローブ:5’-GCCTACCTGAAGAAGAACCATGAGGAGGAA-3’(配列番号3)
なお、このTaqManプローブは、5’末端には6−カルボキシフルオレセイン(FAM)、3’末端には6−カルボキシ−テトラメチル−ローダミン(TAMRA)を有する。
mRNAの定量値(コピー/セクション)を下記表1に示す。また、乳がんの転移巣サイズとCK19mRNA定量結果との関係を図7に、大腸がんの転移巣サイズとCK19mRNA定量結果との関係を図8に示す。
Figure 2008011728
表1、図7及び8より、大腸がん及び乳がんの何れであっても、CK19mRNAの定量結果と転移巣のサイズ(mm)に相関関係が認められた。従って、CK19mRNAを定量することにより、転移巣のサイズ(mm)を予測できることが確認された。
(実施例2)
乳頭腺管癌に由来するがん細胞が転移したリンパ節1個から、一定の間隔を置いて厚さ約10μmの切片を35枚切り出した。この35枚の切片に対して実施例1(1)と同様にして免疫組織化学染色を行い、がん細胞の数(個/セクション)を計数した。
免疫組織化学染色に用いた切片をmRNAの定量に用いることはできないため、この切片に隣接する切片(厚さ約10μL)のmRNA発現量(コピー/セクション)を実施例1と同様にして測定し、この定量結果を免疫組織化学染色によるがん細胞数と対応させた。mRNA発現量とがん細胞数の関係を図9に示す。
充実腺管癌に由来するがん細胞が転移したリンパ節1個から、一定の間隔で厚さ約10μmの切片を30枚切り出した。この30枚の切片に対して実施例1(1)と同様にして免疫組織化学染色を行い、がん細胞の数(個/セクション)を計数した。次に、各切片に隣接する切片を用い、実施例1(2)と同様にしてmRNA発現量(コピー/セクション)を測定した。
実施例2と同様にして、がん細胞計数に供した所定の切片におけるmRNA発現量を、隣接する切片のmRNA発現量とし、mRNA発現量とがん細胞数の関係を図10に示す。
図9及び10からわかるように、CK19mRNAの発現量とがん細胞数とは良好な相関関係を示した。従って、CK19mRNAを定量することにより、転移巣におけるがん細胞の数を予測できることが確認された。
(実施例3)
がん転移が認められないリンパ節11個(陰性検体)を用い、実施例1(2)と同様にして検出用試料を作製してそれぞれの検体におけるCK19mRNA発現量(バックグラウンドの値)を測定した。
また、表1に示す乳がんのデータを基に、各切片において転移巣が一辺1mmの立方体(体積1mm)であると仮定した場合のCK19mRNA発現量と、一辺2mmの立方体(体積8mm)であると仮定したときのCK19mRNA発現量とを算出した。
さらに、転移巣が1mmであった場合のCK19mRNA発現量及び8mmであった場合のCK19mRNA発現量に、バックグラウンド値である陰性検体のCK19mRNA発現量をそれぞれ加算した。即ち、これらの値は、転移巣を有さないリンパ節一個のCK19mRNA発現量(バックグラウンド)、1mmの転移巣を有するリンパ節一個のCK19mRNA発現量の推定値、及び8mmの転移巣を有するリンパ節一個のCK19mRNA発現量の推定値である。これらの値を図11に示す。
図11より、1.0E+07コピーに第1の閾値を設定することにより、上記の検体を陰性と陽性とに分けることができた。即ち、リンパ節から測定したCK19mRNA発現量が、第1の閾値未満である場合はこのリンパ節へがん細胞が転移していないと予測することができ、第1の閾値以上である場合はこのリンパ節へがん細胞が転移していると予測することができる。
本実施例では、第1の閾値は、バックグラウンドの最高値である3.0E+06コピー以上に設定することができる。
また、組織診において転移巣の長径が2mmである場合はマクロメタスタシスと呼ばれ、2mm未満である場合はマイクロメタスタシスと呼ばれる。従って、図11より、一辺2mmの立方体と仮定されたCK19mRNA発現量の最低値が約2.0E+8.0コピーであるため、これを第2の閾値として設定することにより、転移巣がマイクロメタスタシスかマクロメタスタシスかを予測することも可能である。
(実施例4)
乳がん患者から採取されたリンパ節64個(陰性検体42個、陽性検体22個)、及び大腸がん患者から採取されたリンパ節69個(陰性検体33個、陽性検体36個)(直径約6mm/個)に、それぞれ、pH3.4の緩衝液(200mMグリシン−HCl、5% Brij35(ポリオキシエチレン(35)ラウリルエーテル、シグマ社製)及び20% DMSO(和光純薬)を含む)4mLを添加し、ブレンダーでホモジナイズした。10000×gで1分間遠心し、上清を採取した。この上清を上記緩衝液で10倍に希釈し、検出用試料(lysate)2μLを採取した。
核酸増幅装置「GD−100」(シスメックス製)にこの検出用試料と核酸増幅用試薬「サイトケラチン試薬」(シスメックス製)とをセットし、検出用試料中のCK19mRNA(コピー数/μL・lysate)を定量した。
乳がん患者から採取されたリンパ節を用いた場合のCK19mRNA定量結果を図12に、大腸がん患者から採取されたリンパ節を用いた場合のCK19mRNA定量結果を図13に示す。
本実施例で用いた検出用試料は、実施例3で用いた検出用試料に比べて4万倍に希釈しているため、図12及び13において、第1の閾値を250コピー/μL・lysateに、第2の閾値を5000コピー/μL・lysateに設定した。
図12より、CK19mRNAの発現量(コピー/μL・lysate)と第1の閾値とを比較することにより、全ての陰性検体を陰性と判定し、全ての陽性検体を陽性と判定することができた。即ち、100%の確率で乳がんのリンパ節転移が陰性か陽性かを判定できることが確認された。なお、本実施例では、第1の閾値を200〜1000コピー/μL・lysateの間で設定することにより、上記と同様の結果を得ることができる。
また、図12においてCK19mRNAの発現量(コピー/μL・lysate)が第2の閾値以上であった検体は乳がんのマクロメタスタシスを含むことが予想され、第1の閾値以上第2の閾値未満であった検体は乳がんのマイクロメタスタシスを含むことが予想される。
図13より、CK19mRNAの発現量(コピー/μL・lysate)と第1の閾値(250コピー/μL・lysate)とを比較することにより、全ての陰性検体を陰性と判定し、36個の陽性検体のうち35個を陽性と判定することができた。即ち約99%の高確率で大腸がんのリンパ節転移が陰性か陽性かを判定できることが確認された。なお、本実施例では、第1の閾値を100〜300コピー/μL・lysateの間で設定することにより、上記と同様の結果を得ることができる。
また、図13においてCK19mRNAの発現量(コピー/μL・lysate)が第2の閾値以上であった検体は乳がんのマクロメタスタシスを含むことが予想され、第1の閾値以上第2の閾値未満であった検体は乳がんのマイクロメタスタシスを含むことが予想される。
本実施例の結果より、乳がんにおいても大腸がんにおいても同じ閾値(第1の閾値及び第2の閾値)を用いることによってリンパ節中の転移巣の測定を行えることが判明した。
本発明の一実施形態による装置1の全体構成を示した斜視図である。 核酸定量部101の全体構成を示した斜視図である。 核酸定量部101の概略平面図である。 制御部102dの構成を示すブロック図である。 制御部102dによる処理フローである。 表示部102cにおける判定結果の表示画面の一例である。 乳がんの転移巣サイズとCK19mRNA定量結果との関係を示すグラフである。 大腸がんの転移巣サイズとCK19mRNA定量結果との関係を示すグラフである。 乳頭腺管癌に由来するがん細胞が転移したリンパ節中のmRNA発現量と転移巣に含まれるがん細胞数の関係を示すグラフである。 充実腺管癌に由来するがん細胞が転移したリンパ節中のmRNA発現量と転移巣に含まれるがん細胞数の関係を示すグラフである。 特定の大きさの転移巣を有するリンパ節中のCK19mRNA発現量の推定値である。 乳がん患者から採取されたリンパ節を用いた場合のCK19mRNA定量結果を示すグラフである。 大腸がん患者から採取されたリンパ節を用いた場合のCK19mRNA定量結果を示すグラフである。

Claims (10)

  1. がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する工程、及び
    前記mRNAの定量結果に基づいて前記リンパ節における転移巣の大きさを判定する工程を含む、がん転移の判定方法。
  2. がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する工程、及び
    前記mRNAの定量結果に基づいて前記リンパ節における転移巣の大きさ又は転移巣に含まれるがん細胞数を定量する工程を含む、がん転移の判定方法。
  3. 前記転移巣の大きさ又は転移巣に含まれるがん細胞数を定量する工程において、
    前記mRNAの定量結果を、前記mRNAの定量結果に対応する第1の閾値と比較し、前記mRNAの定量結果が前記第1の閾値未満である場合は前記リンパ節ががん転移陰性であると判定し、前記定量結果が前記第1の閾値以上である場合は、前記転移巣を定量する、請求項2記載の方法。
  4. がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する工程、及び
    前記mRNAの定量結果を、前記定量結果に対応する第1の閾値及び前記第1の閾値より高値である第2の閾値と比較することにより、前記リンパ節ががん転移陰性、がん転移弱陽性、及びがん転移強陽性の何れであるかを判定する工程を含む、がん転移の判定方法。
  5. 前記mRNAの定量結果が、前記検出用試料中の前記mRNAの絶対量である、請求項1〜4の何れかに記載の方法。
  6. 前記腫瘍マーカーがサイトケラチン19である、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  7. 前記第1の閾値が50〜3000コピー/μL・lysateに設定される、請求項3又は4記載の方法。
  8. 前記第1の閾値が200〜300コピー/μL・lysateに設定される、請求項3又は4記載の方法。
  9. 前記第2の閾値が2000〜20000コピー/μL・lysateに設定される、請求項4記載の方法。
  10. がん細胞の転移が疑われるリンパ節から調製された検出用試料中の腫瘍マーカーmRNAを定量する定量手段、及び
    前記mRNAの定量結果を、前記定量結果に対応する第1の閾値及び前記第1の閾値より高値である第2の閾値と比較することにより、前記リンパ節ががん転移陰性、がん転移弱陽性、及びがん転移強陽性の何れであるかを判定する判定手段を含む、がん転移の判定装置。


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