JP2004045568A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反転トナーの付着に伴う帯電不良に起因するかぶりやゴーストの発生を長期にわたって防止する。
【解決手段】画像形成装置の使用初期においては、帯電補助バイアス印加電源S4が帯電補助ブラシ7に印加する帯電補助バイアスを高めに設定しても、感光ドラム1表面の膜厚減少量が小さいため、ブラシ表面に蓄積されたトナーに対してトナーと逆極性の電荷が過度に流れることはなく、帯電ローラ2のトナー汚染を引き起こす反転トナー、及びゴーストの発生を防止できる。使用後期においては、感光ドラム1表面の膜厚減少量が大きくなるため、帯電補助ブラシ7の帯電補助バイアスを、反転トナーを発生させずかつゴーストが発生しないレベルに低く設定して、帯電ローラ2のトナー汚染によるかぶりを防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成装置の使用初期においては、帯電補助バイアス印加電源S4が帯電補助ブラシ7に印加する帯電補助バイアスを高めに設定しても、感光ドラム1表面の膜厚減少量が小さいため、ブラシ表面に蓄積されたトナーに対してトナーと逆極性の電荷が過度に流れることはなく、帯電ローラ2のトナー汚染を引き起こす反転トナー、及びゴーストの発生を防止できる。使用後期においては、感光ドラム1表面の膜厚減少量が大きくなるため、帯電補助ブラシ7の帯電補助バイアスを、反転トナーを発生させずかつゴーストが発生しないレベルに低く設定して、帯電ローラ2のトナー汚染によるかぶりを防止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触帯電方式、クリーナレスプロセスの転写式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(a)接触帯電
電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等の被帯電体としての像担持体を所定の極性・電位に帯電処理する帯電手段としては、従来より一般にコロナ帯電器が使用されてきた。例えば電子写真方式の像担持体(以下「感光体」という。)にコロナ帯電器を非接触に対向配置して、コロナ帯電器から放出されるコロナに感光体表面をさらして感光体表面を所定の極性・電位に帯電させるものである。近年は、上述の非接触タイプのコロナ帯電器を使用した場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、感光体に電圧(帯電バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接させて感光体表面を所定の極性・電位に帯電させる接触方式の帯電装置の実用化がなされてきている。特に、帯電部材として帯電ローラ(導電ローラ)を用いたローラ帯電方式の帯電装置が帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0003】
また、接触帯電部材として磁気ブラシ帯電部材を有する磁気ブラシ帯電器が知られている。磁気ブラシ帯電部材は、担持体の表面に磁性粒子を磁気拘束して形成した磁気ブラシ部を有している。磁気ブラシ帯電器は、この磁気ブラシ部を感光体に接触させて感光体の帯電を行う。さらに詳しくは、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいはマグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成し、スリーブを停止あるいは回転させて磁気ブラシ部を感光体表面に接触させ、スリーブに帯電バイアスを印加することによって感光体の帯電を行うものである。この磁気ブラシ帯電方式は、帯電装置の安定性という点から好ましく用いられる。
【0004】
また、導電性の繊維をブラシ状に形成したファーブラシ(帯電ファーブラシ)、導電性ゴムをブレード状に形成した導電ゴムブレード(帯電ブレード)等も接触帯電部材として好ましく用いられている。
【0005】
接触帯電の帯電機構には電荷注入(直接帯電)系とコロナ帯電系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現われる。
【0006】
前者の電荷注入帯電系は、接触帯電部材から感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が感光体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電しきい値以下の印加電圧であっても、感光体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この電荷注入帯電系はイオンの発生を伴わない。しかし電荷注入帯電であるため、接触帯電部材の感光体への接触性が帯電性に大きく影響する。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また感光体との速度差を多く持ち、より高い頻度で感光体に接触する構成をとる必要があり、この点において接触帯電部材として特に磁気ブラシ帯電器は安定した帯電を行うことができる。
【0007】
一方、後者のコロナ帯電系は、接触帯電部材と感光体との微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電は接触帯電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要があるが、コロナ帯電器に比べ放電に伴う放電生成物の発生量が格段に少なく、磁気ブラシ帯電器に比べ簡易な構成であるなどの利点があり好ましく用いられている。
【0008】
(b)クリーナレスプロセス(トナーリサイクルプロセス)
また近年、画像形成装置は小型化が進んできたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の画像形成プロセス(作像プロセス)を行う各プロセス機器それぞれ小型になるだけでは画像形成装置の全体的な小型化には限界があった。また、転写後の感光体上の転写残トナー(残留現像剤)は、クリーナ(クリーニング手段)によって回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが好ましい。
【0009】
そこで、クリーナを取り外し、感光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再用する装置構成にした「クリーナレスプロセス」の画像形成装置も出現している。現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位との間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスが簡便になる。
【0010】
また、クリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。また、帯電装置が接触帯電装置の場合には感光体に接触している帯電部材に、現像装置で回収不可能な帯電量をもった転写残トナー(以下適宜「反転トナー」という。)を一旦回収させ、それを現像装置で回収可能な正規極性の帯電量にした後、再び感光体上に吐き出させることにより現像装置で回収させる。
【0011】
(c)画像履歴消し部材(帯電補助ブラシ)
ここで、トナー像転写後の感光体表面に残留する転写残トナーは、前画像をそのまま残した形で存在するため、そのまま帯電装置を通過した場合、前画像部分のみ帯電電位が低下したり、次の画像形成のための露光を遮断したりして、そのままの形で次の現像工程に影響を及ぼし、次の画像上で前画像部分が薄くなったり濃く現われたりといった現象(以下「ゴースト」という。)が起こる。
【0012】
そこで、転写帯電器と帯電装置の間に帯電補助手段を設ける。帯電補助手段としては、例えば毛足長さが6mm、導電性繊維のレーヨンのブラシ(帯電補助ブラシ)を感光体に当接させ、この帯電補助ブラシに帯電極性とは逆のプラス極性の直流電圧を印加した。この帯電補助ブラシは、プラスのバイアスを印加することにより、前画像部分の帯電電位の履歴を効果的に除去し、また転写残トナーを一時的に帯電補助ブラシ内に捕獲し、再び感光体上へ送りだす。この際、帯電補助ブラシ表面にトナーが蓄積してくると、保持量の限界に達し、次々と感光体上へと戻される。したがって、帯電装置と感光体の接触部には、前画像の履歴は失われているため、ゴーストが発生する直接的要因が除去される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の導電性レーヨンによって形成された帯電補助ブラシに印加するプラス側の電圧設定が高すぎると、ブラシ表面に蓄積したトナーに対して過度に正電荷が流れ、反転トナーが発生してしまい、次工程の帯電において不都合が生じていた。
【0014】
すなわち、帯電補助ブラシにより発生した反転トナーの量が増加した場合、それらが帯電装置と感光体との間を通過すると、このとき帯電装置に多量の反転トナーが付着してしまう。
【0015】
本来、帯電装置に付着した反転トナーは、帯電ニップ部における帯電装置表面との摺擦や帯電装置クリーニング部材との摺擦などにより感光体電位と同極の電荷が付与されて感光体へ吐き出されることによって帯電装置の汚染が防止されていた。
【0016】
しかし、過度の反転トナーの発生による付着量の増加は、帯電装置からの吐出し量を上回ってしまう。このため、帯電装置にトナーが蓄積され、帯電装置のトナー汚染による帯電不良が発生し、現像領域においてかぶりが発生していた。特に長期にわたる画像形成により感光体表面の膜厚が減少した場合は、感光体の容量の増加により、一定のブラシバイアスを印加することは過度の正電荷を流すことになり、その傾向は顕著となる。
【0017】
そこで、本発明は、感光体表面の膜厚が減少して帯電補助手段への電流増加に伴う反転トナーの発生を防止し、反転トナーの帯電手段への付着量を減少させて帯電不良に起因するかぶりやゴーストの発生を長期にわたって防止するようにした画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、感光体と、前記感光体表面に接触配置されて前記感光体表面を帯電する帯電手段と、帯電後の前記感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段とを備え、転写時に前記記録材に転写されないで前記感光体表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段を前記現像手段が兼ねる画像形成装置において、前記感光体表面の移動方向に沿っての前記転写手段の下流側でかつ前記帯電手段の上流側において前記感光体表面に当接された帯電補助手段と、前記帯電補助手段に帯電補助バイアスを印加する帯電補助バイアス印加電源と、前記感光体表面の膜厚を検知する膜厚検知手段と、前記膜厚検知手段の検知結果に基づいて、前記帯電補助バイアス印加電源が前記帯電補助手段に印加する帯電補助バイアスを制御する制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段は、前記感光体表面の膜厚の膜厚減少量を検知する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記膜厚検知手段が検知する前記膜厚減少量が大きい程、前記帯電補助バイアスが小さくなるように、前記帯電補助バイアス印加電源を制御する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段が、記録材の画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段である、ことを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段が、前記感光体と前記帯電手段との間に流れる放電電流量の変化量を検知する放電電流量検知手段である、ことを特徴とする。
【0023】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段は、前記帯電手段による前記感光体への帯電バイアスの印加と、前記感光体の回転とが同時に行われる時間の累積計算値に基づいて前記膜厚を検知する、ことを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段が、前記感光体表面に接触配置された接触型膜厚測定器である、ことを特徴とする。
【0025】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記帯電手段は、帯電バイアスが印加される芯金の外周面に導電性ゴムを設けた帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0026】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、前記帯電手段は、前記帯電ローラを前記感光体表面に所定の押圧力で当接させる付勢部材を有する、ことを特徴とする。
【0027】
請求項10に係る発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記感光体は、導電性基体と、前記導電性基体の表面に設けた電荷発生層と、前記電荷発生層の表面に設けた電荷輸送層と、を有する、ことを特徴とする。
【0028】
〔作用〕
画像形成装置の使用初期においては、帯電補助手段に印加する帯電補助バイアスを高めに設定しても、感光体表面の膜厚減少量が小さいため、帯電補助手段表面に蓄積されたトナーに対してトナーと逆極性の電荷が過度に流れることはなく、帯電装置のトナー汚染を引き起こす反転トナーを発生させることなく、しかもゴーストの発生を防止することができる。画像形成装置の使用後期においては、感光体表面の膜厚減少量が大きくなるため、帯電補助手段の帯電補助バイアスを、反転トナーを発生させずかつゴーストが発生しないレベルに低く設定して、帯電装置のトナー汚染によるかぶりを防止することができる。したがって、装置の長寿命化を図ることができる。
【0029】
また、感光体表面の膜厚減少量の変化量は、画像形成枚数、感光体と帯電手段との間の放電電流量の変化、帯電手段への帯電バイアスの印加時間の累積計算値、接触型膜厚測定器等に基づいて検知し、その検知結果に基づいて、その帯電補助手段の帯電補助バイアスを変化させるタイミングを決定するので、効率よく帯電補助手段のバイアスの設定変更が行える。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
【0031】
<実施の形態1>
図1に、本発明に係る画像形成装置の一例として、実施の形態1に係る画像形成装置を示す。同図に示す画像形成装置は、記録材(例えば紙)の最大通紙サイズがA3サイズのレーザビームプリンタ(以下「画像形成装置」という。)であり、電子写真方式、転写方式、接触帯電方式、反発現像方式、クリーナレス等を採用している。
【0032】
[画像形成装置の全体構成]
本実施の形態に係る画像形成装置は、図1に示すように、感光ドラム(像担持体)1を備えている。そして、この感光ドラム1の周囲には、その回転方向(矢印R1方向)に沿ってほぼ順に、帯電ローラ2(接触帯電部材)、露光装置(露光手段)3、現像装置(現像手段)4、転写ローラ(転写手段)5、帯電補助ブラシ(帯電補助手段)7が配設されている。また、記録材Pの搬送方向に沿っての転写ローラ5の下流側には、定着装置(定着手段)6が配設されている。
【0033】
▲1▼ 感光ドラム(像担持体)
実施の形態1に係る画像形成装置は、像担持体として感光ドラム1(回転ドラム型の電子写真感光体)を備えている。この感光ドラム1は負帯電特性のOPC(有機光半導体)で形成された感光層を有している。感光ドラム1は、直径50mmに形成されていて、中心支軸(不図示)を中心に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって矢印R1方向に回転駆動される。
【0034】
図2に感光ドラム1の層構成を模式的に示す。同図に示すように、感光ドラム1は、内側(同図中の下側)に導電性ドラム基体(導電性基体:例えば、アルミニウム製シリンダ)1aを有しており、その表面に内側から順に、光の干渉を抑えるとともに上層の接着性を向上させる下引き層1bと、電荷発生層1cと、電荷輸送層1dとの3層を塗り重ねた構成となっている。このうち電荷発生層1cと電荷輸送層1dとによって感光層を構成している。
【0035】
▲2▼ 帯電ローラ(接触帯電部材)
図1に示す画像形成装置は、帯電手段として、ローラ状に形成された帯電ローラ(接触帯電部材)2を有している。帯電ローラ2は感光ドラム1表面(外周面)を所定の極性・電位に一様に帯電処理する部材である。
【0036】
図2に示すように、帯電ローラ2は、芯金2aの両端部をそれぞれ軸受部材(不図示)によって回転自在に保持されている。軸受部材は、付勢部材としての押圧ばね(圧縮ばね)2eによって感光ドラム1に向けて付勢されており、これにより帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に対して所定の押圧力をもって圧接させて感光ドラム1表面との間に帯電部(帯電ニップ部)aを形成している。帯電ローラ2は、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って、矢印R2方向に従動回転する。
【0037】
帯電ローラ2は、帯電バイアス印加電源S1によって帯電バイアスが印加される。帯電バイアス印加電源S1から帯電ローラ2の芯金2aに対して、帯電バイアスとして、直流電圧と交番電圧とを重畳させた振動電圧が印加される。これにより、回転中の感光ドラム1表面は、所定の極性・電位に均一に(一様に)帯電処理される。この帯電バイアス印加電源S1は、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の放電電流量を検知してこれに基づき放電電流を制御する放電電流量制御手段(不図示)により可変制御され、必要最低限の電流量での帯電処理を行うようになっている。なお、上述の交番電圧とは、正弦波、矩形波、三角波等の時間とともに振幅の変化させる電圧のすべてを意味するものである。
【0038】
帯電ローラ2の長さ(軸方向の長さ)は320mmであり、図2の層構成模型図に示すように、芯金(支持部材)2aの外周面に内側から順次に下層2bと、中間層2cと、表層2dとを積層した3層構成である。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層である。また表層2dは保護層であり、感光ドラム1上にピンホール等の欠陥があった場合でも、リークが発生しないようにしている。
【0039】
さらに具体的には、本実施の形態の帯電ローラ2の仕様は以下のとおりである。
【0040】
【0041】
図2に示すように、帯電ローラ2には、帯電ローラクリーニング部材2fを設けている。帯電ローラクリーニング部材2fは、本実施の形態では、可撓性を有するクリーニングフィルムである。この帯電ローラクリーニング部材2fは、帯電ローラ2の長手方向に対し平行に配置され、かつ同長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材2gに一端(図1では上端)を固定され、自由端側(同図では下端側)近傍の面において帯電ローラ2と接触ニップを形成するよう配置されている。支持部材2gが画像形成装置の駆動モータ(不図示)によりギヤ列(不図示)を介して長手方向に対し一定量の往復運動をするように駆動される。これにより、帯電ローラクリーニング部材2fが帯電ローラ2の表層2dを摺擦する。この摺擦と帯電ローラ2の矢印R2方向の回転とによって、帯電ローラ2の表面2dに付着している付着物汚染(微粉トナー,外添剤など)が除去される。
【0042】
▲3▼ 露光装置(情報書き込み手段)
図1の画像形成装置は、帯電処理された感光ドラム1表面に静電潜像を形成する情報書き込み手段として露光装置を備えている。露光装置3は、本実施の形態では、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナである。露光装置3は、画像読み取り装置(不図示)等のホスト処理から画像形成装置本体側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光Lを出力する。このレーザ光Lは、帯電処理済みの回転中の感光ドラム1表面を、露光位置bにおいて走査露光(イメージ露光)する。この走査露光により、感光ドラム1表面の帯電面のうち、レーザ光Lが照射された部分の電位が低下し、画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。
【0043】
▲4▼ 現像装置(現像手段)
現像手段としての現像装置(現像器)4は、感光ドラム1上の静電潜像に現像剤(トナー)を供給し静電潜像をトナー像として可視化する。本実施の形態では、現像装置4は、二成分磁気ブラシ現像方式の反転現像装置である。
【0044】
現像装置4は、現像容器4a、現像スリーブ4b、マグネットローラ4c、現像剤コーティングブレード4d、現像剤攪拌部材4f、トナーホッパー4gを有している。なお、図1中の符号4eは、現像容器4a内に収納された二成分現像剤を示している。
【0045】
現像容器4aは、二成分現像剤4eを収納するとともに、現像スリーブ4b等を回転可能に支持している。現像スリーブ4bは、非磁性の円筒状の部材であり、外周面の一部を外部に露出させて現像容器4a内に回転可能に配置されている。マグネットローラ4cは、非回転に固定された状態で、現像スリーブ4bの内側に挿設されている。現像剤コーティングブレード4dは、現像スリーブ表面にコートされる二成分現像剤4eの層厚を規制する。現像剤攪拌部材4fは、現像容器4a内の底部側に配設されて、二成分現像剤4eを攪拌するとともに、現像スリーブ4bに向けて搬送する。トナーホッパー4gは、現像容器4aに補給する補給用トナーを収納した容器である。
【0046】
現像容器4a内の二成分現像剤4eは、トナーと磁性キャリヤとの混合物であり、現像剤攪拌部材4fにより攪拌される。本実施の形態において、磁性キャリヤの抵抗は約1013Ω・cm、粒径は40μmである。トナーは磁性キャリヤとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。
【0047】
上述の現像スリーブ4bは、感光ドラム1との最近接距離(S−Dgap)を350μmに保持した状態で、感光ドラム1に近接するように対向配設されている。この感光ドラム1と現像スリーブ4aとの対向部が現像部cとなる。現像スリーブ4bはその表面が、現像部cにおいて感光ドラム1表面の移動方向とは逆方向に移動する方向に回転駆動される。つまり、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に対して、矢印R4方向に回転駆動されている。
【0048】
この現像スリーブ4bの外周面に、内側のマグネットローラ4cの磁力により現像容器4a内の二成分現像剤4eの一部が磁気ブラシ層として吸着保持され、現像スリーブ4bの回転に伴って回転搬送される。磁気ブラシ層は、現像剤コーティングブレード4dにより所定の薄層に整層され、現像部cにおいて感光ドラム1表面に対して接触して感光ドラム表面を適度に摺擦する。現像スリーブ4bには、現像バイアス印加電源S2から所定の現像バイアスが印加される。本実施の形態においては、現像スリーブ4bに印加される現像バイアスは、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)を重畳した振動電圧である。さらに具体的には、直流電圧が−350V、交流電圧が1600Vである。
【0049】
上述の現像装置4において、現像容器4a中の現像剤は回転する現像スリーブ4b表面に薄層としてコーティングされて現像部cに搬送される。ここで現像剤中のトナーは、現像バイアス印加電源S2によって現像スリーブ4bに印加された現像バイアスによる電界によって、感光ドラム1上の静電潜像に対応して選択的に付着される。これにより、静電潜像がトナー像として現像される。本実施の形態の場合は感光ドラム1上の露光明部(レーザ光照射部分)にトナーが付着されて静電潜像が反転現像される。
【0050】
このとき、感光ドラム1上に現像されたトナーの帯電量は−25μC/gである。
【0051】
現像部cを通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブ4bの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
【0052】
現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度を所定のほぼ一定範囲内に維持させるために、現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度が例えば光学式トナー濃度センサ(不図示)によって検知され、その検知情報に応じてトナーホッパー4gが駆動制御されて、トナーホッパー内のトナーが現像容器4a内の二成分現像剤4eに補給される。二成分現像剤4eに補給されたトナーは攪拌部材4fにより攪拌される。
【0053】
▲5▼ 転写手段、定着手段
本実施の形態では、転写手段として転写ローラ5が使用されている。この転写ローラ5は感光ドラム1表面に所定の押圧力をもって圧接されており、その圧接ニップ部が転写部dとなる。この転写部dに給紙機構部(不図示)から所定の制御タイミングにて記録材P(例えば、紙、透明フィルム)が給送される。
【0054】
転写部dに給送された記録材Pは回転中の感光ドラム1と転写ローラ5との間に挟持されて搬送される。記録材Pは、その間、転写ローラ5に対して、転写バイアス印加電源S3からトナーの正規帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転写バイアス(本実施の形態では、+2kV)が印加されることで、表面に感光ドラム1上のトナー像が順次に静電現像器に転写されていく。
【0055】
転写部dを通ってトナー像の転写を受けた記録材Pは、感光ドラム1表面から順次に分離されて定着装置6に搬送され、ここで定着ローラ6aと加圧ローラ6bとによって加熱、加圧されて表面にトナー像が定着される。そして、画像形成物(プリント、コピー)として出力される。
【0056】
本実施の形態の画像形成装置は、クリーナレスプロセスであり、転写部dで記録材Pに転写されずに感光ドラム1表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去する専用のクリーナは配置されていない。転写残トナーは、後述するように、引き続く感光ドラム1の回転で帯電部aに至り、感光ドラム1に接触している帯電ローラ2に一時的に付着し、その付着トナーが再び感光ドラム1上に吐き出されて最終的に現像装置4に回収される。こうして、感光ドラム1は繰り返して画像形成に供される。
【0057】
感光ドラム1の回転方向に沿っての転写部aの下流側でかつ帯電部aの上流側には、帯電補助手段としての帯電補助ブラシ7が配設されていて、感光ドラム1表面に当接されている。帯電補助ブラシ7は、帯電補助バイアス印加電源S4によって、ACバイアス、帯電と逆極性のDCバイアス、又はACバイアスを重畳した帯電と逆極性のDCバイアスが印加される導電性ブラシであり、帯電ローラ2による帯電直前の感光ドラム1表面の電位をならして前画像の履歴を消すと同時に、転写残トナーを一時的にこのブラシ内に捕獲し、再び感光ドラム1上へ送りだす。この際、転写残トナーは、ブラシ表面に蓄積してくると、保持量の限界に達し、次々と感光ドラム1表面に戻されることになる。上述の帯電補助バイアス印加電源S4によって帯電補助ブラシ7に印加される印加バイアスは、制御手段8によって制御される。この制御手段8には後述の画像形成枚数検知手段からの情報、つまり画像形成枚数についての情報が入力されるようになっている。帯電補助ブラシ7については、後にさらに詳述する。
【0058】
[画像形成の動作工程]
次に上述構成の画像形成装置の動作シーケンスを説明する。
【0059】
▲1▼ 前多回転工程:画像形成装置の始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチのオンにより、画像形成装置のメインモータを駆動させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0060】
▲2▼ 前回転工程:画像形成前動作を実行させる期間である。この前回転工程は前多回転工程中に画像形成信号が入力したときには前多回転工程に引き続いて実行される。画像形成信号の入力がないときには前多回転工程の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置は画像形成信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。画像形成信号が入力すると、前回転工程が実行される。
【0061】
▲3▼ 画像形成工程(印字工程):所定の前回転工程が終了すると、引き続いて感光ドラム1に対する画像形成プロセスが実行され、感光ドラム1表面に形成されたトナー像の記録材Pへの転写、定着装置6によるトナー像の定着処理がなされて画像形成物が出力される。連続画像形成(連続印字)モードの場合は上述の画像形成工程が所定の設定画像形成枚数分繰り返して実行される。
【0062】
▲4▼ 紙間工程:連続画像形成モードにおいて、先行する記録材Pの後端部が転写部dを通過した後、次の(後続する)記録材Pの先端部が転写部dに到達するまでの間の、転写部dにおける記録材Pの非通紙状態期間である。感光ドラム1表面のうち、この期間に転写部dを通過する領域が、その前に帯電ニップ部aを通過する間は、帯電バイアスのAC成分の印加を停止させ、帯電ローラ2に一時的に付着した転写残トナーを感光ドラム1表面に吐き出させる。
【0063】
▲5▼ 後回転工程:最後の記録材Pの画像形成工程が終了した後もしばらくの間はインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。この期間においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の印加を停止させることで、帯電ローラ2に一時的に付着した転写残トナーを感光ドラム1面に吐き出させる。
【0064】
▲6▼スタンバイ:所定の後回転工程が終了すると、メインモータの駆動が停止され、光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置は次の画像形成スタート信号が入力するまでスタンバイ状態に保たれる。
【0065】
1枚だけの画像形成の場合は、その画像形成終了後、画像形成装置は、後回転工程を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態において画像形成スタート信号が入力されると、画像形成装置は、前回転工程に移行する。
【0066】
上述の▲3▼の画像形成工程が画像形成時であり、▲1▼の前多回転工程、▲2▼の前回転工程、▲4▼の紙間工程、▲5▼の後回転工程が非画像形成時になる。
【0067】
[クリーナレスシステム]
本実施の形態の画像形成装置は、クリーナレスプロセスを採用しているので、記録材Pに対するトナー像転写後に感光ドラム1表面に残留したトナー(転写残トナー)は、感光ドラム1の帯電部aに持ち運ばれて帯電ローラ2に付着して一時的に回収される。感光ドラム1上の転写残トナーは、転写時の剥離放電などにより、極性が正のもの(反転トナー)と負のものとが混在していることが多い。この極性が混在した転写残トナーが帯電ローラ2に至って一時的に付着する。この転写残トナーの帯電ローラ2への付着は、帯電ローラ2に交番電圧を印加することで、帯電ローラ2と感光ドラム1間の振動電界効果によってより増加し、特に反転トナーの付着は極性が負のものに比べより顕著である。帯電ローラ2に付着した転写残トナーのうち、極性が負のものは感光ドラム1上に吐き出され、正のものは吐き出されることなく帯電ローラ2表面を連れ回る。
【0068】
感光ドラム1上に吐き出された正規極性の転写残トナーは現像部cに至って現像装置4の現像スリーブ4bによる現像時のかぶり取り電界によって現像同時クリーニングで回収される。この転写残トナーの現像同時回収は、回転方向の画像領域が、感光ドラム1の周長よりも長い場合には、その他の帯電、露光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行われる。これにより転写残トナーは現像装置4内に回収されて次工程以後も用いられるため、廃トナーをなくすことができる。また、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0069】
上述の二成分現像剤4eのトナーとして、重合法で製造された高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができ、また帯電ローラ2から吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。二成分接触現像方式の現像装置4を用いることでも帯電ローラ2から吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させている。
【0070】
ここで、通常、トナーは電気抵抗が比較的高いため、先に示したように、反転トナーが帯電ローラ2に付着し、帯電ローラ2から吐き出されることなく連れ回った場合、このようなトナー粒子が付着することは帯電ローラ2の電気抵抗を上昇させて帯電能を低下させる原因となる。付着トナー量が比較的多い場合は、非画像形成時に大量のトナーを吐き出すことで、良好な帯電を維持することが必要となる。
【0071】
ここでトナー吐き出しについて簡単に説明する。帯電ローラ2にトナーが付着した場合、その付着部分の電気抵抗は次第に大きくなっていくため、帯電部a通過中に充分な電荷の移動が行われず、帯電部a通過後の感光ドラム1の表面電位は、付着してない部分のそれと比較して小さくなる。以下、帯電ローラ2にトナーが付着した部分と付着していない部分の電位差をΔVとする。帯電ローラ2に付着したトナーが帯電部aにおける帯電ローラ2表面との摺擦や帯電ローラクリーニング部材2fとの摺擦により感光ドラム1の表面電位と同極の電荷を付与されている場合、電位差ΔVによって発生する電界により付着トナーは帯電ローラ2から感光ドラム1表面に吐き出される。特開平9−96949号公報などに開示されるように、この現象を利用した、非画像形成時に帯電バイアスのAC成分(交流成分)の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させることで電位差ΔVを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて帯電ローラ2の電気抵抗上昇を抑える方法が知られている。
【0072】
上述の非画像形成時の吐き出しとしては、紙間や画像形成動作終了後の後回転などで行うことで、長期の使用において帯電ローラ2上の付着トナー量を一定以下に保つことが可能となる。
【0073】
[帯電補助ブラシ]
前述のように、帯電補助手段としての帯電補助ブラシ7は、転写ローラ5(転写部d)と帯電ローラ2(帯電部a)との間において感光ドラム1表面に当接されている。そして、制御手段8によって制御された帯電補助バイアス印加電源S4によって、ACバイアス、帯電と逆極性のDCバイアス、又はACバイアスを重畳した帯電と逆極性のDCバイアスが印加される。これにより、帯電ローラ2による帯電直前の感光ドラム1の表面電位をならすと同時に、転写残トナーを一時的にこのブラシ内に捕獲し、再び感光ドラム1表面に送りだす。この際、転写残トナーは、ブラシ表面に蓄積されていくと、保持量の限界に達し、次々と感光ドラム1上に戻される。したがって、帯電補助ブラシ7は、前画像の履歴をならし、ゴーストが発生する直接的要因を除去する帯電補助手段となる。
【0074】
ここで、帯電ローラ2に付着したトナー量は、非画像形成時に帯電バイアスのAC成分(交流成分)の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させたりすることで電位差ΔVを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて一定に保つことができる。しかし、画像形成装置の使用が進んだ使用後期において、感光ドラム1表面の膜厚が減少してきた場合などに帯電補助ブラシ7に印加するプラス側の電圧設定が高すぎると、ブラシ表面に蓄積したトナーに対して過度に正電荷が流れ、反転トナーが発生してしまう。この反転トナーは帯電ローラ2と感光ドラム1との間の帯電部aを通過することにより、帯電ローラ2に多量に付着する。したがって、帯電ローラ2によって反転トナーが正規極性化されて感光ドラム1表面に吐き出される量よりも、付着する量が増加してしまう場合が発生する。なお、感光ドラム1表面の膜厚とは、本実施の形態では、図2中の感光層の厚さ、すなわち電荷発生層1cと電荷輸送層1dとを加えた部分の厚さをいうものとする。
【0075】
また、さらなる高寿命化を目標とする場合は、結局、帯電ローラ2へのトナーの付着量が増加してくるため帯電不良となる。そして、帯電補助ブラシ7が帯電不良をもたらす一因となっている。
【0076】
帯電補助ブラシ7の印加バイアス設定については従来例で説明したとおり、長期にわたる画像形成においては設定次第で良好なトナー像の形成を維持する寿命を左右する。帯電補助ブラシ7の印加バイアスが必要以上に高い場合はかぶりの発生が早まり、逆に印加バイアスが低い設定の場合にはゴーストの発生が早まる。
【0077】
そこで本実施の形態においては、感光ドラム1の膜厚に応じて、帯電補助ブラシ7に印加する印加バイアスを変化させるようにした。以下詳述する。
【0078】
図4は、本実施の形態における帯電補助ブラシ7についての感光ドラム1の表面膜厚依存性を表す説明図である。横軸には画像形成枚数(作像枚数)を、また縦軸には膜厚減少量を取っている。図3中のAは、画像比率5%のA4サイズの記録材Pを長期通紙(通紙耐久)した場合の、かぶりの発生しない上限の帯電補助ブラシ7の印加バイアス値である。一方、図3中のBは、ゴーストの発生しない下限の帯電補助ブラシ7の印加バイアス値である。すなわち同図中のAとBとの間が、かぶり及びゴーストが発生しない範囲となる。ただしこれは帯電補助ブラシ7に対する印加バイアスが一定の場合であり、通紙耐久後期における感光ドラム1表面の膜厚減少量が増加するほど帯電補助ブラシ7の効果、又は影響が強くなることを意味している。つまり感光ドラム1表面の膜厚減少量が増加するほど、帯電補助ブラシ7から感光ドラム1及びブラシ表面に蓄積したトナーに対して正電荷が流れやすくなるため、より小さいバイアスでもゴーストの発生を抑えられるが、トナーに対して過度の正電荷が流れることで発生する反転トナーの増加により、かぶりが発生し易くなっていることがわかる。
【0079】
そこで本発明においては、感光ドラム1表面の膜厚減少量に応じて帯電補助ブラシ7への印加バイアスを変更するようにした。なお、本実施の形態においては、感光ドラム1表面の膜厚減少量を検知する膜厚検知手段9として、画像形成枚数検知手段(例えばカウンタ)を使用した。画像形成枚数(作像枚数)と膜厚減少量と対応関係を実験等によってあらかじめ調べ、図4に示すような対応関係を作成しておく。画像形成枚数検知手段が検知する画像形成枚数から換算される膜厚減少量に応じて、制御手段8により、帯電補助ブラシ7への印加バイアスを変更した。本実施の形態では、図5に示すように、膜厚減少量0(μm)から12.5(μm)以上を、膜厚減少量段階として6段階(段階1〜段階6)に分割し、それぞれの段階に対して帯電補助ブラシ7への印加バイアスを決めるようにした。
【0080】
上述のように、画像形成枚数の増加に伴う、感光ドラム1表面の膜厚減少量の増加に応じて、帯電補助ブラシ7に印加する印加バイアスを変化させることにより、かぶり及びゴーストが発生しないレベルで良質な画像を維持できる寿命は、帯電補助ブラシ7に対する印加バイアスを400Vと一定とした場合では約30K(30000)枚だったのに対し、ここでは40K枚まで延長することができた。
【0081】
<実施の形態2>
本実施の形態では、通紙耐久において形成される画像の画像比率や画像サイズが一定でない場合を想定した。画像サイズが一定でない場合、画像形成枚数が同じであっても、感光ドラム1表面の膜厚減少量は異なる。本実施の形態では、感光ドラム1と帯電ローラ2との間を流れる放電電流量を検知する放電電流量検知手段(不図示)を膜厚検知手段9として有している。放電電流量検知手段の検知結果は、図1に示す制御手段8に入力される。
【0082】
図6に示すように、通紙耐久初期からの放電電流量変化量と膜厚減少量との対応関係をあらかじめ求めておく。そして、この対応関係に基づいて、放電電流量検知手段が検知する放電電流量の変化量を、感光ドラム1表面の膜厚減少量に換算する。この膜厚減少量に応じて、制御手段8により、帯電補助バイアス印加電源S4が帯電補助ブラシ7に印加する印加バイアスを変更した。図7に示すように、膜厚減少量0(μm)から12.0(μm)以上までを6段階(段階1〜段階6)に分割し、それぞれの段階に対して帯電補助ブラシ7への印加バイアスを設定した。
【0083】
本実施の形態によると、形成される画像の画像比率や画像サイズが一定でない場合であっても、かぶり及びゴーストが発生しないレベルで良質な画像を維持する寿命は、42K枚相当まで維持された。
【0084】
なお、実施の形態1及び実施の形態2においては帯電ローラ帯電方式で、感光ドラム1表面の膜厚減少量を検知する情報として通紙枚数や放電電流量の通紙耐久初期からの変化量を用いて説明を行ったが、その他の帯電手段としてブラシ帯電などの各種接触帯電方式を用いること、また感光ドラム1表面の膜厚減少量の検知手段(膜厚検知手段)として、帯電ローラ2への帯電バイアス印加時間の累積計算値(すなわち、帯電ローラ2による感光ドラム1への帯電バイアスの印加と、感光ドラム1の回転とが同時に行われる時間の累積計算値)、感光ドラム1表面に接触した接触型膜厚測定器による測定値等を使用してもよい。つまり、感光ドラム1表面の膜厚減少量を適宜に検知できれば、その検知方法は任意の検知方法を採用することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、クリーナレス、接触帯電方式の画像形成装置において、画像形成の進行に伴う感光体表面の膜厚減少量を検知する膜厚検知手段と、膜厚検知手段の検知結果に基づいて帯電補助手段へ印加する帯電補助バイアスを制御する制御手段とを備えることにより、かぶりやゴーストのない良好な画像をより長期間にわたって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を模式的に示す縦断面図である。
【図2】感光ドラム及び帯電ローラの層構成を模式的に示す縦断面図である。
【図3】実施の形態1における、膜厚減少量と帯電補助ブラシへの印加バイアスとの関係を示す図である。
【図4】実施の形態1における、画像形成枚数と感光体表面の膜厚減少量との関係を示す図である。
【図5】表面膜厚減少量(作図枚数)を6段階に分けて、それぞれの段階において、帯電補助ブラシに印加する印加バイアスを設定した結果を示す図である。
【図6】実施の形態2における、放電電流量変化量と感光体表面の膜厚減少量との関係を示す図である。
【図7】表面膜厚減少量(放電電流量変化量)を6段階に分けて、それぞれの段階において、帯電補助ブラシに印加する印加バイアスを設定した結果を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体(感光ドラム)
1a 導電性基体(導電性ドラム基体)
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
2 帯電手段(帯電ローラ)
2a 芯金
2b 導電性ゴム(下層)
2e 付勢部材(押圧ばね)
3 露光手段(露光装置)
4 現像手段(現像装置)
5 転写手段(転写ローラ)
7 帯電補助手段(帯電補助ブラシ)
8 制御手段
9 膜厚検知手段
P 記録材
S4 帯電補助バイアス印加電源
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触帯電方式、クリーナレスプロセスの転写式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(a)接触帯電
電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等の被帯電体としての像担持体を所定の極性・電位に帯電処理する帯電手段としては、従来より一般にコロナ帯電器が使用されてきた。例えば電子写真方式の像担持体(以下「感光体」という。)にコロナ帯電器を非接触に対向配置して、コロナ帯電器から放出されるコロナに感光体表面をさらして感光体表面を所定の極性・電位に帯電させるものである。近年は、上述の非接触タイプのコロナ帯電器を使用した場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、感光体に電圧(帯電バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接させて感光体表面を所定の極性・電位に帯電させる接触方式の帯電装置の実用化がなされてきている。特に、帯電部材として帯電ローラ(導電ローラ)を用いたローラ帯電方式の帯電装置が帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0003】
また、接触帯電部材として磁気ブラシ帯電部材を有する磁気ブラシ帯電器が知られている。磁気ブラシ帯電部材は、担持体の表面に磁性粒子を磁気拘束して形成した磁気ブラシ部を有している。磁気ブラシ帯電器は、この磁気ブラシ部を感光体に接触させて感光体の帯電を行う。さらに詳しくは、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいはマグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成し、スリーブを停止あるいは回転させて磁気ブラシ部を感光体表面に接触させ、スリーブに帯電バイアスを印加することによって感光体の帯電を行うものである。この磁気ブラシ帯電方式は、帯電装置の安定性という点から好ましく用いられる。
【0004】
また、導電性の繊維をブラシ状に形成したファーブラシ(帯電ファーブラシ)、導電性ゴムをブレード状に形成した導電ゴムブレード(帯電ブレード)等も接触帯電部材として好ましく用いられている。
【0005】
接触帯電の帯電機構には電荷注入(直接帯電)系とコロナ帯電系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現われる。
【0006】
前者の電荷注入帯電系は、接触帯電部材から感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が感光体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電しきい値以下の印加電圧であっても、感光体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この電荷注入帯電系はイオンの発生を伴わない。しかし電荷注入帯電であるため、接触帯電部材の感光体への接触性が帯電性に大きく影響する。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また感光体との速度差を多く持ち、より高い頻度で感光体に接触する構成をとる必要があり、この点において接触帯電部材として特に磁気ブラシ帯電器は安定した帯電を行うことができる。
【0007】
一方、後者のコロナ帯電系は、接触帯電部材と感光体との微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電は接触帯電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要があるが、コロナ帯電器に比べ放電に伴う放電生成物の発生量が格段に少なく、磁気ブラシ帯電器に比べ簡易な構成であるなどの利点があり好ましく用いられている。
【0008】
(b)クリーナレスプロセス(トナーリサイクルプロセス)
また近年、画像形成装置は小型化が進んできたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の画像形成プロセス(作像プロセス)を行う各プロセス機器それぞれ小型になるだけでは画像形成装置の全体的な小型化には限界があった。また、転写後の感光体上の転写残トナー(残留現像剤)は、クリーナ(クリーニング手段)によって回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが好ましい。
【0009】
そこで、クリーナを取り外し、感光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再用する装置構成にした「クリーナレスプロセス」の画像形成装置も出現している。現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位との間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスが簡便になる。
【0010】
また、クリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。また、帯電装置が接触帯電装置の場合には感光体に接触している帯電部材に、現像装置で回収不可能な帯電量をもった転写残トナー(以下適宜「反転トナー」という。)を一旦回収させ、それを現像装置で回収可能な正規極性の帯電量にした後、再び感光体上に吐き出させることにより現像装置で回収させる。
【0011】
(c)画像履歴消し部材(帯電補助ブラシ)
ここで、トナー像転写後の感光体表面に残留する転写残トナーは、前画像をそのまま残した形で存在するため、そのまま帯電装置を通過した場合、前画像部分のみ帯電電位が低下したり、次の画像形成のための露光を遮断したりして、そのままの形で次の現像工程に影響を及ぼし、次の画像上で前画像部分が薄くなったり濃く現われたりといった現象(以下「ゴースト」という。)が起こる。
【0012】
そこで、転写帯電器と帯電装置の間に帯電補助手段を設ける。帯電補助手段としては、例えば毛足長さが6mm、導電性繊維のレーヨンのブラシ(帯電補助ブラシ)を感光体に当接させ、この帯電補助ブラシに帯電極性とは逆のプラス極性の直流電圧を印加した。この帯電補助ブラシは、プラスのバイアスを印加することにより、前画像部分の帯電電位の履歴を効果的に除去し、また転写残トナーを一時的に帯電補助ブラシ内に捕獲し、再び感光体上へ送りだす。この際、帯電補助ブラシ表面にトナーが蓄積してくると、保持量の限界に達し、次々と感光体上へと戻される。したがって、帯電装置と感光体の接触部には、前画像の履歴は失われているため、ゴーストが発生する直接的要因が除去される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の導電性レーヨンによって形成された帯電補助ブラシに印加するプラス側の電圧設定が高すぎると、ブラシ表面に蓄積したトナーに対して過度に正電荷が流れ、反転トナーが発生してしまい、次工程の帯電において不都合が生じていた。
【0014】
すなわち、帯電補助ブラシにより発生した反転トナーの量が増加した場合、それらが帯電装置と感光体との間を通過すると、このとき帯電装置に多量の反転トナーが付着してしまう。
【0015】
本来、帯電装置に付着した反転トナーは、帯電ニップ部における帯電装置表面との摺擦や帯電装置クリーニング部材との摺擦などにより感光体電位と同極の電荷が付与されて感光体へ吐き出されることによって帯電装置の汚染が防止されていた。
【0016】
しかし、過度の反転トナーの発生による付着量の増加は、帯電装置からの吐出し量を上回ってしまう。このため、帯電装置にトナーが蓄積され、帯電装置のトナー汚染による帯電不良が発生し、現像領域においてかぶりが発生していた。特に長期にわたる画像形成により感光体表面の膜厚が減少した場合は、感光体の容量の増加により、一定のブラシバイアスを印加することは過度の正電荷を流すことになり、その傾向は顕著となる。
【0017】
そこで、本発明は、感光体表面の膜厚が減少して帯電補助手段への電流増加に伴う反転トナーの発生を防止し、反転トナーの帯電手段への付着量を減少させて帯電不良に起因するかぶりやゴーストの発生を長期にわたって防止するようにした画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、感光体と、前記感光体表面に接触配置されて前記感光体表面を帯電する帯電手段と、帯電後の前記感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段とを備え、転写時に前記記録材に転写されないで前記感光体表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段を前記現像手段が兼ねる画像形成装置において、前記感光体表面の移動方向に沿っての前記転写手段の下流側でかつ前記帯電手段の上流側において前記感光体表面に当接された帯電補助手段と、前記帯電補助手段に帯電補助バイアスを印加する帯電補助バイアス印加電源と、前記感光体表面の膜厚を検知する膜厚検知手段と、前記膜厚検知手段の検知結果に基づいて、前記帯電補助バイアス印加電源が前記帯電補助手段に印加する帯電補助バイアスを制御する制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段は、前記感光体表面の膜厚の膜厚減少量を検知する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記膜厚検知手段が検知する前記膜厚減少量が大きい程、前記帯電補助バイアスが小さくなるように、前記帯電補助バイアス印加電源を制御する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段が、記録材の画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段である、ことを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段が、前記感光体と前記帯電手段との間に流れる放電電流量の変化量を検知する放電電流量検知手段である、ことを特徴とする。
【0023】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段は、前記帯電手段による前記感光体への帯電バイアスの印加と、前記感光体の回転とが同時に行われる時間の累積計算値に基づいて前記膜厚を検知する、ことを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記膜厚検知手段が、前記感光体表面に接触配置された接触型膜厚測定器である、ことを特徴とする。
【0025】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記帯電手段は、帯電バイアスが印加される芯金の外周面に導電性ゴムを設けた帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0026】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、前記帯電手段は、前記帯電ローラを前記感光体表面に所定の押圧力で当接させる付勢部材を有する、ことを特徴とする。
【0027】
請求項10に係る発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記感光体は、導電性基体と、前記導電性基体の表面に設けた電荷発生層と、前記電荷発生層の表面に設けた電荷輸送層と、を有する、ことを特徴とする。
【0028】
〔作用〕
画像形成装置の使用初期においては、帯電補助手段に印加する帯電補助バイアスを高めに設定しても、感光体表面の膜厚減少量が小さいため、帯電補助手段表面に蓄積されたトナーに対してトナーと逆極性の電荷が過度に流れることはなく、帯電装置のトナー汚染を引き起こす反転トナーを発生させることなく、しかもゴーストの発生を防止することができる。画像形成装置の使用後期においては、感光体表面の膜厚減少量が大きくなるため、帯電補助手段の帯電補助バイアスを、反転トナーを発生させずかつゴーストが発生しないレベルに低く設定して、帯電装置のトナー汚染によるかぶりを防止することができる。したがって、装置の長寿命化を図ることができる。
【0029】
また、感光体表面の膜厚減少量の変化量は、画像形成枚数、感光体と帯電手段との間の放電電流量の変化、帯電手段への帯電バイアスの印加時間の累積計算値、接触型膜厚測定器等に基づいて検知し、その検知結果に基づいて、その帯電補助手段の帯電補助バイアスを変化させるタイミングを決定するので、効率よく帯電補助手段のバイアスの設定変更が行える。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
【0031】
<実施の形態1>
図1に、本発明に係る画像形成装置の一例として、実施の形態1に係る画像形成装置を示す。同図に示す画像形成装置は、記録材(例えば紙)の最大通紙サイズがA3サイズのレーザビームプリンタ(以下「画像形成装置」という。)であり、電子写真方式、転写方式、接触帯電方式、反発現像方式、クリーナレス等を採用している。
【0032】
[画像形成装置の全体構成]
本実施の形態に係る画像形成装置は、図1に示すように、感光ドラム(像担持体)1を備えている。そして、この感光ドラム1の周囲には、その回転方向(矢印R1方向)に沿ってほぼ順に、帯電ローラ2(接触帯電部材)、露光装置(露光手段)3、現像装置(現像手段)4、転写ローラ(転写手段)5、帯電補助ブラシ(帯電補助手段)7が配設されている。また、記録材Pの搬送方向に沿っての転写ローラ5の下流側には、定着装置(定着手段)6が配設されている。
【0033】
▲1▼ 感光ドラム(像担持体)
実施の形態1に係る画像形成装置は、像担持体として感光ドラム1(回転ドラム型の電子写真感光体)を備えている。この感光ドラム1は負帯電特性のOPC(有機光半導体)で形成された感光層を有している。感光ドラム1は、直径50mmに形成されていて、中心支軸(不図示)を中心に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって矢印R1方向に回転駆動される。
【0034】
図2に感光ドラム1の層構成を模式的に示す。同図に示すように、感光ドラム1は、内側(同図中の下側)に導電性ドラム基体(導電性基体:例えば、アルミニウム製シリンダ)1aを有しており、その表面に内側から順に、光の干渉を抑えるとともに上層の接着性を向上させる下引き層1bと、電荷発生層1cと、電荷輸送層1dとの3層を塗り重ねた構成となっている。このうち電荷発生層1cと電荷輸送層1dとによって感光層を構成している。
【0035】
▲2▼ 帯電ローラ(接触帯電部材)
図1に示す画像形成装置は、帯電手段として、ローラ状に形成された帯電ローラ(接触帯電部材)2を有している。帯電ローラ2は感光ドラム1表面(外周面)を所定の極性・電位に一様に帯電処理する部材である。
【0036】
図2に示すように、帯電ローラ2は、芯金2aの両端部をそれぞれ軸受部材(不図示)によって回転自在に保持されている。軸受部材は、付勢部材としての押圧ばね(圧縮ばね)2eによって感光ドラム1に向けて付勢されており、これにより帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に対して所定の押圧力をもって圧接させて感光ドラム1表面との間に帯電部(帯電ニップ部)aを形成している。帯電ローラ2は、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って、矢印R2方向に従動回転する。
【0037】
帯電ローラ2は、帯電バイアス印加電源S1によって帯電バイアスが印加される。帯電バイアス印加電源S1から帯電ローラ2の芯金2aに対して、帯電バイアスとして、直流電圧と交番電圧とを重畳させた振動電圧が印加される。これにより、回転中の感光ドラム1表面は、所定の極性・電位に均一に(一様に)帯電処理される。この帯電バイアス印加電源S1は、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の放電電流量を検知してこれに基づき放電電流を制御する放電電流量制御手段(不図示)により可変制御され、必要最低限の電流量での帯電処理を行うようになっている。なお、上述の交番電圧とは、正弦波、矩形波、三角波等の時間とともに振幅の変化させる電圧のすべてを意味するものである。
【0038】
帯電ローラ2の長さ(軸方向の長さ)は320mmであり、図2の層構成模型図に示すように、芯金(支持部材)2aの外周面に内側から順次に下層2bと、中間層2cと、表層2dとを積層した3層構成である。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層である。また表層2dは保護層であり、感光ドラム1上にピンホール等の欠陥があった場合でも、リークが発生しないようにしている。
【0039】
さらに具体的には、本実施の形態の帯電ローラ2の仕様は以下のとおりである。
【0040】
【0041】
図2に示すように、帯電ローラ2には、帯電ローラクリーニング部材2fを設けている。帯電ローラクリーニング部材2fは、本実施の形態では、可撓性を有するクリーニングフィルムである。この帯電ローラクリーニング部材2fは、帯電ローラ2の長手方向に対し平行に配置され、かつ同長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材2gに一端(図1では上端)を固定され、自由端側(同図では下端側)近傍の面において帯電ローラ2と接触ニップを形成するよう配置されている。支持部材2gが画像形成装置の駆動モータ(不図示)によりギヤ列(不図示)を介して長手方向に対し一定量の往復運動をするように駆動される。これにより、帯電ローラクリーニング部材2fが帯電ローラ2の表層2dを摺擦する。この摺擦と帯電ローラ2の矢印R2方向の回転とによって、帯電ローラ2の表面2dに付着している付着物汚染(微粉トナー,外添剤など)が除去される。
【0042】
▲3▼ 露光装置(情報書き込み手段)
図1の画像形成装置は、帯電処理された感光ドラム1表面に静電潜像を形成する情報書き込み手段として露光装置を備えている。露光装置3は、本実施の形態では、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナである。露光装置3は、画像読み取り装置(不図示)等のホスト処理から画像形成装置本体側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光Lを出力する。このレーザ光Lは、帯電処理済みの回転中の感光ドラム1表面を、露光位置bにおいて走査露光(イメージ露光)する。この走査露光により、感光ドラム1表面の帯電面のうち、レーザ光Lが照射された部分の電位が低下し、画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。
【0043】
▲4▼ 現像装置(現像手段)
現像手段としての現像装置(現像器)4は、感光ドラム1上の静電潜像に現像剤(トナー)を供給し静電潜像をトナー像として可視化する。本実施の形態では、現像装置4は、二成分磁気ブラシ現像方式の反転現像装置である。
【0044】
現像装置4は、現像容器4a、現像スリーブ4b、マグネットローラ4c、現像剤コーティングブレード4d、現像剤攪拌部材4f、トナーホッパー4gを有している。なお、図1中の符号4eは、現像容器4a内に収納された二成分現像剤を示している。
【0045】
現像容器4aは、二成分現像剤4eを収納するとともに、現像スリーブ4b等を回転可能に支持している。現像スリーブ4bは、非磁性の円筒状の部材であり、外周面の一部を外部に露出させて現像容器4a内に回転可能に配置されている。マグネットローラ4cは、非回転に固定された状態で、現像スリーブ4bの内側に挿設されている。現像剤コーティングブレード4dは、現像スリーブ表面にコートされる二成分現像剤4eの層厚を規制する。現像剤攪拌部材4fは、現像容器4a内の底部側に配設されて、二成分現像剤4eを攪拌するとともに、現像スリーブ4bに向けて搬送する。トナーホッパー4gは、現像容器4aに補給する補給用トナーを収納した容器である。
【0046】
現像容器4a内の二成分現像剤4eは、トナーと磁性キャリヤとの混合物であり、現像剤攪拌部材4fにより攪拌される。本実施の形態において、磁性キャリヤの抵抗は約1013Ω・cm、粒径は40μmである。トナーは磁性キャリヤとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。
【0047】
上述の現像スリーブ4bは、感光ドラム1との最近接距離(S−Dgap)を350μmに保持した状態で、感光ドラム1に近接するように対向配設されている。この感光ドラム1と現像スリーブ4aとの対向部が現像部cとなる。現像スリーブ4bはその表面が、現像部cにおいて感光ドラム1表面の移動方向とは逆方向に移動する方向に回転駆動される。つまり、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に対して、矢印R4方向に回転駆動されている。
【0048】
この現像スリーブ4bの外周面に、内側のマグネットローラ4cの磁力により現像容器4a内の二成分現像剤4eの一部が磁気ブラシ層として吸着保持され、現像スリーブ4bの回転に伴って回転搬送される。磁気ブラシ層は、現像剤コーティングブレード4dにより所定の薄層に整層され、現像部cにおいて感光ドラム1表面に対して接触して感光ドラム表面を適度に摺擦する。現像スリーブ4bには、現像バイアス印加電源S2から所定の現像バイアスが印加される。本実施の形態においては、現像スリーブ4bに印加される現像バイアスは、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)を重畳した振動電圧である。さらに具体的には、直流電圧が−350V、交流電圧が1600Vである。
【0049】
上述の現像装置4において、現像容器4a中の現像剤は回転する現像スリーブ4b表面に薄層としてコーティングされて現像部cに搬送される。ここで現像剤中のトナーは、現像バイアス印加電源S2によって現像スリーブ4bに印加された現像バイアスによる電界によって、感光ドラム1上の静電潜像に対応して選択的に付着される。これにより、静電潜像がトナー像として現像される。本実施の形態の場合は感光ドラム1上の露光明部(レーザ光照射部分)にトナーが付着されて静電潜像が反転現像される。
【0050】
このとき、感光ドラム1上に現像されたトナーの帯電量は−25μC/gである。
【0051】
現像部cを通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブ4bの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
【0052】
現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度を所定のほぼ一定範囲内に維持させるために、現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度が例えば光学式トナー濃度センサ(不図示)によって検知され、その検知情報に応じてトナーホッパー4gが駆動制御されて、トナーホッパー内のトナーが現像容器4a内の二成分現像剤4eに補給される。二成分現像剤4eに補給されたトナーは攪拌部材4fにより攪拌される。
【0053】
▲5▼ 転写手段、定着手段
本実施の形態では、転写手段として転写ローラ5が使用されている。この転写ローラ5は感光ドラム1表面に所定の押圧力をもって圧接されており、その圧接ニップ部が転写部dとなる。この転写部dに給紙機構部(不図示)から所定の制御タイミングにて記録材P(例えば、紙、透明フィルム)が給送される。
【0054】
転写部dに給送された記録材Pは回転中の感光ドラム1と転写ローラ5との間に挟持されて搬送される。記録材Pは、その間、転写ローラ5に対して、転写バイアス印加電源S3からトナーの正規帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転写バイアス(本実施の形態では、+2kV)が印加されることで、表面に感光ドラム1上のトナー像が順次に静電現像器に転写されていく。
【0055】
転写部dを通ってトナー像の転写を受けた記録材Pは、感光ドラム1表面から順次に分離されて定着装置6に搬送され、ここで定着ローラ6aと加圧ローラ6bとによって加熱、加圧されて表面にトナー像が定着される。そして、画像形成物(プリント、コピー)として出力される。
【0056】
本実施の形態の画像形成装置は、クリーナレスプロセスであり、転写部dで記録材Pに転写されずに感光ドラム1表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去する専用のクリーナは配置されていない。転写残トナーは、後述するように、引き続く感光ドラム1の回転で帯電部aに至り、感光ドラム1に接触している帯電ローラ2に一時的に付着し、その付着トナーが再び感光ドラム1上に吐き出されて最終的に現像装置4に回収される。こうして、感光ドラム1は繰り返して画像形成に供される。
【0057】
感光ドラム1の回転方向に沿っての転写部aの下流側でかつ帯電部aの上流側には、帯電補助手段としての帯電補助ブラシ7が配設されていて、感光ドラム1表面に当接されている。帯電補助ブラシ7は、帯電補助バイアス印加電源S4によって、ACバイアス、帯電と逆極性のDCバイアス、又はACバイアスを重畳した帯電と逆極性のDCバイアスが印加される導電性ブラシであり、帯電ローラ2による帯電直前の感光ドラム1表面の電位をならして前画像の履歴を消すと同時に、転写残トナーを一時的にこのブラシ内に捕獲し、再び感光ドラム1上へ送りだす。この際、転写残トナーは、ブラシ表面に蓄積してくると、保持量の限界に達し、次々と感光ドラム1表面に戻されることになる。上述の帯電補助バイアス印加電源S4によって帯電補助ブラシ7に印加される印加バイアスは、制御手段8によって制御される。この制御手段8には後述の画像形成枚数検知手段からの情報、つまり画像形成枚数についての情報が入力されるようになっている。帯電補助ブラシ7については、後にさらに詳述する。
【0058】
[画像形成の動作工程]
次に上述構成の画像形成装置の動作シーケンスを説明する。
【0059】
▲1▼ 前多回転工程:画像形成装置の始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチのオンにより、画像形成装置のメインモータを駆動させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0060】
▲2▼ 前回転工程:画像形成前動作を実行させる期間である。この前回転工程は前多回転工程中に画像形成信号が入力したときには前多回転工程に引き続いて実行される。画像形成信号の入力がないときには前多回転工程の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置は画像形成信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。画像形成信号が入力すると、前回転工程が実行される。
【0061】
▲3▼ 画像形成工程(印字工程):所定の前回転工程が終了すると、引き続いて感光ドラム1に対する画像形成プロセスが実行され、感光ドラム1表面に形成されたトナー像の記録材Pへの転写、定着装置6によるトナー像の定着処理がなされて画像形成物が出力される。連続画像形成(連続印字)モードの場合は上述の画像形成工程が所定の設定画像形成枚数分繰り返して実行される。
【0062】
▲4▼ 紙間工程:連続画像形成モードにおいて、先行する記録材Pの後端部が転写部dを通過した後、次の(後続する)記録材Pの先端部が転写部dに到達するまでの間の、転写部dにおける記録材Pの非通紙状態期間である。感光ドラム1表面のうち、この期間に転写部dを通過する領域が、その前に帯電ニップ部aを通過する間は、帯電バイアスのAC成分の印加を停止させ、帯電ローラ2に一時的に付着した転写残トナーを感光ドラム1表面に吐き出させる。
【0063】
▲5▼ 後回転工程:最後の記録材Pの画像形成工程が終了した後もしばらくの間はインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。この期間においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の印加を停止させることで、帯電ローラ2に一時的に付着した転写残トナーを感光ドラム1面に吐き出させる。
【0064】
▲6▼スタンバイ:所定の後回転工程が終了すると、メインモータの駆動が停止され、光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置は次の画像形成スタート信号が入力するまでスタンバイ状態に保たれる。
【0065】
1枚だけの画像形成の場合は、その画像形成終了後、画像形成装置は、後回転工程を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態において画像形成スタート信号が入力されると、画像形成装置は、前回転工程に移行する。
【0066】
上述の▲3▼の画像形成工程が画像形成時であり、▲1▼の前多回転工程、▲2▼の前回転工程、▲4▼の紙間工程、▲5▼の後回転工程が非画像形成時になる。
【0067】
[クリーナレスシステム]
本実施の形態の画像形成装置は、クリーナレスプロセスを採用しているので、記録材Pに対するトナー像転写後に感光ドラム1表面に残留したトナー(転写残トナー)は、感光ドラム1の帯電部aに持ち運ばれて帯電ローラ2に付着して一時的に回収される。感光ドラム1上の転写残トナーは、転写時の剥離放電などにより、極性が正のもの(反転トナー)と負のものとが混在していることが多い。この極性が混在した転写残トナーが帯電ローラ2に至って一時的に付着する。この転写残トナーの帯電ローラ2への付着は、帯電ローラ2に交番電圧を印加することで、帯電ローラ2と感光ドラム1間の振動電界効果によってより増加し、特に反転トナーの付着は極性が負のものに比べより顕著である。帯電ローラ2に付着した転写残トナーのうち、極性が負のものは感光ドラム1上に吐き出され、正のものは吐き出されることなく帯電ローラ2表面を連れ回る。
【0068】
感光ドラム1上に吐き出された正規極性の転写残トナーは現像部cに至って現像装置4の現像スリーブ4bによる現像時のかぶり取り電界によって現像同時クリーニングで回収される。この転写残トナーの現像同時回収は、回転方向の画像領域が、感光ドラム1の周長よりも長い場合には、その他の帯電、露光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行われる。これにより転写残トナーは現像装置4内に回収されて次工程以後も用いられるため、廃トナーをなくすことができる。また、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0069】
上述の二成分現像剤4eのトナーとして、重合法で製造された高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができ、また帯電ローラ2から吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。二成分接触現像方式の現像装置4を用いることでも帯電ローラ2から吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させている。
【0070】
ここで、通常、トナーは電気抵抗が比較的高いため、先に示したように、反転トナーが帯電ローラ2に付着し、帯電ローラ2から吐き出されることなく連れ回った場合、このようなトナー粒子が付着することは帯電ローラ2の電気抵抗を上昇させて帯電能を低下させる原因となる。付着トナー量が比較的多い場合は、非画像形成時に大量のトナーを吐き出すことで、良好な帯電を維持することが必要となる。
【0071】
ここでトナー吐き出しについて簡単に説明する。帯電ローラ2にトナーが付着した場合、その付着部分の電気抵抗は次第に大きくなっていくため、帯電部a通過中に充分な電荷の移動が行われず、帯電部a通過後の感光ドラム1の表面電位は、付着してない部分のそれと比較して小さくなる。以下、帯電ローラ2にトナーが付着した部分と付着していない部分の電位差をΔVとする。帯電ローラ2に付着したトナーが帯電部aにおける帯電ローラ2表面との摺擦や帯電ローラクリーニング部材2fとの摺擦により感光ドラム1の表面電位と同極の電荷を付与されている場合、電位差ΔVによって発生する電界により付着トナーは帯電ローラ2から感光ドラム1表面に吐き出される。特開平9−96949号公報などに開示されるように、この現象を利用した、非画像形成時に帯電バイアスのAC成分(交流成分)の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させることで電位差ΔVを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて帯電ローラ2の電気抵抗上昇を抑える方法が知られている。
【0072】
上述の非画像形成時の吐き出しとしては、紙間や画像形成動作終了後の後回転などで行うことで、長期の使用において帯電ローラ2上の付着トナー量を一定以下に保つことが可能となる。
【0073】
[帯電補助ブラシ]
前述のように、帯電補助手段としての帯電補助ブラシ7は、転写ローラ5(転写部d)と帯電ローラ2(帯電部a)との間において感光ドラム1表面に当接されている。そして、制御手段8によって制御された帯電補助バイアス印加電源S4によって、ACバイアス、帯電と逆極性のDCバイアス、又はACバイアスを重畳した帯電と逆極性のDCバイアスが印加される。これにより、帯電ローラ2による帯電直前の感光ドラム1の表面電位をならすと同時に、転写残トナーを一時的にこのブラシ内に捕獲し、再び感光ドラム1表面に送りだす。この際、転写残トナーは、ブラシ表面に蓄積されていくと、保持量の限界に達し、次々と感光ドラム1上に戻される。したがって、帯電補助ブラシ7は、前画像の履歴をならし、ゴーストが発生する直接的要因を除去する帯電補助手段となる。
【0074】
ここで、帯電ローラ2に付着したトナー量は、非画像形成時に帯電バイアスのAC成分(交流成分)の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させたりすることで電位差ΔVを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて一定に保つことができる。しかし、画像形成装置の使用が進んだ使用後期において、感光ドラム1表面の膜厚が減少してきた場合などに帯電補助ブラシ7に印加するプラス側の電圧設定が高すぎると、ブラシ表面に蓄積したトナーに対して過度に正電荷が流れ、反転トナーが発生してしまう。この反転トナーは帯電ローラ2と感光ドラム1との間の帯電部aを通過することにより、帯電ローラ2に多量に付着する。したがって、帯電ローラ2によって反転トナーが正規極性化されて感光ドラム1表面に吐き出される量よりも、付着する量が増加してしまう場合が発生する。なお、感光ドラム1表面の膜厚とは、本実施の形態では、図2中の感光層の厚さ、すなわち電荷発生層1cと電荷輸送層1dとを加えた部分の厚さをいうものとする。
【0075】
また、さらなる高寿命化を目標とする場合は、結局、帯電ローラ2へのトナーの付着量が増加してくるため帯電不良となる。そして、帯電補助ブラシ7が帯電不良をもたらす一因となっている。
【0076】
帯電補助ブラシ7の印加バイアス設定については従来例で説明したとおり、長期にわたる画像形成においては設定次第で良好なトナー像の形成を維持する寿命を左右する。帯電補助ブラシ7の印加バイアスが必要以上に高い場合はかぶりの発生が早まり、逆に印加バイアスが低い設定の場合にはゴーストの発生が早まる。
【0077】
そこで本実施の形態においては、感光ドラム1の膜厚に応じて、帯電補助ブラシ7に印加する印加バイアスを変化させるようにした。以下詳述する。
【0078】
図4は、本実施の形態における帯電補助ブラシ7についての感光ドラム1の表面膜厚依存性を表す説明図である。横軸には画像形成枚数(作像枚数)を、また縦軸には膜厚減少量を取っている。図3中のAは、画像比率5%のA4サイズの記録材Pを長期通紙(通紙耐久)した場合の、かぶりの発生しない上限の帯電補助ブラシ7の印加バイアス値である。一方、図3中のBは、ゴーストの発生しない下限の帯電補助ブラシ7の印加バイアス値である。すなわち同図中のAとBとの間が、かぶり及びゴーストが発生しない範囲となる。ただしこれは帯電補助ブラシ7に対する印加バイアスが一定の場合であり、通紙耐久後期における感光ドラム1表面の膜厚減少量が増加するほど帯電補助ブラシ7の効果、又は影響が強くなることを意味している。つまり感光ドラム1表面の膜厚減少量が増加するほど、帯電補助ブラシ7から感光ドラム1及びブラシ表面に蓄積したトナーに対して正電荷が流れやすくなるため、より小さいバイアスでもゴーストの発生を抑えられるが、トナーに対して過度の正電荷が流れることで発生する反転トナーの増加により、かぶりが発生し易くなっていることがわかる。
【0079】
そこで本発明においては、感光ドラム1表面の膜厚減少量に応じて帯電補助ブラシ7への印加バイアスを変更するようにした。なお、本実施の形態においては、感光ドラム1表面の膜厚減少量を検知する膜厚検知手段9として、画像形成枚数検知手段(例えばカウンタ)を使用した。画像形成枚数(作像枚数)と膜厚減少量と対応関係を実験等によってあらかじめ調べ、図4に示すような対応関係を作成しておく。画像形成枚数検知手段が検知する画像形成枚数から換算される膜厚減少量に応じて、制御手段8により、帯電補助ブラシ7への印加バイアスを変更した。本実施の形態では、図5に示すように、膜厚減少量0(μm)から12.5(μm)以上を、膜厚減少量段階として6段階(段階1〜段階6)に分割し、それぞれの段階に対して帯電補助ブラシ7への印加バイアスを決めるようにした。
【0080】
上述のように、画像形成枚数の増加に伴う、感光ドラム1表面の膜厚減少量の増加に応じて、帯電補助ブラシ7に印加する印加バイアスを変化させることにより、かぶり及びゴーストが発生しないレベルで良質な画像を維持できる寿命は、帯電補助ブラシ7に対する印加バイアスを400Vと一定とした場合では約30K(30000)枚だったのに対し、ここでは40K枚まで延長することができた。
【0081】
<実施の形態2>
本実施の形態では、通紙耐久において形成される画像の画像比率や画像サイズが一定でない場合を想定した。画像サイズが一定でない場合、画像形成枚数が同じであっても、感光ドラム1表面の膜厚減少量は異なる。本実施の形態では、感光ドラム1と帯電ローラ2との間を流れる放電電流量を検知する放電電流量検知手段(不図示)を膜厚検知手段9として有している。放電電流量検知手段の検知結果は、図1に示す制御手段8に入力される。
【0082】
図6に示すように、通紙耐久初期からの放電電流量変化量と膜厚減少量との対応関係をあらかじめ求めておく。そして、この対応関係に基づいて、放電電流量検知手段が検知する放電電流量の変化量を、感光ドラム1表面の膜厚減少量に換算する。この膜厚減少量に応じて、制御手段8により、帯電補助バイアス印加電源S4が帯電補助ブラシ7に印加する印加バイアスを変更した。図7に示すように、膜厚減少量0(μm)から12.0(μm)以上までを6段階(段階1〜段階6)に分割し、それぞれの段階に対して帯電補助ブラシ7への印加バイアスを設定した。
【0083】
本実施の形態によると、形成される画像の画像比率や画像サイズが一定でない場合であっても、かぶり及びゴーストが発生しないレベルで良質な画像を維持する寿命は、42K枚相当まで維持された。
【0084】
なお、実施の形態1及び実施の形態2においては帯電ローラ帯電方式で、感光ドラム1表面の膜厚減少量を検知する情報として通紙枚数や放電電流量の通紙耐久初期からの変化量を用いて説明を行ったが、その他の帯電手段としてブラシ帯電などの各種接触帯電方式を用いること、また感光ドラム1表面の膜厚減少量の検知手段(膜厚検知手段)として、帯電ローラ2への帯電バイアス印加時間の累積計算値(すなわち、帯電ローラ2による感光ドラム1への帯電バイアスの印加と、感光ドラム1の回転とが同時に行われる時間の累積計算値)、感光ドラム1表面に接触した接触型膜厚測定器による測定値等を使用してもよい。つまり、感光ドラム1表面の膜厚減少量を適宜に検知できれば、その検知方法は任意の検知方法を採用することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、クリーナレス、接触帯電方式の画像形成装置において、画像形成の進行に伴う感光体表面の膜厚減少量を検知する膜厚検知手段と、膜厚検知手段の検知結果に基づいて帯電補助手段へ印加する帯電補助バイアスを制御する制御手段とを備えることにより、かぶりやゴーストのない良好な画像をより長期間にわたって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を模式的に示す縦断面図である。
【図2】感光ドラム及び帯電ローラの層構成を模式的に示す縦断面図である。
【図3】実施の形態1における、膜厚減少量と帯電補助ブラシへの印加バイアスとの関係を示す図である。
【図4】実施の形態1における、画像形成枚数と感光体表面の膜厚減少量との関係を示す図である。
【図5】表面膜厚減少量(作図枚数)を6段階に分けて、それぞれの段階において、帯電補助ブラシに印加する印加バイアスを設定した結果を示す図である。
【図6】実施の形態2における、放電電流量変化量と感光体表面の膜厚減少量との関係を示す図である。
【図7】表面膜厚減少量(放電電流量変化量)を6段階に分けて、それぞれの段階において、帯電補助ブラシに印加する印加バイアスを設定した結果を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体(感光ドラム)
1a 導電性基体(導電性ドラム基体)
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
2 帯電手段(帯電ローラ)
2a 芯金
2b 導電性ゴム(下層)
2e 付勢部材(押圧ばね)
3 露光手段(露光装置)
4 現像手段(現像装置)
5 転写手段(転写ローラ)
7 帯電補助手段(帯電補助ブラシ)
8 制御手段
9 膜厚検知手段
P 記録材
S4 帯電補助バイアス印加電源
Claims (10)
- 感光体と、前記感光体表面に接触配置されて前記感光体表面を帯電する帯電手段と、帯電後の前記感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段とを備え、転写時に前記記録材に転写されないで前記感光体表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段を前記現像手段が兼ねる画像形成装置において、
前記感光体表面の移動方向に沿っての前記転写手段の下流側でかつ前記帯電手段の上流側において前記感光体表面に当接された帯電補助手段と、
前記帯電補助手段に帯電補助バイアスを印加する帯電補助バイアス印加電源と、
前記感光体表面の膜厚を検知する膜厚検知手段と、
前記膜厚検知手段の検知結果に基づいて、前記帯電補助バイアス印加電源が前記帯電補助手段に印加する帯電補助バイアスを制御する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記膜厚検知手段は、前記感光体表面の膜厚の膜厚減少量を検知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記膜厚検知手段が検知する前記膜厚減少量が大きい程、前記帯電補助バイアスが小さくなるように、前記帯電補助バイアス印加電源を制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記膜厚検知手段が、記録材の画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記膜厚検知手段が、前記感光体と前記帯電手段との間に流れる放電電流量の変化量を検知する放電電流量検知手段である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記膜厚検知手段は、前記帯電手段による前記感光体への帯電バイアスの印加と、前記感光体の回転とが同時に行われる時間の累積計算値に基づいて前記膜厚を検知する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記膜厚検知手段が、前記感光体表面に接触配置された接触型膜厚測定器である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記帯電手段は、帯電バイアスが印加される芯金の外周面に導電性ゴムを設けた帯電ローラである、
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記帯電手段は、前記帯電ローラを前記感光体表面に所定の押圧力で当接させる付勢部材を有する、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記感光体は、導電性基体と、前記導電性基体の表面に設けた電荷発生層と、前記電荷発生層の表面に設けた電荷輸送層と、を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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