JP2008008226A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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泰志 伊藤
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吉郎 加藤
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正司 勝間田
Keiji Yotsueda
啓二 四重田
Yuichiro Hayase
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Abstract

【課題】排気脈動の効果を十分に得ることが可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気経路を開閉する排気制御弁21を備え、前記内燃機関の排気行程中803の予め定められた所定のタイミングB2において、閉じた状態の前記排気制御弁を開く制御が行われる。前記排気制御弁は、前記内燃機関の排気行程中B1に閉じる動作が行われた後に、前記閉じた状態の前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われる。
【選択図】 図2−2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に排気脈動の効果を十分に得ることの可能な内燃機関の制御装置に関する。
従来、排気脈動による様々な効果を利用することが行われている。例えば、排気脈動による効果として、排気脈動の負圧波により筒内の残留ガスを吸い出して減少させることや、バルブオーバーラップ期間において排気脈動の負圧波により吸気を筒内に流入させて筒内の残留ガスを排出させること(掃気効果)や、排気脈動の正圧波により筒内の残留ガス量を増加させることなどが挙げられる。
例えば、排気脈動の負圧波による掃気効果により吸気量を増加でき、また燃費を向上できるエンジンの運転制御装置として、特開平10−176558号公報(特許文献1)に記載された技術が知られている。同公報には、吸気弁の開閉タイミングを可変制御する吸気タイミング可変機構と、排気弁の開閉タイミングを可変制御する排気タイミング可変機構と、吸気、排気タイミング可変機構による吸気弁、排気弁の開閉タイミングをエンジンの運転状態に応じて制御する可変機構制御手段とを備えたエンジンの運転制御装置において、上記可変機構制御手段は、吸気弁及び排気弁の両方が開いているオーバーラップ期間の中心時期が、エンジンの低速回転低負荷運転域では上死点(TDC)に略一致し、残りの運転域の大部分においては上死点後(ATDC)となるよう上記吸気、排気タイミング可変機構を制御するエンジンの運転制御装置が開示されている。
特開平10−176558号公報 特開2001−012264号公報 特開2004−211614号公報 実開平05−017125号公報 特開2001−289075号公報 特開平05−263671号公報 特開平06−081660号公報 特開2001−289075号公報
排気脈動は、排気弁が開いた際に生成され、排気行程中に徐々に減衰していく。このことから、排気脈動による効果を十分に得ることができない場合がある。排気脈動による様々な効果を利用するに際して、その効果が十分に得られることが望まれている。より具体的には、排気脈動の効果が十分に得られるために所定のタイミングにおいて、振幅の大きな排気脈動を生成することが望まれている。
本発明の目的は、排気脈動の効果を十分に得ることが可能な内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明の他の目的は、排気脈動の効果を十分に得るために所定のタイミングにおいて、振幅の大きな排気脈動を生成することが可能な内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気経路を開閉する排気制御弁を備え、前記内燃機関の排気行程中の予め定められた所定のタイミングにおいて、閉じた状態の前記排気制御弁を開く制御が行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記排気制御弁は、排気ポートに設けられていることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気行程中の予め定められた所定のタイミングにおいて、閉じた状態の排気弁を開く制御が行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記排気制御弁または前記排気弁は、前記内燃機関の排気行程中に閉じる動作が行われた後に、前記閉じた状態の前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の谷と、前記排気行程の終了の際の排気弁の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の谷と、バルブオーバーラップ期間とが概ね同期するように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の山と、前記排気行程の終了の際の排気弁の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の山と、バルブオーバーラップ期間とが概ね同期するように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記排気制御弁または前記排気弁による前記内燃機関の排気行程中における前記閉じる動作及び前記開く制御は、それぞれ複数回行われ、前記複数回の前記開く制御は、前記複数回の前記開く制御によりそれぞれ生成される排気脈動が重畳されて前記重畳された前記排気脈動の振幅が大きくなるように行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の吸気経路を開閉する吸気制御弁を備え、前記吸気制御弁は、前記内燃機関の吸気行程中に閉じる動作が行われた後に、予め定められた第2の所定のタイミングにおいて前記吸気制御弁を開く制御が行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の吸気行程中に吸気弁を閉じる動作が行われた後に、予め定められた第2の所定のタイミングにおいて前記吸気弁を開く制御が行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記第2の所定のタイミングは、前記吸気制御弁または前記吸気弁を開く制御が行われることにより生成された吸気脈動の山と、前記吸気行程の終了の際の吸気弁の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記所定のタイミングは、前記内燃機関の回転数に基づいて設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は、複数の気筒を有し、前記複数の気筒のうちの第1の気筒の前記所定のタイミングは、前記所定のタイミングに行われる前記閉じた状態の排気弁を開く制御により生成される排気脈動の正圧波が前記複数の気筒のうちの第2の気筒の前記排気行程の終了の際の排気弁の閉じるタイミングにおいて前記第2の気筒の排気圧力を上昇させることが回避されるように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記排気行程中に前記排気制御弁または前記排気弁が前記排気行程の下死点よりも遅くまで閉じた状態とされて筒内の排気ガスが圧縮される第1の圧縮動作が行われ、前記排気行程中の前記第1の圧縮動作の後に前記排気制御弁または前記排気弁が予め定められた所定時間閉じた状態とされて前記筒内の排気ガスが圧縮される第2の圧縮動作が行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記第1の圧縮動作及び前記第2の圧縮動作によりそれぞれ前記筒内の排気ガスに与えられる熱量の総和が予め定められた所定値となるように、前記第1の圧縮動作の期間及び前記第2の圧縮動作の期間がそれぞれ設定される
ことを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置は、排気弁と、前記排気弁を任意のタイミングに開閉させる開閉機構または排気経路を任意のタイミングに開閉する排気制御弁とを備え、排気行程の途中に前記排気弁または前記排気制御弁を閉弁すると共に予め定められた所定のタイミングに再び開弁する動作が少なくとも1回行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置は、排気弁と、前記排気弁を任意のタイミングに開閉させる開閉機構または排気経路を任意のタイミングに開閉する排気制御弁とを備え、前記排気弁または前記排気制御弁の排気行程の最初の開弁が、下死点よりも遅い予め定められた所定のタイミングに行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記排気弁及び前記排気制御弁の少なくとも一方の開閉タイミングは、前記内燃機関の一の気筒の排気行程における最初の排気ガスの正圧波が前記内燃機関の他の気筒の排気行程における前記排気弁の最後の閉弁時期に前記他の気筒に到達することを抑制するように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記所定のタイミングは、前記排気弁または前記排気制御弁の開弁に伴って発生する排気脈動によって排気行程の前記排気弁の最後の閉弁のタイミングにおける排気圧力を低下させるように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記所定のタイミングは、前記排気弁または前記排気制御弁の開弁に伴って発生する排気脈動によってバルブオーバーラップ期間における排気圧力を低下させるように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関は、吸気弁と、前記吸気弁を任意のタイミングに開閉させる開閉機構または吸気経路を任意のタイミングに開閉する吸気制御弁とを備え、バルブオーバーラップ期間が終了してから吸気行程が終了するまでの間に、前記吸気弁または前記吸気制御弁を閉弁すると共に予め定められた第2の所定のタイミングに再び開弁する動作が少なくとも1回行われ、前記第2の所定のタイミングは、前記吸気弁または前記吸気制御弁の開弁に伴って発生する吸気脈動によって吸気行程の前記吸気弁の最後の閉弁のタイミングにおける吸気圧力を高めるように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記所定のタイミングは、前記排気弁または前記排気制御弁の開弁に伴って発生する排気脈動によって排気行程の前記排気弁の最後の閉弁のタイミングにおける排気圧力を高めるように設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記排気弁または前記排気制御弁の排気行程における最初の開弁のタイミングを下死点よりも遅らせて排気ガスの圧縮を行う第1の圧縮と、前記排気弁または前記排気制御弁の排気行程の途中の閉弁から開弁までの間に排気ガスの圧縮を行う第2の圧縮とが行われ、前記第1の圧縮及び前記第2の圧縮によりそれぞれ排気ガスに与えられる熱量の総和が予め定められた所定値となるように、前記第1の圧縮の期間及び前記第2の圧縮の期間がそれぞれ設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記排気制御弁は、前記排気経路の一部である排気ポートに設けられることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置であって、前記所定のタイミング及び前記第2の所定のタイミングは前記内燃機関の運転状況に基づいて設定されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、排気脈動の効果を十分に得ることが可能となる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図2−2を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態の内燃機関の制御装置では、内燃機関の排気経路に設けられた排気制御弁の制御が行われる。
本実施形態では、排気弁が閉じるタイミング(排気弁が閉じる直前のタイミングを含む、以下同じ)における排気脈動の負圧波により筒内の残留ガス量を減少させることが行われる。排気弁が閉じるタイミングにおいて、排気脈動が負圧波となっていれば、排気弁の近傍の排気経路の圧力(以下、排気圧力とする)が筒内圧よりも低くなる。このように排気圧力が筒内圧よりも相対的に低くされることで、筒内の排気ガスが圧力差により吸い出される。このため、筒内の残留ガス量が減少する。
この筒内の残留ガス量を減少させる効果を十分に得るためには、排気弁が閉じるタイミングにおいて、排気脈動の負圧波の振幅が大きいことが望ましい。
排気脈動は排気弁が開いた際に生成されて、排気弁が閉じるまでの排気行程中に徐々に減衰していく。このように、従来は、排気弁が閉じるタイミングにおける排気脈動の強さは、排気弁が開いて生成された当初の排気脈動の強さに比べて弱くなることから、排気脈動による効果を十分に得ることができなかった。
これに対して、本実施形態では、排気弁が閉じるタイミングにおいて従来よりも排気脈動の振幅を大きく確保することができるように、排気脈動が生成される。以下に、その排気脈動を生成するための構成について説明する。
本実施形態の内燃機関の排気ポート(排気経路)には、排気弁とは独立に自在なタイミングに開閉可能な排気制御弁が設けられている。排気制御弁は、排気弁の開弁時には開いた状態であり、排気行程の途中に閉弁され、その閉弁により筒内圧が上昇した後に再度開弁されることで排気脈動が生成される。このように、本実施形態では、排気弁の開弁から閉弁までの排気行程の途中に新たな排気脈動が生成される。
排気脈動が生成されてからの経過時間が長いほど、その排気脈動は大きく減衰する。排気行程の途中に排気制御弁が制御されて新たに生成される排気脈動は、排気行程の最初に排気弁が開かれて生成された排気脈動に比べて、生成されてから排気弁が閉じるタイミングまでの時間が短い。このため、排気弁の閉じるタイミングにおいて、排気制御弁が制御されて新たに生成される排気脈動の振幅は、排気弁が開かれて生成された排気脈動の振幅よりも大きくなる。
本実施形態では、排気制御弁の開弁のタイミングは、その排気制御弁の開弁により生成された脈動が排気脈動の谷(負圧波の振幅の大きなところ)となって返ってくるタイミングと、排気弁の閉弁のタイミングが概ね同期するように設定される。これにより排気脈動の谷が排気弁の閉弁のタイミングに到達するので、排気弁が閉じるタイミングにおいて、排気圧力が排気脈動の実質的な極小値の圧力となる。これによって、筒内の排気ガスを吸い出して筒内の残留ガス量を減少させる効果が十分に引き出される。このため、体積効率向上や(火花点火機関においては)ノッキング改善によりトルクを向上させることができる。
図1は、第1実施形態に係る装置の概略構成図である。
図1において、符号1はエンジン(内燃機関)を示す。図1には、エンジン1が有する気筒の一つの断面図が示されている。エンジン1のシリンダブロック2には、シリンダブロック2内を往復動可能なピストン3が設けられている。ピストン3の上方には燃焼室9が形成されている。ピストン3は、コンロッド14を介して図示しないクランクシャフトに接続されている。クランクシャフトの近傍には、クランクポジションセンサ15が設けられている。
シリンダブロック2の上方には、シリンダヘッド4が設けられている。シリンダヘッド4には、吸気ポート(吸気経路)5及び排気ポート(排気経路)6が設けられている。また、吸気ポート5と燃焼室9との接続部には、吸気弁7が設けられている。排気ポート6と燃焼室9との接続部には、排気弁8が設けられている。シリンダヘッド4には、点火プラグ12が設けられている。点火プラグ12により、燃焼室9内で圧縮された混合気に点火が行われる。
排気ポート6には、排気弁8とは独立に自在なタイミングに開閉可能な排気制御弁21が設けられている。排気制御弁21は、排気弁8の開弁時には開いた状態であり、排気行程の途中に閉じられる。排気制御弁21が閉じられたことで筒内圧が上昇し、その後に再び排気制御弁21が開かれることで、排気脈動が生成される。
シリンダヘッド4には、吸気駆動機構10が設けられている。吸気弁7は、吸気駆動機構10により開閉駆動される。また、シリンダヘッド4には、排気駆動機構11が設けられている。排気弁8は、排気駆動機構11により開閉駆動される。吸気駆動機構10及び排気駆動機構11は、例えばカムシャフトの回転によってそれぞれ吸気弁7及び排気弁8を開閉駆動させる機械式の駆動機構であることができる。排気駆動機構11の近傍には、排気弁8のバルブタイミングを検出するためのカムポジションセンサ30が設けられている。
エンジン1を搭載する車両(図示省略)には、車両各部を制御するECU(Electronic Control Unit)を有する車両制御部20が設けられている。クランクポジションセンサ15及びカムポジションセンサ30は、車両制御部20に接続されており、それぞれの計測結果が車両制御部20に入力される。また、排気制御弁21は、車両制御部20に接続されており、車両制御部20により排気制御弁21が制御される。車両制御部20は、クランクポジションセンサ15及びカムポジションセンサ30のそれぞれから入力される情報に基づき、決定されたクランク角に排気制御弁21を動作させる。
上述したように、排気制御弁21は、排気弁8の開弁時には開いた状態であり、排気行程の途中に閉じられる。排気制御弁21が閉じられたことで筒内圧が上昇し、その後に再び排気制御弁21が開かれることで、新たに排気脈動が生成される。排気制御弁21が制御されて新たに生成される排気脈動における排気弁8が閉じるタイミングの振幅は、従来の排気弁が開かれて生成される排気脈動における排気弁が閉じるタイミングの振幅よりも大きい。よって、排気弁8が閉じるタイミングにおける排気脈動の効果が十分に引き出される。
排気制御弁21の開弁のタイミングは、その排気制御弁21の開弁により生成された脈動が排気脈動の谷となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉弁のタイミングが概ね同期するように設定される。このように、排気脈動の負圧波の振幅の大きなところが排気弁8の閉弁タイミングに到達するので、筒内の排気ガスを吸い出して筒内の残留ガス量を減少させる効果が十分に得られる。
図2−1は、従来の動作を示す図である。図2−2は、本実施形態の動作を示す図である。図2−1及び図2−2は、いずれも同じある所定のエンジン回転数における動作を示している。図2−1及び図2−2のそれぞれにおいて、符号801は圧縮行程を示し、符号802は膨張行程を示し、符号803は排気行程を示し、符号804は吸気行程を示す。
図2−1において、符号100は、従来の筒内圧を示す。符号Paは、大気圧を示す。符号500は、従来の排気弁の開閉状態を示す。符号500に示すように、排気弁はA1点において開かれて、A2点において閉じられる。
図2−2において、符号101は、本実施形態の筒内圧を示す。符号501は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号502は、排気弁8の開閉状態を示す。符号502に示すように、排気弁8は、C1点において開かれて、C2点において閉じられる。符号501に示すように、排気制御弁21は、排気弁8の開弁時(C1点)には開いた状態であり、排気行程803の途中のB1点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB2点において再び開かれる。なお、図2−2には、本実施形態の筒内圧101と比較しやすいように、従来の筒内圧100が破線で示されている。特に断りのない限り、以下の説明において参照される筒内圧の波形には、他の気筒において生成される排気脈動の影響は図示されていない。
ここで、排気脈動(図示せず)と筒内圧の関係について説明する。排気弁8及び排気制御弁21が共に開いている期間には、筒内と排気ポート6とが連通されている。以下、筒内と排気ポート6とが連通している期間を連通期間と称する。本実施形態では、排気弁8が開くC1点から排気制御弁21が閉じるB1点までの間、及び排気制御弁21が開くB2点から排気弁8が閉じるC2点までの間が連通期間にあたる。連通期間における本実施形態の筒内圧101の波形は、排気脈動の波形とほぼ同様である。符号101aは、連通期間における本実施形態の筒内圧101を示し、実質的には排気脈動に対応している。
図2−1においては、排気弁が開いている期間が、連通期間に相当する。即ち、排気弁が開くA1点から排気弁が閉じるA2点までが連通期間に相当する。符号100aは、連通期間における従来の筒内圧100を示し、実質的には排気脈動に対応している。A1点において排気弁が開かれると、従来の筒内圧100が急激に低下して排気脈動100aが生成される。
上記のように、一般に、排気脈動は、その排気脈動が生成された後は、時間の経過に応じて徐々に減衰する。従来の排気脈動100aの場合には、生成時点(A1点)から排気弁が閉じるタイミング(A2点)までの時間が長いので、排気弁が閉じるタイミング(A2点)における従来の排気脈動100aの振幅は小さくなっている。よって、排気脈動の効果が十分に得られない。
本実施形態においては、図2−2に示すように、排気行程803の途中のB1点で、それまで開いていた状態の排気制御弁21が閉じられる。排気制御弁21が閉じられたことで、ピストン3の上昇により筒内のガスの圧縮動作400が行われる。筒内のガスの圧縮動作400により、筒内圧101が上昇し、その後のB2点で再び排気制御弁21が開かれることで、排気脈動101aが生成される。
このように排気行程803の途中で新たに排気脈動101aが生成されると、その生成時点(B2点)から排気弁8が閉じるタイミング(C2点)までの時間は、従来の排気脈動100aの生成時点(A1点)から排気弁が閉じるタイミング(A2点)までの時間に比べて、短い。よって、排気弁(排気弁8)が閉じるタイミング(A2点、C2点)同士で比較すると、本実施形態の排気脈動101aの振幅は、従来の排気脈動100aの振幅よりも大きい。このため、本実施形態では、排気弁8が閉じるタイミング(C2点)における排気脈動101aの効果が十分に得られる。
上記において、新たに生成される本実施形態の排気脈動101aの生成時点(B2点)における振幅が大きいほど、排気弁8が閉じるタイミング(C2点)における排気脈動101aの振幅を大きくすることができる。本実施形態の排気脈動101aの生成時点(B2点)における振幅が大きくされるためには、筒内のガスの圧縮動作400の時間、即ち、排気制御弁21が閉じられるB1点から排気制御弁21が開かれるB2点までの間の期間が大きな値に設定されることが有効である。
排気制御弁21の開弁タイミング(B2点)は、その開弁により生成される排気脈動101aが符号301で示す排気脈動101aの谷となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉弁タイミング(C2点)とが概ね同期するように設定される。
上記のように、一般に、排気弁の閉じるタイミングにおいて排気脈動が負圧となっていれば、筒内の排気ガスの吸い出し効果が得られる。本実施形態では、排気脈動101aの谷301と排気弁8の閉じるタイミング(C2点)とが概ね同期される。このように、排気脈動101aの負圧波の振幅の大きなところが利用されるので、より大きな筒内の排気ガスの吸い出し効果が得られる。
さらに、上述したように、本実施形態の排気脈動101aの排気弁8が閉じるタイミング(C2点)における振幅は、従来の排気脈動100aの排気弁が閉じるタイミング(A2点)における振幅よりも大きい。このため、排気弁8が閉じるタイミング(C2点)において本実施形態の排気脈動101aにより得られる効果は、従来の排気弁が閉じるタイミング(A2点)において排気脈動100aにより得られる効果よりも大きい。このことから、本実施形態の排気脈動101aの谷301が、排気弁8の閉じるタイミング(C2点)に概ね同期されると、その排気脈動101aの谷301によって得られる排気ガスの吸い出し効果は、従来の排気脈動100aによって得られる排気ガスの吸い出し効果よりも大きくなる。
第1実施形態によれば、排気行程803の途中に、排気制御弁21の制御により新たな排気脈動101aが生成される。新たに生成される本実施形態の排気脈動101aは、その生成時点(B2点)から排気弁8が閉じるタイミング(C2点)までの時間が、従来の排気脈動100aの生成時点(A1点)から排気弁が閉じるタイミング(A2点)までの時間よりも短くなる。このため、排気弁(排気弁8)の閉じるタイミング(A2点、C2点)同士で比較すると、本実施形態の排気脈動101aは、従来の排気脈動100aよりも振幅が大きい。これにより、排気脈動101aの排気弁8が閉じるタイミング(C2点)における効果は、従来の排気脈動100aの排気弁が閉じるタイミング(A2点)における効果よりも大きい。
なお、本実施形態では、排気弁8の閉弁タイミング(C2点)と排気脈動101aの谷301が概ね同期されたが、排気弁8の閉弁のタイミング(C2点)に概ね同期させる排気脈動101aの谷は、図示したものには限定されない。
図2−2においては、本実施形態の排気脈動101aが、その生成時点(B2点)から数えて2つ目の谷301となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉弁タイミング(C2点)とが概ね同期するように設定されたが、これに代えて、例えば本実施形態の排気脈動101aの生成時点(B2点)から数えて1つ目の谷(符号303で示す排気脈動101aの谷)と排気弁8の閉弁タイミング(C2点)が概ね同期するように設定されることができる。
本実施形態の排気脈動101aが生成されるタイミングである、排気制御弁21の開弁タイミング(B2点)は、図示されたものには限定されない。本実施形態の排気脈動101aの効果が十分に得られるように、目的や諸条件に応じて、様々に排気制御弁21の開弁タイミング(B2点)が設定されることができる。
上記においては排気脈動101aの谷301が排気弁8の閉弁タイミング(C2点)に概ね同期されたが、例えば、実験の結果、排気弁8の閉弁タイミング(C2点)の前後のタイミングに排気脈動101aの谷301が概ね同期されることでより良い結果が得られた場合には、その前後のタイミングと排気脈動101aの谷301が概ね同期されるように、排気制御弁21の開弁タイミング(B2点)が設定されることができる。
本実施形態においては排気行程803における排気制御弁21の開閉動作が1回行われたが、これに代えて、排気行程803において排気制御弁21の開閉動作が複数回行われることができる。
上記において、例えば、排気制御弁21の複数回の開閉動作によってそれぞれ生成される複数の排気脈動の波を重ね合わせることで、排気脈動の振幅を大きくして、排気脈動の効果を高めることができる。例えば、排気制御弁21の開閉動作が2回行われる場合は、1回目の排気制御弁21の開弁により生成される排気脈動の谷、及び2回目の排気制御弁21の開弁により生成される排気脈動の谷がそれぞれ排気弁8の閉弁タイミング(C2点)に概ね同期されることができる。
本実施形態では、吸気弁7及び排気弁8の駆動方式をカムシャフトによる機械式としたが、これに代えて、電磁力を利用した駆動方式とすることができる。電磁駆動方式の場合には、カム駆動方式のようなカムの形状によるバルブリフト量の制約を受けない。このため、排気弁8の閉弁タイミング(C2点)の直前までバルブリフト量を最大に保つことができる。よって、電磁駆動方式の方が、カム駆動方式に比べて、排気弁8の閉弁タイミング(C2点)における排気脈動101aの効果をより引き出すことができる。
本実施形態では排気制御弁21が排気ポート6に設けられたが、排気制御弁21の設置箇所は排気ポート6には限定されない。目的や諸条件に応じて、排気制御弁21が適宜排気経路に設置されることができる。なお、排気制御弁21の設置箇所は、排気弁8の近傍であることが望ましい。その理由は、排気制御弁21が排気弁8の近くに設けられるほど、排気弁8と排気制御弁21との間の排気経路の容積が小さくなるからである。排気弁8と排気制御弁21との間の排気経路の容積が小さいほど、排気制御弁21が閉じた状態における排気ガスの圧縮(例えば図2−2の筒内のガスの圧縮動作400)により、筒内圧101が高くなる。よって、排気制御弁21の開弁(B2点)により生成される排気脈動101aの強さがより強くなる。
(第2実施形態)
図3−1及び図3−2を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、排気制御弁21の開閉タイミングは、エンジン1の運転状況に基づいて設定される。本実施形態の機械的な構成については、上記第1実施形態(図1)と同様である。
排気制御弁21の開閉タイミングの設定は、例えばエンジン回転数NEに基づいて行われることができる。この場合、エンジン回転数NEが高速であるほど、排気行程の途中に排気制御弁21が閉じられるタイミング及び開かれるタイミングがそれぞれ早められる。
排気制御弁21の開閉タイミングがエンジン回転数NEに基づいて設定される理由について、図3−1及び図3−2を参照して詳細に説明する。図3−1は、エンジン1が低速回転である場合の動作を示す図である。図3−2は、エンジン1が高速回転である場合の動作を示す図である。
図3−1において、符号102はエンジン1が低速回転である場合の筒内圧を示す。符号504は、排気弁8の開閉状態を示す。符号504に示すように、排気弁8は、C3点において開かれて、C4点において閉じられる。符号503は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号503に示すように、排気制御弁21は、排気弁8の開弁タイミング(C3点)には開いた状態であり、B3点において閉じられて、B4点において開かれる。符号102aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における筒内圧102を示し、実質的には排気脈動に対応している。符号302は、排気脈動102aの谷を示す。
図3−2において、符号103はエンジン1が高速回転である場合の筒内圧を示す。符号506は、排気弁8の開閉状態を示す。符号506に示すように、排気弁8は、C5点において開かれて、C6点において閉じられる。符号505は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号505に示すように、排気制御弁21は、排気弁8の開弁タイミング(C5点)には開いた状態であり、B5点において閉じられて、B6点において開かれる。符号103aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における筒内圧103を示し、実質的には排気脈動に対応している。符号304は、排気脈動103aの谷を示す。
第2実施形態では、第1実施形態(図2−2)と同様に、排気制御弁21は、排気弁8の開弁時(C3点、C5点)には開いた状態であり、排気行程803の途中(B3点、B5点)において閉じられる。排気制御弁21が閉じられたことにより筒内圧(102、103)が上昇した後に、同じく排気行程803の途中(B4点、B6点)に再び排気制御弁21が開かれることで、新たに排気脈動(102a、103a)が生成される。
排気脈動(102a、103a)の波長(周期)は、実質的な排気経路長(排気管長)によって決定され、エンジン回転数NEに係らずほぼ一定である。従って、エンジン回転数NEが低速の場合(図3−1)に、排気制御弁21の開弁(B4点)に伴って排気脈動102aが生成されてから排気脈動の谷302となって返ってくるまでの経過時間と、エンジン回転数NEが高速の場合(図3−2)に、排気制御弁21の開弁(B6点)に伴って排気脈動103aが生成されてから排気脈動の谷304となって返ってくるまでの経過時間とは、ほぼ同じである。
一方、排気弁8及び排気制御弁21の開閉動作はそれぞれクランク角を基準として行われる。このため、排気制御弁21が開くクランク角(B4点、B6点)から排気弁8が閉じるクランク角(C4点、C6点)までに要する時間は、エンジン回転数NEが高速になるに連れて短くなる。
以上により、エンジン回転数NEによらず排気脈動(102a、103a)の谷(302、304)と排気弁8の閉弁のタイミング(C4点、C6点)が概ね同期されるためには、次のように設定されることが必要である。即ち、排気脈動(102a、103a)が生成されるタイミングである排気制御弁21の開弁のタイミング(B4点、B6点)から、その排気脈動(102a、103a)の谷(302、304)と概ね同期させたい排気弁8の閉弁のタイミング(C4点、C6点)までの期間(経過時間)をエンジン回転数NEによらず一定とする必要がある。このためには、エンジン回転数NEが高くなるにつれて排気制御弁21の開弁(B4点、B6点)から排気弁8の閉弁(C4点、C6点)までの間のクランク角が大きく設定される必要がある。
そこで、図3−2に示すように、エンジン回転数NEが高速の場合の排気制御弁21の開弁タイミング(B6点)は、エンジン回転数NEが低速の場合の排気制御弁21の開弁タイミング(図3−1のB4点)よりも早められる。また、排気制御弁21の開弁タイミング(B6点)が早められるのに応じて、排気制御弁21の閉弁タイミング(B5点)は、エンジン回転数NEが低速の場合の排気制御弁21の閉弁タイミング(図3−1のB3点)よりも早められる。排気制御弁21の開閉タイミングは、例えば実機試験の結果に基づいて予め定められることができる。
第2実施形態によれば、排気制御弁21の開閉タイミングが、エンジン回転数NEに基づいて設定される。これにより、エンジン回転数NEによらず、排気脈動(102a、103a)の谷(302、304)と排気弁8の閉じるタイミング(C4点、C6点)が概ね同期されることができる。
(第3実施形態)
図4−1及び図4−2を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。第3実施形態の機械的な構成については、上記実施形態と同様である。
第3実施形態では、エンジン1が複数の気筒を有する場合に、排気弁8が閉じるタイミングにおける排気干渉が抑制されるように、排気弁8及び排気制御弁21の開閉タイミングが設定される。これにより、排気脈動の谷による排気ガスの吸い出し効果が排気干渉により低減されることが抑制される。排気干渉とは、複数の気筒を有する内燃機関において、第1の気筒に第2の気筒から排出された排気ガスが到達し、第1の気筒の排気圧力が高められて第1の気筒における排気ガスの排出が妨げられることである。
エンジン1の第1の気筒の排気弁8の閉弁タイミングにおいて排気脈動の谷による筒内の排気ガスの吸い出し効果を利用する場合に、第2の気筒による排気脈動の山(正圧波の振幅の大きなところ)が第1の気筒の排気弁8の閉弁タイミングに到達すると、第1の気筒の排気圧力が大きくなり、筒内の排気ガスの吸い出し効果が十分に得られなくなる。
そこで、本実施形態では、第2の気筒による排気脈動の山が、第1の気筒の排気弁8の閉弁タイミングとずれて到達するようにされる。
図4−1及び図4−2を参照して、エンジン1が直列4気筒の構造を有する場合を例にして、排気干渉の抑制方法について説明する。図4−1は、第3実施形態の効果を説明するための比較例であり、排気干渉を抑制する対策が行われない場合の動作を示す図である。図4−2は、第3実施形態において排気干渉を抑制する対策を行った場合の動作を示す図である。
直列4気筒の内燃機関においては、1つの気筒において排気行程が終了すると他の1つの気筒の排気行程が開始される。本例では、先に排気行程が終了する気筒を気筒Aとし、その気筒Aの次に排気行程が開始される気筒を気筒Bとする。
図4−1及び図4−2のそれぞれにおいて、符号801は気筒Aの圧縮行程を示し、符号802は気筒Aの膨張行程を示し、符号803は気筒Aの排気行程を示し、符号804は気筒Aの吸気行程を示す。図4−1及び図4−2のそれぞれにおいて、符号811は気筒Bの圧縮行程を示し、符号812は気筒Bの膨張行程を示し、符号813は気筒Bの排気行程を示し、符号814は気筒Bの吸気行程を示す。
図4−1において、符号104は、比較例の気筒Aの筒内圧を示す。符号508は、気筒Aの排気弁8の開閉状態を示す。符号508に示すように、気筒Aの排気弁8は、Ca1点において開かれて、Ca2点において閉じられる。符号507は、気筒Aの排気制御弁21の開閉状態を示す。符号507に示すように、気筒Aの排気制御弁21は、気筒Aの排気弁8の開弁タイミング(Ca1点)には開いた状態であり、Ba1点において閉じられて、Ba2点において開かれる。符号104aは、気筒Aの排気弁8及び排気制御弁21が共に開いている期間(連通期間)における筒内圧104を示し、実質的には排気脈動に対応している。
符号700は、気筒Bの排気制御弁21の開閉状態を示す。符号701は、気筒Bの排気弁8の開閉状態を示す。符号701に示すように、気筒Bの排気弁8はCb1点において開かれる。符号700に示すように、気筒Bの排気制御弁21は、Bb1点において閉じられる。符号200は、比較例の排気脈動104aの山を示す。
図4−2において、符号105は、本実施形態の気筒Aの筒内圧を示す。符号510は、気筒Aの排気弁8の開閉状態を示す。符号510に示すように、気筒Aの排気弁8は、Ca3点において開かれて、Ca4点において閉じられる。符号509は、気筒Aの排気制御弁21の開閉状態を示す。符号509に示すように、気筒Aの排気制御弁21は、気筒Aの排気弁8の開弁タイミング(Ca3点)には開いた状態であり、Ba3点において閉じられて、Ba4点において開かれる。符号105aは、気筒Aの排気弁8及び排気制御弁21が共に開いている期間(連通期間)における筒内圧105を示し、実質的には排気脈動に対応している。
符号702は、気筒Bの排気制御弁21の開閉状態を示す。符号703は、気筒Bの排気弁8の開閉状態を示す。符号703に示すように、気筒Bの排気弁8は、Cb2点において開かれる。符号702に示すように、気筒Bの排気制御弁21は、Bb2点において閉じられる。符号201は、本実施形態の排気脈動105aの山を示す。符号306は、本実施形態の排気脈動105aの谷を示す。比較例の排気脈動104a(図4−1)及び本実施形態の排気脈動105aには、それぞれ排気干渉による圧力の変動を含む波形が図示されている。
図4−1において、Cb1点において気筒Bの排気弁8が開かれると、ブローダウン(排気ガスの噴出)による排気ガスが気筒Aに回り込んで排気干渉が生じる。このため、気筒Aの排気圧力が上昇して排気脈動104aの山200が生じる。気筒Aの排気弁8が閉じるタイミング(Ca2点)に近いタイミングで排気脈動104aの山200が到達するので、気筒Aの排気弁8の閉弁タイミング(Ca2点)において、気筒Aの排気圧力を十分に下げることができず、気筒Aの筒内の残留ガスが排出されにくくなる。このため、筒内の残留ガス量を減少させる効果が十分に得られない。
そこで、図4−2に示すように、本実施形態の排気脈動105aの山201のタイミングは、比較例の排気脈動104aの山200のタイミングよりも前にずらされる。より具体的には、気筒Bの排気弁8の開弁タイミング(Cb2点)が、比較例の排気弁8の開弁タイミング(図4−1のCb1点)よりも早められる。これにより、気筒Bの排気ガスの排出が比較例よりも早く開始されるので、排気干渉により生じる排気脈動105aの山201のタイミングは、比較例の排気脈動104aの山200のタイミングに比べて早くなる。
このように、本実施形態の排気脈動105aの山201のタイミングが、比較例の排気脈動104aの山200のタイミングよりも前にずらされるので、気筒Aの排気弁8が閉じるタイミング(Ca4点)において、排気干渉の影響による排気圧力の上昇が抑制される。このため、気筒Aの排気弁8が閉じるタイミング(Ca4点)において、本実施形態の排気脈動105aの谷306により気筒Aの排気圧力が十分に下げられる。よって、本実施形態の排気脈動105aの谷306による排気ガスの吸い出し効果が十分に得られので、筒内の残留ガスが排出されやすくなり、筒内の残留ガス量が効果的に低減される。
上記に加えて、気筒Bの排気制御弁21が早めに閉じられることで、気筒Bから気筒Aへ向かう排気ガスの流れが止められて、排気干渉がさらに抑制される。気筒Bの排気制御弁21は、気筒Bから排出される排気ガスが気筒Aへ到達するのに要する時間に対応して、気筒Aの排気弁8の閉弁タイミング(Ca4点)よりも早く、Bb2点において閉じられる。Bb2点において気筒Bの排気制御弁21が閉じて以降は、気筒Bから気筒A側に排気ガスが流れなくなる。この結果、気筒Aの排気弁8の閉弁タイミング(Ca4点)において本実施形態の排気脈動105aの圧力がさらに低下する。これにより、本実施形態の排気脈動105aの谷306による筒内の排気ガスの吸い出し効果が高められて、好適に気筒Aの筒内の残留ガス量が低減される。
なお、気筒Aの排気弁8の開弁タイミング(Ca3点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(Ba3点)はそれぞれ、気筒Bの場合と同様に、他の気筒への排気干渉が抑制されるように、比較例の対応するタイミング(Ca1点、Ba1点)よりも早められる。
第3実施形態によれば、気筒Aの排気弁8の閉弁タイミング(Ca4点)における排気干渉が抑制されるように、気筒Bの排気弁8の開弁タイミング(Cb2点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(Bb2点)が設定される。気筒Aの排気弁8の閉弁タイミング(Ca4点)における排気干渉が抑制されることにより、本実施形態の排気脈動105aの谷306による筒内の排気ガスの吸い出し効果が好適に引き出されることができる。
排気弁8の開弁タイミング(Ca3点、Cb2点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(Ba3点、Bb2点)は、例えば、上記第2実施形態と同様に、それぞれエンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。
(第4実施形態)
図5から図8を参照して、第4実施形態について説明する。第4実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図5は、第4実施形態に係る装置の概略構成図である。上記第1実施形態(図1)における吸気弁7及び排気弁8に代えて、吸気弁7a及び排気弁8aがそれぞれ設けられている。上記各実施形態(例えば第1実施形態の図2−2)においては、排気制御弁21が排気行程803の途中に閉じられて、同じく排気行程803の途中に再び開かれることで新たな排気脈動(排気脈動101a)が生成された。本実施形態では、排気制御弁21は設けられておらず、また排気弁8aは自在に開閉可能な構成とされている。排気弁8aが、排気行程803の途中で一度閉じられて、同じく排気行程803の途中に再び開かれることで新たな排気脈動が生成される。本実施形態の排気弁8aは、上記実施形態における排気弁8の動作と排気制御弁21の動作の両方を行う。
第1実施形態における吸気駆動機構10に代えて、電磁力を利用して吸気弁7aを開閉駆動する吸気電磁駆動機構31が設けられている。また、排気駆動機構11に代えて、電磁力を利用して排気弁8aを開閉駆動する排気電磁駆動機構32が設けられている。吸気電磁駆動機構31及び排気電磁駆動機構32により、吸気弁7a及び排気弁8aはそれぞれ任意のタイミングに開閉可能に駆動される。吸気電磁駆動機構31及び排気電磁駆動機構32は、車両制御部20に接続されている。吸気電磁駆動機構31及び排気電磁駆動機構32は、それぞれ車両制御部20によって制御される。
図6は、本実施形態の動作を示す図である。図6は、第1実施形態の図2−2に相当する。図6において、図2−2に対応する部分は、図2−2で用いられた符号の末尾にアルファベットの小文字bを付した符号で示されている。
符号101bは、本実施形態の筒内圧を示す。符号502bは、排気弁8aの開閉状態を示す。符号502bに示すように、排気弁8aは、C1b点において開かれて、排気行程803の途中のB1b点において閉じられる。その後、排気弁8aは、同じく排気行程803の途中のB2b点において再び開かれて、C2b点において閉じられる。
符号101abは、排気弁8aが開いた期間(連通期間)における筒内圧101bを示し、実質的には排気脈動に対応している。符号301bは、排気脈動101abの谷を示す。符号400bは、筒内のガスの圧縮動作を示す。符号100及び符号100aは、それぞれ従来の筒内圧及び排気脈動(図2−1参照)を示す。
第4実施形態では、排気行程803の途中に排気弁8aが制御されて新たに排気脈動101abが生成される。排気弁8aが、排気行程803の途中のB1b点において閉じられる。排気弁8aが閉じられたことで、ピストン3の上昇により筒内のガスの圧縮動作400bが行われる。筒内のガスの圧縮動作400bにより、本実施形態の筒内圧101bが上昇し、その後のB2b点で排気弁8aが開かれることで、排気脈動101abが生成される。
このように排気行程803の途中で新たに排気脈動101abが生成されると、その生成時点(B2b点)から排気弁8aが閉じるタイミング(C2b点)までの時間は、従来の排気脈動100aの生成時点(図2−1のA1点)から排気弁が閉じるタイミング(図2−1のA2点)までの時間に比べて、短い。よって、排気弁8aが閉じるタイミング(C2b点)における本実施形態の排気脈動101abの振幅は、従来の排気弁が閉じるタイミング(図2−1のA2点)における排気脈動100aの振幅よりも大きい。このため、本実施形態では、排気弁8aの閉弁タイミング(C2b点)における排気脈動101abの効果が十分に得られる。
排気行程803の途中の排気弁8aの開弁タイミング(B2b点)は、その開弁により生成された排気脈動101abが排気脈動101abの谷301bとなって返ってくるタイミングと、排気弁8aの最終的な閉弁タイミング(C2b点)が概ね同期するように設定される。
これにより、排気脈動101abの負圧波の振幅の大きなところが利用されるので、より大きな筒内の排気ガスの吸い出し効果が得られる。
上記のように、本実施形態の排気脈動101abにおける排気弁8aが閉じるタイミング(C2b点)の振幅は、従来の排気脈動100aにおける排気弁が閉じるタイミング(図2−1のA2点)の振幅よりも大きい。このため、排気弁8aが閉じるタイミング(C2b点)において本実施形態の排気脈動101abにより得られる効果は、従来の排気弁が閉じるタイミング(図2−1のA2点)において排気脈動100aにより得られる効果よりも大きい。
このことから、本実施形態の排気脈動101abの谷301bが、排気弁8aが閉じるタイミング(C2b点)と概ね同期されると、その排気脈動101abの谷301bによって得られる排気ガスの吸い出し効果は、従来の排気脈動100aによって得られる排気ガスの吸い出し効果よりも大きくなる。このため、筒内の排気ガスが排出されやすくなり、筒内の残留ガス量を従来よりも減少させることが可能となる。
排気弁8aの開閉タイミングは、上記第2実施形態と同様に、例えばエンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。エンジン回転数NEが高速の場合の動作の例を、図7に示す。図7は、第2実施形態の図3−2に相当する。図7において、図3−2と対応する部分は、図3−2で用いられた符号の末尾にアルファベットの小文字bを付した符号で示されている。
エンジン1が複数の気筒を有する場合には、上記第3実施形態と同様に、排気弁8aの閉弁タイミングにおける排気干渉が抑制されるように、排気弁8aの開閉タイミングが調節されることができる。排気干渉が抑制されるように排気弁8aが制御される場合の動作の例を、図8に示す。図8は、第3実施形態の図4−2に相当する。図8において、図4−2と対応する部分は、図4−2で用いられた符号の末尾にアルファベットの小文字bを付した符号で示されている。
なお、本実施形態では、吸気電磁駆動機構31及び排気電磁駆動機構32は吸気弁7a及び排気弁8aをそれぞれ電磁力により開閉駆動するとしたが、これに代えて、例えば機械的な駆動方式により、吸気弁7a及び排気弁8aをそれぞれ任意のタイミングに開閉することができる。
(第5実施形態)
図9を参照して、第5実施形態について説明する。第5実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第5実施形態においては、排気弁8の開弁タイミングにおける排気制御弁21の開閉状態が上記第1実施形態と異なる。第5実施形態の機械的な構成は、上記第1実施形態(図1)と同様である。
上記第1実施形態(図2−2)では、排気制御弁21は、排気弁8が開くタイミング(C1点)において開いた状態であったが、第5実施形態では、排気制御弁21は、排気弁8が開くタイミングにおいて閉じた状態とされる。このため、本実施形態では、排気弁8が開いてからも排気ガスが排出されずに筒内に残される。排気制御弁21は、下死点が過ぎても閉じたままとされる。
このように、下死点が過ぎても排気制御弁21が閉じたままとされることで、下死点から排気制御弁21が開かれるまでの間に、筒内のガスが圧縮されることで筒内圧が高められる。筒内圧が高くなった状態で排気制御弁21が開かれることで、強い排気脈動が生成される。
排気制御弁21が開かれるタイミングは、第1実施形態と同様に、排気制御弁21の開弁に伴って生成される排気脈動が排気脈動の谷となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定される。排気弁8の動作は、第1実施形態と本実施形態とで概ね差がない。
図9は、本実施形態の動作を示す図である。図9において、符号106は、本実施形態の筒内圧を示す。符号511は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号511に示すように、排気制御弁21は、B7点において閉じられて、B8点において開かれる。符号512は、排気弁8の開閉状態を示す。符号512に示すように、排気弁8は、C7点において開かれて、C8点において閉じられる。
符号106aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における筒内圧106を示し、実質的には排気脈動に対応している。符号307は、排気脈動106aの谷を示す。符号401は、筒内のガスの圧縮動作を示す。符号403は、下死点(BDC)を示す。
第5実施形態では、排気制御弁21は、排気弁8の開弁タイミング(C7点)において閉じた状態とされる。本例では、排気制御弁21が閉じるタイミング(B7点)と排気弁8が開くタイミング(C7点)が概ね同時に設定されている。排気制御弁21は、B7点において閉じられた後に、下死点403を過ぎても閉じたままとされ、排気行程803の途中のB8点において開かれる。排気制御弁21の開弁タイミング(B8点)は、例えば、上記第2実施形態と同様に、エンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。
排気制御弁21の開弁タイミング(B8点)は、従来の排気弁の開弁タイミング(図2−1のA1点)よりも遅くされる。このため、本実施形態の排気脈動106aの生成時点(B8点)から排気弁8が閉じるタイミング(C8点)までの時間が、従来の排気脈動100aの生成時点(図2−1のA1点)から排気弁が閉じるタイミング(図2−1のA2点)までの時間に比べて、短くなる。よって、排気弁8の閉弁タイミング(C8点)における本実施形態の排気脈動106aの振幅は、従来の排気弁が閉じるタイミング(図2−1のA2点)における排気脈動100aの振幅よりも大きい。
排気制御弁21の開弁タイミング(B8点)は、その開弁により生成された本実施形態の排気脈動106aが排気脈動106aの谷307となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉弁タイミング(C8点)とが概ね同期するように設定される。このように排気脈動106aの谷307と排気弁8の閉弁タイミング(C8点)とが概ね同期されることで、排気脈動106aの振幅の大きなところが利用されるので、排気脈動106aの負圧波による筒内の排気ガスの吸い出し効果が十分に引き出される。
上記において、新たに生成される本実施形態の排気脈動106aの生成時点(B8点)における振幅が大きいほど、排気弁8が閉じるタイミング(C8点)における排気脈動106aの振幅を大きくすることができる。本実施形態では、排気制御弁21の開弁タイミング(B8点)は、下死点403よりも遅くされる。このため、下死点403から排気制御弁21の開弁(B8点)までの間に、ピストン3の上昇によって筒内のガスの圧縮動作401が行われる。筒内のガスの圧縮動作401により、本実施形態の筒内圧106が高められる。
上記第1実施形態(図2−2)では、排気弁8の開弁タイミング(C1点)よりも後に、排気行程803の途中のB1点において排気制御弁21が閉じられて筒内のガスの圧縮動作400が開始された。これに対し、本実施形態では、排気制御弁21が、排気弁8の開弁タイミング(C7点)と概ね同時にB7点において閉じられているので、本実施形態における筒内のガスの圧縮動作401は、下死点403から開始される。
このように、本実施形態の筒内のガスの圧縮動作401の開始時点(下死点403)は、第1実施形態の筒内のガスの圧縮動作400の開始時点(B1点)よりも早いので、本実施形態の筒内のガスの圧縮動作401の時間は、第1実施形態の筒内のガスの圧縮動作400の時間よりも長くなることができる。よって、本実施形態で排気制御弁21の開弁に伴って生成される排気脈動106aの強さは、第1実施形態で排気制御弁21の開弁に伴って生成される排気脈動101aの強さよりも、強くなることができる。
第5実施形態によれば、排気弁8の開弁(C7点)と概ね同時にB7点において排気制御弁21が閉じられ、従来の排気脈動100aの生成時点(図2−1のA1点)よりも遅いタイミング(B8点)で排気制御弁21が開かれて排気脈動106aが生成される。これにより、排気弁8の閉弁のタイミング(C8点)における本実施形態の排気脈動106aの振幅が、従来の排気脈動100aの排気弁の閉弁タイミング(図2−1のA2点)における振幅よりも大きくなり、排気脈動106aの効果を効率的に引き出すことができる。
また、本実施形態によれば、排気制御弁21が、排気弁8の開弁タイミング(C7点)と概ね同時にB7点において閉じられて、下死点403を過ぎても閉じたままとされることで、下死点403において筒内のガスの圧縮動作401が開始される。一方、第1実施形態では排気弁8の開弁タイミング(C1点)よりも後に、排気行程803の途中のB1点において筒内のガスの圧縮動作400が開始される。このため、本実施形態の筒内のガスの圧縮動作401の時間は、第1実施形態の筒内のガスの圧縮動作400の時間よりも長くなることができる。よって、本実施形態の排気脈動106aの強さは、第1実施形態の排気脈動101aの強さよりも、強くなることができる。
本実施形態によれば、排気行程803の途中に、排気制御弁21の開閉動作を短時間で行う必要がない。このため、エンジン1の高回転時やバッテリ電圧が低い時等においても、排気制御弁21の開閉動作が困難となる状況が生じないという有利な点がある。
なお、本実施形態では、排気制御弁21が排気弁8の開弁タイミング(C7点)において閉じた状態とされて、排気制御弁21の開弁タイミング(B8点)が従来の排気弁の開弁タイミング(図2−1のA1点)よりも遅くされて排気脈動106aが生成されたが、これに代えて、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な排気弁8aを備えたエンジン1において、排気弁8aの開弁タイミングが従来の排気弁の開弁タイミング(図2−1のA1点)よりも遅くされて排気脈動106aが生成されることができる。
上記方法によれば、排気弁8aを排気行程803において短時間のうちに複数回開閉する必要がない。このため、エンジン1の高回転時やバッテリ電圧が低い時等においても、排気弁8aの開閉動作が困難となる状況が生じないという有利な点がある。
(第6実施形態)
図10を参照して、第6実施形態について説明する。第6実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第6実施形態では、排気脈動の山により、筒内の残留ガス量を増加させることで内部EGRが行われる。筒内から一度排出された排気ガスが、排気脈動の正圧波により再び筒内に押し戻されて残留ガスとされて内部EGRが行われる。一度筒内から排出されて温度が低下した排気ガスが筒内に押し戻されて残留ガスとされるので、燃焼温度が低下し、効果的に窒素酸化物(NOx)が低減される。第6実施形態の機械的な構成は、第1実施形態(図1)と同様である。
図10を参照して、第6実施形態の動作について説明する。図10において、符号107は、本実施形態の筒内圧を示す。符号513は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号513に示すように、排気制御弁21は、B9点において閉じられて、B10点において開かれる。符号514は、排気弁8の開閉状態を示す。符号514に示すように、排気弁8は、C9点において開かれて、C10点において閉じられる。符号107aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における筒内圧107を示し、実質的には排気脈動に対応している。符号202は、排気脈動107aの山を示す。
排気脈動を生成する方法は、上記第1実施形態と同様である。排気制御弁21は、排気弁8の開弁時(C9点)には開いた状態であり、排気行程803の途中のB9点において閉じられる。排気制御弁21が閉じられたことで筒内圧107が上昇した後で、同じく排気行程803の途中のB10点で排気制御弁21が再び開かれることで、排気脈動107aが生成される。排気制御弁21の閉弁タイミング(B9点)及び開弁タイミング(B10点)は、例えば、上記第2実施形態と同様に、それぞれエンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。
排気制御弁21の開弁タイミング(B10点)は、その開弁に伴って生成される排気脈動107aが排気脈動107aの山202となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉弁タイミング(C10点)が概ね同期するように設定される。
第6実施形態によれば、排気制御弁21の開弁タイミング(B10点)は、排気脈動107aが排気脈動107aの山202となって返ってくるタイミングと、排気弁8の閉弁タイミング(C10点)が概ね同期するように設定される。これにより、排気弁8の閉弁タイミング(C10点)において、排気圧力は高くなり、ほぼ圧力の極大点を迎える。排気脈動107aの山202を含む排気脈動107aの正圧波により、排気弁8の閉弁タイミング(C10点)よりも前に筒内から一度排気ポート6に排出された排気ガスの一部が、圧力差により筒内へ押し戻されて、筒内の残留ガス量が増加する。
排気弁8が開くC9点から排気制御弁21が閉じるB9点までの間、及び排気制御弁21が開くB10点から排気弁8が閉じるC10点までの間に、筒内から排気ポート6に排排気ガスが排出される。その排気ガスの一部が、排気脈動107aの山202を含む排気脈動107aの正圧波により、排気圧力が筒内圧よりも相対的に高くされることで、圧力差により筒内へ押し戻されて、筒内の残留ガス量が増加する。排気脈動107aの山202が排気弁8の閉弁タイミング(C10点)に概ね同期されることで、排気脈動107aの正圧波の振幅の大きなところが利用されるので、排気ガスが筒内へ押し戻されて筒内の残留ガス量が増加する効果が十分に引き出される。
本実施形態では、排気行程803の途中に新たに排気脈動107aが生成されるので、排気弁8の閉弁タイミング(C10点)における排気脈動107aの効果が従来の排気弁の閉弁タイミング(図2−1のA2点)における排気脈動100aの効果よりも大きい。よって、筒内の残留ガス量を増加させる効果が十分に得られる。
内部EGRが行われる場合に、例えば、排気の可変動弁機構を備えたエンジンであれば、排気弁を閉じるタイミングを進角させること(排気弁の早閉じ)により、筒内の残留ガス量を増加させることが可能である。しかしながら、この場合、高温の排気ガスがそのまま残留ガスとして気筒内に閉じ込められるので、燃焼温度が高くなり、窒素酸化物(NOx)の発生量を低減させる効果が十分に得られない。
これに対して、本実施形態では、一度排気ポート6に排出されて温度が低下した排気ガスが、圧力差によって筒内へと押し戻されて残留ガスとされる。このように、温度が低下した排気ガスが残留ガスとされて内部EGRが行われるため、燃焼温度が低下し、より効果的に発生する窒素酸化物(NOx)の量が低減される。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB9点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB10点において再び開かれることで排気脈動107aが生成されたが、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な排気弁8aを備えたエンジン1において、排気弁8aが排気行程803の途中のB9点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB10点において再び開かれることで排気脈動107aが生成されることができる。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB9点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB10点において再び開かれることで、排気脈動107aが生成されたが、これに代えて、上記第5実施形態(図9)と同様に、排気制御弁21が、排気弁8の開弁タイミング(C9点)において閉じた状態とされ、排気行程803の途中のB10点において開かれることで、排気脈動107aが生成されることができる。
(第7実施形態)
図11を参照して、第7実施形態について説明する。第7実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第7実施形態では、排気脈動の谷とバルブオーバーラップ期間が概ね同期されて、掃気効果が高められる。第7実施形態の機械的な構成については、第1実施形態(図1)と同様である。第7実施形態では、排気制御弁21の開弁タイミングは、その開弁により生成された脈動が排気脈動の谷となって返ってくるタイミングと、吸気弁7と排気弁8が共に開いているバルブオーバーラップ期間が概ね同期するように設定される。これにより、排気圧力が吸気圧力(吸気弁7の近傍の吸気経路の圧力)よりも相対的に低くなることによって残留ガスが吸い出されると共に、新気が導入される。このため、掃気が促進されて残留ガス量を効率的に低減することができる。
図11を参照して、第7実施形態の排気制御弁21の制御について説明する。図11において、符号108は、本実施形態の筒内圧を示す。符号515は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号515に示すように、排気制御弁21は、B11点において閉じられて、B12点において開かれる。符号516は、排気弁8の開閉状態を示す。符号516に示すように、排気弁8は、C11点において開かれて、C12点において閉じられる。
符号108aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における筒内圧108を示し、実質的には排気脈動に対応している。符号600は、吸気弁7の開閉状態を示す。符号600に示すように、吸気弁7は、E1点において開かれて、E2点において閉じられる。符号402は、バルブオーバーラップ期間を示す。符号308は、排気脈動の谷を示す。また、符号100及び符号100aは、それぞれ従来の筒内圧及び排気脈動(図2−1参照)を示す。
排気制御弁21の開弁タイミング(B12点)は、その開弁に伴って生成される本実施形態の排気脈動108aが排気脈動108aの谷308となって返ってくるタイミングとバルブオーバーラップ期間402が概ね同期するように設定される。排気制御弁21の閉弁タイミング(B11点)及び開弁タイミング(B12点)は、例えば、上記第2実施形態と同様に、それぞれエンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。
排気制御弁21の開弁タイミング(B12点)は、例えば、本実施形態の排気脈動108aの谷308とバルブオーバーラップ期間402の中心時期が概ね同期するように設定されることができる。
第7実施形態によれば、排気制御弁21の開弁タイミング(B12点)は、その開弁により生成された本実施形態の排気脈動108aが排気脈動108aの谷308となって返ってくるタイミングと、バルブオーバーラップ期間402が概ね同期するように設定される。これにより、バルブオーバーラップ期間402において、排気圧力が吸気圧力よりも相対的に低圧となることによって、残留ガスが筒内から吸い出されると共に、新気が筒内に導入される。このため、掃気が促進されて残留ガス量を効率的に低減することができる。
本実施形態では、排気行程803の途中に新たな排気脈動108aが生成される。これにより、本実施形態の排気脈動108aの生成時点(B12点)からバルブオーバーラップ期間402までの時間は、排気弁8の開弁タイミング(C11点)からバルブオーバーラップ期間402までの時間よりも、短い。ここで、排気弁8の開弁タイミング(C11点)は、従来の排気脈動100aの生成時点(図2−1のA1点)に相当する。即ち、排気弁8の開弁タイミング(C11点)からバルブオーバーラップ期間402までの時間は、従来の排気脈動100aの生成時点からバルブオーバーラップ期間402までの時間に相当する。
上述したように、一般に、排気脈動はその生成時点からの経過時間が長いほど、大きく減衰する。このため、バルブオーバーラップ期間402において、本実施形態の排気脈動108aの振幅は、従来の排気脈動100aの振幅よりも大きい。よって、バルブオーバーラップ期間402において、本実施形態の排気脈動108aによる掃気効果は、従来の排気脈動100aによる掃気効果よりも大きい。
なお、バルブオーバーラップ期間402において排気圧力が吸気圧力よりも相対的に高圧になった場合には、排気ガスが吸気側に逆流してしまうので、残留ガス量を低減させる効果が低下する。このため、バルブオーバーラップ期間402において排気圧力が吸気圧力よりも高くならないように、排気制御弁21の開弁タイミング(B12点)が設定されることが望ましい。
排気弁8の開弁タイミング(C11点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(B11点)は、上記第3実施形態(図4−2)と同様に、それぞれ他の気筒のバルブオーバーラップ期間402における排気干渉が抑制されるように設定されることができる。この場合、バルブオーバーラップ期間402において、排気干渉による正圧波で排気圧力が上昇しないように、排気弁8の開弁タイミング(C11点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(B11点)がそれぞれ設定される。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB11点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB12点において再び開かれることで排気脈動108aが生成されたが、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な排気弁8aを備えたエンジン1において、排気弁8aが排気行程803の途中のB11点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB12点において再び開かれることで排気脈動108aが生成されることができる。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB11点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB12点において再び開かれることで、排気脈動108aが生成されたが、これに代えて、上記第5実施形態(図9)と同様に、排気制御弁21が、排気弁8の開弁タイミング(C11点)において閉じた状態とされ、排気行程803の途中のB12点において開かれることで、排気脈動108aが生成されることができる。
(第8実施形態)
図12を参照して、第8実施形態について説明する。第8実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。上記第6実施形態では、排気脈動107aの山202が排気弁8の閉弁タイミング(C10点)に概ね同期されて筒内の残留ガス量を増加させることが行われたが、これに代わり、本実施形態では、排気脈動の山をバルブオーバーラップ期間に概ね同期させることで筒内の残留ガス量を増加させる。
図12は、第8実施形態の動作を示す図である。図12において、符号115は、本実施形態の筒内圧を示す。符号530は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号530に示すように、排気制御弁21は、B19点において閉じられて、B20点において開かれる。符号531は、排気弁8の開閉状態を示す。符号531に示すように、排気弁8は、C19点において開かれて、C20点において閉じられる。符号115aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における筒内圧115を示し、実質的には排気脈動に対応している。符号205は、排気脈動115aの山を示す。
符号603は、吸気弁7の開閉状態を示す。符号603に示すように、吸気弁7は、E5点において開かれて、E6点において閉じられる。符号410は、バルブオーバーラップ期間を示す。
排気制御弁21の開弁タイミング(B20点)は、その開弁により生成される排気脈動115aが、排気脈動115aの山205となって返ってくるタイミングとバルブオーバーラップ期間410が概ね同期するように設定される。排気制御弁21の閉弁タイミング(B19点)及び開弁タイミング(B20点)は、例えば、上記第2実施形態と同様に、それぞれエンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。
排気脈動115aの山205とバルブオーバーラップ期間410とが概ね同期されることにより、バルブオーバーラップ期間410において、排気脈動115aの正圧波によって排気圧力が吸気圧力よりも相対的に高くなる。このため、圧力差により排気ガスが吸気側へ流れるので、筒内の残留ガスが増加する。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB19点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB20点において再び開かれることで排気脈動115aが生成されたが、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な排気弁8aを備えたエンジン1において、排気弁8aが排気行程803の途中のB19点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB20点において再び開かれることで排気脈動115aが生成されることができる。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB19点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB20点において再び開かれることで、排気脈動115aが生成されたが、これに代えて、上記第5実施形態(図9)と同様に、排気制御弁21が、排気弁8の開弁タイミング(C19点)において閉じた状態とされ、排気行程803の途中のB20点において開かれることで、排気脈動115aが生成されることができる。
(第9実施形態)
図13及び図14を参照して、第9実施形態について説明する。第9実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第9実施形態では、吸気行程の途中に新たに吸気脈動が生成され、その吸気脈動の山が吸気弁7の閉弁のタイミングに概ね同期されて、体積効率が高められる。
上記第7実施形態(図11)では、生成された排気脈動108aが排気脈動の谷308となって返ってくるタイミングがバルブオーバーラップ期間402と概ね同期されて掃気効果が高められた。これに加えて、第8実施形態においては、吸気行程の途中に新たに吸気脈動が生成される。新たな吸気脈動は、吸気ポート5に設けられた吸気制御弁が制御されて生成される。新たに生成される吸気脈動の山が、吸気弁7の閉弁のタイミングと概ね同期されることで、体積効率が増大される。
図13は、第9実施形態に係る装置の概略構成図である。上記第1実施形態(図1)の装置に加えて、吸気ポート5には吸気制御弁22が設けられている。吸気制御弁22は、吸気弁7とは独立に自在なタイミングに開閉が可能である。吸気制御弁22は、車両制御部20に接続されており、車両制御部20により吸気制御弁22が制御される。吸気駆動機構10の近傍には、吸気弁7のバルブタイミングを検出するためのカムポジションセンサ33が設けられている。車両制御部20は、クランクポジションセンサ15及びカムポジションセンサ33のそれぞれから入力される情報に基づき、決定されたクランク角に吸気制御弁22を動作させる。
図14は、本実施形態の動作を示す図である。図14において、符号109は、本実施形態の筒内圧を示す。符号517及び符号518は、それぞれ排気制御弁21及び排気弁8の開閉状態を示す。符号517に示すように、排気制御弁21は、B13点において閉じられて、B14点において開かれる。符号518に示すように、排気弁8は、C13点において開かれて、C14点において閉じられる。
符号601は、吸気制御弁22の開閉状態を示す。符号601に示すように、吸気制御弁22は、吸気弁7の開弁時(E3点)には開かれた状態であり、吸気行程804の途中のD1点において閉じられて、同じく吸気行程804の途中のD2点において再び開かれる。符号602は、吸気弁7の開閉状態を示す。符号602に示すように、吸気弁7は、E3点において開かれて、E4点において閉じられる。符号109aは、排気弁8及び排気制御弁21が共に開いた期間(連通期間)における本実施形態の筒内圧109を示し、実質的には排気脈動に対応している。
符号109bは、吸気弁7及び吸気制御弁22が共に開いた期間における本実施形態の筒内圧109を示す。吸気弁7及び吸気制御弁22が共に開いた期間においては、筒内と吸気ポート5とが連通されているので、本実施形態の筒内圧109と吸気脈動(図示せず)はほぼ同じ波形となる。従って、符号109bは実質的には吸気脈動に対応している。
符号203は、吸気脈動109bの山を示す。符号309は、排気脈動109aの谷を示す。符号402は、バルブオーバーラップ期間を示す。なお、符号108は、第7実施形態(図11参照)の筒内圧を示す。符号108bは、第7実施形態において、筒内と吸気ポート5とが連通された期間における筒内圧108を示し、実質的には吸気脈動に対応している。排気脈動108bは、吸気行程804の途中に新たな吸気脈動が生成されない、従来の吸気脈動に相当する。
上記第7実施形態(図11)と同様に、本実施形態の排気制御弁21の開弁タイミング(B14点)は、その開弁に伴って生成された排気脈動109aが排気脈動109aの谷309となって返ってくるタイミングと、バルブオーバーラップ期間402が概ね同期するように設定されている。排気制御弁21の閉弁タイミング(B13点)及び開弁タイミング(B14点)は、例えば、上記第2実施形態と同様に、それぞれエンジン回転数NEに基づいて設定されることができる。
本実施形態では、吸気制御弁22は、吸気行程804におけるバルブオーバーラップ期間402の終了後のD1点において閉じられて、同じく吸気行程804の途中のD2点において再び開かれる。D1点からD2点までの間に、ピストン3の下降によって筒内の混合気は膨張するため、本実施形態の筒内圧109が低下する。このように本実施形態の筒内圧109が低下した後に、D2点において吸気制御弁22が開かれて、吸気脈動109bが生成される。
このように吸気行程804の途中で新たな吸気脈動109bが生成されるので、吸気弁7の閉弁タイミング(E4点)において、本実施形態の吸気脈動109bの振幅は、従来の吸気脈動108bの振幅に比べて、大きい。
吸気制御弁22の開弁タイミング(D2点)は、その開弁に伴って生成された吸気脈動109bが吸気脈動109bの山203として返ってくるタイミングと、吸気弁7の閉弁タイミング(E4点)が概ね同期するように設定される。
これにより、吸気弁7の閉弁タイミング(E4点)において、吸気圧力が高くされる。本実施形態では、吸気脈動109bの正圧波の振幅の大きいところが利用されるので、筒内への吸気の流入が効率的に促進されて、体積効率が増大する。また、吸気弁7の閉弁タイミング(E4点)において、吸気脈動109bの振幅は、従来の吸気脈動108bの振幅よりも大きいので、吸気脈動109bの効果が十分に引き出される。
吸気制御弁22の開弁タイミング(D2点)の設定は、例えばエンジン回転数NEに基づいて行われることができる。これにより、エンジン回転数NEに対応して最適なタイミングで吸気脈動109bが生成され、吸気が効率的に行われる。
第9実施形態によれば、排気制御弁21の開弁タイミング(B14点)は、その開弁に伴って生成された排気脈動109aが排気脈動109aの谷309となって返ってくるタイミングと、バルブオーバーラップ期間402が概ね同期するように設定される。このため、バルブオーバーラップ期間402において、排気圧力が吸気圧力よりも相対的に低くなり、残留ガスが筒内から吸い出されると共に新気が筒内に導入される。これにより、掃気が促進され、筒内の残留ガス量が低減される。
また、本実施形態によれば、バルブオーバーラップ期間402の終了後の吸気行程804の途中に、D1点で吸気制御弁22が閉じられる。吸気制御弁22が閉じられることで筒内圧109が低下した後に、同じく吸気行程804の途中のD2点で吸気制御弁22が再び開かれることで、吸気経路に新たな吸気脈動109bが生成される。吸気制御弁22の開弁タイミング(D2点)は、その開弁に伴って生成された吸気脈動109bが吸気脈動109bの山203となって返ってくるタイミングと、吸気弁7の閉弁タイミング(E4点)が概ね同期するように設定される。これにより、吸気弁7の閉弁タイミング(E4点)において吸気圧力が高くされることにより、体積効率が増大される。
なお、本実施形態では吸気制御弁22が吸気行程804の途中のD1点において閉じられて、同じく吸気行程804の途中のD2点において開かれることにより吸気脈動109bが生成されたが、これに代えて、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な吸気弁7aを備えたエンジン1において、吸気弁7aが吸気行程804の途中のD1点において閉じられて、同じく吸気行程804の途中のD2点において開かれることにより吸気脈動109bが生成されることができる。
排気弁8の開弁タイミング(C13点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(B13点)は、上記第3実施形態と同様に、それぞれ他の気筒のバルブオーバーラップ期間402における排気干渉が抑制されるように設定されることができる。この場合、バルブオーバーラップ期間402において、排気干渉による正圧波で排気圧力が上昇しないように、排気弁8の開弁タイミング(C13点)及び排気制御弁21の閉弁タイミング(B13点)がそれぞれ設定される。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB13点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB14点において再び開かれることで排気脈動109aが生成されたが、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な排気弁8aを備えたエンジン1において、排気弁8aが排気行程803の途中のB13点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB14点において再び開かれることで排気脈動109aが生成されることができる。
本実施形態では、排気制御弁21が排気行程803の途中のB13点において閉じられて、同じく排気行程803の途中のB14点において再び開かれることで、排気脈動109aが生成されたが、これに代えて、上記第5実施形態(図9)と同様に、排気制御弁21が、排気弁8の開弁タイミング(C13点)において閉じた状態とされ、排気行程803の途中のB14点において開かれることで、排気脈動109aが生成されることができる。
なお、本実施形態では、吸気行程804において新たに吸気脈動109bを生成して体積効率を増大させる制御が、上記第7実施形態と組み合わせて行われたが、これに代えて、第7実施形態以外の上記各実施形態と組み合わせて行われることができる。
(第10実施形態)
図15−1及び図15−2を参照して、第10実施形態について説明する。第10実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第10実施形態では、排気弁の開弁を下死点よりも遅くして排気ガスの温度を高める制御が行われる際に、排出される排気ガスの圧力が低くされて騒音が抑制される。排気弁の開弁が下死点よりも遅くされると、下死点から排気弁の開弁までの間に、ピストンの上昇により排気ガスが筒内で圧縮される。このため、排気ガスの圧力が高まり、排気ガスの温度が上昇する。従来は、排気ガスの排出が一度に行われていたため、高圧の排気ガスのブローダウンが発生して、大きな騒音が発生していた。
本実施形態では、上記排気ガスの温度を高める制御は、排気制御弁21の開閉動作により行われる。排気制御弁21は、排気弁8の開弁タイミングにおいて、閉じた状態とされており、下死点よりも遅いタイミングで開かれる。最初の排気制御弁21の開弁のタイミングは、従来の排気弁の開弁のタイミングよりも早められる。これにより、初回のブローダウンの際の排気ガスの圧力が従来よりも低くされて、騒音が低減される。さらに、1回の排気行程中に排気制御弁21の開閉が複数回行われることで、排気ガスの排出が複数回に分けて行われる。これにより、1回あたりのブローダウンが従来よりも緩和され、騒音が低減される。
また、排気制御弁21の開閉が複数回行われることで、筒内のガスの圧縮動作が複数回行われる。これにより、排気ガスの圧縮による排気ガスの昇温が複数回行われるので、騒音が低減されたままで排気ガスの温度が従来と同等に高められる。第10実施形態に係る装置の機械的な構成は、上記第1実施形態(図1)と同様である。
図15−1は、従来の動作を示す図である。図15−2は、本実施形態の動作を示す図である。
図15−1において、符号110は、従来の筒内圧を示す。符号519は、排気弁の開閉状態を示す。符号519に示すように、排気弁は、A3点において開かれて、A4点において閉じられる。符号403は、下死点(BDC)を示す。符号404は、筒内のガスの圧縮動作を示す。符号405は、ブローダウンを示す。
図15−2において、符号111は、本実施形態の筒内圧を示す。符号520は、排気制御弁21の開閉状態を示す。符号521は、排気弁8の開閉状態を示す。符号521に示すように、排気弁8は、C15点において開かれて、C16点において閉じられる。符号403は、下死点(BDC)を示す。
符号520に示すように、排気制御弁21は、排気弁8の開弁タイミング(C15点)において閉じた状態とされている。本例では、排気制御弁21が閉じるタイミング(B15点)は、排気弁8が開くタイミング(C15点)と概ね同時に設定されている。排気制御弁21は、B15点において閉じられて、排気行程803の途中に下死点403よりも遅いB16点において開かれる。その後、排気制御弁21は、同じく排気行程803の途中のB17点において再び閉じられて、同じく排気行程803の途中のB18点において再び開かれる。符号406はブローダウンを示す。符号407及び408は、それぞれ筒内のガスの圧縮動作を示す。
排気弁の開弁が下死点403よりも遅くされる場合、排気ガスを圧縮するのに必要な仕事の分、排気ガスにエネルギが投入される。従来の筒内圧110(図15−1)の例では、下死点403から排気弁の開弁タイミング(A3点)までの間に、筒内のガスの圧縮動作404が行われる。このように排気ガスが圧縮される結果として、排気ガスが昇温される。
その一方で、高温・高圧の排気ガスがさらに筒内で圧縮された後にA3点で排気弁が開弁されるので、筒内と筒外の間に大きな圧力差が生じている。この圧力差により、激しいブローダウン405が生じ、騒音が発生するという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、排気制御弁21が早めに開かれて、本実施形態の筒内圧111が低いタイミングで排気ガスが排出される。図15−2に示すように、排気制御弁21の最初の開弁のタイミング(B16点)は、従来の排気弁の開弁のタイミング(A3点)よりも早められる。これにより、排気制御弁21の最初の開弁のタイミング(B16点)における本実施形態の筒内圧111は、従来の排気弁の開弁のタイミング(A3点)における従来の筒内圧110よりも小さくなる。このため、排気制御弁21の最初の開弁(B16点)において発生するブローダウン406は、従来のブローダウン405よりも小さくなり、騒音が低減される。
また、排気行程803において複数回に分けて排気ガスが排出される。これにより、一回あたりの本実施形態のブローダウン406を従来のブローダウン405よりも小さくすることができる。以上のようにして、本実施形態のブローダウン406が従来よりも小さくされて、騒音が低減される。
本実施形態では、筒内のガスの圧縮動作(407、408)が複数回行われることで、従来と同等に排気ガスの温度が高められる。排気制御弁21の最初の開弁タイミング(B16点)が従来よりも早められると、初回の筒内のガスの圧縮動作(第1の圧縮動作)407により排気ガスに与えられるエネルギは、従来の筒内のガスの圧縮動作404(図15−1)により与えられるエネルギよりも小さくなる。即ち、初回の筒内のガスの圧縮動作407による排気ガスの温度上昇は、従来の筒内のガスの圧縮動作404による排気ガスの温度上昇よりも小さくなる。
これに対して、排気制御弁21の2回目の閉弁(B17点)から排気制御弁21の2回目の開弁(B18点)までの間に、2回目の筒内のガスの圧縮動作(第2の圧縮動作)408が行われる。このように筒内のガスの圧縮動作(407、408)が複数回行われることで、排気行程803の間に排気ガスに与えられる総エネルギ量(熱量)が、従来と同等にされることができる。
第10実施形態によれば、排気制御弁21の開弁タイミング(B16点)が下死点403より遅くされて排気ガスの温度が昇温される制御が行われる際に、排気制御弁21の最初の開弁タイミング(B16点)が、従来の排気弁の開弁タイミング(A3点)よりも早められる。さらに、排気ガスの排出が複数回に分けて行われる。以上により、本実施形態のブローダウン406は、従来のブローダウン405(図15−1)よりも小さくされて騒音が改善される。
また、筒内のガスの圧縮動作(407、408)が複数回行われることで、排気ガスを昇温するのに必要なトータルの仕事は、従来の筒内のガスの圧縮動作404による仕事と同等に行われる。このように、本実施形態によれば、筒内のガスの圧縮動作(407、408)によって、排気ガスの温度の上昇を、従来の筒内のガスの圧縮動作404による排気ガスの温度の上昇と同等にしつつ、ブローダウン406を従来のブローダウン405よりも緩和して騒音を低減させることが可能となる。
本実施形態では、排気ガスの温度を高めると共にブローダウンを抑制するために、排気制御弁21の開閉動作が制御されたが、これに代えて、上記第4実施形態(図5)と同様に自在に開閉可能な排気弁8aを備えたエンジン1において、排気弁8aの開閉動作が制御されて排気ガスの温度が高められると共にブローダウンが抑制されることができる。この場合、排気弁8aは、排気行程803の途中のB16点において開かれて、同じく排気行程803の途中のB17点において閉じられ、同じく排気行程803の途中のB18点において再び開かれて、C16点において閉じられることができる。
本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態に係る装置の概略構成図である。 従来の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御方法を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第2実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第2実施形態の動作を説明するための他の図である。 排気干渉を説明するための比較例の図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第3実施形態の動作を説明するための他の図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第4実施形態に係る装置の概略構成図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第4実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第4実施形態の動作を説明するための他の図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第4実施形態の動作を説明するための他の図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第5実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第6実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第7実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第8実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第9実施形態に係る装置の概略構成図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第9実施形態の動作を説明するための図である。 従来の動作を説明するための図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第10実施形態の動作を説明するための図である。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 ピストン
4 シリンダヘッド
5 吸気ポート
6 排気ポート
7 吸気弁
7a 吸気弁
8 排気弁
8a 排気弁
9 燃焼室
10 吸気駆動機構
11 排気駆動機構
12 点火プラグ
14 コンロッド
15 クランクポジションセンサ
20 車両制御部
21 排気制御弁
22 吸気制御弁
30 カムポジションセンサ
31 吸気電磁駆動機構
32 排気電磁駆動機構
33 カムポジションセンサ
100 筒内圧
100a 排気脈動
101 筒内圧
101a 排気脈動
101b 筒内圧
101ab 排気脈動
102 筒内圧
102a 排気脈動
103 筒内圧
103a 排気脈動
103b 筒内圧
103ab 排気脈動
104 筒内圧
104a 排気脈動
105 筒内圧
105a 排気脈動
105b 筒内圧
105ab 排気脈動
106 筒内圧
106a 排気脈動
107 筒内圧
107a 排気脈動
108 筒内圧
108a 排気脈動
108b 吸気脈動
109 筒内圧
109a 排気脈動
109b 吸気脈動
110 筒内圧
111 筒内圧
200 排気脈動の山
201 排気脈動の山
201b 排気脈動の山
202 排気脈動の山
203 吸気脈動の山
301 排気脈動の谷
301b 排気脈動の谷
302 排気脈動の谷
303 排気脈動の谷
304 排気脈動の谷
304b 排気脈動の谷
306 排気脈動の谷
306b 排気脈動の谷
307 排気脈動の谷
308 排気脈動の谷
309 排気脈動の谷
400 筒内のガスの圧縮動作
400b 筒内のガスの圧縮動作
401 筒内のガスの圧縮動作
402 バルブオーバーラップ期間
403 下死点(BDC)
404 筒内のガスの圧縮動作
405 ブローダウン
406 ブローダウン
407 筒内のガスの圧縮動作
408 筒内のガスの圧縮動作
500 排気弁の開閉状態
501 排気制御弁の開閉状態
502 排気弁の開閉状態
502b 排気弁の開閉状態
503 排気制御弁の開閉状態
504 排気弁の開閉状態
505 排気制御弁の開閉状態
506 排気弁の開閉状態
506b 排気弁の開閉状態
507 排気制御弁の開閉状態
508 排気弁の開閉状態
509 排気制御弁の開閉状態
510 排気弁の開閉状態
510b 排気弁の開閉状態
511 排気制御弁の開閉状態
512 排気弁の開閉状態
513 排気制御弁の開閉状態
514 排気弁の開閉状態
515 排気制御弁の開閉状態
516 排気弁の開閉状態
517 排気制御弁の開閉状態
518 排気弁の開閉状態
519 排気弁の開閉状態
520 排気制御弁の開閉状態
521 排気弁の開閉状態
600 吸気弁の開閉状態
601 吸気制御弁の開閉状態
602 吸気弁の開閉状態
700 排気制御弁の開閉状態
701 排気弁の開閉状態
702 排気制御弁の開閉状態
703 排気弁の開閉状態
703b 排気弁の開閉状態
801 圧縮行程
802 膨張行程
803 排気行程
804 吸気行程
811 圧縮行程
812 膨張行程
813 排気行程
814 吸気行程
A1、A2、A3、A4 排気弁の開閉タイミング
B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、B13、B14、B15、B16、B17、B18 排気制御弁の開閉タイミング
B1b、B2b、B5b、B6b 排気弁の開閉タイミング
Ba1、Ba2、Ba3、Ba4 排気制御弁の開閉タイミング
Ba3b、Ba4b 排気弁の開閉タイミング
Bb1、Bb2 排気制御弁の開閉タイミング
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16 排気弁の開閉タイミング
C1b、C2b、C5b、C6b 排気弁の開閉タイミング
Ca1、Ca2、Ca3、Ca4 排気制御弁の開閉タイミング
Ca3b、Ca4b 排気弁の開閉タイミング
Cb1、Cb2 排気弁の開閉タイミング
Bb2b、Cb2b 排気弁の開閉タイミング
D1、D2 吸気制御弁の開閉タイミング
E1、E2、E3、E4 吸気弁の開閉タイミング

Claims (16)

  1. 内燃機関の排気経路を開閉する排気制御弁を備え、
    前記内燃機関の排気行程中の予め定められた所定のタイミングにおいて、閉じた状態の前記排気制御弁を開く制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気制御弁は、排気ポートに設けられている
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関の排気行程中の予め定められた所定のタイミングにおいて、閉じた状態の排気弁を開く制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気制御弁または前記排気弁は、前記内燃機関の排気行程中に閉じる動作が行われた後に、前記閉じた状態の前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の谷と、前記排気行程の終了の際の排気弁の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の谷と、バルブオーバーラップ期間とが概ね同期するように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の山と、前記排気行程の終了の際の排気弁の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記所定のタイミングは、前記排気制御弁または前記排気弁を開く制御が行われることにより生成された排気脈動の山と、バルブオーバーラップ期間とが概ね同期するように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項4記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気制御弁または前記排気弁による前記内燃機関の排気行程中における前記閉じる動作及び前記開く制御は、それぞれ複数回行われ、
    前記複数回の前記開く制御は、前記複数回の前記開く制御によりそれぞれ生成される排気脈動が重畳されて前記重畳された前記排気脈動の振幅が大きくなるように行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  10. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の吸気経路を開閉する吸気制御弁を備え、
    前記吸気制御弁は、前記内燃機関の吸気行程中に閉じる動作が行われた後に、予め定められた第2の所定のタイミングにおいて前記吸気制御弁を開く制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の吸気行程中に吸気弁を閉じる動作が行われた後に、予め定められた第2の所定のタイミングにおいて前記吸気弁を開く制御が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  12. 請求項10または11に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記第2の所定のタイミングは、前記吸気制御弁または前記吸気弁を開く制御が行われることにより生成された吸気脈動の山と、前記吸気行程の終了の際の吸気弁の閉じるタイミングとが概ね同期するように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記所定のタイミングは、前記内燃機関の回転数に基づいて設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  14. 請求項1から6、及び9から13のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関は、複数の気筒を有し、
    前記複数の気筒のうちの第1の気筒の前記所定のタイミングは、前記所定のタイミングに行われる前記閉じた状態の排気弁を開く制御により生成される排気脈動の正圧波が前記複数の気筒のうちの第2の気筒の前記排気行程の終了の際の排気弁の閉じるタイミングにおいて前記第2の気筒の排気圧力を上昇させることが回避されるように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  15. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気行程中に前記排気制御弁または前記排気弁が前記排気行程の下死点よりも遅くまで閉じた状態とされて筒内の排気ガスが圧縮される第1の圧縮動作が行われ、
    前記排気行程中の前記第1の圧縮動作の後に前記排気制御弁または前記排気弁が予め定められた所定時間閉じた状態とされて前記筒内の排気ガスが圧縮される第2の圧縮動作が行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  16. 請求項15記載の内燃機関の制御装置において、
    前記第1の圧縮動作及び前記第2の圧縮動作によりそれぞれ前記筒内の排気ガスに与えられる熱量の総和が予め定められた所定値となるように、前記第1の圧縮動作の期間及び前記第2の圧縮動作の期間がそれぞれ設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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