JP2008006835A - 車両の前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウインドシールドガラス13の側縁とサイドドア14の前縁との間にフロントピラー17が設けられ、ウインドシールドガラス13の上辺部に樹脂製のアッパモールが嵌着される。またウインドシールドガラス13の側辺部13bに樹脂製のサイドモール28が嵌着され、ウインドシールドガラス13の側辺部13b近傍の内面がフロントピラー17に接着される。更にサイドドア14の前縁にドア用ウエザストリップ31が設けられ、ドア用ウエザストリップ31がサイドモール28に当接するように構成される。
【選択図】図1
Description
このように構成された車両の前部構造では、車両の運転席に着席した運転者が見たときのフロントコーナ部材の幅が40〜58mmであるので、例えば交差点で右折するために車両の運転者が右斜め前方の車外の対象物に両眼の焦点を合わせたとき、両眼の視差により近くの比較的幅の狭いフロントコーナ部材がぼけて見え、フロントコーナ部材の向こう側の対象物がフロントコーナ部材により遮られることなく、運転者は車両の前方から右側方にかけて連続した視界を見ることができる。この結果、車両の運転者はフロントコーナ部材の向こう側を視認するために上体を左右に動かす必要がなく、首のみを動かしてフロントコーナ部材の方向を正視するだけで車外の対象物を確実に視認できるようになっている。
本発明の第1の目的は、ドア用ウエザストリップをサイドモールに当接させることにより、フロントピラー及びサイドドア間の隙間に塵埃等が侵入するのを抑制することができる、車両の前部構造を提供することにある。
本発明の第2の目的は、サイドモールのサイド連結部の外面を所定の角度に設定することにより、走行時の風切り音を低減できるとともに、サイドドアの開閉時にサイドドアがサイド連結部と干渉するのを防止できる、車両の前部構造を提供することにある。
本発明の第3の目的は、フロントピラー及びサイドドア間の隙間をドア用ウエザストリップの主シール部及び補助シール部の2重にシールすることにより、車室内への塵埃等の侵入を確実に防止できる、車両の前部構造を提供することにある。
本発明の第4の目的は、サイドモールの上端とルーフ部材の側面とを延長片にて滑らかに接続することにより、サイドドアの開放時のサイドモールの上端の見栄えを向上することができる車両の前部構造を提供することにある。
本発明の第5の目的は、ドア用ウエザストリップのシールラインをサイドモールからボデー面であるルーフ部材の側面へ連続させることにより、シールラインを確保し、そのシール性を向上することができる車両の前部構造を提供することにある。
その特徴ある構成は、サイドドア14の前縁にドア用ウエザストリップ31が設けられ、ドア用ウエザストリップ31がサイドモール28に当接するように構成されたところにある。
この請求項1に記載された車両の前部構造では、ドア用ウエザストリップ31がサイドモール28に当接するので、サイドモール28及びサイドドア14間の隙間に入った塵埃等は、上記ドア用ウエザストリップ31で遮られて、フロントピラー17及びサイドドア14間の隙間まで侵入しない。またドア用ウエザストリップ31が樹脂製のサイドモール28に当接するので、板金に当接させる場合に比べ、当接面の精度が上がり、その密着性が良好となり、シール性を向上することができる。
この請求項2に記載された車両の前部構造では、サイド連結部28cの横断面におけるサイド連結部28cの外形線を所定の角度に設定する、即ちサイドモール28のサイド連結部28cの外面を所定の角度に設定したので、サイドモール28及びサイドドア14間の隙間が小さくなる。
この請求項3に記載された車両の前部構造では、フロントピラー17及びサイドドア14間の隙間をドア用ウエザストリップ31の主シール部31b及び補助シール部31cで2重にシールするので、車室内への塵埃等の侵入を確実に防止できる。
この請求項4に記載された車両の前部構造では、サイドモール28の上端とルーフ部材32の側面32aとが延長片28gにより滑らかに接続されるので、サイドドアの開放時のサイドモールの上端の見栄えを向上することができるとともに、ドア用ウエザストリップのシールラインを確保し、そのシール性を向上することができる。
またサイドモールのサイドアウタ部がウインドシールドガラスの側辺部外面を被覆し、サイドインナ部がウインドシールドガラスの側辺部内面を被覆し、サイド連結部がウインドシールドガラスの側辺部端面を被覆し、サイド連結部の横断面におけるサイド連結部の外形線の車幅方向に延びる水平線に対する角度が、ウインドシールドガラスの側辺部外面に平行な直線の水平線に対する角度より小さくなるように設定すれば、サイドモール及びサイドドア間の隙間が小さくなる。この結果、車両の走行時の風切り音を低減できるとともに、サイドドアの開閉時にサイドドアがサイド連結部と干渉するのを防止できる。
またドア用ウエザストリップの主シール部がサイドモールに当接し、補助シール部がフロントピラーに当接するように構成すれば、フロントピラー及びサイドドア間の隙間は主シール部及び補助シール部により2重にシールされる。この結果、車室内への塵埃等の侵入を確実に防止できる。
更にフロントピラーの上端にルーフ部材を接合し、サイドモールの上端にサイドインナ部を切欠いて水抜き孔を形成し、この水抜き孔の側縁を構成するサイド連結部に水抜き孔の車両外側方からの視認を阻止する庇部を設け、この庇部にルーフ部材の側面に沿う延長片を設ければ、サイドモールの上端とルーフ部材の側面とが延長片により滑らかに接続される。この結果、サイドドアの開放時のサイドモールの上端の見栄えを向上することができる。
図8に示すように、トラック10のキャブ11の右側には運転者の着席する運転席が設けられ、キャブ11の前面のフロント開口部11aは透明のウインドシールドガラス13により閉止される。またキャブ11の運転席側の側面には運転者が乗降するためのサイド開口部11bが設けられ、このサイド開口部11bはサイドドア14により開放可能に閉止される(図1、図2及び図8)。上記ウインドシールドガラス13の側縁とサイドドア14の前縁との間にはフロントピラー17がガラス13の側縁及びドア14の前縁に沿って延びて設けられる。このフロントピラー17は、ピラーインナパネル21の両側縁とピラーアウタパネル22の両側縁をそれぞれ接合することにより、例えば、ほぼ鉛直方向に延びる筒状に形成される。これによりフロントピラー17の横断面は閉断面に形成される。なお、この実施の形態では、運転席側のサイドドア及びフロントピラーについて説明するけれども、本発明は助手席側のサイドドア及びフロントピラーに適用してもよい。
ドア用ウエザストリップ31の主シール部31bがサイドモール28に当接するので、サイドモール28及びドアフレーム14c間の隙間に入った塵埃等は上記ドア用ウエザストリップ31の主シール部31bで遮られてフロントピラー17及びドアフレーム14c間の隙間まで侵入しない。この結果、フロントピラー17やドアフレーム14cの露出面が塵埃等で汚れ難くなる。またドア用ウエザストリップ31が合成樹脂製のサイドモール28のサイド連結部28cに当接するので、少なくともサイド連結部28cの表面を滑らかにすれば、その密着性が良好となり、シール性を向上することができる。またフロントピラー17及びドアフレーム14c間の隙間をドア用ウエザストリップ31の主シール部31bのみならず補助シール部31cで2重にシールするので、キャブ11内への塵埃等の侵入を確実に防止できる。更にサイド連結部28cの横断面におけるサイド連結部28cの外形線を所定の角度に設定する、即ちサイド連結部28cの外面を所定の角度θ1(図1)に設定したので、サイド連結部28c及びドアフレーム14c間の隙間が小さくなる。この結果、トラックの走行時の風切り音を低減できるとともに、サイドドア14の開閉時にドアフレーム14cがサイド連結部28cと干渉するのを防止できる。
13 ウインドシールドガラス
13b 側辺部
13c 上辺部
14 サイドドア
17 フロントピラー
28 サイドモール
28a サイドアウタ部
28b サイドインナ部
28c サイド連結部
28d 水抜き孔
28e 庇部
28g 延長片
29 アッパモール
31 ドア用ウエザストリップ
31b 主シール部
31c 補助シール部
32 ルーフ部材
Claims (4)
- ウインドシールドガラス(13)の側縁とサイドドア(14)の前縁との間にフロントピラー(17)が設けられ、前記ウインドシールドガラス(13)の上辺部(13c)に樹脂製のアッパモール(29)が嵌着され、前記ウインドシールドガラス(13)の側辺部(13b)に樹脂製のサイドモール(28)が嵌着され、前記ウインドシールドガラス(13)の側辺部(13b)近傍の内面が前記フロントピラー(17)に接着された車両の前部構造において、
前記サイドドア(14)の前縁にドア用ウエザストリップ(31)が設けられ、
前記ドア用ウエザストリップ(31)が前記サイドモール(28)に当接するように構成された
ことを特徴とする車両の前部構造。 - サイドモール(28)が、ウインドシールドガラス(13)の側辺部(13b)外面を被覆するサイドアウタ部(28a)と、前記ウインドシールドガラス(13)の側辺部(13b)内面を被覆するサイドインナ部(28b)と、前記ウインドシールドガラス(13)の側辺部(13b)端面を被覆するサイド連結部(28c)とを有し、
前記サイド連結部(28c)の横断面における前記サイド連結部(28c)の外形線の車幅方向に延びる水平線に対する角度(θ1)が、前記ウインドシールドガラス(13)の側辺部(13b)外面に平行な直線の前記水平線に対する角度(θ0)より小さくなるように設定された請求項1記載の車両の前部構造。 - ドア用ウエザストリップ(31)がサイドモール(28)に当接する主シール部(31b)とともに、フロントピラー(17)に当接する補助シール部(31c)とを有する請求項1記載の車両の前部構造。
- フロントピラー(17)の上端にルーフ部材(32)が接合され、サイドモール(28)のサイド連結部(28c)の上端に前記ルーフ部材(32)の側面(32a)に沿う延長片(28g)が設けられ、前記延長片(28g)は、前記サイド連結部(28c)の上端が前記ルーフ部材の側面(32a)に滑らかに接続するように形成された請求項2記載の車両の前部構造。
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