JP2008005839A - 生物学的試料からのrna及びdnaの単離 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の膜を含むフィルター装置を使用して試料から核酸を単離する方法に関する。又、試料から核酸を単離するのに適した、複数の膜を含む装置及びキットも提供する。
【解決手段】細胞試料を破砕等により抽出した上清を多糖を含む第一の膜(多糖膜、例えばセルロース膜)でRNA画分を吸着し、その上清又は第一の膜の濾液を第二の膜(シリケート膜、例えばグラスファイバー膜)でDNA画分を吸着する。それぞれの膜から溶離、洗浄操作等でDNA、RNAの単離を行なう。
【選択図】なし
【解決手段】細胞試料を破砕等により抽出した上清を多糖を含む第一の膜(多糖膜、例えばセルロース膜)でRNA画分を吸着し、その上清又は第一の膜の濾液を第二の膜(シリケート膜、例えばグラスファイバー膜)でDNA画分を吸着する。それぞれの膜から溶離、洗浄操作等でDNA、RNAの単離を行なう。
【選択図】なし
Description
(発明の説明)
本願は、2006年6月29日出願の米国仮出願第60/817,504号及び2007年1月18出願の米国仮出願第60/881,058号(いずれも、参照により完全に本明細書に組み入れられる)に基づく優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、一般に、分子生物学の領域に関する。ある種の特定の実施形態において、本発明は、核酸の単離に関する装置、キット及び方法を提供する。
本願は、2006年6月29日出願の米国仮出願第60/817,504号及び2007年1月18出願の米国仮出願第60/881,058号(いずれも、参照により完全に本明細書に組み入れられる)に基づく優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、一般に、分子生物学の領域に関する。ある種の特定の実施形態において、本発明は、核酸の単離に関する装置、キット及び方法を提供する。
(発明の背景)
核酸の単離は、典型的には、PCR、遺伝子クローニング、配列決定、サザン分析、ノーザン分析、ヌクレアーゼプロテクションアッセイ、RT−PCR、RNAマッピング、インビトロ翻訳、転写/増幅反応を含むインビトロ転写、及びcDNAライブラリー構築を含む大部分の分子生物学的調査の第一段階である。従って、分析に適した高品質の完全な核酸の入手は、しばしば、その後の分析のための有用な望ましい出発点である。試料から核酸を単離するための多様な技術が記載されている(例えば、米国特許第5,075,430号;第5,234,809号;第5,155,018号;第6,277,648号;第6,958,392号;第6,953,686号;第6,310,199号;第6,992,182号;第6,475,388号;第5,075,430号;第7,074,916号;米国特許公開第20060024701号;欧州特許第EP0765335号;Boom et al.1990,J.Clinical Microbiology 28:495を参照のこと)。これらの以前に記載された方法の多くは、塩化セシウム密度勾配遠心分離又はフェノール抽出を利用しているが、これらはいずれも、時間の浪費、危険化学物質への曝露、及び外来核酸又は望ましくないタンパク質の試料への混入の高いリスクを含む重要な短所を有していた。シリカに基づく固体支持体を利用した方法もあるが、これらは、DNA及びRNAの両方を単離する手段を提供しない。従って、迅速で、実施が容易で、経済的で、及び高い収率を与える、試料から核酸を単離する方法を提供することは有益である。また、この方法が、必要とされる試料の操作を最小限に抑え、主に液体を取り扱う工程の使用を許容し、及び単一の装置、例えば、濾過装置を使用して実施され得るならば、これも有用である。単一の装置、例えば、二つの膜を含む装置、及び以前に記載された核酸精製プロトコルと比較して比較的少ない工程を含む単一の方法を使用して、DNA及びRNAの両方を単離し得ることが望ましいであろう。本明細書に記載される本発明の様々な実施形態は、これら及びその他の必要を満たす。
核酸の単離は、典型的には、PCR、遺伝子クローニング、配列決定、サザン分析、ノーザン分析、ヌクレアーゼプロテクションアッセイ、RT−PCR、RNAマッピング、インビトロ翻訳、転写/増幅反応を含むインビトロ転写、及びcDNAライブラリー構築を含む大部分の分子生物学的調査の第一段階である。従って、分析に適した高品質の完全な核酸の入手は、しばしば、その後の分析のための有用な望ましい出発点である。試料から核酸を単離するための多様な技術が記載されている(例えば、米国特許第5,075,430号;第5,234,809号;第5,155,018号;第6,277,648号;第6,958,392号;第6,953,686号;第6,310,199号;第6,992,182号;第6,475,388号;第5,075,430号;第7,074,916号;米国特許公開第20060024701号;欧州特許第EP0765335号;Boom et al.1990,J.Clinical Microbiology 28:495を参照のこと)。これらの以前に記載された方法の多くは、塩化セシウム密度勾配遠心分離又はフェノール抽出を利用しているが、これらはいずれも、時間の浪費、危険化学物質への曝露、及び外来核酸又は望ましくないタンパク質の試料への混入の高いリスクを含む重要な短所を有していた。シリカに基づく固体支持体を利用した方法もあるが、これらは、DNA及びRNAの両方を単離する手段を提供しない。従って、迅速で、実施が容易で、経済的で、及び高い収率を与える、試料から核酸を単離する方法を提供することは有益である。また、この方法が、必要とされる試料の操作を最小限に抑え、主に液体を取り扱う工程の使用を許容し、及び単一の装置、例えば、濾過装置を使用して実施され得るならば、これも有用である。単一の装置、例えば、二つの膜を含む装置、及び以前に記載された核酸精製プロトコルと比較して比較的少ない工程を含む単一の方法を使用して、DNA及びRNAの両方を単離し得ることが望ましいであろう。本明細書に記載される本発明の様々な実施形態は、これら及びその他の必要を満たす。
(発明の要旨)
ある種の実施形態において、本発明は、生物学的試料を、第一の核酸種が第一の多孔性材料に結合し及び第二の核酸種が第二の多孔性材料に結合するよう、第一の多孔性材料(例えば膜)及び第二の多孔性材料(例えば膜)と接触させることを含む、生物学的試料から第一及び第二の核酸種を単離する方法を提供する。第一及び第二の多孔性材料は、接触工程の各々の後に、一つ以上の適切なバッファーにより洗浄され得る。第一及び第二の核酸種は、それぞれの多孔性材料を各々適切な溶出バッファーと接触させることにより、第一及び第二の多孔性材料から溶出され得る。
ある種の実施形態において、本発明は、生物学的試料を、第一の核酸種が第一の多孔性材料に結合し及び第二の核酸種が第二の多孔性材料に結合するよう、第一の多孔性材料(例えば膜)及び第二の多孔性材料(例えば膜)と接触させることを含む、生物学的試料から第一及び第二の核酸種を単離する方法を提供する。第一及び第二の多孔性材料は、接触工程の各々の後に、一つ以上の適切なバッファーにより洗浄され得る。第一及び第二の核酸種は、それぞれの多孔性材料を各々適切な溶出バッファーと接触させることにより、第一及び第二の多孔性材料から溶出され得る。
他の実施形態において、本発明は、a)細胞試料を溶解して、細胞溶解物を入手すること;b)場合により、例えば遠心分離により、細胞溶解物を浄化すること;c)RNAが第一の多孔性材料に結合するよう、溶解物を第一の多孔性材料と接触させること;並びにDNAが第二の多孔性材料に結合するよう、溶解物又は第一の膜からの濾液を第二の多孔性材料と接触させ、これにより細胞試料からDNA及びRNAを単離することを含む、細胞試料からDNA及びRNAを単離する方法を提供する。第一の多孔性材料は、第二の多孔性材料の名目上の孔径より小さい名目上の孔径を有し得る。この方法は、一つ以上の適切なバッファーにより第一及び第二の多孔性材料を洗浄することを含み得る。RNA及びDNAは、それぞれの多孔性材料を各々適切な溶出バッファーと接触させることにより、それぞれ第一及び第二の多孔性材料から溶出され得る。
さらに他の実施形態において、本発明は、a)溶解バッファーにより細胞試料を溶解して、細胞溶解物を入手すること;b)例えば遠心分離により、細胞試料を場合により浄化して、浄化された上清を入手すること;c)RNAが第一の膜に結合するよう、溶解物を第一の膜(例えば多糖膜)と接触させること;並びにd)DNAが第二の膜に結合するよう、溶解物又は第一の膜からの濾液を第二の膜(例えばシリケート膜)と接触させ、これにより細胞試料からゲノムDNA及びRNAを単離することを含む、細胞試料から細胞RNAからゲノムDNAを単離する方法を提供する。この方法は、一つ以上の適切なバッファーにより第一及び第二の多孔性材料を洗浄することを含み得る。RNA及びDNAは、各多孔性材料を適切な溶出バッファーと接触させることにより、それぞれ第一及び第二の多孔性材料から溶出され得る。
さらなる実施形態において、本発明は、a)溶解バッファーにより細胞試料を溶解して細胞溶解物を入手すること;b)RNAが第一の膜に結合するよう、溶解物を第一の膜(例えば多糖膜)と接触させること;並びにc)DNAが第二の膜に結合するよう、溶解物又は第一の膜からの濾液を第二の膜(例えばシリケート膜)と接触させ、これにより細胞試料からゲノムDNA及びRNAを単離することを含む、真核細胞試料から細胞RNAからゲノムDNAを単離する方法を提供する。この方法は、一つ以上の適切なバッファーにより第一及び第二の多孔性材料を洗浄することを含み得る。RNA及びDNAは、各多孔性材料を適切な溶出バッファーと接触させることにより、それぞれ第一及び第二の多孔性材料から溶出され得る。
さらなる実施形態において、本発明は、a)溶解バッファーにより細胞試料を溶解して、細胞溶解物を入手すること;b)例えば遠心分離により、細胞試料を浄化して、浄化された上清を入手すること;c)RNAが第一の膜に結合するよう、溶解物を第一の膜(例えば多糖膜)と接触させること;並びにd)DNAが第二の膜に結合するよう、溶解物又は第一の膜からの濾液を第二の膜(例えばシリケート膜)と接触させ、これにより細胞試料からゲノムDNA及びRNAを単離することを含む、原核細胞試料から細胞RNAからゲノムDNAを単離する方法を提供する。この方法は、一つ以上の適切なバッファーにより第一及び第二の多孔性材料を洗浄することを含み得る。RNA及びDNAは、各多孔性材料を適切な溶出バッファーと接触させることにより、それぞれ第一及び第二の多孔性材料から溶出され得る。
ある種の他の実施形態において、本発明は、生物学的試料から第一の核酸種及び第二の核酸種を単離するのに適した、シリケート膜及び多糖膜(混合セルロースエステル(MCE)膜のような)を含むフィルター装置を提供する。第一の核酸種は、多糖膜(例えばセルロース膜)に結合するRNAであり得、及び第二の核酸種は、シリケート膜(例えばグラスファイバー膜)に結合するDNA、例えばゲノムDNAであり得る。
さらに他の実施形態において、本発明は、a)多糖を含む第一の多孔性材料(例えば膜)及びb)シリケートを含む第二の多孔性材料(例えば膜)、;c)場合により、一つ以上の洗浄バッファー、並びにb)少なくとも一つのコンテナを含む、試料から核酸を単離するためのキットを提供する。
さらに他の実施形態において、本発明は、a)混合セルロースエステル膜、b)一つ以上の非酸性洗浄バッファー、及びc)一つ以上のコンテナを含む、細胞試料からRNAを単離するためのキットを提供する。
(図面の簡単な説明)
図1a及び図1bは微量分配装置を含む本発明のフィルター装置の一例を示す。
図2は、本発明のフィルター装置の一例を示す。
図3a及び図3bは、多数の試料又は大量の試料の受容に適したマルチウェル形成の本発明のフィルター装置の一例を示す。
図4は、多数の試料又は大量の試料の受容に適したマルチウェル形成の本発明のフィルター装置のもう一つの例を示す。
図5は、本発明のフィルター装置の単一試料バージョンを示す。
図6aは、本発明のフィルター装置の密閉型バージョン:通気孔付き及び通気孔なしを示す。
図6bは、本発明のフィルター装置の積み重ねバージョンを示す。
図7は、本発明のフィルター装置の通気孔付き密閉型バージョンを含む調節可能な自動化された系を示す。
図8は、RNA及びゲノムDNAを単離するための本発明の一実施形態を図示するフローチャートである。
図9a及び図9bは、原核細胞試料からのゲノムDNA並びに16S及び23S RNAの単離を示すアガロースゲルの写真である。
図10a及び図10bは、混合セルロースエステル膜又はグラスファイバー膜のいずれかを含む二つの積み重ねられた96穴プレートを使用した、原核細胞試料からのゲノムDNA並びに16S及び23S RNAの単離を示すアガロースゲルの写真である。
図11a及び図11bは、真核細胞試料からのゲノムDNA並びに18S及び28S RNAの単離を示すアガロースゲルの写真である。
図12a及び図12bは、本発明の一実施形態により真核細胞(12a)及び原核細胞(12b)から得られたRNAを使用したrtPCR産物を示すアガロースゲルの写真である。
図13は、市販のRNA精製カラムと比較した、本発明の一実施形態により単離されたRNAの純度を示すアガロースゲルの写真である。
図1a及び図1bは微量分配装置を含む本発明のフィルター装置の一例を示す。
図2は、本発明のフィルター装置の一例を示す。
図3a及び図3bは、多数の試料又は大量の試料の受容に適したマルチウェル形成の本発明のフィルター装置の一例を示す。
図4は、多数の試料又は大量の試料の受容に適したマルチウェル形成の本発明のフィルター装置のもう一つの例を示す。
図5は、本発明のフィルター装置の単一試料バージョンを示す。
図6aは、本発明のフィルター装置の密閉型バージョン:通気孔付き及び通気孔なしを示す。
図6bは、本発明のフィルター装置の積み重ねバージョンを示す。
図7は、本発明のフィルター装置の通気孔付き密閉型バージョンを含む調節可能な自動化された系を示す。
図8は、RNA及びゲノムDNAを単離するための本発明の一実施形態を図示するフローチャートである。
図9a及び図9bは、原核細胞試料からのゲノムDNA並びに16S及び23S RNAの単離を示すアガロースゲルの写真である。
図10a及び図10bは、混合セルロースエステル膜又はグラスファイバー膜のいずれかを含む二つの積み重ねられた96穴プレートを使用した、原核細胞試料からのゲノムDNA並びに16S及び23S RNAの単離を示すアガロースゲルの写真である。
図11a及び図11bは、真核細胞試料からのゲノムDNA並びに18S及び28S RNAの単離を示すアガロースゲルの写真である。
図12a及び図12bは、本発明の一実施形態により真核細胞(12a)及び原核細胞(12b)から得られたRNAを使用したrtPCR産物を示すアガロースゲルの写真である。
図13は、市販のRNA精製カラムと比較した、本発明の一実施形態により単離されたRNAの純度を示すアガロースゲルの写真である。
(態様の説明)
核酸を単離する方法
いくつかの実施形態において、本発明は、迅速で、実施が容易で、及び試料に対する最少の操作を必要とする、試料から一つ以上の核酸種を単離する方法を提供する。この方法は、細胞溶解物の形態で、細胞、例えば原核細胞又は真核細胞の投入を受容し、複数の標的分子を生成物として放出するという利点を呈する。細胞溶解物は、本発明により多孔性材料と接触させられる前に調製され得る。従って、本発明は、細胞抽出物からDNA及びRNAの両方を単離するための単一の方法を提供する。
核酸を単離する方法
いくつかの実施形態において、本発明は、迅速で、実施が容易で、及び試料に対する最少の操作を必要とする、試料から一つ以上の核酸種を単離する方法を提供する。この方法は、細胞溶解物の形態で、細胞、例えば原核細胞又は真核細胞の投入を受容し、複数の標的分子を生成物として放出するという利点を呈する。細胞溶解物は、本発明により多孔性材料と接触させられる前に調製され得る。従って、本発明は、細胞抽出物からDNA及びRNAの両方を単離するための単一の方法を提供する。
この方法は、少数だけの工程及び少数だけの試薬を必要とするため、実施が容易である。試薬は、以前に記載された方法において使用される試薬より低毒性であり、この方法は、DNA(例えばゲノムDNA)並びにRNA(例えばmRNA、rRNA及びtRNAを含む細胞RNA)を含む実質的に純粋な生成物を与える。実質的に純粋なとは、本明細書において使用されるように、生成物が他の生化学的な種を実質的に含まないこと、例えば少なくとも60%純粋、少なくとも70%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも90%純粋、少なくとも95%純粋であることを意味する。実質的な純度は、例えば、単離されたDNA又は単離されたRNAのような単離された核酸の一部をアガロースゲルで電気泳動することにより決定され得る。バンドの強度は、既知の方法を使用して、例えば分光光度系を含むゲルリーダーを使用して決定され得る。
この容易に実施される方法は、細胞試料を溶解することを含み得る。細胞の溶解は、当分野において既知の溶解バッファーを使用して実施され得る。適切な溶解バッファーは、グアニジニウム塩(例えばチオシアン酸グアニジニウム)のようなカオトロピック剤を含み得る。溶解バッファーは、キレート化剤(例えばEDTA)及び緩衝塩(例えばTRIS−HCl)を含み得る。特定の実施形態において、溶解バッファーは、非酸性、例えば中性又は塩基性のpHを有する。
溶解の後、試料は、細胞片及び粒状物質を除去するため、浄化、例えば遠心分離され、浄化された細胞溶解物を得る。この方法は、複数の膜のような複数の多孔性材料を上清と接触させることを含み得る。特定の実施形態において、細胞溶解物は、まず、混合セルロースエステル膜又はニトロセルロース膜のような多糖膜と接触させられ、続いて、シリケート膜(例えばグラスファイバー膜)と接触させられる。膜は、互いに積み重ねられ得る。例えば、溶解物が、まず多糖膜と接触するよう、多糖膜がシリケート膜の上に積み重ねられ得る。従って、この方法によれば、当業者は、細胞RNAからの細胞DNAの単離において、例えば、上清に、セルロース膜を接触させ、その後重力又は外的に供給された力によってシリケート膜を接触させる一つの工程を実施するのみでよい。膜が積み重ねられ、それぞれの膜からDNA及びRNA生成物の両方を溶出することが望ましい場合、膜は、便利には、生成物の溶出の前に分離され得る。あるいは、膜は、細胞溶解物がまず多糖膜に適用され、膜からの濾液が次にシリケート膜に適用されるよう、直列に設計されてもよい。複数の膜が細胞溶解物と接触させられた後、膜は一回以上の洗浄に供される。高い生成物収率が望ましいある種の実施形態において、一つ以上のそれぞれの膜からの濾液が、第一及び第二の膜に、一回以上、再循環させられてもよい。
本発明の方法において使用するのに適している洗浄バッファーには、非酸性バッファー、例えば中性又は塩基性のpHを有するバッファーが含まれる。特定の実施形態において、二つの別個の洗浄バッファー、例えば第一及び第二の洗浄バッファーが使用され得る。第一の洗浄バッファーは、第二の洗浄バッファーの前に膜に適用され得、グアニジニウム塩(例えばチオシアン酸グアニジニウム)のようなカオトロピック剤を含み得る。第一の洗浄バッファーは、第一の膜と接触した後の試料(細胞溶解物)と接触し得る。第一の洗浄バッファーは、キレート化剤(例えばEDTA)及び緩衝塩(例えばTRIS−HCl)並びにアルコール(例えばエタノール)をさらに含み得る。第二の洗浄バッファーは、アルコール(例えばエタノール)及び緩衝塩(例えばTRIS−HCl)を含み得る。
膜を洗浄した後、最終生成物は、適切な溶出バッファー(例えば、水、Tris−EDTAバッファー(TE))により溶出され得る。RNA生成物を溶出するのに適しているバッファーには、RNaseフリー水のようなRNaseフリーバッファーが含まれ得る。
単離された生成物は、さらなる操作、例えば、RT−PCRを含むPCR、転写媒介増幅(transcription mediated amplification)、形質移入、配列決定等に適していよう。標的核酸の単離は、例えば、細菌のような目的の病原性又は非病原性の生物の同定を含む、多くの下流の分析適用のため使用され得る。標的核酸がRNAである場合、本発明は、DNAseの使用を必要としない又は以前に記載された方法(例えば、キアゲンカラム(Qiagen,Inc.,Valencia,CA))により必要とされるより少ないDNAseの使用を必要とするRNAを単離する方法を提供し、これにより時間及び試薬コストを節約する。
試料が一つ以上の膜に適用される本発明の実施形態において、細胞溶解物の膜への通過及び膜における標的核酸の単離を容易にするため、試料が接触した後に、外的な力が膜に適用され得る。いくつかの実施形態において、この力は、重力により、又は、例えば装置の底部の出口を介してフィルター装置に付与された真空により、提供され得る。外的な力が真空である場合、真空は、20から800mbarの圧力差を提供し得る。他の実施形態において、この力は、例えば装置がシリンダー又はシリンジを含む場合、ピストン又は構成部材の作用により、濾過装置の上部から上昇させられた正の圧力により提供され得る。さらに他の実施形態において、この力は、装置を遠心分離機に置くことにより適用される遠心力であり得る。1×gから15,000×gの範囲の遠心力が使用され得る。
ある種の実施形態において、核酸は、第一又は第二の膜から第三の膜へと溶出され得る。第三の膜は、標的核酸と標的プローブとの特異的な化学的相互作用の結果として標的核酸が第三の膜上に優先的に保持されるよう、標的核酸のための捕獲プローブ、例えば特異的結合パートナーを含み得る。捕獲プローブは、標的核酸と共有結合的又は非共有結合的に相互作用し得る。相互作用には、電荷間相互作用、水素結合、疎水性相互作用、ファンデルワールス力及び双極子間相互作用が含まれ得る。捕獲プローブの例には、特定の目的の核酸配列に相補的なオリゴを含み、並びに核酸と結合するペプチド、タンパク質及び低分子が含まれる。一例として、16s RNAに特異的に結合する抗生物質、例えばエデイン(edeine)が、膜に結合させられ得る。捕獲プローブのもう一つの例には、ポリA RNA(例えばmRNA)を捕獲するのに適しているオリゴdTプローブが含まれ得る。膜は、アビジン又はストレプトアビジン又はニュートラビジン(neutravidin)のような既知のリガンドにより誘導体化され得る。ビオチン化された捕獲プローブが、膜に添加され、これにより、標的核酸配列に対する特異性を与え得る。
ある種の実施形態において、本発明は、試料から核酸を単離するための自動化された系を提供する。従って、フィルター装置への試料の適用、試料の溶解、試料の洗浄、試料の溶出を含む工程のいずれか又は全てが自動化され得る。自動化された系には、本明細書に記載された方法の各工程を実施するようプログラム化されたコンピューター、例えばパーソナルコンピューターが含まれ得る。本発明は、複合フォーマットでの多数の試料の処理も企図する。
自動化された系の一例が、図7に示される。従って、ある種の実施形態は、a)試料から核酸を単離するのに適しているフィルター装置(74)、b)ポンプ(75)、c)プログラムロジックコントローラー(program logic controller)(PLC)(76)、d)試料を保持するのに適している少なくとも一つのコンテナ(71)、e)場合により、一つ以上の試薬又はバッファーを保持するのに適している一つ以上のコンテナ(71)、f)場合により、フィルター装置からの濾液、フィルター装置からの溶出液及び/又はフィルター装置からの廃棄溶液を受容するのに適している一つ以上のレセプタクル(77)、g)複数のピンチバルブ(72)、h)管系(73)並びにi)場合により、管系からフィルター装置(74)へと一つ以上の液体を供給するシリンジバレルホルダー内に位置するシリンジカートリッジ(79)を含む、試料から核酸を単離するための自動化された系を提供する。チェックバルブ(78)が、適用及び/又はフィルター装置からの液体の除去を可能にするために提供される。
本発明に係る自動化された系は、試薬、バッファー、試料等を含む液体が、ポンプの可動パーツのような可動パーツと決して接触しないよう配置され得る。これは、系を通る液体との接触を必要としないピンチバルブを使用することにより達成され得る。系において使用される管系及びフィルター装置は、単回使用に適したものであり得、従って、使い捨て可能であり得る。使い捨て可能の管系及びピンチバルブの組み合わせは、メンテナンス、例えば、運転の間のクリーニングをほとんど必要としない系を提供する。さらに、管系及びフィルター装置は、一回しか使用されないため、試料の汚染のリスクが排除され、又は最小限に抑えられる。これは、試料が核酸を含み、下流の核酸の検出がPCR又はTMAのような増幅プロトコルを利用する場合、特に有用である。増幅プロトコルは、優れた感度を提供するが、標的核酸以外の混入核酸を増幅するという重要なリスクを必然的に伴う。本明細書に記載された自動化された系は、このようなリスクを最小限に抑え又は排除し、また、系内を移動する液体がポンプの可動パーツと接触する、再使用可能な(典型的には、金属製の)パーツを含む、より伝統的なクロマトグラフィ系と比較して、核酸単離を実施するための安価な系を提供する。
濾液からの単離された核酸の検出は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(rtPCR)、リアルタイムPCR及び転写媒介増幅(TMA)のような一つ以上の増幅技術を使用して達成され得る。核酸の検出は、ゲル電気泳動及び適切な色素(例えば、化学発光試薬、蛍光試薬)を使用して達成され得る。
フィルター装置
多様なフィルター装置フォーマットの使用が企図される。このフィルターは、単純な手動式の装置であってよく、又は自動化された系の一部であってよい。フィルター装置のサイズ及び数は、試料及び標的核酸の性質により支配され得る。いくつかの実施形態において、このフィルター装置は、単一単位、例えばカートリッジを含み得る。このカートリッジは、一つ以上の膜を含有するためのハウジング(例えば中空体)並びに一つ以上の入口及び一つ以上の出口を含み得る。この入口及び出口は、標準的なシリンジとの適合性のためのサイズを有し、又は真空源もしくは正の圧力源に適応するようなサイズを有し得る。このカートリッジは、遠心分離機に適合するサイズを有し得る。このフィルター装置は、カラムの上部に適用された試料が、指定された順序でカラム内の複数の多孔性膜の各々と接触するよう、連続的に設計された複数のフィルターを含むカラムを含み得る。例えば、最初に接触する膜は、その後に接触する膜より大きい名目上の孔径を有し得る。もう一つの例として、このフィルター装置は、装置に圧力又は真空を適用するために使用され得る一つ以上のシリンジシリンダーを含み得る。このカートリッジは、さらに、フロースルーを収集するための濾液カップを含み得る。
多様なフィルター装置フォーマットの使用が企図される。このフィルターは、単純な手動式の装置であってよく、又は自動化された系の一部であってよい。フィルター装置のサイズ及び数は、試料及び標的核酸の性質により支配され得る。いくつかの実施形態において、このフィルター装置は、単一単位、例えばカートリッジを含み得る。このカートリッジは、一つ以上の膜を含有するためのハウジング(例えば中空体)並びに一つ以上の入口及び一つ以上の出口を含み得る。この入口及び出口は、標準的なシリンジとの適合性のためのサイズを有し、又は真空源もしくは正の圧力源に適応するようなサイズを有し得る。このカートリッジは、遠心分離機に適合するサイズを有し得る。このフィルター装置は、カラムの上部に適用された試料が、指定された順序でカラム内の複数の多孔性膜の各々と接触するよう、連続的に設計された複数のフィルターを含むカラムを含み得る。例えば、最初に接触する膜は、その後に接触する膜より大きい名目上の孔径を有し得る。もう一つの例として、このフィルター装置は、装置に圧力又は真空を適用するために使用され得る一つ以上のシリンジシリンダーを含み得る。このカートリッジは、さらに、フロースルーを収集するための濾液カップを含み得る。
このフィルター装置は、例えばマルチウェルプレートを含む複合装置であり得、ここにおいて、ウェルのうちの少なくとも一つは、フィルターに適用された試料が、第一の膜と接触し続いて一つ以上のその後の膜と接触するよう順次的に設計された複数の膜(第一の膜はその後の膜より小さい名目上の孔径を有する)を含むフィルター装置を含む。マルチウェルプレートのウェルの全てに、上記のフィルター装置を配置することも、企図され得る。適切なマルチウェルプレートには、複数のウェル、例えば、6個、12個、48個、96個、384個以上のウェルを含むプレートが含まれる。マルチウェルプレートは、互いに積み重ねられてもよいし、又は連続的にもしくは別々に使用されてもよい。積み重ねられた配置で使用される場合、積み重ねられた配置は、標的DNA及び標的RNAがそれぞれの膜の各々から溶出され得るよう、分解され得る。さらに、シングルウェルプレートを含む本発明のフィルター装置も企図される。
いくつかの実施形態において、フロースルー及び廃棄材料を受容するためのプレート、即ちドレインプレートが提供され得る。このドレインプレートは、特定の分析物及び試料起源並びにフロースルーのその後の分析が必要であるか否かによって、単一のウェル又は複数のウェルを含み得る。これらプレートのうちの少なくとも一つは、試料又は緩衝溶液をフィルター装置に送るのに適している一つ以上の入口を含み得る。このプレートのうちの少なくとも一つは、フロースルー及び廃棄材料の除去を容易にする出口を含み得る。この出口は、真空源との接続に適応するようなサイズを有し得る。マルチウェルプレートも、遠心分離機に適合するようなサイズを有し得る。
一つの特定の実施形態において、このフィルター装置は、0.7ミクロンの名目上の孔径を有するAPFFグラスファイバー膜(Millipore Corp,Billerica,MA)の上に重ねられた、例えば0.45ミクロンの名目上の孔径を有する混合セルロースエステル(MCE)膜を含み得る。MCE膜とAPFF膜との間には、DNA及びRNAの両方の単離を容易にする空間が存在してもよい。あるいは、この膜は、混合セルロースエステル膜がAPFFグラスファイバー膜の上に積み重ねられるよう、各々ハウジング又はカートリッジの中に提供され得る。他の実施形態において、本発明は、適切なハウジングの中に配置されたシリカ膜の上に重ねられた多糖膜を提供する。例えば、グラスファイバー膜の上に重ねられた又はスタックされたニトロセルロース膜が企図される。
フィルター装置がカートリッジとして配置される場合、膜は13mmの直径を有し得る。他の実施形態において、膜の直径は、1mmから30cm、1mmから20cm、0.1mmから10cmの範囲であり得る。さらに他の実施形態において、膜の直径は、1mm未満であり得る。さらに他の実施形態において、膜の直径は、1mm超であり得る。さらなる実施形態において、膜は任意の形状で配置され得、例えば、膜は、正方形、長方形、三角形、楕円形又は不規則な形状で配置され得る。膜は、1mm2から30cm2の範囲の表面積を有し得る。又は、フィルター装置がマルチウェルプレートとして配置される場合、膜は、市販のマルチウェルプレートに適合するようなサイズを有し得る。適切なマルチウェルプレートは、フィルターに適用された試料が、第一の膜と接触し、続いて一つ以上のその後の膜と接触するよう、順次的に設計された複数の膜(例えば、第一の膜は多糖を含み、及び第二の膜はシリカを含む)を含むフィルター装置を含むウェルを少なくとも一つ有し得る。
図1は、本発明に係る部材パーツを含む単回使用再使用可能フィルター装置の一例を示す。試料受容器キャップ(1)が除去され、試料が試料受容器(2)に適用され、試料が複数の多孔性膜(4)のうちの第一の多孔性膜と接触するよう、重力又は装置に適用された何らかの外的な力の結果として試料が流動する。複数の多孔性膜は、溶出された標的の容器としても機能し得る濾液カップと液体連絡している膜支持体(5)の上に置かれ得る。濾液カップ(6)も提供される。装置は、分解され得、複数の多孔性膜は交換され得るため、再使用に適している。膜は、DNA及びRNAの両方の溶出及び再捕獲のため分離され得る。
図2は、再使用可能でない、本発明の単回使用濾過装置の一例を示す。図示された単回使用濾過装置は、細胞溶解物のような試料からDNA及びRNAの両方を精製するために直列で使用され得る。
図3aは、本発明に係るマルチウェル濾過装置の一例を示す。各ウェルは多孔性膜(30)を含む。複数のプレートが互いに積み重ねられ得る。各プレートは、異なる多孔性材料を含み得る。従って、一つの実施形態において、多糖膜を含むプレートが、シリケート膜を含むプレートの上に積み重ねられ得る。積み重ねられたプレートは、単離されたDNA及びRNAを溶出し再捕獲するために取り外され得る。
図3bは、本発明に係るマルチウェル濾過装置を含む機具のもう一つの例を示す。この機具は、真空の適用を容易にするシールを提供するため、カラー内に置かれたカラーガスケット(33)を含む取り外し可能なカラー(32)を含み得る。カラー(32)は、複数のウェル(ウェルのうちの少なくとも一つは多孔性膜を含む)を含む一つ以上のフィルタープレート(34)とかみ合っている。多孔性膜を各々含む複数の積み重ねられたプレートが使用される場合、第一の多孔性膜は混合セルロースエステル膜又はニトロセルロース膜のような多糖膜であり得及び第二の多孔性膜はグラスファイバー膜のようなシリケート膜であり得る。多孔性膜は互いに積み重ねられ得る。フィルタープレートは、DNA、RNA又はこの両方の別々の溶出及び再捕獲を提供するため、試料と接触させられた後に分離され得る。各フィルタープレート(34)は、本発明の方法に従い単離された核酸を受容するのに適している複数のウェルを含む収集プレート(35)の上に置かれ得る。この収集プレートのウェルは、フィルタープレートのウェルと一対一で対応し得る。この収集プレートは、真空マニフォルドを含み得る基部(36)の上に置かれ得る。
図4は、本発明に係るマルチウェル濾過装置のもう一つの例を示す。この装置は、試料、例えば大量の試料を受容するための複数のウェル(ウェルのうちの少なくとも一つは、一つ以上の多孔性膜を含む)を含む除去可能なフィルタープレート(42)と接触している、試料を受容するためのホッパー(41)を含み得る。いくつかの実施形態において、二つのフィルタープレート(42)は相互に積み重ねられ得る。第一のフィルタープレートは多糖膜を含み得、及び第二のプレートはシリケート膜を含み得る。フィルタープレートのうちの一つ以上が、付加的なマルチウェルプレート、例えばZiptip(登録商標)(Millipore Corp.,Billerica,MA)(43)の上に置かれてもよい。Ziptip(登録商標)プレートのウェルは、フィルタープレートのウェルと一対一で対応し得る。Ziptip(登録商標)は、RNAのような核酸を保持するのに適している樹脂又はその他の固体支持体を含み得る。特定の実施形態において、この樹脂は、ポリA、ポリU又はポリTセファロースを含み得る。Ziptip(登録商標)プレートは、複数のウェルを含む収集プレート(44)の上に置かれ得る。このウェルは、Ziptip(登録商標)プレートのウェルと一対一で対応し得、増幅オリゴ再構成酵素(amplification oligos reconstituted enzyme)を含む再構成増幅試薬のようなTMA試薬を含有し得る。収集プレートは、マルチスクリーン真空マニフォルド(45)を含む基部の中に置かれ得る。
図5は、本発明に係る単一試料濾過装置のもう一つの例を示す。試料からDNA及びRNAの両方を単離するため、二つ以上の装置が直列で使用され得、各装置は、DNA又はRNAとの結合に適している樹脂、例えば、膜を含む。この装置は、Microfil/Milliflex(登録商標)(51)(Millipore Corporation,Billerica,MA)のような容器を含み得る。この容器は、標的核酸分析物を保持するのに適している核酸捕獲樹脂が負荷されたミクロカラム(52)の上に置かれ得る。この樹脂は、試料[例えば、RNA及びDNA(例えばゲノムDNA)を含む細胞溶解物]からの核酸などの標的分析物を保持するのに適したものであり得る。この樹脂は、セルロースのような多糖を含み得る。この樹脂は、グラスファイバーのようなシリケートを含み得る。ミクロカラムは、カラムに溶解物を引き込むのに適しているシリンジ(53)と液体連絡している。
図6aは、密封された密閉ドーム型濾過装置の三つの例を示す。密閉ドーム型装置は、無菌条件下での試料の処理を提供し得る。このドームは、一つ以上の多孔性膜のためのハウジングとして機能し得、さらに、試料又は試薬の入口として機能しない一つ以上の通気孔を含み得る。この通気孔は、空気及びその他の気体の通過を可能にするが、微生物のような粒状物質の通過を防止する任意の適切な材料を含み得る。一つの実施形態において、この通気孔は、気体が接近可能な疎水性バリアを含む。親水性バリアも企図される。いくつかの実施形態において、この通気孔は、ドーム型ハウジング構造の表面に位置付けられ得る。もう一つの実施形態において、この通気孔は、ドーム型ハウジングの一つ以上の多孔性膜を含有している部分と連絡している入口のようなドーム型ハウジングの一部へと通じる側枝として位置付けられ得る。試料がフィルター装置内を流動しているとき、この通気孔は、ルアーロックプラグを使用することにより閉鎖しているよう維持され得る。このプラグは、固体材料を含んでもよく又はそれ自体通気孔を有し、従って疎水性膜のような膜バリアを含んでもよい。この通気孔の使用は、圧力を緩和し、従ってフィルターの損傷を防止する手段を提供する。
図6bは、複数の積み重ねられた膜カートリッジを含む、本発明に係る単回使用膜装置の一例を示す。この装置内の各カートリッジは、次の隣接カートリッジと液体連絡している。このカートリッジは、一つ以上の多孔性膜を含み得る。このカートリッジが1つより多い多孔性膜を含む場合、膜は、カートリッジに含有されている他の多孔性膜と同一であってもよく、又は異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、このカートリッジ内の多数の膜は、加熱されたポリプロピレンを使用して融合させられ得る。一例として、第一のカートリッジは混合セルロースエステル(MCE)膜を含み得、及び第一のカートリッジの下に積み重ねられた第二のカートリッジはグラスファイバー膜を含み得る。MCEは、グラスファイバーフィルターより小さい名目上の孔径を有し得る。
図7は、本発明に係る多重膜通気孔付き装置の一例を示す。この装置は、二方向真空バルブ(チェックバルブアセンブリ)によってシリンジと接続され得る。二方向真空バルブは、溶液マニフォルドに配管され得る。溶液マニフォルドからは、溶液コンテナ(即ち、試料、溶解、洗浄、溶出溶液/緩衝液)及び空気通気孔と接続された多数のラインが出ている。各溶液ラインは、電気的なピンチバルブにより調節され得る。装置内の第一の多孔性膜の表面において細胞を捕獲し、溶解し、次いで核酸を捕獲し、洗浄し、装置内の積み重ねられた膜から溶出するため、試料、続いて溶解バッファー、続いて洗浄、続いて溶出バッファーが、各々、連続的に導入され得る。この装置の第一の多孔性膜は、MCEのようなポリマーを含み得る。第二のものは、グラスファイバーのようなシリカを含み得る。ポリマー膜の名目上の孔径は、シリカ膜の名目上の孔径より小さくてよい。図7に示された系は、いかにして自動化が達成され得るかの一例である。
膜
膜は、積み重ねられた配置に、又は直列に設計され得る(図8)。本発明において使用される膜は、当分野において既知の任意の多孔性材料を含み得る。適切な多孔性材料の例には、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、例えばアガロース、セルロース、多糖、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、フルオロカーボン、例えばポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル))、ポリカーボネート、ポリエチレン、ガラス、ポリカーボネート、セラミック、ナイロン、カーボンナノチューブ及び金属が含まれるが、これらに限定はされない。
膜は、積み重ねられた配置に、又は直列に設計され得る(図8)。本発明において使用される膜は、当分野において既知の任意の多孔性材料を含み得る。適切な多孔性材料の例には、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、例えばアガロース、セルロース、多糖、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、フルオロカーボン、例えばポリ(テトラフルオロエチレン−コ−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル))、ポリカーボネート、ポリエチレン、ガラス、ポリカーボネート、セラミック、ナイロン、カーボンナノチューブ及び金属が含まれるが、これらに限定はされない。
ある種の特定の実施形態において、第一の膜は混合セルロースを含み得る。他の特定の実施形態において、第一の膜はニトロセルロースを含み得る。この膜は、0.1%から100%、1.0%から99.9%、5%から95%、10%から90%、20%から80%、30%から70%、40%から60%の範囲の量のニトロセルロースを含み得る。いくつかの実施形態において、第一の膜は少なくとも50%のニトロセルロースを含み得る。
第二の膜はガラス又はグラスファイバーを含み得る。いくつかの実施形態において、核酸、例えばRNAを保持するのに適している付加的な樹脂が使用され得る。場合により含まれる、捕獲プローブを含む第三の膜が望ましい場合、第三の膜は、任意の既知の多孔性材料、例えばナイロン、ポリエチレンスルホンを含み得る。
本発明に係る適切な膜は、0.0001ミクロンから100ミクロン、.1ミクロンから80ミクロン、1ミクロンから50ミクロン、2ミクロンから45ミクロンの範囲の孔径を有し得る。いくつかの実施形態において、上の膜、又は試料と最初に接触する膜の孔径は、第二又はその後の膜の孔径より小さくてよい。特定の実施形態において、膜のうちの少なくとも一つは、少なくとも2ミクロンの孔径を有する。他の実施形態において、膜のうちの少なくとも一つは、少なくとも45ミクロンの孔径を有する。ある種の実施形態において、本発明は、0.1ミクロンから50ミクロンの範囲、例えば45ミクロンの孔径を有するセルロース膜を提供する。特定の実施形態において、本発明は、0.1ミクロンから100ミクロンの範囲の孔径を有するシリケート膜を提供する。他の実施形態において、本発明は、0.7ミクロンの孔径を有するシリケート膜を提供する。
分析物の吸着又はクロマトグラフィのために多孔性ビーズと比較して膜を使用することの重要な利点は、これら二つのフォーマット間における液流パターンの違いである。充填ベッドのような多孔性ビーズを使用した場合、適用された対流中の分析物は、フィルム表面へと拡散し、次いでビーズの孔内に徐々に拡散する。膜を使用した場合、適用された対流中の分析物は、膜内を迅速に移動し、フィルム表面へと拡散するのみでよい。分析物の飽和結合は、ビーズより膜を使用した方が迅速に達成され得る。膜とは、物質輸送が多様な駆動力の下で起こり得る、縦寸法よりはるかに大きい横寸法を有する構造を意味する。
大量の対流が膜表面に対して垂直である通常の流動装置に加え、放射流式の装置も、分析物の吸着及びクロマトグラフィのため使用され得る。放射流式の装置においては、流動は、多孔性の円筒形フリットの周囲に巻き付けられた膜を通る。流動は、内部から外部へ、又は外部から内部へ起こり得る。
核酸試料
本明細書において使用されるように、試料とは、いずれかの生物学的起源に由来する核酸を含む材料をさす。この生物学的起源は、植物、動物、ウイルス粒子のような生存しているか又は死滅しているものであり得る。この生物学的起源は、完全な生物、又は生物に由来する器官もしくは組織であり得る。この生物学的起源は、単細胞又は多細胞又は無細胞、例えばウイルスであり得る。細胞起源には、真核細胞、マイコプラズマを含む原核細胞が含まれ得る。真核細胞の例には、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ラット、ウサギ、マウス、モルモットに由来する細胞が含まれる。原核細胞の例には、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、スタフィロコッカル・アウレウス(Staphylococcal aureus)のようなグラム陰性菌及びグラム陽性菌が含まれる。試料が細胞試料である場合、細胞は、複数の膜と接触させられる前に溶解され得る。細胞試料が原核試料である場合、試料は、複数の膜と接触させられる前に、例えば、遠心分離により浄化され得る。試料には、天然に存在する試料、又は部分的もしくは完全に人工的に作出もしくは操作されたものが含まれ得る。
本明細書において使用されるように、試料とは、いずれかの生物学的起源に由来する核酸を含む材料をさす。この生物学的起源は、植物、動物、ウイルス粒子のような生存しているか又は死滅しているものであり得る。この生物学的起源は、完全な生物、又は生物に由来する器官もしくは組織であり得る。この生物学的起源は、単細胞又は多細胞又は無細胞、例えばウイルスであり得る。細胞起源には、真核細胞、マイコプラズマを含む原核細胞が含まれ得る。真核細胞の例には、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ラット、ウサギ、マウス、モルモットに由来する細胞が含まれる。原核細胞の例には、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、スタフィロコッカル・アウレウス(Staphylococcal aureus)のようなグラム陰性菌及びグラム陽性菌が含まれる。試料が細胞試料である場合、細胞は、複数の膜と接触させられる前に溶解され得る。細胞試料が原核試料である場合、試料は、複数の膜と接触させられる前に、例えば、遠心分離により浄化され得る。試料には、天然に存在する試料、又は部分的もしくは完全に人工的に作出もしくは操作されたものが含まれ得る。
本明細書に開示された方法により単離するための標的核酸には、DNA、RNA、PNA、LNA、及び1つより多い型の核酸のハイブリッドを含む、試料中に見出される任意の核酸が含まれる。この核酸は、二本鎖、一本鎖、又は多重鎖であり得る。標的がDNAである場合、このDNAは、ミトコンドリアDNAを含むプラスミドDNA、ベクターDNA、ゲノミックDNA又はこれらの断片であり得る。標的がRNAを含む場合、このRNAは、mRNA、tRNA又はrRNA(例えば、16s RNA、23s RNA)であり得る。この核酸は、ヌクレオチドアナログ、例えば、鎖終結部位を含み得る。標的核酸のサイズは、2から30ヌクレオチドの範囲であってよく、又はキロベース単位もしくはそれ以上の範囲であってもよい。
キット
本発明は、試料から核酸を単離するために使用され得るキットも提供する。このキットは、本発明に係る一つ以上の濾過装置及び一つ以上のコンテナを含み得る。このキットは、一つ以上の対照又は試料標的分析物又は標本を含有していてよい。このキットは、場合により、本発明の方法において有用な様々な緩衝液を含み得る。一例として、このキットは、標的核酸が細胞からなる試料中に含有されている場合、細胞を溶解するのに適している溶解バッファーを含み得る。このキットは、場合により、試薬又は非特異的に保持されているもしくは結合している材料を排除するための洗浄バッファーも含み得る。このキットは、場合により、結合している標的核酸を膜から溶出するための溶出バッファーも含み得る。このバッファーは、各々、溶液として別々のコンテナに提供され得る。あるいは、このバッファーは、乾燥形態で又は粉末として提供されてよく、使用者の所望の適用に応じて溶液として作成されてよい。この場合、このバッファーは、小さい包みにて提供され得る。このキットは、装置が自動化されている場合、動力源を提供し得る。このキットは、真空ポンプも含み得る。このキットは、装置の使用のための並びに本発明に係る装置及び方法により使用するのに適している試薬の作成のための説明も含み得る。このキットは、場合により、本発明の方法を実施して又は本発明の装置を使用して入手されたデータを記録及び分析するためのソフトウェアを含み得る。
本発明は、試料から核酸を単離するために使用され得るキットも提供する。このキットは、本発明に係る一つ以上の濾過装置及び一つ以上のコンテナを含み得る。このキットは、一つ以上の対照又は試料標的分析物又は標本を含有していてよい。このキットは、場合により、本発明の方法において有用な様々な緩衝液を含み得る。一例として、このキットは、標的核酸が細胞からなる試料中に含有されている場合、細胞を溶解するのに適している溶解バッファーを含み得る。このキットは、場合により、試薬又は非特異的に保持されているもしくは結合している材料を排除するための洗浄バッファーも含み得る。このキットは、場合により、結合している標的核酸を膜から溶出するための溶出バッファーも含み得る。このバッファーは、各々、溶液として別々のコンテナに提供され得る。あるいは、このバッファーは、乾燥形態で又は粉末として提供されてよく、使用者の所望の適用に応じて溶液として作成されてよい。この場合、このバッファーは、小さい包みにて提供され得る。このキットは、装置が自動化されている場合、動力源を提供し得る。このキットは、真空ポンプも含み得る。このキットは、装置の使用のための並びに本発明に係る装置及び方法により使用するのに適している試薬の作成のための説明も含み得る。このキットは、場合により、本発明の方法を実施して又は本発明の装置を使用して入手されたデータを記録及び分析するためのソフトウェアを含み得る。
遠心分離装置を使用するRNA及びゲノムDNAの同時精製
シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas Pseudoalcaligenes)の一夜培養物を遠心分離によって採集した。細菌ペレットをリゾチーム(1mg/ml)を含むTris−EDTA(TE)バッファーに再懸濁させた。5分間のインキュベーションの後、1%β−メルカプトエタノールを含む溶解バッファー(3M GuSCN、0.01M TRIS−HCl(pH7.6)、0.035M EDTA)を添加し、細菌溶解物を遠心分離した。上清を新たなチューブに移し、100%エタノールを溶解物に添加した。
シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas Pseudoalcaligenes)の一夜培養物を遠心分離によって採集した。細菌ペレットをリゾチーム(1mg/ml)を含むTris−EDTA(TE)バッファーに再懸濁させた。5分間のインキュベーションの後、1%β−メルカプトエタノールを含む溶解バッファー(3M GuSCN、0.01M TRIS−HCl(pH7.6)、0.035M EDTA)を添加し、細菌溶解物を遠心分離した。上清を新たなチューブに移し、100%エタノールを溶解物に添加した。
1×109個の細菌を含む浄化された溶解物混合物を、単一のMCE膜(Millipore Corporation,Billerica,MA)を含む遠心分離装置に負荷した。装置を遠心し、濾液を、0.7ミクロンの名目上の孔径を有する単一のグラスファイバー膜(APFF)(Millipore Corporation,Billerica,MA)を含む遠心分離装置に負荷した。後者の装置を遠心し、濾液を廃棄した。MCE膜及びグラスファイバー膜装置の両方を、1M GuSCN、0.01M TRIS−HCl(pH7.6)、0.035M EDTA、25%EtOHを含む洗浄バッファー1により洗浄し、続いて、0.01M TRIS−HCl(pH7.6)中の70%EtOHを含む洗浄バッファー2により2回洗浄した。
その後、溶出緩衝液として水を使用した溶出工程を、MCEフィルター装置において実施した。溶出液は、単離されたRNAを含有していた(図9a参照)。グラスファイバー膜の水による溶出は、溶出液中に単離されたゲノムDNAを与えた(図9b)。
スタックドフィルタープレートを使用した原核細胞からのRNA及びゲノムDNAの同時
精製
シュードモナス・シュードアルカリゲネスの一夜培養物を遠心分離によって採集した。細菌ペレットをリゾチーム(1mg/ml)を含むTEバッファーに再懸濁させた。5分間のインキュベーションの後、1%β−メルカプトエタノールを含む(実施例1に記載されたような)溶解バッファーを添加し、細菌溶解物を遠心分離した。浄化された上清を新たなチューブに移し、エタノールを最終濃度35%で溶解物に添加した。
精製
シュードモナス・シュードアルカリゲネスの一夜培養物を遠心分離によって採集した。細菌ペレットをリゾチーム(1mg/ml)を含むTEバッファーに再懸濁させた。5分間のインキュベーションの後、1%β−メルカプトエタノールを含む(実施例1に記載されたような)溶解バッファーを添加し、細菌溶解物を遠心分離した。浄化された上清を新たなチューブに移し、エタノールを最終濃度35%で溶解物に添加した。
この混合物を、混合物がまずMCEフィルタープレートと接触するよう、上方にMCEフィルタープレートを有し、下方にグラスファイバーフィルタープレートを有する96穴フィルタープレートの積み重ねに負荷した。1から5×108個の溶解された細菌を含む浄化された上清を、各ウェルに負荷した。フィルタープレートの積み重ねを遠心分離し、濾液を廃棄した。(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー1を各ウェルに添加し、ここでは単一のプレートとして、プレートを遠心した。さらに2回の洗浄を、(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー2により実施した。
細胞RNA及びゲノムDNAが、それぞれMCEフィルタープレート(図10a)及びグラスファイバープレート(図10b)から水により溶出された。
スタックドフィルタープレートを使用した真核細胞からのRNA及びゲノムDNAの同時
精製
3T3 NIH線維芽細胞をトリプシン処理し、ペレット化した。ペレットを1%β−メルカプトエタノールを含む(実施例1に記載されたような)溶解バッファーに再懸濁させた。ETOHを最終濃度35%で溶解物に添加し、混合物をMCE及びグラスファイバーのフィルタープレート積み重ねに負荷した。5×105個の線維芽細胞を、各ウェルに負荷した。フィルタープレートの積み重ねを遠心し、濾液を廃棄した。(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー1を各ウェルに添加し、ここでは単一のプレートとして、プレートを遠心した。さらに2回の洗浄を、(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー2により実施した。
精製
3T3 NIH線維芽細胞をトリプシン処理し、ペレット化した。ペレットを1%β−メルカプトエタノールを含む(実施例1に記載されたような)溶解バッファーに再懸濁させた。ETOHを最終濃度35%で溶解物に添加し、混合物をMCE及びグラスファイバーのフィルタープレート積み重ねに負荷した。5×105個の線維芽細胞を、各ウェルに負荷した。フィルタープレートの積み重ねを遠心し、濾液を廃棄した。(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー1を各ウェルに添加し、ここでは単一のプレートとして、プレートを遠心した。さらに2回の洗浄を、(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー2により実施した。
細胞RNA及びゲノムDNAが、それぞれMCEフィルタープレート(図11a)及びグラスファイバープレート(図11b)から水により溶出された。
RT−PCRによるRNAの定量的査定
上記の実験において使用されたMCEフィルターから単一のウェルから溶出された原核及び真核RNA(200ng)を、Protoscript First StrandcDNA合成キット(Protoscript First Strand cDNA Synthesis Kit)(New England BioLabs,Beverly,MA)(NEB)を使用してcDNAへと転写した。ランダムプライマーを用いて、NEBキットのマニュアルに従い、cDNAを合成した。各cDNA合成のため、陰性対照(逆転写酵素を含まない試料)を含めた(図12レーン2及び5)。レーン5に出現したバンドは、プライマー二量体である。
上記の実験において使用されたMCEフィルターから単一のウェルから溶出された原核及び真核RNA(200ng)を、Protoscript First StrandcDNA合成キット(Protoscript First Strand cDNA Synthesis Kit)(New England BioLabs,Beverly,MA)(NEB)を使用してcDNAへと転写した。ランダムプライマーを用いて、NEBキットのマニュアルに従い、cDNAを合成した。各cDNA合成のため、陰性対照(逆転写酵素を含まない試料)を含めた(図12レーン2及び5)。レーン5に出現したバンドは、プライマー二量体である。
真核cDNAは、β−アクチンプライマー(順方向:GTG GGG CGC CCC AGG CAC CA(配列番号:1)、逆方向:CTC CTT AAT GTC ACG CAC GAT(配列番号:2)(Applequist et al.2002,International Immunology 14(9):1065−1074)を使用して標準的な方法により増幅した(図12a参照)。原核cDNAは、16S rRNA遺伝子プライマー(順方向Ps−for:GGT CTG AGA GGA TGA TCA GT(配列番号:3)逆方向Ps−rev TTA GCT CCA CCT CGC GGC)(配列番号:4)(Widmer et al.1998,Applied and Environmental Microbiology,64(7):2545)を使用したPCRにより増幅した(図12b参照)。
遠心分離装置内の単一MCEフィルター又は市販のカラムのいずれかを使用したRNA純度の比較
シュードモナス・シュードアルカリゲネスの一夜培養物を遠心分離によって採集した。細菌ペレットをリゾチーム(1mg/ml)を含むTEバッファーに再懸濁させた。5分間のインキュベーションの後、1%β−メルカプトエタノールを含む溶解バッファーを添加し、細菌溶解物を遠心分離した。浄化された上清を新たなチューブに移し、100%エタノールを溶解物に添加した。混合物を、単一のMCE膜を含む三つの遠心分離装置、及びMidi RNeasy(登録商標)スピンカラム(Qiagen,Valencia,CA)に負荷した。一装置当たり1×109個の細菌からの浄化された上清を、膜装置又はカラムのいずれかに負荷した。装置及びカラムを遠心分離し、濾液を廃棄した。その後、これらを(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー1により洗浄し、(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー2により2回洗浄した。RNAを水により溶出した。
シュードモナス・シュードアルカリゲネスの一夜培養物を遠心分離によって採集した。細菌ペレットをリゾチーム(1mg/ml)を含むTEバッファーに再懸濁させた。5分間のインキュベーションの後、1%β−メルカプトエタノールを含む溶解バッファーを添加し、細菌溶解物を遠心分離した。浄化された上清を新たなチューブに移し、100%エタノールを溶解物に添加した。混合物を、単一のMCE膜を含む三つの遠心分離装置、及びMidi RNeasy(登録商標)スピンカラム(Qiagen,Valencia,CA)に負荷した。一装置当たり1×109個の細菌からの浄化された上清を、膜装置又はカラムのいずれかに負荷した。装置及びカラムを遠心分離し、濾液を廃棄した。その後、これらを(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー1により洗浄し、(実施例1に記載されたような)洗浄バッファー2により2回洗浄した。RNAを水により溶出した。
図13は、MCE膜装置による精製が純粋なRNAをもたらすことを示している。Qiagen RNeasy(登録商標)カラム装置は、まだ有意な量のゲノムDNAが混入しているRNA生成物をもたらした(図13、レーン4)。
本明細書及び特許請求の範囲において使用された成分の量、反応条件等を表す全ての数字は、全ての場合において、「約」という用語により修飾されているものとして理解されるべきである。従って、反対のことが示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲において示された数的パラメータは、本発明により入手されることが求められる所望の特性によって変動し得る近似値である。少なくとも、及び特許請求の範囲の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数的パラメータは、有効数字の数及び通常の丸めアプローチを考慮して解釈されるべきである。
当業者には明らかであるように、本発明の多くの修飾及び変動が、この精神及び範囲を逸脱することなくなされ得る。本明細書に記載された特定の実施形態は、例としてのみ提示されており、決して制限的なものではない。明細書及び実施例は、単なる例示的なものと見なされ、本発明の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示されるものとする。
Claims (29)
- a)細胞試料を溶解バッファーにより溶解すること;b)細胞試料を場合により浄化して、浄化された上清を入手すること;c)多糖を含む第一の膜を、RNAが第一の膜に結合するよう、溶解物と接触させること;並びにd)溶解物又は第一の膜の濾液を、DNAが第二の膜に結合するよう、第二の膜と接触させ、これにより細胞試料からDNA及び細胞RNAを単離することを含む、細胞試料からDNA及びRNAを単離する方法。
- DNAがゲノムDNAである、請求項1の方法。
- 溶解バッファーが非酸性pHを有する、請求項1の方法。
- 溶解バッファーがカオトロピック剤及びキレート化剤を含む、請求項3の方法。
- 浄化工程が試料を遠心分離することを含む、請求項1の方法。
- 第一の膜が混合セルロースエステル膜である、請求項1の方法。
- 第二の膜がシリケート膜である、請求項1の方法。
- 複数の洗浄バッファーにより第一及び第二の膜を洗浄することをさらに含む、請求項1の方法。
- 複数の洗浄バッファーが非酸性pHを有する、請求項8の方法。
- 複数の洗浄バッファーが、カオトロピック剤、キレート化剤及びアルコールを含む一つのバッファーを含む、請求項8の方法。
- 複数の洗浄バッファーが、アルコールを含む少なくとも一つのバッファーを含む、請求項8の方法。
- 膜が、まず、カオトロピック剤、キレート化剤及びアルコールを含むバッファーにより洗浄され、続いてアルコールを含む洗浄バッファーにより洗浄される、請求項8の方法。
- 第一及び第二の膜を溶出バッファーと接触させることをさらに含む、請求項1の方法。
- 溶出バッファーが水である、請求項13の方法。
- a)細胞試料を、7.6のpHを有し、チオシアン酸グアニジジウム(guanididium)3モル、TRIS−HCl0.01モル及びEDTA0.035モルを含む溶解バッファーにより溶解すること;b)細胞試料を遠心分離して、浄化された上清を入手すること;c)上清を、RNAが膜に結合するよう、混合セルロースエステル膜と接触させること;d)第二の膜を、DNAがグラスファイバーを含む第二の膜に結合するよう、上清又は第一の膜の濾液と接触させること;e)両方の膜を、カオトロピック剤、キレート化剤及びアルコールを含む非酸性洗浄バッファーにより洗浄すること;f)両方の膜を、アルコールを含む非酸性洗浄バッファーにより洗浄し、これにより細胞試料からDNA及び細胞RNAを単離することを含む、細胞試料からゲノムDNA及び細胞RNAを単離する方法。
- DNA及びRNAのうちの少なくとも一つをそれぞれの膜から水により溶出することをさらに含む、請求項16の方法。
- a)多糖を含む第一の膜及びシリカを含む第二の膜;b)場合により、一つ以上の非酸性洗浄バッファー;c)一つ以上のコンテナを含む、細胞試料からDNA及びRNAを単離するためのキット。
- 第一の膜が混合セルロースエステル膜であり、及び第二の膜がグラスファイバー膜である、請求項17のキット。
- 一つ以上の洗浄バッファーがカオトロピック剤、キレート化剤及びアルコールを含む第一の非酸性洗浄バッファーを含み、及び第二の非酸性洗浄バッファーがアルコールを含む、請求項17のキット。
- 細胞試料を溶解するのに適している非酸性溶解バッファーをさらに含む、請求項18のキット。
- 溶解バッファーがカオトロピック剤及びキレート化剤を含む、請求項20のキット。
- 第一及び第二の膜が、各々、マルチウェルプレート又はシングルウェルプレートを含む、請求項1の方法。
- マルチウェルプレート又はシングルウェルプレートが積み重ねられている配置にある、請求項22の方法。
- 工程c)の後にマルチウェルプレート又はシングルウェルプレートが遠心分離される、請求項23の方法。
- 工程c)の後に真空がマルチウェルプレート又はシングルウェルプレートに適用される、請求項23の方法。
- a)混合セルロースエステル膜;b)一つ以上の非酸性洗浄バッファー;及びc)一つ以上のコンテナを含む、細胞試料からRNAを単離するためのキット。
- 一つ以上の洗浄バッファーがカオトロピック剤、キレート化剤及びアルコールを含む第一の非酸性洗浄バッファーを含み、及び第二の非酸性洗浄バッファーがアルコールを含む、請求項26のキット。
- 細胞試料を溶解するのに適している非酸性溶解バッファーをさらに含む、請求項26のキット。
- 溶解バッファーがカオトロピック剤及びキレート化剤を含む、請求項28のキット。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120605 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121030 |