JP2008004977A - 発振回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 共振子を有し、発振開始時間が早く、同時に信号の波形が潰れることのない発振回路を提供する。
【解決手段】 発振回路は、SAW共振子等の共振子と、共振子で生成された高周波などの信号を増幅して出力すると共に共振子に帰還信号を出力する差動増幅器と、電源投入時から所定時間と所定時間経過後とで差動増幅器の利得を変える手段を有している。利得を変える手段として、例えば、差動増幅器に、定電圧源に接続された第1のトランジスタ13と、定電圧源あるいは第2の電源にスイッチ15を切り替えることにより接続される第2のトランジスタ14を有する利得調整回路を配置する。スイッチ15の接離により、安定した振幅で発振を開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることにより信号の波形が潰れることの無い発振回路が実現できる。
【選択図】 図2
【解決手段】 発振回路は、SAW共振子等の共振子と、共振子で生成された高周波などの信号を増幅して出力すると共に共振子に帰還信号を出力する差動増幅器と、電源投入時から所定時間と所定時間経過後とで差動増幅器の利得を変える手段を有している。利得を変える手段として、例えば、差動増幅器に、定電圧源に接続された第1のトランジスタ13と、定電圧源あるいは第2の電源にスイッチ15を切り替えることにより接続される第2のトランジスタ14を有する利得調整回路を配置する。スイッチ15の接離により、安定した振幅で発振を開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることにより信号の波形が潰れることの無い発振回路が実現できる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、差動増幅器を備えた発振回路に関し、特に発振開始時間が早く信号の波形が潰れることのない発振回路に関するものである。
従来、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子を用いた発振回路は、発振回路の利得をSAW共振子の挿入損失よりも大きくする為に差動増幅器を複数段配置し、帰還ループを構成していた。
引用文献1にはSAW共振子を用いた発振器が記載されている。この文献には温度特性を補正して周波数可変範囲の少ない電圧制御型発振器、この電圧制御型発振器を備えたクロック変換器及びこのクロック変換器を用いた電子機器が開示されている。即ち、電圧制御型SAW発振器を構成するSAW共振子の出力部にLC共振回路からなるタンク回路を設け、このタンク回路素子の温度特性を利用してSAW共振子の共振信号の位相変化をキャンセルすることにより、SAW共振子の周波数偏差−温度特性を補正する。これによって、電圧制御型SAW発振器の回路規模を大ききすることなく、従来のAT水晶振動子とほぼ同程度の周波数偏差−温度特性を得ることができる。また、AT水晶振動子に比べてジッタの少ないクロック信号を生成することができる。さらに、電源電圧が低電圧化されても容易に周波数可変範囲を補償してクロック信号の周波数偏差を高精度に維持することができる。
特開2004−120353号公報
このような発振回路は、発振回路の利得が大き過ぎると信号の振幅が電源電圧以上に振れてしまい、信号の波形が潰れてしまう為、発振回路の利得はある程度抑える必要があった。一方、電源を投入してから発振信号の振幅を安定させるまでの間は、発振回路の利得が十分でないと安定発振するまでに時間がかかってしまっていた。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、発振開始時間が早く、同時に信号波形が潰れることのない発振回路を提供する。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、発振開始時間が早く、同時に信号波形が潰れることのない発振回路を提供する。
本発明の発振回路の一態様は、共振子と、前記共振子で生成された信号を増幅して出力すると共に前記共振子に帰還信号を出力する差動増幅器とを具備し、電源投入時から所定時間と前記所定時間経過した後とで前記差動増幅器の利得を変える手段を有することを特徴としている。前記差動増幅器は、電源投入時から前記所定時間における利得よりも前記所定時間経過した後における利得を小さくするようにしても良い。前記差動増幅器は、一端が第1の電源に接続された一対の負荷抵抗と、前記一対の負荷抵抗の他端に各々接続された一対の差動トランジスタと、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に前記差動増幅器の利得を変える利得調整回路とを有するようにしても良い。前記利得調整回路は、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に各々接続された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタの制御端に接続された定電圧源と、前記第2のトランジスタの制御端に接続され前記第2のトランジスタを前記定電圧源あるいは前記第2の電源に導通させるスイッチとを有し、電源投入時から所定時間の間は前記第2のトランジスタの制御端を前記定電圧源に導通させ、前記所定時間経過後は前記第2のトランジスタの制御端を前記第2の電源に導通させるように前記スイッチを切り替えるようにしても良い。前記利得調整回路は、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に接続された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタの制御端に接続された第1の定電圧源と、前記第2のトランジスタに電圧を供給する第2の定電圧源と、前記第2のトランジスタと前記第2の定電圧源との間に前記第2のトランジスタに供給される電圧を制限するためのCR回路とを具備するようにしても良い。前記利得調整回路は、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に接続されたトランジスタと、前記トランジスタに第1の電圧を供給する第1の定電圧源と、前記トランジスタに第2の電圧を供給する第2の定電圧源と、前記第1の定電圧源と前記トランジスタとの間および前記第2の定電圧源と前記トランジスタとの間に前記トランジスタに供給される電圧を前記第1の電圧から前記第2の電圧の範囲内に制御するCR回路とを具備するようにしても良い。前記差動増幅器は、前記一対の差動トランジスタと、前記第1の電源及び前記一対の差動トランジスタの各々の電流流入端間に複数並列接続された負荷抵抗とを具備し、前記負荷抵抗に直列接続されたスイッチのオンオフによって前記第1の電源と前記一対の差動トランジスタ間の負荷抵抗値を制御することにより前記差動増幅器の利得を変えるようにしても良い。前記差動増幅器は、前記一対の差動トランジスタと、前記第1の電源及び前記一対の差動トランジスタの各々の電流流入端間に各々複数直列接続された負荷抵抗とを有し、前記負荷抵抗の各々の両端子間に前記負荷抵抗に並列に接続されたスイッチのオンオフによって前記第1の電源と前記一対の差動トランジスタ間の負荷抵抗値を制御することにより前記差動増幅器の利得を変えるようにしても良い。前記差動増幅器は、前記負荷抵抗に代えてインダクタを具備するようにしても良い。
安定した振幅で発振を開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後は回路の利得を抑えることにより信号の波形が潰れることの無い発振回路が実現できる。
本発明は、SAW共振子などの共振子を有する発振回路において、電源投入から発振信号の振幅が安定するまでは回路の利得を大きくしておき、安定発振後は、回路の利得を抑える様な構成とすることにより、発振開始時間が早く、同時に信号の波形が潰れることがないことに特徴がある。
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
まず、図1乃至図3及び図8を参照して実施例1を説明する。
図1は、例えば、SAW共振子を用いた共振子を備えた発振回路の回路図、図2は、図1の発振回路に用いた差動増幅器の回路図、図3は、図2の差動増幅器に用いたスイッチ15の回路図、図8は、図2の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅である。
この実施例で用いられるSAW共振子を備えた発振回路は、図1に示す様に、所定の共振周波数を有するSAW共振子1と、複数の差動増幅器2、3、4、5と、これら差動増幅器の入力側および出力側に挿入される容量6、7、8と、1対の出力トランジスタ10a、10bとから構成されている。また、発振用の差動増幅器2、3、帰還用の差動増幅器4及びSAW共振子1によって正帰還ループ11が形成される。
図1は、例えば、SAW共振子を用いた共振子を備えた発振回路の回路図、図2は、図1の発振回路に用いた差動増幅器の回路図、図3は、図2の差動増幅器に用いたスイッチ15の回路図、図8は、図2の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅である。
この実施例で用いられるSAW共振子を備えた発振回路は、図1に示す様に、所定の共振周波数を有するSAW共振子1と、複数の差動増幅器2、3、4、5と、これら差動増幅器の入力側および出力側に挿入される容量6、7、8と、1対の出力トランジスタ10a、10bとから構成されている。また、発振用の差動増幅器2、3、帰還用の差動増幅器4及びSAW共振子1によって正帰還ループ11が形成される。
SAW共振子1で共振した所定の共振周波数の高周波信号は、容量6を介して発振用の差動増幅器2の非反転入力端子(+)に入力され、差動増幅器2の第1の出力端子から出力される。この出力信号は、差動増幅器3等の他の少なくとも1つの差動増幅器に入力され、その後出力用の差動増幅器5の非反転入力端子(+)に入力され、差動増幅器5の第1の出力端子から出力される。出力用差動増幅器5の第1の出力端子から出力された信号は、出力トランジスタ10aに入力され、出力トランジスタ10aから出力(OUTN)される。
発振回路において発振を開始させる為には、帰還ループ11を構成する差動増幅器の利得の和がSAW共振子1の挿入損失より大きい必要がある。しかし、利得が大きくなり過ぎると信号の振幅が電源電圧以上に振れてしまい差動増幅器で増幅される際に信号の波形が潰れてしまうという問題が生じる。この為、差動増幅器の利得はある程度抑えておく必要があるが、利得を抑えると差動増幅器の増幅率が小さくなってしまう為に安定した振幅で発振するまでに時間がかかってしまうという問題が生じる。この実施例は、これらの問題を図2に示す差動増幅器を利用することにより解決するものである。
図2の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ16a、16bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ16a、16bは、そのドレインが負荷抵抗17a、17bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ13、14を各々含む2つの定電流源に接続されている。トランジスタ13、14のソース側は、接地(GND)されている。
このように、差動増幅器は、トランジスタ13からなる定電流源とトランジスタ14からなる定電流源の2つを備えている。定電流源のいずれのトランジスタ13、14もゲートに電圧を印加する定電圧源(VG)に接続され、さらに、トランジスタ14のゲートと定電圧源(VG)との間にはスイッチ15が介在され、スイッチ15によって、このゲートと定電圧源(VG)との間が断続される様に構成されている。
電源投入時にスイッチ15を定電圧側に切り替えてトランジスタ14のゲートに定電圧源(VG)から電圧を印加させる。そして、差動増幅器に流れる電流を大きくして利得を大きくする。電源投入時に差動増幅器の利得を大きくすることにより、図1のSAW共振子1の微小信号振幅を短時間で増大できる。電源投入後所定時間経過した後、スイッチ15を接地(GND)側に切り替えると、差動増幅器の定電流源はトランジスタ13を含む1つのみになり、その結果、差動増幅器を流れる電流は小さくなり利得は抑えられる。図2に示す差動増幅器を利用することにより、安定した振幅で発振開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることで信号の波形が潰れることの無い発振回路を実現可能である。
図2に示した差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅は、図8の通りである。従来技術では安定した振幅で発振するまでに電源投入から14μs程度掛かっていたが(図11参照)、この差動増幅器を用いてスイッチ15を3.5μs後に接地(GND)側に切り替えれば、電源投入後5μs程度で安定した振幅で発振開始する。
図3は、図2に示すスイッチ15の一例である。
トランジスタ14のゲート・定電圧源(VG)間にはトランジスタ28が接続され、トランジスタ28のドレインと定電圧源(VG)とが接続され、ソースとトランジスタ14のゲートとが接続されている。また、トランジスタ28のソースとトランジスタ14のゲートとの間にドレインを接続し、ソースを接地したトランジスタ29を配置する。これらトランジスタ28、29のゲートに抵抗31を介してVDDもしくはVSS(GND)電圧を印加するスイッチ(VSW)を接続する。抵抗31とトランジスタ29のゲートとの間にはインバータ30が接続されている。
トランジスタ14のゲート・定電圧源(VG)間にはトランジスタ28が接続され、トランジスタ28のドレインと定電圧源(VG)とが接続され、ソースとトランジスタ14のゲートとが接続されている。また、トランジスタ28のソースとトランジスタ14のゲートとの間にドレインを接続し、ソースを接地したトランジスタ29を配置する。これらトランジスタ28、29のゲートに抵抗31を介してVDDもしくはVSS(GND)電圧を印加するスイッチ(VSW)を接続する。抵抗31とトランジスタ29のゲートとの間にはインバータ30が接続されている。
電源投入時において、スイッチ(VSW)にVDD電圧を印加すると、トランジスタ28がオンし、トランジスタ29がオフする。これにより、追加電流源であるトランジスタ14がオンする。その後、電源投入後所定時間経過後にスイッチ(VSW)にVSS電圧(GND)を印加すると、トランジスタ29がオンしトランジスタ28がオフしてトランジスタ14がオフする。
次に、図4を参照して実施例2を説明する。
図4は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図である。
図4の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ21a、21bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ21a、21bは、そのドレインが負荷抵抗19a、19b、20a、20bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ22を含む定電流源に接続されている。トランジスタ22のソース側は、接地(GND)されている。負荷抵抗20a、20bは、それぞれ負荷抵抗19a、19bに並列接続され、それぞれスイッチ18a、18bを備えており、負荷抵抗20a、20bが増幅回路から接離されるように構成されている。定電流源となるトランジスタ22のゲートにはゲート電圧を印加する定電圧源(VG)が接続されている。
図4は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図である。
図4の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ21a、21bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ21a、21bは、そのドレインが負荷抵抗19a、19b、20a、20bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ22を含む定電流源に接続されている。トランジスタ22のソース側は、接地(GND)されている。負荷抵抗20a、20bは、それぞれ負荷抵抗19a、19bに並列接続され、それぞれスイッチ18a、18bを備えており、負荷抵抗20a、20bが増幅回路から接離されるように構成されている。定電流源となるトランジスタ22のゲートにはゲート電圧を印加する定電圧源(VG)が接続されている。
差動増幅器は、電源投入時にスイッチ18a、18bをオフにして、負荷抵抗を負荷抵抗19a、19bだけにすることによって利得を大きくする。その後、電源投入後所定時間経過後には、スイッチ18a、18bをオンにして負荷抵抗を負荷抵抗19aと19b及び負荷抵抗20aと20bの並列合成抵抗とすることによって利得を抑える。このような差動増幅器を利用することにより、安定した振幅で発振開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることで信号の波形が潰れることの無い発振回路を実現可能である。
次に、図5を参照して実施例3を説明する。
図5は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図である。
図5の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ26a、26bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ26a、26bは、そのドレインが負荷抵抗23a、23b、24a、24bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ27を含む定電流源に接続されている。トランジスタ27のソース側は接地(GND)されている。負荷抵抗24a、24bは、それぞれ負荷抵抗23a、23bに直列接続され、それぞれスイッチ25a、25bが並列に接続されており、負荷抵抗24a、24bが増幅回路から接離されるように構成されている。定電流源となるトランジスタ27のゲートにはゲート電圧を印加する定電圧源(VG)が接続されている。
図5は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図である。
図5の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ26a、26bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ26a、26bは、そのドレインが負荷抵抗23a、23b、24a、24bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ27を含む定電流源に接続されている。トランジスタ27のソース側は接地(GND)されている。負荷抵抗24a、24bは、それぞれ負荷抵抗23a、23bに直列接続され、それぞれスイッチ25a、25bが並列に接続されており、負荷抵抗24a、24bが増幅回路から接離されるように構成されている。定電流源となるトランジスタ27のゲートにはゲート電圧を印加する定電圧源(VG)が接続されている。
差動増幅器は、電源投入時にスイッチ25a、25bをオフにして、負荷抵抗を負荷抵抗23aと24aの直列合成抵抗、および負荷抵抗23bと24bの直列合成抵抗にすることによって利得を大きくする。その後、電源投入後所定時間経過後にスイッチ25a、25bをオンにして、負荷抵抗をスイッチ25aのオン抵抗と負荷抵抗24aの並列合成抵抗および負荷抵抗23aとの直列合成抵抗、およびスイッチ25bのオン抵抗と負荷抵抗24bの並列合成抵抗および負荷抵抗23bとの直列合成抵抗として利得を抑える。このような差動増幅器を利用することにより、安定した振幅で発振開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることで信号の波形が潰れることの無い発振回路を実現可能である。
次に、図6及び図9を参照して実施例4を説明する。
図6は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図、図9は、この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅図である。
図6の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ36a、36bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ36a、36bは、そのドレインが負荷抵抗37a、37bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ32、33を各々含む2つの定電流源に接続されている。トランジスタ32、33のソース側は、接地(GND)されている。
図6は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図、図9は、この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅図である。
図6の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ36a、36bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ36a、36bは、そのドレインが負荷抵抗37a、37bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ32、33を各々含む2つの定電流源に接続されている。トランジスタ32、33のソース側は、接地(GND)されている。
このように、差動増幅器は、トランジスタ32からなる定電流源とトランジスタ33からなる定電流源の2つを備えている。定電流源のトランジスタ32は、ゲートに電圧を印加する電源(VG)に接続され、さらに、定電流源のトランジスタ33は、CR回路39及び抵抗38を介してゲートに電圧を印加する電源(VG2)に接続されている。CR回路39は、抵抗38・トランジスタ33のゲート間に接続された容量35及び一端が容量35・トランジスタ33のゲート間に接続され、他端が接地(GND)された抵抗34から構成されている。
電源投入時はトランジスタ32、33のゲートに電圧(VG)、電圧(VG2)が印加されるため差動増幅器の利得は大きくなる。時間の経過と共にCR回路の時定数の特性によりトランジスタ33のゲートに印加される電圧(VG2)は徐々に小さくなる。CR回路39を利用することにより、電源投入時は大きな利得が得られ、時間の経過と共に利得を抑えることが可能である。
電源投入時はトランジスタ32、33のゲートに電圧(VG)、電圧(VG2)が印加されるため差動増幅器の利得は大きくなる。時間の経過と共にCR回路の時定数の特性によりトランジスタ33のゲートに印加される電圧(VG2)は徐々に小さくなる。CR回路39を利用することにより、電源投入時は大きな利得が得られ、時間の経過と共に利得を抑えることが可能である。
電源投入時に差動増幅器の利得を大きくすることにより、図1のSAW共振子1の微小信号振幅を短時間で増大でき,所定時間経過した後、差動増幅器を流れる電流は小さくなり利得は抑えられる。このような差動増幅器を利用することにより、安定した振幅で発振開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることで信号の波形が潰れることの無い発振回路を実現可能である。
この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅は、図9の通りである。従来技術では安定した振幅で発振するまでに14μs程度掛かっていたが、この差動増幅器を用いるとこれより短時間で安定した振幅で発振開始する。
この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅は、図9の通りである。従来技術では安定した振幅で発振するまでに14μs程度掛かっていたが、この差動増幅器を用いるとこれより短時間で安定した振幅で発振開始する。
次に、図7及び図10を参照して実施例5を説明する。
図7は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図、図10は、この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅図である。
図7の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ44a、44bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ44a、44bは、そのドレインが負荷抵抗45a、45bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ40を含む定電流源に接続されている。トランジスタ40のソース側は、接地(GND)されている。
このように、差動増幅器は、トランジスタ40からなる定電流源を備えている。定電流源のトランジスタ40は、CR回路46及び抵抗43を介してゲートに電圧を印加する電源(VG)に接続されている。CR回路46は、抵抗43・トランジスタ40のゲート間に接続された容量42及び一端が容量42・トランジスタ40のゲート間に接続され、他端が接地(GND)された抵抗41から構成されている。
図7は、図1の発振回路に利用される差動増幅器の回路図、図10は、この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅図である。
図7の差動増幅器は、1対の差動トランジスタ44a、44bを具備する。これら差動トランジスタには、例えば、n型MOSトランジスタを用いる。差動トランジスタ44a、44bは、そのドレインが負荷抵抗45a、45bを介して電源(VDD)に接続され、ソースがトランジスタ40を含む定電流源に接続されている。トランジスタ40のソース側は、接地(GND)されている。
このように、差動増幅器は、トランジスタ40からなる定電流源を備えている。定電流源のトランジスタ40は、CR回路46及び抵抗43を介してゲートに電圧を印加する電源(VG)に接続されている。CR回路46は、抵抗43・トランジスタ40のゲート間に接続された容量42及び一端が容量42・トランジスタ40のゲート間に接続され、他端が接地(GND)された抵抗41から構成されている。
この差動増幅器は、抵抗41と容量42で構成されるCR回路46を利用して利得を変化させることに特徴がある。トランジスタ40のゲートに印加される電圧(VG)を電源投入時は大きくしておき、その後はCR回路46の時定数の特性を利用して徐々に小さくする。CR回路46を利用することにより、電源投入時は大きな利得が得られ、時間の経過と共に利得を抑えることが可能である。
電源投入時に差動増幅器の利得を大きくすることにより、図1のSAW共振子1の微小信号振幅を短時間で増大でき,所定時間経過した後、差動増幅器を流れる電流は小さくなり利得は抑えられる。このような差動増幅器を利用することにより、安定した振幅で発振開始するまでの時間が短縮でき、安定発振後に回路の利得を抑えることで信号の波形が潰れることの無い発振回路を実現可能である。
この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅は、図10の通りである。従来技術では安定した振幅で発振するまでに14μs程度掛かっていたが、この差動増幅器を用いるとこれより短時間で安定した振幅で発振開始する。
なお、上記実施例では、トランジスタとしてn型MOSトランジスタを用いて説明したが、本発明は、これに限らずp型MOSトランジスタを用いることができる。また、バイポーラトランジスタを使用することができる。
この実施例の差動増幅器で帰還回路を構成したときの発振振幅は、図10の通りである。従来技術では安定した振幅で発振するまでに14μs程度掛かっていたが、この差動増幅器を用いるとこれより短時間で安定した振幅で発振開始する。
なお、上記実施例では、トランジスタとしてn型MOSトランジスタを用いて説明したが、本発明は、これに限らずp型MOSトランジスタを用いることができる。また、バイポーラトランジスタを使用することができる。
1・・・SAW共振子 2、3、4、5・・・差動増幅器
6、7、8、9、35、42・・・容量
10a、10b・・・バイポーラトランジスタ
11・・・帰還ループ 12・・・終端抵抗
13、14、22、27、32、33、40・・・定電流源トランジスタ
15、18a、18b、25a、25b・・・スイッチ
16a、16b、21a、21b、26a、26b、36a、36b、44a、44b・・・差動トランジスタ
17a、17b、19a、19b、20a、20b、23a、23b、24a、24b、37a、37b、45a、45b・・・負荷抵抗
28、29・・・スイッチ用トランジスタ
30・・・インバータ 31、34、38、41、43・・・抵抗
39、46・・・CR回路
6、7、8、9、35、42・・・容量
10a、10b・・・バイポーラトランジスタ
11・・・帰還ループ 12・・・終端抵抗
13、14、22、27、32、33、40・・・定電流源トランジスタ
15、18a、18b、25a、25b・・・スイッチ
16a、16b、21a、21b、26a、26b、36a、36b、44a、44b・・・差動トランジスタ
17a、17b、19a、19b、20a、20b、23a、23b、24a、24b、37a、37b、45a、45b・・・負荷抵抗
28、29・・・スイッチ用トランジスタ
30・・・インバータ 31、34、38、41、43・・・抵抗
39、46・・・CR回路
Claims (9)
- 共振子と、前記共振子で生成された信号を増幅して出力すると共に前記共振子に帰還信号を出力する差動増幅器とを具備し、電源投入時から所定時間と前記所定時間経過した後とで前記差動増幅器の利得を変える手段を有することを特徴とする発振回路。
- 前記差動増幅器は、電源投入時から前記所定時間における利得よりも前記所定時間経過した後における利得を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の発振回路。
- 前記差動増幅器は、一端が第1の電源に接続された一対の負荷抵抗と、前記一対の負荷抵抗の他端に各々接続された一対の差動トランジスタと、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に前記差動増幅器の利得を変える利得調整回路とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の発振回路。
- 前記利得調整回路は、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に各々接続された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタの制御端に接続された定電圧源と、前記第2のトランジスタの制御端に接続され前記第2のトランジスタを前記定電圧源あるいは前記第2の電源に導通させるスイッチとを有し、電源投入時から所定時間の間は前記第2のトランジスタの制御端を前記定電圧源に導通させ、前記所定時間経過後は前記第2のトランジスタの制御端を前記第2の電源に導通させるように前記スイッチを切り替えることを特徴とする請求項3に記載の発振回路。
- 前記利得調整回路は、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に接続された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタの制御端に接続された第1の定電圧源と、前記第2のトランジスタに電圧を供給する第2の定電圧源と、前記第2のトランジスタと前記第2の定電圧源との間に前記第2のトランジスタに供給される電圧を制限するためのCR回路とを具備することを特徴とする請求項3に記載の発振回路。
- 前記利得調整回路は、前記一対の差動トランジスタの電流流出端の共通接続部と第2の電源との間に接続されたトランジスタと、前記トランジスタに第1の電圧を供給する第1の定電圧源と、前記トランジスタに第2の電圧を供給する第2の定電圧源と、前記第1の定電圧源と前記トランジスタとの間および前記第2の定電圧源と前記トランジスタとの間に前記トランジスタに供給される電圧を前記第1の電圧から前記第2の電圧の範囲内に制御するCR回路とを具備することを特徴とする請求項3に記載の発振回路。
- 前記差動増幅器は、前記一対の差動トランジスタと、前記第1の電源及び前記一対の差動トランジスタの各々の電流流入端間に複数並列接続された負荷抵抗とを具備し、前記負荷抵抗に直列接続されたスイッチのオンオフによって前記第1の電源と前記一対の差動トランジスタ間の負荷抵抗値を制御することにより前記差動増幅器の利得を変えることを特徴とする請求項1または2に記載の発振回路。
- 前記差動増幅器は、前記一対の差動トランジスタと、前記第1の電源及び前記一対の差動トランジスタの各々の電流流入端間に各々複数直列接続された負荷抵抗とを有し、前記負荷抵抗の各々の両端子間に前記負荷抵抗に並列に接続されたスイッチのオンオフによって前記第1の電源と前記一対の差動トランジスタ間の負荷抵抗値を制御することにより前記差動増幅器の利得を変えることを特徴とする請求項1または2に記載の発振回路。
- 前記差動増幅器は、前記負荷抵抗に代えてインダクタを具備することを特徴とする請求項3、7および8のいずれか1項に記載の発振回路。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7160160B1 (ja) | 2021-08-19 | 2022-10-25 | 凸版印刷株式会社 | 心理状態推定装置、心理状態推定システム、および、心理状態推定プログラム |
-
2006
- 2006-06-20 JP JP2006169600A patent/JP2008004977A/ja not_active Withdrawn
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JP2023028552A (ja) * | 2021-08-19 | 2023-03-03 | 凸版印刷株式会社 | 心理状態推定装置、心理状態推定システム、および、心理状態推定プログラム |
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