JP2008004686A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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智英 志賀
Yoshifumi Okabe
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Abstract

【課題】トレンチ上部および底部のシリコン酸化膜を厚くしつつ、Vth変動を抑制できる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】トレンチ5の内壁に形成されたシリコン酸化膜6a〜6cの上にシリコン窒化膜21を形成したのち、トレンチ5の側壁部に位置するシリコン酸化膜6aの上にのみシリコン窒化膜21を残し、シリコン窒化膜21をマスクとした熱酸化を行うことで、トレンチ5の上部および底部のシリコン酸化膜6b、6cの膜厚のみが優先的に厚くなるようにする。そして、その後にシリコン窒化膜21を除去し、必要に応じてシリコン酸化膜6aの厚みを調整することで、トレンチ5の側壁部に位置するシリコン酸化膜6aは薄いまま、トレンチ5の上部および底部のシリコン酸化膜6b、6cの厚みを大きくでき、かつ、シリコン窒化膜を有しない構成のゲート絶縁膜6とすることが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板の一面に形成されたトレンチの内壁に積層膜を形成したのち、再度単層のゲート絶縁膜とする半導体装置の製造方法に関するものである。
従来、パワーICにおけるゲート絶縁膜として、ゲート寿命の向上が可能なONO膜を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。図3は、この従来のパワーICの断面構成を示したものである。
この図に示されるように、トレンチゲート型のIGBTもしくはMOSトランジスタにおいて、シリコン酸化膜J1−シリコン窒化膜J2−シリコン酸化膜J3の三層構造膜からなるONO膜J4が用いられている。このようなONO膜J4を用いると、シリコン窒化膜J2による電解緩和効果により、例えばトレンチゲート型半導体デバイスにおけるコーナー部の電解集中を防止することが可能となり、ゲート耐圧を向上させられる。
そして、このようなONO膜J4をトレンチゲート型半導体デバイスにおけるトレンチ側壁部に用い、トレンチ上部および底部には厚いシリコン酸化膜J5、J6を形成することで、トレンチコーナー部における電解緩和効果を得ることが可能となる。
このようなONO膜J4は、以下のように形成される。まず、基板表面に熱酸化により、第1酸化膜となるシリコン酸化膜J1を約40nmで形成する。続いて、このシリコン酸化膜J1の表面にCVD法によりシリコン窒化膜J2を約15nmで形成する。その後、シリコン窒化膜J2の表面に熱酸化によって第2酸化膜となるシリコン酸化膜J3を形成する。このようにして、ONO膜J4を形成している。
特開2003−224274号公報
しかしながら、上記のようなONO膜J4を用いたトレンチゲート型のパワーデバイス対して、例えば、150℃の温度下において、ゲート電極J7に+20Vの電圧を印加するという高温ゲートバイアス試験を実施したところ、時間と共にしきい値がマイナス側に変動するという問題が発生することが判った。
図4は、トレンチゲート型パワーデバイスのゲート絶縁膜としてONO膜J4を用いた場合のエネルギーバンド図であり、図3に示したSiで構成されたn+型のソース領域J8と、シリコン酸化膜J1−シリコン窒化膜J2−シリコン酸化膜J3の三層構造膜からなるONO膜J4と、PolySiからなるゲート電極J7とにおけるエネルギーバンド図を示している。
ONO膜特有の現象として、EPROMのメモリ効果で用いられているゲートバイアスによってONO膜内にキャリアが蓄積され、しきい値電圧(以下、Vthという)を変動させるというチャージトラップ現象がある。上記のような構成のONO膜J4を用いた場合、図4に示されるように、シリコン酸化膜J3に隣接するゲート電極J7を+側電極として、この+側端子側からシリコン酸化膜J3を通り抜けてシリコン窒化膜J2にホールがトラップされる。このため、見かけ上、プラス電圧がかかった状態になってしまい、上記の問題が発生していると考えられる。
パワーICでは、電流を確保するために複数のセルを並列に接続する構造が採用されることから、Vth変動によって一部のセルのVthが減少すると、このVthが減少したセルに電流が集中し、その結果、素子が破壊されてしまうという可能性が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、トレンチ上部および底部のシリコン酸化膜を厚くしつつ、Vth変動を抑制できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、半導体基板(1〜4)の一面にトレンチ(5)を形成する工程と、トレンチ(5)の内を含め、半導体基板(1〜4)の上にゲート絶縁膜(6)を形成する工程と、トレンチ(5)内におけるゲート絶縁膜(6)の表面にゲート電極(7)を形成する工程とを含み、ゲート絶縁膜(6)を形成する工程では、トレンチ(5)の側壁部に側壁シリコン酸化膜(6a)を形成すると共に、トレンチ(5)の上部および底部に位置する上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)を形成する工程と、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面にシリコン窒化膜(21)を形成する工程と、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面をシリコン窒化膜(21)でマスクしつつ、上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)をシリコン窒化膜(21)から露出させた状態で熱酸化を行うことで、これら上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)の膜厚を厚くする工程と、シリコン窒化膜(21)を除去して側壁シリコン酸化膜(6a)を露出させる工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、トレンチ(5)の内壁に形成されたシリコン酸化膜(6a〜6c)の上にシリコン窒化膜(21)を形成したのち、トレンチ(5)の側壁部に位置する側壁シリコン酸化膜(6a)の上にのみシリコン窒化膜(21)を形成し、シリコン窒化膜(21)をマスクとした熱酸化を行うことで、上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)の膜厚のみが優先的に厚くなるようにしている。そして、その後にシリコン窒化膜(21)を除去することで、側壁シリコン酸化膜(6a)は薄いまま、上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)の厚みを大きくでき、かつ、シリコン窒化膜を有しない構成のゲート絶縁膜(6)とすることが可能となる。
このため、トレンチ(5)の側面に位置する部分をONO膜で構成した場合のように、ゲート電極に接するシリコン酸化膜を突き抜けてシリコン窒化膜にホールがトラップされることでチャージトラップ現象が発生してしまうことを防止できる。したがって、チャージトラップ現象によってVthが低下してしまい、一部のセルに電流が集中して、素子が破壊されてしまうことを防止することが可能となる。
例えば、シリコン窒化膜(21)を形成する工程は、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面を含めて、上部シリコン酸化膜(6b)の表面および底部シリコン酸化膜(6c)の表面にもシリコン窒化膜(21)を形成する工程と、シリコン窒化膜(21)のうち上部シリコン酸化膜(6b)の表面および底部シリコン酸化膜(6c)の表面に形成された部分を除去することにより、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面にのみシリコン窒化膜を残す工程と、を含んだ工程とされる。
なお、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成されたシリコン窒化膜(21)を除去したのち、必要に応じて、側壁シリコン酸化膜(6a)の膜厚を厚くする工程を行っても良い。これにより、側壁シリコン酸化膜(6a)の膜厚を調整することができる。
また、例えば、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成されたシリコン窒化膜(21)を除去する工程では、等方性ドライエッチングによりシリコン窒化膜(21)を除去することができる。
また、例えば、熱酸化により、シリコン窒化膜(21)の表面にもシリコン酸化膜(22)が形成されることから、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成されたシリコン窒化膜(21)を除去する工程を、シリコン窒化膜(21)の表面に形成されたシリコン酸化膜(22)をウェットエッチングにて除去する工程と、シリコン窒化膜(21)を該シリコン窒化膜(21)の表面に形成されたシリコン酸化膜(22)とは異なる材料でウェットエッチングを行う工程と、を含んだものとすることもできる。
また、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成されたシリコン窒化膜(21)を除去する工程を、シリコン窒化膜(21)の表面に形成されたシリコン酸化膜(22)をウェットエッチングにて除去する工程と、シリコン窒化膜(21)を等方性ドライエッチングにて除去する工程と、を含んだものとすることもできる。
さらに、側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成されたシリコン窒化膜(21)を除去する工程を、シリコン窒化膜(21)の表面に形成されたシリコン酸化膜(22)を等方性ドライエッチングにて除去する工程と、シリコン窒化膜(21)をウェットエッチングにて除去する工程と、を含んだ構成とすることもできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態にかかる半導体装置の断面構成を示したものである。この半導体装置は、パワーMOSFET、IGBT等のトレンチゲート構造を持つトランジスタを有したものであるが、本実施形態では、そのトランジスタがpチャネル型の素子であった場合を例に挙げて以下の説明を行う。
図1において、n+型あるいはp+型のシリコン基板1上にp-型ドリフト層2が形成され、その上にチャネル領域を設定するn型ベース領域3が形成されている。このn型ベース領域3における中央位置にはn型ボディ層3aが形成されていると共に、このn型ボディ層3aの表面部においてn+型コンタクト領域3bが形成されている。
また、n型ベース領域3の表層部にはp+型ソース領域4が形成され、これらシリコン基板1、p-型ドリフト層2、n型ベース領域3およびp+型ソース領域4によって半導体基板が構成されている。この半導体基板には、p+型ソース領域4及びn型ベース領域3を貫通してp-型ドリフト層2に達するようにトレンチ5が形成されており、このトレンチ5の内壁にはゲート絶縁膜6が形成されている。
ゲート絶縁膜6は、トレンチ5の側壁部に形成されたシリコン酸化膜(側壁シリコン酸化膜)6aと、トレンチ5の上部に形成されたシリコン酸化膜(上部シリコン酸化膜)6bおよび底部に形成されたシリコン酸化膜(底部シリコン酸化膜)6cとからなる。
シリコン酸化膜6aは、IGBTの場合には500〜2000Å、例えば900〜1100Å前後の厚さ、MOSFETの場合には300〜1000Å程度、例えば600〜800Åの厚さに設定されている。
シリコン酸化膜6b、6cは、シリコン酸化膜6aよりも厚く形成されており、例えばIGBTの場合には、1500〜3000Å程度、例えば2500Å、の厚さに設定され、MOSFETの場合には、1000〜2000Å程度、例えば1400〜1600Åの厚さに設定されている。
また、トレンチ5内におけるゲート絶縁膜6の表面にはノンドープポリシリコン膜堆積後に不純物を導入したポリシリコンまたは、ドープトポリシリコンで構成されたゲート電極7が形成されている。そして、ゲート電極7上を含み、n型ベース領域3及びp+型ソース領域4の上にはBPSG等からなる層間絶縁膜8が形成されている。この層間絶縁膜8に形成されたコンタクトホール8aを介して、n型ベース領域3及びp+型ソース領域4に電気的に接続されたAlからなるソース電極9が形成されている。そして、シリコン基板1の裏面には、Alからなる裏面金属電極10が形成されている。
このような構成により、n型ベース領域3のうちトレンチ5の側面に位置する部分、つまりトレンチ5の内壁に形成されたシリコン酸化膜6aに隣接する部分をチャネル領域とするトレンチゲート構造を持つトランジスタが構成される。
このような構成においては、ゲート絶縁膜6のうちトレンチ5の側面に位置する部位をシリコン酸化膜6aのみで構成し、かつ、トレンチ5の上部および底部においてシリコン酸化膜6b、6cの膜厚がシリコン酸化膜6aよりも厚くなるようにしている。このため、トレンチ5の側面に位置する部分をONO膜で構成した場合のように、ゲート電極に接するシリコン酸化膜を突き抜けてシリコン窒化膜にホールがトラップされることでチャージトラップ現象が発生してしまうことを防止できる。したがって、チャージトラップ現象によってVthが低下してしまい、一部のセルに電流が集中して、素子が破壊されてしまうことを防止することが可能となる。
次に、上記した半導体装置の製造方法について、図2に示す工程図を参照して説明する。
まず、図2(a)に示す工程では、p+型あるいはn+型のシリコン基板1を用意し、このシリコン基板1の上にエピタキシャル成長によってp-型ドリフト層2を成膜する。ついで、p-型ドリフト層2の所定領域に、n型ベース領域3、p+型ソース領域4をイオン注入及び熱拡散によって順次形成する。このとき、n型ベース領域3の深さをIGBTの場合には2〜4.5μm、MOSFETの場合には1〜3μm、p+型ソース領域4の深さをIGBTの場合及びMOSFETの場合共に0.5〜1.0μmとしている。
次に、図2(b)に示す工程では、第1のマスク材となるシリコン酸化膜20をCVD法によって堆積したのち、フォトリソグラフィおよびドライエッチングによってシリコン酸化膜20をパターニングすることで、シリコン酸化膜20に開口部を形成する。続いて、パターニングされたシリコン酸化膜20をマスクとして用いた異方性ドライエッチングにより、p+型ソース領域4及びn型ベース領域3を貫通してp-型ドリフト層2に達するトレンチ5を形成する。このとき、例えば、トレンチ深さをIGBTの場合には4〜6μm、MOSFETの場合には1〜4μmとする。
次に、図2(c)に示す工程では、CF4およびO2ガスを用いたケミカルドライエッチングにより、トレンチ5内のシリコンを0.1μm程度等方的にエッチング除去する。そして、H2O又はO2雰囲気中での熱酸化により、50〜100nm程度の犠牲酸化膜を形成する。この後、希フッ酸によるウェットエッチングにて、犠牲酸化膜を除去することでエッチングダメージ除去およびトレンチ5のコーナー部の丸め処理を行う。
このとき、エッチングの時間として、犠牲酸化膜のみが除去される時間に設定してもよいが、犠牲酸化膜とトレンチマスク用のシリコン酸化膜20の両方が除去される時間に設定すれば、トレンチマスク用のシリコン酸化膜20も同時にエッチングされるようにできる。
この後、H2O又はO2雰囲気中での熱酸化により、IGBTの場合には800〜2000Å程度、例えば1000Å程度、MOSFETの場合には300〜800Å程度、例えば600Åのシリコン酸化膜6aを形成する。このときのシリコン酸化膜6aの膜厚は、従来のONO膜を形成する場合における1層目のシリコン酸化膜の膜厚よりも厚いものとしてある。
次に、図2(d)に示す工程では、LPCVD法により、例えば10〜100Åのシリコン窒化膜21を形成する。このシリコン窒化膜21は、ゲート絶縁膜6のうちトレンチ5の側壁部に位置する部分をONO膜とするために形成されるものではなく、トレンチ5の上部および底部のシリコン酸化膜6b、6cの膜厚が側壁部のシリコン酸化膜6aよりも厚くなるようにするためのマスクとして機能させるものである。このため、シリコン窒化膜21の膜厚は、上記のようなマスクとして機能させられれば十分であり、従来のようにONO膜とする場合と比べて薄くされていても構わない。
次に、図2(e)に示す工程では、CHF4およびO2ガス系を用いた異方性ドライエッチングにより、シリコン窒化膜21のうち、トレンチ5の側壁部に位置する部分を残し、トレンチ5の上部や底部に位置する部分を除去して、シリコン酸化膜6aを部分的に露出させる。
次に、図2(f)に示す工程では、例えば、950℃のH2O又はO2雰囲気中での熱酸化を行う。これにより、シリコン窒化膜21の上にも薄いシリコン酸化膜22が形成されるが、シリコン窒化膜21が除去されたトレンチ5の上部、底部には、熱酸化によってシリコン窒化膜21上よりも膜厚が大きくなったシリコン酸化膜6b、6cが形成されることになる。具体的には、この熱酸化により、シリコン酸化膜6b、6cの膜厚は、IGBTの場合には1500〜3000Å程度、例えば2500Å、MOSFETの場合には1000〜2000Å程度、例えば1500Åとなる。
次に、図2(g)に示す工程では、トレンチ5の側壁部に形成されたシリコン窒化膜21の除去工程を行う。例えば、CDE(ケミカルドライエッチング)等の等方性ドライエッチングにより、シリコン酸化膜22と共にシリコン窒化膜21を除去することができる。このような等方性ドライエッチングを行った場合、シリコン酸化膜22と共にシリコン酸化膜6b、6cも薄くなることになるため、上記図2(f)に示す工程では、本工程でシリコン酸化膜6b、6cが薄くなることを考慮した上で熱酸化時間等を決め、予めシリコン酸化膜6b、6cを厚めに形成しておくのが好ましい。
また、希HF等のウェットエッチングによりシリコン窒化膜21上のシリコン酸化膜22を除去したのち、リン酸等のウェットエッチングによりシリコン窒化膜21を除去することもできる。この場合、希HF等でのウェットエッチングの時にシリコン酸化膜22の除去時にシリコン酸化膜6b、6cが薄くなるため、図2(f)に示す工程において、シリコン酸化膜6b、6cを厚めに形成しておくのが好ましいが、リン酸等のウェットエッチングに切替えてからはほぼシリコン窒化膜21のみが除去されることになるため、シリコン酸化膜6b、6cの膜厚は上記のような等方性ドライエッチングの場合ほど厚くしなくても良い。
なお、シリコン酸化膜22およびシリコン窒化膜21の除去方法としては、上記のような等方性ドライエッチングやウェットエッチングが挙げられるが、これらの組み合わせであっても構わない。例えば、希HF等のウェットエッチングによりシリコン窒化膜21上のシリコン酸化膜22を除去したのち、CDE等の等方性ドライエッチングによりシリコン窒化膜21を除去することもできる。また、CDE等の等方性ドライエッチングによりシリコン窒化膜21上のシリコン酸化膜22を除去したのち、リン酸等のウェットエッチングによりシリコン窒化膜21を除去することもできる。
この後、必要に応じて、CVD装置等により、CVD酸化膜を80〜100Å程度成膜することで、シリコン酸化膜6aを所望膜厚とする。これにより、シリコン酸化膜6aの膜厚がIGBTの場合には500〜2000Å、例えば900〜1100Å前後の厚さ、MOSFETの場合には300〜1000Å程度、例えば600〜800Åの厚さに設定される。
次に、図2(h)に示す工程では、LPCVD法により、ゲート電極7を形成するためのドープトポリシリコン膜を成膜したのち、このドープトポリシリコン膜を所望の厚さにエッチバックする。なお、ここでは、ドープトポリシリコン膜を堆積させるようにしたが、ノンドープトポリシリコン膜を堆積した後、不純物を導入するようにしても良い。そして、ドープトポリシリコン膜をパターニングし、ゲート電極7を形成する。
この後の製造工程については図示しないが、所望のマスクを用いて、イオン注入および熱拡散を行うことで、n型ボディ層3aを形成する。また、同様の手法により、n+型コンタクト領域3bを形成する。さらに、CVD法による層間絶縁膜8の形成、フォトリソグラフィ及び異方性エッチングによる層間絶縁膜8へのコンタクトホール8aの形成、スパッタ法によるソース電極9等の電極形成を行う。そして、シリコン基板1を裏面研磨することによって厚みを薄くしたのち、裏面金属電極形成を行うことで、図1に示すトレンチゲート型のトランジスタが備えられた半導体装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態では、トレンチ5の内壁に形成されたシリコン酸化膜6a〜6cの上にシリコン窒化膜21を形成したのち、トレンチ5の側壁部に位置するシリコン酸化膜6aの上にのみシリコン窒化膜21を残し、シリコン窒化膜21をマスクとした熱酸化を行うことで、トレンチ5の上部および底部のシリコン酸化膜6b、6cの膜厚のみが優先的に厚くなるようにしている。そして、その後にシリコン窒化膜21を除去し、必要に応じてシリコン酸化膜6aの厚みを調整することで、トレンチ5の側壁部に位置するシリコン酸化膜6aは薄いまま、トレンチ5の上部および底部のシリコン酸化膜6b、6cの厚みを大きくでき、かつ、シリコン窒化膜を有しない構成のゲート絶縁膜6とすることが可能となる。
このため、トレンチ5の側面に位置する部分をONO膜で構成した場合のように、ゲート電極に接するシリコン酸化膜を突き抜けてシリコン窒化膜にホールがトラップされることでチャージトラップ現象が発生してしまうことを防止できる。したがって、チャージトラップ現象によってVthが低下してしまい、一部のセルに電流が集中して、素子が破壊されてしまうことを防止することが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、pチャネルタイプのトレンチゲート構造のトランジスタを例に挙げているが、勿論、各構成要素の導電型が逆となるnチャネルタイプのものについても本発明を適用することが可能である。
なお、上記実施形態において示した半導体装置の製造方法の製造工程手順に関しては、単なる一例であり、各工程の順番が変更されていても構わない。例えば、n型ベース領域3、n+型コンタクト領域3b、p+型ソース領域4などの拡散層の形成工程の全部もしくはその一部をトレンチ形成後に行っても構わない。
本発明の第1実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図1に示す半導体装置の製造工程図である。 従来の半導体装置の断面構成を示す図である。 トレンチゲート型パワーデバイスのゲート絶縁膜としてONO膜を用いた場合のエネルギーバンド図である。
符号の説明
1…シリコン基板、2…pー型ドリフト層、3…n型ベース領域、3a…n型ボディ層、3b…n+型コンタクト領域、4…p+型ソース領域、5…トレンチ、6…ゲート絶縁膜、6a…シリコン酸化膜(側壁シリコン酸化膜)、6b…シリコン酸化膜(上部シリコン酸化膜)、6c…シリコン酸化膜(底部シリコン酸化膜)、7…ゲート電極、8…層間絶縁膜、8a…コンタクトホール、9…ソース電極、10…裏面金属電極、20…シリコン酸化膜、21…シリコン窒化膜、22…シリコン酸化膜。

Claims (7)

  1. 半導体基板(1〜4)の一面に形成されたトレンチ(5)の側壁部に側壁シリコン酸化膜(6a)が備えられると共に、前記トレンチ(5)の上部および底部にも前記側壁シリコン酸化膜(6a)よりも膜厚が厚い上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)が備えられたゲート絶縁膜(6)が形成され、前記トレンチ(5)内において前記ゲート絶縁膜(6)の表面にゲート電極(7)が形成された絶縁ゲート構造の半導体素子を備えた半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板(1〜4)の前記一面に前記トレンチ(5)を形成する工程と、
    前記トレンチ(5)の内を含め、前記半導体基板(1〜4)の上に前記ゲート絶縁膜(6)を形成する工程と、
    前記トレンチ(5)内における前記ゲート絶縁膜(6)の表面に前記ゲート電極(7)を形成する工程とを含み、
    前記ゲート絶縁膜(6)を形成する工程では、前記トレンチ(5)の側壁部に前記側壁シリコン酸化膜(6a)を形成すると共に、前記トレンチ(5)の上部および底部に位置する前記上部シリコン酸化膜(6b)および前記底部シリコン酸化膜(6c)を形成する工程と、
    前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面にシリコン窒化膜(21)を形成する工程と、
    前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面を前記シリコン窒化膜(21)でマスクしつつ、前記上部シリコン酸化膜(6b)および前記底部シリコン酸化膜(6c)を前記シリコン窒化膜(21)から露出させた状態で熱酸化を行うことで、これら上部シリコン酸化膜(6b)および底部シリコン酸化膜(6c)の膜厚を厚くする工程と、
    前記シリコン窒化膜(21)を除去して前記側壁シリコン酸化膜(6a)を露出させる工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記シリコン窒化膜(21)を形成する工程は、
    前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面を含めて、前記上部シリコン酸化膜(6b)の表面および前記底部シリコン酸化膜(6c)の表面にも前記シリコン窒化膜(21)を形成する工程と、
    前記シリコン窒化膜(21)のうち前記上部シリコン酸化膜(6b)の表面および前記底部シリコン酸化膜(6c)の表面に形成された部分を除去することにより、前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面にのみ前記シリコン窒化膜を残す工程と、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成された前記シリコン窒化膜(21)を除去したのち、該側壁シリコン酸化膜(6a)の膜厚を厚くする工程を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成された前記シリコン窒化膜(21)を除去する工程では、等方性ドライエッチングにより前記シリコン窒化膜(21)を除去することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成された前記シリコン窒化膜(21)を除去する工程は、
    前記熱酸化により、前記シリコン窒化膜(21)の表面にシリコン酸化膜(22)が形成されたときに、そのシリコン酸化膜(22)をウェットエッチングにて除去する工程と、
    前記シリコン窒化膜(21)を該シリコン窒化膜(21)の表面に形成された前記シリコン酸化膜(22)とは異なる材料でウェットエッチングを行う工程と、を含んでいることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成された前記シリコン窒化膜(21)を除去する工程は、
    前記熱酸化により、前記シリコン窒化膜(21)の表面にシリコン酸化膜(22)が形成されたときに、そのシリコン酸化膜(22)をウェットエッチングにて除去する工程と、
    前記シリコン窒化膜(21)を等方性ドライエッチングにて除去する工程と、を含んでいることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記側壁シリコン酸化膜(6a)の表面に形成された前記シリコン窒化膜(21)を除去する工程は、
    前記熱酸化により、前記シリコン窒化膜(21)の表面にシリコン酸化膜(22)が形成されたときに、そのシリコン酸化膜(22)を等方性ドライエッチングにて除去する工程と、
    前記シリコン窒化膜(21)をウェットエッチングにて除去する工程と、を含んでいることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
JP2006171433A 2006-06-21 2006-06-21 半導体装置の製造方法 Pending JP2008004686A (ja)

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