JP2007538021A - ウレタン(メタ)アクリレートの製造法及び新規なウレタン(メタ)アクリレート - Google Patents

ウレタン(メタ)アクリレートの製造法及び新規なウレタン(メタ)アクリレート Download PDF

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Abstract

本発明は、ウレタンアクリレート及びその製造方法に関係する。この方法は、ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルと、式[CH=CR29‐CO‐O‐]‐R30(式中、R29は水素又はメチルであり、R30は、1から10個のエーテル架橋基、1から10個の‐CO‐架橋及び/又は1から5個の‐O‐CO‐架橋を含むことができる、任意選択的にヒドロキシで置換されたアルキルを表す)で表される(メタ)アクリレート、並びに、式(IX)で表される炭酸エステル及び/又は(X)で表されるジエステルの少なくとも一つ(式中、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ、独立してアルキル及びアリールの群から選ばれ、R35はアルキレン、アルケニレン又はアリーレンである)とのエステル交換を含む。

Description

本発明は、ウレタン(メタ)アクリレートの製造法、及びそれにより得られた新規なウレタン(メタ)アクリレートに関する。また、本発明は、このような化合物の用途、特に輻射線硬化型組成物に関する。
輻射線硬化型組成物は、多くの分野で広範囲な用途、例えば、ガラス、金属、プラスティック、紙などの多様な基体を保護及び装飾するためのコーティング、ワニス及びペイント、印刷ワニス及びインキ、又はラミネート用接着剤などの用途が知られている。輻射線硬化型組成物に用いることができるウレタン(メタ)アクリレートの合成法として、多様な方法が開示されている。ウレタン(メタ)アクリレートを製造するために近年採用されている工業的方法は、ジイソシアネートの使用に基づいている。既知のウレタンアクリレート又はメタアクリレートを製造するための、これらの既知の方法、特にジイソシアネートに基づく方法は、低分子量のジイソシアネートなどの高度に毒性のある、かつ危険な原料を用いる。これらの毒性のある原料を大規模に貯蔵、取り扱い、及び処理することは、きわめて高価な、安全が保障された工業的装置、及び適応した産業環境における安全な製法でのみ可能である。
本発明は、これらの問題を克服する改良された製造法を発見することを目的とする。
本発明は、ウレタン(メタ)アクリレートの製造法であって、
(a):式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表される少なくとも一種のヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル、
Figure 2007538021

Figure 2007538021

Figure 2007538021

式中、
k≧2、
n=0から2、
m=0から2、
n+m≧1、
p=n又はm、q=n又はm、r=n又はm、s=n又はm、v=n又はm、w=n又はm、
(p+q)=(r+s)=(v+w)=(n+m)であり、
、R、及びR20は、それぞれ独立して、
水素、
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキルであって、任意選択でヒドロキシ、ハロゲン、アリール及び/又はヒドロキシ、ハロゲン又はアルキルで置換されたアリールで置換され、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋を含むアルキル、
アルケニルであって、任意選択でヒドロキシ、ハロゲン、アリール及び/又はヒドロキシ、ハロゲン又はアルキルで置換されたアリールで置換され、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋を含むアルケニル、及び
アリールであって、任意選択でヒドロキシ、ハロゲン、アルキル、及びヒドロキシ、ハロゲン及び/又はアリールで置換されたアルキル、及び/又は1から8個のエーテル架橋を含むアルキルで置換されたアリールの群から選ばれ、
は、アルキルであって、任意選択でヒドロキシ、第3級アミン及び/又はアリールで置換された、かつ任意選択で1から20個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第3級アミン架橋を含むアルキルであり、
、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、独立して、
水素、及び
アルキルであって、任意選択でヒドロキシ、第3級アミン及び/又はアリールで置換された、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第3級アミン架橋を含むアルキルの群から選ばれ、但し、それぞれ、R及びR、R及びR、R12及び/又はR13及び/又はR14、R15及びR16は、一緒に結合されて環を形成することができる、
、R、R、R10、R17及びR18は、独立して、1から8個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第3級アミン架橋を含むことができるアルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレン鎖から選ばれ、
11は、水素又はアルキルであり、
19、R21、R22、R23、R25、R26、R27及びR28は、独立して、1から20個のエーテル架橋、1から4個の第3級アミン架橋、1から4個の‐CO‐架橋及び/又は1から4個の‐O‐CO‐架橋を含むことができるアルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレン鎖から選ばれ、
Aは、
Figure 2007538021

であり、式中、R24は水素又はアルキルである、
(b):式(VIII)で表される少なくとも一種の(メタ)アクリレート、
[CH=CR29‐CO‐O‐]‐R30 (VIII)
式中、R29は水素又はメチルであり、R30は、1から10個のエーテル架橋、1から10個の‐O‐CO‐O‐架橋、及び/又は1から10個の‐O‐CO‐架橋を含むことができる、任意選択的にヒドロキシで置換されたアルキルを表し、t≧1である、及び
(c):式(IX)で表される少なくとも一種の炭酸エステル、及び/又は式(X)で表されるジエステル、
Figure 2007538021

式中、R31、R32、R33、及びR34は、それぞれ独立して、アルキル及びアリールの群から選ばれ、R35はアルキレン、アルケニレン、又はアリーレンであり、かつ
(d):任意選択で、ヒドロキシアルキルカルバミド酸(a)とは異なる少なくとも一種のポリオールを、
少なくとも一種のエステル交換触媒の存在下で反応させることを含む方法を提供する。
本発明で用いる「ウレタン(メタ)アクリレート」の用語は、少なくとも一つのウレタン基(‐N‐CO‐O‐)、及び
少なくとも一つのアクリレート、
Figure 2007538021

又はメタクリレート、
Figure 2007538021

を含む製品を称することを意味する。
本発明に従うウレタン(メタ)アクリレートは、幾つかの繰り返し単位をもつことができ、したがってオリゴマー又はポリマーと考えられる。
本明細書で用いる「アルキル」の用語は、直鎖、分枝又は環式成分、又はそれらの組み合わせを有し、かつ1から50個の炭素原子を含む、飽和の一価炭化水素基を含むと定義される。
本明細書で用いる「アルケニル」の用語は、少なくとも1個の二重結合を有し、かつ2から50個の炭素原子を含む、直鎖及び環式、分枝及び非分枝の不飽和炭化水素基であって、エテニル(=ビニル)、1‐メチル‐1‐エテニル、2‐メチル‐1‐プロペニル、1‐プロペニル、2‐プロペニル(=アリル)、1‐ブテニル、2‐ブテニル、3‐ブテニル、4‐ペンテニル、1‐メチル‐4‐ペンテニル、3‐メチル‐1‐ペンテニル、1‐ヘキセニル、2‐ヘキセニルなどの基を含むと定義される。
本明細書で用いる「アリール」の用語は、1個の水素を除去して1個以上の環を含む芳香族炭化水素から導かれた、かつ5から30個の炭素原子を含有する有機基であって、フェニル及びナフチルなどを含むと定義される。
本明細書で用いる「アルコキシ」の用語は、‐O‐アルキル基と定義され、「アルキル」は上で定義された通りである。
本明細書で用いる「アルキレン」の用語は、直鎖、分枝又は環式成分、又はそれらの組み合わせを有し、かつ1から50個の炭素原子を含む、飽和の二価炭化水素基を含むと定義される。
本明細書で用いる「アルケニレン」の用語は、直鎖、分枝又は環式成分、又はそれらの組み合わせを有し、少なくとも一つの炭素‐炭素二重結合を含み、かつ1から50個の炭素原子を含む、不飽和の二価炭化水素基を含むと定義される。
本明細書で用いる「アリーレン」の用語は、2個の水素原子を除去して1個以上の環を含む芳香族炭化水素から導かれた、かつ5から30個の炭素原子を含有する二価の基を含むと定義される。
本明細書で用いる「アラルキレン」の用語は、アルキレン及びアリーレン成分の組み合わせを含む二価の基を表す。
エーテル架橋を含むアルキル、アルケニル、アルキレン、アルケニレン、アリーレン又はアラルキレンとは、炭素原子が酸素原子により置き換えられ、‐C‐O‐C‐などの基を形成したアルキル、アルケニル、アルキレン、アルケニレン、アリーレン又はアラルキレン基を意味する。
第三級アミン架橋を含むアルキル、アルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレン鎖とは、第三級アミン基が2個の炭素原子間に存在して、式‐C‐NR‐C‐で表される基を形成した(式中、Rはアルキル又はアリール基を表す)ような基を意味する。この場合、Rは、好ましくは1から15個の炭素原子を含むアルキル基である。
‐CO‐O‐架橋を含むアルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレンとは、
Figure 2007538021

基が2個の炭素原子間に存在して、式
Figure 2007538021

で表される基を形成したアルキレン、アルケニレン、アリーレン又はアラルキレンを意味する。
‐CO‐架橋を含むアルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレンは、
Figure 2007538021

基が2個の炭素原子間に存在するアルキレン、アルケニレン、アリーレン又はアラルキレンを意味する。
‐O‐CO‐O‐架橋を含むアルキルとは、
Figure 2007538021

基が2個の炭素原子間に存在して、式
Figure 2007538021

で表される基を形成したアルキルを意味する。
本発明に従う方法で用いられる式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルは、それに適した任意の方法で得ることができる。
式(I)、(II)、(III)及び(IV)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルは、好ましくは、式(IX)、(X)、(XI)及び(XII)で表されるアミン
Figure 2007538021

(式中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、本明細書で上に定義された通りである)と、式(XIII)で表される環式炭酸エステル
Figure 2007538021

(式中、R、R及びkは、本明細書で上に定義された通りである)をそれぞれ反応させることにより得られる。
式(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルは、好ましくは、式(IX)で表されるアミン
Figure 2007538021

(式中、R及びRは本明細書で上に定義された通りである)と、式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステル
Figure 2007538021

(式中、R、R、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、A、n及びmは、本明細書で上に定義された通りである)を、それぞれ反応させることにより得られる。
上記の方法によるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの製造は、発熱反応である。したがって、毒性のある副生物を生成する恐れがある、又は本発明に従う製造法で毒性のある副生物を更に形成する製品につながる恐れがある副反応を回避するために、反応温度を制御することが好ましい。製造が進行する時、一般的に、温度は、100℃未満、好ましくは40から90℃の間、かつ最も好ましくは50から80℃の間である。第一級アミンを用いる時、反応は非常に発熱性であって、反応混合物を上記の温度範囲に維持することが難しい。反応温度をより良好に制御するためには、このアミンに環式炭酸エステルを添加することが好ましい。
ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルを製造する時、反応混合物を窒素でスパージすることが好ましい。窒素によるスパージは、アミンの触媒作用による環式炭酸エステルの加水分解につながる恐れがある水分を避けることに役立つ。また、窒素によるスパージは、特に、第二級アミン又はエーテル基をもつアミンなどの易酸化性アミンを用いる時に、ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの着色を低減させることができる。それに代わる方法として、又は窒素によるスパージに加えて、ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル製造時に酸化防止剤を用いてもよい。好ましい酸化防止剤は、芳香族ホスフィットであり、トリフェニルホスフィット、又はトリスノニルフェニルホスフィットが最も好ましい。これらの酸化防止剤の量は、作成されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの量を基準にして、好ましくは少なくとも300ppmw/wである。一般的にこの量は、作成されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの量を基準にして、5,000ppm以下であり、好ましくは2,000ppmw/wを超えない。
ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの製造時、アミンと環式炭酸エステルの当量比は、好ましくは1.01から1.1であり、最も好ましくは1から1.05である。アミンと環式炭酸エステルの当量比は、用いる式(XIII)、(XIV)、(XV)又は(XVI)で表される環式炭酸エステル中に存在する環式炭酸エステル基の数当たりの、式(IX)、(X)、(XI)又は(XII)で表されるアミン中の第一級及び第二級アミン基の数を指すことを意味する。特に、アミンの沸点が100℃より低い時、この温度より低い真空下で反応器からアミンを除くことができるので、反応速度を上げるために過剰にアミンを用いて作業することが好ましい。第二級アミンでは、開型プロトンの周囲の立体障害が原因で反応時間が典型的に長くなるので、特にこれが当てはまる。
ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの製造時、触媒を用いることができる。第二級アミン、より高分子量の第一級アミン、又はヒンダード第一級アミンは、きわめて緩慢な開環反応につながる可能性があり、特に置換基が環式炭酸エステル環上に存在する時にそのようになる。このようなアミンを用いる場合、この開環反応用の既知触媒の一つ又は組み合わせを用いることが好ましく、この触媒として、強塩基性アミン(ジアザビシクロオクタン、テトラメチルグアニジンなど)、強塩基性第四級アンモニウム化合物(アルキル(C16‐C22)ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド又は炭酸エステル、及びテトラブチルアンモニウムヒドロキシド又は炭酸エステルなど)、超求核性触媒(4‐ピロリジンピリジン、ポリ(N,N‐ジアルキルアミノピリジン)、ジメチルアミノピリジンなど)、共役酸が約11以上のpKaをもつ塩基アニオン(tert‐ブトキシなど)がある。
ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの作成反応のために溶媒を用いないことが好ましいが、例えば、反応混合物が反応全体を通じて均質になるように試薬又は触媒の混和性を向上させるために、後記の溶媒を用いることができる。本発明に従う方法の変形によれば、ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの製造時に、式(IX)で表される炭酸エステル及び/又は式(X)で表されるジエステルが、溶媒として用いられる。
本発明に従う方法で用いる、式(I)、(II)、(III)及び(IV)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XIII)で表される環式炭酸エステルにおいて、kは好ましくはせいぜい3であり、最も好ましくは、kは2である。
本発明に従う方法で用いる、式(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルにおいて、n、m、p、q、r、s、v及びwは、独立して、好ましくは0又は1である。
本発明に従う方法で用いる、式(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルにおいて、n+m、p+q、r+s及びv+wは、好ましくは1である。
本発明に従う方法で用いる、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XIII)、(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルにおいて、R及びRは、それぞれ、独立して、水素;1から6個の炭素原子を含み、任意選択でヒドロキシ又はハロゲンで置換されたアルキル;及び1から6個の炭素原子を含むアルケニル;両者は任意選択で1から3個のエーテル架橋を含む、群から選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XIII)、(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルにおいて、好ましくは、R置換基の一つ以外はすべて水素である。これらの好適なヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、好ましくは、R置換基の一つ以外はすべて水素である。最も好ましくは、これらのヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、すべてのR置換基は、水素である。
式(I)、(II)、(III)及び(IV)で表される特に好ましいヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル、並びに式(XIII)で表される特に好ましい環式炭酸エステルは、R置換基の一つが、水素、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、クロロメチル、アリルオキシメチルの群から選ばれ、かつこのR置換基と同一炭素原子上に存在するR置換基が、水素及びメチルから選ばれ、全ての他のR置換基及び全ての他のR置換基が水素であるものである。
式(V)、(VI)及び(VII)で表される特に好ましいヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル、及び式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される特に好ましい環式炭酸エステルは、R及びRがそれぞれ水素であるものである。
本発明に従う方法で用いる、式(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル、及び式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルにおいて、それぞれのR20は水素であることが好ましい。
本発明に従う方法で用いる、式(I)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(IX)で表されるアミンにおいて、Rは、好ましくは、任意選択でヒドロキシ、第三級アミン及び/又はアリールで置換され、かつ任意選択で1から20個のエーテル架橋を含むアルキルである。最も好ましくは、Rは、任意選択で1個のヒドロキシ又は第三級アミンで置換され、及び/又は任意選択で1又は2個のエーテル架橋を含む、10個までの炭素原子を含むアルキルの群から選ばれる。R置換基の非限定的な例は、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、イソブチル、sec‐ブチル、tert‐ブチル、n‐ヘキシル、n‐オクチル、2‐エチルヘキシル、イソノニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2‐メチルシクロヘキシル、N,N‐(ジ‐tert‐ブチル)エチル、ベンジル、2‐(2‐ヒドロキシエトキシ)エチル、5‐ヒドロキシペンチル、2‐ヒドロキシエチル、2‐ヒドロキシプロピル、3‐ヒドロキシプロピル、3‐(ジエチルアミノ)プロピル、2‐(ジエチルアミノ)エチル、1‐メチル‐4‐(ジエチルアミノ)ブチル、2‐((ジ‐tert‐ブチル)アミノ)エチル、3‐(ジメチルアミノ)プロピル、2‐メトキシエチル、2‐エトキシエチル、3‐メトキシプロピル、2‐メトキシイソプロピル、3‐エトキシプロピル、3‐イソプロポキシプロピル、3‐(2‐メトキシエトキシ)プロピル、3‐(2‐エチルヘキシルオキシ)プロピル、CHO(CHCHO)‐(CHCHR‐O)10‐CH‐CH(CH)‐(式中、Rは、1:9の比率でH又はCHである)、エチル、メチル、1,2‐ジメチルプロピルの群から選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(I)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(IX)で表されるアミンにおいて、Rは、好ましくは、水素及びアルキルから選ばれ、アルキルは、任意選択でヒドロキシ、第三級アミン又はアリールで置換され、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋を含む。最も好ましくは、Rは、水素及びアルキルから選ばれ、アルキルは、10個までの炭素原子を含み、任意選択で1個のヒドロキシ又は第三級アミンで置換され、及び/又は任意選択で1又は2個のエーテル架橋を含む。R置換基の非限定的な例は、水素、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n‐ヘキシル、メチル、tert‐ブチル、n‐ブチル、イソブチル、n‐オクチル、2‐エチルヘキシル、1,2‐ジメチルプロピル、シクロヘキシル、2‐ヒドロキシエチル、2‐ヒドロキシイソプロピル、3‐ヒドロキシプロピル、2‐メトキシエチル、3‐(ジメチルアミノ)プロピルの群から選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(I)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(IX)で表されるアミンにおいて、Rは、より好ましくは水素であり、かつRは、本明細書で上に定義した通りであり、より具体的には、Rは、少なくとも3個の炭素原子を含み、少なくとも1個のヒドロキシで置換され、任意選択で1又は2個のエーテル架橋を含むアルキルである。
本発明に従う方法で用いる、式(II)、(III)及び(IV)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(X)、(XI)及び(XII)で表されるアミンにおいて、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、好ましくは、独立して、水素、及び10個までの炭素原子、最も好ましくは6個までの炭素原子を含むアルキルの群から選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(I)(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(IX)、(X)、(XI)及び(XII)で表されるアミンにおいて、R及びR、R及びR、R12及び/又はR13及び/又はR14、R15及びR16は、それぞれ、一緒に結合されて環を形成することができる。この場合、これらの置換基は、2から7個の炭素原子を含み、任意選択で1又は2個のエーテル架橋を含むアルキレン鎖を形成するように、好ましくは結合される。R及びRの場合、このアルキレン鎖は、好ましくは、5から7員環が形成されるほどのものであり、例えばピロリジン環、ピペリジン環又はモルホリン環であり、これらは更にアルキル基で置換されてもよい。R及びRの場合、このアルキレン鎖は、好ましくは、5から7員環が形成されるほどのものであり、例えばピペラジンであり、これらは更にアルキル基で置換されてもよい。
本発明に従う方法で用いる、式(II)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(X)で表されるアミンにおいて、Rは、好ましくは、20個までの炭素原子を含み、1から8個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第三級アミン架橋を含むことができるアルキレン及びアラルキレン鎖の群から選ばれる。最も好ましくは、Rは、エチレン、1,2‐プロピレン、トリメチレン、ヘキサメチレン、2,2‐ジメチルプロピレン、1‐メチルトリメチレン、1,2,3‐トリメチルテトラメチレン、2‐メチル‐ペンタメチレン、2,2,4‐(又は2,4、4‐)トリメチルヘキサメチレン、メタキシリレン、3,5,5‐トリメチルシクロヘキシル‐1‐エン‐3‐メチレン、ビス(シクロヘキシル‐4‐エン)メタン、ビス(4‐メチルシクロヘキシル‐3‐エン)メタン、シクロヘキシル‐1,3‐エン、シクロヘキシル‐1,4‐エン、1,4‐ビス(プロポキシル‐3‐エン)ブタン、N,N‐ビス(トリメチレン)メチルアミン、3,6‐ジオクサオクチレン、3,8‐ジオクサドデシレン、4,7,10‐トリオクサトリデシレン、ポリ(オキシテトラメチレン)、2から15個の1,2‐プロピレンオキシド単位をもつポリ(オキシプロピレン)、2から15個のプロピレンオキシド及び2から15個のエチレンオキシド単位をもつポリ(オキシプロピレン‐コ‐オキシエチレン)の群から選ばれる。2,2‐ジメチルプロピレンが、特に好ましい。
本発明に従う方法で用いる、式(III)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XI)で表されるアミンにおいて、R、R及びR10は、好ましくは、独立して、任意選択で1から8個のエーテル架橋を含むアルキレンの群から選ばれる。最も好ましくは、R、R及びR10は、15個までの炭素原子を含み、かつ5個までのエーテル架橋を含むアルキレンから選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(IV)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XII)で表されるアミンにおいて、R17及びR18は、好ましくは、独立して、アルキレンの群から選ばれる。最も好ましくは、R17及びR18は、6個までの炭素原子を含むアルキレンから選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(III)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XI)で表されるアミンにおいて、R11は、好ましくは、水素又は1から4個の炭素原子を含むアルキルである。
本発明に従う方法で用いる、式(V)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XIV)で表される環式炭酸エステルにおいて、R19は、1から20個のエーテル架橋を含むことができるアルキレン及びアラルキレン鎖から選ばれる。少なくとも2個のエーテル架橋を含むアルキレン及びアラルキレン鎖が好ましい。
本発明に従う方法で用いる、式(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルにおいて、R21、R22、R23、R25、R26、R27及びR28は、好ましくは、独立して、1から3個のエーテル架橋を含むことができるアルキレン及びアラルキレン鎖から選ばれる。
本発明に従う方法で用いる、式(VI)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルにおいて、及び式(XV)で表される環式炭酸エステルにおいて、R24は、好ましくは、水素又は1から4個の炭素原子を含むアルキルである。
本発明に従う方法で用いるような環式炭酸エステルは、当業界では知られており、又は既知の方法で容易に作成できる。k=2である式(XIII)で表される環式炭酸エステル、及びn+m、p+q、r+s、v+wが1である式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルは、相当するエポキシドと二酸化炭素の反応により容易に製造できる。典型的な反応条件は、Kihara,N.,Hara,N.,Endo,T.,のJ.Org.Chem.1993年、58巻、6198頁、J.Org.Chem.1993年、58巻、6198〜6202頁に記載されている。アミンで環式炭酸エステルを開環してドロキシアルキルカルバミド酸エステルを製造するために用いる上記の触媒の幾つかは、二酸化炭素とエポキシド基の反応に用いる触媒として知られている。k=2である式(XIII)で表される環式炭酸エステル、及びn+m、p+q、r+s、v+wが1である式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルは、相当するエポキシドと二酸化炭素の反応により容易に製造できる。この場合、環式炭酸エステル基の生成及びアミンによるそれらの開環の両反応に活性を有する触媒を選択することが好ましい。
k=3である式(XIII)で表される環式炭酸エステルは、プロパン‐1,3‐ジオールと、例えばHu,B.,Zhuo,R.X.,Fan,C.L.,のPolym.Adv.Technol.,1998年、9巻、145頁に記載されたようなジアルキル炭酸エステルとのエステル交換により製造できる。n+m、p+q、r+s、v+wが2である式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルは、ジメチロールプロパンなどの幾つかのプロパン‐1,3‐ジオール基を含むポリオールと、ジアルキル炭酸エステルとのエステル交換により製造できる。また、これらの環式炭酸エステルは、5‐エチル‐5‐ヒドロキシメチル‐1,3‐ジオキサン‐2‐オン中で、OH基などの一つの官能基を含む6員環式炭酸エステルと、多官能性クロルギ酸エステルなどのカップリング剤を反応させることにより得ることができる。
k>3である式(XIII)で表される環式炭酸エステル、及びn+m、p+q、r+s、v+wが>2である式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルは、低級員環となるような同一エステル交換反応の経路に従って製造できる(Matuo,J.らのJ.Polym.Sci.A;Poly.Chem.,1997年、35巻、1375頁)。
本発明に従う方法に特に有用な式(XIII)で表される環式炭酸エステルは、1,3‐ジオキソラン‐2‐オン(炭酸エチレン)、4‐メチル‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン(炭酸プロピレン)、4‐エチル‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン(炭酸ブチレン)、4‐ヒドロキシメチル‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン(炭酸グリセリン)、4‐クロロメチル‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン、4‐アリルオキシメチル‐1,3‐ジオキソラン‐2‐オン、5,5‐ジメチル‐1,3‐ジオキサン‐2‐オン(炭酸ネオペンチルグリコール)である。
本発明に従う方法で特に有用な式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステルは、二酸化炭素とポリエポキシドの反応から得られるものであり、このポリエポキシドには、脂肪族又は芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテルなどがあり、このポリオールには、例えば1,4‐ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2,2,4‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセロール、4,4’‐イソプロピリデンジフェノール、1,1,1‐トリス(4‐ヒドロキシフェニル)エタン、ヒドロキノン、4,4’‐ビスフェノール、2,2’‐ビスフェノール、4,4’‐ジヒドロキシベンゾフェノン、1,5‐ジヒドロキシナフタレン、レゾルシノールなどがある。脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテルが好ましく、2から15個の1,2‐プロピレンオキシド単位を含むポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルが最も好ましい。
式(IX)、(X)、(XI)及び(XII)で表されるアミンは、業界で知られている。本発明に従う方法で特に有用である式(IX)で表されるアミンは、n‐プロピルアミン、イソプロピルアミン、n‐ブチルアミン、イソブチルアミン、sec‐ブチルアミン、tert‐ブチルアミン、3‐メチルブチルアミン、n‐ヘキシルアミン、n‐オクチルアミン、2‐エチルヘキシルアミン、イソノニルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、2‐メチルシクロヘキシルアミン、N,N‐(ジ‐tert‐ブチル)エチレンアミン、ベンジルアミン、2‐(2‐アミノエトキシ)エタノール、5‐アミノペンタノール、エタノールアミン、1‐アミノプロパン‐2‐オール、3‐アミノ‐1‐プロパノール、3‐(ジエチルアミノ)プロピルアミン、2‐(ジエチルアミノ)エチルアミン、1‐メチル‐4‐(ジエチルアミノ)ブチルアミン、2,2‐(ジ‐tert‐ブチルアミノ)エチルアミン、3‐(ジメチルアミノ)プロピルアミン、2‐メトキシエチルアミン、2‐エトキシエチルアミン、3‐メトキシプロピルアミン、1‐メトキシイソプロピルアミン、3‐エトキシプロピルアミン、3‐イソプロポキシプロピルアミン、3‐(2‐メトキシエトキシ)プロピルアミン、3‐(2‐エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、平均的数値で9個の1,2‐プロピレンオキシド単位及び平均数値で7個のエチレンオキシド単位をもつα‐オキシメチル‐ω‐(2‐プロピルアミノ)‐ポリ(オキシプロピレン‐コ‐オキシエチレン)、またJeffamine(登録商標)M‐600(Hunstman社製)としても知られたもの、ジエチルアミン、ジ‐n‐プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ‐n‐ヘキシルアミン、N‐メチルブチルアミン、N‐エチルブチルアミン、ジ‐n‐ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ‐n‐オクチルアミン、ビス(2‐エチルヘキシル)アミン、N‐エチル‐1,2‐ジメチルプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、シクロヘキシルエチルアミン、N‐メチルベンジルアミン、2‐メチルアミノエタノール、2‐エチルアミノエタノール、2‐ブチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、3‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノプロパノール、ビス(2‐メトキシエチル)アミン、ビス(3‐ジメチルアミノプロピル)アミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、2,6‐ジメチルモルホリンである。
本発明に従う方法で特に有用である式(X)で表されるアミンは、エチレンジアミン、1,2‐プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2‐ジメチロールプロパン‐1,3‐ジアミン、1‐メチル‐1,3‐プロパンジアミン、1,2,3‐トリメチル‐1,4‐ブタンジアミン、2‐メチル‐1,5‐ジアミノペンタン、2,2,4‐(又は2,4,4‐)トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、1‐アミノ‐3‐アミノメチル‐3,5,5‐トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン)、ビス‐(4‐アミノシクロヘキシル)‐メタン、ビス‐(4‐アミノ‐3‐メチル‐シクロヘキシル)‐メタン、1,3‐シクロヘキサンジアミン、1,4‐シクロヘキサンジアミン、1,4‐ビス(3‐アミノプロポキシ)ブタンジアミン、N,N‐ビス(3‐アミノプロピル)メチルアミン、トリエチレングリコールジアミン、3,3’‐(ブタン‐1,4‐ジイルビス(オキシ))ビスプロパンジアミン、4,7,10‐トリオキサトリデカン‐1,13‐ジアミン、α‐アミノ‐ω‐(4‐ブチルアミノ)‐ポリ(オキシテトラメチレン)、平均的数値が2.6個の1,2‐プロピレンオキシド単位をもつα‐アミノ‐ω‐(2‐プロピルアミノ)‐ポリ(オキシプロピレン)、またJeffamine(登録商標)D‐230(Hunstman社製)としても知られたもの、平均的数値が5.6個の1,2‐プロピレンオキシド単位をもつα‐アミノ‐ω‐(2‐プロピルアミノ)‐ポリ(オキシプロピレン)、またJeffamine(登録商標)D‐400(Hunstman社製)としても知られたもの、平均的数値が2.5個の1,2‐プロピレンオキシド単位及び8.5個のエチレンオキシド単位をもつをもつα‐アミノ‐ω‐(2‐プロピルアミノ)‐ポリ(オキシプロピレン‐コ‐オキシエチレン)、またJeffamine(登録商標)ED‐600(Hunstman社製)としても知られたもの、N,N’‐ジメチル‐1,3‐プロパンジアミン、N,N’‐ジ‐tert‐ブチル‐エタンジアミン、N,N’‐ジメチルヘキシル‐1,6‐ジアミン、ピペラジン、2,5‐ジメチルピペラジンである。
本発明に従う方法で特に有用である式(XI)で表されるアミンは、平均的数値が5.3個の1,2‐プロピレンオキシド単位をもつプロポキシル化トリメチルプロパントリアミン、またJeffamine(登録商標)T‐403(Hunstman社製)としても知られたものである。
本発明に従う方法で特に有用である式(XII)で表されるアミンは、N,N‐ジメチルジプロピレントリアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミンである。
本発明に従う方法で用いられる式(VIII)で表される(メタ)アクリレートでは、tが1から6であることが好ましい。tが1である(メタ)アクリレートが最も好ましい。
本方法に用いる式(IX)で表される炭酸エステル及び/又は式(X)で表されるジエステルの量が、ヒドロキシアルキル炭酸エステル(a)及びポリオール(d)から発生する化学量論的に過剰なヒドロキシ基が反応混合物に存在するような量である時、式(VIII)で表される(メタ)アクリレートは、好ましくは、R30が1から6個の炭素原子、最も好ましくはメチル、エチル又はn‐ブチルを含むアルキルである(メタ)アクリレートである。
本方法に用いる式(IX)で表される炭酸エステル及び/又は式(X)で表されるジエステルの量が、ヒドロキシ基に関係する炭酸エステル又はジエステル基の化学量論的過剰量が反応混合物に存在するような量である時、式(VIII)で表される(メタ)アクリレートは、R30が少なくとも1個のヒドロキシ基により置換され、かつ1から10個のエーテル架橋基、1から10個の‐O‐CO‐O‐架橋、又は1から10個の‐O‐CO‐架橋を含むことができる(メタ)アクリレートであることが好ましい。この場合、R30が、1から6個の炭素原子及び1個のヒドロキシ基を含むアルキルであることがより好ましい。
式(VIII)で表される好ましい(メタ)アクリレートは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロチルアクリレート、ヒドロキシプロチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと1から10個のカプロラクトン分子(Dow社製のToneM‐100,ToneM‐101及びToneM‐201の名称で販売されている製品)との反応生成物、及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと6員環式炭酸エステル基を含む1から10個の分子との反応生成物である。
本発明に従う方法に用いる式(IX)で表される炭酸エステルにおいて、R31及びR32は、好ましくは、1から4個の炭素原子を含むアルキルの群及びフェニルから選ばれる。好ましい炭酸エステルは、ジメチル炭酸エステル、ジエチル炭酸エステル及びジフェニル炭酸エステルである。
本発明に従う方法に用いる式(X)で表されるジエステルにおいて、R33及びR34は、好ましくは、1から6個の炭素原子を含むアルキルの群及びフェニルから選ばれる。最も好ましいR33及びR34はメチルである。
式(X)で表されるジエステルにおいて、R35は、好ましくは、1から10個の炭素原子を含むアルキレン又はアルケニレン、又はフェニレンである。
好ましいジエステルは、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、マロン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、セバシン酸ジメチル、フタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、及びイソフタル酸ジメチルである。
本発明の方法において任意選択で用いられる、ヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル(a)とは異なるポリオール(d)は、少なくとも2個のヒドロキシ基を含み、400までの分子量をもつ分子を含む任意のポリオールであることができる。
好ましくは、ポリオールは、式B‐(OH)に一致するものであり、式中xは、1から6の整数であり、Bは、1から100個のエーテル架橋、‐CO‐O‐架橋、‐CO‐架橋及び/又は‐O‐CO‐O‐架橋を任意選択で含み、及び/又は1個以上(好ましくは6個以下)の‐COOH、‐SOH及び/又は‐POH基を任意選択で含むアルキル又はアルケニルである。このようなポリオールの例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6‐ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジメチロールプロピオン酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、及びポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルカーボネートジオール、ポリブタジエンジオール、アクリルジオールなどのマクロジオールである。100から4,000の分子量をもつマクロジオールが好ましい。一般的に、エステル交換反応のために何らかの溶媒を用いることが必ずしも必要ではないが、例えば、試薬又は触媒の混和性を改良して、反応混合物が反応全般にわたって均質になるように、後記の溶媒を用いることができる。エステル交換反応中に発生したアルコールと共沸物を形成する不活性溶媒が好ましい。シクロヘキサン、トルエン、アセトン、ジオキサン又はそれらの混合物がより好ましい。
エステル交換反応に用いる触媒は有機スズ触媒である。好ましくは、有機スズ触媒は、ジブチルスズオキシド、モノブチルスズオキシド、モノブチルスズジヒドロキシクロライド、n‐ブチルスズトリス(2‐エチルヘキサノエート)、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズマリエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジイソオクトエート、ジブチルスズカルボキシレート、ジメチルスズジクロライド、及びそれらの混合物から選ばれる。ジブチルスズジラウレート及び/又はジオクチルスズジラウレートが最も好ましい。
エステル交換反応に用いる触媒は、有機チタネート触媒でもよい。この有機チタネート触媒は、好ましくは、アルキルチタネートから選ばれ、特に、それぞれのアルキルが、独立して、2から8個の炭素原子を含むテトラアルキルチタネートから選ばれる。イソプロピルチタネート、n‐ブチルチタネート、エチルチタネート、n‐プロピルチタネート、2‐エチルヘキシルチタネート、及びそれらの混合物がより好ましい。イソプロピルチタネート、n‐ブチルチタネート、及びそれらの混合物が特に好ましい。
エステル交換反応に用いる触媒は、有機ジルコネート触媒でもよい。好ましくは、後者は、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムヘキサフルオロアセチルアセトネート、ジルコニウムトリフルオロアセチルアセトネート、ジルコニウムプロピオネート、ジルコニウム2‐エチルヘキサノエート、ジルコニウムt‐ブトキシド、ジルコニウムn‐ブトキシド、ジルコニウムエトキシド、ジルコニウムn‐プロポキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムクロライド、ジルコニウムブロマイド、ジルコニウムフロライド、ジルコニウムイオダイド、ジルコニウムオキシクロライド、ジルコニウムヒドロクロライド、ジルコニウムメタクリレート及びそれらの混合物から選ばれる。ジルコニウムアセチルアセトネート及び/又はジルコニウムn‐プロポキシドが、最も好ましい。
この有機ジルコネート触媒は、好ましくは、アルキルジルコネートから、特に、それぞれのアルキルが、独立して、2から8個の炭素原子を含むテトラアルキルジルコネート、及びジルコニウム1,3‐ジケトンキレート、及びそれらの混合物から選ばれる。
FR2,747,675に記載されるように、これらの任意のジルコニウム触媒に、β‐ジケトン(例えばアセチルアセトン)、ケトン酸エステル(例えばエチルアセトアセテート)、又はβ‐ヒドロキシジケトン(例えばヒドロキシベンゾフェノン)をドープすることができる。
有機ジルコニウム触媒は、最も好ましくは、アルキルジルコネートから、特に、ジルコニウムアセチルアセトネート及び/又はβ‐ジケトン,特にアセチルアエトンと組み合わせたジルコニウムn‐ブトキシドから選ばれる。
本発明に従うエステル交換反応で用いる触媒量は、好ましくは、触媒と作成されたウレタン(メタ)アクリレートの重量比が、少なくとも0.001、好ましくは少なくとも0.005になるような量である。この重量比は、好ましくは0.2を超えない、最も好ましくは0.1を超えない。触媒濃度が少なすぎる場合は、所望のウレタン(メタ)アクリレートの収率が許容できないものになり、濃度が高い場合は、望ましくない副産物の生成をもたらす恐れがあり、及び/又は最終製品の特性に影響を及ぼす恐れがあり、その除去を必要とし、又は複雑にする。
絶対に必要であるとは言えないが、残留触媒は、エステル交換反応後に、得られた反応混合物から除去することができる。有機スズ触媒は、当業界で既知の方法の一つにより除去することができる。有機媒体からスズ触媒を除去する方法は、触媒をマトリックスに不溶性にする試薬を添加することか、又は加水分解処理による洗浄法のいずれかに依存する。有機チタネート及び有機ジルコネート触媒は、この触媒と反応することができる物質を添加し、反応混合物から除去できる不溶性沈殿物形成させることにより、容易に除去できる。有機ジルコネート触媒は、水で洗浄することにより除去できる。
本発明に従うエステル交換反応で用いる式(VIII)で表される(メタ)アクリレートの量は、好ましくは、(メタ)アクリレートとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比が、少なくとも0.01であるような量である。(メタ)アクリレートとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比は、式(VIII)で表される(メタ)アクリレートの当量数とヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル中に存在するヒドロキシ基の当量数の比率であると理解される。当量比は、好ましくは少なくとも0.1であり、より好ましくは少なくとも0.2である。この当量比は、好ましくは、5を超えることがなく、最も好ましくは1を超えない。
過剰(メタ)アクリレート部分は、エステル交換反応中に生成する相当するアルコールと共に共沸物として連続的に蒸留されることが好ましい。過剰部分の残留部は、エステル交換反応の終点で、真空下の濃縮/ストリッピングにより、好ましくは重合を防止するために空気注入下で、除去してもよい。過剰部分の残留部は、好ましくは、残留触媒を除去した後に除かれる。
本発明に従うエステル交換反応に用いる、式(IX)で表されるジ炭酸エステル及び/又は式(X)で表されるジエステルの量は、好ましくは、炭酸エステル及び/又はジエステルとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比は、少なくとも0.05であるような量である。炭酸エステル及び/又はジエステルとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比は、炭酸エステル及び/又はジエステルの当量数とヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル中に存在するヒドロキシ基の当量数の比率であると理解される。この当量比は、好ましくは、少なくとも0.1であり、より好ましくは、少なくとも0.5である。この当量比は、好ましくは、20を超えることがなく、最も好ましくは10を超えない。
本発明に従うエステル交換反応に任意選択で用いるポリオール(d)の量は、好ましくは、ポリオールとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比が、0から50であるような量である。ポリオールとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比は、ポリオールの当量数とヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル中に存在するヒドロキシ基の当量数の比率であると理解される。この当量比は、好ましくは、少なくとも0.05であり、より好ましくは、少なくとも0.2である。この当量比は、好ましくは、50を超えることがなく、最も好ましくは20を超えない。
本発明に従う方法のエステル交換反応は、好ましくは、少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも50℃、最も好ましくは少なくとも60℃の温度で実施される。このエステル交換反応は、せいぜい120℃、より好ましくは、せいぜい110℃の温度で通常実施される。
エステル交換反応中の温度の維持は、それ故、既知の任意の手段で行うことができる。この温度の維持は、好ましくは、一般的に減圧下で、反応中に生成したアルコールを好ましくは溶媒との共沸物として、蒸留除去することにより実施される。存在する場合、溶媒の残留部は、エステル交換反応の終点で、例えば真空下の濃縮/ストリッピングにより、好ましくは空気注入下で除去できる。溶媒の残留部は、好ましくは、残留触媒を除去した後に除かれる。本発明に従う方法では、種々の試薬は、開始時から反応混合物に添加することができる。これに代わる手段として、時には、その他の試薬を添加した後に、1種以上の試薬、特に式(VIII)で表される(メタ)アクリレートが添加される。両方の方法を組み合わせて用いることもできる。
通常、エステル交換反応は、少なくとも1種の重合禁止剤の存在で実施される。重合禁止剤は、反応体及び/又は形成された生成物の重合を遅延又は禁止する添加剤であると理解される。好ましい重合禁止剤は、フェノチアジン、トリフェニルスチビン、トリフェニルホスフィン、キノン類(パラ‐ベンゾキノンなど)、ニトロン類、ニトロ‐及びニトロソ化合物(ニトロベンゼンなど)、安定なラジカル(2,2,6,6‐テトラメチル‐1‐ピペリジニルオキシ及びジフェニルピクリルヒドラジルなど)、2,6‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐メチルフェノール(BHT)、2,6‐ジメチルフェノール、2,2’‐メチレンビス(4‐メチル‐6‐(1‐メチル‐シクロヘキシル)フェノール)、2,2’‐メチレンビス(4−メチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、2,2’‐メチレンビス(4−エチル‐6‐tert‐ブチルフェノール)、2,4‐ジメチル‐6‐(1‐メチルペンタデシル)‐フェノール、α‐トコフェノール(ビタミンE)及びそれらの混合物から選ばれる。
エステル交換反応中に存在する重合禁止剤の量は、一般的には、形成されたウレタン(メタ)アクリレートの量に基づいて、少なくとも100ppmw/w、好ましくは少なくとも300ppmw/wである。この重合禁止剤の量は、好ましくは、形成された最終生成物の量を基準にして、5,000ppmw/wを超えることがなく、最も好ましくは3,000ppmw/wを超えない。
本発明に関する方法は、高度な精製手段を使用しなくとも、先行技術に開示した方法に比べて、有毒の副生物をほとんど含まない、又は全く含まない高純度なウレタン(メタ)アクリレートを製造できる。本発明に関する方法は、残留イソシアネートを含まない製品を製造できる。また、本発明に関する方法は、安価かつ安全な原材料が使用できる利点を提供する。本方法は、毒性材料により大気汚染をもたらすような、有毒原材料を含まず、かつ高発熱反応でもないので、大規模製造の場合でも、標準的な工業装置を使用できる。
本発明に関する方法は、先行技術で不知の、新規ウレタン(メタ)アクリレートの製造を可能にし、それらの多くはイソシアネート法などの現代の工業的方法により製造することができない。
また、本発明は、本発明に関する方法で得ることができる新規ウレタン(メタ)アクリレートに関する。
これらのウレタン(メタ)アクリレートは、同様な分子量及び同一アクリレート官能性をもつ現存のウレタン(メタ)アクリレートと比較すると、きわめて低粘度である。この新規低粘度ウレタン(メタ)アクリレートは、輻射線硬化型組成物を製造するために必要な反応性稀釈剤の量を著しく減量することができる。このことは、ウレタン残基をもつ(メタ)アクリレートにより特にもたらされる特性(接着力、耐摩耗性など)を最高にすることができ、かつスプレーコーティングなどの、組成物の粘度が極めて低くなければならない用途に対して、ウレタン(メタ)アクリレートの使用を可能にする。組成物の全般的な刺激性及び悪臭を低減するだけでなく、反応性稀釈剤量の減少は、特定のコーティング及びインキに影響を及ぼす恐れがある、よく知られた有害な影響を低減することができる。例えば、UV寄木トップコート組成物における反応性稀釈剤量の低減が、耐摩耗性を著しく改良することが実際によく知られている。食品包装において用いた輻射線硬化型フレキソインキ及びワニスにおいては、反応性稀釈剤量の低減が、マイグレーション及び異臭問題を著しく低減することが知られている。
それ故、本発明は、式(XVII)及び(XVIII):
Figure 2007538021

(式中、Zは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)及び/又は(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、zは、1から式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルに存在するOH基の数の整数であり、
Bは、本明細書中で上に定義したようなポリオールの残基であり、
30’は、1から10個のエーテル架橋基、1から10個の‐O‐CO‐O‐架橋、及び/又は1から10個の‐O‐CO‐架橋を含むことができるアルキルを表し(R30’は、本明細書中で上に定義したR30の残基である)、
29及びtは、本明細書中で上に定義した通りであり、
Yは、
Figure 2007538021

であり、かつ
yは、0又は1である)で表されるウレタン(メタ)アクリレートに関する。
特に、本発明は、式(XVII)及び(XVIII)(式中、Zは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)及び/又は(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、R、並びにR及びRの少なくとも一つ、R12、R13及びR14の少なくとも一つ、R15及びR16の少なくとも一つが水素ではない)で表されるウレタン(メタ)アクリレートに関する。
特に、本発明は、式(XVII)及び(XVIII)(式中、Zは、式(II)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、Rがエチレンであり、R及びRが共にエチレンである)で表されるウレタン(メタ)アクリレートに関する。
また、本発明は、式(XVII)及び(XVIII)(式中、Zは、式(II)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、Rが、トリメチレン、2,2‐ジメチルプロピレン、1‐メチルトリメチレン、1,2,3‐トリメチルテトラメチレン、2‐メチル‐ペンタメチレン、2,2,4‐(又は2,4,4‐)トリメチルヘキサメチレン)、メタキシリレン、シクロヘキシル‐1,3‐エン、シクロヘキシル‐1,4‐エン、1,4‐ビス(プロポキシル‐3‐エン)ブタン、N,N‐ビス(トリメチレン)メチルアミン、3,6‐ジオクサオクチレン、3,8‐ジオクサドデシレン、4,7,10‐トリオクサトリデシレン、ポリ(オキシテトラメチレン)、2から15個の1,2‐プロピレンオキシド単位をもつポリ(オキシプロピレン)、2から15個のプロピレンオキシド及び2から15個のエチレンオキシド単位をもつポリ(オキシプロピレン‐コ‐オキシエチレンである)で表されるウレタン(メタ)アクリレートに関する。
特に、本発明は、下記実施例で表されるウレタン(メタ)アクリレートに関する。
(ステップ1:ジウレタンジオールの製造)
窒素洗浄した容積2Lの二重壁ガラス製反応器に、100部の2‐メチル‐1,5‐ペンタンジアミン(Dytek A、DuPont社)を投入した。この反応器は、攪拌機、温度計、ガス流入管、二重壁ガラス製添加ロート、真空及び真空ジャケット蒸留カラムへの接合部を備えていた。ソレノイド作動式PTFEバルブ及びタイマーを使用した液体半自動分流器を用いて、還流液を制御し、蒸留カラムから冷却した二重壁受容フラスコに採取した。143部の炭酸エチレン(Jeffsol EC,Hunstman)を、分流器及び冷却ユニットに連結した二重壁コンデンサーに徐々に添加し、反応器を不活性雰囲気下に保持する。添加速度は、反応器の温度が60℃を超えないように選択した。添加後、残留アミンの滴定により示されるように、反応が以下のように完結するまでに70℃に上昇される。
Figure 2007538021
(ステップ2)
Figure 2007538021
ステップ1で得られた生成物40部に対して、289部のアジピン酸ジメチル、241部の4‐ヒドロキシブチルアクリレート、0.36部のメチルヒドロキノン及び250部のトルエンを加える。混合物を加熱還流して、共沸蒸留により乾燥する。この段階で、反応混合物の全体に空気を注入した。40部のTyzor TPT(テトラブトキシチタネート、DuPont社製)を加えた後、反応混合物を110‐115℃に維持し、発生したメタノールをメタノール/トルエン共沸物として塔頂から取り除いた。屈折率の測定が蒸留物中にメタノールの存在を示さなくなるまで反応を続けた。反応時間は2.5時間であった。反応混合物を80℃に冷却し、120部の水を加え、混合物を約2時間攪拌して、ろ過により触媒を除去した。溶媒及び残留水分を除去するために、ろ液を減圧下で放散し、透明、微黄色ウレタンアクリレート(2ガードナー)を得た。このウレタンアクリレートは、低粘度(25℃で、4,900mPa.s)である。
ジアミンとして1,3‐(ビスアミノメチル)シクロヘキサンを用いた以外は、実施例1の第1ステップを繰り返した。
(ステップ2)
ステップ1で得た128部のヒドロキシカルバミド酸エステルに、70部のアジピン酸ジメチル、140部の1,4‐ブタンジオールのポリアジピン酸エステル(分子量700)及び344部のトルエンを加える。この混合物を加熱還流して、共沸蒸留により乾燥する。この段階で、反応混合物の全体に空気を注入した。4部のTyzor NBZ(テトラブトキシジルコネート、DuPont社製)及び4部のジルコニウムアセチルアセトン(Sachem Europe社製)を加えた後、反応混合物を110‐115℃に維持し、発生したメタノールをメタノール/トルエン共沸物として塔頂から取り除いた。屈折率の測定が蒸留物中にメタノールの存在を示さなくなるまで反応を続けた。反応混合物を80℃に冷却した後、344部のエチルアクリレート及び0.36部のメチルヒドロキノンを加えた。反応混合物を110‐115℃に加熱し、発生したエタノールをエタノール/トルエン/エチルアクリレート共沸物として塔頂から取り除いた。蒸留物中にエタノールがなくなるまで反応を継続した。反応混合物を80℃に冷却し、120部の水を加え、混合物を30分間攪拌して、ろ過により触媒を除去した。溶媒及び残留水分を除去するために、ろ液を減圧下で放散し、透明、微黄色ウレタンアクリレートを得た。このウレタンアクリレートは、低粘度であり、10mg/KOH/g未満のヒドロキシル価である。
実施例1の第1ステップを繰り返した。
(ステップ2)
ステップ1で得た117部のヒドロキシカルバミド酸エステルに、139.4部のアジピン酸ジメチル、119.4部のポリエチレングリコール(分子量600)、57.7部の4‐ヒドロキシブチルアクリレート、0.1部のメチルヒドロキノン及び250部のトルエンを加える。この混合物を加熱還流して、共沸蒸留により乾燥する。この段階で、反応混合物の全体に空気を注入した。7.67部のTyzor NBZ(テトラブトキシジルコネート、DuPont社製)及び7.8部のジルコニウムアセチルアセトン(Sachem Europe社製)を加えた後、反応混合物を110‐115℃に維持し、発生したメタノールをメタノール/トルエン共沸物として塔頂から取り除いた。蒸留物の屈折率の測定が蒸留物中にメタノールの生成を何ら示さなくなるまで反応を続けた。反応混合物を80℃に冷却し、42部の水を加え、混合物を2時間攪拌し、ろ過により触媒を除去した。溶媒及び残留水分を除去するために、ろ液を減圧下で放散し、微黄色ウレタンアクリレートを得た。このウレタンアクリレートは、低粘度であり、水溶性である。
実施例1の第1ステップを繰り返した。
(ステップ2)
ステップ1で得た131.5部のヒドロキシカルバミド酸エステルに、193.7部の炭酸ジエチル、114部の1,6‐ヘキサンジオール、64.9部の4‐ヒドロキシブチルアクリレート、0.1部のメチルヒドロキノン及び250部のトルエンを加える。この混合物を加熱還流して、共沸蒸留により乾燥する。この段階で、反応混合物の全体に空気を注入した。15.7部のTyzor NBZ(テトラブトキシジルコネート、DuPont社製)及び16部のジルコニウムアセチルアセトン(Sachem Europe社製)を加えた後、反応混合物を110‐115℃に維持し、発生したエタノールをエタノール/トルエン共沸物として塔頂から取り除いた。屈折率の測定が蒸留物中にエタノールの存在を示さなくなるまで反応を続けた。反応混合物を80℃に冷却し、42部の水を加え、混合物を30分間攪拌し、ろ過により触媒を除去した。溶媒及び残留水分を除去するために、ろ液を減圧下で放散し、微黄色ウレタンアクリレートを得た。このウレタンアクリレートは低粘度である。
(ステップ1:ジウレタンジオールの製造)
窒素洗浄した容積2Lの二重壁ガラス製反応器に、100部のピペラジン(Akzo Nobel)を投入した。この反応器は、攪拌機、温度計、ガス流入管、二重壁ガラス製添加ロート、真空及び真空ジャケット蒸留カラムへの接合部を備えていた。ソレノイド作動式PTFEバルブ及びタイマーを使用した液体半自動分流器を用いて、還流液を制御し、蒸留カラムから冷却した二重壁受容フラスコに採取した。205部の炭酸エチレン(Jeffsol EC,Hunstman)を、分流器、及び冷却ユニットに連結した二重壁コンデンサーに徐々に添加し、反応器を不活性雰囲気下に保持する。添加速度は、反応器の温度が80℃を超えないように選択した。添加後、残留アミンの滴定により示されるように、反応が以下のように完結するまでに90℃に上昇される。
Figure 2007538021
(ステップ2)
ステップ1で得られた生成物40部に対して、405部のアジピン酸ジメチル、335部の4‐ヒドロキシブチルアクリレート、0.5部のメチルヒドロキノン及び250部のトルエンを加える。混合物を加熱還流して、共沸蒸留により乾燥する。この段階で、反応混合物の全体に空気を注入した。15部のテトラブトキシジルコネート(Tyzor NBZ、DuPont社製)及び15部のジルコニウムアセチルアセトン(Sachem社製)を加えた後、反応混合物を110‐115℃に維持し、発生したメタノールをメタノール/トルエン共沸物として塔頂から取り除いた。屈折率の測定が蒸留物中にメタノールの存在を示さなくなるまで反応を続けた。反応混合物を80℃に冷却し、120部の10%(w/w)リン酸水溶液を加えて触媒を加水分解し、混合物を80℃で30分間攪拌して、ろ過により加水分解された触媒を除去した。溶媒及び残留水分を除去するために、ろ液を減圧下で放散し、微黄色ウレタンアクリレートを得た。このウレタンアクリレートは低粘度である(H、25℃で2223mPa.s)。
Figure 2007538021

Claims (26)

  1. ウレタン(メタ)アクリレートの製造法であって、
    (a):式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表される少なくとも一種のヒドロキシアルキルカルバミド酸エステル、
    Figure 2007538021

    Figure 2007538021

    Figure 2007538021

    式中、
    k≧2、
    n=0から2、
    m=0から2、
    n+m≧1、
    p=n又はm、q=n又はm、r=n又はm、s=n又はm、v=n又はm、w=n又はm、
    (p+q)=(r+s)=(v+w)=(n+m)であり、
    、R、及びR20は、それぞれ独立して、
    水素、
    ハロゲン、
    ヒドロキシ、
    アルキルであって、任意選択でヒドロキシ、ハロゲン、アリール及び/又はヒドロキシ、ハロゲン又はアルキルで置換されたアリールで置換され、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋を含むアルキル、
    アルケニルであって、任意選択でヒドロキシ、ハロゲン、アリール及び/又はヒドロキシ、ハロゲン又はアルキルで置換されたアリールで置換され、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋を含むアルケニル、及び
    アリールであって、任意選択でヒドロキシ、ハロゲン、アルキル、及びヒドロキシ、ハロゲン及び/又はアリールで置換されたアルキル、及び/又は1から8個のエーテル架橋を含むアルキルで置換されたアリールの群から選ばれ、
    は、アルキルであって、任意選択でヒドロキシ、第3級アミン及び/又はアリールで置換された、かつ任意選択で1から20個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第3級アミン架橋を含むアルキルであり、
    、R、R、R12、R13、R14、R15及びR16は、独立して、
    水素、及び
    アルキルであって、任意選択でヒドロキシ、第3級アミン及び/又はアリールで置換された、かつ任意選択で1から8個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第3級アミン架橋を含むアルキルの群から選ばれ、但し、それぞれ、R及びR、R及びR、R12及び/又はR13及び/又はR14、R15及びR16は、一緒に結合されて環を形成することができる、
    、R、R、R10、R17及びR18は、独立して、1から8個のエーテル架橋及び/又は1から3個の第3級アミン架橋を含むことができるアルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレン鎖から選ばれ、
    11は、水素又はアルキルであり、
    19、R21、R22、R23、R25、R26、R27及びR28は、独立して、1から20個のエーテル架橋、1から4個の第3級アミン架橋、1から4個の‐CO‐架橋及び/又は1から4個の‐O‐CO‐架橋を含むことができるアルキレン、アルケニレン、アリーレン及びアラルキレン鎖から選ばれ、
    Aは、
    Figure 2007538021

    であり、式中、R24は水素又はアルキルである、
    (b):式(VIII)で表される少なくとも一種の(メタ)アクリレート、
    [CH=CR29‐CO‐O‐]‐R30 (VIII)
    式中、R29は水素又はメチルであり、R30は、1から10個のエーテル架橋、1から10個の‐O‐CO‐O‐架橋、及び/又は1から10個の‐O‐CO‐架橋を含むことができる、任意選択的にヒドロキシで置換されたアルキルを表し、t≧1である、及び
    (c):式(IX)で表される少なくとも一種の炭酸エステル、及び/又は式(X)で表されるジエステル、
    Figure 2007538021

    式中、R31、R32、R33、及びR34は、それぞれ独立して、アルキル及びアリールの群から選ばれ、R35はアルキレン、アルケニレン、又はアリーレンであり、かつ
    (d):任意選択で、ヒドロキシアルキルカルバミド酸(a)とは異なる少なくとも一種のポリオールを、
    少なくとも一種のエステル交換触媒の存在下で反応させることを含む方法。
  2. 式(I)、(II)、(III)及び(IV)で表されたヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルが、式(IX)、(X)、(XI)及び(XII)で表されるアミン
    Figure 2007538021

    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、請求項1に定義された通りである)と、式(XIII)で表される環式炭酸エステル
    Figure 2007538021

    (式中、R、R及びkは、請求項1に定義された通りである)をそれぞれ反応させることにより得られる請求項1に記載の方法。
  3. 式(V)、(VI)及び(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルが、式(IX)で表されるアミン
    Figure 2007538021

    (式中、R及びRは請求項1に定義された通りである)と、式(XIV)、(XV)及び(XVI)で表される環式炭酸エステル
    Figure 2007538021

    (式中、R、R、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、A、n及びmは、請求項1に定義された通りである)を、それぞれ反応させることにより得られる請求項1に記載の方法。
  4. エステル交換触媒が、有機チタネート、有機ジルコネート、及び有機スズ触媒から選ばれる請求項1から3の任意の一項に記載の方法。
  5. エステル交換触媒が、各アルキルが独立して2から8個の炭素原子を含むアルキルチタネート、又は各アルキルが独立して2から8個の炭素原子を含むアルキルジルコネート、又はジルコニウム1,3‐ジケトンキレート、又はそれらの混合物である請求項4に記載の方法。
  6. エステル交換反応が、少なくとも一種の重合開始剤の存在下で行われる請求項1から5の任意の一項に記載の方法。
  7. エステル交換反応の間の温度が、高くとも120℃である請求項1から6の任意の一項に記載の方法。
  8. 触媒と生成したウレタン(メタ)アクリレートの重量比が0.001から0.2である請求項1から7の任意の一項に記載の方法。
  9. k=2又は3、及びn+m、p+q、r+s、v+w=1である請求項1から8の任意の一項に記載の方法。
  10. 式(I)、(II)、(III)及び(IV)において、R置換基の一つが、水素、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、クロロメチル、アリルオキシメチルの群から選ばれ、前記R置換基と同一の置換基上に存在するR置換基が、水素及びメチルから選ばれ、かつ全てのその他のR及びR置換基が水素である請求項1から9の任意の一項に記載の方法。
  11. 式(V)、(VI)及び(VII)において、R、R及びRが、それぞれ水素である請求項1から9の任意の一項に記載の方法。
  12. 式(I)、(V)、(VI)及び(VII)及び(IX)において、Rが水素であり、かつRが、少なくとも3個の炭素原子を含み、少なくとも一つのヒドロキシで置換され、かつ任意選択で一つ以上のエーテル架橋を含むアルキルである請求項1から11の任意の一項に記載の方法。
  13. 式(VIII)において、tが1であり、かつR30が、1から6個の炭素原子を含むアルキル、又は少なくとも一つのヒドロキシ基で置換されたアルキルであって、かつ1から10個のエーテル架橋、1から10個の‐O‐CO‐O‐架橋、又は1から10個の‐O‐CO‐架橋を含むことができるアルキルである請求項1から12の任意の一項に記載の方法。
  14. 式(IX)で表される炭酸エステルにおいて、R31及びR32が、1から4個の炭素原子を含む群及びフェニルから選ばれる請求項1から13の任意の一項に記載の方法。
  15. 式(X)で表されるジエステルにおいて、R33及びR34が、1から6個の炭素原子を含むアルキルの群及びフェニルから選ばれ、かつR35が、1から10個の炭素原子又はフェニレンを含むアルキレン又はアルケニレンである請求項1から14の任意の一項に記載の方法。
  16. ポリオール(d)が、式B‐(OH)に一致し、式中、xは1から6の整数であり、かつBは、任意選択で1から100個のエーテル架橋、‐CO‐O‐架橋、‐CO‐架橋、及び/又は‐O‐CO‐O‐架橋を含み、及び/又は一つ以上の‐COOH、‐SOH、及び/又は‐POH基を含むアルキル又はアルケニルを表す請求項1から15の任意の一項に記載の方法。
  17. ポリオール(d)が、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6‐ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジメチロールプロピオン酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、及びポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルカーボネートジオール、ポリブタジエンジオール、アクリルジオールなどのマクロジオール、及びそれらの混合物から選ばれる請求項16に記載の方法。
  18. 式(VIII)で表される(メタ)アクリレートとヒドロキシアルキル炭酸エステルの当量比が、0.01から7である請求項1から17の任意の一項に記載の方法。
  19. 式(IX)で表される炭酸エステル及び/又は式(X)で表されるジエステルとヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比が、0.05から10である請求項1から18の任意の一項に記載の方法。
  20. ポリオール(d)とヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの当量比が、0から50である請求項1から19の任意の一項に記載の方法。
  21. 請求項1から20の任意の一項に記載の方法で得られたウレタン(メタ)アクリレート。
  22. 式(XVII)及び(XVIII)で表されるウレタン(メタ)アクリレート:
    Figure 2007538021

    式中、Zは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、
    zは、1から、請求項1で定義されたような式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルに存在するOH基の数の整数であり、
    Bは、請求項16に定義されたようなポリオールの残基であり、
    30’は、アルキルを表し、1から10個のエーテル架橋基、1から10個の‐O‐CO‐O‐架橋、及び/又は1から10個の‐O‐CO‐架橋を含むことができる、
    29及びtは、請求項1に定義された通りであり、
    Yは、下式で表され、
    Figure 2007538021

    式中、R35は請求項1に定義された通りであり、かつ
    yは0又は1である。
  23. Zが、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)又は(VII)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、R、並びにR及びRの少なくとも一つ、R12、R13及びR14の少なくとも一つ、R15及びR16の少なくとも一つが水素ではない請求項22に記載のウレタン(メタ)アクリレート。
  24. Zが、式(II)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、Rがエチレンであり、R及びRが共にエチレンである請求項22に記載のウレタン(メタ)アクリレート。
  25. Zが、式(II)で表されるヒドロキシアルキルカルバミド酸エステルの残基であり、Rがトリメチレン、2,2‐ジメチルプロピレン、1‐メチルトリメチレン、1,2,3‐トリメチルテトラメチレン、2‐メチル‐ペンタメチレン、2,2,4‐(又は2,4,4‐)トリメチルヘキサメチレン、メタキシリレン、シクロヘキシル‐1,3‐エン、シクロヘキシル‐1,4‐エン、1,4‐ビス(プロポキシル‐3‐エン)ブタン、N,N‐ビス(トリメチレン)メチルアミン、3,6‐ジオクサオクチレン、3,8‐ジオクサドデシレン、4,7,10‐トリオクサトリデシレン、ポリ(オキシテトラメチレン)、2から15個の1,2‐プロピレンオキシド単位をもつポリ(オキシプロピレン)、2から15個のプロピレンオキシド及び2から15個のエチレンオキシド単位をもつポリ(オキシプロピレン‐コ‐オキシエチレン)である請求項22に記載のウレタン(メタ)アクリレート。
  26. 請求項21から25の任意の一項に記載のウレタン(メタ)アクリレートを輻射線硬化型組成物に使用すること。
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