JP2007535900A - キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は2003年6月10日付提出の米国仮特許出願第60/477,539号の利益を主張するものであり、この仮出願については全文引用により本明細書に組み込まれている。
本発明は、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質、および特に標的に送達するための、このキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を発現するベクターを含むキャプシド形成系を提供する。また、本発明は、このキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質およびこれを発現するベクターを作製し、使用する方法を提供する。
アデノウイルスは、家畜および実験動物ばかりでなく、ヒトにおいても腸管もしくは呼吸器感染症を引き起こす。アデノウイルス科についての全般的な概説については、Fieldsほか、Fundamental Virology(1991年、第2版、レイバンプレス(Raven Press)、ニューヨーク(New York)、第31章)を参照されたい。アデノウイルスおよびアデノウイルスベクター系の開発に関する一般的な背景についての参考文献としては、Grahamほか(1973年)Virology 52:p456−467;Talciffほか(1981年)Lancet 11:p832−834;Berknerほか(1983年)Nucleic Acid Research 11:p6003−6020;Graham(1984年)EMBO J 3:p2917−2922;Bettほか(1993年)J.Virology 67:p5911−5921;およびBettほか(1994年)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:p8802−8806を参照されたい。
本発明は、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質であって、アデノウイルスキャプシドタンパク質の一部もしくは全体および哺乳動物の消化管関連リンパ系組織(GALT)の細胞中に存在する細胞表面結合部位の結合パートナーを含み、この細胞に結合することができるタンパク質を提供する。一部の例として、このアデノウイルスキャプシドタンパク質はヘキソン、ペントン、ファイバー、pIX、IIIa、VIおよびVIIIタンパク質からなる群から選ばれる。別の例として、このアデノウイルスは、ヒト、ブタ、ウシ、ヒツジなどの哺乳動物のアデノウイルスである。一部の例として、この哺乳動物のアデノウイルスは反芻動物のアデノウイルスである。別の例として、上記結合パートナーは、モノクロナール抗体などの抗体もしくはその断片である。一部の例として、この抗体は一本鎖抗体である。さらに別の例として、この抗体はGALT中に存在する上皮細胞に特異的に結合する。別の例として、この抗体はバイエル板中に存在する細胞に結合する。別の例として、この抗体はミクロフォールド(M)細胞に結合する。別の例として、この抗体は哺乳動物のGALT内の細胞に存在する細胞表面結合部位に結合し、異種の哺乳動物種と交差反応する。一部の例として、この抗体はこの細胞の表面に存在するタンパク質に結合し、さらに別の例として、この細胞の表面に存在する糖質に結合する。
本発明は、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質をコードしている核酸を含むアデノウイルスベクター、および消化管関連リンパ系組織(GALT)に存在する細胞の細胞表面結合部位に対する結合パートナーを含むアデノウイルスキャプシド(即ち、キメラアデノウイルスキャプシド)を発現するキャプシド形成系に関する。一部の例として、このアデノウイルスベクターは、特に哺乳動物のGALTを標的にしてタンパク質もしくはポリペプチドを送達するために用いる。一部の例として、このようなアデノウイルスベクター、キャプシド形成系およびアデノウイルスキャプシドは、GALTを標的にして哺乳動物の病原体の抗原などの抗原を送達することによりこの抗原に対する粘膜免疫応答を誘発させるのに用いる。一部の例として、上記結合パートナーは、モノクロナール抗体などの抗体もしくはその断片またはその最小認識単位である。例証となる例として、GALT内に存在する細胞の細胞表面結合部位に対する結合パートナーは、ウシ、ブタおよびヒツジの空腸パイエル板(PP)と交差反応性を有する(即ち、特異的に結合する)モノクロナール抗体である。このような抗体には、数種の哺乳動物のGALT内の細胞と交差反応する1種の結合パートナーを有するという利点がある。別の例として、この結合パートナーは、GALTミクロフォールド(M)細胞の細胞表面結合部位に特異的に結合する。家畜、特にウシ、ヒツジなどの反芻哺乳動物に対してアデノウイルスベクターを経口ワクチンとして用いることは、多室胃が存在し、消化管内でベクターが分解するため、これまで問題があった。本発明は、GALT内に存在する細胞の細胞表面結合部位に対する結合パートナーを含むキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質をコードしている核酸を含むアデノウイルスベクターなどのアデノウイルスベクター、およびこの結合パートナーを有しないかこの結合パートナーをコードしている核酸を有しない同様なアデノウイルスキャプシドもしくはアデノウイルスベクターよりも分解の程度が少ないこのアデノウイルスキャプシドを産生するキャプシド形成系を提供する。
本発明の実施では、別の記載がない限り、当該分野の技術の範囲内にある(組換え技術を含む)分子生物学、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学の従来技術を用いる。このような技術については、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版(Sambrookほか1989年)コールドスプリングハーバープレス社(Cold Spring Harbor Press);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait編、1984年);Methods in Molecular Biology、ヒューマナプレス社(Humana Press);Cell Biology:A Laboratory Notebook(J.E.Cellis編、1998年)アカデミックプレス社(Academic Press);Animal Cell Culture(R.I.Freshney編、1987年);Introduction to Cell and Tissue Culture(J.P.MatherおよびP.E.Roberts、1998年)プレナムプレス社(Plenum Press);Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures(A.Doyle、J.B.GriffithsおよびD.G.Newell編、1993−8年)ジョンワイリーアンドサンズ社(J.Wiley and Sons);Methods in Enzymology((アカデミックプレス社(Academic Press,Inc.));Handbook of Experimental Immunology(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M.MillerおよびM.P.Calos編、1987年);Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubelほか編、1987年);PCR:The Polymerase Chain Reaction,(Mullisほか編、1994年);Current Protocols in Immunology(J.E.Coliganほか編、1991年);Short Protocols in Molecular Biology(ジョンワイリーアンドサンズ社(Wiley and Sons))、1999年);Immunobiology(C.A.JanewayおよびP.Travers、1997年);Antibodies(P.Finch、1997年);Antibodies:a practical approach(D.Catty編、IRLプレス社(IRL Press、1988−1989年);Monoclonal antibodies:a practical approach(P.ShepherdおよびC.Dean編、オックスフォード大学出版(Oxford University Press)、2000年)などの文献に詳しく説明されている。
ヒトアデノウイルスについては少なくとも47種の血清型が報告されている。特定の疾患と関連づけられる最も一般的な血清型については総説が発表されている。例えば、Foy H.M.(1989年)Adenoviruses、Evans AS編、Viral Infections of Humans.ニューヨーク(New York)、プレナム出版(Plenum Publishing)、p77−89およびRubin B.A.(1993年)Clinical picture and epidemiology of adenovirus infections、Acta Microbiol.Hung 40:p303−323を参照されたい。ヒトアデノウイルスのキャプシドは正20面体対称を示し、252個のカプソマーを含む。これらのカプソマーは、240個のヘキソンおよび12個のペントンから成り、各ペントンの表面には突起ファイバーがある。これらのペントンおよびヘキソンは、種々のウイルスポリペプチドに由来する。抗体の型特異性に関与するこのファイバーは、ヒトの株間で長さが異なる。ヘキソンはグループ特異的補体結合抗体であるのに対し、ペントンは、特に赤血球凝集反応において活性がある(PlotkinおよびOrenstein、Vaccines、第3版、W.B.ソンダーズ社(W.B.Saunders Company)、フィラデルフィア(Philadelphia)、p609−623)。このファイバー領域は、アデノウイルスキャプシドの形成において成熟ファイバータンパク質とペントンベースとの結合に必要なホモ三量体構造をとっている。ファイバーは、このファイバー三量体のアミノ末端とペントンベース内の保存ドメインとの間の非共有相互作用によって、ペントンベースと結合する。アデノウイルスファイバータンパク質の球状カルボキシ末端ノブドメインがアデノウイルスの一次細胞受容体への結合のリガンドであることはこれまでに分かっている(Krasnykhほか(1996年)、Journal of Virology、70:p6839)。三量体ファイバー分子の遠位のC末端ドメインは、特定の一次受容体に対して高親和性で結合するノブ内に終わる。結合後、ペントンベース内のArg−Gly−Asp(RGD)モチーフが、二次受容体として機能する細胞インテグリンと相互作用する。この相互作用が引き金となって細胞内への取り込みが起こることにより、ビリオンがエンドソーム内に入る。このエンドソームの膜はペントンベースにより媒介されるプロセスにおいて溶解され、このエンドソームの内容物が細胞質へ放出される。これらのプロセスの間に、上記ビリオンは徐々に脱殻し、アデノウイルスDNAが核内に移送される(Shayakhmetovほか(2000年)Journal of Virology、74:p2567−2583)。ヒトアデノウイルスAd3、Ad4、Ad5、Ad9およびAd35はアメリカンティシューカルチャーコレクション(American Tissue Culture Collection)(ATCC)から入手可能である。Ad5の全米バイオテクノロジー情報センター(the National Center for Biotechnology Information)GenBank登録番号はM73260/M29978;Ad9はX74659;Ad35はU10272である。Chowほか(1977年、Cell 12:p1−8)はヒトアデノウイルス2の配列、Davisonほか(1993年、J.Mole.Biol.234:p1308−1316)はヒトアデノウイルスタイプ40のDNA配列、Sprengelほか(1994年、J Virol.68:p379−389)はヒトアデノウイルスタイプ12DNAのDNA配列を開示している。国際公開番号第WO02/096939号に開示されているように、ヒトAd5pIX遺伝子は、E1B領域とE2領域との間、例えば、約3,609番目から約4,031番目のヌクレオチドの位置にあるA5アデノウイルスゲノムの左端に存在する。ヒトアデノウイルスキャプシドタンパク質IXの配列についてはPCT公開番号第WO01/58940号に開示されている。
GALT内に存在する細胞の結合パートナーは、GALT組織内に存在する細胞の表面結合部位に結合することができる分子もしくは物質であり、このようなものとしては、レクチンなどの細胞結合性タンパク質もしくは(例えば、糖タンパク質、ムコタンパク質などの修飾タンパク質およびペプチドを含む)ペプチド;アミノ酸モチーフ、もしくはペプチドホルモンを構成するようなアミノ酸の短鎖;標的細胞に結合することができる構造内に単独で折り畳めるポリペプチドのドメイン;オリゴ糖などの糖質;脂質;ムチン分子;モノクロナール抗体を含むがこれに限定されない抗体もしくは細胞の表面結合部位に結合することができるその断片、一本鎖の抗体、単一ドメインからなる抗体または抗体の最小認識単位が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一部の例として、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質がアデノウイルスキャプシドの表面に存在する結合パートナーを含むことにより、このキメラキャプシドタンパク質は標的細胞の細胞表面結合部位に結合することが可能になる。本明細書に用いている「標的細胞」とは、ベクターもしくはウイルスの導入および/または感染を目的とする細胞である。本明細書に用いている「GALT組織の標的細胞」としては、パイエル板の細胞、パイエル板(PP)の上皮細胞を含むGALTの任意の組織の上皮細胞およびパイエル板のM細胞が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一部の例として、上記標的細胞は哺乳動物の空腸PP細胞である。
本明細書に開示した一部の例では、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質は組換えDNA法により作製する。本発明は、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含むアデノウイルスベクターなどのベクターを提供する。分子クローニングおよびウイルス構築については当該分野で一般に知られている。一部の例として、アデノウイルスキャプシドタンパク質をコードしている核酸を含むアデノウイルスベクターは、結合パートナーをコードしている核酸にインビトロで結合させた後、当該分野で公知の手段によって宿主細胞内に導入する。一部の例として、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質および/または導入遺伝子をコードしているポリヌクレオチドを含む組換えアデノウイルスベクターは、プラスミドとアデノウイルスゲノムとの間のインビボ組換えによって構築する。一般に、導入遺伝子は所望のアデノウイルスゲノムの一部を含むプラスミドベクターに挿入し、一部の例では、このアデノウイルスゲノムはウイルスタンパク質をコードしている1つ以上のアデノウイルス配列の突然変異、例えば欠損を有する場合がある。一部の例として、E1領域などのウイルス複製に不可欠なタンパク質機能領域をコードしているアデノウイルス配列を突然変異、例えばE1配列の一部もしくは全体を欠損させる。別の例として、このアデノウイルスは複製可能型である。導入遺伝子は、プラスミドベクターのアデノウイルス挿入部分に挿入することにより、アデノウイルスゲノム上で隣接しているアデノウイルス配列によって挟む。こうしたアデノウイルス配列は、「ガイド配列」としての役目を果たすことによりアデノウイルスゲノム内の特定の部位への導入遺伝子の挿入を誘導するが、その挿入部位はガイド配列の遺伝子位置によって決まる。哺乳動物アデノウイルスのパッケージング配列は、当業者に公知の手段によってアデノウイルスベクターに付加することができる。
(PAV3のパッケージング配列のアラインメント)
(PAV5の予想パッケージング配列のアラインメント)
本発明は導入遺伝子を含むアデノウイルスベクターを包含する。また、本発明は、サブユニットワクチンおよび核酸免疫に用いるための、哺乳動物、例えば、ヒト、ウシ、ブタ、ヒツジその他の哺乳動物の種々の病原体の防御決定基をコードしている異種核酸配列を含むベクターを包含する。代表的なヒト病原体抗原としては、HIVウイルス抗原および肝炎ウイルス抗原が挙げられるが、これらに限定されるものではない。代表的なブタ病原体抗原としては、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gp50;伝染性胃腸炎ウイルス(TGEV)S遺伝子;ブタ呼吸繁殖障害症候群ウイルス(PRRS)の遺伝子、特にORF3、4および5;ブタ伝染性下痢症ウイルスの遺伝子;ブタコレラウイルスの遺伝子;ブタパルボウイルスの遺伝子;およびブタインフルエンザウイルスの遺伝子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。代表的なウシ病原体抗原としては、ウシヘルペスウイルスタイプ1;ウシ下痢症ウイルス;およびウシコロナウイルスが挙げられる。以上列挙したものは限定的なものではなく、本発明では他の任意の導入遺伝子を対象として用いることができる。場合によっては、特定抗原の遺伝子は多数のイントロンを含んでいてもよく、もしくはRNAウイルス由来のものでもよく、こうした場合には相補DNAコピー(cDNA)を用いることができる。また、(タンパク質をコードしているヌクレオチド配列の断片が防御免疫応答もしくは特定の生物学的作用を生じるのに十分である場合)野性型生物に存在するような完全な配列ではなく、単にこうした断片を用いることも可能である。入手可能な場合には、合成遺伝子もしくはその断片を用いることもできる。しかしながら、本発明は多種多様な遺伝子、断片などと共に用いることができ、上述のものに限定されるものではない。アデノウイルスベクターは、例えば、サブユニットワクチン形成のための抗原を発現させるのに用いることができる。本発明に用いる抗原は、天然型もしくは組換え型の抗原性ポリペプチドもしくは断片とすることができる。これらは部分配列、完全長配列、さらには(例えば、組換え宿主の適切なリーダー配列を有するか別の病原体の別の抗原配列を含む)融合体とすることができる。本発明のウイルス系により発現されることになる抗原性ポリペプチドは、抗原をコードしている完全長(もしくはほぼ完全長)の配列を含むことができ、または抗原性のある(即ち、1種以上のエピトープをコードしている)より短い配列を用いることができる。このより短い配列は、インビトロアッセイでウイルス感染性を中和する抗体を誘導することができるエピトープと定義される「中和エピトープ」をコードしていてもよい。また、このペプチドは、宿主において「防御免疫応答」、即ち、免疫された宿主を感染から防御する液性(即ち、抗体媒介性)、細胞性、および/または粘膜性免疫応答を惹起することができる「防御エピトープ」をコードしていてもよい。
本発明は、少なくとも1つのアデノウイルスキャプシドタンパク質の一部もしくは全体および哺乳動物のGALT内に存在する細胞の結合パートナーを含むキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を包含する。このようなキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を含むベクターは、ワクチンを用いる組成物および方法において使用され、一部の例として、経口ワクチン組成物および哺乳動物、特にウシ、ヒツジなどの反芻哺乳動物に経口ワクチンを送達する方法において用いられる。
治療および予防法においてウイルスベクターを使用することについては文献に十分な記載がある。家畜、特にウシ、ヒツジなどの反芻哺乳動物に対して経口ワクチンとしてアデノウイルスベクターを使用することについては、多室胃の存在および消化管でのベクターの分解のため、これまで問題があった。本発明は、キャプシド形成系、アデノウイルスベクターなどのベクター、および哺乳動物のGALT内に存在する細胞の細胞結合部位に対する結合パートナーを含むキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を発現するウイルス粒子を提供する。一部の例として、本発明に包含されるベクターおよびアデノウイルスキャプシドは、本明細書に記載したGerdtsほかの前記文献にあるモデルなどの動物モデルでは、上記結合パートナーを有しない同様なベクターよりも分解の程度が少ない。従って、本発明は、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質をコードしている核酸を含むアデノウイルスベクター、および特に哺乳動物の腸付属リンパ組織(GALT)を標的にしてタンパク質を送達するための、GALT内に存在する細胞の細胞表面結合部位に対する結合パートナーを含むアデノウイルスキャプシドを発現するキャプシド形成系を提供する。このようなアデノウイルスベクター、キャプシド形成系およびアデノウイルスキャプシドは、GALTを標的として哺乳動物の病原体の抗原などの抗原を送達することによりこの抗原に対する粘膜免疫応答を誘起するのに用いられる。例証となる例として、GALT内に存在する細胞の細胞表面結合部位に対する結合パートナーは、ウシ、ブタおよびヒツジの空腸パイエル板(PP)と交差反応性を有する(即ち、特異的に結合する)モノクロナール抗体である。このような抗体には、数種の哺乳動物のGALT内の細胞と交差反応する1種の結合パートナーを有するという利点がある。別の例として、この結合パートナーは、GALTミクロフォールド(M)細胞の細胞表面結合部位に特異的に結合する。本発明は、GALT内に存在する細胞の細胞表面結合部位の結合パートナーの存在を利用してGALT内の細胞を標的に送達される病原体の抗原などの異種タンパク質を発現するアデノウイルスベクターなどのベクターを提供する。
(BAV−3の修飾pIX遺伝子を含む組換えプラスミドの構築)
pEYFP−N1(クロンテク社(CLONTECH))を用い、このDNAをAgeIおよびNotIで消化することにより、改良型黄色蛍光タンパク質(EYFP)の遺伝子を得た。この731bpの断片をクレノウで平滑末端化し、pBAVNdAのHpaI部位にクローニングした(図1A)。
(修飾pIX遺伝子を含む組換えBAV−3ウイルスの構築)
pFBAV951およびpFBAV950の5μgのDNAをPacIで消化し、これらを用いてリポフェクチン法によりVIDO−R2細胞の形質移入を行った。形質移入して14日後にはウイルスのプラークが出現した。これらの外来配列の挿入についてはこのウイルスDNAを用いるPCRによって分析した。分析に用いたプライマーは、P91 CTAATCGATACATGTACACTG(BAV−3ゲノムの3,057bp)およびP92 CCAACCGGTTGTGGAAAATC(BAV−3ゲノムの4,450bp)であった。野性型ゲノムで得られたPCR産物は長さが1,393塩基対(bp)であった(図4;列1)。RGD含有配列の挿入の結果では、その産物の長さは1,456bpまで増加した(図4;列2)。EYFP配列の挿入の結果では、その産物の長さは2,125bpまで増加した(図4;列4)。ウイルスDNA継代2および10からの産物の長さに差はなかった(図4、列2および3;列4および5)。以上のことから、これらの組換え体が安定であるとの証拠が得られた。
(ウイルスキャプシド内への修飾pIXの組み込み)
これらの組換え体および野性型BAV−3をCsCl勾配超遠心分離により精製した。精製ビリオンのタンパク質は12%変性PAAGを用いて分離し、BAV−3 pIXに対するウサギポリクロナール抗血清を用いるウェスタンブロッティングにより分析した。抗pIX血清は、野性型ウイルスの場合14KDaのタンパク質、RGD含有組換えBAV950の場合16KDaのタンパク質、およびEYFP含有組換えBAV951の場合41KDaのタンパク質を認識した(図5A〜5B)。
(pIX修飾BAV−3の感染効率)
pIX内へのRGDの組込みが感染効率を向上されるかどうかを調べるために、インテグリン含有細胞(HeLaおよびA549)を感染の多重度(m.o.i.)100TCID50/細胞でBAV−3もしくはBAV950に感染させた。2時間吸着させた後、細胞をPBSで2回洗浄し、培地をMEM+10%FBSに変更した。感染の48時間後に、細胞をトリプシン処理して回収した。この細胞から、キアゲンDNAイージーティシューキット(QIAGEN DNAeasy Tissue Kit)を用いてトータルDNAを抽出した。トータルDNAの70ngのアリコートを実時間PCR分析に用いた。プライマーは、BAV−3ヘキソン遺伝子配列からのRTP−1 TACAGTAATGTGGCGTTGTAおよびRTP−2 CGTATCAATAAGGCCGCTAAを用いた。PCR反応には5’末端標識FAM(6−カルボキシ−フルオレセイン、レポータ色素)および3’標識TAMRA(6−カルボキシテトラメチル−フォーダミン(fhodamine)、クエンチャー色素)プローブを用いた。このプローブの配列はCCGCCTAACCACGAACACCTACGである。DNAサンプル中のウイルスゲノムの絶対定量にはpFBAV3 DNAの希釈溶液を用いた。図7から明らかなように、両細胞株において、BAV950感染細胞内に存在するウイルスDNAは、BAV−3感染細胞に比し、10倍多かった。
(小腸の細胞に対する抗体の作製)
(材料および方法)
ヒツジ空腸パイエル板(JPP)上皮細胞から得た膜抗原100μgを完全フロインドアジュバントに混合したものでBALB/cマウス(10〜12週齢)を腹腔内免疫した。最初の免疫から21、35および45日後に同量のAgとフロインド不完全アジュバント(IFA)との混液でマウスに追加免疫した。最後の追加免疫から5日後に、免疫したマウスのうちの1匹を屠殺し、脾臓細胞をNS−1骨髄細胞と融合させた。このハイブリドーマから得られた上清をFACSによりJPP上皮細胞を用いて調べることによって、細胞表面分子に特異的なMoAbを分泌するハイブリドーマを選定した。EACS分析用の上皮細胞はEDTAもしくはコラゲナーゼ消化によりヒツジJPPから得た。全部で181個のクローンを得、そのうち36個のクローンがFACS分析によりJPP上皮細胞に対して陽性であることが分かった。FACSで陽性のクローンの一部は、JPP組織を用いて免疫組織化学(ICH)染色により調べた。上皮細胞染色に対してFACSおよびIHCの両者で陽性の4個のクローンは、限界希釈によりさらにサブクローニングした。MoAbのアイソタイプ決定は、JPP上皮細胞染色および種々のマウスAbアイソタイプ特異的FITC結合を用いて行った。これら4種のMoAbは全てIgMアイソタイプであることが分かった。これら4種のMoAb上清については、さらに、ヒツジ空腸PP上皮細胞を用いるFACSならびにヒツジJPP、回腸PP(IPP)および空腸組織を用いるICH染色により特性を調べた。これらのMoAbの他の種との交差反応性についてはIHC染色によって調べた。これらのMoAbはウシおよびブタJPP、IPPおよび空腸組織と交差反応した。
Claims (47)
- キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質であって、該タンパク質は、アデノウイルスキャプシドタンパク質の一部もしくは全部、および哺乳動物の消化管関連リンパ系組織(GALT)の細胞中に存在する細胞表面結合部位の結合パートナーを含み、ここで該キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質は、該細胞に結合し得る、キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記キャプシドタンパク質が、ヘキソン、ペントン、ファイバー、pIXおよびIIIaからなる群より選択される、請求項1に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記アデノウイルスが、哺乳動物のアデノウイルスである、請求項1または2に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記アデノウイルスが、反芻哺乳動物のアデノウイルスである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記哺乳動物のアデノウイルスが、ヒト、ブタ、ウシおよびヒツジからなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記アデノウイルスキャプシドタンパク質が、タンパク質IX(pIX)である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記アデノウイルスキャプシドタンパク質が、ファイバータンパク質である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記結合パートナーが、抗体またはそのフラグメントである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記抗体が、GALT内に存在する上皮細胞に結合する、請求項8に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記抗体が、哺乳動物のパイエル板内に存在する細胞に結合する、請求項8に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記抗体が、ミクロフォールド(M)細胞に結合する、請求項8に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記抗体が、前記細胞の表面に存在するタンパク質に結合する、請求項8に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記抗体が、前記細胞の表面に存在する糖質に結合する、請求項8に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記タンパク質が、前記キャプシドタンパク質の一部または全部をコードする核酸および前記結合パートナーについてのアミノ酸配列をコードする核酸を含むポリペプチドによってコードされる、請求項1〜13のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 前記タンパク質が、前記結合パートナーに結合したキャプシドタンパク質の一部または全部を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を含む、アデノウイルスキャプシド。
- 哺乳動物のGALTの細胞内に存在する細胞表面結合部位に結合した、請求項1〜15のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を含む、複合体。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載のキメラアデノウイルスキャプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む、組換えベクター。
- 前記ベクターが、アデノウイルスベクターである、請求項18に記載のベクター。
- 前記アデノウイルスベクターが、哺乳動物のアデノウイルスベクターである、請求項19に記載のベクター。
- 前記哺乳動物のアデノウイルスが、ヒト、ブタ、ウシおよびヒツジのアデノウイルスからなる群より選択される、請求項20に記載のベクター。
- 前記哺乳動物のアデノウイルスベクターが、反芻動物のアデノウイルスベクターである、請求項20に記載のベクター。
- 前記ベクターが、キャプシド形成に不可欠なアデノウイルス配列を含む、請求項18〜22のいずれか1項に記載のベクター。
- 前記キャプシド形成に不可欠なアデノウイルス配列が、ウシアデノウイルス配列である、請求項23のベクター。
- 前記キャプシド形成に不可欠なアデノウイルス配列が、ブタアデノウイルス配列である、請求項23のベクター。
- 前記アデノウイルスが、複製可能型アデノウイルスベクターである、請求項19〜25のいずれか1項に記載のベクター。
- 前記複製可能型アデノウイルスが、異種タンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項26のベクター。
- 前記アデノウイルスベクターが、複製欠損型である、請求項19〜25のいずれか1項に記載のベクター。
- 前記アデノウイルスベクターが、複製欠損型ウシアデノウイルスベクターである、請求項28に記載のベクター。
- 前記複製欠損型ウシアデノウイルスベクターが、E1機能を欠く、請求項29に記載のベクター。
- 前記ウシアデノウイルスベクターが、E1遺伝子領域の一部または全部の欠失を含む、請求項30に記載のベクター。
- E3遺伝子領域の一部または全部を欠失をさらに含む、請求項31に記載のベクター。
- 前記ベクターが、異種タンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項29に記載のベクター。
- 前記異種タンパク質が、病原体の抗原である、請求項33に記載のベクター。
- 請求項18〜34のいずれか1項に記載のベクターを含む、宿主細胞。
- 請求項18〜34のいずれか1項に記載のベクターを含む、ウイルス粒子。
- 請求項18〜34のいずれか1項に記載のベクターを含む、組成物。
- 薬学的に受容可能な賦形剤をさらに含む、請求項37に記載の組成物。
- 請求項18〜34のいずれか1項に記載のベクターを含む、ワクチン組成物。
- 請求項18〜34のいずれか1項に記載のベクターおよび薬学的に受容可能な賦形剤を含む、免疫原性組成物。
- 哺乳動物宿主において免疫応答を誘発するための方法であって、請求項40に記載の免疫原性組成物を該哺乳動物宿主に投与する工程を包含する、方法。
- 前記免疫原性組成物が、経口投与される、請求項41に記載の方法。
- 前記哺乳動物宿主が、反芻哺乳動物である、請求項42に記載の方法。
- 前記反芻哺乳動物が、ウシ哺乳動物またはヒツジ哺乳動物である、請求項43の方法。
- キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質を作製するための方法であって、該方法は、哺乳動物のGALT内に存在する細胞の細胞表面結合部位の結合パートナーをアデノウイルスキャプシドタンパク質の一部または全部に結合させる工程を包含し、ここで該キャプシドタンパク質は、該アデノウイルスキャプシドの表面に配置される、方法。
- 前記アデノウイルスキャプシドタンパク質が、ヘキソン、ペントン、ファイバー、pIXおよびIIIaからなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
- キメラアデノウイルスキャプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む組換えアデノウイルスベクターを調製するための方法であって、適切な条件下で、請求項18に記載のアデノウイルスベクターで形質転換した適切な宿主細胞を培養し、該ベクターからウイルス粒子の形成を可能にする工程、および必要に応じて該ウイルスを回収する工程、を包含する、方法。
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