JP2007510286A - 磁界を形成する導体 - Google Patents

磁界を形成する導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2007510286A
JP2007510286A JP2006530961A JP2006530961A JP2007510286A JP 2007510286 A JP2007510286 A JP 2007510286A JP 2006530961 A JP2006530961 A JP 2006530961A JP 2006530961 A JP2006530961 A JP 2006530961A JP 2007510286 A JP2007510286 A JP 2007510286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
conductor
magnetic field
electrical conductor
strip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006530961A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007510286A5 (ja
Inventor
キム、ファン、レー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV, Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2007510286A publication Critical patent/JP2007510286A/ja
Publication of JP2007510286A5 publication Critical patent/JP2007510286A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1675Writing or programming circuits or methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/14Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using thin-film elements
    • G11C11/15Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using thin-film elements using multiple magnetic layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/161Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect details concerning the memory cell structure, e.g. the layers of the ferromagnetic memory cell
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1659Cell access

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Magnetic Treatment Devices (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

本発明は、電流が電気導体を流れるときに回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する少なくとも1つの電気導体(40)を有する集積回路構成を提供している。電気導体(40)は、この回路構成のこの少なくともさらにもう1つの部分に向かって方向付けられた第1の側を有し、導電材料の主要線(41)と、その第1の側に接続され、磁性材料から成る少なくとも1つの磁界形成ストリップ(42)を備える。磁界形成ストリップ(42)により、電気導体(40)上の磁界プロファイルの不均一性が、低下される。

Description

本発明は、少なくとも1つの電気導体を有する集積回路構成、ならびにこの電気導体を製造する方法に関し、この電気導体は、電流がこの電気導体を流れるときに、この回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する。
電流が電気導体を流れるときに、この回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する少なくとも1つの電気導体を有する集積回路構成については、例えば磁気カプラ(magnetocoupler)または電流センサの形態において知られている。かかる構成においては、電流が流れる導体は、例えば生成される磁界を測定するための測定エレメントとして形成されるさらにもう1つの部分を用いて、この回路構成中においてピックアップされる磁界を生成する。
比較的最近になって開発されてきている1つの集積回路構成が、MRAM(magnetic or magnetoresistive random access memory磁気または磁気抵抗のランダムアクセスメモリ)セルである。MRAMは、現在では、多数の会社によりフラッシュメモリに取って代わるものと考えられている。MRAMは、最高速のSRAM(static RAMスタティックRAM)メモリ以外のすべてを置き換える可能性を有する。これは、SOC(System on Chipシステムオンチップ)用の埋込みメモリとしてMRAMを非常に適したメモリにしている。MRAMは、NVM(non−volatile memory不揮発性メモリ)デバイスであり、この不揮発性メモリであることは、この記憶された情報を持続して保持するために電力が必要とされないことを意味している。これは、ほとんどの他のタイプのメモリよりも優れた長所として理解されている。
MRAMの概念は、最初に米国のHoneywell Corp.で開発されたものであり、磁気多層デバイス中の磁化方向を情報ストレージとして使用し、情報読取りのために結果としての抵抗の差を使用している。すべてのメモリデバイスと同様に、MRAMアレイ中の各セルは、「1」または「0」を表す、少なくとも2つの2進状態を記憶することができる必要がある。
異なる種類のMR(magnetoresistive磁気抵抗)効果が存在し、これらの磁気抵抗効果のうちでは、GMR(Giant Magneto−Resistance巨大磁気抵抗)とTMR(Tunnel Magneto−Resistanceトンネル磁気抵抗)が、現在では最も重要な磁気抵抗効果である。このGMR効果と、TMR効果、MTJ(Magnetic Tunnel Junction磁気トンネル接合)効果、またはSDT(Spin Dependent Tunnelingスピン依存トンネル)効果とは、不揮発性磁気メモリなどを実現する可能性をもたらす。これらのデバイスは、そのうちの少なくとも2層が強磁性またはフェリ磁性であり、これらの膜が非磁性の中間層によって分離される薄膜のスタックを含んでいる。GMRは、導体中間層を有する構造についての磁気抵抗であり、TMRは、誘電体中間層を有する構造についての磁気抵抗である。非常に薄い導体が、2層の強磁性膜またはフェリ磁性膜の間に配置される場合(GMR)、次いで複合多層構造の有効な面内抵抗は、これらの膜の磁化方向が平行であるときに最小であり、これらの膜の磁化方向が反平行であるときに最大である。薄い誘電体中間層が2層の強磁性膜またはフェリ磁性膜の間に配置される場合(TMR)には、これらの膜の間のトンネル電流は、これらの膜の磁化方向が平行であるときに最大になることが(あるいは、それによって抵抗が最小になることが)観察され、これらの膜の間のトンネル電流は、これらの膜の磁化方向が反平行であるときに最小(あるいは、それによって抵抗が最大)である。
磁気抵抗は通常、平行な磁化状態から反平行な磁化状態へと移行するこれらの上記構造の抵抗のパーセンテージ増加として測定される。TMRデバイスは、GMR構造に比べてより高いパーセンテージ磁気抵抗をもたらし、非常に小さな寸法にパターン形成されることが可能であり、GMRデバイスに比較して非常に小さなセンス電流しか必要とせず、それによって、より高い部分分解能および低電力消費を伴う小さな信号を測定することができる可能性を有する。最近の結果は、良好なGMRセルにおける10〜14%の磁気抵抗に比べて、40%を超える磁気抵抗を提供するTMRを指し示している。
典型的なMRAMデバイスは、複数の磁気抵抗メモリエレメント、例えばアレイに構成された磁気トンネル接合(MTJ)エレメントを備えている。MTJメモリエレメントは、一般に固定層(fixed layer)(または固着層(pinned layer))と、自由層(free layer)と、これらの間に誘電体バリア(dielectric barrier)とを備える層構造を含んでいる。この磁性材料の固着層は、常に同じ方向を指す磁化ベクトルを有する。自由層の磁化ベクトルは、比較的自由であるが、外部磁界がゼロにおいては、この磁化ベクトルは、この層の磁化容易軸(easy axis)内に制約され、この磁化容易軸は、主としてこのエレメントの物理寸法によって決定される。外部磁界が存在しない場合には、この自由層の磁化ベクトルは、2つの方向、すなわちこの前記磁化容易軸と一致する、この固着層の磁化方向と平行または反平行な方向のうちのどちらかを指す。MRAMの基本原理は、残留磁化の方向に基づいて、例えば「0」および「1」としての2値データとしての情報の記憶である。これが、なぜ磁気データが、不揮発性であり、この磁気データは、外部磁界によって影響を受けるまでなぜ変化することがないかについての理由である。
MRAMの記憶原理は、例えば磁気トンネル接合(MTJ)セル中の自由磁気層の残留磁化方向、すなわち磁化力(外部磁界)がゼロまで低減させられているときに材料中に残っている磁化に基づいている。
データを記憶することは、磁界を加え、それによってこの自由層中の磁性材料が2つの可能なメモリ状態のうちのどちらかに磁化されるようにすることによって達成される。MRAM−セルの層構造のうちの自由層が、この固着層の磁化方向と同じ方向に磁化される(磁化方向が平行である)ときに、データは、2つの2進値のうちのどちらか、例えば「0」であり、そうでなくて2層の強磁性層の両方の磁化方向が反平行である場合には、このデータは、他方の2進値、例えば「1」である。この磁界は、これらの磁気構造の外部にあるストリップ線(ワード線およびビット線)を介して電流を流すことにより、生成される。複数のMRAMセルを備えるMRAMアレイにおいては、実質的に直交する複数の線が各メモリビット下または各メモリビット上を通過しており、このスイッチング磁界を生成する電流を運ぶ。したがって、情報の書込みは、この選択されたセルの領域中で交差するディジット線とビット線を介して同時に電流パルスを送ることによって行われる。このディジット線およびビット線はまた、ワード線およびビット線とも呼ばれる。これらの電流パルスは、このアドレス指定されたセルしか、この自由層の磁化をスイッチングすることができるのに十分な磁界にはさらされず、他のセルは、影響を受けないようにして、この交差するポイントに、結果としての磁界を生成することになる。各セルは、電流が1つの線だけにしか加えられないときには、スイッチングしないが、電流がこの選択されたセルで交差する両方の線を介して流れているときには、これらの電流線の電流の方向に応じて、またこのメモリセルの状態に応じてスイッチングするように設計される。
MRAMメモリセル中に記憶された情報を読取りは、TMR(Tunneling magneto−resistanceトンネル磁気抵抗)効果に基づいている。データを読み取ることは、磁界が加えられないときのセル中の抵抗変化をセンスすることによって達成される。この層構造の抵抗がこれらの方向が平行であるか否かに応じて変化することを利用して、このシステムは、このデータ、例えば、「0」または「1」の両方の2進値を区別することができる。最も一般的なMRAM設計は、図1に示されるようにタイプ1T1MTJ(1MTJセル当たりに1つのトランジスタ)である。メモリアレイ10は、磁気トンネル接合(MTJ)スタック11の下および上の2層の金属層にそれぞれ別々にパターン形成される直交するビット線BL1、BL2、BL3とディジット線DL1、DL2、DL3を備える。これらのビット線BL1、BL2、BL3は、これらのセルの、この磁化容易軸方向の磁界を生成するハード軸と平行であるが、これらのディジット線DL1、DL2、DL3は、そうではなくてハード軸方向の磁界を生成する。一部の設計においては、これらの関係は逆転されてもよく、すなわちこれらのビット線が、ハード軸磁界を生成することができ、これらのディジット線が、磁化容易軸磁界を生成することもできる。選択されたセル11上への書込みは、セル11で交差する各ビット線BL2およびディジット線DL1を介して同時に電流パルスを加えることにより行われる。この結果として生じる磁界の方向は、このセル11の自由層の磁化容易軸に関して45°の角度をなす。この角度においては、この自由層のスイッチング磁界は、最小になり、それによって、書込みは最小の電流で行うことができる。
MRAMの問題の1つは、書込みオペレーション中にこれらの直線の導体線20(すなわち、ディジット線DL1、DL2、DL3またはビット線BL1、BL2、BL3)によって生成される磁界がかなり不均一であることである。図2Aは、例えばディジット線DL1などの導体線20に関して横断する方向にこのMTJを交差する線に沿って測定された磁界プロファイル21の結果(impression)を提供している。導体線20が、その長手方向に、すなわち図1に示される軸に従ってそのZ方向に電流を伝えるときに、その横断する方向がこの自由層の面に平行となるこの導体線の横断する方向の磁界成分、すなわちこのX−方向のHx−磁界は、釣り鐘形(bell-shaped)のプロファイルを有する。この磁界は、導体20の中央部で最も強く、この端部に向かってドラスチックに減衰する。この減衰量は、この導体とこの測定面の間の距離に依存し、図2A中のこの例に示されるように約30%にもなり得る。図2Aに示される例においては、導体20は、例えば1000nmのX−方向における幅と300nmのY−方向における高さとを有する。導体20の上面からこの磁界が計算されるこの面までの距離については、この例においては、170nmが与えられ、これは、ディジット線の上面とMRAMアレイのMTJエレメントとの間の典型的な距離に相当する。10mAの電流が、導体20中を流れるものと想定される。
明らかにこの書込み磁界の不均一性は、この層の異なる部分が異なる磁界強度を見るはずであるので、書込み中のMRAMエレメントの自由層の磁化のコヒーレントな回転に有利にはならない。これにより、磁気スイッチングの困難さがもたらされる。この結果、導体20を流れるより大きな電流がより高い磁界をもたらすので、このMRAMエレメントの自由層の磁化方向をうまくスイッチングさせるためには、より大きな電流が必要とされる。この釣り鐘形プロファイルの別の短所は、このプロファイルが、これらのエレメントのスイッチングシーケンスに有利にはならないことである。これについては、以下でさらに詳細に説明される。
マイクロ磁気シミュレーション、およびMFM(Magnetic Force Microscopy磁気力顕微鏡)などのマイクロ磁気観察から、MRAMセル中の自由層のような小さな強磁性エレメント30では、この残留状態において、このエレメント30それ自体の消磁磁界による、エレメント30の両端部における磁化方向のある偏差が依然として存在することが知られている。長方形エレメント30には、図3Aに示されるようなC−タイプ、および図3Bに示されるようなS−タイプとなる2つの普通の磁化パターンが存在する。図3Aおよび図3Bに示されるエレメント30のサイズは、320×160nmであり、これらの示されるパターンは、ランダウリフシッツギルバート(Landau−Lifshitz−Gilbert)のマイクロ磁気シミュレータを使用して計算される。均一的な磁界が、図3Aおよび図3Bにおけるこれらの矢印によって示される現行の磁化方向と反対の方向のエレメント30に加えられるときには、まず第1にエレメント30の両端部31の近くの磁気モーメントが回転することになり、これらの両端部が、中央部32に向かって拡大し、中央部32の磁気モーメントの完全なスイッチングによって追随される。最初に回転する必要があるこれらの端部31は、これらの端部31が実質的に回転し終えた後にしかスイッチングしない可能性がある中央部32よりもかなり低い磁界にさらされるので、明らかにこの釣り鐘形の磁界プロファイルは、このシーケンスには有利にならない。この結果、エレメント30は、この磁界がより均一的であるときにそれがスイッチングするはずであるのに比べて、さらに高い平均磁界でしかスイッチングしないことになる。
2つの理由、すなわち(1)この釣り鐘形のプロファイルの中央部しか実際には使用されないときには、この磁界の不均一性はさらに小さいという理由と、(2)エレメント30から導体20への固定された距離では、導体20の幅が広くなればなるほど、この磁界プロファイルは平坦になるという理由のために、この磁界の不均一性を低下させる簡単な方法は、エレメント30をこの線20の中央領域に配置しながら導体線20の幅を拡大することである。導体20の幅が、エレメント30までの距離に比べてずっと(またはかなり)大きいとき、例えばこの導体の幅が、この距離に比べて10倍以上であるときには、このプロファイルは、もはや釣り鐘形にはならず、このプロファイルは、この中央領域においてかなり平坦な平坦域を有する。これは、2つのグラフ22、23を示す図2Bに示されている。グラフ22は、図2Aのグラフ21に対応し、すなわち導体20と、導体20とこの測定面の間の距離の寸法が図2A中と同じである。グラフ23は、導体20とこの測定面の間の距離が同じに保たれるが、導体20の幅が、今やグラフ22の導体20の幅の6倍である場合を示している。導体20の高さは、グラフ22と23の両方の場合について同じである。グラフ22の場合には、10mAの電流が導体20を通して送られる。この第1の場合に匹敵する十分な磁界を生成するためには、41mAの電流が導体20を通して送られる。この第2の場合には、実質的にフラットな部分がグラフ23において得られることを理解することができる。しかし、例えばMRAMアレイ10のスケーラビリティを失うのに加えて、導体20に同じ電流を流すと、この磁界強度は、導体20の幅の増大と共に双曲線的に低下するので、導体20の幅を拡大することは、望ましくない。実際に、エレメント30の幅は、通常導体20の幅のおよそ50〜80%である。かかる幾何学的形状を用いても、導体20の中央部上の第1の距離における位置と、このMTJエレメントの端部上の第1の距離における位置の間には約15〜20%の磁界強度の変化が、依然として存在する。
導体を流れる電流によって生成される磁界の不均一性を低下させる別の可能性については、欧州特許第1195820号中に説明されている。この文書によれば、この導体は、くぼみまたは凹部、あるいは生成された磁界によって影響が及ぼされる回路部分に面する側の上の低下された電気伝導度(conductivity)の領域を有する。この文書は、特定の領域における有効な導体の幾何学的形状の変化を実現できるようにし、それによって電流が内部を移送される領域が変えられるようにしている。これは、隣接する部分の厚みまたは直径に比べて、導体の部分または中央領域の厚みまたは直径をくぼみによって減少されるようにすることによって実現される。この凹部領域は、この磁界プロファイルに影響を及ぼし、その結果、この中央領域において、この磁界プロファイルは、わずかに平坦化される。しかし、この説明されている解決方法においては、改善は、大幅なものではなく、改善を実現するプロセスが、かなり複雑になっている。さらに、くぼみが作られた導体によって生成される平均磁界は、同じ外形寸法と電流を用いて通常の導体によって生成される平均磁界に比べて、より低くなっている。
本発明の一目的は、導体を流れる電流によって生成されるより均一な磁界を得る方法および手段を提供することである。
上記目的は、本発明による方法およびデバイスによって達成される。
第1の態様においては、本発明は、電気導体を電流が流れるときに、この回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する少なくとも1つの電気導体を有する集積回路構成を提供している。この電気導体は、この回路構成のこの少なくともさらにもう1つの部分に向かって方向付けられた第1の側を有し、導電材料の主要な線と、その主要線の第1の側に接続されて、磁性材料から成る少なくとも1つの磁界を形成するストリップ(strip)とを備える。この磁界形成ストリップによって、この電気導体の上の磁界プロファイルの不均一性が低下される。
この少なくとも1つの磁界形成ストリップは、100以上の透磁率を有する材料から成るようにすることができる。強磁性材料の透磁率は、数十万までの範囲にすることが可能である。この透磁率が高くなればなるほど、この磁界形成ストリップの磁界形成特性は、より良好になる。さらに、この材料は1kA/m以下の保磁力(coercivity)を有する材料から成るようにすることもできる。
この導電材料は、例えば、Cuなどの金属、または合金とすることができる。この磁性材料は、例えばパーマロイであってもよい。
この電気導体は、導電材料のこの主要線とこの磁性ストリップの間の境界面に第1の接着層をさらに備えることもできる。この電気導体は、この磁性ストリップの、この電気導体の第1の側に取り付けられる側と反対の側に第2の接着層をさらに備えることもできる。これらの第1および/または第2の接着層は、例えばTaなどの金属から成るようにすることもできるが、この材料がかなり良好な接着性をもたらすとすれば、この材料は、実際には重要ではない。
この電気導体は、その長手方向においてある長さを有し、この磁性ストリップは、この電気導体の大部分の長さにわたって広がっていてもよい。代わりに、この少なくとも1つの磁性材料ストリップは、この電気導体の長さにわたって複数の磁性材料の個別の部分を備えて、この形状異方性を低下させ、それによってこの磁界が横断方向に加えられるときに、このストリップのより高い透磁率をもたらすこともできる。この場合に、この部分は、低いアスペクト比を、すなわち1より大きいがあまり大きすぎることがないアスペクト比を有することもできる。
この電気導体は、その横断方向においてある幅を有しており、この磁性ストリップは、その幅に関してこの電気導体上の実質的に中心に配置されてもよい。
2つの異なる面内に配置され、互いにある角度で交差し、このさらにもう1つの部分が、これら2つの異なる面の間に配置され、このさらにもう1つの部分が2つの電気導体の交差するポイントに配置される、少なくとも2つの電気導体が設けられてもよい。この場合には、このさらにもう1つの部分は、これらの2つの電気導体からの組み合わされた磁界の影響しか受けないようにすることができ、一方の1つの導体からの磁界は、このさらにもう1つの部分にどのような大きな影響を及ぼすのにも十分には強くないことになる。
これらの少なくとも2つの電気導体の一部またはすべてに、磁性ストリップが設けられてもよい。
このさらにもう1つの部分は、例えばMRAMデバイスであってもよい。この磁界形成ストリップの存在によって再形成される磁界プロファイルは、スイッチングする磁界方向を有するこれらのMRAMデバイスのスイッチングまたは回転を改善する。
第2の態様においては、本発明は、電流が電気導体を流れるときに、この回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する少なくとも1つの電気導体を有する集積回路構成を製造するための方法を提供する。この方法は、
− この回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に向かって方向付けられた第1の側を有する電気導体の一部分を形成する導電材料の主要線を設けること、および
− この電気導体のこの第1の側に取り付けられた、少なくとも1つの磁性ストリップを設けることによってこの第1の側に隣接する磁界を形成することを含んでいる。
少なくとも1つの磁性ストリップは、100以上の透磁率を有する材料から成っていてもよい。この磁性ストリップの材料は、1kA/m以下の保磁力を有していてもよい。
導電材料の主要線は、ダマシンプロセスによって実現されてもよい。
本発明による方法は、この主要線とこのストリップの間の第1の接着層を設けることをさらに含んでもよい。この方法は、このストリップの、この電気導体の第1の側と反対を向いた側に第2の接着層を設けることをさらに含んでもよい。
本発明による方法は、この電気導体の長さにわたって複数のこのストリップの別々の部分を形成する工程をさらに含んでもよい。
本発明のこれらおよび他の特性、特徴および利点は、例として本発明の原理を示す添付図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。この説明は、例として提供されているにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。以下に引用される参照番号は、添付図面について言及するものである。
異なる図面中において、同じ参照番号は、同じ要素または類似の要素を意味している。
本発明は、特定の実施形態に関して、ある種の図面を参照して説明されるが、しかし本発明は、それだけには限定されず、特許請求の範囲だけによって限定されるのみである。これらの図面は、概略的なものにすぎず、非限定的である。これらの図面中において、一部のエレメントのサイズは、誇張されていてもよく、説明する目的のために縮尺されていなくてもよい。用語「含む(comprising)」が、本明細書および特許請求の範囲中で使用される場合には、この用語は、他の諸エレメントまたは諸ステップを除外するものではない。単数の名詞について言及するときに、不定冠詞または定冠詞が、例えば「1つの(a)」もしくは「1つの(an)」や「この(the)」が使用されるときに、この冠詞は、他の何かが特別に述べられていない限りは、複数の名詞も含んでいる。
さらに、本明細書および特許請求の範囲中における、これらの第1の、第2のなどの用語は、同様なエレメントの間を区別するために使用され、必ずしも連続した、または時系列の順序を説明しているとは限らない。そのようにして使用されるこれらの用語は、適切な状況下では交換可能であり、本明細書中で説明される、本発明の実施形態は、説明されている、または本明細書中で例証される順序以外の他の順序で作業されることも可能であることを理解されたい。
さらに、本明細書および特許請求の範囲中における、これらの上部(top)、下部(bottom)、上の(over)、下の(under)などの用語は、説明するための目的で使用され、必ずしも相対的な位置を説明するためのものとは限らない。そのようにして使用されるこれらの用語は、適切な状況下では交換可能であり、本明細書中で説明される、本発明の実施形態は、説明されている、または本明細書中で例証される方向以外の他の方向で作業されることも可能であることを理解されたい。
本発明によれば、異なる材料を備える複合導体40が使用されて、この導体40を流れる電流によって生成される磁界、例えばMRAMアレイ中の書込み磁界の不均一性を低下させている。
図4中に例示されるように、本発明の一実施形態による導体40は、その表面上に、薄い、例えば数nmの厚みの、例えば1nmと10nmの厚みの間の厚みの高透磁率軟磁性材料(soft magnetic material)、例えばパーマロイから成るストリップ42を有する導電性材料、例えばCuから成る主要導体線41を備えており、このパーマロイは、ニッケルと鉄から成る合金であり、以下ではPyとして示されている。パーマロイの典型的な組成は、80%のNiと20%のFeである。他の例は、80%のNiと、15%のFeと、5%のMoの組成を有するスーパーマロイ(supermalloy)である。かかる材料の他の例は、90%のCoと10%のFeを含むCoFe合金である。この材料の(相対)透磁率とは、空気または真空と比較した場合の磁束を伝える材料の能力の比であり、この空気または真空の透磁率は、定義によって1である。本発明中の高透磁率材料については、少なくとも100の透磁率を有する材料を意味している。軟磁性材料は、〜1kA/m(12.5Oe)よりも少ない低保磁力を有する強磁性材料を意味する。磁性材料の保磁力は、正方向に飽和させられた後に、材料の磁化がゼロまで低下される負の磁界値である。
導体40は、回路構成、特に集積回路構成の一部分であり、電流がこの導体を流れるときに、この導体は、この回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する。高透磁率軟磁性材料の薄いストリップ42は、この磁界が作用する回路構成のさらにもう1つの部分に向かって方向付けられた導体線41の表面に貼り付けられる。高透磁率軟磁性ストリップ42と導体線41との間の接着性を改善するためには、第1の接着層43は、高透磁率軟磁性ストリップ42と導体線41との間の境界面に貼り付けられてもよい。高透磁率軟磁性ストリップ42と、次のステップでこの全体構造上に堆積されることになる絶縁材料との間の接着性を改善するために、第2の接着層44が、高透磁率軟磁性ストリップ42の上部に貼り付けられてもよい。これらの接着層は、この接着層の両側に接着されるべき、また数nmの厚みとすべきこれらの材料に応じて、Ta、Mo、W、Tiや、TiNなどのこれらの化合物などの耐熱金属(refractory metal)から成るようにすることができる。しかし、他の適切な金属、合金または化合物が、同様に接着層として使用されてもよい。
その高い透磁率により、ストリップ42は、導体線41の、ストリップ42が配置される側の空間においてその磁界プロファイルを変更する磁界シェーパ(field shaper)としての役割を果たす。図5Bに示されるように、ストリップ42は、磁束線50の一部分をその本体へと引き込み、その本体のすぐ上の領域に少ない磁束線50(より少ない磁束密度)を残し、その結果、ストリップ42のエッジの外側でこれらの磁束線50を開放する。その結果、導体線41の中央部において、この磁界は抑制されるが、ストリップ42のエッジの近くでは、この磁界は増強される。これについては、図5Bの下部に示される。高透磁率ストリップ42は、導体線41の上部表面上の磁束密度を再分布させるにすぎず、ただしこの全体の磁束線を減少させることはない。図5Aの形状に比較して図5Bの磁界プロファイル51の逆の形状により、この磁界プロファイルのこの同じ幅の内部における最大の磁界変化ΔHによって表される磁界不均一性は、かなり低下される。ストリップ42の低保磁力(磁性軟度)は、複合導体によって生成される磁界が、顕著なヒステリシスなしに確実にこの導体中を流れる電流に正確に従うようにするために好ましい。
図6Aおよび6Bは、2つの場合、すなわち(a)純粋なCu導体20と、(b)サンドイッチ43、42、44の2nm Ta/10nm Py/2nm Taが取り付けられた同じ純粋なCu導体線41の場合に導体によって生成されるシミュレートされた磁界イメージ(X−磁界成分)の例を示している。この伝導、およびこのTa/Py/Taスタックによって生成される自己磁界もまた、このシミュレーションにおいて考慮に入れられる。これらの矢印の付いた線は、この生成された磁界が作用する集積回路構成のさらに1つの部分、例えばMRAMエレメントが存在すると想定される面を示している。この面からこの導体表面までの距離は、一例にすぎないが、170nmである。この導体20、41の断面は、1000×300nmである。
高透磁率軟磁性ストリップ42の影響は、たとえこの磁性ストリップが、数nmの厚みしかないときでさえ、非常に顕著である。図7は、本発明による、Pyの厚みを変更したいくつかの場合の磁界プロファイルを示している。これらのプロファイルは、図6における矢印の付いた線によって示される面において計算される。この見出し中の厚みはnmの単位である。Pyストリップ42が厚くなればなるほど、この影響は、ますます顕著なものになることがこれらのグラフに示されている。このMRAMエレメント幅が(図7中に、これら2本の垂直の破線によって示される)500nmであると仮定すると、Pyストリップ42の5nmの厚みを使用してこの磁界の均一性は、純粋なCu導体20(グラフ70)を用いた14.5%から複合導体40(グラフ71)を用いた7.1%へと低下される。これらのグラフは、Pyの5nmが、例えばこのMRAMエレメントを含む空間内の最良磁界均一性にとっての最適な厚みであることを示している。導体線41と、この生成された磁界が作用するエレメントとの間の距離に応じて、導体40とこのエレメントの幅、高透磁率軟磁性ストリップ42の材料、ストリップ42の適切な厚みおよび幅が選択されてよい。ストリップ42の幅は、ストリップ42が、より広くなるとき、このプロファイルの2つのピークがさらに離れ、これらの間の谷が、より深くなるようにしてこの磁界形状に対して影響を及ぼす。
このエレメントの位置における磁界の均一性を改善するのに加えて、本発明による磁界プロファイルは、この磁界がこのエレメントの中央領域よりも端部領域においてより大きい図7から分かるように、中央領域よりもこのエレメントの端部領域の磁気回転にとって有利となり、このスイッチングプロセスをより簡単にしている。
図6の以上のシミュレーションは、2Dモデルを使用して行われる。実際に、高透磁率ストリップ42は、(図4におけるような)導体線41の長手方向に延長され、それによってストリップ42に沿った非常に強い形状異方性を生成している。磁界が、ここでこの場合に該当する横断方向に加えられるときに、形状異方性が、ストリップ42の低透磁率をもたらすはずであるので、この形状異方性は、明らかに望ましくない。これまでに述べられている透磁率は、大きなサンプル中で測定された透磁率値であるバルク値に近いものと仮定されており、このバルク値は、このサンプルの形状およびサイズによってあまり影響を受けない。この磁性体が、小さくなり、さらに重要なことに大きなアスペクト比を有する場合には、異なる軸に沿って測定されるこれらのB−H曲線は、この消磁効果によって異なったものになる。例えば、この長手方向(磁化容易軸)に沿って測定する場合には、この磁化曲線は、この横断方向(ハード軸)に沿った曲線に比べてより急峻なものになる。したがって、このB−H曲線の勾配であるこの透磁率は、この磁化プロセスの方向と、この磁性体のアスペクト比に応じて変化する。より高い透磁率では、このストリップの形状異方性が低下されることが好ましい。したがって、本発明のさらなる実施形態によれば、ストリップ42が、ストリップ領域42a、42b、42c、42dに分割されて、この形状異方性を低下させることができる。第1の接着層43および第2の接着層44が、もし存在する場合には、第1の接着領域43a、43b、43c、43d、および第2の接着領域44a、44b、44c、44dへとそれに従って分割される。これについては、図8に例示されている。実際に、この分割はストリップ42を定義するのと同時に行われるので、これらの接着層もまた、簡単に引き続いて磁性ストリップ42と一緒に分割されることになる。
本発明の実施形態による複合導体を実現するいくつかの可能なプロセスの製法が、存在する。以下に、いくつかの例が提供されることになる。
製造方法の第1の実施形態が、図9A〜9Dに示されている。この実施形態は、MRAMセル中のディジット線、すなわちMTJスタックの下の金属層中に配置される導体を作成するために使用することができる。
例えばCuの主要導体線は、図9Aに示されるようにダマシン技法によって作成することができる。この場合には、まず基板90が設けられる。本発明の実施形態においては、用語「基板」は、使用することができ、あるいはその上にデバイス、回路、またはエピタキシャル層が形成され得る、任意の基礎となる1つまたは複数の材料を含むことができる。他の代替実施形態においては、この「基板」は、例えばドープされたシリコン、ガリウムヒ素(GaAs)、ガリウムヒ素リン(GaAsP)、リン化インジウム(InP)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)基板などの半導体基板を含むこともできる。この「基板」は、例えば半導体基板部分に加えて、SiO層やSi層などの絶縁層を含むこともできる。したがって用語、「基板」はまた、シリコンオンガラス(silicon−on−glass)基板、シリコンオンサファイア(silicon−on sapphire)基板も含んでいる。したがって、用語、「基板」を使用して、層または対象となる部分の下に存在する層についてのエレメントを一般的に定義する。また、この「基板」は、その上に層が形成される他の任意のベース、例えばガラス層または金属層でもよい。以下では、シリコン半導体が一般的に使用されるシリコン処理に対する参照が行われるが、本発明は、他の半導体材料系に基づいて実装することもできること、および当業者なら、以下に説明される誘電体材料および導電材料の等価物として適切な材料を選択することができることが当業者には理解されよう。さらに、この「基板」は、途中まで製造されているIC、例えばすでにトランジスタおよび他の半導体ベースのデバイスを含んでいる、プロセスラインのフロントエンドを処理した後のSiウェハの一部分とすることもできる。MRAM構造は、このプロセスラインのバックエンドに存在する、2つの連続した相互接続層の間に配置されるので、これは、とりわけMRAMについての場合に当てはまる。
この基板の上部に、例えばSiO層などの第1の誘電体層91が設けられる。ダマシンプロセスは、金属線が、リソグラフィおよびエッチングを用いることなく、CMP(chemical−mechanical planarisation or polishing化学的機械的な平坦化または研磨)を用いて互いに分離する誘電体中で描かれるプロセスである。このプロセスにおいては、これらの金属線のパターンは、まずトレンチの形態で、誘電体材料の層中においてリソグラフィにより定義される。次いで、金属が堆積させられて、この結果として生じるトレンチを充てんし、次いで過剰な金属がCMPによって取り除かれる。この結果、図9Aに示されるように主要な導体92が形成されることになる。
その後、高透磁率材料の層93が、主要導体92および第1の誘電体層91の上部に設けられる。図9Bに示される例において、この高透磁率軟磁性材料の層93は、Ta/Py/Taのスタックから構成されるが、この層は、他の任意の最適な材料、または材料のスタックから成るものとすることもできる。(所与の例におけるTa層などの)接着層が、存在していても存在していなくてもよい。レジスト94を使用したリソグラフィステップを用いて、高透磁率軟磁性ストリップ95が定義される。次いで、層93は、ウェットエッチングまたはドライエッチング(例えば、スパッタエッチング、イオンビームエッチング、リアクティブイオンエッチングなど)を使用して、図9Cに示されるようにエッチングされ、このエッチングは、このCu−SiO表面で停止する。この結果は、図9Cに示されている。次いで、レジスト94が取り除かれ、このウェハは、SiOなどの絶縁層96でカバーされ、CMPプロセスによって追随されて、図9Dに示されるように、この表面を平坦化して、例えばMRAMデバイスを備える集積回路構成の場合には、MTJスタックを設け、MTJエレメントを構成するなどのさらなる処理を可能にする。この上部に、または代わりに集積回路構成の他の部分が形成されてもよい。
製造方法の第2の実施形態が、図10A〜10Dに示されている。この実施形態は、MRAMセル中のビット線、すなわちMTJスタック上の金属層中に配置された導体を作成するために使用することができる。
かかるビット線では、この製造順序が逆転され、すなわちこの高透磁率軟磁性ストリップが最初に作成され、次いで主要導体線が作成される。この集積回路の関連する部分、例えばMTJ100が、使用することができる下に存在する任意の1つまたは複数の材料、あるいは層または対象となる部分の下に存在する諸層についてのエレメントを備えることができる、下に存在する基板90上に構成された後に、またこの集積回路の関連する部分、例えばMTJ100が、絶縁材料101、例えばSiOで分離された後に、この表面102は、図10Aに例示されるようにCMPが行われる。
その後に、高透磁率軟磁性材料の層93が、この集積回路の関連する部分、例えばMTJ100の上部に設けられる。図10Bに示される例では、この高透磁率軟磁性材料の層93は、Ta/Py/Taのスタックから構成されるが、高透磁率層93は、他の任意の適切な材料、または諸材料のスタックから成るようにすることもできる。(所与の例中におけるTa層などの)接着層は、存在していても存在していなくてもよい。レジスト94を使用したリソグラフィステップを用いて、高透磁率ストリップ95が定義される。次いで、層93は、ウェットエッチングまたはドライエッチング(例えば、スパッタエッチング、イオンビームエッチング、リアクティブイオンエッチングなど)を使用して、図10Cに示されるようにエッチングされ、このエッチングは、SiO表面上で停止する(図10C)。
次いで、レジスト94が取り除かれ、このウェハは、SiOなどの絶縁層102でカバーされる。ダマシンプロセスが実行されて、この誘電体材料102中に金属線が設けられる。これらの金属線のトレンチパターンが、まず誘電体材料の層102中にリソグラフィによって定義される。次いで、金属が堆積させられて、この結果としてのトレンチを充てんし、次いで、過剰な金属が、CMPによって取り除かれる。この結果、図10Dに示されるように、主要導体92が形成される。
これらの図面中には示されていない、本発明のさらなる実施形態によれば、この導体には、WO02/41367に詳述されるようなクラッド層(cladding layer)が設けられることもある。このクラッド層は、一般的にこの導体の3つの側をカバーし、第4の側をオープンにしている。このオープンな側は、このMTJエレメントに面し、このストリップは、この第4の側に配置されることになる。このクラッド層は、この導体平面上の半分の空間において磁界を増大させ、例えば、このクラッド層は、この磁界をおよそ倍にする。これは、このクラッド層が、この導体線のこのオープンな側上の上半分の空間にこの磁束線の大部分を集中させ、この下半分の空間には非常に少ない磁束線しか残さないためである。この増加の正確な値は、クラッド層の厚みに依存する。最適な場合には、この値は、2倍に近い。このパーマロイストリップがなければ、この磁界プロファイルは、依然として釣り鐘形である。このパーマロイストリップを加えることにより、この磁界プロファイルは、前述と同様にしてM−形に再形成されることになる。
好ましい実施形態、特定の構造および構成、ならびに材料が、本発明によるデバイスについて、本明細書中で説明されてきたが、形態および細部における様々な変更または修正を、本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく行うことができることを理解されたい。
複数のメモリセルと、直交するビット線およびディジット線とを備える一般的な1T1MTJ MRAMの斜視図であり、磁気トンネル接合(MTJ)は、これらのビット線とディジット線のこれらの交差領域に配置され、これらのMTJの下部電極は、これらのメモリセルを読み取るときに使用される、バイアスVを有する選択トランジスタに接続されている。 まっすぐな導体を流れる電流によって生成される磁界の、この電流フローの方向と直交する方向において存在する成分を、この直交する方向の位置の関数として示すグラフである。 この磁界曲線の形状に対する導体幅の影響を示す図である。 残留状態における小型強磁性エレメントの2つの一般的な磁化パターンを示す図であり、図3Aの場合は、C−タイプと呼ばれる。 残留状態における小型強磁性エレメントの2つの一般的な磁化パターンを示す図であり、図3Bの場合は、S−タイプと呼ばれる。 本発明の一実施形態による、高透磁率の軟磁性材料の薄いストリップが上に取り付けられている主要な導体から成る複合導体の斜視図である。 従来の導体による導体の場合における、磁束線および磁界プロファイルの概略図を示す図であり、この主要な導体の上部における高透磁率材料のストリップにより、この釣り鐘形プロファイルは、M形プロファイルに再形成される。 本発明の一実施形態による導体の場合における、磁束線および磁界プロファイルの概略図を示す図であり、この主要な導体の上部における高透磁率材料のストリップにより、この釣り鐘形プロファイルは、M形プロファイルに再形成される。 純粋なCu導体のシミュレートされた2次元のX−成分磁界イメージを示す図である。 Pyがパーマロイを意味する、サンドイッチ状の2nm Ta/10nm Py/2nm Taのストリップが上に取り付けられているCu導体のシミュレートされた2次元のX−成分磁界イメージを示す図である。 異なるPyの厚みを有する、本発明の実施形態による複数の複合導体の磁界プロファイルと比較された純粋なCu導体の磁界プロファイルを示す図である。 本発明の第2の実施形態による、ストリップ方向に沿った形状異方性を低下させるために分割された、高透磁率の軟磁性材料のストリップが上に取り付けられている主要な導体から成る複合導体の斜視図である。 本発明の一実施形態による複合導体(ディジット線)を製造するための、本発明による方法の一実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の一実施形態による複合導体(ディジット線)を製造するための、本発明による方法の一実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の一実施形態による複合導体(ディジット線)を製造するための、本発明による方法の一実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の一実施形態による複合導体(ディジット線)を製造するための、本発明による方法の一実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の他の実施形態による複合導体(ビット線)を製造するための、本発明による第2の実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の他の実施形態による複合導体(ビット線)を製造するための、本発明による第2の実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の他の実施形態による複合導体(ビット線)を製造するための、本発明による第2の実施形態における異なるステップを示す図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。 本発明の他の実施形態による複合導体(ビット線)を製造するための、本発明による第2の実施形態における異なるステップを示すある図であり、これらの寸法は、縮尺されてはいない。

Claims (15)

  1. 電流が電気導体を流れるときに、回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する少なくとも1つの電気導体(40)を有する集積回路構成であって、前記電気導体(40)は、前記回路構成の前記少なくともさらにもう1つの部分に向かって方向付けられた第1の側を有し、導電材料の主要線(41)と、その第1の側に接続され、磁性材料から成る少なくとも1つの磁界形成ストリップ(42)を備える集積回路構成。
  2. 前記ストリップ(42)が、100以上の透磁率を有する材料から成る、請求項1に記載の集積回路構成。
  3. 前記ストリップ(42)が、1kA/m以下の保磁力を有する材料から成る、請求項1に記載の集積回路構成。
  4. 前記磁性材料が、パーマロイである、請求項1に記載の集積回路構成。
  5. 前記電気導体(40)が、その長手方向においてある長さを有し、前記磁性ストリップ(42)が、前記電気導体(40)の前記長さの大部分にわたって広がる、請求項1に記載の集積回路構成。
  6. 前記電気導体(40)が、その長手方向においてある長さを有し、磁性材料の前記少なくとも1つのストリップ(42)が、前記電気導体(40)の前記長さにわたって複数の磁性材料の個別の部分(42a、42b、42c、42d)を備える、請求項1に記載の集積回路構成。
  7. 前記電気導体(40)が、その横断方向においてある幅を有し、前記磁性ストリップ(42)が、前記電気導体(40)上のその幅に関してほぼ中心に配置される、請求項1に記載の集積回路構成。
  8. 2つの異なる平面内に配置され、互いに関してある角度で交差する少なくとも2つの電気導体が設けられ、前記さらにもう1つの部分が、前記2つの異なる平面の間に配置され、前記さらにもう1つの部分が、2つの電気導体の交差するポイントに配置される、請求項1に記載の集積回路構成。
  9. 前記少なくとも2つの電気導体のすべてには、磁性ストリップ(42)が設けられる、請求項8に記載の集積回路構成。
  10. 前記さらにもう1つの部分が、MRAMデバイスである、請求項8に記載の集積回路構成。
  11. 電流が電気導体を流れるときに、回路構成の少なくともさらにもう1つの部分に作用する磁界を生成する少なくとも1つの電気導体(40)を有する集積回路構成を製造するための方法であって、
    前記回路構成の前記少なくともさらにもう1つの部分に向かって方向付けられた第1の側を有する前記電気導体(40)の一部分を形成する導電材料の主要線(41)を設けること、および
    前記電気導体(41)の前記第1の側に取り付けられた、少なくとも1つの磁性ストリップ(42)を設けることによって前記第1の側に隣接する磁界を形成することを含む方法。
  12. 前記少なくとも1つの磁性ストリップが、100以上の透磁率を有する材料から成る、請求項11に記載の方法。
  13. 前記磁性ストリップが、1kA/m以下の保磁力を有する材料から成る、請求項11に記載の方法。
  14. 導電材料の前記主要線(41)が、ダマシンプロセスによって設けられる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記電気導体(40)の長さにわたって複数の個別の部分(42a)を形成することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
JP2006530961A 2003-10-06 2004-10-01 磁界を形成する導体 Withdrawn JP2007510286A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP03103682 2003-10-06
PCT/IB2004/051941 WO2005034132A1 (en) 2003-10-06 2004-10-01 Magnetic field shaping conductor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007510286A true JP2007510286A (ja) 2007-04-19
JP2007510286A5 JP2007510286A5 (ja) 2007-11-22

Family

ID=34400552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006530961A Withdrawn JP2007510286A (ja) 2003-10-06 2004-10-01 磁界を形成する導体

Country Status (9)

Country Link
US (1) US7468905B2 (ja)
EP (1) EP1673783B1 (ja)
JP (1) JP2007510286A (ja)
KR (1) KR20060125713A (ja)
CN (1) CN1864228B (ja)
AT (1) ATE418144T1 (ja)
DE (1) DE602004018528D1 (ja)
TW (1) TW200525541A (ja)
WO (1) WO2005034132A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005064356A2 (en) * 2003-12-23 2005-07-14 Koninklijke Philips Electronics N.V. High sensitivity magnetic built-in current sensor
TWI304586B (en) * 2006-03-20 2008-12-21 Univ Nat Yunlin Sci & Tech System for reducing critical current of magnetic random access memory
DE102015100991B4 (de) * 2015-01-23 2019-08-14 Infineon Technologies Ag Sensoranordnung, Schaltungsanordnung und Verfahren zum Herstellen einer Sensoranordnung

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19836567C2 (de) * 1998-08-12 2000-12-07 Siemens Ag Speicherzellenanordnung mit Speicherelementen mit magnetoresistivem Effekt und Verfahren zu deren Herstellung
DE10043947A1 (de) * 2000-09-06 2002-04-04 Infineon Technologies Ag Integrierte Schaltungsanordnung
US6555858B1 (en) * 2000-11-15 2003-04-29 Motorola, Inc. Self-aligned magnetic clad write line and its method of formation
US6914805B2 (en) * 2002-08-21 2005-07-05 Micron Technology, Inc. Method for building a magnetic keeper or flux concentrator used for writing magnetic bits on a MRAM device

Also Published As

Publication number Publication date
CN1864228A (zh) 2006-11-15
TW200525541A (en) 2005-08-01
US20070120209A1 (en) 2007-05-31
WO2005034132A1 (en) 2005-04-14
KR20060125713A (ko) 2006-12-06
CN1864228B (zh) 2012-06-13
DE602004018528D1 (de) 2009-01-29
EP1673783A1 (en) 2006-06-28
US7468905B2 (en) 2008-12-23
ATE418144T1 (de) 2009-01-15
EP1673783B1 (en) 2008-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3942930B2 (ja) トンネル接合メモリセル
JP3942931B2 (ja) 磁気メモリセル
US6480411B1 (en) Magnetoresistance effect type memory, and method and device for reproducing information from the memory
EP1610341B1 (en) Magnetic random access memory array with coupled soft magnetic adjacent layer
JP4658102B2 (ja) 磁気的に軟らかい基準層を有する磁気抵抗素子のための読出し方法
KR100560592B1 (ko) 요크층을 구비한 자기 기억 장치 및 그 제조 방법
US8508004B2 (en) Magnetic element having reduced current density
JP4226295B2 (ja) 磁気的に軟らかい基準層を有する磁気抵抗素子
JP2006518099A (ja) リセット可能な磁化を有する磁性層を含み、スピントランスファーを用いる多層積層構造
JP2000090658A (ja) 磁気メモリ素子
US7132707B2 (en) Magnetic random access memory array with proximate read and write lines cladded with magnetic material
JP6226779B2 (ja) 磁気メモリ、磁気メモリ装置、及び磁気メモリの動作方法
JP2012028489A (ja) 磁気記憶装置
KR20070058364A (ko) 기억 소자 및 메모리
JP2003188359A (ja) 磁気的に軟らかい合成フェリ磁性体基準層を含む磁気抵抗素子
JP2004087870A (ja) 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ装置
US7468905B2 (en) Magnetic field shaping conductor
KR20210011535A (ko) 자기 메모리 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070928

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070928

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080619

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20091008