JP2007506263A - Dslモデムとトランス - Google Patents

Dslモデムとトランス Download PDF

Info

Publication number
JP2007506263A
JP2007506263A JP2006525907A JP2006525907A JP2007506263A JP 2007506263 A JP2007506263 A JP 2007506263A JP 2006525907 A JP2006525907 A JP 2006525907A JP 2006525907 A JP2006525907 A JP 2006525907A JP 2007506263 A JP2007506263 A JP 2007506263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
circuit
subscriber line
digital subscriber
primary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006525907A
Other languages
English (en)
Inventor
アルフォード,ニール,マックニール
フローレス,エナー,オーランド サリナス
ディミトリオウ,スタヴロス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
South Bank University Enterprises Ltd
Original Assignee
South Bank University Enterprises Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by South Bank University Enterprises Ltd filed Critical South Bank University Enterprises Ltd
Publication of JP2007506263A publication Critical patent/JP2007506263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/0264Arrangements for coupling to transmission lines
    • H04L25/0266Arrangements for providing Galvanic isolation, e.g. by means of magnetic or capacitive coupling
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0013Printed inductances with stacked layers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L5/00Arrangements affording multiple use of the transmission path
    • H04L5/14Two-way operation using the same type of signal, i.e. duplex
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M11/00Telephonic communication systems specially adapted for combination with other electrical systems
    • H04M11/06Simultaneous speech and data transmission, e.g. telegraphic transmission over the same conductors
    • H04M11/062Simultaneous speech and data transmission, e.g. telegraphic transmission over the same conductors using different frequency bands for speech and other data

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

伝送回線と連結する一次回路と前記伝送回線上を伝送された信号を出力する二次回路を持つ、回線インターフェイストランスを備えるデジタル加入者回線(DSL)モデムにおいて、それぞれの回路が連続した導電物質で形成され、前記一次回路と前記二次回路は実質的に並行かつ同一平面に在ることを特徴としたデジタル加入者回線(DSL)モデム。
【選択図】図1

Description

本発明はデジタル加入者線(DSL)モデムと、そのモデムの中で使われるトランスと、電子データを送信する方法と、DSLモデムの製造方法と、そして芯なしトランスに関する。
マイケル・ファラデーは1831年にトランスを発明した。そのトランスの主な目的は電力への応用であった。その設計は銅線を何重にも巻いたフェライトの芯を含み、そのためかさ張っていて扱いにくい物であった。高電圧から緻密なマイクロエレクトリック機器までという利用面での多様性にもかかわらず、この設計は一世紀を超えて殆ど変わることがなかった。
近頃、複雑なDSL技術とコーディングが発展し、既存の電話回線網の電話線や、あるいは全くの古典的電話システム(POTS)で、高データ速度(メガビット毎秒の位)で電子データを送信することに活用されている。典型的な電話回線は、電話機と最寄りの電話基地局(あるいは電話回線士)を繋いでいる一組の銅線と、デジタルループ搬送設備と、遠隔スイッチユニットまたは電話基地局によって提供されるサービスの拡張を提供する設備とを含む。この一組の銅線はよく「ツイストペア」と呼ばれる。一般にはそのような多数のツイストペアが同じ括りケーブルの中に一緒に綴じこまれている。
この方法による電子データ通信を一般にデジタル加入者線あるいは「DSL」という。DSLはツイストペアでつながれた二つのモデムで構成され、一つは利用者の場所に設置され(顧客宅設備−CPE)、もう一つは電話局に設置される。DSLの異なる規格が開発され、一般に「xDSL」と表記される。さらに新しい規格も開発中である。これらのDSL技術の変種にはSHDSL(symmetric high-bit-rate DSL)、HDSL2(second-generation high bit-rate DSL)、RADSL(rate adaptive DSL)、VDSL(very high-bit-rate DSL)、ADSL(asymmetric DSL)などがある。DSLを使った電子データの送信のために使われる周波数は25kHzから数MHzまでにわたる。
ADSLのようなDSL技術は、通常の音声データ送信(POTS)と電子データ送信がツイストペアを共有できるという利点がある。図1はADSLにおいて周波数スペクトルがどのように分離しているかを示している。低周波帯域(0-4kHz)は音声データに使われ、高周波帯域(25kHz-1.1MHz)は電子データに使われる。高周波帯域はさらに2つの帯域に分離される。一つは上流送信(つまりユーザーから電話局)、もう一つは下流送信(つまり電話局からユーザー)である。下流送信用の帯域は上流送信用の帯域よりも大きな帯域となっている。というのも、多くのユーザーがインターネットへアップロードするよりも多くダウンロードの方をするだろうから、4.3125kHz間隔で配置された256種類の周波数の転送波が約1.1MHzの帯域幅を上流と下流の送信帯域を利用する。ADSLで得られる実際の下流データ送信速度は多くの要素に依存する。たとえば、ツイストペアの長さ、その銅線の径、分岐機器の存在、相互干渉などに因る。
それぞれのツイストペアの端にあるモデムはフィルターを使ってデータ送信帯域か音声送信帯域かの分離をする。
POTSにおける長年、回線インターフェイストランスは利用者宅やオフィス電気回路と電話線の間のインターフェイスとして使われてきた。このインターフェイスは、ツイストペアから引き起こされる高電圧(例:落雷)を利用者宅の中にある回線に導くことを防ぐ。
それはつまり利用者をツイストペアから絶縁させることによって利用者に安全性を提供することを意味する。
DSL技術の到来によって、いくつものより多くの要求が回線インターフェイストランスに認められるようになった。その要求とは、より広い帯域に対する平坦な周波数応答、優れた信号伝達性能(理想的には1:1)、インピーダンス整合、最小の挿入損失などが挙げられる。入力信号を忠実に再生するトランスの性能がDSL信号の持っている敏感な性質の視点からは特に重要になる。
今日まで、DSLで使われるトランスは伝統的なタイプのものであり、内部では、一次巻き銅線から二次巻き銅線へ磁場をつなぐ為に鉄芯が使われている。その理由は、DSLの周波数や特にその低周波帯では、一次巻き線の磁界の1/eあるいは63%が二次巻き線によって吸収される表皮効果の深さが10kHzの0.667mmから1MHzの0.067mmまで変化するからである。利用可能なエネルギーの残りは吸収されずにその厚みによる導電性の中を通過していく。ゆえに、良好な磁束連結あるいは一次巻き線と二次巻き線の間の結合係数を得るためには以下が必要である。(1)一次巻き線からのエネルギーを吸収するために十分に良い物質を二次巻き線に使う。(2)一次巻き線からの磁束が拡張しそして収縮するようにその物質を遮ることを確実にする。如何なる磁束の漏れも望ましくない。それは、その出力信号を歪みなしで再生することが出来ないだろうことを意味する。
上に述べたように、DSLモデムの中で使われてきたトランスの世界でのこの問題に対する伝統的に受け入れられてきた解決方法は鉄の芯を使うことである。そのようなADSLトランスは数百ヘンリーから数ミリヘンリーの回線側インダクタンスを持っている。ADSL用のトランスは交流電源を流す必要がないが、インダクタンスが±5%から±10%になるように隙間が空けられている。漏れインダクタンスは回線側インダクタンスにほぼ比例し、数マイクロヘンリーから数十マイクロヘンリーまで変化する。ADSLシステムでは上り送信と下り送信が重複する周波数帯でエコーキャンセレーションが起き、歪みを致命的な要因にする。歪みの典型的な要件はCPE側で最大THDが85dBであり、CO側でTHDが80dBである。これは100KHzで15Vp-pの信号を使ったときの状況である。
ビジネスにとっても個人にとっても、高速通信とインターネットアクセスにはDSLはもっとも人気のある選択肢になってきている。DSLの世界的成功は全ての通信機器メーカーに次世代DSLへの圧力を掛けている。DSLの広範囲の利便性とサービスの質と性能を維持しかつ改良するために最優先となっていることは、低電力で高い信号信頼性を持ったアナログ回路を設計することである。それゆえに、アナログ回路設計の世界は、回線インターフェイスを持ったトランスという重要な構成要素を含んだアナログフロントエンドを必要とする、新しい挑戦に直面している。あらゆる要因がサービスの質と転送の性能のいたるところに大きな影響を与える。
典型的なADSLトランスはおよそ1cm×1cm×1cmの大きさであり、つまり、すべての方向の比がおよそ1:1になっている(立方体の形に似た3次元の物体)。残念ながら、この形は多くの原材料と熟練した工員を必要とするような、高価で扱いにくいものである。より小さい電気機器への絶え間ない要求は、製造業者をDSLで使われている従来のトランスよりも、より小さくより軽い代替物を開発するように圧力をかける。その代替物とはフェライトの芯を持たないが性能が低下しないものでなければいけない。
本発明の好ましい実施形態は、本質的なパフォーマンスの低下なしで幾何学的巻き構造を持ち、DSL周波数で動作するように設計された回線インターフェイストランスにおいてフェライト芯を置き換えることが出来るという観点によっている。著しい利点は幾何学的
構造が小さい(少なくとも一次元分)、そして従来型のDSLフェライト芯型トランスより軽い。
本発明によると、連続的な導電体によって形成された一次回路と二次回路を有し、一次回路と二次回路は実質的に平行で同一平面に置かれた、トランスが提供される。
そのような構成によって、この回路はインターネスト型(internested)やインターウーヴン型(interwoven)と呼ばれる。
ここでの導電体はどんな導電体でも構わない。例えば、金属や導電プラスティックなど。そして典型的にはワイヤーやプリント基板やテープなどの形である。
そのようなトランスでは、強磁性(通常はフェライト)物質を持たず、大きな縦横比を持っている。一次回路と二次回路は、近接した導電体の間の驚くほど性質の良い局所的な磁束を主に使ってトランスとしての作用を得る。この方法は標準的なトランスの場合の磁気抵抗の低い経路を貫く大域的な磁場の変化によるものとは異なる。
このトランスの好ましい構成は、一次回路と二次回路を持ち、それぞれの回路は連続的な導電体で形成され、螺旋状のワイヤーの形を持ち、その一次回路と二次回路を形作るワイヤーは隣り合った、分離されたインターネスト螺旋形をしている。その回路は円状や楕円状や正方形や長方形や卵状でも、定形でないものでも構わない。
この回路の手頃な形状として、アルキメデスの螺旋がある。この螺旋の極座標方程式はr(θ)=αθである。ここでθは局座標の中の角度を表し、rは半径をあらわし、αは回転数を定める定数である。この螺旋は、角度が増加するにつれて半径も増加する。望ましい回転数は、それぞれが、少なくとも10であり、およそ20から40の間である。
本発明はまた、ほぼ平面的なトランスも提供する。これは複数の層を有し、これらの層は上に述べたようなトランスを有し、一次回路は互いに接続され、二次回路も互いに接続されている。一つの形態としては、層たちは実質的に平行である。すなわち、複数の平面的トランスがお互いに積み重なっている。また別の形態としては、トランスたちが隣り合っている。それは同じ平面であることが望ましい。この形の積み重なったトランスはDSL周波数帯の信号伝達に対して顕著な改善をもたらす。「ほぼ平面」は、このトランスが立体的だけれども、一方向に対しては相対的に小さいことを意味する。この性質は回路を小さくすることに特に役に立ち、これによってプリント基板には重宝する。このようなほぼ平面的なトランスの一つの形態としては、幅と奥行きが高さの5倍から20倍の間である。
トランスの一次回路と二次回路が同じ平面にあるなら、この連結を得る方法は小さな螺旋の構成を通じてである。これは二つの並行螺旋を導く(だから「バイファイラー」トランスと名づける)。バイファイラーコイルの直列は信号転送を向上させる。構成はデバイスの高さを増加させる。しかしながら全体の縦横比(直径:高さ)は相対的に大きい。そしてこの理由により、擬平面トランス(QPT)となる。層は直列に繋いでも、並列に繋いでもよい。
本発明の特徴は、本質的に平面なDSLトランスを提供することである。そのDSLトランスは強磁性物質を含まないでバイファイラー形状を持った二つのコイルの平面構造をしている。
典型的なトランスでは、少なくとも10層が平面トランスの中にある。
本発明の特徴は強磁性物質を持たないことであり、非常に大きな縦横比のトランスを作る。つまり1:5や、望ましくは1:10、さらに望ましくは1:20以上である。これには製造過程において付加的な長所を持っている。それは平面フィルムの技術や多重化製造技術で制御しやすいことである。本発明の重要な点は、立体的なフェライト芯設計が、全ての層が順序だって互いに連結した実質的に平面である多層設計に置き換わったことである。本発明は、制限するのではないが、特に非対称デジタル加入者回線(ADSL)とADSL2+と超高速デジタル加入者回線(VDSL)に役立つ。驚くべきことに、強磁性物質の撤去とデバイスの大きな縦横比が可能であり、トランスの働きが観察された。付け加えて、(フェライトのような)強磁性物質の不在が製造過程とコストを軽減する。
従来のトランスとの比較を以下に示す。
Figure 2007506263
多層バイファイラートランスが接続されるように、多くの螺旋層が連なっている。この例は後に示される。
本発明によれば、伝送路と繋がれる一次回路と前記伝送路上を伝わってきた信号を出力する二次回路を有する有線インターフェイストランスが提供される。その回路は連続的導電物質で形成され、一次回路と二次回路は実質的に平行であり、実質的に同一平面内にある。ここで「平面」は理解を助けるために便利な用語であり、回路が同一平面内だけにあるのではない時にも使われるが、回路が同一平面内にあることを意味することを意図している。DSLモデムは、データを送受信する電話線ソケットや他の線のソケットに接続される形の適切なモデムであれば何でも構わない。例えば、パーソナルコンピュータに挿入されるために売られているものや、電話とパーソナルコンピュータと共に使われるためのアダプタでもよい。伝送線は例えばツイストペア銅線でもISDN線でもよい。導電物質はDSL信号を伝えるために適したものであればどんな物質でも構わない。なるべくなら、一次回路と二次回路の巻き数の比は1:1がよい。
好ましくは、一次回路と二次回路は実質的に平行な螺旋形をした導電物質であって、実質的な平面状にあることがよい。螺旋は実質的に円形や楕円形や正方形や長方形や卵形や不定形であってもよい。
有利には、螺旋は本質的に方程式r(θ)=αθによって定められる螺旋に一致する。ここでθは局座標の中の角度を表し、rは半径をあらわし、αは回転数を定める定数である。
好ましくは、両方の回路の巻き数は少なくとも10以上であったほうがよい、よい成果はそのような設定の下で得られる。
有利には、複数の平面があったほうがよく、それぞれの平面には互いに接続された一次回路とまた互いに接続された二次回路が設置された層である方がよい。
好ましくは、前記層は実質的に平行である方がよい。
有利には、前記層の間隔は0.5mm以下である方がよい。これは興味がある周波数帯におけるトランス作用を向上させる。
好ましくは、一次回路は平行にあるいは直列に繋がっている方がよい。また二次回路も平行にあるいは直列に繋がっている方がよい。それぞれの回路が直列に繋がっていることはインダクタンスを増加させるのに好ましい。
有利には、少なくとも10層あった方がよい。その方が、トランス上を信号が伝わる目的においてよい結果をもたらす事が解っている。
好ましくは、トランスの縦横比は1:5以上がよい。つまり、従来のDSLトランスに比べて大幅に高さが小さい。
有利には、回線インターフェイストランスは強磁性体の芯を持たないほうがよい。この構成要素を撤去することにより、回線インターフェイストランス、つまりDSLモデムの大幅に重さと大きさとコストが減る。
本発明の別の側面によると、前記請求項の何れかの回線インターフェイストランスの特徴を持った回線インターフェイトランスの、DSLモデムへの利用が提供される。
本発明の別の側面によると、伝送路を伝わる電子データを転送する方法が提供される。その方法は、前記請求項の回線インターフェイストランスを経由して電子データを前記伝送路に置くステップを含む。この方法は電話会社によって実行されるかもしれない。電話会社はウェブページや電子メールやファイルなどのデータを、DSL接続を使って利用者に送る。データはデジタルデータであるかもしれない。その方法はさらに、DTM方式やQAM方式などによって変調された信号を回線インターフェイストランスが送信するステップを含むかもしれない。その方法はさらに複数の周波数の搬送波を使って信号を回線インターフェイストランスが送信するステップを含むかもしれない。一つの実施例として、搬送波はある周波数帯、およそ1MHzかもしれない、を空けて26MHzから1.1MHzまで分布している。好ましくは、デジタルデータはxDSL信号を使ってトランスが送信する。
本発明の別の側面によると、DSLモデムの製造方法が提供される。その方法は上のように回線インターフェイストランスを組み入れて、電気的にそのトランスを接続することである。
本発明のさらに別の側面によれば、10kHzから2MHzの低周波帯のデータ信号を通過させる芯なしトランスが提供される。そのトランスは複数の巻き数を持った一次回路と二次回路とを有し、前記トランスは複数の層を含み、それぞれの層は互いに隣接して交互に配置された一次回路と二次回路を有する。その構成は一次回路から二次回路へデータ信号が通過するようなトランス作用を得るのに十分な層数と巻き数を持っている。
有利には、前記層は前記トランスの中心から外側に放射的に延びているほうがよい。だから、層は平面を定めていると考えてもよい。もちろん一次回路と二次回路は立体であり、なかに平面を含むだろうし、平面の中に存在はしないのだけれども。
好ましくは、前記層は前記トランスの軸の回りの円環を形作っている方がよい。一つの実施例では、一次と二次の回路は立体構造をし、一次回路の周りの磁束は上下左右にある二次回路を横断する。この幾何学的構造が信号転送の応用のために役に立つトランス作用
を提供する。ここで、信号を通過させるのに重要なこととは、実質的に歪みがなく、振幅の減衰もなく位相変化などもないことである。しかし、それはフェライト芯の存在を必要としない。さらに、その構造は信号転送用の従来型トランスよりも小さい。
有利には、前記一次回路と前記二次回路の間隔はおよそ0.02mmから0.075mmの間である方が局所的磁束作用を得るためによい。「局所」は一次回路と二次回路の間の隣り合った部分で作用する磁束を意味する。
有利には、前記一次回路と前記二次回路の間隔はおよそ0.02mmから0.2mmの間である方が大域的磁束作用を得るためによい。「大域」はトランスの転送する特性のすべてのエネルギー、つまり、入力されたDSL信号を忠実に転送する能力を意味する。
好ましくは、少なくとも10の層とそれぞれの回路に20巻き以上がある方がよい。このことがDSLの周波数と電流と電圧では信号転送に役に立つことが解っている。この分野の標準的技能を持った人には巻き数と層の数を変化させてもなお、DSL信号を通過させるようにできるだろうとは考えられる。しかしながら、DSLモデムでの信号の良いフィルタリングの技術は層の数や巻き数の数を少なくすることを可能にする。そして、興味のあるDSL周波数帯で実質的な線形転送が維持されることが提供される。さらに異なる製造方法は同じ結果を得るために異なる巻き数や層数を必要とするかもしれない。たとえば、絶縁ワイヤーが手巻きや機械巻きである場合は、巻き数や層数が少しだけ少ないだろう。なぜならワイヤーはPCB(プリント基板)製造技術に比べて相対的に近接している。PCBでは導電回路が絶縁されていないので、回路短絡の可能性を避けるために回路の間隔はより広くしなければいけない。
本発明の別の側面によれば、上で説明されたような芯なしトランスを含むような電気回路が提供される。その回路は例えばスタンドアロン機器やPCカードの中に実装されたDSLモデムであってもよい。
図2と図3Aを参照して、参照番号10によって示されるADSLは、ツイストペア銅線16上の2つのモデム12と14によって成立される。モデム12と14の機能的用語は同一なので、詳細は一方だけに行う。モデム12は、音声通話(POTS)周波帯用(〜0-4kHz)の低周波フィルター18とADSL周波数帯用(〜26kHz-1.1MHz)の高周波フィルター20を持つ。広帯域トランス22はワイヤーを巻いた立体的なフェライト芯を持ち、高周波フィルター20の下流回路に置かれ、上に述べたようにツイストペア16からの残りの下流回路を隔離する。ADSLチップセット24は広帯域トランス22の図示されない2次巻き線からADSL信号(周波数〜26kHz以上)を受け取る。ADSLチップセット24は後の処理のためにADSL信号を復号し増幅する。ADSLチップセット24は処理されたADSL信号を、モデムの設置場所によって、インターネットサービスプロバイダ(ISP)であるかあるいはパーソナルコンピュータ(PC)に受け渡す。低周波フィルター18は低周波のPOTS信号を、モデムの設置場所が家庭か基地局かによって、公衆交換電話網(PSTN)かあるいは電話機に受け渡す。図3Bは、両方のモデム12と14の一部分である典型的なADSL回路26のなかで広帯域トランスが配置されている場所を示す。
図3Cを参照すると、DSL信号の性質が二つのグラフ29と29’によって描かれている。ADSLは電話線上でデジタルデータを運ぶために離散的多周波数法(DTM)を使っている。ADSLスペクトルは26kHzから1.1MHzまでを占拠し、音声信号のために20kHz以下の空間を取っておく(図1)。時間変数でみたDMT信号には擬似的なランダムノイズが見られ、さらにDTM信号は典型的に低実効電圧レベルを生成することをグラフ29は示している。しかしながら、xDSLラインドライバー増幅器(図3C)は、いくらかの部分帯かトーン
で、いくつかの搬送波の位相の中にあるかも知れない有限の可能性で引き起こされるピーク電圧を転送しなければいけない。ダイナミックヘッドルームの許容値は、大きなピークが起きた時にそれらを再現できるように作られなければいけない。
DMT変調は周波数変数の中でいくつかの独立した部分周波数帯の中の出力として現れる。それらは時折「トーン」「ビン」とよばれ、それぞれが一様に周波数4.3125kHzの間隔を空けている(グラフ29’)。一意に符号化された直交振幅変調(QAM)のような信号がそれぞれの部分帯やトーンの中心周波数で起こる。記述された周波数のなかで、上りDMT信号はそれぞれの部分帯で-1dBmのピークを作る。それぞれの部分周波数を組み合わせると、全部で13dBmの出力が運ばれる。増幅器が歪んでないピークを運ぶような電圧ヘッドルームの管理は難しい。DMT波形の中の平均レベルと頻度の低いピークの比は「ピーク対平均値比(PAR)」や「波高率」と知られている。 ADSLモデムのラインドライバーハイブリッドでは波高率5.3が良く使われる。
一つの部分帯からのQAM信号が他の部分帯からのQMS信号によって破壊されたとして、DMT部分帯に含まれる情報を復号するときに困難は生じる。 QAM信号と同じ量の256個の搬送波を含むかもしれない典型的な下りDMT信号として、変調内の歪が一番の心配である。xDSLモデムでは、復号器がアナログ信号の振幅を正確に検出できるように、DMT信号の忠実さは要求される。ADC(アナログ−デジタル回路)は正確に振幅を変換することが出来き、デジタルビット流に対応したそれぞれの部分帯に含まれる情報を表す。エラースキームがDMT信号の忠実さの欠如によって起こされる破壊されたデータの復元が出来ないとき、ビットエラーは起こる。言い換えれば、DSLモデムのデータ転送レートを向上し、データ破壊を最小化し、性能を保つために、 ADSLラインドライバーとブリッジハイブリッドを通してDMT信号の忠実さは管理されなければならない。
アクティブデバイスの電流と電圧の容量が異なる負荷インピーダンスに対応する必要性があるところでトランスの応用例が見つかる。トランスは2次コイルの負荷インピーダンスを一次コイルに対してコイルの巻き数の平方根で反射させるので、電圧が減るときに電流は増加する。
ADSLモデムはアナログブリッジハイブリッドにいくつかの重要な機能を提供することを要求する。ブリッジハイブリッドは電話線上のアナログ信号に含まれたデータを送受信する。さらに転送された信号から受信信号を分離して、さらに適切な線端インピーダンスを提供し、モデムからの線を絶縁する。
この文脈の中の広域トランス22の必要条件は標準的なADSLに含まれる。その必要条件は下の表に与えられる。
Figure 2007506263
特に、広域トランス22はツイストペア16からの信号を、歪みなく、振幅の欠損なく、位相変位もなく、ADSL周波数帯を通じて調和して信号を伝えなければいけない。特に、モデム14は26KHzから138KHzの間の周波数で電話会社のモデム12に対して伝えたい電子データを送り、そして138KHzから1.1MHzまでの周波数で信号を受け取る。図4を参照すると、広域トランス22(APC社製 モデル41199 0040C)の周波数応答曲線が参照番号30によって示されている。一次巻き線の応答曲線32と二次巻き線の応答曲線34が前ADSL周波数帯を7.5Vのテスト信号で描かれている。二次巻き線の周波数応答曲線はおよそ100kHzから1MHzまでの間で相対的に平坦である。しかし、20kHzから100kHzまでは、周波数が減少するにつれて電圧出力も低下する。これは低周波における磁場インダクションの問題による。特に、周波数が減るにつれ、浸入度は増加する、つまり、他の要因が全て定数だと仮定すると、磁束の中にある利用可能なエネルギーを63%吸収するのに必要な巻き線の金属の量が増加する。もしこの低周波でより大きなエネルギー比率を必要とするなら、この技術において可能な解決法は、二次巻き線の金属量を増やすか、あるいは磁束を凝縮する鉄芯の大きさを増やすかであろう。出願者は磁束の繋がりの実質的な損失なしにDSLトランスから鉄芯を取り除く方法を見出した。
図5と図6を参照すると、参照番号40によって示されるトランスは二つの螺旋の回路(一次回路42と二次回路44)を持っている。フェライト芯が無い事に気付くであろう。二つの回路は互いに並行であり、実質的に平面の中にあるアルキメデスの螺旋形をしている。それぞれの回路は薄い回路板41の上にエッチングされ、およそ0.075mm幅と0.05m
m高さの銅の回路45を回路板41上に持つ。それぞれの回路は30巻きしていて、およそ18.44mmの直径を持っている。一次回路42と二次回路44の間の距離は(最短距離で測って)0.075mmである。コイル全体の直径は20mmである。インダクションの目的には、回路は可能な限り近くにあった方がよいが、トランスの作用を得ることが出来てかつ、例えば埃等の要因による回路の短絡の可能性を少なくするというバランスで、この幅が使いやすいことが解っている。
一次回路42と二次回路44のこの幾何学的構成の目的は、標準的なトランスの場合での低リラクタンス磁場を通じて大域的な磁束転移よりもむしろ、導電回路の近傍の局所的な磁束転移を主に使ってトランス作用を得ることである。
図7を参照すると、トランス40と広帯域トランス22の周波数応答の比較をするグラフが参照番号60で示されている。トランス40の周波数応答は参照番号62で示され、広帯域トランス22の周波数応答は参照番号64で示される。ADSL周波数域を通して、トランス40は相対的に貧弱な性能であることが見られる。この理由は、低いインダクタンスを導く一次回路42から磁束の漏れが高い比率で存在するからである。上に述べたように、これは低周波における浸入度の問題とも関連する。その結果、特に低周波で二次回路44に誘導される電圧が低下し、1:1の信号転送が望まれるDSLでは全く望まれない。広帯域トランス22は上に述べたように実行される。
出願人は下記のように、フェライト芯に頼ることなくトランス40のインダクタンスを向上させることを完成させた。
図8を参照すると、トランスの第二実施形態が参照番号70によって示され、それが4つの層71、72、73、74を含んでいる。そして、それぞれの層はトランス40と同様の形態である。すなわち、上に述べたような大きさである。それぞれの層71、72、73、74は見易さのために隙間を空けて描かれている。それぞれの層の回路は対応する層の回路と接続され、全ての一次回路と二次回路がそれぞれ直列に接続され、それぞれの端子75、76に接続されている。
図9を参照すると、トランス70はプリント回路基板の形で示されている。それぞれのプリント回路基板層が、30巻きの一次回路と30巻きの二次回路を持つ一つのトランス40を持つ。これは20mm×20mmの大きさを持ち0.2mmの厚み(圧縮前)を持つ。つまり、(高さに対して)大きな縦横比を持つ。製造においては6枚のPCB層が積み重ねられ、加熱され、圧縮されモジュール77になる。トランス70は5個のモジュールを持ち、つまり30層を有する。それぞれのモジュール77の中で、一次回路42と二次回路44は、PCBの近い中心かあるいは端でドリル穴78を通じて、すぐ下の対応する回路に接続されている。さらに図10で示されるように、それぞれのPCB層の接続79は、中心と端の位置を交互に変えている。それぞれのモジュール77の間隔は0.2mmであり、下の回路と上の回路を絶縁するためのPCBの層が張られている。PCBトランス70の写真が図17に示され、「擬平面」の形が見られる。サイズが小さいことはすぐに見て取れる。とくに高さは小さい。図17のPCBトランス70は1.9gであり、典型的なADSLトランスの6.3gと比べると軽い。このような軽量化(およそ70%)は、製造過程や運搬過程で大きなアドバンテージを与える。
一次回路42と二次回路44のこの幾何学的構成の目的は、標準的なトランスの場合での低リラクタンス磁場を通じて大域的な磁束転移よりもむしろ、導電回路の近傍の局所的な磁束転移を主に使ってトランス作用を得ることである。特に、図11を参照すると、「バイファイラー1」と「バイファイラー2」という、一次回路と二次回路の2つのパターンが描かれている。これら全ての構成が立体構造を持ち、断面に見られるように一次回路
と二次回路が交互に並んでいる。バイファイラー1の場合、この層は水平の面を形作っているといえる。バイファイラー2の場合、この層は円環を形作っているといえる。立体的巻き線構造の際立った長所は、一次回路のインダクタンスを増加させ、二次回路への磁束の接続を向上させる、DSLの低波長域でさえ、さらに、この構造は低Qファクターを提供し、良い周波数応答を全ADSL周波数帯でしめす。バイファイラー2構造の際立った長所はそれぞれの一次ワイヤーが上下左右に二次ワイヤーが配置されていることである。二次回路が近接しているのでとてもよい局所的な磁束連結が得られる。さらに大きな尺度で見ると、一次ワイヤーと二次ワイヤーの間の寄生容量が減らすことに役立つ。ワイヤーがこれらの構造になっている時、ワイヤーの間の間隔は単純に二つの回路の間の絶縁の幅である(典型的には〜0.2mmぐらい)。PCB製造技術を使うとき、絶縁によって導電回路は近くに配置できないので、間隔は少し広くなる(〜0.075mm)。回線インターフェイストランスが安全に絶縁するのが最重要なので、短絡に対する注意が必要である。
図12を参照すると、PCBトランス70の周波数と電圧のグラフが示されている。7.5Vの電圧が周波数20kHzから2.25MHzまでの範囲で一次回路に与えられている。回路間の不完全な磁束連結に帰することが出来る二次回路の信号の振幅の欠損にもかかわらず、トランス70は次期DSL(ADSL2+)で全ての周波数にわたり素晴らしい直線的応答を示している。
図10に示されるワイヤー構造を得るためにトランス40とトランス70を手や機械を使って巻くことが出来る。出願者はトランス70のある例を手で巻いた。これは0.19mmの太さで0.01mmの絶縁がされた銅線(Road Runner RRW-P-105)が、各30巻きの螺旋回路に、絶縁の許す限り互いに近づくように巻きつけられている。それぞれの層はトランス40と似た構造になるように独立に構成されている。セロテープ(登録商標)(およそ厚さ0.05mm)がトランスを互いに固定するのに使われた。図7に示されるように、トランスたちが直列に接続されるように、それぞれの一次回路と二次回路の終わりが接続され、10層が順々に積み重なっている。だから、各層の間隔はおよそ0.1mmである。10層30巻きのトランスはこのようにして試験された。
図13から図15を参照すると、単層よりもこのトランスの周波数と電圧のグラフが驚くべき重要な性能を示されている。7.5Vの電圧が一次回路に印加されている。二次回路はADSL帯域で入力に対して実質的に1:1の転送を示す。さらに、二次回路の応答性能はこの帯域で実質的に平坦である。つまり線型応答が提供される。上で述べたワイヤーの立体構造は、フェライト芯の必要性をなくす、およそ0.1mm以下の局所的な一次回路と二次回路の磁束連結を可能にする。さらに、二次回路の信号振幅の低下を少ないままに、トランスの重ね合わせは予期せぬ転送出力の増加をもたらした。この立体構造は、それぞれの一次巻き線からすばやく磁場が低下するという利点がある。ゆえに、一次回路と二次回路撚り合わせ、次々と重ね合わせることによって、かつてはフェライト芯がなくては信号を転送できなかった周波数で、条件にあったトランス作用が得られる。
図16は従来型ADSLトランスと上で説明した手巻きトランスの比較をするグラフである。10Vの電圧が一次回路に印加されている。ADSL帯域上で手巻きトランスは良い性能を発揮している。そしてADSLトランスの二次回路では800kHz以上で発生し始める共振もしていない。参照番号80はADSL周波数帯の上限を示している。
このトランスの電気的仕様書は以下のようである。
Figure 2007506263
表1から解るように、一次回路のインダクタンスと漏れインダクタンスは両方ともDSLモデムで使われるための正しい磁気特性を持っている。さらに、ADSL周波数帯すべてで挿入損失が低い。
ここで説明されるトランスは様々な製造工程に順応的である。たとえば、エッチング、プリント基板、薄膜堆積や自動機械巻きなど。
大きさやワイヤーの素材(あるいは太さ)、ワイヤーの間隔、層の間隔、回路の巻き数、層の数、全てがここで説明されるトランスの性能に影響する。しかしながら、実質的に平面上に導電体のバイファイラー構造のトランスを作り、その回路を立体的に積み重ねるという原理が与えられれば、当業者は上の様々なパラメータを調節し、重さと大きさを減らしつつ、望みどおりの低周波広帯域信号特性を得ることが出来るだろう。
音声通話とADSLで使われる周波数帯を示すための概要的なグラフである。 ツイストペアで繋がれた、本発明のADSLモデムのブロック図である。 図2のADSLモデムの詳細を示す図である。 回線インターフェイストランスの場所を示すための概要的なADSLの部分的な回路図である。 標準的なADSLのトランスの周波数と振幅のグラフである。 本発明によるトランスの第一実施例の平面図である。 電力端子に接続された図1のトランスの概要的な平面図である。 図2aのトランスの側面図である。 標準的なトランスと図5のトランスにおける、周波数と振幅のグラフである。 本発明によるトランスの第二実施例の概要的な側面図である。 図8のようなトランスをそれぞれに含んだ2つのプリント基板の概要的な断面図である。 プリント基板の間の電気的接続点を示すための、図14のプリント基板の概要的な射視図である。 本発明による2つの回路の構造の概要的な断面図である。 図9のトランスにおける、高周波数までのADSL2+の周波数と振幅のグラフである。 ADSL上り帯域の手巻きトランスにおける周波数と振幅のグラフである。 ADSL下り帯域の手巻きトランスにおける周波数と振幅のグラフである。 全てのADSL帯域の手巻きトランスにおける周波数と振幅のグラフである。 標準的なADSLトランスと手巻きトランスの比較をする周波数と振幅の2つのグラフである。 図9のプリント基板トランスの写真である。

Claims (23)

  1. 伝送回線と連結する一次回路と前記伝送回線上を伝送された信号を出力する二次回路を持つ、回線インターフェイストランスを備えるデジタル加入者回線(DSL)モデムであって、それぞれの回路が連続した電導物質で形成され、前記一次回路と前記二次回路は実質的に並行かつ実質的に同一平面に在ることを特徴としたデジタル加入者回線(DSL)モデム。
  2. 前記一次回路と前記二次回路は実質的に同じ平面状の実質的に並行螺旋の形をした導電物質である請求項1に記載のデジタル加入者回線モデム。
  3. 前記螺旋は実質的に円形または楕円または正方形または長方形または不定形である請求項2に記載のデジタル加入者回線モデム。
  4. 前記螺旋は極座標方程式r(θ)=αθで定められる螺旋と本質的に同形であり、ここでθは極座標における角度であり、rは半径であり、αは巻き数と間隔を定める定数である請求項2または3に記載のデジタル加入者回線モデム。
  5. 各回路の巻き数が少なくとも10である請求項1から4の何れかに記載のデジタル加入者回線モデム。
  6. 複数の平面があり、それぞれの平面は層をなし、それぞれの層の前記一次回路は互いに連結し、それぞれの層の前記二次回路も互いに連結する請求項1から5の何れかに記載のデジタル加入者回線モデム。
  7. 前記層は実質的に並行である請求項6に記載のデジタル加入者回線モデム。
  8. 前記層の間隔は0.5mm以下である請求項7に記載のデジタル加入者回線モデム。
  9. 前記一次回路は互いに並列または直列に連結され、前記二次回路も互いに並列又は直列に連結された請求項6から8の何れかに記載のデジタル加入者回線モデム。
  10. 少なくとも10の層がある請求項6から9の何れかに記載のデジタル加入者回線モデム。
  11. 直径対幅として定義される縦横比が1:5あるいはそれ以上である請求項6から10の何れかに記載のデジタル加入者回線モデム。
  12. 前記回線インターフェイストランスはフェライト芯を持たない請求項1から11の何れかに記載のデジタル加入者回線モデム。
  13. デジタル加入者回線モデムへの、請求項1から12の何れかに記載の回線インターフェイスの構成を有する回線インターフェイスの利用。
  14. 電子情報を伝送回路上で転送する方法であって、請求項1から13の何れかに記載の回線インターフェイストランスを使って前記電子情報を前記伝送回路に置くステップを有する方法。
  15. 請求項15に記載の回線インターフェイストランスを挿入し、さらに前記トランスを電気的に接続するステップを有するデジタル加入者回線モデムの製造方法。
  16. 10kHzから2MHzの低周波帯デジタルデータ信号を通過させる芯なしトランスであって、一次回路および二次回路を備え、これらは、各層が交互に互いに隣接する一次導電体および二次導電体を有する複数の層を前記トランスが備えるような巻き数を有し、前記一次回路から前記二次回路へ前記デジタルデータ信号を受け渡すためのトランス作用を得るのに十分な巻き数と層数の組み合わせがある芯なしトランス。
  17. 前記層は前記トランスの中心から放射状に伸展した請求項16に記載の芯なしトランス。
  18. 前記層は前記トランスの軸の周りの輪環体である請求項16または17に記載の芯なしトランス。
  19. 前記一次導電体と前記二次導電体の間の間隔が0.02mmから0.075mmの間の値である請求項16から18の何れかに記載の芯なしトランス。
  20. 各層の間隔が0.02mmと0.2mmの間の値である請求項16から19の何れかに記載の芯なしトランス。
  21. 少なくとも10の層がある請求項16から20の何れかに記載の芯なしトランス。
  22. 請求項16から21の何れかに記載の芯なしトランスを有する電気回路。
  23. 請求項22に記載の電気回路を有するデジタル加入者回線モデム。
JP2006525907A 2003-09-16 2004-09-16 Dslモデムとトランス Pending JP2007506263A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0321658.7A GB0321658D0 (en) 2003-09-16 2003-09-16 Bifilar transformer
PCT/GB2004/050011 WO2005027156A2 (en) 2003-09-16 2004-09-16 Dsl modem and transformer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007506263A true JP2007506263A (ja) 2007-03-15

Family

ID=29227172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006525907A Pending JP2007506263A (ja) 2003-09-16 2004-09-16 Dslモデムとトランス

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20070001794A1 (ja)
EP (1) EP1665297A2 (ja)
JP (1) JP2007506263A (ja)
CN (1) CN1868009A (ja)
GB (1) GB0321658D0 (ja)
WO (1) WO2005027156A2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014096588A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd コモンモードフィルタ及びその製造方法
JP2016509373A (ja) * 2013-02-13 2016-03-24 クアルコム,インコーポレイテッド 基板内結合インダクタ構造
JP2016513364A (ja) * 2013-02-08 2016-05-12 クアルコム,インコーポレイテッド 基板レス離散結合インダクタ構造体
JP2018006567A (ja) * 2016-07-01 2018-01-11 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT987066B (it) * 1973-04-10 1975-02-20 Anic Spa Coagulazioni mediante congelamento di leganti per l impregnamento a base di dispersioni acquose
JP4209882B2 (ja) * 2005-10-26 2009-01-14 Tdk株式会社 コモンモードフィルタ
FR2884985B1 (fr) * 2005-04-20 2007-09-21 Ciprian Sarl Amplificateur de signaux electriques pour applications ultrasonores
CN102103923A (zh) * 2009-12-18 2011-06-22 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 平面变压器
AT509840B1 (de) * 2010-02-17 2013-03-15 Fts Computertechnik Gmbh Unterdrückung von überspannung verursacht durch indirekten blitzschlag
US8610515B2 (en) 2011-05-09 2013-12-17 Northrop Grumman Systems Corporation True time delay circuits including archimedean spiral delay lines
US9627738B2 (en) 2012-01-16 2017-04-18 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Wideband multilayer transmission line transformer
KR101792274B1 (ko) * 2012-08-08 2017-11-01 삼성전기주식회사 노이즈 제거 필터
EP2912717B1 (en) * 2012-10-25 2018-07-18 Telefonaktiebolaget LM Ericsson (publ) Power divider and method of fabricating the same
CN104579406B (zh) * 2013-10-22 2017-01-04 瑞昱半导体股份有限公司 数字用户回路的讯号收发电路
EP3048741B1 (en) * 2013-10-25 2018-09-12 Huawei Technologies Co., Ltd. Copper wire interface circuit
GB2529635A (en) * 2014-08-26 2016-03-02 Univ College Cork Nat Univ Ie Centre-tapped transformer
CN113382121B (zh) * 2020-03-09 2023-07-07 华为技术有限公司 单板电路、变压器和dsl客户端设备

Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS414897Y1 (ja) * 1964-04-18 1966-03-18
JPS60166137U (ja) * 1984-04-13 1985-11-05 株式会社トーキン コモンモ−ドコイル
JPS6298213U (ja) * 1985-12-11 1987-06-23
US4816784A (en) * 1988-01-19 1989-03-28 Northern Telecom Limited Balanced planar transformers
JPH01104707U (ja) * 1987-12-29 1989-07-14
JPH0613239A (ja) * 1992-06-25 1994-01-21 Matsushita Electric Works Ltd 平面形トランス
JPH069121U (ja) * 1992-06-30 1994-02-04 日立フェライト株式会社 コモンモードチョークコイル
US5477204A (en) * 1994-07-05 1995-12-19 Motorola, Inc. Radio frequency transformer
JPH0837108A (ja) * 1993-01-29 1996-02-06 Kyocera Corp 積層トランス
JPH08316036A (ja) * 1995-05-15 1996-11-29 Shashin Kagaku:Kk 薄膜型表皮効果素子とその形成方法
JPH11307367A (ja) * 1998-04-27 1999-11-05 Tdk Corp 薄型トランス
JP2000058341A (ja) * 1998-08-06 2000-02-25 Nagano Japan Radio Co プレーナトランス
JP2000082621A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Fuji Electric Co Ltd 平面トランス
US6097273A (en) * 1999-08-04 2000-08-01 Lucent Technologies Inc. Thin-film monolithic coupled spiral balun transformer
JP2000252125A (ja) * 1999-02-26 2000-09-14 Memscap 特に高周波回路への組み込みを意図したインダクタ要素、集積変圧器、及びそのようなインダクタ要素又は集積変圧器を組み込まれた集積回路
US20030001709A1 (en) * 2001-06-29 2003-01-02 Visser Hendrik Arend Multiple-interleaved integrated circuit transformer

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4547961A (en) * 1980-11-14 1985-10-22 Analog Devices, Incorporated Method of manufacture of miniaturized transformer
US5877667A (en) * 1996-08-01 1999-03-02 Advanced Micro Devices, Inc. On-chip transformers
DE19944741C2 (de) * 1999-09-17 2001-09-13 Siemens Ag Monolitisch integrierter Transformator
US6870456B2 (en) * 1999-11-23 2005-03-22 Intel Corporation Integrated transformer
JP2002093613A (ja) * 2000-09-14 2002-03-29 Tdk Corp xDSLモデムトランス用磁心材料
US6407647B1 (en) * 2001-01-23 2002-06-18 Triquint Semiconductor, Inc. Integrated broadside coupled transmission line element

Patent Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS414897Y1 (ja) * 1964-04-18 1966-03-18
JPS60166137U (ja) * 1984-04-13 1985-11-05 株式会社トーキン コモンモ−ドコイル
JPS6298213U (ja) * 1985-12-11 1987-06-23
JPH01104707U (ja) * 1987-12-29 1989-07-14
US4816784A (en) * 1988-01-19 1989-03-28 Northern Telecom Limited Balanced planar transformers
JPH0613239A (ja) * 1992-06-25 1994-01-21 Matsushita Electric Works Ltd 平面形トランス
JPH069121U (ja) * 1992-06-30 1994-02-04 日立フェライト株式会社 コモンモードチョークコイル
JPH0837108A (ja) * 1993-01-29 1996-02-06 Kyocera Corp 積層トランス
US5477204A (en) * 1994-07-05 1995-12-19 Motorola, Inc. Radio frequency transformer
JPH08316036A (ja) * 1995-05-15 1996-11-29 Shashin Kagaku:Kk 薄膜型表皮効果素子とその形成方法
JPH11307367A (ja) * 1998-04-27 1999-11-05 Tdk Corp 薄型トランス
JP2000058341A (ja) * 1998-08-06 2000-02-25 Nagano Japan Radio Co プレーナトランス
JP2000082621A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Fuji Electric Co Ltd 平面トランス
JP2000252125A (ja) * 1999-02-26 2000-09-14 Memscap 特に高周波回路への組み込みを意図したインダクタ要素、集積変圧器、及びそのようなインダクタ要素又は集積変圧器を組み込まれた集積回路
US6097273A (en) * 1999-08-04 2000-08-01 Lucent Technologies Inc. Thin-film monolithic coupled spiral balun transformer
US20030001709A1 (en) * 2001-06-29 2003-01-02 Visser Hendrik Arend Multiple-interleaved integrated circuit transformer

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014096588A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd コモンモードフィルタ及びその製造方法
JP2017050556A (ja) * 2012-11-07 2017-03-09 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. コモンモードフィルタ及びその製造方法
JP2016513364A (ja) * 2013-02-08 2016-05-12 クアルコム,インコーポレイテッド 基板レス離散結合インダクタ構造体
US10115661B2 (en) 2013-02-08 2018-10-30 Qualcomm Incorporated Substrate-less discrete coupled inductor structure
JP2016509373A (ja) * 2013-02-13 2016-03-24 クアルコム,インコーポレイテッド 基板内結合インダクタ構造
JP2019062217A (ja) * 2013-02-13 2019-04-18 クアルコム,インコーポレイテッド 基板内結合インダクタ構造
JP2018006567A (ja) * 2016-07-01 2018-01-11 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
US10490343B2 (en) 2016-07-01 2019-11-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Common mode choke coil

Also Published As

Publication number Publication date
GB0321658D0 (en) 2003-10-15
WO2005027156A3 (en) 2005-05-12
CN1868009A (zh) 2006-11-22
EP1665297A2 (en) 2006-06-07
US20070001794A1 (en) 2007-01-04
WO2005027156A2 (en) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007506263A (ja) Dslモデムとトランス
US6922135B2 (en) High frequency network multiplexed communications over various lines using multiple modulated carrier frequencies
CA2474817C (en) High frequency network multiplexed communications over various lines using multiple modulated carrier frequencies
TW511341B (en) High frequency network communications over various lines
US6980089B1 (en) Non-intrusive coupling to shielded power cable
AU2003210791A1 (en) High frequency network multiplexed communications over various lines using multiple modulated carrier frequencies
US20060125609A1 (en) Power line coupling device and method of using the same
US7245201B1 (en) Power line coupling device and method of using the same
US20070058704A1 (en) Dsl modem and transformer
US7110931B2 (en) Advanced electronic signal conditioning assembly and method
WO2011022968A1 (zh) 一种消除多载波调制***中混叠噪声的方法、装置和***
JP2007336339A (ja) スプリッタ装置
JP3814187B2 (ja) 電力線搬送通信システム
US20040252825A1 (en) Integrated coupled inductor xDSL POTS filter apparatus
JP3926628B2 (ja) 電話線用の端末デバイス
US20030190039A1 (en) Saturable core POTS/DSL filter
JP2005191652A (ja) Adslアダプタ
JP2003199129A (ja) 縒り線対において音声帯域信号とxdsl信号とを結合するラインインタフェース
JP2003179454A (ja) スプリッタ装置
Bahai et al. ADSL

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100803