JP2007504820A - 冷凍パン生地片をベーキングする方法 - Google Patents

冷凍パン生地片をベーキングする方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、新しく調製した冷凍していないパン生地から調製されるベーク製品と本質的に区別できないベーク製品をもたらす多段階ベーキングプログラムを用いて冷凍パン生地片をベーキングする方法に関する。より具体的には、本発明は、多段階ベーキングプログラムを用いてオーブン中で冷凍パン生地片をベーキングする方法に関する。この方法は、露天が少なくとも40℃である湿った雰囲気を含むオーブン中で十分に長い時間、冷凍パン生地片を加熱して、少なくとも5mm、好ましくは少なくとも8mmの深さまでパン生地片の外側を完全に解凍する第1の工程と、温度が少なくとも140℃である乾燥雰囲気を含むオーブン中でパン生地片をベーキングして、柔らかい内相およびクリスピーな褐色の外皮を示すベーク製品を得る次の工程を含む。

Description

発明の技術分野
本発明は、新しく調製した冷凍していないパン生地から調製されるベーク製品と本質的に区別できないベーク製品をもたらす多段階ベーキングプログラムを用いて冷凍パン生地片をベーキングする方法に関する。
発明の背景
パン生地の調製は、典型的には、小麦粉、水、リーブニング剤および他のパン生地成分を混合した後、混練し、任意に発酵および/または積層し、ならびにパン生地を成形してパン生地片にする工程を含む。それらの調製工程は、労力と時間がかかる。必要が生じたときにいつでも、パン屋、スーパーマーケットまたは消費者によって焼き上げることができる、工業的に調製された貯蔵安定性のある、すぐに焼けるパン生地を提供する試みがなされてきた。特に、このようなパン生地を予備発酵していれば、一日のうちいつでも短時間内に新しくベーキングした製品を調製することができる。
US4,406,911は、フリーザーからすぐにベークして仕上げローフ(loaf)にすることができる、冷凍した予備発酵パン生地を開示している。パン生地は、冷凍前にイースト発酵されローフに成形されており、疎水性コロイド、膜形成たんぱく質および界面活性剤の添加によりその貯蔵寿命の安定性を維持している。これらのローフからベークしたパンが、これらローフをフリーザーからすぐにコールドオーブンに入れることによって、調製される。このとき、オーブンを約170℃〜180℃に加熱し、60分後にベークしたパンが得られる。
US5,447,738は、フリーザーからすぐにベークでき、パン生地改善成分たとえばペクチンまたはグアーガムを含む冷凍した予備発酵パン生地を開示している。このパン生地は、フリーザーからすぐに約220℃のオーブン温度でベークされる。このようにして得られる製品は、典型的には、バンズ、デニッシュペストリー、クロワッサン、およびバゲットを含む。
冷凍パン生地製品の重要な欠点は、良好な品質のベーク製品を得るためには、実際の焼き上げ前に、これらを解凍する必要があるということである。その代わりに、製品をベーキング前に解凍しない場合、特にパン生地片が比較的大きい場合(たとえば、>200グラム)、品質の悪いベーク製品が得られる。
発明の概要
本発明者は、フリーザーから直にパン生地片を焼き上げるための方法を開発した。この方法は、比較的短いオーブン時間で高い品質のベーク製品をもたらす。
冷凍パン生地片のインスタント焼き上げで通常遭遇する重大な問題は、焼き上げプロセスの初期に、すなわち、パン生地が十分膨らむよりかなり前に外側の外皮が発達することである。結果として、パン生地片は裂け目と亀裂を生じ、品質の悪いベーク製品をもたらす。この問題は、より大きなパン生地片、たとえば200g以上、特に400g以上のパン生地片で特にはっきり表れる。
本発明は、多段階ベーキングプログラムを用いてオーブン中で冷凍パン生地片をベーキングする方法であって、露天が少なくとも40℃である湿った雰囲気を含むオーブン中で十分に長い時間、冷凍パン生地片を加熱して、パン生地片のかなりの部分を解凍する第1の工程と、温度が少なくとも140℃である乾燥雰囲気を含むオーブン中でパン生地片をベーキングして、柔らかい内相およびクリスピーな褐色の外皮を示すベーク製品を得る次の工程を含む方法に関する。
この分野では、オーブンベーキングプロセスで蒸気注入を用いることが知られている。しかし、このような注入は、相当時間のあいだ高い露点の条件を維持するには不十分である。通常の方式でこのような蒸気注入を用いるオーブン中においてベークされる冷凍パン生地片は、早すぎる外皮の形成のために亀裂と裂け目を示すベーク製品を作り出すであろう。
本発明の方法では、冷凍パン生地を解凍し、任意に発酵し、冷凍パン生地片の公知のインスタント焼き上げ方法に関連する欠点なしに短時間内にオーブン中でベークする。したがって、この方法は、貯蔵安定性のあるパン生地製品からの高品質のベーク製品の早くて融通の利く調製を可能にする。
発明の詳細な説明
したがって、本発明は、多段階ベーキングプログラムを用いてオーブン中で冷凍パン生地片をベーキングする方法に関し、この方法は、露天が少なくとも40℃である湿った雰囲気を含むオーブン中で十分に長い時間、冷凍パン生地片を加熱して、パン生地片の外側を少なくとも5mm、好ましくは少なくとも8mmの深さまで完全に解凍する第1の工程と、温度が少なくとも140℃である乾燥雰囲気を含むオーブン中でパン生地片をベーキングして、柔らかい内相およびクリスピーな褐色の外皮を示すベーク製品を得る次の工程を含む。
「オーブン」という用語は、好ましくは高温空気および/または熱輻射によって、パン生地片に熱を移動させるために用いることができる装置をいう。
「少なくとも5mmの深さまでパン生地片の外側を解凍する」という用語は、パン生地片が少なくとも5mmの厚さを有する解凍された外層を備えるまで解凍を続けるという状況をいう。氷は熱の不良導体であり、特にパン生地片が深く凍結されていると、少なくとも5mmの深さまでパン生地片を解凍するのには通常長時間がかかることが注目される。
上で用いた「第1の工程」および「次の工程」という用語は、中間工程がありえないことを意味すると解釈すべきではない。同様に、「次の工程」に追加の処理工程があってもよい。
本発明者は理論によって拘束されることを望まないけれども、第1の加熱工程の間にパン生地片上に水分が連続的に凝縮することが、パン生地片の急速な解凍を促進し、同時に早すぎる外皮の形成を防止するという、優れた熱移動機構を提供すると考えられる。特に好ましい実施形態では、第1の加熱工程中の条件を、凝縮水の層が前記第1の加熱工程を通してパン生地片上に維持されるように適合させる。これらの条件は、パン生地片のかなりの部分が解凍される時間まで維持すべきである。この間、パン生地片の体積は、通常発酵および/または膨張(ovenspring)の結果として増加する。
いったんパン生地片を十分に解凍すると、外皮形成を促進する比較的乾燥した雰囲気下でこれをベークすることができる。この次のベーキング工程の間に、さらなる発酵および/または膨張の結果として追加の体積増加が観察されるであろう。しかし、前記体積増加のほとんどは、外皮形成が本格的に始まる前に優先的に実現する。
典型的には、本発明の方法において、第1の加熱工程は、露点が少なくとも40℃である湿った雰囲気を含むオーブン中で、3ないし45分、好ましくは4ないし45分、より好ましくは6ないし40分、最も好ましくは8ないし30分、パン生地片を加熱することを含む。第1の加熱工程の間、オーブン中の雰囲気は、露点が少なくとも60℃、より好ましくは少なくとも70℃、最も好ましくは少なくとも80℃であることが好ましい。オーブン中の雰囲気の露点が高いほど、加熱プロセスの間にパン生地片上への水分の凝縮をより長く維持することができる。いったんパン生地片の外側が露点を超える温度に達すると、凝縮は不可避的に停止する。
本発明の方法は、深く冷凍したパン生地片を焼き上げるのに特に適している。それゆえに、好ましい実施形態においては、第1の加熱工程の始めに、パン生地片は温度が−10℃未満、より好ましくは−15℃未満である。
本発明の方法によれば、水または水蒸気をオーブンに導入することにより、オーブン中で湿った雰囲気を維持することができる。オーブンの一部が100℃より十分に高い温度に加熱されたら、単純にこれらの熱い部分に水を接触させることにより水蒸気を発生させることが便利であろう。
本明細書において前に述べたように、第1の加熱工程の間、雰囲気を十分に高い露点に維持して、パン生地片の外側が外皮を早まって形成しはじめないことを保証することは、本発明の重要な態様である。好ましい実施形態において、第1の加熱工程は、露点が少なくとも50℃、より好ましくは少なくとも70℃、最も好ましくは少なくとも80℃である湿った雰囲気を含むオーブン中でパン生地片を加熱することを含む。
本発明の方法は、第1の加熱工程で多量の水をオーブンへ導入することを利用するという点で独特である。典型的には、第1の加熱工程の間、水を少なくとも0.05l/kgパン生地の量でオーブンに導入する。好ましくは、第1の加熱工程の間に導入する水の量は0.08l/kgを超え、より好ましくは0.1l/kgを超える。通常、第1の加熱工程の間にオーブン中に導入する水の量は1.0l/kgを超えず、好ましくは0.5l/kgを超えないであろう。上述した量は、水蒸気よりもむしろ液体の水として計算される、添加された水の量をいうことが注目される。
第1の加熱工程は、本質的に静止した雰囲気を含むオーブンまたは雰囲気をたとえばファンによりオーブン全体にわたって動かしているオーブン中で行うことができる。好ましくは、第1の加熱工程は、15W/m2・℃以下、好ましくは12W/m2・℃以下、最も好ましくは10W/m2・℃以下の平均熱移動係数によって証明される大部分は静止した雰囲気を含むオーブン中で行われる。
オーブン中の雰囲気は、適切には空気からなっているであろう。しかし、空気とは異なる組成を有する雰囲気を用いることも可能である。実際に、たとえば、空気と1以上のガスの組み合わせを用いて、雰囲気の露点および/または相対湿度を操作することは有利であろう。
冷凍パン生地片のかなりの部分を解凍することは本発明の本質的な態様であるけれども、パン生地片全体を解凍するまで第1の加熱工程を続ける必要はない。実際に、次のベーキング工程が始まるときにパン生地片の内部の一部がまだ凍結していると、ベーク製品の品質と加工時間の間の最適バランスが達成されたことがわかった。
いったん冷凍パン生地片をかなりの程度まで解凍すると、前記パン生地片を比較的乾燥した雰囲気の下で焼き上げて、重大な欠陥を示さないクリスピーな外皮を有するベーク製品を得ることができる。典型的には、次のベーキング工程は、温度が少なくとも150℃である雰囲気を含むオーブン中で少なくとも10分、好ましくは少なくとも15分、より好ましくは少なくとも20分、最も好ましくは少なくとも25分、パン生地片をベーキングすることを含む。通常、次のベーキング工程を60分以内に完了する。次のベーキング工程の間の雰囲気の温度は、通常、ベーキング工程の間に着実に上昇するであろう。典型的には、次のベーキング工程の間、オーブン雰囲気は、少なくとも170℃、好ましくは少なくとも180℃の温度に達するであろう。
本発明の方法の好ましい実施形態において、次のベーキング工程は、たとえばファンによりオーブン全体にわたって動的に動く雰囲気を含むオーブン中でパン生地片をベーキングして、熱い雰囲気からパン生地片への熱移動を促進することを含む。典型的には、次のベーキング工程の間に、平均熱移動係数は少なくとも18W/m2・℃であり、好ましくは少なくとも20W/m2・℃である。
本発明の方法は、冷凍した未発酵パン生地片、冷凍した部分発酵パン生地片および冷凍した予備発酵パン生地片を含む種々のタイプの冷凍パン生地片を焼き上げるのに適切に用いることができる。冷凍した予備発酵パン生地片の欠点は、これらの製品の比較的小さな密度に関係している。このような低密度は、輸送コストおよびフリーザーと貯蔵スペースの必要条件に大きな影響がある。さらに、予備発酵パン生地は非常にもろく、このことはパン生地を注意深く取り扱わねばならないことを意味している。このため、本発明の好ましい実施形態においては、パン生地片は、未発酵または部分発酵のパン生地片である。
冷凍パン生地片が部分発酵パン生地片ならば、本発明の方法によって最良の結果が得られる。このため、特に好ましい実施形態において、冷凍パン生地片は部分発酵した冷凍パン生地片であり、特に比容が少なくとも1.2ml/g、より好ましくは少なくとも1.5ml/g、最も好ましくは少なくとも2.0ml/gである部分発酵したパン生地片である。典型的には、部分発酵した冷凍パン生地片の比容は3.5ml/gを超えず、好ましくは3.4ml/gを超えず、最も好ましくは3.3ml/gを超えない。
「部分発酵した」という用語は、冷凍パン生地片が完全に(最大限に)発酵しておらず、高品質のベーク製品をもたらすために、パン生地片が追加の発酵および膨張の結果としてベーキングの間にかなりの体積増加を受けるほうがよいという状況をいう。
特に好ましい実施形態において、パン生地片を完全に発酵したパン生地にするときに、部分発酵した冷凍パン生地片の比容が、少なくとも1.4倍、より好ましくは少なくとも1.6倍、最も好ましくは少なくとも1.8倍まで増加する。パン生地片をさらに発酵することにより得られる体積増加量を確立するために、このようなパン生地片を穏やかな条件の下で解凍し、その間にパン生地片全体の温度が40℃以下のままにし、この後にパン生地片の体積がもはや増加しないような時間までパン生地片を37℃に保つのがよい。最大体積のパン生地片の比容を冷凍した部分発酵パン生地片の比容で割ったのが、増加の倍率に等しい。
部分発酵パン生地片の重大な特徴は、これを本発明方法に従ってベークしたときに体積を増加させる能力にある。典型的には、第1の加熱工程の間に、冷凍パン生地片の比容が、少なくとも1.7ml/g、好ましくは少なくとも1.9ml/g、より好ましくは少なくとも2.0ml/gに増加する。通常、第1の加熱工程の終わりに、パン生地片の比容は5.6ml/gを超えないであろう。好ましくは、第1の加熱工程の終わりに、比容は5.0ml/gを超えないであろう。
本発明方法は、特に、さらなるパン生地の発酵および/または膨張の結果として、比較的高い比容を示すベーク製品の調製を可能にする。典型的には、前記ベーク製品は、少なくとも4.0ml/gの比容、好ましくは4.2ないし6.0ml/gの比容を有する。
本発明者は、次のベーキング工程は、オーブンの内部雰囲気を再循環する第1段階と、それに続く、オーブンの露点温度を50℃未満に維持するのに十分高速に内部雰囲気を補充する別の段階を含んでいる場合に、特に良好な結果を生じることを見出した。
本発明は、比較的短時間で冷凍パン生地片から高品質のベーク製品が得られるという利点を与える。フリーザーから冷凍パン生地を取り出した後、高品質な完全にベークした製品を120分以内に得ることができる。第1の加熱工程と次のベーキング工程の組み合わせを、好ましくは15から90分、より好ましくは20から80分のうちに完了する。
本明細書において前に述べたように、本発明の利点は、比較的大きなパン生地片、特にこのパン生地片の重量が少なくとも400g、特に少なくとも600g、たとえば600〜1000gである場合に、特に著しい。このような比較的大きな冷凍パン生地片は、特にフリーザーから直に焼き上げると亀裂形成と裂け目形成を起こしやすい。
ベーキング後の冷凍パン生地片の外観を決定する別の重要な要因は、パン生地片の形状とその比容である。薄い円筒形のパン生地片は、同じ重量のより太い円筒形またはより太い概して球形のパン生地片よりも裂け目形成および亀裂形成の問題を起こしにくい。同様に、比容が高いパン生地片は、比容がより低い同様のパン生地片より裂け目と亀裂の発生が少ない。したがって、本発明の利点は、パン生地片の最小径(cm)を比容(ml/g)で割ったものが2.0を超えるパン生地片で特に著しい。さらにより好ましくは、本発明方法は、後者の比が2.5を超え、最も好ましくは3.0を超える冷凍パン生地片のベーキングに用いられる。
本発明は、種々のパン生地ベースのベーカリー製品の調製に適切に用いることができる。この方法を、パンを調製するのに用いた場合に最良の結果が得られる。パンという用語は、積層したパン生地から得られるパン製品たとえばクロワッサンも包含する。しかし、最も好ましくは、本発明方法では積層していないパン生地を用いる。
本発明を、以下の例によって、さらに説明する。

例1
400gと800gのホワイトブルーマーパン(white bloomer bread)および800gのマルチグレインブルーマーパン(multi-grain bloomer bread)を以下のレシピに基づいて調製した(ベーカーズ%)。
ホワイトブルーマー マルチグレインブルーマー
小麦粉 100 100
水 65 70
種子 20
イースト 2.5 3.5
パン改良剤 6.5 6.5
食塩 2 2.5
成分をスパイラルミキサーで約3分間ゆっくり混合し、つづいて約7分間高速混合することによって、上記の成分からパン生地を調製した。得られたパン生地を、各々950gのパン生地片に分けた。パン生地片を15分間ねかせた。次に、パン生地片を34℃、80%の相対湿度で60分間発酵した。発酵直後に、部分発酵パン生地片を−35℃で75分間冷凍した。次に、冷凍パン生地片をプラスチックバッグに移し、これを密封して−20℃で貯蔵した。
こうして得られた冷凍パン生地片を、通常のベーキングプロセスと本発明によるベーキングプロセスによって焼き上げた。使用したベーキング条件を以下の表にまとめる。
Figure 2007504820
通常の方法では、0.03リットルの水蒸気をkgパン生地あたりで注入した。本発明の方法では、0.18リットルの水蒸気を注入した。
従来のベーキングプロセスにより得られたパンは、本発明によるベーキング方法で得られたパンの比容より実質的に低い比容を示すことがわかった。通常の方法により得られたパンは、非常に不規則で、でこぼこの形状を有し、鈍く光沢がなくごつごつした外観と不規則な内相(非常にすきのある構造と非常に緻密な構造の組み合わせ)を示した。対照的に、本発明の方法で得られたパンは非常に規則的な形状と、あわせて光沢のある外観および規則的なすきの少ない内相構造を有していた。
例2
クラスティーロール(crusty roll)(70g)を以下のレシピに基づいて調製した(ベーカーズ%)。
小麦粉 100
水 65
イースト 2.5
パン改良剤 6.5
食塩 2
成分をスパイラルミキサーで約3分間ゆっくり混合し、つづいて約7分間高速混合することによって、上記の成分からパン生地を調製した。得られたパン生地を、各々70gのパン生地片に分けた。パン生地片を34℃、80%の相対湿度で60分間発酵した。発酵直後に、部分発酵パン生地片を−35℃で30分間冷凍した。冷凍パン生地片をプラスチックバッグに移し、密封し、−20℃で貯蔵した。
こうして得られた冷凍パン生地片を例1に記載したように本発明による方法で焼き上げた。オーブンから得られたクラスティーロールは、このタイプの製品で典型的な比容、形状および内相構造を有していた。
例3
クロワッサン(65g)を以下のレシピに基づいて調製した(ベーカーズ%)。
小麦粉 100
水 56
イースト 5
パン改良剤 5
食塩 2
マーガリン 40
成分(マーガリンを除く)をスパイラルミキサーで約3分間ゆっくり混合し、つづいて約7分間高速混合することによって、上記の成分からパン生地を調製した。パン生地を15分間ねかせた。ねかせたパン生地を、マーガリンを用いて16層に積層した。次に、積層したパン生地を三角形に切り、巻いてクロワッサンの形にした。パン生地片を34℃、80%の相対湿度で30分間発酵した。発酵直後に、部分発酵パン生地片を−35℃で30分間冷凍した。冷凍パン生地片をプラスチックバッグに移し、密封し、−20℃で貯蔵した。
こうして得られた冷凍パン生地片を例1に記載したように本発明による方法で焼き上げた。オーブンから得られたクロワッサンは、このタイプの製品で典型的な比容、形状および内相構造を有していた。

Claims (12)

  1. 多段階ベーキングプログラムを用いてオーブン中で冷凍パン生地片をベーキングする方法であって、露天が少なくとも40℃である湿った雰囲気を含むオーブン中で十分に長い時間、冷凍パン生地片を加熱して、パン生地片の外側を少なくとも5mmの深さまで解凍する第1の工程と、温度が少なくとも140℃である乾燥雰囲気を含むオーブン中でパン生地片をベーキングして、柔らかい内相およびクリスピーな褐色の外皮を示すベーク製品を得る次の工程を含む方法。
  2. 第1の加熱工程を通してパン生地片上に凝縮水の層を維持する請求項1記載の方法。
  3. 第1の加熱工程は、露点が少なくとも40℃、好ましくは少なくとも60℃である湿った雰囲気を含むオーブン中で3ないし45分間パン生地片を加熱することを含む請求項1または2記載の方法。
  4. 第1の加熱工程は湿った雰囲気を含むオーブン中で6ないし40分間、好ましくは8ないし30分間パン生地片を加熱することを含む請求項1ないし3のいずれか1項記載の方法。
  5. 第1の加熱工程は15W/m2℃以下の平均熱移動係数によって証明される大部分は静止した雰囲気を含むオーブン中で行われる請求項1ないし4のいずれか1項記載の方法。
  6. 次のベーキング工程は温度が少なくとも150℃である雰囲気を含むオーブン中で少なくとも10分間、好ましくは少なくとも15分間パン生地片をベーキングすることを含む請求項1ないし5のいずれか1項記載の方法。
  7. 次のベーキング工程は少なくとも18W/m2・℃の平均熱移動係数によって証明されるオーブン全体にわたって動的に動く雰囲気を含むオーブン中でパン生地片をベーキングすることを含む請求項6記載の方法。
  8. 冷凍パン生地片は、比容が1.2ないし3.5ml/g、好ましくは1.5ないし3.4ml/gである部分的に発酵した冷凍パン生地片である請求項1ないし7のいずれか1項記載の方法。
  9. 冷凍パン生地片の比容が第1工程の間に少なくとも1.7ml/gに、好ましくは1.9ないし5.6ml/gに増加する請求項1ないし8のいずれか1項記載の方法。
  10. ベーク製品の比容が少なくとも4.0ml/g、好ましくは4.2ないし6.0ml/gである請求項1ないし9のいずれか1項記載の方法。
  11. 第1の加熱工程と次のベーキング工程の組み合わせを15から90分、好ましくは20から80分のうちに完了する請求項1ないし10のいずれか1項記載の方法。
  12. パン生地片は、重量が少なくとも400グラム、好ましくは少なくとも600グラムである請求項1ないし11のいずれか1項記載の方法。
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