JP2007501292A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2007501292A5
JP2007501292A5 JP2006521971A JP2006521971A JP2007501292A5 JP 2007501292 A5 JP2007501292 A5 JP 2007501292A5 JP 2006521971 A JP2006521971 A JP 2006521971A JP 2006521971 A JP2006521971 A JP 2006521971A JP 2007501292 A5 JP2007501292 A5 JP 2007501292A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispersant
oil
prepared
chlorine
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006521971A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007501292A (ja
JP5046644B2 (ja
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority claimed from PCT/US2004/024024 external-priority patent/WO2005012468A1/en
Publication of JP2007501292A publication Critical patent/JP2007501292A/ja
Publication of JP2007501292A5 publication Critical patent/JP2007501292A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5046644B2 publication Critical patent/JP5046644B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

潤滑剤用の混合分散剤
(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮特許出願第60/492,153号(これは、2003年8月1日に出願された)から優先権を主張している。
(発明の背景)
本発明は、潤滑剤添加剤として使用するのに適当な改良分散剤に関する。
種々の型のスクシンイミド分散剤は、公知であり、これらには、塩素含有アルキル化経路により調製された重合体置換アシル化剤(例えば、無水コハク酸)をベースにしたもの、およびいわゆる「熱的」または非塩素アルキル化経路により調製されたものが挙げられる。このような分散剤の多く(特に、塩素経路に由来のもの)は、特に、潤滑剤調合物が高温で数日間から数週間放置された後、その調合物または特にそれらが含有される濃縮物の粘度増加を引き起こすという望ましくない効果がある。現在、この塩素経路アシル化剤と熱的経路アシル化剤との混合物から調製された分散剤は、熱的経路から得た物質が比較的に少量でしか存在していないときでも、塩素経路だけから調製されたものと比較して、粘度増加のレベルが著しく低いことが発見された。このような混合物は、それらを加える潤滑剤の塩素量を低下させることに寄与するという別の利点がある。さらに他の利点には、このような分散剤混合物の濃縮物の粘度が、Clプロセスのみから得た分散剤の濃縮物の粘度よりも低く、取り扱いが容易となることがある。この改善点は、オーバーベース化スルホン酸カルシウム清浄剤を含有する濃縮調合物において、特に著しい。
さらに、本発明の分散剤配合は、密封適合性、腐食保護および耐摩耗性能(これらは、ヘビーデューティーディーゼルエンジン用の最新の低リン低イオウ潤滑剤で必要とされている)の適当なバランスを与えることができる。来のディーゼル油調合物で提案されているイオウおよびリンの削減には、この調合物中のジアルキルジチオリン酸亜鉛(「ZDP」)の量を削減することが必要である。ZDPを削減すると、このオイルの摩耗保護が大きく低下すると予想されている。上記のような塩素経路および熱的経路から得た分散剤を併用することにより、摩耗スクリーニング試験だけでなく(MB Viton(商標)Seal Testで測定されるような)密封適合性試験および(HTCBT試験で測定されるような)腐食試験に合格する調合物が調製できる。
特許文献1(LeSuer、1991年8月20日)は、アシル化剤として有用な置換カルボン酸を調製する方法を開示しており、これは、塩素の存在下にて、オレフィンと酸性試薬(例えば、マレイン酸)とを反応させる工程を包含する。
特許文献2(Kolpら、2000年12月26日)、特許文献3(Pudelskiら、2000年6月20日)は、アミンまたはアルコールと反応させて塩素含量を低下させた分散剤を形成するアシル化剤を開示している。
特許文献4(Wilbyら、1998年2月16日)は、潤滑油組成物用の分散剤/VI改良剤を開示しており、これは、オクタデカンおよび無水マレイン酸のコポリマーとスクシンイミドとの反応生成物を含有し、このスクシンイミドは、ポリアミンおよび非環式ヒドロカルビル置換無水コハク酸から調製される。
米国特許第5,041,622号明細書 米国特許第6,165,235号明細書 米国特許第6,077,909号明細書 米国特許第5,719,108号明細書
(発明の要旨)
それゆえ、本発明は、(1)少なくとも1個のN−H基を有する少なくとも1種のアミン、アルコールまたはアミノアルコールと(2)ヒドロカルビル置換無水コハク酸成分またはその反応性等価物との生成物を含有する分散剤組成物を提供し、ここで、該ヒドロカルビル置換無水コハク酸成分は、以下を含有する:
(a)環状連鎖を介して該ヒドロカルビル置換基に少なくとも1個の無水コハク酸部分が結合した成分20〜95重量%;および
(b)非環状連鎖を介して該ヒドロカルビル置換基に少なくとも1個の無水コハク酸部分が結合した成分5〜80重量%。
別の表現を使えば、本発明は、(1)少なくとも1個のN−H基を有するアミン、アルコールまたはアミノアルコールと(2)ヒドロカルビル置換無水コハク酸またはその反応性等価物との生成物を含有する分散剤組成物を提供し、ここで、該ヒドロカルビル置換無水コハク酸成分は、以下を含有する:
(a)塩素の存在下にてポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させることにより調製された成分20〜95重量%であって、該ポリイソブチレンの鎖の約20%未満は、ビニリデン末端基を含有する;および
(b)前記ポリイソブテン置換無水コハク酸成分()は、塩素の実質的な非存在下にてポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させることにより調製された成分5〜80重量%であって、該ポリイソブチレンの鎖の少なくとも約70%は、ビニリデン末端基を含有する。
本発明は、さらに、ヒドロカルビル置換無水コハク酸またはその反応性等価物の混合物を含有する組成物を提供し、該組成物は、以下を含有する:
(a)環状連鎖を介して該ヒドロカルビル置換基に少なくとも1個の無水コハク酸部分が結合した成分20〜95重量%;および
(b)非環状連鎖を介して該ヒドロカルビル置換基に少なくとも1個の無水コハク酸部分が結合した成分5〜80重量%;
または別の表現を使えば、
(a)塩素の存在下にてポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させることにより調製された成分20〜95重量%であって、該ポリイソブチレンの鎖の約20%未満は、ビニリデン末端基を含有する;および
(b)塩素の実質的な非存在下にてポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させることにより調製された成分5〜80重量%であって、該ポリイソブチレンの鎖の少なくとも約70%は、ビニリデン末端基を含有する。
本発明は、さらに、分散剤の混合物を提供し、該混合物は、以下の混合物を含有する:
(a)塩素の存在下にてポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させそれにより形成された中間体を少なくとも1個のN−H基を有する少なくとも1種のアミン、アルコールまたはアミノアルコールと反応させることにより調製された分散剤20〜95重量%であって、該ポリイソブチレンの鎖の約20%未満は、ビニリデン末端基を含有する;および
(b)塩素の実質的な非存在下にてポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させそれにより形成された中間体を少なくとも1個のN−H基を有する少なくとも1種のアミン、アルコールまたはアミノアルコールと反応させることにより調製された分散剤5〜80重量%であって、該ポリイソブチレンの鎖の少なくとも約70%は、ビニリデン末端基を含有する。
本発明は、さらに、前述の物質を含有する濃縮物および完全に調合された潤滑剤、およびこのような潤滑剤をそこに供給することにより内燃機関を潤滑させる方法を提供する。
(発明の詳細な説明)
種々の好ましい特徴および実施態様は、非限定的な説明によって、以下で記述する。
スクシンイミド分散剤を製造する2つの一般的に使用される方法がある。これらは、ポリアルキレン(典型的には、ポリイソブチレンであるが、また、エチレン共重合体を含めた共重合体)置換基が調製される方法、およびそれが一酸または二酸または無水物部分(特に、無水コハク酸部分またはその反応性等価物)に固定される方法の点で、異なる。便利なプロセス(a)では、イソブチレンは、AlClの存在下にて、重合されて、主に三置換オレフィン(III)および四置換オレフィン(IV)末端基を含有する重合体の混合物が生成され、非常に少量(例えば、20%未満)の鎖だけが、末端ビニリデン基(I)を含有する。代替的な「無塩素」または「熱的」プロセス(b)では、イソブチレンは、BF触媒の存在下にて、重合されて、主に(例えば、少なくとも70%)末端ビニリデン基を含有する重合体の混合物が生成され、これは、少量の四置換末端基および他の構造を有する。これらの物質は、時には、「高ビニリデンPIB」と呼ばれており、また、以下で報告する米国特許第6,165,235号の表1で記述されている:
Figure 2007501292
Figure 2007501292

(a)の従来のポリイソブチレンは、一連の塩素化、脱塩化水素化およびディールス−アルダー反応(これらは、米国特許第6,165,235号で、さらに詳細に記述されている)により、触媒量の塩素の存在下にて、無水マレイン酸と反応して、相当な量のジ−スクシネート化重合体物質が得られ、これは、主に、一般構造(VI)を有すると考えられている:
Figure 2007501292

ここで、Rは、−Hまたは−CHであり、そしてPIBは、反応後のポリイソブテン残基を表わす。以下で示すような特定量のモノ反応環式物質もまた、存在できる:
Figure 2007501292

ある場合には、(a)のヒドロカルビル置換無水コハク酸は、ヒドロカルビル基1個あたり、平均して、1.1個または1.3個〜1.8個の無水コハク酸部分を含有する。また、この生成物の少量(例えば、7または15または18%まで、例えば、7〜15%)は、1種類または他の種類の非環式連鎖によりヒドロカルビル基に結合された無水コハク酸部分を含有し得る。
対照的に、(b)の高ビニリデンポリイソブチレンは、一連の熱的「エン」反応により、塩素の存在下にて、無水マレイン酸と反応して、モノ−およびジ−スクシネート化重合体物質の混合物を生成すると考えられ、後者は、主に、一般構造(VII)を有すると考えられている:
Figure 2007501292

(非環式ジスクシネート化重合体物質)
その二重結合は、その中心炭素原子の周りのいずれかの位置に位置している。BFプロセスから製造されたポリイソブチレンに由来のアシル化剤の調製およびそれらのアミンとの反応は、米国特許第4,152,499号で開示されている。類似の付加物は、ポリイソブチレン以外の重合体を使用して、製造できる;例えば、米国特許第5,275,747号は、モノ−またはジカルボン酸生成部分で置換できる末端エテニリデン不飽和を備えた誘導体化エチレンα−オレフィン重合体を開示している。成分(b)の物質はまた、環状構造を有する物質を少量で含有し得る。しかしながら、これらの環状成分は、主に、塩素経路(プロセス(a))からの物質により提供され、また、これらの非環状成分は、主に、熱的経路(プロセス(b))からの物質により提供される。
上記2種類の生成物(これらはまた、(a)および(b)と呼ばれる)は、本文中にて、また、記述を完全かつ明瞭にする目的のために、それらの構造によって記述され、また、さらに研究することで、描写した構造が不完全であり、ある程度不正確であることが判明し得ることが明らかにあり得ると理解できるはずなので、それらの製造方法(塩素プロセス対非塩素または熱的プロセス)によって記述される。それにもかかわらず、塩素プロセスにより調製された物質は、非塩素プロセスにより調製された物質とは異なり、それらの差が、たとえ最終的にはどのように判明し得るとしても、本発明の性能特性につながるということを認識しておくことは、重要である。例えば、その塩素反応から得られた生成物は、典型的には、特定割合の内部コハク酸官能性(すなわち、その重合体鎖の骨格に沿ったもの)を含むとも考えられるのに対して、このような内部コハク酸官能性は、非塩素物質では、実質的に存在しないと考えられる。この差はまた、本発明の性能において、一定の役割を果たし得る。出願人は、このようないずれの理論的説明にも限定するつもりはない。
これらの無水コハク酸成分の各々のヒドロカルビル置換基は、通常、潤滑油中における所望の溶解度を与えるのに十分な長さであるべきである。それゆえ、成分(a)中のヒドロカルビル置換基の長さは、成分(b)のものと同じである必要はないのに対して、(a)および(b)の各々は、典型的には、少なくとも300、少なくとも800、または少なくとも1200の分子量を有し、例えば、成分(a)の分子量は、少なくとも1200であり得る。この分子量の典型的な上限は、溶解度、価格または他の実用的な要件を考慮して決定され得、5000まで、または2500までであり得る。それゆえ、例えば、成分(a)および(b)のヒドロカルビル置換基は、別個に、300〜5000または800〜2500の分子量を有し得る。
2種類のスクシネート重合体物質の各々は、さらに、アミン、アルコールまたはヒドロキシアミン(好ましくは、ポリアミン)と反応でき、分散剤を形成する。この種の分散剤は、一般に、周知であり、例えば、米国特許第4,234,435号(特に、(a)型について)および米国特許第5,719,108号(特に、(b)型について)で開示されている。
分散剤を調製する際に使用できるアミンには、ポリアミン(例えば、脂肪族、環状脂肪族、複素環または芳香族ポリアミン)が挙げられる。これらのポリアミンの例には、アルキレンポリアミン、ヒドロキシ含有ポリアミン、アリールポリアミンおよび複素環ポリアミンが挙げられる。
アルキレンポリアミンは、次式により表わされる:
Figure 2007501292

ここで、nは、典型的には、1から、または2から10まで、または7まで、または5までの平均値を有し、そして「アルキレン」基は、1個から、または2個から10個まで、または6個まで、または4個までの炭素原子を有する。各R は、別個に、水素、または30個までの炭素原子を有する脂肪族またはヒドロキシ置換脂肪族基である。このようなアルキレンポリアミンの例には、エチレンポリアミン、ブチレンポリアミン、プロピレンポリアミンおよびペンチレンポリアミンが挙げられる。より高級な同族体および関連した複素環アミン(例えば、ピペラジンおよびN−アミノアルキル置換ピペラジン)もまた、含まれる。このようなポリアミンの特定の例には、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、トリス(2−アミノエチル)アミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ヘキサエチレンヘプタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどがある。2種またはそれ以上の上述のアルキレンアミンの縮合により得られるより高級な同族体は、2種またはそれ以上の上記ポリアミンの混合物と同様に、有用である。このようなポリアミンは、「Ethylene Amines」の表題で、Kirk Othmerの「Encyclopedia of Chemical Technology(2版、7巻、22〜37ページ、Interscience Publishers,New York(1965年))に詳細に記述されている。他の有用なタイプのポリアミン混合物には、上記ポリアミン混合物のストリッピングにより、しばしば、ポリアミンボトムスまたは、さらに具体的には、ポリエチレンアミンボトムスと呼ばれる残留物を残して得られるものがある。
他の有用なポリアミンは、米国特許第5,053,152号およびPCT公報WO86/05501で記述されているように、ヒドロキシ化合物とポリアミン反応物(これは、少なくとも1個の第一級または第二級アミノ基を含有する)との縮合反応物である。
あるいは、このヒドロカルビル置換無水コハク酸成分は、アルコールと反応され得、エステル(モノまたはジエステル)を形成し、またはヒドロキシアミンと反応され得、種々の生成物(例えば、エステル、アミド、エステル−アミド、イミド、またはそれらの混合物)を形成する。このようなアルコールまたはヒドロキシアミンを反応させることにより調製される分散剤は、一般に、公知である。
種々の形式の分散剤が周知であるものの、本発明の分散剤は、特別に混合された分散剤(これらは、上記(a)および(b)型の分子を含有する)である点で、従来使用されているものとは区別される。それらは、塩素経路または環状構造含有物質(a)型および熱的経路または直鎖構造含有物質(b)型アシル化剤の混合物とアミン(好ましくは、ポリアミン)(またはアルコールまたはアミノアルコール)とを反応させることにより(すなわち、単一反応で)、またはこの反応から別々に調製された完全な分散剤とこれらの2つの経路を介して製造されたヒドロカルビル置換無水コハク酸成分とを共に混合することにより、いずれかによって、調製できる。さらに、(a)および(b)のアシル化剤が混合され、その混合物がポリアミン、アミノアルコールまたはポリオールと反応される場合、得られた生成物は、得られた分散剤の分子の特定部分に両方の種類の連鎖(環状および直鎖)が存在できるという点で、区別できる。
本明細書中で(a)および(b)と命名した物質の相対量は、このヒドロカルビル置換無水コハク酸成分(その無水物それ自体であろうと、さらに反応されて分散剤を形成しようと)の10または15または20または25〜95重量%が(a)型であり、5〜75または80または85または90重量%が(b)型であるようにされる。代替的な量には、30〜95重量%、または30〜90重量%の(a)、および5〜70重量%または10〜70重量%の(b)が挙げられる。物質(a)および(b)は、典型的には、一緒になって、全体で、この組成物中に存在している無水コハク酸系分散剤(または無水コハク酸成分)の100%となる。あるいは、(a)および(b)に指定される量は、たとえ一定量の他の種類の類似成分が存在し得るとしても、(a)および(b)の全体を基準にできる。ある実施態様では、(a)型の相対量は、50〜90重量%または60〜85重量%、または30、50または60〜80重量%である;そして(b)型の相対量は、10〜50重量%または15〜40重量%または20〜40、50または70重量%である。すなわち、比較的に少量の(b)型物質(直鎖連結または非塩素物質)は、比較的に多量の(a)型物質(環状連結または塩素プロセス物質)と併用でき、そして個々の成分の特性を考慮して予想される値を超えた分散剤調合物の粘度増加の改善(低下)をもたらす。完全に調合した潤滑剤では、(a)型の分散剤の量は、0.5〜10重量%、好ましくは、1.0〜6.0または1.5〜5重量%であり得、そして(b)型の分散剤の量は、0.5〜10重量%、好ましくは、1.0〜9.0または1.5〜6または2〜5重量%であり得る。
この熱的プロセスから調製された分散剤、すなわち、(b)の非環状物質は、ある実施態様では、少なくとも5.7または7.1または8.6の全酸価(TAN)を有し得、そして高くとも29または26または21の全塩基価(TBN)を有し得る。これらの値は、純粋な、すなわち、希釈剤を含まない分散剤についてである。もし、このTANまたはTBNが、通常市販されているオイル希釈物質(これは、例えば、30%の希釈油を含有する)について測定されるなら、対応する値は、例えば、少なくとも4または5または6のTANおよび高くとも20または18また15のTBNに再計算できる。
本明細書中で使用する「ヒドロカルビル置換基」または「ヒドロカルビル基」との用語は、通常の意味で使用され、これは、当業者に周知である。具体的には、それは、分子の残部に直接結合した炭素原子を有しそして炭化水素的性質または主として炭化水素的な性質を有する基を意味する。ヒドロカルビル基の例には、以下が挙げられる:
炭化水素置換基、すなわち、脂肪族置換基(例えば、アルキルまたはアルケニル)、脂環族置換基(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル)、および芳香族置換された芳香族置換基、脂肪族置換された芳香族置換基および脂環族置換された芳香族置換基などだけでなく、環状置換基。ここで、この環は、分子の他の部分により、完成されている(例えば、2個の置換基は、一緒になって、環を形成する);
置換された炭化水素置換基、すなわち、非炭化水素基を含有する置換基。この非炭化水素基は、本発明の文脈では、置換基の主として炭化水素的性質を変化させない(例えば、ハロ(特に、クロロおよびフルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、およびスルホキシ);
ヘテロ置換基、すなわち、本発明の文脈内では、主として炭化水素的性質を有しながら、環または鎖の中に存在する炭素以外の原子を有するが、その他は炭素原子で構成されている置換基。ヘテロ原子には、イオウ、酸素、窒素が挙げられ、ピリジル、フリル、チエニルおよびイミダゾリルのような置換基を包含する。一般に、このヒドロカルビル基では、各10個の炭素原子に対し、2個以下の非炭化水素置換基、好ましくは、1個以下の非炭化水素置換基が存在する。典型的には、このヒドロカルビル基には、このような非炭化水素置換基は存在しない。
本発明の混合ヒドロカルビル置換無水コハク酸または混合ヒドロカルビル置換コハク酸は、特に、本発明の混合分散剤は、潤滑粘性のあるオイル中で調製できるか使用できる。これらの分散剤が潤滑粘性のあるオイル中で(別々にまたは一緒に)合成されるとき、得られた市販用生成物は、典型的には、40〜60%のオイル(例えば、「濃縮物形成量」)を含有する。このような濃縮物は、30〜80%のオイルまたは45〜55のオイルを含有する濃縮物と同様に、特に、もし、唯一の分散剤が塩素プロセスで調製されたものであるなら、通常、熟成した際に、前記粘度増加を受けやすい。本発明の利点の1つが特によく明らかとなるのは、このような濃縮物においてである。すなわち、この粘度の増加は、この分散剤の比較的に少ない割合でも非塩素または熱的生成物であるとき、著しく低下される。
完全に調合した潤滑剤で使用するとき、全ての原料(市販等級の種々の成分に存在している希釈油を含めて)に由来の潤滑粘性のあるオイルの量は、典型的には75〜98重量%、好ましくは、78〜96重量%または80〜94重量%である。
本発明の混合分散剤組成物に熱的生成物が存在することで、この組成物および得られた完全に調合した潤滑剤に存在している塩素の量を減らすという利点がある。例えば、この完全に調合した潤滑剤は、もちろん、ある程度まで、所定潤滑剤で使用される分散剤パッケージの量に依存するが、この分散剤組成物に起因するかそこから生じる塩素を60ppm以下、あるいは、50ppmまで、または40ppmまで、または30ppmまで、または20ppmまでで含有し得る。この分散剤の混合物それ自体は、5000ppm以下、あるいは、2000ppmまで、または1000ppmまで、または800ppmまでの塩素を含有し得る。(これらの数値は、通常の量(典型的には、およそ50%)の希釈油を欠いた分散剤について、示されている。それゆえ、この分散剤混合物は、希釈油も含めると、それぞれ、約2500ppmまで、1000ppmまで、500ppmまで、または400ppmまでのClを含有できることになる)。もし、それに応じてより多い量の非塩素プロセス分散剤が使用されるなら、より少ない量ともなる。
本発明の潤滑油組成物で使用される基油は、the American Petroleum Institute(API)Base Oil Interchangeability Guidelinesで指定された第I〜V族の基油のいずれかから選択され得る。これらの5つの基油群は、以下のとおりである:
Figure 2007501292

第I族、第II族、第III族は、鉱油ベースストックである。従って、この潤滑粘性のあるオイルには、天然または合成潤滑油およびそれらの混合物が挙げられる。鉱油および合成油(特に、ポリアルファオレフィン油およびポリエステル油)の混合物は、しばしば、使用される。
天然油には、動物油および植物油(例えば、ヒマシ油、ラード油および他の植物酸エステル)だけでなく、鉱物性の潤滑油(例えば、液状の石油オイル、およびパラフィンタイプ、ナフテンタイプまたは混合したパラフィン−ナフテンタイプであって、かつ溶媒処理された鉱物性潤滑油または酸処理された鉱物性潤滑油)が包含される。水素処理油または水素化分解油は、有用な潤滑粘性のあるオイルの範囲内に含まれる。
石炭またはけつ岩から誘導される潤滑粘性のあるオイルもまた、有用である。合成の潤滑油には、以下の炭化水素油およびハロ置換炭化水素油が包含される。この炭化水素油およびハロ置換炭化水素油には、例えば、重合されたオレフィンおよびインターポリマー化されたオレフィンおよびそれらの混合物、アルキルベンゼン、ポリフェニル(例えば、ビフェニル、テルフェニルおよびアルキル化されたポリフェニル);アルキル化されたジフェニルエーテルおよびアルキル化されたジフェニルスルフィドおよびそれらの誘導体、それらの類似物および同族体がある。
アルキレンオキシド重合体およびインターポリマーおよびそれらの誘導体、および末端水酸基が、例えば、エステル化またはエーテル化により修飾されたものは、使用できる知の合成潤滑油の他のクラスを構成する。
使用できる合成潤滑油の他の適当なクラスには、ジカルボン酸のエステル、およびC〜C12モノカルボン酸およびポリオールまたはポリオールエーテルから製造したものが包含される。
他の合成潤滑油には、リン含有酸の液状エステル、重合体テトラヒドロフラン、シリコンベース油(例えば、ポリアルキル−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−またはポリアリールオキシ−シロキサン油およびシリケート油)が挙げられる。
水素処理したナフテン油もまた公知であり、そしてフィッシャー−トロプシュ気液合成手順により調製されたオイルおよび他の気液オイルと同様に、使用できる。1実施態様では、本発明の分散剤混合物は、気液オイルで使用するとき、有用である。
未精製油、精製油および再精製油(これは、上で開示のタイプの天然油または合成油のいずれかである;これは、これらのいずれかの2種またはそれ以上の混合物であってもよい)は、本発明の組成物中で用いられ得る。未精製油とは、天然原料または合成原料から、さらに精製処理することなく、直接得られるオイルである。精製油は、1種またはそれ以上の特性を改良するべく、1段またはそれ以上の精製段階でさらに処理されたこと以外は、未精製油と類似している。再精製油は、すでに使用された精製油に、精製油を得るのに用いた工程と類似の工程を適用することにより、得られる。このような再精製油は、消費された添加剤、および油の分解生成物を除去するべく指示された方法により、しばしばさらに処理される。
この完全に調合した潤滑剤は、典型的には、また、ある種の多数の追加成分のいずれかを含有するか(または除外でき)、これらは、ある程度、それがエンジン潤滑剤(例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、2または4サイクルエンジン)として使用されるのか、変速機油(例えば、自動変速機、手動変速機、連続可変変速機用のもの)として使用されるのか、農業用トラクター油として使用されるのか、油圧作動液として使用されるのか、グリース成分として使用されるのか、他の潤滑剤として使用されるかに依存している。この完全に調合した潤滑剤は、例えば、その潤滑剤をエンジン(例えば、クランク室)に供給することにより、そしてエンジンを操作することにより、内燃機関を潤滑させるのに使用できる。エンジン潤滑剤は、典型的には、本発明の分散剤に加えて、イオウおよびリンの1種またはそれ以上の金属含有清浄剤および/または1種またはそれ以上の金属含有化合物だけでなく、他の成分を含有する。
金属含有清浄剤は、しばしば、オーバーベース化物質である。オーバーベース化物質は、別に、オーバーベース化塩またはスーパーベース化塩と呼ばれるが、一般に、単一相の均一なニュートン系であり、これは、その金属および金属と反応される特定の酸性有機化合物の化学量論に従って中和するために存在している金属含量よりも過剰の金属含量により、特徴付けられる。これらのオーバーベース化物質は、酸性物質(典型的には、無機酸または低級カルボン酸、好ましくは、二酸化炭素)と、以下を含有する混合物とを反応させることにより、調製される:酸性有機化合物、該酸性有機物質用の少なくとも1種の不活性有機溶媒(鉱油、ナフサ、トルエン、キシレンなど)を含む反応媒体、化学量論的に過剰な金属塩基、および促進剤(例えば、フェノールまたはアルコール)。
この酸性有機物質は、通常、オイル中で一定の溶解度を与えるのに十分な数の炭素原子を有する。過剰な金属量は、通常、金属比で表わされる。「金属比」との用語は、この酸性有機化合物の当量に対する金属の全当量の比である。中性の金属塩は、金属比1を有する。正塩中に存在する金属の4.5倍の金属を有する塩は、3.5当量過剰の金属、すなわち、4.5の金属比を有する。このようなオーバーベース化物質は、当業者に周知である
。スルホン酸、カルボン酸(サリチレートを含めて)、フェノール、ホスホン酸、およびそれらのいずれかの2種またはそれ以上の混合物の塩基性塩を製造する技術を記述している特許には、米国特許第2,501,731号;第2,616,905号;第2,616,911号;第2,616,925号;第2,777,874号;第3,256,186号;第3,384,585号;第3,365,396号;第3,320,162号;第3,318,809号;第3,488,284号;および第3,629,109号が挙げられる。オーバーベース化サリゲニン誘導体清浄剤(特に、マグネシウムサリゲニン)は、米国特許第6,310,009号で記述されている。オーバーベース化サリキサレート清浄剤(特に、カルシウムサリキサレート)は、米国特許第6,200,936号で記述されている。本発明は、オーバーベース化スルホン酸カルシウム清浄剤と併用するとき、特に有効である。
完全に調合した潤滑剤中の清浄剤成分の量は、もし存在するなら、典型的には、0.5〜10重量%、好ましくは、1〜7重量%、さらに好ましくは、1.2〜4重量%である。濃縮物中でのその濃度は、それに対応して、例えば、5〜65重量%まで増やされる。
イオウおよびリンの金属含有化合物は、典型的には、次式の塩である:
Figure 2007501292

ここで、RおよびRは、別個に、3個〜30個の炭素原子を含有するヒドロカルビル基であり、これらは、五硫化リンとアルコールまたはフェノールとを反応させて式(RO)(RO)P(=S)−SHに相当するOO−ジヒドロカルビルホスホロジチオ酸を形成することにより、容易に得ることができる。塩基性金属化合物(好ましくは、酸化亜鉛)は、それと反応され、得られた金属化合物は、好ましい場合には、次式で表わされる:
Figure 2007501292

ここで、RおよびRは、別個に、ヒドロカルビル基であり、これらは、好ましくは、アセチレン性不飽和(通常、また、エチレン性不飽和)を含まない。それらは、典型的には、アルキル、シクロアルキル、アラルキルまたはアルカリール基であり、そして3個〜20個の炭素原子、好ましくは、3個〜16個の炭素原子、最も好ましくは、13個までの炭素原子(例えば、3個〜12個の炭素原子)を有する。反応してRおよびRを生じるアルコールは、第一級アルコールと第二級アルコールとの混合物(例えば、2−エチルヘキサノールまたは4−メチル−2−ペンタノールとイソプロパノールとの混合物)であり得る。このような物質は、しばしば、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、または単に、ジチオリン酸亜鉛と呼ばれる。それらは、周知であり、そして潤滑剤調合の当業者に容易に入手できる。
完全に調合した潤滑剤中のジチオリン含有酸の金属塩の量は、もし存在するなら、典型的には、0.1〜4重量%、好ましくは、0.5〜2重量%、さらに好ましくは、0.75〜1.25重量%である。低リン組成物では、このリン含有酸の金属塩(例えば、ZDP)の量は、著しく低下でき、そして0.05〜2.5重量%、または0.1〜1.5重量%、または0.3〜1.1重量%、または0.5〜0.8重量%で存在する。低リン低イオウディーゼル油調合物は、0.05%のP(例えば、0.01〜0.1%、または0.01〜0.08%、または0.02〜0.08%、または0.03〜0.06%のP)および0.2%のS(例えば、0.05〜5%または0.1〜0.3%のS)を含有し得る。同様に、この完全に調合した潤滑剤中の金属化合物(ZDP、金属清浄剤および他の原料に由来のもの)の量は、1.2%未満の硫酸塩灰分(ASTM D−874)、または1.0%未満の硫酸塩灰分を生じるように、制限され得る。1実施態様では、本発明の物質から調製された潤滑剤は、0.5%未満のイオウ、0.11%未満のリン、および1.2%未満の硫酸塩灰分を含有する。他の実施態様では、これらの潤滑剤は、0.4%未満または0.2%未満のイオウ、0.08%未満または0.05%未満のリン、および1%未満または0.5%未満の硫酸塩灰分を含有する。これらの限度は、互いと無関係に、変えられ得る。比較的に少ない量の硫酸塩灰分、リンおよびイオウを含有する調合物は、時には、「低SAPS」調合物と呼ばれる。本発明の物質は、「高SAPS」調合物または「低SAPS」調合物のいずれかで、使用できる。
存在し得る他の添加剤には、追加分散剤(例えば、追加スクシンイミド分散剤、マンニッヒ分散剤、エステル含有分散剤および重合体分散剤(分散剤−粘度調整剤))が挙げられる。これらの分散剤のいずれか(本発明の分散剤を含めて)はまた、種々の試薬のいずれかとの反応により、後処理できる。これらには、尿素、チオ尿素、ジメルカプトチアジアゾール、二硫化炭素、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、炭化水素置換無水コハク酸、ニトリル、エポキシド、ホウ素化合物およびリン化合物がある。このような処理を詳述している参考文献は、米国特許第4,654,403号で列挙されている。
さらに他の化合物には、腐食防止剤、極圧剤および耐摩耗剤(ジチオリン酸エステルを含めて);塩素化脂肪族炭化水素;ホウ素含有化合物(ホウ酸エステルを含めて)(これは、例えば、800ppmまでのホウ素を与える量で、存在し得る);およびモリブデン化合物が挙げられる。摩擦調整剤もまた、モリブデン塩(例えば、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン)および脂肪化合物(例えば、グリセロールモノオレエート)または脂肪アミン(例えば、エトキシ化アミン(例えば、ポリオキシエチレンタロアルキルアミン(例えば、Ethomeen(商標)T/12)))のような物質を含めて、存在できるが、本発明の利点の一部は、摩擦調整剤(例えば、グリセロールモノオレエート)を含有しない調合物において、さらにはっきりと明らかとなる。粘度向上剤もまた存在し得、これには、ポリイソブチレン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ジエン重合体、ポリアルキルスチレン、アルケニルアリール共役ジエン共重合体、ポリオレフィンおよび多官能性粘度向上剤(前記分散剤−粘度調整剤)が挙げられる。流動点降下剤は、他の添加剤であるが、通常、ポリメタクリレート、スチレン系重合体、架橋アルキルフェノールまたはアルキルナフタレンのような物質を含む。例えば、C.V.Smalheer and R.Kennedy Smithによる「Lubricant Additives」(Lesius−Hiles Company Publishers,Cleveland,Ohio、1967)の8ページを参照。消泡剤は、安定な泡の形成を少なくするか防止するのに使用でき、これには、シリコーンまたは有機重合体が挙げられる。これらの消泡組成物および追加消泡組成物の例は、Henry T.Kernerによる「Foam Control Agents」(Noyes Data Corporation,1976)の125〜162ページで記述されている。酸化防止剤もまた、典型的には、含まれ、これらは、典型的には、芳香族アミンまたはヒンダードフェノール型(PCT公開出願WO01/74978で記述されているようなエステル含有ヒンダードフェノールを含めて)である。1実施態様では、ヒンダードフェノール酸化防止剤の量は、1.0〜5.0%であり得、そしてアリールアミン酸化防止剤の量は、0.1〜4.0%であり得る;これらの酸化防止剤は、別々に、または組み合わせて、使用できる。本発明と併用され得るこれらの添加剤および他の添加剤は、米国特許第4,582,618号(14欄、52行〜17欄、16行(これらの行を含めて))で、さらに詳細に記述されている。
上記物質のいくつかは、最終調合物中で相互作用し得、その結果、最終調合物の成分は、最初に加えたものとは異なり得ることが知られている。例えば、金属イオン(例えば、清浄剤のもの)は、他の分子の他の酸性部位に移動できる。そのように形成された生成物は、本発明の組成物をその目的用途で使用すると形成される生成物を含めて、簡単に記述できない場合がある。それにもかかわらず、このような全ての改良および反応生成物は、本発明の範囲内に含まれる;本発明は、上記成分を混合することにより調製された組成物を包含する。
(塩素経路ヒドロカルビル置換無水コハク酸の合成)
(調製実施例A)
四ッ口5L丸底フラスコ(これには、オーバーヘッド攪拌機、熱電対付きサーモウェル、表面下気体入口チューブ、および適当な冷却器およびトラップを備え付けた)に、通常のポリイソブテン(
Figure 2007501292

、AlCl触媒を使用して調製した)3000gおよび無水マレイン酸101gを加える。その混合物を、撹拌しつつ、146℃まで加熱する。その温度を165℃まで上げつつ、5時間にわたって、塩素ガス(39.5g)を加える。次いで、この混合物を、2時間にわたって、182℃まで加熱し、そして182℃で、1時間維持する。その温度を193℃まで上げつつ、5時間にわたって、塩素ガス(45.7g)を追加する。この混合物を、さらに、196℃まで加熱し、そして5時間維持し、その後、表面下の窒素パージと共に、215℃で、25時間維持する。
(非塩素ヒドロカルビル置換無水コハク酸)
(調製実施例B)
四ッ口1Lフラスコ(これには、調製実施例Aと実質的に同じものを備え付けた)に、
Figure 2007501292

の高ビニリデンポリイソブチレン500gおよび無水マレイン酸110gを充填する。その混合物を、撹拌しつつ、3時間にわたって、203℃まで加熱し、この温度で、24時間維持する。次いで、この混合物を、真空下(0.7kPa[5mmHg]未満)にて、1時間にわたって、210℃まで加熱して、揮発性物質を除去する。その生成物をオイルで希釈し、そして濾過して、40重量%のオイルを含有する生成物を得る。
(調製実施例C)
Figure 2007501292

高ビニリデンポリイソブチレン500gおよび無水マレイン酸68gを使用すること以外は、調製実施例Bを実質的に繰り返す。その生成物は、30%のオイルを含有する。
(分散剤の合成)
(調製実施例D)
四ッ口1L丸底フラスコ(これには、オーバーヘッド攪拌機、熱電対付きサーモウェル、冷却器付きディーン−スタークトラップおよび表面下入口付き等圧滴下漏斗を備え付けた)に、実施例Aのように調製した生成物300gおよび鉱油253gを充填する。その混合物を、撹拌しつつ、110℃まで加熱し、そして2.8L/h(0.1ft/hr)で、窒素流を開始する。この反応混合物に、0.5時間にわたって、ポリエチレンアミンボトムス(これは、HPA−X(商標)として、Dowから入手できる)14gを加え、添加が完了した後、その混合物を、110℃で、0.5時間維持する。この混合物を155℃まで加熱し、そして窒素を流しつつ、5時間保持する。この混合物に濾過助剤を加え、それを濾過して、オイル中の分散剤生成物を得る。
(調製実施例E)
調製実施例Bの物質から、類似の分散剤を調製する。
(調製実施例F)
調製実施例Cの物質から、類似の分散剤を調製する。
(調製実施例G)
2Lフラスコ(これには、調製実施例Dと同じように、備え付けた)に、鉱油327gと共に、調製実施例Aのように調製した生成物350gおよび調製実施例Bのように調製した生成物250gを充填する。その混合物を、撹拌しつつ、110℃まで加熱し、そして2.8L/h(0.1ft/hr)で、窒素流を開始する。この反応混合物に、0.5時間にわたって、ポリエチレンアミンボトムス28gを加え、添加が完了した後、その混合物を、110℃で、0.5時間維持する。この混合物を155℃まで加熱し、そして窒素を流しつつ、5時間保持する。この混合物に濾過助剤を加え、それを濾過して、オイル中の分散剤生成物を得る。
(実施例1〜12)
以下の表2で示すように、その熱的生成物および塩素プロセス生成物の割合を変えつつ、上記調製実施例で一般に報告したように、無水コハク酸の混合物から、分散剤を調製する。各分散剤組成物は、濃縮物の形状であり、これは、45%希釈油、55%活性化学物質を含有する。この分散剤組成物の粘度は、65℃で8時間貯蔵した後、この分散剤を含有する特定の添加剤濃縮調合物についての粘度上昇割合と共に、報告する:
Figure 2007501292

比較例
a−添加剤濃縮物であって、これは、約50重量%の指定分散剤(希釈油を含めて)および少量で通常量のジアルキルジチオリン酸亜鉛、酸化防止剤、スルホン酸カルシウム清浄剤および消泡剤を含有する。
b−「a」と類似の調合物であって、ここで、この添加剤パッケージは、約49%の指定分散剤および約1.9%のグリセロールモノオレエート(粘度上昇を改善することが知られている添加剤)を含有する。
c−「a」と類似の調合物であって、ここで、この添加剤パッケージは、約47%の指定分散剤だけでなく、約3.7%のグリセロールモノオレエートおよび1.9%のヒマワリ油を含有する。
e−分散剤であって、これは、
Figure 2007501292

ポリイソブテン−無水コハク酸(塩素プロセス)および指定量の
Figure 2007501292

ポリイソブテン−無水コハク酸(熱的プロセス)から調製され、CO:N比=1:0.9で、ポリエチレンポリアミンボトムスと反応される。
f−CO:N比=6:5以外は、「e」のように調製された分散剤。
g−その熱的プロセス物質が
Figure 2007501292

ポリイソブテンを使用して調製されること以外は、「e」のように調製された分散剤。CO:N比=1:0.9。
表2の結果から、20〜40%の熱的プロセス無水コハク酸物質を含有する組成物が塩素量の低下を示し、また、
Figure 2007501292

ポリイソブテンから調製された熱的プロセス生成物の場合、熟成した際に、粘度上昇に対する抵抗の改善を示すことが明らかとなる。粘度挙動の改善は、グリセロールモノオレエートを殆どまたは全く含有しない調合物において、より顕著である。
(実施例13〜20)
CO:N比が表3の脚注で示したとおりであること以外は、表2の「g」の物質のような混合物から、追加分散剤を調製し、そして添加剤濃縮物d中で試験する。65℃で8週間後の粘度上昇の結果は、表3で報告する:
Figure 2007501292

比較例
d−添加剤濃縮物であって、これは、約46重量%の指定分散剤(希釈油を含めて)および少量で通常量のジアルキルジチオリン酸亜鉛、酸化防止剤、スルホン酸カルシウム清浄剤、カルシウムフェネート清浄剤、約13%の追加Cl経路分散剤(表で指定したものに加えて)、アミド摩擦調整剤および消泡剤を含有する。
h−CO:N=6:5、55%オイル、45%活性化学物質を含有する分散剤
i−CO:N=1:1、53%オイル、47%活性化学物質を含有する分散剤
(実施例21〜30)
個々の分散剤を通常の成分と共にブレンドして、表3の組成「d」と同じ追加添加剤を有する濃縮物を形成することにより、分散剤混合物を調製する。65℃で8週間後の粘度上昇の結果は、表4で提示する:
Figure 2007501292

比較例
j−濃縮物は、Clプロセス分散剤(これは、調製実施例1のように調製したポリイソブテン無水コハク酸およびポリエチレンアミンボトムスから調製される)および熱的プロセス分散剤(これは、調製実施例Cのように調製したポリイソブテン無水コハク酸から調製される)を含有し、各分散剤は、6:5のCO:N比を有し、そして45%の化学物質、55%のオイルを含有する。
k−濃縮物であって、これは、各分散剤が1:1のCO:N比を有し、そして47%の化学物質、53%のオイルを含有すること以外は、jで記述したような分散剤混合物を含有する。
(実施例31〜37)
以下は、熱的プロセス分散剤の割合が増加すると次第にClレベルが低下して100℃で良好な粘度性能を示す実施例である。それらの物質は、他の特定の調合物と同様に、試験した範囲にわたって、貯蔵後の粘度上昇に殆どまたは全く差ない。このことは、特定の調合物(多分、それらが、比較的に低いCO:N比(例えば、0.9:1未満)を有するので)が、本発明の非存在下でも、それ程「粘度クリープ」を示さないことによると考えられる。
Figure 2007501292

比較例であって、これは、実施例32〜34とは異なるバッチのCl系物質から調製した。
l−CO:N=0.77:1、50%のオイル、50%の活性化学物質を有する分散剤であって、これは、(215℃の最終加熱なしで)調製実施例Aのように調製された無水コハク酸と調製実施例Bの物質との示した量の混合物から調製した。
m−調製実施例Bの物質を調製実施例Cの物質で置き換えたこと以外は、「l」と同じ分散剤。
n−添加剤濃縮物であって、これは、約55重量%の指定分散剤(希釈油を含めて)および少量で通常量のジアルキルジチオリン酸亜鉛、チアジアゾール腐食防止剤、酸化防止剤、スルホン酸カルシウム清浄剤、カルシウムフェネート清浄剤および消泡剤を含有する。
(実施例38〜39−ディーゼル潤滑剤調合物)
ディーゼルエンジン潤滑剤調合物に特徴的な2種の調合物を調製するが、これらは、低いイオウおよびリン含量を有し、そして本発明の混合分散剤を含有する。示したように、通常のディーゼルエンジン調合物に特徴的な参照調合物もまた、調製する。
(実施例38)
鉱物性基油(混合した200Nおよび100N)(これは、通常の粘度指数向上剤を含有する);
5.0%の塩素プロセススクシンイミド分散剤(これは、
Figure 2007501292

ポリイソブチレン無水コハク酸+ポリエチレンポリアミンに由来し、CO:N比は、1:(1.3〜1.6)であり、50%の希釈油を含む)
3.85%の熱的プロセススクシンイミド分散剤(これは、
Figure 2007501292

ポリイソブチレン無水コハク酸+エチレンポリアミンに由来し、CO:N比は、1:(0.7〜0.8)であり、30%の希釈油を含む)
0.5%のジアルキルジチオリン酸亜鉛
1.3%アルキルのホウ酸塩
3.65%のオーバーベース化CaおよびMg清浄剤(これは、Mgサリゲニン清浄剤を含み、通常希釈油を含む)
5.5%の酸化防止剤
0.6%の耐摩耗添加剤
100ppmの市販のシリコーン消泡剤。
(実施例39)(参照)
10%の塩素プロセススクシンイミド分散剤を使用し、熱的プロセススクシンイミド分散剤を使用しないこと以外は、実施例38の調合物を繰り返す。
実施例38および参照実施例39の調合物を一連の試験にかけるが、これらには、Volkswagen PV 3344密封試験(引張り強度および伸長度のための試験)(これは、試験前に、Parker−Pradifa(商標)SRE AK6フルオロカーボンエラストマーの試験片を、150℃で、全体で282時間にわたって、試験調合物に晒すことを含む)、Mercedes Benzフルオロエラストマー密封試験(引張り強度および伸長度のための試験)(これは、試験調合物中の試験片を、150℃で、168時間加熱して、初期値からの変化%を報告することを含む)、粘度上昇試験(オイルの試料に、200℃で、24時間にわたって、空気を吹き込み、40℃での試料の粘度変化を測定することによる)、HFRR摩耗傷跡試験(ここで、オイルの試料(これは、1%のクメンヒドロペルオキシドで処理した)を使用して、105℃で、500gの荷重の回転していない鋼鉄製ボールを潤滑させ、1mmのストロークで、20Hzで、75分間にわたって、ディスクに擦り込み、得られた摩耗傷跡の直径をμmで報告する)、およびHTCBT腐食試験(ATDM D−6594)が挙げられる。これらの結果を、表6で提示する:
Figure 2007501292

実施例38および参照実施例39の調合物を、さらに、High Temperature Cameron Plint Testにかける。この摩耗試験は、100 Nの荷重および20Hzの周波数で、2.5mmのストローク長で、ボール−オン−フラット接触形状を使って、Plint(商標) TE−77高周波数摩擦機を使用する。オイルの試験試料を、クメンヒドロペルオキシドで前処理する。この試験は、150℃で、75分間行い、それらの結果を、ボール上の摩耗傷跡として、報告する。
Figure 2007501292

これらの結果から、実施例38の調合物が少ない量のジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有するにもかかわらず、本発明の分散剤を含有する調合物が、密封性能、粘度上昇、耐摩耗性能および腐食の点で、通常のベースライン調合物と比較して、同等または優れた性能を示すことが明らかである。
上で引用した各文献の内容は、本明細書中で参考として援用されている。実施例を除いて、他に明らかに指示がなければ、物質の量、反応条件、分子量、炭素原子数などを特定している本記述の全ての数値量は、「約」という用語により修飾されることが分かる。他に指示がなければ、本明細書中で言及した各化学物質または組成物は、その異性体、副生成物、誘導体、および市販等級の物質中に存在すると通常考えられているような他のこのような物質を含有し得る、市販等級の物質であると解釈されるべきである。しかしながら、各化学成分の量は、他に指示がなければ、市販等級の物質に通例存在し得る溶媒または希釈油を除いて、提示されている。同様に、本発明の各要素の範囲および量は、他の要素のいずれかの範囲または量と併用できる。本明細書中で示した上限および下限の量、範囲および比は、別個に組み合わされ得ることが分かる。本明細書中で使用する「本質的になる」との表現には、問題の組成物の基本的で新規な特性に著しく影響を与えない物質が含まれていてもよい。
JP2006521971A 2003-08-01 2004-07-26 潤滑剤用の混合分散剤 Expired - Fee Related JP5046644B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US49215303P 2003-08-01 2003-08-01
US60/492,153 2003-08-01
PCT/US2004/024024 WO2005012468A1 (en) 2003-08-01 2004-07-26 Mixed dispersants for lubricants

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007501292A JP2007501292A (ja) 2007-01-25
JP2007501292A5 true JP2007501292A5 (ja) 2007-09-20
JP5046644B2 JP5046644B2 (ja) 2012-10-10

Family

ID=34115605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006521971A Expired - Fee Related JP5046644B2 (ja) 2003-08-01 2004-07-26 潤滑剤用の混合分散剤

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7615521B2 (ja)
EP (1) EP1651743B1 (ja)
JP (1) JP5046644B2 (ja)
CA (1) CA2535107A1 (ja)
WO (1) WO2005012468A1 (ja)

Families Citing this family (103)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2609318C (en) * 2005-05-20 2013-07-09 Lutek, Llc Materials and processes for reducing combustion by-products in a lubrication system for an internal combustion engine
US20070049504A1 (en) * 2005-09-01 2007-03-01 Culley Scott A Fluid additive composition
EP1996683B1 (en) 2006-02-27 2018-10-17 The Lubrizol Corporation Nitrogen-containing dispersant as an ashless tbn booster for lubricants
WO2008021054A2 (en) 2006-08-07 2008-02-21 The University Of Montana Method for the preparation of organic acids via oxidization using nitric acid
US20090250653A1 (en) * 2006-08-07 2009-10-08 Kiely Donald E Hydroxycarboxylic Acids and Salts
US7989407B2 (en) * 2006-09-22 2011-08-02 Exxonmobil Research And Engineering Company Catalytic antioxidants
US20080146473A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-19 Chevron Oronite Company Llc Lubricating oil with enhanced piston cleanliness control
US20100099588A1 (en) * 2007-01-30 2010-04-22 The Lubrizol Corporation Dispersant Combination for Improved Transmission Fluids
US7897696B2 (en) * 2007-02-01 2011-03-01 Afton Chemical Corporation Process for the preparation of polyalkenyl succinic anhydrides
US20080300154A1 (en) * 2007-05-30 2008-12-04 Chevron Oronite Company Llc Lubricating oil with enhanced protection against wear and corrosion
US20090088352A1 (en) * 2007-09-27 2009-04-02 Chevron U.S.A. Inc. Tractor hydraulic fluid compositions and preparation thereof
JP5775305B2 (ja) 2007-11-15 2015-09-09 ザ ユニバーシティー オブ モンタナ ヒドロキシポリアミドゲル形成剤
US9029304B2 (en) * 2008-09-30 2015-05-12 Chevron Oronite Company Llc Lubricating oil additive composition and method of making the same
CN103003399B (zh) * 2010-05-20 2016-02-10 路博润公司 具有改进的密封和腐蚀性能的低灰分润滑剂
CN103608488B (zh) 2010-11-11 2016-08-10 里弗领袖可再生能源公司 腐蚀抑制组合物
EP2643440A4 (en) 2010-11-24 2013-10-23 Chevron Oronite Co LUBRICATING COMPOSITION CONTAINING FRICTION MODIFIER MIXTURE
BR112013017784A2 (pt) 2011-01-12 2019-09-24 Lubrizol Corp lubrificantes de motor contendo um poliéter
CA2827472C (en) 2011-02-16 2019-08-20 The Lubrizol Corporation Lubricating composition and method of lubricating driveline device
CN103476910B (zh) * 2011-02-17 2017-08-08 路博润公司 具有良好tbn保持力的润滑剂
JP6005135B2 (ja) * 2011-04-21 2016-10-12 リバートツプ・リニユーアブルズ・インコーポレイテツド カルシウム封鎖組成物
CA2837642A1 (en) 2011-06-21 2012-12-27 The Lubrizol Corporation Lubricating composition containing a dispersant
EP2723838B1 (en) * 2011-06-21 2021-10-13 The Lubrizol Corporation Lubricating composition containing a dispersant
CN103857775A (zh) 2011-07-07 2014-06-11 卢布里佐尔公司 提供给二冲程发动机改善的清洁度的润滑剂
WO2013122898A2 (en) * 2012-02-16 2013-08-22 The Lubrizol Corporation Lubricant additive booster system
KR20140143823A (ko) 2012-04-04 2014-12-17 더루우브리졸코오포레이션 미분쇄 장치용 베어링 윤활제
WO2013154958A1 (en) 2012-04-11 2013-10-17 The Lubrizol Corporation Amine terminated and hydroxyl terminated polyether dispersants
US9145340B2 (en) 2012-08-13 2015-09-29 Verdesian Life Sciences, Llc Method of reducing atmospheric ammonia in livestock and poultry containment facilities
US9961922B2 (en) 2012-10-15 2018-05-08 Verdesian Life Sciences, Llc Animal feed and/or water amendments for lowering ammonia concentrations in animal excrement
CA2892939A1 (en) 2012-11-28 2014-06-05 Rivertop Renewables Corrosion inhibiting, freezing point lowering compositions
EP2970809B1 (en) 2013-03-12 2022-05-04 The Lubrizol Corporation Use of lewis acid reaction product in lubricating compositions
US9670124B2 (en) 2013-03-13 2017-06-06 Rivertop Renewables, Inc. Nitric acid oxidation process
CA2905808A1 (en) 2013-03-13 2014-10-02 Rivertop Renewables, Inc. Improved nitric acid oxidation processes
US9346736B2 (en) 2013-03-13 2016-05-24 Rivertop Renewables, Inc. Oxidation process
WO2014158435A1 (en) 2013-03-13 2014-10-02 The Lubrizol Corporation Engine lubricants containing a polyether
US20160108337A1 (en) 2013-05-14 2016-04-21 The Lubrizol Corporation Lubricating Composition and Method of Lubricating a Transmission
CA2914045A1 (en) 2013-05-30 2014-12-04 The Lubrizol Corporation Lubricating composition containing an oxyalkylated hydrocarbyl phenol
US11254620B2 (en) 2013-08-05 2022-02-22 Verdesian Life Sciences U.S., Llc Micronutrient-enhanced polymeric seed coatings
TW201522390A (zh) 2013-08-27 2015-06-16 特級肥料產品公司 聚陰離子聚合物
CA2923561C (en) 2013-09-05 2022-05-03 Verdesian Life Sciences, Llc Polymer-boric acid compositions
EP3039104B1 (en) 2013-09-30 2019-12-04 The Lubrizol Corporation Method of friction control
US20170175027A1 (en) * 2014-03-11 2017-06-22 The Lubrizol Corporation Method of lubricating an internal combustion engine
CN115093893A (zh) 2014-04-25 2022-09-23 路博润公司 多级润滑组合物
WO2015171674A1 (en) 2014-05-06 2015-11-12 The Lubrizol Corporation Lubricant composition containing an antiwear agent
WO2015179687A1 (en) 2014-05-21 2015-11-26 Verdesian Life Sciences, Llc Polymer soil treatment compositions including humic acids
WO2015179552A1 (en) 2014-05-22 2015-11-26 Verdesian Life Sciences, Llc Polymeric compositions
BR112016028067A2 (pt) 2014-05-30 2017-08-22 Lubrizol Corp Amida/éster de alto peso molecular contendo sais de amônio quaternário
MX2016015749A (es) 2014-05-30 2017-04-10 Lubrizol Corp Imida de bajo peso molecular que contiene sales de amonio cuaternario.
SG11201609725XA (en) 2014-05-30 2016-12-29 Lubrizol Corp High molecular weight imide containing quaternary ammonium salts
BR112016028032A2 (pt) 2014-05-30 2017-08-22 Lubrizol Corp Sais de amônio quaternário acoplados
EP3524663A1 (en) 2014-05-30 2019-08-14 The Lubrizol Corporation Imidazole containing quaternary ammonium salts
SG11201609885XA (en) 2014-05-30 2016-12-29 Lubrizol Corp Branched amine containing quaternary ammonium salts
CN111253994B (zh) 2014-05-30 2022-10-04 路博润公司 低分子量含酰胺/酯季铵盐
SG11201609882UA (en) 2014-05-30 2016-12-29 Lubrizol Corp Epoxide quaternized quaternary ammonium salts
CA2953823C (en) 2014-06-27 2022-09-13 The Lubrizol Corporation Lubricating compositions including mixtures of friction modifiers comprising an n-substituted oxalic acid bisamide or amide-ester containing at least two hydrocarbyl groups, and an amide or thioamide
EP3218454B1 (en) 2014-11-12 2022-01-12 The Lubrizol Corporation Mixed phosphorus esters for lubricant applications
WO2016090065A1 (en) 2014-12-03 2016-06-09 The Lubrizol Corporation Lubricating composition containing an oxyalkylated hydrocarbyl phenol
EP3227415B1 (en) 2014-12-03 2022-11-09 The Lubrizol Corporation Lubricating composition containing an oxyalkylated aromatic polyol compound
CN107532102B (zh) 2015-02-26 2021-08-20 路博润公司 芳族清净剂及其润滑组合物
EP3268454B1 (en) 2015-03-10 2023-10-04 The Lubrizol Corporation Lubricating compositions comprising an anti-wear/friction modifying agent
AU2016235352B2 (en) 2015-03-25 2020-05-07 The Lubrizol Corporation Lubricant compositions for direct injection engines
WO2016201204A1 (en) 2015-06-12 2016-12-15 Lubrizol Advanced Materials, Inc. Dispersants for colouration of ceramic tiles using ink jet inks
US10472584B2 (en) 2015-07-30 2019-11-12 Infineum International Ltd. Dispersant additives and additive concentrates and lubricating oil compositions containing same
US11168280B2 (en) * 2015-10-05 2021-11-09 Infineum International Limited Additive concentrates for the formulation of lubricating oil compositions
US11072758B2 (en) 2015-11-06 2021-07-27 Lubrizol Corporation Lubricant composition containing an antiwear agent
EP3371284A1 (en) 2015-11-06 2018-09-12 The Lubrizol Corporation Lubricant composition containing an antiwear agent
US20180355267A1 (en) 2015-12-02 2018-12-13 The Lubrizol Corporation Ultra-low molecular weight amide/ester containing quaternary ammonium salts having short hydrocarbon tails
BR112018011140A2 (pt) 2015-12-02 2018-11-21 The Lubrizol Corporation sais de amônio quaternário que contêm imida com peso molecular ultrabaixo que têm caudas de hidrocarboneto curtas
WO2017184688A1 (en) 2016-04-20 2017-10-26 The Lubrizol Corporation Lubricant for two-stroke cycle engines
WO2017205270A1 (en) 2016-05-24 2017-11-30 The Lubrizol Corporation Seal swell agents for lubricating compositions
EP3380591B1 (en) 2016-05-24 2019-07-10 The Lubrizol Corporation Seal swell agents for lubricating compositions
EP3464525B1 (en) 2016-05-24 2020-04-01 The Lubrizol Corporation Seal swell agents for lubricating compositions
EP3484985B1 (en) 2016-07-15 2022-06-08 The Lubrizol Corporation Engine lubricants for siloxane deposit control
CA3036103A1 (en) 2016-09-14 2018-03-22 The Lubrizol Corporation Lubricating composition and method of lubricating an internal combustion engine
WO2018057678A1 (en) 2016-09-21 2018-03-29 The Lubrizol Corporation Fluorinated polyacrylate antifoam components for lubricating compositions
AU2017330331B2 (en) 2016-09-21 2022-04-07 The Lubrizol Corporation Polyacrylate antifoam components for use in diesel fuels
EP3551324A1 (en) 2016-12-09 2019-10-16 Lubrizol Advanced Materials, Inc. Aliphatic ceramic dispersant obtained by reaction of pibsa with non-polymeric amino ether/alcohol
WO2018118163A1 (en) 2016-12-22 2018-06-28 The Lubrizol Corporation Fluorinated polyacrylate antifoam components for lubricating compositions
CN110997881A (zh) 2017-07-17 2020-04-10 路博润公司 低锌润滑剂组合物
CN111032838A (zh) 2017-07-17 2020-04-17 路博润公司 低分散剂润滑剂组合物
CN111356756A (zh) 2017-11-28 2020-06-30 路博润公司 用于高效发动机的润滑剂组合物
EP3717602B1 (en) 2017-11-30 2024-06-05 The Lubrizol Corporation Hindered amine terminated succinimide dispersants and lubricating compositions containing same
CA3094651A1 (en) 2018-03-21 2019-09-26 The Lubrizol Corporation Novel fluorinated polyacrylates antifoams in ultra-low viscosity (<5 cst) finished fluids
US11702610B2 (en) 2018-06-22 2023-07-18 The Lubrizol Corporation Lubricating compositions
US20220098509A1 (en) 2018-12-10 2022-03-31 The Lubrizol Corporation Lubricating compositions having a mixed dispersant additive package
CN114096648A (zh) 2019-06-24 2022-02-25 路博润公司 性能添加剂的连续声混合和包含性能添加剂的组合物
CN113661185B (zh) * 2019-08-19 2023-12-29 株式会社Lg化学 有机硼酸盐类催化剂、使用它制备异丁烯低聚物的方法和由此制备的异丁烯低聚物
EP4034616A1 (en) 2019-09-26 2022-08-03 The Lubrizol Corporation Lubricating compositions and methods of operating an internal combustion engine
CN114450382A (zh) 2019-09-26 2022-05-06 路博润公司 润滑组合物和运行内燃发动机的方法
CA3154905A1 (en) 2019-10-15 2021-04-22 James D. Burrington Fuel efficient lubricating composition
CN114829556A (zh) 2019-12-18 2022-07-29 路博润公司 聚合物表面活性剂化合物
WO2021158757A1 (en) 2020-02-04 2021-08-12 The Lubrizol Corporation Lubricating compositions and methods of operating an internal combustion engine
WO2021262988A1 (en) 2020-06-25 2021-12-30 The Lubrizol Corporation Cyclic phosphonate esters for lubricant applications
EP4200387A1 (en) 2020-09-22 2023-06-28 The Lubrizol Corporation Diesel engine lubricating compositions and methods of use thereof
WO2022140496A1 (en) 2020-12-23 2022-06-30 The Lubrizol Corporation Benzazepine compounds as antioxidants for lubricant compositions
KR20230162635A (ko) 2021-04-01 2023-11-28 더루브리졸코오퍼레이션 무아연 윤활 조성물 및 이의 사용 방법
EP4337748A1 (en) 2021-05-13 2024-03-20 Ecolab USA, Inc. Synthetic lubricity additives for hydrocarbon fuels
EP4377426A1 (en) 2021-07-29 2024-06-05 The Lubrizol Corporation 1,4-benzoxazine compounds and lubricant compositions containing the same
WO2023023224A1 (en) 2021-08-19 2023-02-23 The Lubrizol Corporation Friction modifiers with improved frictional properties and lubricating compositions containing the same
WO2023133090A1 (en) 2022-01-04 2023-07-13 The Lubrizol Corporation Compounds and lubricant compositions containing the same
WO2024006125A1 (en) 2022-06-27 2024-01-04 The Lubrizol Corporation Lubricating composition and method of lubricating an internal combustion engine
WO2024030592A1 (en) 2022-08-05 2024-02-08 The Lubrizol Corporation Processes for producing radically-functionalized pibsa product derivatives and compositions comprising same
WO2024030591A1 (en) 2022-08-05 2024-02-08 The Lubrizol Corporation Processes for producing reaction products including quaternary ammonium salts
WO2024112665A1 (en) 2022-11-23 2024-05-30 The Lubrizol Corporation Powertrain lubricant containing polyether

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2792730A (en) * 1953-05-14 1957-05-21 Baldwin Lima Hamilton Corp Metal forming
US3381022A (en) * 1963-04-23 1968-04-30 Lubrizol Corp Polymerized olefin substituted succinic acid esters
US3912764A (en) * 1972-09-29 1975-10-14 Cooper Edwin Inc Preparation of alkenyl succinic anhydrides
FR2245758B1 (ja) * 1973-10-01 1978-04-21 Lubrizol Corp
US4110349A (en) * 1976-06-11 1978-08-29 The Lubrizol Corporation Two-step method for the alkenylation of maleic anhydride and related compounds
US4234435A (en) * 1979-02-23 1980-11-18 The Lubrizol Corporation Novel carboxylic acid acylating agents, derivatives thereof, concentrate and lubricant compositions containing the same, and processes for their preparation
US4489194A (en) * 1982-08-09 1984-12-18 The Lubrizol Corporation Carboxylic acylating agents substituted with olefin polymers of high/low molecular weight mono-olefins, derivatives thereof, and fuels and lubricants containing same
US4582618A (en) * 1984-12-14 1986-04-15 The Lubrizol Corporation Low phosphorus- and sulfur-containing lubricating oils
US5041622A (en) * 1988-04-22 1991-08-20 The Lubrizol Corporation Three-step process for making substituted carboxylic acids and derivatives thereof
US5266223A (en) * 1988-08-01 1993-11-30 Exxon Chemical Patents Inc. Ethylene alpha-olefin polymer substituted mono-and dicarboxylic acid dispersant additives
GB8818711D0 (en) * 1988-08-05 1988-09-07 Shell Int Research Lubricating oil dispersants
US5232616A (en) * 1990-08-21 1993-08-03 Chevron Research And Technology Company Lubricating compositions
US5625004A (en) * 1992-07-23 1997-04-29 Chevron Research And Technology Company Two-step thermal process for the preparation of alkenyl succinic anhydride
US5356552A (en) * 1993-03-09 1994-10-18 Chevron Research And Technology Company, A Division Of Chevron U.S.A. Inc. Chlorine-free lubricating oils having modified high molecular weight succinimides
GB9309121D0 (en) * 1993-05-04 1993-06-16 Bp Chem Int Ltd Substituted acylating agents
US5422024A (en) * 1993-12-08 1995-06-06 The Lubrizol Corporation Aqueous functional fluids
AU712427B2 (en) 1994-07-11 1999-11-04 Exxon Chemical Patents Inc. Lubricating oil succinimide dispersants derived from heavy polyamine
US5540851A (en) * 1995-03-02 1996-07-30 The Lubrizol Corporation Dispersant-viscosity improvers for lubricating oil compositions
US5674819A (en) * 1995-11-09 1997-10-07 The Lubrizol Corporation Carboxylic compositions, derivatives,lubricants, fuels and concentrates
GB9523840D0 (en) * 1995-11-22 1996-01-24 Bp Chemicals Additives Lubricating oil additives
US6077909A (en) * 1997-02-13 2000-06-20 The Lubrizol Corporation Low chlorine content compositions for use in lubricants and fuels
US6165235A (en) * 1997-08-26 2000-12-26 The Lubrizol Corporation Low chlorine content compositions for use in lubricants and fuels
US6030929A (en) * 1998-07-27 2000-02-29 The Lubrizol Corporation Mixed carboxylic compositions and derivatives and use as lubricating oil and fuel additives
US6140279A (en) * 1999-04-09 2000-10-31 Exxon Chemical Patents Inc Concentrates with high molecular weight dispersants and their preparation
US6727208B2 (en) * 2000-12-13 2004-04-27 The Lubrizol Corporation Lubricants containing a bimetallic detergent system and a method of reducing NOx emissions employing same
JP4931299B2 (ja) * 2001-07-31 2012-05-16 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 潤滑油組成物
US6632781B2 (en) * 2001-09-28 2003-10-14 Chevron Oronite Company Llc Lubricant composition comprising alkali metal borate dispersed in a polyalkylene succinic anhydride and a metal salt of a polyisobutenyl sulfonate
US6734148B2 (en) * 2001-12-06 2004-05-11 Infineum International Ltd. Dispersants and lubricating oil compositions containing same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5046644B2 (ja) 潤滑剤用の混合分散剤
JP2007501292A5 (ja)
US7238650B2 (en) Low-chlorine, polyolefin-substituted, with amine reacted, alpha-beta unsaturated carboxylic compounds
JP5178197B2 (ja) クランク室油中の燃費向上剤および耐摩耗剤としての酒石酸誘導体およびそれらの調製物
AU2003232886B2 (en) Molybdenum, sulfur and boron containing lubricating oil compositions
US20100286007A1 (en) Tartaric Acid Derivatives as Fuel Economy Improvers and Antiwear Agents in Crankcase Oils and Preparation Thereof
JP6650869B2 (ja) 摩擦制御方法
CA2772646A1 (en) Natural gas engine lubricating oil compositions
CA2752334A1 (en) Method for preventing exhaust valve seat recession
US20070184992A1 (en) Method of improving the acrylic rubber sealant compatibility in an internal combustion engine
JP5379947B2 (ja) 改良された極圧潤滑特性と耐酸化性を有する動力伝達液
JP6837000B2 (ja) 摩耗防止剤/摩擦調整剤を含む潤滑組成物
US10815446B2 (en) Dispersants, method of making, and using same
CA2794654C (en) Method for improving fluorocarbon elastomer seal compatibility
JP5599105B2 (ja) 改善された燃料効率のための船舶ディーゼルシリンダー潤滑油
AU2003293266B2 (en) Molybdenum-containing lubricant for improved power or fuel economy
AU2002345987B2 (en) Low-chlorine, polyolefin-substituted, with amine reacted, alpha-beta unsaturated carboxylic compounds
CA3184110A1 (en) Cyclic phosphonate esters for lubricant applications
JP2006182987A (ja) 潤滑油組成物
AU2002345987A1 (en) Low-chlorine, polyolefin-substituted, with amine reacted, alpha-beta unsaturated carboxylic compounds