JP2007329007A - 点光源バックライト及び液晶表示装置 - Google Patents

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Shinya Okada
慎也 岡田
Kenji Funaki
健治 船木
Masaru Iwatani
勝 岩谷
Mamoru Yabe
衛 矢部
Masafumi Suzuki
雅史 鈴木
Osamu Otani
修 大谷
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Abstract

【課題】点光源を中心とする放射状の輝度ムラ(輝線)が視覚でほぼ認識されない点光源バックライトを提供する。
【解決手段】導光板42の光入射面48に対向する位置には、LED等の発光素子を内蔵した所謂点光源43を配置する。導光板42の光入射面46と対向する位置にはプリズムシート45を配置し、導光板42の光入射面46と反対側の偏向パターン47を形成された面と対向する位置には反射板44を配置する。下面にプリズムパターンが形成されたプリズムシート45にあっては、透光性樹脂マトリックス(ポリカーボネイト樹脂など)内に平均粒子径が1μm以上20μm以下のフィラー(微小な粒子)が均一に分散している。
【選択図】図8

Description

本発明は、点光源バックライトと、当該点光源バックライトを用いた液晶表示装置に関する。
携帯電話やPDA、携帯用音楽プレーヤーなどの携帯用機器では、携帯性と電池の長寿命化が求められる。そのため、これらの携帯用機器に用いる液晶表示装置でも、バックライトの薄型化と低消費電力化が強く望まれている。
上記のような要望を満たすため、バックライトの光源に用いられているLED等の発光素子の数を減らし、数個(好ましくは1個)の発光素子を1箇所に集めて光源を微小化した(このような光源はしばしば点光源と言われており、以下においてもこの用語を用いることがある。)バックライトが利用されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
(従来技術)
図1は上記のような点光源バックライト11の構造を示す概略断面図、図2はその導光板12の裏面図である。この点光源バックライト11は、導光板12の一方端面(以下、光入射面13という。)に対向させて点光源14を配置し、導光板12の一方主面(以下、光出射面15という。)に対向させて拡散プリズムシート16を配置し、導光板12の他方主面(以下、裏面という。)に対向させて反射板17を配置したものである。なお、導光板12に垂直な方向をz軸方向とし、点光源14を中心としz軸方向に直交する方向をr軸方向とし、z軸及びr軸に直交する方向をθ軸方向とする。
導光板12の裏面には、図2に示すように光出射面15に垂直な方向から見たとき、点光源14を中心とする同心円状の円弧の方向に沿うようにして多数の微細な偏向パターン18が凹設されている。偏向パターン18は、三角溝状に凹設されており、点光源14から遠くなるに従ってパターン密度が次第に大きくなるように形成されている。
拡散プリズムシート16は、導光板12の光出射面15と対向する面に円弧状に延びたプリズムパターン19を備え、その反対側の面に拡散パターン20を備えている。
しかして、この点光源バックライト11にあっては、点光源14を点灯させると、点光源14から出射された光pは光入射面13から導光板12内に入射する。導光板12に入射した光pは、導光板12の両主面で反射を繰り返しながら導光板12内を導光し、その途中で偏向パターン18に入射すると、光出射面15に対する入射角が小さくなるように全反射される。そして、偏向パターン18で全反射された光pのうち、光出射面15における全反射の臨界角よりも小さな入射角で光出射面15に入射した光pは光出射面15を透過し、光出射面15とほぼ平行な方向へ向けて外部へ出射される。
光出射面15とほぼ平行な方向へ向けて出射された光pは、拡散プリズムシート16を透過する。そのとき、プリズムパターン19を透過することによって光出射面15から出射された光pは光出射面15にほぼ垂直な方向(正面方向)へ進行方向を曲げられ、点光源バックライト11の正面輝度が向上する。また、光出射面15から出射される光pは指向角が狭いので、プリズムパターン19によって正面方向に曲げられた光の指向角も狭く、正面から少し外れた方向には光pが届きにくい。そのため、拡散プリズムシート16の拡散パターン20によって光pを拡散させ、光pの届く領域を広げている。
また、このような点光源バックライト11では、光の制御性が高く、かつ、光の利用効率が高いので、少ない個数の発光素子によって全体を均一に効率よく光らせることができ、低消費電力化も図れる。
しかしながら、このような点光源バックライト11においては、斜め上方から見たとき、図3に示すように、点光源14を中心とする放射状の輝度ムラ(以下、輝線21という。)が部分的に見え、液晶表示装置に用いたときに視認性が低下するという問題があった。
(輝線について)
ここで、点光源バックライト11の輝線21について説明する。まず、この輝線21は点光源バックライト11に特有の現象であって、冷陰極管などの線状光源を用いたバックライトにおいては発生していなかったことを説明する。
図4に線状光源32を用いたバックライト31を示すが、このバックライト31も導光板33の表面とほぼ平行に光を出射させ、この出射光をプリズムシート34で垂直方向(正面方向)へ偏向させる方式のものである(例えば、特許文献2参照)。以下においては、線状光源32の長さ方向をx軸方向とし、導光板33の光出射面に垂直な方向をz軸方向とし、x軸及びz軸に直交する方向(導光板33の長さ方向)をy軸方向とする。
このバックライト31では、プリズムシート34のプリズム35が伸びている方向は線状光源32と平行となっており、導光板33の裏面に設けられている偏向パターンも線状光源32と平行に配置されている。導光板33の各偏向パターンには線状光源32の各部分からの光が到達するので、偏向パターンに入射する光はz軸方向に比べてx軸方向で大きく広がっている。そのため、プリズムシート34を通過して主軸光線方向がz軸方向となるように曲げられた光も指向角の異方性が大きく、図5に示すように、プリズム35と平行なx軸方向における指向角Δφxが、プリズム35と直交するy軸方向における指向角Δφyに比べてかなり広くなっている。なお、図5でハッチングを施した領域は、プリズムシート34から光が出射される領域(方位)を表わしている。
しかし、このようなバックライト31では、指向角の異方性の方向が均一であってプリズムシート34の光透過位置によらないので、放射状の輝度ムラは発生しない。
これに対し、点光源バックライト11の場合には、いずれの偏向パターン18も、点光源14と各偏向パターン18を結ぶ方向と直交するように配置されているので、導光板12内を伝搬している光pが偏向パターン18で拡散されても、その光pは点光源14と当該偏向パターン18とを結ぶ方向を含み導光板12に垂直な平面(rz平面)内では拡散されるが、光出射面15と平行な平面(rθ平面)内では拡散されることなく直進する。この結果、導光板12の光出射面15から出射され、拡散プリズムシート16を透過して光出射面15に垂直な方向へ曲げられた光の指向角は、図6に示すように、r軸方向で広く、θ軸方向でかなり狭くなっている。なお、図6は拡散プリズムシート16上の各点A、B、Cにおける指向特性を表わしたものであり、この指向特性は、拡散プリズムシート16に垂直な方向に対して一定の角度から見たときの各方位における光強度をそれぞれの中心(A、B又はC)からの距離として表わしたものである。
よって、図6に示すように、ある方向から点光源バックライト11を見たとき、その観察者と点光源14とを結ぶ方向に位置する点Aでは、図6に矢印で示すように光強度の大きな光が観察者に届くが、観察者と点光源14とを結ぶ方向から外れた点B、Cでは、図6に矢印で示すように、光強度の小さな光しか観察者に届かない。そのため、点光源バックライト11を斜め方向から見ると、図3に示すように、点光源14の方向に放射状の輝度ムラ、すなわち輝線21が現れる。
このような指向特性の異方性は、拡散パターン20によって緩和されているが、視覚で認識できない程度にまで完全に緩和させることは困難であり、従来の点光源バックライト11では輝線が見えないようにすることはできなかった。つまり、放射状の輝度ムラ(輝線21)は、点光源と同心円状の偏向パターンを有する点光源バックライトに特有の解決課題である。
(その他の課題)
また、上記のような点光源バックライト11では、その製造工程や組立工程などにおいて、導光板12や反射板17に傷がついたり、拡散プリズムシート16に形成したプリズムパターン等に部分的に傷がついたりした場合には、点光源バックライト11の光学的性能は変化しないにもかかわらず、これらが白点やしみなどの欠点として認識され不良品として処理される結果、点光源バックライト11の生産歩留りが低下してしまうという問題もあった。
特開2003−215584号公報 特開平11−84111号公報
本発明は、点光源を用いた点光源バックライトに特有の課題に着目してなされたものであって、点光源を中心とする放射状の輝度ムラ(面光源装置を斜め上方から見たときに部分的に認識される輝線)が視覚で認識されなくすることにある。また、本発明の別な目的は、製造工程や組立工程などで導光板や反射板に傷がついたり、プリズムシートに部分的に傷がついた場合などに見られる白点などの欠点が認識されなくすることにある。
本発明にかかる点光源バックライトは、点光源と、該点光源から導入した光を面状に広げて光出射面から出射させる導光板と、該導光板の光出射面にプリズム面を対向させて配置されたプリズムシートとからなる点光源バックライトにおいて、前記プリズムシートが、透光性樹脂マトリックス中に1種類又は2種類以上の微小な粒子が均一に分散されたものであることを特徴としている。ここで、点光源とは、数学的な意味における点光源ではなく、LED等の1個又は複数個の発光素子を1箇所に集めて微小化した光源を意味する。また、透光性樹脂マトリックスとは、プリズムシートを構成する母材となる樹脂を指す。
本発明にかかる点光源バックライトにあっては、導光板に対向させてプリズムシートが配置されているので、導光板から出射された光(主光線)の方向をプリズムシートによって曲げることができ、点光源バックライトの正面輝度を向上させることができる。しかも、当該プリズムシートは、透光性樹脂マトリックス中に1種類又は2種類以上の微小な粒子を均一に分散させてプリズムシートの材料自体に光拡散性を持たせているので、光がプリズムシートを通過する際に微小な粒子によって繰り返し散乱され、プリズムシートを通過した光の指向角の異方性が効果的に緩和される。その結果、点光源バックライトの輝度が高い領域と輝度が低い領域との輝度差が小さくなり、点光源バックライトに見られる特有の輝線(点光源を中心とする放射状の輝度ムラ)を解消することができる。
また、点光源バックライトの製造工程や組立工程において、導光板やプリズムシートに点光源バックライトの品質や特性に影響のない程度の傷がついたりしても、微小な粒子で透過光が散乱する結果、これらの傷が視認されず、点光源バックライトの生産歩留りを低下させにくくなる。
また、プリズムパターンに分散させた微小な粒子で光を散乱させるようにしたので、プリズムパターンの表面に凹凸パターンからなる光拡散機能を設ける必要がなく、当該凹凸パターンの成形不良や潰れが無くなる。あるいは、微小な粒子を分散させると共にプリズムパターンの表面に凹凸パターンからなる光拡散機能を設ける場合でも、当該凹凸パターンの凹凸を緩やかにすることができるので、凹凸パターンの成形不良や潰れが生じにくくなる。
また、本発明の点光源バックライトでは、透光性樹脂マトリックスに微小な粒子を均一に分散させてプリズムシートの素材自体に光拡散性を持たせているので、プリズムシートの表面にプリズムパターンや光拡散機能の凹凸などを設けてもプリズムシート素材の光拡散性が損なわれることがない。
本発明にかかる点光源バックライトのある実施態様は、前記プリズムシートが、前記導光板と対向する面と反対側の面に、ほぼ円錐状をした凹部又は凸部を複数配列することにより光拡散機能を付与されたことを特徴としている。かかる光拡散機能によれば、微小な粒子で散乱された光をさらに円錐状の凹部又は凸部からなる光拡散機能によって各方位へほぼ均等に散乱させることができる。
また、本発明にかかる点光源バックライトの別な実施態様は、前記プリズムシートが、前記導光板と対向する面と反対側の面に、一方向に長い複数の凹部又は凸部を有し、各凹部又は凸部の短手方向が所定の1点に対して同心円方向を向くようにして配列することにより光拡散機能を付与されたことを特徴としている。点光源バックライトでは、プリズムシート内を通過する光は、点光源を中心とする動径方向で広い指向角を有しているが、一方向に長い凹部又は凸部の短手方向が所定の1点(平面視で点光源の位置)に対して同心円方向(動径方向と直交する方向)を向くようにして配列していれば、プリズムシートから出射する光の動径方向と直交する方向の指向角を広げることができ、点光源バックライトから出射される光の指向角の異方性を緩和することができる。
本発明にかかる点光源バックライトにおいては、透光性樹脂マトリックス中に均一に分散された1種類又は2種類以上の微小な粒子の平均粒子径は、好ましくは1μm以上20μm以下である。微小な粒子の平均粒子径が1μmよりも小さいと、プリズムシートを透過する光が微小な粒子によってレイリー散乱される結果、点光源バックライトから出射される光が赤味ないし黄色味を帯びるからである。また、プリズムシートに形成されているプリズムパターンのピッチは30μm程度であるため、微小な粒子の平均粒子径が20μmよりも大きいと、プリズムシートに粒子によるざらつき感が表れたり、プリズムシートにプリズムパターンを転写できなくなったりするためである。
本発明にかかる液晶表示装置は、液晶表示用パネルと、前記液晶表示用パネルの背面に配置された本発明にかかる点光源バックライトとを備えたものである。かかる液晶表示装置によれば、点光源バックライトの輝線が解消されるので、液晶表示装置の表示品質が向上する。
なお、本発明の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
(点光源バックライト)
図7は本発明にかかる点光源バックライト41の構造を示す斜視図であり、図8は点光源バックライト41の断面図である。この点光源バックライト41は、主として導光板42、点光源43、反射板44、プリズムシート45からなる。
導光板42は、一般的に光学用途に用いられる透光性樹脂(例えば、可視光を透過させるポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の透明樹脂)によって四角平板状に形成されている。導光板42の裏面のほぼ全体又はその有効領域には、導光板42の一方主面(光出射面46)に垂直な方向から見たとき、点光源43を中心とする同心円状の円弧の方向に沿うようにして多数の微細な偏向パターン47が凹設されている。偏向パターン47は、非対称断面の三角溝状に凹設されており、点光源43から遠くなるに従ってパターン密度が次第に大きくなるように形成されている。また、導光板42のコーナー部をカットすることによって光入射面48が形成されている。
点光源43は、1個又は数個のLED等の発光素子52を透明なモールド樹脂内に封止し、モールド樹脂の前面以外の面を白色樹脂で覆って微小な光源としたものである。発光素子52から出射された光は、直接に、あるいはモールド樹脂と白色樹脂との境界面で反射した後に、点光源43の前面から出射される。この点光源43は、その前面が導光板42の光入射面48と対向する位置に配置されている。
反射板44は、一般的なバックライトに用いられるものでよく、例えば表面に銀の蒸着によって鏡面加工を施されたものや、白色ポリエステルフィルムなどがあり、導光板42の裏面全体に対向するように配置されている。
プリズムシート45は、透光性フィルム49の表面に拡散パターン50が分布した光拡散機能を形成され、裏面にプリズムパターン51が形成されたものである。プリズムシート45を構成する母材である透光性樹脂マトリックスの内部には微小な粒子状をしたフィラー(微小な粒子)が均一に分散しており、プリズムシート45の素材自体が光拡散性を有している。拡散パターン50及びプリズムパターン51は、透光性フィルム49の表面及び裏面を金型で加熱加圧することによって成形されたものでもよく、透光性フィルム49の表面及び裏面にそれぞれ積層成形されたものであってもよい。このプリズムシート45は、プリズムパターン51の形成された裏面を導光板42の光出射面46に対向させるように配置される。
図9はプリズムパターン51を拡大して表わした模式図である。プリズムパターン51は、垂直方向から見たときに点光源43内の発光素子52の位置を中心とする円弧状に形成されている。拡散パターン50の形状は、特に制限されるものではなく、例えばコーン状(円錐状)の凹部又は凸部、シリンドリカルレンズ状の凹部又は凸部、特許文献1に開示されたような構造のものなどでもよい。なお、プリズムシート45は、拡散パターンを持たず表面が平坦面となったものであってもよい。
プリズムシート45は、その透光性樹脂マトリックス(透光性フィルム49やプリズムパターン51等を構成する母材樹脂)中に粒状をした1種類又は2種類以上のフィラーを分散させた樹脂組成物である。以下、このプリズムシート45について詳細に説明する。
透光性樹脂マトリックスの種類は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、光学的に無色透明な樹脂であればよい。なかでも、成形性などの観点からポリカーボネイト系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂が好ましい。フィラーは、拡散パターン50やプリズムパターン51を含むプリズムシート45の全体に分散していてもよく、あるいは拡散パターン50やプリズムパターン51を除く透光性フィルム49の層にのみ分散していてもよい。
プリズムシート45の透光性樹脂マトリックスとして用いるポリカーボネイト系樹脂に関しては、光学用途に使用可能なものであればよく、特に限定するものではない。ポリカーボネイト系樹脂としては、例えばユーピロン(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、パンライト(帝人化成株式会社製)などが使用可能である。透光性樹脂マトリックスとして用いるアクリル系樹脂に関しては、光学用途に使用可能なものであればよく、特に限定するものではない。アクリル系樹脂としては、例えばアクリペット(三菱レイヨン株式会社製)、スミペックス(住友化学株式会社製)などが使用可能である。また、透光性樹脂マトリックスとして用いるポリオレフィン系樹脂に関しても、光学用途に使用可能なものであればよく、特に限定するものではない。ポリオレフィン系樹脂としては、例えばアートン(JSR株式会社製)、ゼオノア(日本ゼオン株式会社製)、アペル(三井化学株式会社製)などが使用可能である。
また、透光性樹脂マトリックスには、通常の添加量の範囲内であれば、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、ラジカル捕捉剤などの添加剤を添加することができる。
透光性樹脂マトリックスに添加されるフィラーの種類は、本発明の目的が達成される限り特に限定するものではない。当該フィラーとしては、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、SiO(二酸化ケイ素)粒子、Al(酸化アルミニウム)粒子、ZnO(酸化亜鉛)粒子、ZrO(酸化ジルコニウム)粒子などを単独で用いてもよく、あるいは2種類以上のフィラーを混合して使用してもよい。
透光性樹脂マトリックスに添加されるフィラーが金属酸化物粒子である場合には、透光性樹脂マトリックス中での分散性を向上させるために、粒子の表面に疎水化を目的とした表面処理を行うことが好ましい。この表面処理としては、接着剤やコーティング剤の分野で金属酸化物粒子の表面に疎水性を付与させる疎水化剤として従来から知られているシランカップリング剤、シリル化剤などの表面処理剤を用いることが好ましい。表面処理の方法については、公知の方法で行えばよい。例えば、透光性樹脂マトリックスと金属酸化物粒子との混合に先立って、金属酸化物粒子を分散させた有機溶媒中に表面処理剤を添加して、常温あるいは加熱下で混合すればよい。金属酸化物粒子と表面処理剤とを単に混合するだけで、当該粒子表面には表面処理剤によるコート層が形成される。また、金属酸化物粒子と有機溶媒に表面処理剤を添加したものを、ヘンシェルミキサーなどにより混合し、気相中で表面処理を行ってもよい。
同様に、フィラーが非金属酸化物粒子である場合にも、粒子の表面に疎水化を目的とした表面処理を施しておくことが望ましい。特に、酸化物粒子としてSiO粒子を用い、表面処理剤としてシランカップリング剤を添加する場合には、SiO粒子と透光性樹脂マトリックスとの混合に先立って、SiO粒子を分散させた有機溶媒とシランカップリング剤を常温あるいは加熱下で攪拌・混合することにより、SiO粒子の表面にコート層を形成することが好ましい。
シランカップリング剤の具体例を挙げれば、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)などがある。
シランカップリング剤等の表面処理剤の使用量は、金属酸化物微粒子100重量部に対して1〜100重量部、特に20〜50重量部が好ましい。
透光性樹脂マトリックスに添加されるフィラーの平均粒子径は、好ましくは1〜20μmである。この理由は次の通りである。
フィラーの平均粒子径が1μmよりも小さいと、プリズムシートを透過する光がフィラーによってレイリー散乱される結果、プリズムシートを透過した光が赤味もしくは黄色味を帯びるからである。同様に、フィラーの平均粒子径が1μmよりも小さいと、プリズムシートを斜めの角度から見たとき、同じくレイリー散乱によってプリズムシートが青味を帯びるからである。また、フィラーの平均粒子径が20μmを超えると、プリズムシートがざらつき感(粒状感)を呈し、点光源バックライトの表示品質が低下するからである。さらに、プリズムシートに形成されるプリズムパターンのピッチが30μm程度であるので、フィラーの平均粒子径が20μmよりも大きいと、プリズムパターンの成形ができなくなるか、成形後のプリズムパターンの形状に影響を及ぼすからである。フィラーの平均粒子径を20μm以下にすれば、このようなざらつき感やプリズムパターンの成形不良などを確実に防止することができ、プリズムシートの品質が良好となる。なお、フィラーの平均粒子径が1〜20μmであると、プリズムシート45を透過する光がフィラーによってミー散乱される結果、プリズムシート45は白っぽく濁って見える。
透光性樹脂マトリックスに添加されるフィラーの添加量は、特に限定されるものではない。しかし、フィラーの添加量が多いと、透過光の拡散度合いが強くなるため、点光源バックライトの輝度が低下する。また、フィラーの添加量が少ないと、プリズムシートに垂直な方向の透過光が強くなるため、プリズムシートを透過した光の指向角を十分に広げることができず、点光源バックライトの表示品質の改善効果が低下する。ただし、透光性樹脂マトリックスの屈折率とフィラーの屈折率の差が大きい場合や、フィラーの平均粒子径が小さい場合には、添加量が少なくても光拡散効果が高くなる。従って、透光性樹脂マトリックスの材質並びにフィラーの材質、平均粒子径及び添加量は、目的に応じて選択することが可能である。
透光性樹脂マトリックスにフィラーを添加する方法については、公知の方法で行えばよく、例えば溶液キャスト法や溶融混練法などがある。溶液キャスト法とは、有機溶剤に透光性樹脂マトリックスを溶解させ、そこにフィラーを均一に分散させ、その溶液を基材に塗布した後、溶剤を蒸発させて樹脂マトリックスシートを得る方法である。溶液キャスト法では、有機溶剤の回収設備が大掛かりになるなどの理由により、コストが高くつく。
溶融混練法とは、単軸押出機、二軸押出機、臼型押出機などに供給された透光性樹脂マトリックスをこれら押出機のヒーターで加熱することによって溶融状態にし、同時に溶融した透光性樹脂マトリックスにフィラーを添加し、この透光性樹脂マトリックスを押し出しながら均一に混練する方法である。この溶融混練法では、押出機の先端にシート成形用のTダイを設置しておくと、溶融状態になった透光性樹脂マトリックスがTダイから吐出されるので、成形されたシートをシート引取装置で巻き取ることにより、フィラーが均一に分散された樹脂マトリックスシートを容易にロール形状で得ることができる。
フィラーが均一に分散された樹脂マトリックスシートに、プリズムパターンや拡散パターンを成形する方法については、公知の方法を用いればよい。公知の方法としては、例えば熱転写法などがある。この方法は、転写する拡散パターン形状に加工した第1の金型(あるいは、拡散パターンのないプリズムシートの場合には、表面形状加工していない第1の金型)と、転写するプリズムパターン形状に加工した第2の金型との間に樹脂マトリックスシートを挟み込み、第1及び第2の金型を透光性樹脂マトリックスの軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、樹脂マトリックスシートの表面に目的のパターン形状を転写するものである。
しかして、上記のような点光源バックライト41にあっては、図8に示すように、点光源43から出射された光pは、光入射面48から導光板42内に入光する。光入射面48から導光板42に入射した光pは、導光板42の表面と裏面とで全反射を繰り返しながら導光板42内を点光源43から遠ざかる方向へ進んでいく。導光板42の裏面に向かう光pは、三角溝状をした偏向パターン47で全反射する度に導光板42の表面(光出射面46)への入射角が小さくなり、光出射面46に全反射の臨界角よりも小さな入射角で入射した光pは、光出射面46を透過して光出射面46とほぼ平行な方向へ向けて外部へ出射される。
一方、導光板42の裏面を透過して裏面から漏れた光pは、導光板42の裏面に対向している反射板44で正反射されて導光板42内に戻り、再利用される。
光出射面46とほぼ平行な方向へ向けて導光板42から外部へ出射された光pは、プリズムシート45のプリズムパターン51を透過することによって光出射面46に垂直な方向(正面方向)へ曲げられる。ついで、プリズムシート45を透過する光pは、プリズムシート45内に分散しているフィラーによって拡散され、さらにプリズムシート45に拡散パターン50が設けられている場合には拡散パターン50で拡散され、指向角を広げられる。
よって、導光板42の光出射面46から出射されてプリズムシート45を透過する光は、プリズムシート45を透過する途中でフィラーによって何度も繰り返して散乱される。そして、プリズムシート45を通過した光の指向特性は、光出射面46に垂直な方向から見たとき、ほぼ円形となる。その結果、点光源バックライトで従来発生していた放射状の輝度ムラ、すなわち特有の輝線を消すことができる。
また、製造工程や組立工程などにおいて、導光板42や反射板44に傷がついたり、プリズムシート45のプリズムパターン51等に部分的に傷がついたりした場合でも、プリズムシート45を透過する光がフィラーで散乱される結果、視覚で見えなくなるので、これらの欠点が重大なものでない限り点光源バックライト41が不良品となることがなく、点光源バックライト41の生産歩留りが向上する。
[実施例と比較例の評価]
つぎに、本発明の実施例1〜7の点光源バックライトを作製し、比較例1〜6の点光源バックライトと比較した結果を説明する。
(実施例1、比較例1、比較例2とその評価)
まず、フィラーを含むプリズムシートを用いた実施例1の点光源バックライトと、フィラーを含まないプリズムシートを用いた比較例1、2の点光源バックライトとを作製し、その特性を評価した。
(実施例1)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径14μmのZrO(酸化ジルコニウム)粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が90重量部に対してZrO粒子を10重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、ZrO粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面形状加工していない第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例1のプリズムシートを得た。こうして得た実施例1のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面が平らで拡散パターンを有しないものであって、内部にはZrO粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例1のプリズムシートを重ねて実施例1の点光源バックライトを作製した。
(比較例1)
押出機にポリカーボネイト系樹脂(透光性樹脂マトリックス)を投入し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、フィラーを含まないポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面形状加工していない第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、比較例1のプリズムシートを得た。こうして得た比較例1のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面が平らで拡散パターンを有しないものであって、フィラーを含まない。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に比較例1のプリズムシートを重ねて比較例1の点光源バックライトを作製した。
(比較例2)
押出機にポリカーボネイト系樹脂(透光性樹脂マトリックス)を投入し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、フィラーを含まないポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にコーン形状(円錐状)の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、比較例2のプリズムシートを得た。こうして得た比較例2のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にコーン形状の拡散パターンが形成されたものであって、フィラーを含まない。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に比較例2のプリズムシートを重ねて比較例2の点光源バックライトを作製した。
(評価)
こうして作製した実施例1の点光源バックライトと比較例1、2の点光源バックライトを用いて、輝線の抑制の程度、歩留り(白点、しみの認識度合い)の良否、コストの高低を評価した。
図10に示すように点光源43から光出射点を結ぶ方向をr方向とし、導光板42のある辺から測った方位をθ方向とし、導光板42の厚み方向をz方向とするとき、点光源バックライトにおいては、導光板42の光出射面から出射される光は、θ方向において広がりが狭く、z方向でΔφというように広がりが大きくなっている。そのため、プリズムシート45によってプリズムシート45に垂直な方向へ主光線の進む方向が曲げられたとき、図11に示すように、プリズムシート45を透過した光(図11の斜線を施した領域は光の出射される領域を表わしている。)は、r方向ではΔφrの範囲に大きな広がりを有しており、θ方向ではΔφθの範囲でしか広がりを有していない。
点光源バックライトにおいて輝線が発生する原因は、プリズムシートを通過した光のr方向における指向角Δφrの広さとθ方向における指向角Δφθの広さとの違いにより起きるものであり、ΔφrとΔφθの差(異方性)が大きいほど輝線が顕著となる。よって、輝線の発生度合いを客観的に評価するため、実施例又は比較例におけるプリズムシート透過後の光の指向特性に基づいて輝線の抑制の程度を評価することにした。すなわち、プリズムシートを透過した後の光のΔφr方向での光強度とΔφθ方向における光強度とを測定し、Δφr方向の指向特性の半値幅とΔφθ方向の指向特性の半値幅の差の大小によって輝度の程度を相対的に4段階評価した。
具体的には、図12に示すような程度の指向特性の違いの場合には、輝線の抑制の程度は「優(◎)」とし、図13に示すような程度の指向特性の違いの場合には、輝線の抑制の程度は「良(○)」とし、図14に示すような程度の指向特性の違いの場合には、輝線の抑制の程度は「可(△)」とし、図15に示すような程度の指向特性の違いの場合には、輝線の抑制の程度は「不可(×)」とした。
また、白点、しみ等の欠点による歩留り(表示品質)の良否の評価は、欠点を有する導光板(直径0.05〜0.1mm程度の欠点を有する評価用の共通の導光板)の上に実施例又は比較例の各プリズムシートを置き、点光源を点灯して目視観察により白点、しみが認識される程度を相対的に評価した。歩留りの評価結果は、
白点、しみがほとんど認識されない(○)
白点、しみが少し認識される(△)
白点、しみが認識される(×)
の3段階で評価した。
上記のような項目について評価を行なったところ、実施例1では、
輝線の抑制の程度: 良(○)
歩留りの良否: 白点、しみが少し認識される(△)
という結果が得られた。
また、コストの評価では、拡散パターンなしで輝線を大幅に低減することができたので、第1の金型の形状を簡略化することができ、低コスト化の効果が得られた(○)。
比較例1では、
輝線の抑制の程度: 不可(×)
歩留りの良否: 白点、しみが認識される(×)
という結果が得られた。
また、コストの評価では、拡散パターンを有しないので、第1の金型の形状を簡略化することができ、低コスト化の効果が得られた(○)。
比較例2では、
輝線の抑制の程度: 可(△)
歩留りの良否: 白点、しみが少し認識される(△)
という結果が得られた。
また、コストの評価では、拡散パターンを有しているので、第1の金型が高価になり、コストが高くついた(×)。
次の表1は、実施例1、比較例1、比較例2の構成と評価結果(評価結果は記号で表記した。以下同様。)をまとめたものである。プリズムシートにフィラーを含んだ実施例1では、輝線を十分に抑制できており、しかも、白点やしみ等の欠点も少ししか認識されず、低コスト化も図られている。これに対し、比較例1では輝線を抑制することができず、白点やしみ等の欠点も隠すことができない。また、プリズムシートに拡散パターンを設けた比較例2では、輝線を十分に抑制することができず、コストも高くついている。
Figure 2007329007
(実施例2、実施例3、比較例2、比較例3とその評価)
次に、フィラーとしてSiO粒子を用いた実施例2の点光源バックライトと、フィラーとしてZnO粒子を用いた実施例3の点光源バックライトと、フィラーを含まないプリズムシートを用いた前記比較例2の点光源バックライト及び比較例3の点光源バックライトとを作製し、その特性を評価した。
(実施例2)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径5μmのSiO(二酸化ケイ素)粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が98重量部に対してSiO粒子を2重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、SiO粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にコーン形状(円錐状)の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例2のプリズムシートを得た。こうして得た実施例2のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にコーン形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部にはSiO粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例2のプリズムシートを重ねて実施例2の点光源バックライトを作製した。
(実施例3)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径5μmのZnO(酸化亜鉛)粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が99重量部に対してZnO粒子を1重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、ZnO粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例3のプリズムシートを得た。こうして得た実施例3のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカルレンズ形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部にはZnO粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例3のプリズムシートを重ねて実施例3の点光源バックライトを作製した。
(比較例3)
押出機にポリカーボネイト系樹脂(透光性樹脂マトリックス)を投入し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、フィラーを含まないポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、比較例3のプリズムシートを得た。こうして得た比較例3のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカルレンズ形状の拡散パターンが形成されたものであって、フィラーを含まない。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に比較例3のプリズムシートを重ねて比較例3の点光源バックライトを作製した。
(評価)
こうして作製した実施例2〜3の点光源バックライトと比較例2〜3の点光源バックライトを用いて、輝線の抑制の程度、モアレの有無、歩留り(白点、しみの認識度合い)の良否を評価した。
モアレの有無の評価は、点光源バックライトの上面に液晶表示パネルを重ねて液晶表示装置を構成し、点光源バックライトの点光源を点灯させて液晶表示装置を目視により観察し、モアレの発生度合を2段階で相対評価した。
モアレの発生なし(○)
モアレの発生あり(×)
上記のような項目について評価を行なったところ、実施例2では、
輝線の抑制の程度: 良(○)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
歩留りの良否: 白点、しみがほとんど認識されない(○)
という結果が得られた。
実施例3では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
歩留りの良否: 白点、しみがほとんど認識されない(○)
という結果が得られた。
比較例2では、
輝線の抑制の程度: 可(△)
モアレの有無: モアレの発生あり(×)
歩留りの良否: 白点、しみが少し認識される(△)
という結果が得られた。
比較例3では、
輝線の抑制の程度: 可(△)
モアレの有無: モアレの発生あり(×)
歩留りの良否: 白点、しみが少し認識される(△)
という結果が得られた。
次の表2は、実施例2、実施例3、比較例2、比較例3の構成と評価結果をまとめたものである。プリズムシートにフィラーを含んだ実施例2、3では、フィラーの種類に関係なく輝線を十分に抑制できており、しかも、モアレの発生もなく、白点やしみ等の欠点もほとんど認識されない。これに対し、比較例2、3では輝線を十分に抑制することができず、モアレも発生し、白点やしみ等の欠点も少し認識された。
Figure 2007329007
(実施例4〜7、比較例4〜6とその評価)
次に、平均粒子径が1μm以上20μm以下のフィラーを用いた実施例4〜7の点光源バックライトと、平均粒子径が0.1μmと50μmのフィラーを用いた比較例4〜6の点光源バックライトとを作製し、その特性を評価した。
(実施例4)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径2μmのZnO粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が99重量部に対してZnO粒子を1重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、ZnO粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例4のプリズムシートを得た。こうして得た実施例4のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカル形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部にはZnO粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例4のプリズムシートを重ねて実施例4の点光源バックライトを作製した。
(実施例5)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径7μmのAl(酸化アルミニウム)粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が98重量部に対してAl粒子を2重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、Al粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例5のプリズムシートを得た。こうして得た実施例5のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカルレンズ形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部にはAl粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例5のプリズムシートを重ねて実施例5の点光源バックライトを作製した。
(実施例6)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径20μmのPMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が85重量部に対してPMMA樹脂粒子を15重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、PMMA樹脂粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例6のプリズムシートを得た。こうして得た実施例6のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカル形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部にはPMMA樹脂粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例6のプリズムシートを重ねて実施例6の点光源バックライトを作製した。
(実施例7)
透光性樹脂マトリックスとしてポリオレフィン系樹脂(ゼオノア:日本ゼオン株式会社製)を用い、フィラーとして平均粒子径1μmのSiO粒子を用いた。ポリオレフィン系樹脂が90重量部に対してSiO粒子を10重量部の割合で添加し、押出機中でポリオレフィン系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、SiO粒子が均一に分散されたポリオレフィンシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリオレフィンシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリオレフィン系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、実施例7のプリズムシートを得た。こうして得た実施例7のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカルレンズ形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部にはSiO粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に実施例7のプリズムシートを重ねて実施例7の点光源バックライトを作製した。
(比較例4)
透光性樹脂マトリックスとしてポリオレフィン系樹脂(ゼオノア:日本ゼオン株式会社製)を用い、フィラーとして平均粒子径0.1μmのSiO粒子を用いた。ポリオレフィン系樹脂が80重量部に対してSiO粒子を20重量部の割合で添加し、押出機中でポリオレフィン系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、SiO粒子が均一に分散されたポリオレフィンシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリオレフィンシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリオレフィン系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、比較例4のプリズムシートを得た。こうして得た比較例4のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカルレンズ形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部には平均粒子径0.1μmのSiO粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に比較例4のプリズムシートを重ねて比較例4の点光源バックライトを作製した。
(比較例5)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径50μmのPMMA樹脂粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が85重量部に対してPMMA樹脂粒子を15重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、PMMA樹脂粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧することにより、比較例5のプリズムシートを得た。こうして得た比較例5のプリズムシートは、裏面にプリズムパターンが形成され、表面にシリンドリカル形状の拡散パターンが形成されたものであって、内部には平均粒子径50μmのPMMA樹脂粒子のフィラーが分散している。
次に、反射板の上面に導光板を重ねると共に導光板の光入射面に対向させるようにして反射板の上面に光源を置き、導光板の光出射面に比較例5のプリズムシートを重ねて比較例5の点光源バックライトを作製した。
(比較例6)
透光性樹脂マトリックスとしてポリカーボネイト系樹脂を用い、フィラーとして平均粒子径50μmのSiO粒子を用いた。ポリカーボネイト系樹脂が90重量部に対してSiO粒子を10重量部の割合で添加し、押出機中でポリカーボネイト系樹脂を溶融させてこれらを混練し、押出機からシート状に押出すと共にシート引取装置を用いて巻き取り、SiO粒子が均一に分散されたポリカーボネイトシート(樹脂マトリックスシート)を得た。このポリカーボネイトシートを、表面にシリンドリカルレンズ形状の凹凸を加工した第1の金型とプリズムパターン形状に加工した第2の金型の間に挟みこみ、第1及び第2の金型をポリカーボネイト系樹脂の軟化温度程度に加熱しながら加圧したが、パターン形状を転写することができなかった。
(評価)
こうして作製した実施例4〜7の点光源バックライトと比較例4〜6の点光源バックライトを用いて、輝線の抑制の程度、ざらつき感の有無、着色の有無、モアレの有無を評価した。
ざらつき感の有無は、実施例又は比較例の点光源バックライトの点光源を点灯し、目視観察によりざらつき感を次のように2段階で相対的に評価した。
ざらつき感なし(○)
ざらつき感あり(×)
また、着色の有無は、実施例又は比較例の点光源バックライトの点光源を点灯し、目視観察により着色の有無を次のように2段階で相対的に評価した。
着色なし(○)
着色あり(×)
上記のような項目について評価を行なったところ、実施例4では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
ざらつき感の有無: ざらつき感なし(○)
着色の有無: 着色なし(○)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
という結果が得られた。
実施例5では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
ざらつき感の有無: ざらつき感なし(○)
着色の有無: 着色なし(○)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
という結果が得られた。
実施例6では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
ざらつき感の有無: ざらつき感なし(○)
着色の有無: 着色なし(○)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
という結果が得られた。
実施例7では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
ざらつき感の有無: ざらつき感なし(○)
着色の有無: 着色なし(○)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
という結果が得られた。
比較例4では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
ざらつき感の有無: ざらつき感なし(○)
着色の有無: 着色あり(×)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
という結果が得られた。
比較例5では、
輝線の抑制の程度: 優(◎)
ざらつき感の有無: ざらつき感あり(×)
着色の有無: 着色なし(○)
モアレの有無: モアレの発生なし(○)
という結果が得られた。
比較例6では、パターンの転写が不可能であったため、評価することができなかった。
次の表3は、実施例4〜7、比較例4〜6の構成と評価結果をまとめたものである。フィラーの平均粒子径が1μm以上20μm以下である実施例4〜7では、輝線の発生を十分に抑制できており、しかも、ざらつき感や着色、モアレの発生もなかった。これに対し、フィラーの平均粒子径が1μm以上20μm以下の範囲外にある比較例4、5では輝線の発生を十分に抑制でき、モアレの発生もなかったが、比較例4ではプリズムシートが赤色に着色して見え、比較例5ではフィラーによるざらつき感があり、いずれも商品化が困難である。また、比較例6では、プリズムパターンの製造自体ができなかった。
Figure 2007329007
よって、本発明にかかる点光源バックライトによれば、プリズムシートに微小なフィラー、特に平均粒子系が1〜20μmのフィラーが均一に分散しているので、点光源バックライトを斜め上方から見た場合でも放射状の輝度ムラ若しくは輝線がほぼ認識されなくなるなど、点光源バックライトの表示品質が大幅に改善される。しかも、プリズムシートの素材自体が光拡散性を有しているので、プリズムシートの表面や裏面に拡散パターンやプリズムパターンが形成されてもフィラーによる光拡散性が損なわれることがない。
また、プリズムシートにフィラーを均一に分散させることにより、プリズムシートの表面硬度が向上するので、製造工程や組立工程などにおいてプリズムシートに傷が付きにくくなる。仮に、プリズムシートに傷がついた場合でも、その傷が欠点として認識されにくくなり、点光源バックライトの生産性や歩留りが向上する。
また、光の拡散が適度にランダムになったことで、点光源バックライトと液晶パネルとの組合せで発生するモアレも低減される。また、プリズムシートの素材自体が光拡散機能を有しているため、プリズムパターンと反対側の拡散パターンを不要にしたり、あるいは簡素な形状に変更したりすることが可能となる。さらに、点光源バックライトの部材点数を増やすことなくこれらの効果を得られるので、部材間で起こる反射ロスによる光量低下なしに、薄型バックライトを生産することができる。
(液晶表示装置)
つぎに、本発明にかかる点光源バックライト41を用いた液晶表示装置を説明する。図16は、本発明にかかる液晶表示装置61の断面図である。この液晶表示装置61は、透過型の液晶表示パネル62と本発明の点光源バックライト41からなり、点光源バックライト41は、導光板42、点光源43、反射板44、プリズムシート45からなる。点光源43から出射された光は、導光板42内に導入されて導光板42内の全体に広げられ、導光板42の光出射面46からほぼ光出射面46に沿った方向へ出射される。導光板42から出射された光は、プリズムシート45のプリズムパターンに入射することによって点光源バックライト41に垂直な方向(正面方向)に偏向され、プリズムシート45内に含有されたフィラーによって(プリズムシート46に拡散パターンが設けられている場合には、拡散パターンによっても)指向角を広げられた後、液晶表示パネル62を照射する。
このような液晶表示装置61によれば、点光源の配置されている箇所から放射状に輝度ムラ(輝線)がほとんど発生することがなく、またモアレや着色なども発生しないので、画像の視認性が良好な液晶表示装置を製作することができる。
図1は、従来例の点光源バックライトの構造を示す概略断面図である。 図2は、図1の点光源バックライトに用いられている導光板の裏面図である。 図3は、従来例の点光源バックライトに発生する輝線を示す概略図である。 図4は、線状光源を用いた従来例のバックライトを示す斜視図である。 図5は、図4のバックライトから出射される光の指向角Δφx、Δφyを説明する図である。 図6は、従来の点光源バックライトにおいて輝線が発生する理由を説明する図である。 図7は、本発明にかかる点光源バックライトの構造を示す斜視図である。 図8は、図7の点光源バックライトの断面図である。 図9は、プリズムパターンを拡大して表わした裏面側からの斜視図図である。 図10は、本発明の点光源バックライトにおいて、導光板の光出射面から出射される光の方向とその拡がりを表わした模式図である。 図11は、本発明の点光源バックライトから出射される光の指向角を示す模式図である。 図12は、輝度の抑制の程度が「優(◎)」と判定するときのΔφr方向の指向特性とΔφθ方向の指向特性を示す図である。 図13は、輝度の抑制の程度が「良(○)」と判定するときのΔφr方向の指向特性とΔφθ方向の指向特性を示す図である。 図14は、輝度の抑制の程度が「可(△)」と判定するときのΔφr方向の指向特性とΔφθ方向の指向特性を示す図である。 図15は、輝度の抑制の程度が「負荷(×)」と判定するときのΔφr方向の指向特性とΔφθ方向の指向特性を示す図である。 図16は、本発明にかかる液晶表示装置を示す断面図である。
符号の説明
41 点光源バックライト
42 導光板
43 点光源
44 反射板
45 プリズムシート
46 光出射面
47 偏向パターン
48 光入射面
49 透光性フィルム
50 拡散パターン
51 プリズムパターン
52 発光素子

Claims (5)

  1. 点光源と、該点光源から導入した光を面状に広げて光出射面から出射させる導光板と、該導光板の光出射面にプリズム面を対向させて配置されたプリズムシートとからなる点光源バックライトにおいて、
    前記プリズムシートは、透光性樹脂マトリックス中に1種類又は2種類以上の微小な粒子が均一に分散されたものであることを特徴とする点光源バックライト。
  2. 前記プリズムシートは、前記導光板と対向する面と反対側の面に、ほぼ円錐状をした凹部又は凸部を複数配列することにより光拡散機能を付与されたことを特徴とする、請求項1に記載の点光源バックライト。
  3. 前記プリズムシートは、前記導光板と対向する面と反対側の面に、一方向に長い複数の凹部又は凸部を有し、各凹部又は凸部の短手方向が所定の1点に対して同心円方向を向くようにして配列することにより光拡散機能を付与されたことを特徴とする、請求項1に記載の点光源バックライト。
  4. 透光性樹脂マトリックス中に均一に分散された1種類又は2種類以上の微小な粒子の平均粒子径が、1μm以上20μm以下であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の点光源バックライト。
  5. 液晶表示用パネルと、前記液晶表示用パネルの背面に配置された請求項1乃至4のいずれか1項に記載の点光源バックライトとを備えた液晶表示装置。
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