JP2007319397A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘリカルシャトルスキャンの実時間画像表示方法を実現する。
【解決手段】ヘリカルシャトルスキャンによって線投影データを収集する時間に対応するように、断層像をモニタ6が表示する。
【選択図】図18

Description

本発明は、医療用X線CT(Computed Tomography)装置、または産業用X線CT装置であって、特に、ヘリカルシャトルスキャンにおいて実時間に対応するように画像を表示するX線CT装置に関する。
X線CT装置は、多列X線検出器、または、フラットパネルに代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を有する(たとえば、特許文献1参照)。
このようなX線CT装置において、ヘリカルシャトルスキャンを実施する際には、撮影テーブルを、z方向座標位置であるz0からz3までの間を往復させる。そして、その間においてz方向に連続した断層像を連続的に表示する。この撮影方法は、シネスキャンによって被検体を撮影した場合のように、動的な撮影方法の機能を持った表示方法ではない。このため、ヘリカルシャトルスキャンにおいては、z方向に広い範囲の動的な現象を観察することが困難であった。
また、上記のようなX線CT装置において、X線検出器の幅は、z方向に広がっているが、まだ、肝臓や肺野や頭部を一度に撮影できるほどのz方向の幅はない。そして、z方向に広い範囲の撮影方法、しかも、z方向に広い範囲の3次元画像を動的に撮影して表示する方法は、将来的に望まれる方向である。
特開2005−40582号公報
しかし、ヘリカルシャトルスキャンにおいては、被検体が載置されるクレードルを加速させて移動させる場合と減速させて移動させる場合とのいずれにおいても、データを収集するために、そのデータを取得する時刻が、一定でない場合がある。つまり、ヘリカルシャトルスキャンの加速減速期間においては、一定の周期ごとに、必要なz方向の範囲のX線投影データ取得が実施されない場合がある。よって、断層像またはz方向に連続する断層像からなる3次元画像の時間変化を一定時間間隔で見たい場合に、z方向に一定間隔に画像再構成を行なうことと、時間間隔一定に画像再構成を行なうことが異なるために、被検体において発生している現象を一定時間間隔で表示できない場合があった。
そこで、本発明の目的は、ヘリカルシャトルスキャンにおいて動的な3次元画像表示方法を実現するX線CT装置を提供することにある。また、ヘリカルシャトルスキャンにおいてz方向に連続して更新される断層像をリアルタイムに3次元MIP表示することにより、より奥行き感覚の実感しやすい3次元画像表示方法を実現するX線CT装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、第1の観点のX線CT装置においては、X線発生装置と、前記X線発生装置に相対してX線を検出する2次元X線エリア検出器とを被検体の周囲に回転させながら、前記被検体へ前記X線発生装置にX線を照射させ、前記被検体を透過したX線を前記2次元X線エリア検出器に検出させることによって、X線投影データを収集するX線データ収集手段と、前記X線データ収集手段によって収集された前記X線投影データから断層像を画像再構成する画像再構成手段と、前記画像再構成手段によって画像再構成された断層像を表示する画像表示手段とを含むX線CT装置において、前記X線データ手段が前記X線投影データを収集する時間に対応するように前記断層像を前記画像表示手段が表示することを特徴とする。
上記第1の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られるz方向に連続した断層像から、3次元画像を時間的に連続して得る。z方向に連続した1つの3次元画像を得る時間周期をTとすると、その時間周期Tおきに3次元画像を更新して、動的な3次元画像表示を実現できる。また、1枚の断層像が画像再構成されるたびに断層像を更新して、動的な3次元画像表示を実現することができる。または、ヘリカルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャンにおいても同様に、z方向に連続した3次元画像を時間的に連続して得ることも可能である。
上記の課題を解決するために、第2の観点のX線CT装置においては、第1の観点に記載のX線CT装置において、ヘリカルシャトルスキャンによって前記X線投影データを前記X線データ収集手段が収集することを特徴とする。
上記第2の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンにおいて加速中も減速中についてもデータ収集を行うため、あるz方向の範囲について繰り返しX線データを収集する際には折り返し時間が短い、または、ほとんど存在しない。このため、1つのz方向に連続した断層像からなる3次元画像を得る周期Tが短い。よって、より動的な3次元画像表示を実施できる。また、このヘリカルシャトルスキャンにおいては、特に、加速中、減速中の各ビューのX線投影データのz方向座標が必要であり、このz方向座標を考慮して画像再構成することにより、より良い画質でアーチファクトの発生が少ない画像を画像再構成できる。
上記の課題を解決するために、第3の観点のX線CT装置においては、第1または第2の観点のいずれかに記載のX線CT装置において、ボリュームレンダリング3次元画像表示方法、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示方法、MPR(Multi Plain Reformat)画像表示方法、3次元再投影画像表示方法のうちの少なくとも1つによって前記画像表示手段が前記断層像を表示することを特徴とする。
上記第3の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、1つのz方向に連続した断層像からなる3次元画像を、時間方向に連続して動的に3次元画像表示する際には、ボリュームレンダリング3次元画像表示方法、MIP画像表示方法、MPR画像表示方法、3次元再投影方法のうちいずれか1つを用いる。このことにより、効果的に3次元画像表示が行える。
上記の課題を解決するために、第4の観点のX線CT装置においては、第1から第3まのいずれかの観点に記載のX線CT装置において、3次元画像再構成方法によって前記画像再構成手段が画像再構成を実施することを特徴とする。
上記第4の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、加速中も減速中についてもデータ収集を行い、そのX線投影データを画像再構成する。画像再構成においては、3次元画像再構成を用いる。このことで、加速中または減速中においても、画質が良く、アーチファクトの発生が少ない断層像とが得られる。また、動的な3次元画像表示される3次元画像自身の画質も向上できる。
上記の課題を解決するために、第5の観点のX線CT装置においては、第1から第4までのいずれか観点に記載のX線CT装置において、
前記ヘリカルシャトルスキャンの実施時に前記画像表示手段がリアルタイムに前記断層像を表示することを特徴とする。
上記第5の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られるz方向に連続した断層像からなる3次元画像を構成する断層像の各々撮影された相対的な時間関係を維持しながら実時間表示を行うことにより、動的な3次元画像表示を行ってヘリカルシャトルスキャンで撮影された被検体の時間的な変化を時間軸方向に、より正しく表示することができる。
上記の課題を解決するために、第6の観点のX線CT装置においては、第1から第5までのいずれかの観点に記載のX線CT装置において、前記ヘリカルシャトルスキャンの実施後に、前記画像表示手段が前記断層像を再生して表示することを特徴とする。
上記第6の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られたz方向に連続した断層像からなる3次元画像および各々の断層像の動的な再生表示、あるいは動的な3次元画像表示を行う場合には、各々撮影された相対的な時間関係を維持しながら実時間表示を行うことにより、動的な3次元画像表示を行ってヘリカルシャトルスキャンで撮影された被検体の時間的な変化を時間軸方向に、より正しく再生表示することができる。
上記の課題を解決するために、第7の観点のX線CT装置においては、第5または第6のいずれかの観点に記載のX線CT装置において、断層像を1枚ずつ、または、複数枚ずつ、更新するように、前記画像表示手段が前記断層像を表示することを特徴とする。
上記第7の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られたz方向に連続した断層像からなる3次元画像および各々の断層像を動的に表示または動的に3次元画像表示を行う場合に、各断層像撮影の実時間性に重点を置いている場合は、断層像を1枚ずつまたは複数枚ずつ更新しながら、図18のように動的に3次元表示を行うことで、断層像単位での実時間性を充分反映した動的な3次元画像表示が行える。
上記の課題を解決するために、第8の観点のX線CT装置においては、第5または第6のいずれかの観点に記載のX線CT装置において、ヘリカルシャトルスキャンの1方向のシャトルスキャン分の3次元画像を、更新しながら前記画像表示手段が表示する。
上記第8の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られたz方向に連続した断層像からなる3次元画像を動的に3次元画像表示を行う場合に、1回の片道のヘリカルシャトルスキャンで得られる1シャトル分の3次元画像を1つのシネスキャンの3次元画像のように扱う場合は、1シャトル分の3次元画像単位で3次元画像表示の更新を行える。この場合は、図19のように1シャトル分の3次元画像の実時間性を充分に反映した動的な3次元画像表示が行える。
上記の課題を解決するために、第9の観点のX線CT装置においては、第1から第8までのいずれかの観点に記載のX線CT装置において、前記ヘリカルシャトルスキャンとして、前記X線データ収集手段が往復ヘリカルシャトルスキャンを行うことを特徴とする。
上記第9の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られたz方向に連続した断層像からなる3次元画像を動的に3次元画像表示を行う場合に、図16のように往復するヘリカルシャトルスキャンの各z方向座標位置の断層像を1枚ずつ、または複数枚ずつ更新しながら図18のように3次元表示を行う場合、または図19のように1シャトル分の3次元画像の単位で3次元画像表示を更新を行う場合でも、往復するヘリカルシャトルスキャンのデータ収集であれば一定時間内により多くの断層像撮影、3次元画像撮影が行え効率のよい時間分解能のよい動的3次元画像表示が行える。
上記の課題を解決するために、第10の観点のX線CT装置においては、第1から第8までのいずれかの観点に記載のX線CT装置において、ヘリカルシャトルスキャンとして、繰り返して同じ方向のヘリカルシャトルスキャンを実施する1方向ヘリカルシャトルスキャンを前記X線データ収集手段が行うことを特徴とする。
上記第10の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンで得られたz方向に連続した断層像からなる3次元画像を、動的に3次元画像表示を行う場合に、図20のように往復動作するヘリカルシャトルスキャンのうち、一方向のみにおいてデータ収集を行う1方向ヘリカルシャトルスキャンにより、各z方向座標位置の断層像を1枚ずつ、または複数枚ずつ更新しながら、図18のように3次元表示を行う場合、または図19のように1シャトル分の3次元画像の単位で3次元画像表示を更新を行う場合でも、1方向ヘリカルシャトルスキャンのデータ収集を行えば、どのz方向位置においても時間間隔が一定の動的3次元画像表示が行える。
上記の課題を解決するために、第11の観点のX線CT装置においては、第1から第10までのいずれかの観点に記載のX線CT装置において、前記断層像の各点のX線CT値を用いて、被検体各部のCT値の時間変化情報の計測を行うことを特徴とする。
上記第11の観点におけるX線CT装置では、第1の観点から第10の観点までのヘリカルシャトルスキャンによる各z方向位置の断層像または3次元画像を得て、動的な3次元画像表示ができるとともに、動的な3次元画像が得られ、各画素のCT値の時間変化を3次元的に見ることができる。これにより、つまり、各画素のCT値に基いた動的な3次元計測が行える。
上記の課題を解決するために、第12の観点のX線CT装置においては、第11の観点に記載のX線CT装置において、前記ヘリカルシャトルスキャンの各シャトルスキャンの時系列の3次元画像を用いて、パフュージョン計測画像を前記画像再構成手段が求め、前記パフュージョン計測画像を前記画像表示手段が表示することを特徴とする。
上記第12の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンによる各シャトルスキャンごとの時系列の3次元画像を用いて、時刻の異なる3次元画像の各々の画素のCT値の変化を求めてパフュージョン計測画像を求めることができる。
上記の課題を解決するために、第13の観点のX線CT装置においては、第12の観点に記載のX線CT装置において、往復ヘリカルシャトルスキャンにより撮影された各z方向座標位置の断層像の撮影時間を考慮して、前記画像再構成手段がパフュージョン計測画像を求めた後に、前記画像表示手段が表示することを特徴とする。
上記第13の観点におけるX線CT装置では、往復ヘリカルシャトルスキャンにより撮影された各z方向座標位置の断層像の撮影時刻は、各z方向座標位置により断層像の撮影時間間隔は各々異なる。この各z方向座標位置において、断層像の撮影時刻および撮影時間間隔を考慮して各々の画素のCT値の変化を求めてパフュージョン計測画像を求めることができる。
上記の課題を解決するために、第14の観点のX線CT装置においては、第12の観点に記載のX線CT装置において、1方向ヘリカルシャトルスキャンにより撮影された各z方向座標位置の断層像の撮影時間間隔に対応するように、前記画像再構成手段がパフュージョン計測画像を求めた後に、前記画像表示手段が表示することを特徴とする。
上記第14の観点におけるX線CT装置では、1方向ヘリカルシャトルスキャンにより撮影された各z方向座標位置の断層像の撮影時刻は、z方向座標位置によらず断層像の撮影時間間隔は一定となる。これを考慮しながら各々の画素のCT値の変化を求めて、パフュージョン計測画像を求めることができる。
上記の課題を解決するために、第15の観点のX線CT装置においては、第11の観点に記載のX線CT装置において、ヘリカルシャトルスキャンの各シャトルスキャンの造影された時系列の3次元画像と、造影されていない画像との差分画像を、前記画像表示手段が表示することを特徴とする。
上記第15の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンの各シャトルスキャンの造影された時系列の3次元画像と造影されていない画像の差分画像を求めることにより、DSA(Digital Subtraction Angiography)デジタルサブトラクション血管造影法による撮影が時系列に3次元画像として撮影できる。
上記の課題を解決するために、第16の観点のX線CT装置においては、第11の観点に記載のX線CT装置において、3次元ボリュームレンダリング画像表示、または、3次元MIP画像表示、または、3次元再投影画像表示、または、MPR画像表示のうち少なくとも1つによって、前記画像表示手段が前記断層像を、実時間で時系列順に表示することを特徴とする。
上記第16の観点におけるX線CT装置では、ヘリカルシャトルスキャンの各シャトルスキャンの時系列の3次元画像を3次元ボリュームレンダリング画像表示または3次元MIP画像表示または3次元再投影画像表示またはMPR画像表示のうち少なくとも1つを実時間で時系列表示することにより、あたかもシネスキャンであるかのようにz方向の広い範囲の実時間画像表示が行える。
本発明によれば、ヘリカルシャトルスキャンにおいて動的に3次元画像を表示することが実現できるX線CT装置を提供することができる。また、本発明の別の効果としては、ヘリカルシャトルスキャンにおいてz方向に連続して更新される断層像をリアルタイムに3次元MIP表示することにより、より奥行き感覚の実感しやすい3次元画像表示方法を実現できる効果がある。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
<実施形態1>
[装置構成]
図1は、本発明の実施形態にかかるX線CT装置の構成ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、図1に示すように、操作者の入力を受ける入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などのデータ処理を実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データを収集するデータ収集バッファ5と、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。本実施形態において、撮影条件の入力は、入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶される。図14に、撮影条件入力画面の例を示す。
撮影テーブル10は、図1に示すように、被検体を乗せて、走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降およびテーブル直線移動される。
走査ガントリ20は、図1に示すように、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、ビーム形成X線フィルタ28と、多列X線検出器24と、DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りに回転するようにX線管21などを制御する回転部コントローラ26と、制御信号などを前記操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。ここで、ビーム形成X線フィルタ28は、図2に示すように、撮影中心である回転中心に向かうX線の方向には、フィルタの厚さが最も薄く、周辺部に行くに従ってフィルタの厚さが増してX線をより吸収できるようになっているX線フィルタが配置されている。このため、本実施形態においては、円形または楕円形に近い断面形状の被検体の体表面の被曝を少なくできるようになっている。また、走査ガントリ傾斜コントローラ27により、走査ガントリ20はz方向の前方および後方に、±約30度程度、傾斜できる。
X線管21と多列X線検出器24は、図2に示すように、回転中心ICの回りを回転する。鉛直方向をy方向とし、水平方向をx方向とし、これらに垂直なテーブルおよびクレードル進行方向をz方向とするとき、X線管21および多列X線検出器24の回転平面は、xy平面である。また、クレードル12の移動方向は、z方向である。
図2および図3は、X線管21と多列X線検出器24との幾何学的配置を、xy平面またはyz平面から見た説明図である。
X線管21は、図2に示すように、コーンビームCBと呼ばれるX線ビームを発生する。なお、コーンビームCBの中心軸方向がy方向に平行なときを、ビュー角度0度とする。
多列X線検出器24は、z方向に、例えば、256列のX線検出器列を有する。また、各X線検出器列はチャネル方向に、例えば、1024チャネルのX線検出器チャネルを有する。
図2に示すように、X線管21のX線焦点から放射されたX線ビームは、ビーム形成X線フィルタ28によって、再構成領域Pの中心では、より多くのX線が照射されるように、また、再構成領域Pの周辺部では、より少ないX線が照射されるように、X線線量を空間的に制御される。その後、再構成領域Pの内部に存在する被検体にX線が吸収され、その被検体を透過したX線が、多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
また、図3に示すように、X線管21のX線焦点から放射されたX線ビームは、X線コリメータ23により断層像のスライス厚方向に制御される。つまり、回転中心軸ICにおいてX線ビーム幅がDとなるように制御される。そして、回転中心軸IC近辺に存在する被検体にX線が吸収され、その被検体を透過したX線は、多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
このように、X線が照射されることによって収集された投影データは、多列X線検出器24からDAS25へ出力され、そのDAS25でA/D変換される。そして、スリップリング30を経由してデータ収集バッファ5に入力される。その後、そのデータ収集バッファ5に入力されたデータは、記憶装置7のプログラムにより中央処理装置3で処理され、断層像に画像再構成される。その後、その断層像がモニタ6の表示画面において表示される。
[動作の概要]
以下より、上記のX線CT装置100の動作の概要について示す。
図4は、本実施形態のX線CT装置についての動作の概要を示すフロー図である。
まず、ステップP1では、図4に示すように、被検体をクレードル12に乗せ、位置合わせを行う。
ここでは、クレードル12の上に乗せられた被検体は各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせる。
つぎに、ステップP2では、図4に示すように、スカウト像収集を行う。
ここでは、スカウト像は、通常、0度,90度のビュー角度において撮影される。なお、部位によっては、例えば、頭部のように、90度スカウト像のみの場合であってもよい。このスカウト像撮影の詳細については、後述する。
つぎに、ステップP3では、図4に示すように、撮影条件設定を行う。
ここでは、通常、撮影条件の設定については、スカウト像上に撮影する断層像の位置、大きさを表示させて行う。この場合に、ヘリカルスキャン,可変ピッチヘリカルスキャン,ヘリカルシャトルスキャン,コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン),シネスキャンを1回実施する分の全体としてのX線線量情報の表示を行う。また、シネスキャンにおいては、X線データ収集系の回転数、または、撮影時間の設定値をモニタ6上のユーザーインターフェイスに入力すると、その被検体における入力された回転数分、または、その入力された時間分に対応して予測されるX線線量情報が表示される。
なお、本実施形態においては、いわゆる、自動露出機能を用いて、撮影条件を設定する。この自動露出機能による撮影条件の設定については、後述する。
つぎに、ステップP4では、図4に示すように、断層像撮影を行う。
この断層像撮影、および、画像再構成の詳細については、後述する。
つぎに、ステップP5では、図4に示すように、画像再構成された断層像を表示する。
つぎに、ステップP6では、図4に示すように、3次元画像表示を行う。
ここでは、z方向に連続に撮影された断層像を、3次元画像とし、図15に示すように3次元画像表示を行う。
この3次元画像表示方法には、ボリュームレンダリング3次元画像表示方法、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示方法、MPR(Multi Plain Reformat)画像表示方法、3次元再投影画像表示方法などがある。これらは、診断用途により、適宜使い分けて利用される。
[断層像撮影およびスカウト像撮影における動作の概略]
以下より、断層像撮影(図4のステップP4),スカウト像撮影(図4のステップP2)を実施する際の動作の概略について示す。
図5は、本発明にかかる実施形態において、X線CT装置100を用いて断層像撮影およびスカウト像撮影を実施する際の動作の概略を示すフロー図である。
まず、ステップS1では、図5に示すように、データ収集を行う。
ここで、ヘリカルスキャンによってデータ収集を行う場合には、X線管21と多列X線検出器24とを、被検体の回りに回転させ、かつ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながら、X線検出器データのデータ収集動作を行なう。そして、ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わされるX線検出器データD0(view,j,i)に、テーブル直線移動z方向位置Ztable(view)を付加させる。このようにX線検出器データを収集するヘリカルスキャンにおいては、一定速度の範囲のデータ収集を行う。
また、可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルスキャンにおいては、一定速度の範囲のデータ収集に加えて、加速時、減速時においてもデータ収集を行うものとする。
このz方向座標位置はX線投影データに付加させてもよいし、また別ファイルとしてX線投影データと関連付けても良い。ヘリカルシャトルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャン時にX線投影データを3次元画像再構成する場合に、このz方向座標位置の情報は用いられる。また、ヘリカルスキャンまたはコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャン時に用いることにより、画像再構成された断層像の精度改善、画質改善を実現することができる。
このz方向座標位置は撮影テーブル10のクレードル12の位置制御データを用いても良いし、撮影条件設定時に設定された撮影動作から予測される各時刻におけるz方向座標位置を用いることもできる。
また、可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンによってデータ収集を行う場合には、一定速度の範囲のデータ収集に加えて、加速時、減速時においてもデータ収集を行う。
また、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンによってデータ収集を行う場合には、撮影テーブル10上のクレードル12を、あるz方向位置に固定させたまま、データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。そして、必要に応じて、次のz方向位置に移動した後に、再度データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。
また、スカウト像撮影では、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行う。
つぎに、ステップS2では、図5に示すように、前処理を行う。
ここでは、X線検出器データD0(view,j,i)に対して前処理を行い、投影データに変換する。前処理は、図6に示すように、ステップS21のオフセット補正,ステップS22の対数変換,ステップS23のX線線量補正,ステップS24の感度補正からなる。
スカウト像撮影の場合においては、その前処理されたX線検出器データを、チャネル方向の画素サイズおよびクレードル直線移動方向であるz方向の画素サイズをモニタ6の表示画素サイズに合わせて表示すれば、スカウト像として完成である。
つぎに、ステップS3では、図5に示すように、ビームハードニング補正を行なう。
ここでは、前処理された投影データD1(view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行なう。このステップS3のビームハードニング補正では、前処理S2において感度補正S24が行なわれた投影データをD1(view,j,i)とし、ステップS3のビームハードニング補正の後のデータをD11(view,j,i)とすると、以下の(数式1)のように、例えば、多項式形式で表わされる。
Figure 2007319397
この時、検出器の各j列ごとに独立したビームハードニング補正を行なえるため、撮影条件で各データ収集系の管電圧が異なっていれば、各列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。
つぎに、ステップS4では、図5に示すように、zフィルタ重畳処理を行なう。
ここでは、ビームハードニング補正された投影データD11(view,j,i)に対して、z方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行う。
すなわち、各ビュー角度、各データ収集系における前処理後、ビームハードニング補正された多列X線検出器D11(view,j,i)(i=1〜CH,j=1〜ROW)の投影データに対し、列方向に例えば下記の(数式2)に示すような、列方向フィルタサイズが5列のフィルタをかける。ただし、(数式3)を満足させる。
(w1(i),w2(i),w3(i),w4(i),w5(i))
・・・(数式2)
Figure 2007319397
その補正された検出器データD12(view,j,i)は、以下の(数式4)のようになる。
Figure 2007319397
なお、チャネルの最大値をCH,列の最大値をROWとすると、以下の(数式5),(数式6)のようになる。
Figure 2007319397
Figure 2007319397
また、列方向フィルタ係数を各チャネルごとに変化させると、画像再構成中心からの距離に応じてスライス厚を制御できる。一般的に、断層像では、再構成中心に比べ周辺部の方が、スライス厚が厚くなる。このため、列方向フィルタ係数を中心部と周辺部で変化させて、列方向フィルタ係数を中心部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅を広く変化させると共に、周辺部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅をせまく変化させることにより、スライス厚を、周辺部と画像再構成中心部との両者において一様にすることができる。
このように、多列X線検出器24の中心部チャネルと周辺部チャネルとのそれぞれにおいて列方向フィルタ係数を制御することにより、スライス厚を中心部と周辺部とのそれぞれにおいて調整できる。列方向フィルタでスライス厚を弱干厚くすると、アーチファクト、ノイズともに大幅に改善される。これによりアーチファクト改善具合、ノイズ改善具合も制御できる。つまり、3次元画像再構成された断層像つまり、xy平面内の画質が制御できる。また、その他に、列方向(z方向)フィルタ係数を逆重畳(デコンボリューション)フィルタにすることにより、薄いスライス厚の断層像を実現することもできる。
つぎに、ステップS5では、図5に示すように、再構成関数重畳処理を行う。
すなわち、zフィルタ重畳処理されたX線投影データD12(view,j,i)をフーリエ変換し、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。再構成関数重畳処理S5では、zフィルタ重畳処理後のデータをD12とし、再構成関数重畳処理後のデータをD13、重畳する再構成関数をKernel(j)とすると、再構成関数重畳処理は以下の(数式7)のように表わされる。
Figure 2007319397
つまり、再構成関数kernel(j)は検出器の各j列ごとに独立した再構成関数重畳処理を行なえるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
つぎに、ステップS6では、図5に示すように、3次元逆投影処理を行う。
ここでは、再構成関数重畳処理した投影データD13(view,j,i)に対して、3次元逆投影処理を行い、逆投影データD3(x,y,z)を求める。画像再構成される画像はz軸に垂直な面であるxy平面に3次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。この3次元逆投影処理については、図7を参照して後述する。
つぎに、ステップS7では、図5に示すように、後処理を行なう。
ここでは、逆投影データD3(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像D31(x,y)を得る。
この後処理の画像フィルタ重畳処理では、3次元逆投影後の断層像をD31(x,y,z)とし、画像フィルタ重畳後のデータをD32(x,y,z)、断層像平面であるxy平面において重畳される2次元の画像フィルタをFilter(z)とすると、以下の(数式8)のようになる。
Figure 2007319397
つまり、検出器の各j列ごとに独立した画像フィルタ重畳処理を行なえるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
または、この2次元の画像フィルタ重畳処理の後に、下記に示す画像空間z方向フィルタ重畳処理を行ってもよい。また、この画像空間z方向フィルタ重畳処理は2次元画像フィルタ重畳処理の前に行ってもよい。さらには、3次元の画像フィルタ重畳処理を行って、この2次元の画像フィルタ重畳処理と、画像空間z方向フィルタ重畳処理の両方を兼ねるような効果を出してもよい。
画像空間z方向フィルタ重畳処理では、画像空間z方向フィルタ重畳処理された断層像をD33(x,y,z)、2次元の画像フィルタ重畳処理された断層像をD32(x,y,z)とすると、以下の(数式9)のようになる。ただし、v(i)はz方向の幅が2l+1の画像空間z方向フィルタ係数で、以下の(数式10)のような係数列となる。
Figure 2007319397
Figure 2007319397
ヘリカルスキャンにおいては、画像空間フィルタ係数v(i)は、z方向位置に依存しない画像空間z方向フィルタ係数であってよいが、特に、z方向に検出器幅の広い2次元X線エリア検出器24、多列X線検出器24を用いた場合に、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する際においては、画像空間z方向フィルタ係数v(i)は、z方向のX線検出器の列の位置に依存した画像空間z方向フィルタ係数であれば、各断層像の列位置に依存した詳細な調整ができるので更に効果的である。
そして、上記のようにして得られた断層像はモニタ6に表示される。
[3次元逆投影処理]
以下より、上記したX線CT装置100の動作において、3次元逆投影処理を実施する際(図5のS6)の動作の概略について示す。
図7は、3次元逆投影処理(図5のステップS6)の詳細を示すフロー図である。
本実施形態では、画像再構成される画像はz軸に垂直な面、xy平面に3次元画像再構成される。つまり、再構成領域Pは、xy平面に平行なものとする。
まず、ステップS61では、図7に示すように、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)中の一つのビューに着目し、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDrを抽出する。
ここでは、図8(a),図8(b)に示すように、xy平面に平行な512×512画素の正方形の領域を再構成領域Pとし、y=0のx軸に平行な画素列L0,y=63の画素列L63,y=127の画素列L127,y=191の画素列L191,y=255の画素列L255,y=319の画素列L319,y=383の画素列L383,y=447の画素列L447,y=511の画素列L511を列にとると、これらの画素列L0〜L511をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影した図9に示す如きラインT0〜T511上の投影データを抽出すれば、それらが画素列L0〜L511の投影データDr(view,x,y)となる。ただし、x,yは断層像の各画素(x,y)に対応する。
X線透過方向は、X線管21のX線焦点と各画素と多列X線検出器24との幾何学的位置によって決まるが、X線検出器データD0(view,j,i)のz座標z(view)がテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)としてX線検出器データに添付されて判っているため、加速・減速中のX線検出器データD0(view,j,i)でもX線焦点、多列X線検出器のデータ収集幾何学系の中において、X線透過方向を正確に求めることができる。
なお、例えば、画素列L0をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影したラインT0のように、ラインの一部が多列X線検出器24のチャネル方向の外に出た場合は、対応する投影データDr(view,x,y)を「0」にする。また、z方向の外に出た場合は投影データDr(view,x,y)を補外して求める。
このようにして、図10に示すように、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDr(view,x,y)を抽出できる。
つぎに、ステップS62では、図7に示すように、投影データDr(view,x,y)にコーンビーム再構成加重係数を乗算し、図11に示す如き投影データD2(view,x,y)を作成する。
ここで、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)は、以下の通りである。ファンビーム画像再構成の場合は、一般に、view=βaでX線管21の焦点と再構成領域P上(xy平面上)の画素g(x,y)とを結ぶ直線がX線ビームの中心軸Bcに対してなす角度をγとし、その対向ビューをview=βbとするとき、以下の(数式11)のようになる。
βb=βa+180°−2γ ・・・(数式11)
再構成領域P上の画素g(x,y)を通るX線ビームと、その対向X線ビームが、再構成平面Pとなす角度を、αa,αbとすると、これらに依存したコーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算し、逆投影画素データD2(0,x,y)を求める。この場合、(数式12)のようになる。
D2(0,x,y)=ωa・D2(0,x,y)_a+ωb・D2(0,x,y)_b ・・・(数式12)
ただし、D2(0,x,y)_aはビューβaの逆投影データ、D2(0,x,y)_bはビューβbの逆投影データとする。
なお、コーンビーム再構成加重係数の対向ビーム同士の和は、(数式13)のようになる。
ωa+ωb=1 ・・・(数式13)
コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算することにより、コーン角アーチファクトを低減することができる。
例えば、コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbは、次式により求めたものを用いることができる。なお、gaは、ビューβaの加重係数、gbは、ビューβbの加重係数である。そして、ファンビーム角の1/2をγmaxとするとき、以下の(数式14)から(数式19)のようになる。
Figure 2007319397
Figure 2007319397
Figure 2007319397
Figure 2007319397
Figure 2007319397
Figure 2007319397
ここでは、例えば、q=1とする。
また、例えば、ga,gbの1例として、max[ ]を、最大値を求める関数とすると、以下の(数式20),(数式21)のようになる。
Figure 2007319397
Figure 2007319397
また、ファンビーム画像再構成の場合は、更に、距離係数を再構成領域P上の各画素に乗算する。距離係数は、X線管21の焦点から投影データDrに対応する多列X線検出器24の検出器列j,チャネルiまでの距離をr0とし、X線管21の焦点から投影データDrに対応する再構成領域P上の画素までの距離をr1とするとき、(r1/r0)で示される。
また、平行ビーム画像再構成の場合は、再構成領域P上の各画素に、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)のみを乗算すればよい。
つぎに、ステップS63では、図7に示すように、逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
具体的には、図12に示すように、予めクリアしておいた逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
つぎに、ステップS64では、図7に示すように、画像再構成に必要な全ビューの逆投影データD2を加算したか否かについて判断する。
ここでは、全てについて加算していない場合(NO)には、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)について、ステップS61〜S63を繰り返し、図12に示すように、逆投影データD3(x,y)を得る。一方で、全てについて加算した場合(Yes)には、図7に示すように、本処理を終了する。
なお、図13(a),図13(b)に示すように、再構成領域Pを512×512画素の正方形の領域とせずに、直径512画素の円形の領域としてもよい。
そして、このようにして画像再構成された断層像について、図4に示すステップP6において、3次元画像表示を行う。例えば、造影された血管をMIP画像表示で3次元画像表示を行う。
[本実施形態におけるデータ収集動作と、画像表示動作]
本実施形態においては、図16に示すように、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、z方向座標z0からz3までの間でX線投影データを収集する。そして、図17に示すように、z方向に連続した断層像を、3次元画像として画像再構成する。ここでは、周期T(T=t3−t0)の時間分解能である時間的に連続した3次元画像を得ることができる。
このヘリカルシャトルスキャンのデータ収集方法においては、図16,図21(a)に示す往復のヘリカルシャトルスキャンと、図21(b)に示す1方向ヘリカルシャトルスキャンとがある。
往復ヘリカルシャトルスキャンにおいては、図16と図21(a)とに示すように、時間の経過とともに、z0→z3→z0→z3…のように、z方向におけるz0とz3との間を、クレードル12を往復させ、その両方向でX線投影データ収集を行う。
また、1方向ヘリカルシャトルスキャンにおいては、図21(b)に示すように、時間経過とともに、z0からz3へクレードル12を移動させてX線投影データを収集した後に、X線投影データを収集せずにz3からz0へクレードル12を戻す移動動作を繰り返す。
また、画像表示の方法においては、図18に示す断層像連続表示方法と、図19に示す3次元画像連続表示方法とがある。
断層像連続表示方法では、図18に示すように、1枚、または複数枚の断層像を画像再構成するたびに、3次元画像表示、例えば、3次元MIP画像表示を行う。このことにより、データ収集中においても、実時間で3次元MIP画像の表示を更新できる。
また、3次元画像連続表示方法では、図19に示すように、1方向のシャトル分の3次元画像が画像再構成されるまで待つ。その後、3次元画像表示、例えば、3次元MIP画像表示を行う。これにより、シネスキャンのように3次元画像を一括して画像の更新ができる。
これらの往復ヘリカルシャトルスキャン、1方向ヘリカルシャトルスキャンの2つのデータ収集と、断層像連続表示、3次元画像連続表示の2つの表示方法とのそれぞれが、組合されて、様々な形態のヘリカルシャトルスキャンが実現できる。
図22は、往復ヘリカルシャトルスキャンの断層像連続表示する処理のフローを示す。
この場合においては、図22に示すように、まず、ステップHS1では、ヘリカルシャトルスキャンデータ収集を行う。
つぎに、ステップHS2では、図22に示すように、1断層像の画像再構成を行う。
つぎに、ステップHS3では、図22に示すように、断層像表示を行う。
ステップHS4では、図22に示すように、3次元MIP画像表示を行う。
つぎに、ステップHS5では、図22に示すように、1シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS6へ進む。一方、NOならばステップHS1へ戻る。ここで、「1シャトル分」とは、1方向分のデータ収集をいう。
つぎに、ステップHS6では、図22に示すように、全シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS7へ進む。一方、NOならばステップHS1へ戻る。ここで、「全シャトル分」とは、あらかじめ指定された回数分の各方向のデータ収集をいう。
つぎに、ステップHS7では、図22に示すように、全シャトル分の画像再構成終了かを判断し、YESならば終了をする。一方、NOならばステップHS2へ戻る。
図23は、往復ヘリカルシャトルスキャンにおいて3次元画像連続表示を実施する際のフローを示す。
まず、図23に示すように、ステップHS11では、ヘリカルシャトルスキャンデータ収集を行う。
つぎに、ステップHS12では、図23に示すように、1断層像の画像再構成を行う。
つぎに、ステップHS13では、図23に示すように、断層像表示を行う。
つぎに、ステップHS14では、図23に示すように、1シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS15へ進む。一方、NOならばステップHS11へ戻る。
つぎに、ステップHS15では、図23に示すように、1シャトル分の画像再構成終了かを判断し、YESならばステップHS16へ進む。一方、NOならばステップHS12へ戻る。
つぎに、ステップHS16では、図23に示すように、3次元MIP画像表示を行う。
つぎに、ステップHS17では、図23に示すように、全シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS18へ進む。一方、NOならばステップHS11へ戻る。
ステップHS18では、図23に示すように、全シャトル分の画像再構成終了かを判断し、YESならば終了をする。一方、NOならばステップHS12へ戻る。
図24は、1方向ヘリカルシャトルスキャンの断層像連続表示のフロー図を示す。
この場合においては、まず、図24に示すように、ステップHS21では、ヘリカルシャトルスキャンデータ収集を行う。
つぎに、ステップHS22では、図24に示すように、1断層像の画像再構成を行う。
つぎに、ステップHS23では、図24に示すように、断層像表示を行う。
つぎに、ステップHS24では、図24に示すように、3次元MIP画像表示を行う。
つぎに、ステップHS25では、図24に示すように、1シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS26へ進む。一方、NOならばステップHS21へ戻る。
つぎに、ステップHS26では、図24に示すように、ヘリカルシャトルスキャン開始点に戻る。
つぎに、ステップHS27では、図24に示すように、全シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS28へ進む。一方、NOならばステップHS21へ戻る。
つぎに、ステップHS28では、図24に示すように、全シャトル分の画像再構成終了かを判断し、YESならば終了をする。一方、NOならばステップHS22へ戻る。
図25は、1方向ヘリカルシャトルスキャンの3次元画像表示のフロー図を示す。
この場合においては、図25に示すように、ステップHS31では、ヘリカルシャトルスキャンデータ収集を行う。
つぎに、ステップHS32では、図25に示すように、1断層像の画像再構成を行う。
つぎに、ステップHS33では、図25に示すように、断層像表示を行う。
ステップHS34では、図25に示すように、1シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS35へ進む、NOならばステップHS31へ戻る。
つぎに、ステップHS35では、図25に示すように、1シャトル分の画像再構成終了かを判断し、YESならばステップHS36へ進む、NOならばステップHS32へ戻る。
つぎに、ステップHS36では、図25に示すように、3次元MIP画像表示を行う。
つぎに、ステップHS37では、図25に示すように、ヘリカルシャトルスキャン開始点に戻る。
つぎに、ステップHS37では、図25に示すように、全シャトル分のデータ収集終了かを判断し、YESならばステップHS39へ進む。一方、NOならばステップHS31へ戻る。
つぎに、ステップHS39では、図25に示すように、全シャトル分の画像再構成終了かを判断し、YESならば終了をする。NOならばステップHS32へ戻る。
以上のように、ヘリカルシャトルスキャンの時系列な3次元画像表示方法、動的な3次元画像方法によって3次元MIP画像表示を行なう。これにより、z方向に幅の広い、1シャトル分のz方向の長さをLとすると、あたかもz方向に幅がLだけあるような2次元X線エリア検出器によりシネスキャンを行ったかのような時系列3次元画像表示、動的3次元画像表示が実現できる。つまり、4次元画像表示が実現できる。
本実施形態においては、3次元MIP画像表示を用いた。しかし、3次元ボリュームレンダリング画像表示方法、3次元再投影画像表示、MPR画像表示方法を用いても、同様の効果を出すことができる。
以上のように、本実施形態のX線CT装置100は、被検体が載置されるクレードル12を撮影空間において移動する撮影テーブル10と、その撮影空間において移動されるクレードル12に載置されている被検体に対してX線を照射し、その被検体を透過したX線を検出するスキャンを実施することによって撮影テーブル10の加速・減速範囲も含めて投影データを取得する走査ガントリ20と、撮影テーブル10および走査ガントリ20の動作を制御してスキャンを実施させることによって投影データを時系列順に複数取得させると共に、そのスキャンの実施によって得られた投影データから被検体の断層像を計算によって画像再構成する中央処理装置3と、その中央処理装置3によって画像再構成された断層像を表示画面に表示するモニタ6とを有する(図1参照)。ここで、撮影テーブル10は、中央処理装置3からの制御信号に基づいて、クレードル12に載置される被検体を、その体軸方向であるz方向に沿うように移動させる。そして、走査ガントリ20は、撮影空間において撮影テーブル10によって移動される被検体の周囲から被検体へ、z方向に沿った方向を軸にして回転するようにX線を放射するX線管21と、そのX線管21から放射され、その被検体を透過したX線を撮影テーブル10の加速・減速範囲も含めて検出する多列X線検出器24とを含み、中央処理装置3からの制御信号に基づいて各部が制御される。このX線管21は、被検体の周囲を回転する回転方向に沿ったチャネル方向と、その回転の回転軸方向に沿った列方向とに広がったコーン状になるように、X線を被検体へ放射する。そして、多列X線検出器24は、そのX線管21から放射され、その被検体を透過したX線を検出する複数のX線検出器が、チャネル方向と列方向とに対応するようにマトリクス状に配列されている(図2,図3参照)。
本実施形態においては、いわゆるヘリカルシャトルスキャンによって、クレードル12に載置された被検体を走査ガントリ20がスキャンすることにより、被検体の投影データを、その被検体の体軸方向zと、その被検体の周囲のビュー方向に応じて順次取得する。つまり、クレードル12を加速または減速させて移動する際においても、そのクレードル12に載置された被検体をスキャンすることによって、その投影データを取得する。
そして、その取得した投影データおよびそれぞれのビューの投影データの測定された、または予測されたz方向位置情報に基づいて、中央処理装置3が断層像を画像再構成する。ここでは、たとえば、体軸方向zを垂線とするxy面についての断層像を、ヘリカルシャトルスキャンにおいて一定の周期ごとにて得られた投影データに基づいて画像再構成する。そして、その断層像を画像再構成する際に用いた投影データを収集する一定周期時間間隔に対応するように、その断層像を、モニタ6が表示画面に表示する。つまり、スキャンに対してリアルタイムになるように、中央処理装置3が断層像を画像再構成し、その断層像をモニタ6がスキャンに対してリアルタイムになるように表示する。その後、その断層像に基づいて、中央処理装置3が3次元画像を得る。たとえば、3次元MIP画像を画像再構成する。そして、その3次元画像を、スキャンに対してリアルタイムになるように、モニタ6が表示する。その後、予め設定された撮影条件に対応するように、上記の一連の動作を繰り返す(図22など参照)。たとえば、第1の時点にて画像再構成されたxy面の断層像を3次元画像における位置に対応するように表示させた後に、第1の時点経過後の第2の時点にて画像再構成されたxy面の断層像を3次元画像における位置に対応するように表示させる(図18など参照)。
このため、本実施形態のX線CT装置100によれば、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、一定時間間隔で表示を行える動的な3次元画像表示方法を実現する効果がある。
<実施形態2>
以下より、本発明にかかる実施形態2について説明する。
実施形態1においては、ヘリカルシャトルスキャンの時系列3次元画像表示方法、動的3次元画像表示方法、4次元画像表示方法について述べた。本実施形態においては、従来のシネスキャンによる時系列2次元画像を用いて行っていたパフュージョン計測に、これらを応用する場合について示す。
この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
本実施形態においては、ヘリカルシャトルスキャンによる時系列3次元画像に対して、3次元パフュージョン計測を行う。
図21(b)は、1方向ヘリカルシャトルスキャンの場合について示す。この場合には、各z方向座標位置z0,za,zb,zc,z3において、時間分解能は、周期T2で一定である。このため、本実施形態においては、従来の時系列2次元画像によるパフュージョン計測と同様の計算方法を、一定時間間隔で得られるz方向に連続した断層像からなる3次元画像の時系列3次元に適用することができる。
図21(a)は、往復ヘリカルシャトルスキャンの場合について示す。この場合には、z9においては、さまざまな周期T11a,T12a,T11a,T12aとなり、時間分解能が異なる。
しかし、zb(ただし、zb=(z0+z3)/2とする)においては、周期が、T11b=T12b=T13bとなる。このため、周期が同じであって時間分解能が一定となる。このように、往復ヘリカルシャトルスキャンの場合は、z方向座標位置により、画像の時間分解能が一定でない場合がある。このため、パフュージョン計測の場合には、各断層像の撮影された時刻の考慮が時系列3次元画像のパフュージョン計測に必要となる。
本実施形態においては、上記のように、ヘリカルシャトルスキャンによる時系列3次元画像に対して、3次元パフュージョン計測を行うことによって、被検体における血流の流れの分布を3次元的に把握できる。
このため、本実施形態のX線CT装置100によれば、実施形態1と同様に、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、動的な3次元画像表示方法を実現する効果がある。
<実施形態3>
以下より、本発明にかかる実施形態3について説明する。
実施形態3においては、実施形態1と異なり、画像再構成された断層像を連続的に表示することで、3次元画像のうちの画像再構成された1枚の断層像が、次々と3次元MIP画像の中で更新される。
例えば、図26に示すように、z方向座標位置z0からz3に向けて、1枚ずつ断層像を更新する。この場合に、視覚的に変化した部分を、人間の目は捉えやすいため、3次元MIP像内の断層像の変化が捉えやすい。また、各z方向位置の断層像が更新された時に、その変化を捉えやすく、奥行き感を視覚的に捉えやすい。
更には、以下のような強調を画像再構成されて更新された断層像にすることにより、更新された断層像の様子を視覚的に捉えやすい。
具体的には、(1)更新された断層像の輝度を上げること,(2)更新された断層像のみをカラー表示すること、(3)更新された断層像のみを、3次元MIP表示ではない断層像表示を行うことのいずれかによって実施する。または、これらに類似した断層像表示方法により実施する。
従来の3次元MIP表示方法の処理の1実施形態の流れを図27に示す。
まず、図27に示すように、ステップM1では、透視方向の設定を行う。
ここでは、図28に示すように、MIP表示方法における透視方向を設定する。
つぎに、図27に示すように、ステップM2では、透視方向に3次元画像の各画素を探索し、画素値の大きい順に並べる。
ここでは、図28に示すように、透視方向に平行な方向へ3次元画像を走査し、その3次元画像の全画素について画素値を大きい順に並べる。
つぎに、図27に示すように、ステップM3では、透視方向に画素値の大きい順に所定の個数Nの画素数を選択し、加重係数を透視方向の各画素値に加重加算して、2次元MIP表示画像M(x,y)を求める。
つぎに、図27に示すように、ステップM4では、2次元MIP表示画像を表示する。
このような処理の流れにより、3次元MIP表示を実施する。
ステップM3において、画素値の大きい順に並べた画素値列を、以下の(数式22)に示すように定める。
Figure 2007319397
ただし、上記において、Nは整数とする。
これに、以下の(数式23)に示す加重係数を、以下の(数式24)に示すように、かけて、2次元MIP表示画像M(x,y)を求める。
Figure 2007319397
Figure 2007319397
以下より、上記した(3)のように、更新された断層像のみについては、3次元MIP表示ではなく、断層像表示を行うことにより、その更新された断層像を強調して表示する処理について、説明する。この処理の流れを、図29に示す。
まず、この場合においては、図29に示すように、ステップM11では、透視方向の設定を行う。
つぎに、図29に示すように、ステップM12では、更新された最新の断層像も含めて、透視方向に3次元画像の各画素を探索し、画素値の大きい順に並べる。
ここでは、透視方向に平行な方向で走査し、3次元画像の全画素について画素値を調べて大きい順に並べる。
つぎに、図29に示すように、ステップM13では、画素値の大きい順に所定の個数Nの画素数を選択し、加重係数を加重加算して2次元MIP表示画像M(x,y)を求める。
つぎに、図29に示すように、ステップM14では、更に更新された断層像G(x,y)を2次元MIP表示画像M(x,y)に加算する。
つぎに、図29に示すように、ステップM15では、2次元MIP表示画像を表示する。
このような処理の流れにより、更新された断層像を強調した3次元MIP表示を実施する。
ステップM13で画素値の大きい順に並べた画素値列を、(数式22)に示すように定める。そして、加重係数を(数式23)に示すように定めると、2次元MIP表示画像M(x,y)は、(数式25)に示すように求められる。
Figure 2007319397
ただし、G(x,y)は、更新された断層像を示し、Δx,Δyは、更新された断層像と2次元MIP表示画像M(x,y)の位置合わせのためのx方向シフト量と、y方向シフト量とを示す。
このようにすることで、その更新された断層像G(x,y)は、3次元MIP画像の中で強調して表示される。ヘリカルシャトルスキャンの撮影が進むにつれて、その更新された断層像G(x,y)は、z方向の正の方向に更新されたり、z方向の負の方向に更新されたりしてz方向に往復する。この往復する画像更新が視覚的に奥行き感を持たせるのに有効である。
このため、本実施形態のX線CT装置100によれば、実施形態1と実施形態2と同様に、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、動的な3次元画像表示方法を実現する効果がある。
なお、本実施形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による3次元画像再構成法でもよい。さらに、他の3次元画像再構成方法でもよい。または2次元画像再構成でも良い。
本実施形態は、ヘリカルシャトルスキャンの場合について記載しているが、可変ピッチヘリカルスキャンの場合についても同様に効果を出すことができる。
本実施形態は、走査ガントリ20を傾斜させない場合について記載しているが、走査ガントリ20を傾斜させた状態でスキャンを実施する、いわゆるチルト・スキャンの場合でも、同様な効果を出すことができる。
本実施形態は、生体信号にX線投影データ収集が同期しない場合について記載しているが、生体信号、特に、心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。
また、本実施形態では、多列X線検出器、または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を有するX線CT装置について記載しているが、1列のX線検出器を有するX線CT装置においても、同様の効果を出せる。
また、本実施形態では、各列ごとに係数が異なった列方向(z方向)フィルタの係数を、各チャネルの前処理された、または、ビームハードニング補正されたX線投影データに列方向に重畳することにより、画質のばらつきを調整することによって、各列において均一なスライス厚とし、アーチファクトの発生を防止し、ノイズが少ない画質を実現している。これには、様々なz方向フィルタ係数が考えられるが、いずれも同様の効果を出すことができる。
本実施形態では、医用X線CT装置について記載しているが、産業用X線CT装置、または、他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などにおいても適用できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 図2は、X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をxy平面で見た説明図である。 図3は、X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をyz平面で見た説明図である。 図4は、被検体撮影の流れを示すフロー図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るX線CT装置の画像再構成の概略動作を示すフロー図である。 図6は、前処理の詳細を示すフロー図である。 図7は、3次元画像再構成処理の詳細を示すフロー図である。 図8は、再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 図9は、X線検出器面に投影したラインを示す概念図である。 図10は、投影データDr(view,x,y)を再構成領域上に投影した状態を示す概念図である。 図11は、再構成領域上の各画素の逆投影画素データD2を示す概念図である。 図12は、逆投影画素データD2を画素対応に全ビュー加算して逆投影データD3を得る状態を示す説明図である。 図13は、円形の再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 図14は、X線CT装置の撮影条件入力画面を示す図である。 図15は、3次元MPR表示・3次元表示の例を示す図である。 図16は、ヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブルの動作の例を示す図である。 図17は、ヘリカルシャトルスキャンによるz方向に連続した断層像による3次元画像を示す図である。 図18は、断層像を1枚ずつまたは複数枚ずつ更新する断層像連続表示方法による動的3次元画像表示を示す図である。 図19は、断層像を1シャトル分ずつ更新する3次元画像連続表示方法による動的3次元画像表示を示す図である。 図20は、1方向の繰り返しのヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブル動作の例を示す図である。 図21において、(a)は、往復ヘリカルシャトルスキャンの場合の各点の時間分解能を示す図である。また、(b)は、1方向ヘリカルシャトルスキャンの場合の各点の時間分解能を示す図である。 図22は、往復ヘリカルシャトルスキャンにおける断層像連続表示の時系列3次元MIP画像表示を示すフロー図である。 図23は、往復ヘリカルシャトルスキャンにおける3次元画像連続表示の時系列3次元MIP画像表示のフロー図である。 図24は、1方向ヘリカルシャトルスキャンにおける断層像連続表示の時系列3次元MIP画像表示のフロー図である。 図25は、1方向ヘリカルシャトルスキャンにおける3次元画像連続表示の時系列3次元MIP画像表示のフロー図である。 図26は、データ収集されて画像再構成された最新の断層像を強調して表示する断層像連続表示方法による動的3次元画像表示を示す図である。 図27は、従来のMIP表示方法の処理のフロー図である。 図28は、MIP表示方法における透視方向を示す図である。 図29は、更新された断層像を強調したMIP表示方法の処理のフロー図である。
符号の説明
1…操作コンソール
2…入力装置
3…中央処理装置
5…データ収集バッファ
6…モニタ
7…記憶装置
10…撮影テーブル
12…クレードル
15…回転部
20…走査ガントリ
21…X線管
22…X線コントローラ
23…コリメータ
24…多列X線検出器または2次元X線エリア検出器
25…DAS(データ収集装置)
26…回転部コントローラ
27…走査ガントリ傾斜コントローラ
28…ビーム形成X線フィルタ
29…制御コントローラ
30…スリップリング
dp…X線検出器面
P…再構成領域
pp…投影面
IC…回転中心(ISO)
CB…X線ビーム
BC…ビーム中心軸
D…回転中心軸上での多列X線検出器幅

Claims (16)

  1. X線発生装置と、前記X線発生装置に相対してX線を検出する2次元X線エリア検出器とを被検体の周囲に回転させながら、前記被検体へ前記X線発生装置にX線を照射させ、前記被検体を透過したX線を前記2次元X線エリア検出器に検出させることによって、X線投影データを収集するX線データ収集手段と、
    前記X線データ収集手段によって収集された前記X線投影データから断層像を画像再構成する画像再構成手段と、
    前記画像再構成手段によって画像再構成された断層像を表示する画像表示手段と、
    を含むX線CT装置において、
    前記X線データ手段が前記X線投影データを収集する時間に対応するように前記断層像を前記画像表示手段が表示することを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    ヘリカルシャトルスキャンによって前記X線投影データを前記X線データ収集手段が収集することを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のX線CT装置において、
    ボリュームレンダリング3次元画像表示方法、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示方法、MPR(Multi Plain Reformat)画像表示方法、3次元再投影画像表示方法のうちの少なくとも1つによって前記画像表示手段が前記断層像を表示することを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のX線CT装置において、
    3次元画像再構成方法によって前記画像再構成手段が画像再構成を実施することを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記ヘリカルシャトルスキャンの実施時に前記画像表示手段がリアルタイムに前記断層像を表示することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記ヘリカルシャトルスキャンの実施後に、前記画像表示手段が前記断層像を再生して表示することを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項5または請求項6のいずれかに記載のX線CT装置において、
    断層像を1枚ずつ、または、複数枚ずつ、更新するように、前記画像表示手段が前記断層像を表示することを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項5または請求項6のいずれかに記載のX線CT装置において、
    ヘリカルシャトルスキャンの1方向のシャトルスキャン分の3次元画像を、更新しながら前記画像表示手段が表示することを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記ヘリカルシャトルスキャンとして、前記X線データ収集手段が往復ヘリカルシャトルスキャンを行うことを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載のX線CT装置において、
    ヘリカルシャトルスキャンとして、繰り返して同じ方向のヘリカルシャトルスキャンを実施する1方向ヘリカルシャトルスキャンを前記X線データ収集手段が行うことを特徴とするX線CT装置。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記断層像の各点のX線CT値を用いて、被検体各部のCT値の時間変化情報の計測を行うことを特徴とするX線CT装置。
  12. 請求項11に記載のX線CT装置において、
    前記ヘリカルシャトルスキャンの各シャトルスキャンの時系列の3次元画像を用いて、パフュージョン計測画像を前記画像再構成手段が求め、前記パフュージョン計測画像を前記画像表示手段が表示することを特徴とするX線CT装置。
  13. 請求項12に記載のX線CT装置において、
    往復ヘリカルシャトルスキャンにより撮影された各z方向座標位置の断層像の撮影時間を考慮して、前記画像再構成手段がパフュージョン計測画像を求めた後に、前記画像表示手段が表示することを特徴とするX線CT装置。
  14. 請求項12に記載のX線CT装置において、
    1方向ヘリカルシャトルスキャンにより撮影された各z方向座標位置の断層像の撮影時間間隔に対応するように、前記画像再構成手段がパフュージョン計測画像を求めた後に、前記画像表示手段が表示することを特徴とするX線CT装置。
  15. 請求項11に記載のX線CT装置において、
    ヘリカルシャトルスキャンの各シャトルスキャンの造影された時系列の3次元画像と、造影されていない画像との差分画像を、前記画像表示手段が表示することを特徴とするX線CT装置。
  16. 請求項11に記載のX線CT装置において、
    3次元ボリュームレンダリング画像表示、または、3次元MIP画像表示、または、3次元再投影画像表示、または、MPR画像表示のうち少なくとも1つによって、前記画像表示手段が前記断層像を、実時間で時系列順に表示することを特徴とするX線CT装置。
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