JP2007316181A - 着色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、イメージセンサおよびカメラシステム - Google Patents

着色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、イメージセンサおよびカメラシステム Download PDF

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JP2007316181A JP2006143558A JP2006143558A JP2007316181A JP 2007316181 A JP2007316181 A JP 2007316181A JP 2006143558 A JP2006143558 A JP 2006143558A JP 2006143558 A JP2006143558 A JP 2006143558A JP 2007316181 A JP2007316181 A JP 2007316181A
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Masanori Shinada
雅則 品田
Yoichi Otsuka
洋一 大塚
Shunsuke Tagami
俊輔 田上
Kenichi Kajiwara
健一 梶原
Takayuki Katsuya
隆之 勝谷
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】塗布性のよい着色感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】染料、感光剤、硬化剤、アルカリ可溶性樹脂および溶剤を含む着色感光性樹脂組成物であって、該溶剤が乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤ならびに乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤であり、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、全溶剤に対して質量分率で、20〜90質量%であり、乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、前記と同じ基準で、10〜80質量%である着色感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、着色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、イメージセンサおよびカメラシステムに関する。
デジタルカメラやデジタルビデオなどに用いられるイメージセンサは、カラーフィルタを有する。
そして、着色感光性樹脂組成物は、カラー液晶表示装置やイメージセンサなどに用いられるカラーフィルタの構成単位である画素を形成するための原材料として広く使われている。該着色感光性樹脂組成物としては、例えば、色素、アルカリ可溶樹脂および感光剤を含むものが知られており、これらに加えて硬化剤を含むものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
着色感光性樹脂組成物を用いて画素を形成するには、例えば、基板の表面上に着色感光性樹脂組成物からなる層を形成し、該層にマスクを介して光線を照射して露光する方法が知られている。露光後の着色感光性樹脂組成物層を現像液で処理することにより、着色感光性樹脂組成物層のうち光線が照射されて露光された領域が現像液に溶解し、照射されなかった領域が溶解することなく残って、画素を構成する。着色感光性樹脂組成物に含まれる色素の色を変えながら同様の操作を繰り返し行うことにより、三原色に対応した各色の画素を順次形成して、カラーフィルタを得ることができる(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−268236号公報 2頁右欄21行目―22行目 特開平7−306309号公報 11頁右欄28行目―35行目
しかし着色感光性樹脂組成物を使用するときにはその塗布性が問題となることが多い。塗布性の問題とは、基板上への塗布時に塗布面内での膜厚均一性に問題が出ることである。膜厚均一性の問題とは、塗布面内で膜厚を複数ポイント測定すると、同一塗布面内にもかかわらず、その膜厚値に変動があることである。膜厚均一性に問題があると、塗布面内での膜厚の一様性が悪くなり塗布ムラの程度が悪くなる。
そこで本発明者らは、塗布性のよい着色感光性樹脂組成物を開発するべく、鋭意検討した結果、特定の溶剤を特定量含有する着色感光性樹脂組成物を用いて塗布膜を形成すると、塗布膜の膜厚均一性が良好であって、塗布ムラが少なくなることがわかった。
すなわち本発明は、染料、感光剤、硬化剤、アルカリ可溶性樹脂および溶剤を含む着色感光性樹脂組成物であって、該溶剤が乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤ならびに乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤であり、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、全溶剤に対して質量分率で、20〜90質量%であり、乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、前記と同じ基準で、10〜80質量%である着色感光性樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ、前記のカラーフィルタを具備するイメージセンサおよび前記のイメージセンサを具備するカメラシステムを提供する。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてカラーフィルタを形成する際に、該着色感光性樹脂組成物を基板上に塗布ときの塗布性が良好になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、染料を含有する。染料は感光性樹脂組成物に用いられる有機溶剤に溶解し得て、カラーフィルタの画素を形成し得る染料であれば、特に限定されるものではない。
例えば、C.I.ソルベントイエロー4、14、15、23、24、38、62、63、68、82、88、94、98、99、162、
C.I.ソルベントレッド45、49、
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56、
C.I.ソルベントブルー35、37、59、67、
などが挙げられる。
またC.I.アシッド染料として
C.I.アシッドイエロー17、29、40、76、
C.I.アシッドレッド91、92、97、114、138、151、
C.I.アシッドオレンジ51、63、
C.I.アシッドブルー80、83、90、
C.I.アシッドグリーン9、16、25、27、
などの染料が例示される。また本願発明に用いられる染料は、例示された染料に限定されるものではない。
また、本発明の着色感光性樹脂組成物の染料には、式(i)〜(vii)で表される酸性染料のアミン塩、および式(viii)〜(ix)で表される酸性染料のスルホンアミド化合物も使用できる。
D−(SO (C2n+1 (i)
D−(SO {(C2n+1 (ii)
D−(SO {(C2n+1H} (iii)
D−(SO {(C2n+1 (iv)
D−(SO (C2e+1OC2f (v)
D−(SO {(C2n+1)(PhCH)H} (vi)
D−(SO {(C2n+1)Py (vii)
D−[{SONH(C2n+1)}][(SOL)] (viii)
D−[{SONH(C2e+1OC2f)}][(SOL)](ix)
[式(i)〜(ix)中、Dは、色素母体を表す。
mは、1以上20以下の整数を表す。
nは、1以上20以下の整数を表す。
eおよびfは、それぞれ独立に、1以上10以下の整数を表す。
Phは、フェニル基を表す。
Pyは、窒素原子でC2n+1につながるピリジン環残基またはメチルピリジン環残基を表す。
pは、1以上8以下の整数を表す。
qは、0以上8以下の整数を表す。
Lは、水素原子または一価の陽イオンを表す。]
色素母体Dとして、具体的には、アゾ染料母体、キサンテン染料母体、アントラキノン染料母体、トリフェニルメタン染料母体、メチン染料母体、シアニン染料母体およびフタロシアニン染料母体などが挙げられる。
mは、好ましくは1以上10以下の整数、より好ましくは1以上8以下の整数を表す。
nは、好ましくは1以上10以下の整数、より好ましくは1以上8以下の整数を表す。
eおよびfは、それぞれ独立に、好ましくは1以上8以下の整数、より好ましくは1以上6以下の整数を表す。
Pyは、好ましくはメチルピリジン環残基を表す。
pは、好ましくは1以上6以下の整数、より好ましくは1以上5以下の整数を表す。
qは、好ましくは0以上6以下の整数、より好ましくは0以上5以下の整数を表す。
Lで表される一価の陽イオンとしては、例えば、ナトリウム原子、カリウム原子、(CHNなどの4級アンモニウムイオンなどが挙げられる。
また、染料として、式(21)〜式(33)で表される染料を使用することができる。
Figure 2007316181
Figure 2007316181
本願発明中の着色感光性樹脂組成物で用いる染料の組合せ例として、赤のカラーフィルタを形成するためには、例えば、好ましくは式(13)で表される染料、式(24)で表される染料および式(25)で表される染料の組合せが選択できる。
青のカラーフィルタを形成するためには、例えば、好ましくは式(25)で表される染料、C.I.アシッドブルー90およびC.I.ソルベントブルー67の組合せが選択できる。
緑のカラーフィルタを形成するためには、例えば、好ましくはC.I.ソルベントブルー67、C.I.アシッドグリーン9、C.I.アシッドグリーン16、C.I.ソルベントイエロー82およびC.I.ソルベントイエロー162の組合せが選択できる。
黄色のカラーフィルタを形成するために例えば、好ましくはC.I.ソルベントイエロー82およびC.I.ソルベントイエロー162の組合せが選択できる。
イエロー赤、緑、青および黄の染料の組合せは上記の組合せに限られるものではなく、目的としたカラーフィルタの分光スペクトルに合わせて適宜で各染料を組合せることができる。
染料の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは20〜80質量%であり、より好ましくは25〜75質量%であり、とりわけ好ましくは25〜60質量%である。ここで、本明細書中、固形分は、着色感光性樹脂組成物の溶剤成分を除いた成分の合計量をいう。染料の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタの色濃度が高く、パターニング時における現像液への溶解コントラストが大きくなるため好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物に用いられる感光剤としては、例えばフェノール化合物とo−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化合物が挙げられる。ここで、フェノール化合物としては、例えば、ジ、トリ、テトラおよびペンタヒドロキシベンゾフェノンや、式(41)〜式(51)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2007316181
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としてはo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸などが挙げられる。
本発明中の感光性樹脂組成物は、具体的には、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(41)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(42)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(43)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(44)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(45)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(46)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(47)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(48)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(49)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(50)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(51)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(41)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(42)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(43)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(44)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(45)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(46)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(47)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(48)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(49)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(50)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(51)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステルが挙げられ、好ましくは、式(41)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(43)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(51)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステルが挙げられる。また、本発明の着色感光性樹脂組成物に用いられる感光剤は、上記化合物に限られるものではなく、i線フォトレジストに用いられる感光剤を用いることができる。
感光剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは30〜45質量%である。感光剤の含有量が前記の範囲にあると、パターン形成時の現像後残膜率とパターン形成する際の露光時間との、両者の値がともによい値が得られる傾向があり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、硬化剤を含有する。硬化剤には、加熱により硬化する化合物が用いられる。前記の硬化剤としては、式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007316181
[式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基または炭素数3〜10の分岐状アルキル基を表す。ただし、少なくとも2個は水素原子ではない。]
炭素数1〜10の直鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシルが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が挙げられる。
炭素数3〜10の分岐状アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、下記の基などが挙げられ、好ましくはイソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
Figure 2007316181
式(I)で表される化合物としては、具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミンが挙げられ、好ましくはヘキサメトキシメチルメラミンが挙げられる。
硬化剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは10〜40質量%であり、より好ましくは20〜30質量%である。硬化剤の含有量が前記の範囲にあると、フォトリソグラフィー法でパターンを形成する際の投影露光時間が短くなるため好ましく、また現像後のパターンの形状が良好で、該パターンを加熱して硬化させた後のパターンの機械的強度が充分であり、また現像工程で画素の膜減りが発生しないので画像の色ムラが生じ難いため好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含有する。アルカリ可溶性樹脂は、フォトリソグラフィーにおいて、未露光部がアルカリ現像液に溶解し、かつ露光部がアルカリ現像液に溶解しない性質を有するものであれば、特に限定されず、例えば、ノボラック樹脂、ポリビニル樹脂などが用いられる。
ノボラック樹脂としてはパラクレゾールノボラック樹脂、メタクレゾールノボラック樹脂、パラクレゾールとメタクレゾールとのノボラック樹脂、式(71)で表される繰り返し構造を有するノボラック樹脂などが挙げられる。
Figure 2007316181
前記のノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは3,000〜20,000であり、より好ましくは5,000〜18,000、とりわけ好ましくは10,000〜15,000である。
前記のポリビニル樹脂としては、重合成分として、p−ビニルフェノールを有するもの、中でもスチレンとp−ビニルフェノールとの共重合体などが挙げられる。また、p−ビニルフェノールの水酸基の水素原子を、炭素数1〜6のアルキル基で一部置換した共重合体を用いるとフォトリソグラフィー法でパターンを形成する際の投影露光時間が短くなり、形状も改良されるため好ましい。p−ビニルフェノールの水酸基を置換する基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、該アルキル基は、分岐していてもよく、または環状構造を有していても良い。前記の炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
前記のポリビニル樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは1,000〜20,000であり、より好ましくは2,000〜18,000、とりわけ好ましくは2,000〜4,000である。
アルカリ可溶性樹脂の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは1〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%であり、とりわけ好ましくは5〜40質量%である。アルカリ可溶性樹脂の含有量が前記の範囲にあると、現像液に対する溶解度が充分であって、また現像工程での膜減りを生じにくく、フォトリソグラフィー法でパターンを形成する際の投影露光時間が短くなり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、金属イオン封鎖剤を含んでもよい。金属イオン封鎖剤を含有することにより、着色感光性樹脂組成物の保存前後における、該着色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィーを行うときの投影露光するときの露光量の変化が小さくなる傾向がある。
前記の金属イオン封鎖剤としては、例えば、アデカスタブCDA−1、CDA−1M、CDA−6、ZS−27、ZS−90、ZS−91(いずれも、旭電化工業(株)製)、キレストMZ−2、キレストMZ−4A(いずれも、キレスト(株)製)、1,10−フェナントロリン、1,2−フェニレンジアミン、1,7−フェナントロリン、トリピリジン、2,2’−ビピリジン、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン、ネオクプロイン、3,5,6,8−テトラメチル−1,10−フェナントロリン、4,4’−ジメチル−2,2’−ビキノリン、4,4’−ジフェニル−2,2’−ビキノリン、4,7−ジメチル−1,10−フェナントロリン、p−フェナントロリン、5−メチル−1,10−フェナントロリンが挙げられる。前記の金属イオン封鎖剤は、単独でも、混合して用いてもよい。
金属イオン封鎖剤を含有する場合、その含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。金属イオン封鎖剤の使用量が前記の範囲にあると、これを含む着色感光性樹脂組成物のフォトリソグラフィーにおける感度が高く、また該着色感光性樹脂組成物の保存の前後での、露光量の変化がより小さくなるので好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は溶剤を含有する。該溶剤は、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤ならびに乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤であり、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、全溶剤に対して質量分率で、20〜90質量%であり、乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、前記と同じ基準で、10〜80質量%である。好ましくは、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量は、全溶剤に対して質量分率で、30〜80質量%であり、乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、前記と同じ基準で、20〜70%であり、より好ましくは、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量は、全溶剤に対して質量分率で、20〜40質量%であり、乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、前記と同じ基準で、60〜80質量%である。
溶剤の種類および含有量が前記の範囲にあると、塗布性が良好になる傾向があり、好ましい。
さらに本発明の着色感光性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の溶剤を含有してもよい。前記の溶剤としては、例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸エチルなどが挙げられ、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。該溶剤は、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の着色感光性樹脂組成物における溶剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは60〜90質量%、より好ましくは65〜85質量%である。
また、本発明の着色感光性樹脂組成物には、塩基性化合物(ただし式(I)で表される化合物を除く)を添加してもよい。該塩基性化合物としては、アミン類などの塩基性含窒素有機化合物などが挙げられる。
該塩基性化合物を添加することにより、露光後の引き置き特性、すなわち、露光後に基板を放置することに起因する光酸発生剤の失活によりパターン寸法が変化しにくいという性質を良好にできるので、好ましい。
該塩基性化合物の具体例としては、N−メチルアミン、N−エチルアミン、N−n−プロピルアミン、N−n−ブチルアミン、N−n−ヘキシルアミン、N−シクロヘキシルアミン、N−n−ペンチルアミン、N−n−オクチルアミン、N−n−ノニルアミン、N−n−デシルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−メチルフェニルアミン、N,N−メチルシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、メチルジフェニルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルフェニルシクロヘキシルアミン、トリフェニルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリイソペンチルアミン、トリ−sec−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−sec−ヘキシルアミン、トリ−tert−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ジイソブチルアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−ベンジルイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、3−アミノ−エタノール、2−アミノ−エタノール、1−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−プロパノール、
1−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ブタノール、3−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−1−ブタノール、1−アミノ−2−ブタノール、2−アミノ−2−ブタノール、3−アミノ−2−ブタノール、4−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノメチル−1−プロパノール、1−アミノ−1−ペンタノール、2−アミノ−1−ペンタノール、3−アミノ−1−ペンタノール、4−アミノ−1−ペンタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、2−アミノ−2−ペンタノール、3−アミノ−2−ペンタノール、4−アミノ−2−ペンタノール、5−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、2−アミノ−3−ペンタノール、3−アミノ−3−ペンタノール、4−アミノ−3−ペンタノール、5−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、3−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、4−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、2−アミノメチル−1−ブタノール、1−アミノ−2−メチル−2−ブタノール、3−アミノ−2−メチル−2−ブタノール、4−アミノ−2−メチル−2−ブタノール、2−メチルアミノ−2−ブタノール、1−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、3−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、4−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、3−アミノメチル−1−ブタノール、1−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、2,2−アミノメチルメチル−1−プロパノール、1−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、3−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、4−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、3−メチルアミノ−2−ブタノール、N,N−メチルメタノールアミン、N,N−メチルエタノールアミン、N,N−メチル−n−プロパノールアミン、N,N−メチル−イソプロパノールアミン、N,N−メチル−メチル−n−ブタノールアミン、N,N−メチル−メチル−sec−ブタノールアミン、N,N−メチル−メチル−tert−ブタノールアミン、N,N−メチルヘキサノールアミン、N,N−メチルペンタノールアミン、N,N−エチルメタノールアミン、N,N−エチルエタノールアミン、N,N−エチルエタノールアミン、N,N−エチルプロパノールアミン、N,N−エチルブタノールアミン、N,N−エチルヘキサノールアミン、N,N−エチルペンタノールアミン、N,N−プロピルメタノールアミン、N,N−プロピルエタノールアミン、N,N−プロピルエタノールアミン、N,N−プロピルプロパノールアミン、N,N−プロピルブタノールアミン、N,N−プロピルヘキサノールアミン、N,N−プロピルペンタノールアミン、N,N−ブチルメタノールアミン、N,N−ブチルエタノールアミン、N,N−ブチルエタノールアミン、N,N−ブチルプロパノールアミン、N,N−ブチルブタノールアミン、N,N−ブチルヘキサノールアミン、N,N−ブチルペンタノールアミン、N,N−ペンチルメタノールアミン、N,N−ペンチルエタノールアミン、N,N−ペンチルエタノールアミン、N,N−ペンチルプロパノールアミン、N,N−ペンチルブタノールアミン、N,N−ペンチルヘキサノールアミン、N,N−ペンチルペンタノールアミン、N,N−ヘキシルメタノールアミン、N,N−ヘキシルエタノールアミン、N,N−ヘキシルエタノールアミン、N,N−ヘキシルプロパノールアミン、N,N−ヘキシルブタノールアミン、N,N−ヘキシルヘキサノールアミン、N,N−ヘキシルペンタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−メチルエチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−メチルエチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、トリ−tert−ブタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールアニリン、p−アミノフェノール、2−メチルアミノフェノール、N−メチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエチルアニリン、N,N−ジメチル−n−プロピルアニリン、N,N−ジメチル−イソプロピルアニリン、N,N−ジメチル−n−ブチルアニリン、N,N−ジメチル−sec−ブチルアニリン、N,N−ジメチル−tert−ブチルアニリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアニリン、N,N−ジメチル−n−ヘキシルアニリン、N,N−ジメチル−n−オクチルアニリン、N,N−ジメチル−n−ドデシルアニリン、N,N−ジメチル−1−ナフチルアニリン、2−アニリノエタノール、2−アニリノジエタノール、4−アニリノフェノール、2,6−イソプロピルアニリン、p−イソプロパノールアニリン、2,6−ジイソプロパノールアニリン、o−ジイソプロパノールアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−sec−ブチルアニリン、p−tert−ブチルアニリン、p−オクチルアニリン、o−エチルアニリン、2,6−ジエチルアニリン、2−tert−ブチルアニリン、2−sec−ブチルアニリン、2,5−tert−ブチルアニリン、3,4−エチレンオキシアニリン、3−アミノ−1−フェニルブタン、ジフェニルアミンN−エチル−2,3−キシリジン、p−n−ヘキシルアニリン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エン、4−ニトロアニリン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチル−ジフェニルメタン、8−キノリノール、ベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−ヒドロキシキナゾリン、4−メトキシベンジリデン−4’−n−ブチルアニリン、サリチル酸アミド、サリチルアニリド、1,8−ビス(N,N−ジメチルアミノ)ナフタレン、1,2−ジアジン(ピリダジン)、ピペリジン、p−アミノ−安息香酸、N−アセチルエチレンジアミン、2−メチル−6−ニトロアニリン、5−アミノ−2−メチルフェノール、4−n−ブトキシアニリン、3−エトキシ−n−プロピルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、4−tert−ブチルシクロヘキシルアミンや、式(III)〜式(V)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007316181
[式(III)〜式(V)中、R14〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐状アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。前記の炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐状アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基および炭素数1〜6のアルコキシ基は、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、または炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。また、該アミノ基は、さらに、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。
12、R13、R17およびR18は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐状アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。該直鎖状アルキル基、該分岐状アルキル基、該シクロアルキル基、該アリール基は、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、または炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルキル基で置換されていてもよい。
Aは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、カルボニル基、イミノ基、スルフィド基、アミノ基、またはジスルフィド基を表す。]
前記の炭素数1〜6の直鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。
前記の炭素数3〜6の分岐状アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられ、好ましくはイソプロピル基、tert−ブチル基が挙げられる。
前記の炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基が挙げられ、好ましくはシクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
前記の炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。
前記の式(III)で表される塩基性化合物としては、具体的には、イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、2−ジメチルアミノピリジン、2−メチルアミノピリジン、1,6−ジメチルピリジンなどが挙げられる。
前記の式(IV)で表される塩基性化合物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどが挙げられる。
前記の式(V)で表される塩基性化合物としては、ビピリジン、2,2’−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(2−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、2,2’−ジピコリルアミン、3,3’−ジピコリルアミンなどが挙げられる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、本発明の効果を失わない程度にさらに、界面活性剤を含んでもよい。
前記の界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越シリコーン製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)などが挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップEF301、同EF303、同EF351、同EF352(新秋田化成(株)製)、サーフロンS381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(BM Chemie社製)などが挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合およびフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファックR08、同BL20、同F475、同F477、同F443(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組合せて用いてもよい。
界面活性剤を用いる場合、その使用量は、着色感光性樹脂組成物に対し質量分率で、好ましくは0.0005質量%以上0.6質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以上0.5質量%である。界面活性剤の含有量が、前記の範囲にあると、塗布膜の平坦性がさらに良好になる傾向があり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、本発明の効果を失わない程度にさらにエポキシ樹脂やオキセタン化合物などを含んでもよい。
前記のエポキシ樹脂としては、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル類;
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンなどの脂環式エポキシ樹脂;
フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルエステル類;
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどのグリシジルアミン類;
トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記のエポキシ樹脂の市販品としては、エピコート801(ビスフェノールF型エポキシ化合物、エポキシ当量は205〜225)、802(ビスフェノールF型エポキシ化合物、エポキシ当量は190〜205)、807(ビスフェノールF型エポキシ化合物、エポキシ当量は160〜175)、815(ビスフェノールF型エポキシ化合物、エポキシ当量は181〜191)、827(ビスフェノールA型エポキシ化合物、エポキシ当量は180〜190)、828(ビスフェノールA型エポキシ化合物、エポキシ当量は184〜194)、152(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量は172〜178g)、154(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量は176〜180)、180S65(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量は205〜220)(いずれも、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ESCN195XL(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量は195〜200)(住友化学(株)製)、EP4100(ビスフェノールA型エポキシ化合物、エポキシ当量は180〜200)、同4340(ビスフェノールA型エポキシ化合物、エポキシ当量は205〜230)(いずれも、旭電化工業(株)製)などが挙げられる。
前記のオキセタン化合物としては、例えば、カーボネートビスオキセタン、キシリレンビスオキセタン、アジペートビスオキセタン、テレフタレートビスオキセタン、シクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタンなどが挙げられる。
前記のエポキシ樹脂やオキセタン化合物を用いる場合、その使用量は、着色感光性樹脂組成物中固形分に対して質量分率で、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。エポキシ樹脂やオキセタン化合物の使用量が前記の範囲にあると、耐溶剤性を高める傾向があり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、本発明の効果を失わない程度にさらに紫外線吸収剤を含んでもよい。
前記の紫外線吸収剤としては、アデカスタブLA−32、アデカスタブLA−36、アデカスタブLA−36RG、アデカスタブ1413、アデカスタブLA−51、アデカスタブLA−52、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−62、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−63P、アデカスタブLA−68LD、アデカスタブLA−77Y、アデカスタブLA−77G、アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87、アデカスタブLA−501、アデカスタブLA−502XP、アデカスタブLA−503、アデカスタブLA−601、アデカスタブLA−602、アデカスタブLA−603、アデカスタブLA−801(いずれも、旭電化工業(株)製)、Sumisorb 200、Sumisorb 320、Sumisorb 300、Sumisorb 350、Sumisorb 340(いずれも、住友化学(株)製)、 TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 327、TINUVIN 328、TINUVIN 234(いずれも、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)などが挙げられる。
紫外線吸収剤を用いる場合、その使用量は、着色感光性樹脂組成物中固形分に対して質量分率で、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。紫外線吸収剤の使用量が前記の範囲にあると、耐光性が向上する傾向があり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、本発明の効果を失わない程度にさらに酸化防止剤を含んでもよい。
前記の酸化防止剤としては、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−8W、アデカスタブPEP−11C、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブPEP−36Z、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ2112RG、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ329K、アデカスタブ1178、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010、アデカスタブTPP、アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−50RG、アデカスタブAO−50F、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−60G、アデカスタブAO−60P、アデカスタブAO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、アデカスタブA−611、アデカスタブA−611RG、アデカスタブA−612、アデカスタブA−612RG、アデカスタブA−613、アデカスタブA−613RG、アデカスタブAO−51、アデカスタブAO−15、アデカスタブAO−18、アデカスタブ328、アデカスタブAO−37、アデカスタブAO−23、アデカスタブAO−412S、アデカスタブAO−503A(いずれも、旭電化工業(株)製)、Sumilizer GM、Sumilizer GS、Sumilizer BBM−S、Sumilizer WX−R、Sumilizer WX−RA、Sumilizer WX−RC、Sumilizer NW、Sumilizer GA−80、Sumilizer GP、Sumilizer TPL−R、Sumilizer TPM、Sumilizer TPS、Sumilizer TP−D、Sumilizer MB、Sumilizer 9A(いずれも、住友化学(株)製)、Irganox 1076、Irganox 1010、Irganox 3114、Irganox 245(いずれも、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)などが挙げられる。
酸化防止剤を用いる場合、その使用量は、着色感光性樹脂組成物中固形分に対して質量分率で、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。酸化防止剤の使用量が前記の範囲にあると、耐光性や耐熱性が向上する傾向があり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、溶剤中において、前記の各成分を混合することにより、調製することができる。調製された着色感光性樹脂組成物は、例えば、孔径0.1μm程度のフィルタでろ過されるにより、粒径がフィルタの孔径より大きい未溶解物を除去することができて、塗布の際に基板上に均一に塗布することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いることにより、0.4〜2.0μmの膜厚で、縦および横の長さがそれぞれ独立に1.0〜20μm程度の画素からなるカラーフィルタを得ることができる。
カラーフィルタを得るには、通常の感光性樹脂組成物と同様にフォトリソグラフィー法により操作すればよく、例えば、支持体上に本発明の感光性樹脂組成物からなる塗布膜を設け、前記の塗布膜を露光した後、現像して画素を形成すればよい。支持体としては、例えば、イメージセンサが形成されたシリコンウエハ、透明なガラス板、石英板などが挙げられる。
支持体上に塗布膜を設けるには、例えば、本発明の着色感光性樹脂組成物をスピンコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、ディップ法、流延塗布法、ロール塗布法、スリット&スピンコート法、スリットコート法などの塗布方法で支持体の上に塗布し、次いで溶剤などの揮発成分を加熱などにより除去させればよい。このようにして、支持体の上に感光性樹脂組成物の固形分からなる塗布膜が形成される。塗布後、溶剤などの揮発成分を加熱して除去するときの温度としては、70〜120℃が好ましい。
次いで、この塗布膜を露光する。露光には目的とするパターンに応じたパターンからなるマスクパターンが用いられ、前記のマスクパターンを介して光線を照射すればよい。露光に用いられる光線としては、例えば、g線、i線などを用いることができ、g線ステッパー、i線ステッパーなどの露光機を用いて露光すればよい。照射領域における光線の照射量は、感光剤の種類や含有量、硬化剤の種類や含有量、アルカリ可溶性樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量、単量体比、含有量、などによって適宜選択される。また、こうして露光された塗布膜は、加熱されてもよい。加熱することで、硬化剤が硬化して、塗布膜の機械的強度が向上する傾向があり、好ましい。加熱する場合の加熱温度は、好ましくは80〜150℃である。
露光後、得られた塗布膜を現像する。現像は、通常の感光性樹脂組成物を用いた場合と同様に、塗布膜が設けられた支持体を現像液に接触させればよい。現像液としては、通常の感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成する場合と同様の現像液を用いることができる。現像液を振り切り、次いで水洗して現像液を除去することにより、目的とする画素が形成されたカラーフィルタを得ることができる。また、現像液を振り切り、次いでリンス液でリンスをし、水洗する場合もある。このリンスにより、現像時に支持体上に残った着色感光性樹脂組成物に由来する残渣を取り除くことができる。
次いで、現像後の該塗布膜には、紫外線が照射されてもよい。紫外線が照射されることにより、塗布膜中に残存する感光剤が分解されて、感光剤による可視域の吸収がなくなる傾向があり、好ましい。さらに、水洗後、加熱により、形成された画素の機械的強度を向上することができる。加熱温度は、好ましくは160〜220℃である。加熱温度が前記の範囲にあると、硬化剤により硬化が十分に進み、一方、染料が分解することがなく、好ましい。
こうして、目的とする形状で画素が形成されるが、このカラーフィルタの画素形成工程を異なる色ごとに繰り返すことで、例えば、赤色の画素、緑色の画素および青色の画素といった3色の画素が同一の支持体上に形成される。なお、各色の画素の形成順序については、任意に変更することができる。
イメージセンサとしては、CCDやCMOSなどが挙げられる。
前記のイメージセンサを組み込むことにより、カメラシステムを製造することができる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
合成例1
式(70)で表される化合物〔PIPE−CD;三井化学(株)製〕50.8部、メチルイソブチルケトン50.8部gおよびシュウ酸9.5部の混合物を攪拌しながら80℃で攪拌しながら1時間かけてホルマリン(ホルムアルデヒドを質量分率で37%含有する)13.8部を滴下して加えた。
Figure 2007316181
滴下終了後、91℃に昇温し、同温度で10時間反応させた。反応後の反応混合物にイオン交換水125部、メチルイソブチルケトン76部を加えて水洗し、更にメチルイソブチルケトン51部、イオン交換水125部を加えて洗浄し、その後蒸留により脱水して、ノボラック樹脂のメチルイソブチルケトン溶液145.5部を得た。得られたメチルイソブチルケトン溶液にメチルイソブチルケトン133部、n−ヘプタン363部を加えて分別し、樹脂層(液体)として樹脂Aを得た。この樹脂Aの平均分子量(GPC、ポリスチレン換算)は13,500であった。
上記の樹脂Aのポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム;TSK−GELG4000HXL+TSK−GELG2000HXL(直列接続)
カラム温度;40℃
溶媒;THF
流速;1.0mL/min
注入量;50μL
検出器;RI
測定試料濃度;0.6質量%(溶媒;THF)
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
実施例1
(着色感光性樹脂組成物1の調製)
下記の成分が混合され、該混合物はメンブランフィルター(孔径0.1μm)で濾過されて、着色感光性樹脂組成物1が得られた。
C.I.ソルベントブルー67 (染料) 16質量部
C.I.ソルベントイエロー162 (染料) 18質量部
C.I.ソルベントイエロー82 (染料) 10質量部
C.I.アシッドグリーン16 (染料) 1質量部
C.I.アシッドグリーン9 (染料) 2質量部
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(モノ、ビス、トリス、テトラキス)−(6−ジアゾ−5,6−ジヒドロ−5−オキソ−1−ナフタレンスルホナート)(感光剤) 4質量部
1−4−(7−ヒドロキシ−2,4,4−トリメチル−2−クロマニル)レゾルシノール(ビス,トリス)−(6−ジアゾ−5,6−ジヒドロ−5−オキソ−1−ナフタレンスルホナート)と4−(7,8−ジヒドロキシ−2,4,4−トリメチル−2−クロマニル)ピロガロール(モノ,ビス,トリス,テトラキス,ペンタキス)(6−ジアゾ−5,6−ジヒドロ−5−オキソ−1−ナフタレンスルホナート)(感光剤)の混合物 15質量部
4−[1’,2’,3’,4’,4’a,9’a−ヘキサヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ(シクロヘキサン−1,9’−キサンテン)−4’a−イル]レゾルシノールトリス(6−ジアゾ−5,6−ジヒドロ−5−オキソ−1−ナフタレンスルホナート)(感光剤) 11質量部
合成例1で得られた樹脂A(固形分換算)8質量部
ヘキサメトキシメチルメラミン (硬化剤) 15質量部
乳酸エチル (溶剤) 129質量部
N,N−ジメチルホルムアミド (溶剤) 77質量部
乳酸ブチル (溶剤) 51質量部
Figure 2007316181
(評価)
上記で得た調製直後の着色感光性樹脂組成物1は、シリコンウエハの上にスピンコート法で塗布されて、塗布膜が得られた。シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、ムラが見えなかった。
該塗布膜は、100℃で1分間加熱されて着色感光性樹脂組成物1中の溶剤が揮発・除去されて、着色感光性樹脂組成物層を形成した。得られた組成物層はi線(波長365nm)露光されたのち、露光後の着色感光性樹脂組成物層は23℃に保った現像液[3質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液]に1分間浸漬されて現像され、水洗され、乾燥されて、緑色画素が形成された。
比較例1
溶剤として、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/乳酸ブチルの組合せのかわりに、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミドとし、その比率を183/78質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物2を得て、実施例1と同様に評価を行った。その結果、シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、縞状のムラが見られた。
実施例2
溶剤として、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/乳酸ブチルの129/77/51質量部の代わりに、その比率を102/77/77質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物3を得て、実施例1と同様に評価を行った。その結果、シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、ムラが見えなかった。
実施例3
溶剤として、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/乳酸ブチルの129/77/51質量部の代わりに、その比率を77/77/102質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物4を得て、実施例1と同様に評価を行った。その結果、シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、ムラが見えなかった。
実施例4
溶剤として、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/乳酸ブチルの組合せの代わりに、比率はそのままに、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/プロピレングリコールブチルエーテルとした以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物5を得て、実施例1と同様に評価を行った。その結果、シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、ムラが見えなかった。
実施例5
溶剤として、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/乳酸ブチルの129/77/51質量部の代わりに、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/プロピレングリコールブチルエーテルとし、さらに比率を100/75/75質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物5を得て、実施例1と同様に評価を行った。その結果、シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、ムラが見えなかった。
実施例6
溶剤として、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/乳酸ブチルの129/77/51質量部の代わりに、乳酸エチル/N,N−ジメチルホルムアミド/プロピレングリコールブチルエーテルとし、さらに比率を74/74/98質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物6を得て、実施例1と同様に評価を行った。その結果、シリコンウエハ上の該塗布膜を斜め45度から目視すると、ムラが見えなかった。
実施例7
本発明は、CCDイメージセンサにおけるカラーフィルタアレイ10(図1)を形成する技術に関するものである。カラーフィルタアレイの作成方法につき図2〜図7を用い説明する。
シリコン基板1におけるP型不純物領域の表面の一部にPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより、フォトダイオード2を形成する。また、当該表面であって前記一部とは異なる領域にフォトダイオード2よりN型不純物濃度の高い不純物拡散層からなる垂直電荷転送部3を形成する。この垂直電荷転送部3はPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより形成され、フォトダイオード2が入射光を受けることにより発生した電荷を転送する縦方向のBurried Channel層(CCD)の役割を果たす。
本実施例では、シリコン基板1の不純物領域をP型不純物層、フォトダイオード2および垂直電荷転送部3をN型不純物層としているが、シリコン基板1の不純物領域をN型不純物層、フォトダイオード2および垂直電荷転送部3をP型不純物層として実施することもできる。
シリコン基板1、フォトダイオード2および垂直電荷転送部3上には、SiOまたはSiO/SiN/SiO等の絶縁膜を介してポリSi、タングステン、タングステンシリサイド、Al、Cu等からなる垂直電荷転送電極4が形成される。垂直電荷転送電極4はフォトダイオード2に発生した電荷を垂直電荷転送部3に転送するための転送ゲートとしての役割、および、垂直電荷転送部3に転送された電荷をチップの縦方向に転送するための転送電極としての役割を果たす。
垂直電荷転送電極4の上方および側面には、SiO、SiN等の絶縁膜5を介して遮光層6が形成される。遮光膜6はタングステン、タングステンシリサイド、または、Al、Cu等の金属からなり、入射光が垂直電荷転送電極4や垂直電荷転送部3に入り込むのを防ぐ役割を果たす。また、遮光膜6の側面のうち、フォトダイオード2の上方には遮光膜6に張り出し部を設け、入射光が垂直電荷転送部3に漏れこむのを防ぐこともできる。
遮光膜6の上方にはBPSG膜7、P−SiN膜8が形成されている。BPSG膜7とP−SiN膜8の界面がフォトダイオード2の上方で下に湾曲する形状になるように形成されており、入射光を効率よくフォトダイオード2に導くための層内レンズの役割を果たす。
P−SiN膜8表面または画素領域以外の凹凸部を平坦化する目的で平坦化膜層9が形成される(図2)。
次に、この基板上に、本願発明の着色感光性樹脂組成物のうち緑色画素パターンを形成するための着色感光性樹脂組成物が塗布され(10G)(図2)、フォトマスク13を介してパターンの投影露光が行われる(図3)。引き続いて塗布された着色感光性樹脂組成物の露光により現像液に対して不溶化するようになった露光領域14以外の、現像液に対して可溶である未露光領域15を現像液で溶解しパターンを形成する。その後、加熱硬化が行われ、所望の緑色画素パターン10Gが形成される(図4)。
次いで、赤色画素パターン10Rおよび青色画素パターン10Bについてこの工程が繰り返され、3色の画素パターンがイメージセンサ形成基板の同一平面上に形成される(図5)。
さらに、カラーフィルタアレイの凹凸を平坦化する目的で平坦化膜11を形成し(図6)、次いでイメージセンサのフォトダイオード2に入射する光を効率良く集光させるためのマイクロレンズレンズ12が形成されて(図7)、CCDイメージセンサおよびカメラシステムが形成される。
実施例8
本発明は、CMOSイメージセンサにおけるカラーフィルタアレイ40(図2)を形成する技術に関するものである。カラーフィルタアレイの作成方法は、上記実施例7における説明と同様である。
Si基板にPウエル31を形成し、当該Pウエルの表面の一部にPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより、受光部32を形成する。また、Si基板のPウエル31の表面であって前記一部とは異なる領域に受光部32よりN型不純物濃度の高い不純物拡散層33を形成する。この不純物拡散層33はPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより形成され、受光部32が入射光を受けることにより発生した電荷を転送する浮遊拡散層の役割を果たす。
本実施例では、ウエル31をP型不純物層、フォトダイオード32および不純物拡散層33をN型不純物層としているが、ウエル31をN型不純物層、フォトダイオード32および不純物拡散層33をP型不純物層として実施することもできる。
Pウエル31、受光部32および不純物拡散層33上には、SiOまたはSiO/SiN/SiO等の絶縁膜37が形成され、絶縁膜34上にはポリSi、タングステン、タングステンシリサイド、Al、Cu等からなる電極34が形成される。電極34はゲートMOSトランジスタのゲートの役割を果たし、本実施例では、受光部32に発生した電荷を不純物拡散層33に転送するための転送ゲートとしての役割を果たす。
電極34の上方には、SiO、SiN等の絶縁膜37を介して配線層35が形成される。配線層35の上方にはBPSG膜36、P−SiN膜38が形成されている。BPSG膜36とP−SiN膜38の界面が受光部32の上方で下に湾曲する形状になるように形成されており、入射光を効率よく受光部32に導くための層内レンズの役割を果たす。
P−SiN膜38表面または画素領域以外の凹凸部を平坦化する目的で平坦化膜層39が形成される。
次に、この基板上に、本願発明の着色感光性樹脂組成物のうち緑色画素パターンを形成するための着色感光性樹脂組成物が塗布され(G)、フォトマスクを介してパターンの投影露光が行われる。引き続いて塗布された着色感光性樹脂組成物の露光により現像液に対して不溶化するようになった露光領域以外の、現像液に対して可溶である未露光領域を現像液で溶解しパターンを形成する。その後、加熱硬化が行われ、所望の緑色画素パターンGが形成される。
次いで、赤色画素パターンRおよび青色画素パターンBについてこの工程が繰り返され、3色の画素パターンがイメージセンサ形成基板の同一平面上に形成される。
さらに、カラーフィルタアレイの凹凸を平坦化する目的で平坦化膜41を形成し、次いでイメージセンサの受光部32に入射する光を効率良く集光させるためのオンチップレンズ(マイクロレンズ)42が形成されて、CMOSイメージセンサおよびカメラシステムが形成される。
実施例9
本発明のカメラシステムを図8に示す。カラーフィルタアレイの作成方法は、上記実施例4における説明と同様である。
入射光はレンズ51を介して、イメージセンサ52に入射される。イメージセンサ52の光入射面側にはオンチップレンズ12または42とカラーフィルタアレイ10または40が形成されている。撮像デバイス52から出力された信号は信号処理回路53で信号処理され、カメラ出力される。
イメージセンサ52はデバイス駆動回路55により駆動される。デバイス駆動回路55はモード設定部54により、静止画モード、動画モード等の設定を入力することが可能である。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、CCDやCMOSセンサなどのイメージセンサ用のカラーフィルタの形成に好適に用いられ、該カラーフィルタはイメージセンサに好適に具備され、該イメージセンサはカメラシステムに好適に具備される。
図1は、CCDイメージセンサの断面構造を示す。 図2は、カラーフィルタアレイの作成方法の一工程を示す。 図3は、カラーフィルタアレイの作成方法の一工程を示す。 図4は、カラーフィルタアレイの作成方法の一工程を示す。 図5は、カラーフィルタアレイの作成方法の一工程を示す。 図6は、カラーフィルタアレイの作成方法の一工程を示す。 図7は、カラーフィルタアレイの作成方法の一工程を示す。 図8は、CMOSイメージセンサの断面構造を示す。 図9は、カメラシステムのブロック図を示す。
符号の説明
1;シリコン基板
2、32;フォトダイオード
3;垂直電荷転送部
4;垂直電荷転送電極
5、37;絶縁膜
6;遮光膜
7、36;BPSG膜
8、38;P−SiN膜
9、39;平坦化膜(1)
10、40;カラーフィルタアレイ
10G、40G;緑色画素パターン
10R、40R;赤色画素パターン
10B、40B;青色画素パターン
11、41;平坦化膜(2)
12、42;マイクロレンズアレイ
13;フォトマスク
14;露光領域
15;未露光領域
31;ウエル
33;不純物拡散層
34;電極
35;配線層

Claims (4)

  1. 染料、感光剤、硬化剤、アルカリ可溶性樹脂および溶剤を含む着色感光性樹脂組成物であって、該溶剤が乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤ならびに乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤であり、乳酸ブチルおよびプロピレングリコールブチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、全溶剤に対して質量分率で、20〜90質量%であり、乳酸エチルおよびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤の含有量が、前記と同じ基準で、10〜80質量%である着色感光性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ。
  3. 請求項2に記載のカラーフィルタを具備するイメージセンサ。
  4. 請求項3に記載のイメージセンサを具備するカメラシステム。


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