JP2007315253A - 内燃機関の動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、カムの動きを弁体に伝えるための可変動弁機構用アームを気筒毎に備える内燃機関の動弁機構に関し、可変動弁機構用アームの動きを規制するシムを、専用のシム支持部材を用いることなく固定することを目的とする。
【解決手段】各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバー10を備える。気筒毎に配置される可変動弁機構用アーム34を貫通する可変動弁機構用軸18を、吸気カムシャフト14と平行に配置する。可変動弁機構用アーム34の軸方向の動きを規制するシム36を可変動弁機構用軸18に装着する。吸気側窓38の上に気液分離室カバー42を被せて気液分離室を形成する。気液分離室の底板を形成するバッフルプレートに、シム36の突起66と接するシム位置規制部材を設ける。シム位置規制部材と、吸気側窓38の窓枠部分との間に、シム36の突起66を保持する。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の動弁機構に係り、特に、カムの動きを弁体に伝えるための可変動弁機構用アームを気筒毎に備える内燃機関の動弁機構に関する。
従来、例えば特開2005−9446号公報に開示されるように、内燃機関のバルブリフトを可変とするための可変動弁機構が知られている。上記の可変動弁機構は、カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置されるアームと、それらのアームを貫くように配置される制御軸とを備えている。
上記構造を有する可変動弁機構において、アームや制御軸は、僅かながら軸方向に変位することが可能である。このような変位が生ずると、アームの位置がカムの位置と対応しなくなり、円滑な動作が損なわれることがある。従って、円滑な動作を安定的に得るためには、アームの軸方向変位を防ぐことが必要である。
アームの軸方向変位を防ぐ手法としては、例えば、シムを用いる手法が知られている。具体的には、上記従来の可変動弁機構の場合は、個々のアームの横に適切な厚さのシムを挿入して、気筒毎に軸方向の変位代を消滅させることにより、全ての気筒のアームを適切な位置に維持することが可能である。
特開2005−9446号公報
しかしながら、シムを用いる場合は、シムの脱落を防ぐことが必要となる。そして、この要求を満たすために、一般には、シム支持部材を設けて、その部材をヘッドカバー等にボルト等で固定する構造が取られる。そして、このような構造によると、部品点数の増加や構成の複雑化が生ずる。更に、ヘッドカバー等に、ボルトによる締結を可能とするためのスペースを準備することが必要となる。この点、シム支持部材を設ける構造は、シムの脱落を防止する構造として、必ずしも最適なものではなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、シムの周囲に位置する部材を利用することで、専用のシム支持部材を用いることなくアームの軸方向変位を規制することができる内燃機関の動弁機構を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の動弁機構であって、
各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバーと、
前記カムを備えるカムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムと、
前記窓に装着されるカバー部材と、
前記シムの動きを規制するように、前記カバー部材と一体に設けられたシム位置規制部材と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記窓の上部空間を気液分離室とするための気液分離室カバーを備え、
前記カバー部材は、前記気液分離室の底板を形成するバッフルプレートであり、
前記シム位置規制部材は、前記バッフルプレートの底面に、前記シムの一部と当接するように設けられた突起部材により動きが規制されることを特徴とする。
また、第3の発明は、内燃機関の動弁機構であって、
各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバーと、
前記カムを備えるカムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムとを備え、
前記シムの一部が、当該シムの動きが規制されるように、前記窓の側壁に当接していることを特徴とする。
また、第4の発明は、内燃機関の動弁機構であって、
各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバーと、
前記カムを備えるカムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムと、
前記窓の内部に、前記可変動弁機構用軸の長手方向に延在するように配置されるオイルシャワー管とを備え、
前記シムの一部が、当該シムの動きが規制されるように、前記オイルシャワー管に当接していることを特徴とする。
また、第5の発明は、内燃機関の動弁機構であって、
気筒毎にカムを備えるカムシャフトと、
前記カムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムと、
前記カムシャフト及び前記可変動弁機構用軸をヘッドカバー側から回動可能に保持するアッパ軸受けと、
前記アッパ軸受けの反対側で前記カムシャフト及び前記可変動弁機構用軸を回転可能に保持するロア軸受けと、
前記シムの動きを規制するように、前記ロア軸受けと一体に設けられたシム位置規制部材とを備え、
前記ロア軸受けは、シリンダヘッドからの分離が可能であることを特徴とする。
また、第6の発明は、第5の発明において、
前記シリンダヘッドに組み込まれるロッカーアームを備え、
前記シム位置規制部材は、前記ロッカーアームの近傍に位置し、当該ロッカーアームの脱落方向の変位を許容値以下に規制するストッパとして機能することを特徴とする。
第1の発明によれば、ヘッドカバーの窓を覆うためのカバー部材に、シム位置規制部材が一体に形成されている。このため、本発明によれば、専用のシム支持部材を用いることなく、窓にカバーを組み付けるだけで、可変動弁機構用アームの軸方向変位を確実に規制することができる。
第2の発明によれば、気液分離室の底板を形成するバッフルプレートにシム位置規制部材が一体に形成される。このため、本発明によれば、ヘッドカバーの上に気液分離室を形成するための部材を利用して、可変動弁機構用アームの軸方向変位を規制することができる。
第3の発明によれば、ヘッドカバーが備える窓の側壁を利用してシムの動きを規制することができる。このため、本発明によれば、専用のシム支持部材を用いることなく、可変動弁機構用アームの軸方向変位を確実に規制することができる。
第4の発明によれば、窓の内部に配置されるオイルシャワー管を利用してシムの動きを規制することができる。このため、本発明によれば、専用のシム支持部材を用いることなく、可変動弁機構用アームの軸方向変位を確実に規制することができる。
第5の発明によれば、ロア軸受けに、シム位置規制部材が一体に形成されている。このため、本発明によれば、専用のシム支持部材を用いることなく、可変動弁機構用アームの軸方向変位を確実に規制することができる。また、ロア軸受けは、シリンダヘッドからの分離が可能であるため、ヘッドカバー側にシムを組み付けた後にロア軸受けを組み付けることができる。従って、本発明によれば、シムの軸方向変位を規制する構成を、良好な作業性の下に実現することができる。
第6の発明によれば、ロア軸受けのシム位置規制部材を、ロッカーアームの近傍に位置させることができる。内燃機関の組み付け工程において、ロッカーアームの脱落は、可変動弁機構用アームがロッカーアームに接触する瞬間に生じやすい。本発明によれば、その瞬間以前に、ロッカーアームの近傍にシム位置規制部材を位置させることができる。このため、本発明によれば、組み付け工程におけるロッカーアームの脱落を防止して、内燃機関の組み付け作業性を向上させることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。図1に示す構成は、ヘッドカバー10を備えている。ヘッドカバー10は、直列4気筒式の内燃機関に用いられるものであり、各気筒と干渉しない位置に、5つのアッパ軸受け12を有している。アッパ軸受け12は、それぞれ、吸気カムシャフト14を保持するための軸受け部、排気カムシャフト16を保持するための軸受け部、及び可変動弁機構用軸18を保持するための軸受け部を有している。
ヘッドカバー10は、ラダー式ロア軸受け20に固定される。ラダー式ロア軸受け20は、アッパ軸受け12のそれぞれに固定されるロア軸受け22を備えている。ロア軸受け22は、それぞれ、吸気カムシャフト14を保持するための軸受け部24、排気カムシャフト16を保持するための軸受け部26、及び可変動弁機構用軸18を保持するための軸受け部28を有している。
吸気カムシャフト14、排気カムシャフト16、及び可変動弁機構用軸18は、アッパ軸受け12とロア軸受け22との間に回動可能な状態で保持される。吸気カムシャフト14には、気筒毎に1つの吸気カム30が設けられている。また、排気カムシャフト16には、気筒毎に2つの排気カム32が設けられている。
可変動弁機構用軸18は、全ての気筒を縦断するように、吸気カム14と平行に配置されている。可変動弁機構用軸18には、気筒毎に設けられた複数の可変動弁機構用アーム34が組み付けられている。可変動弁機構用アーム34は、個々の気筒の吸気カム30の動きを、個々の気筒の吸気弁(図示せず)に伝達するための機構である。個々の可変動弁機構用アーム34の両側には、シム36が配置されている。可変動弁機構用アーム34の構造、及びシム36の構造は、後に図2乃至図4を参照して詳細に説明する。
上述したヘッドカバー10には、吸気カムシャフト14の長手方向に延在する吸気側窓38と、排気カムシャフト16の長手方向に延在する排気側窓40とが設けられている。吸気側窓38及び排気側窓40は、それぞれ、ヘッドカバー10の上から、全ての吸気カム30及び全ての排気カム32の目視が可能となるように設けられている。
ヘッドカバー10の上には、吸気側窓38を塞ぐ気液分離室カバー42と、排気側窓40を塞ぐ気液分離室カバー44とが配置される。気液分離室カバー42,44の中には、それぞれ、気液分離室が形成される。
図2(A)は、図1に示す構造を下側から表した斜視図である。また、図2(B)は、図2(A)に示す可変動弁機構用アーム34の拡大図である。図2(B)に示すように、個々の可変動弁機構用アーム34は、ローラーアーム50と、その両側に配置される2つの揺動アーム52,54を備えている。
ローラーアーム50は、吸気カム30と当接するローラ56を備えている。本実施形態の内燃機関は、気筒毎に2つの吸気弁(図示せず)を備えている。揺動アーム52,54は、それら2つの吸気弁のそれぞれに対応して設けられている。揺動アーム52,54の両側には、それぞれ、可変動弁機構用アーム34の軸方向の動きを規制するためのシム36が組み付けられている。
図3は、可変動弁機構用アーム34の分解斜視図である。図3に示す通り、ローラーアーム50は、スライダ60を介して可変動弁機構用軸18に装着されている。ローラーアーム50は、より具体的には、スライダ60の中央領域に固定される。スライダ60は、中央領域の両側に、揺動アーム52,54を保持するための端部領域62,64を有している。揺動アーム52,54は、それぞれ、それらの端部領域52,54に固定される。
スライダ60には、可変動弁機構用軸18の状態に応じて、中央領域と、端部領域52,54とを相対的に回転させるためのギヤ機構が内蔵されている。このため、可変動弁機構用アーム34は、可変動弁機構用軸18の状態を制御することにより、ローラーアーム50と、揺動アーム52,54の相対角(位相)を変化させることができる。
揺動アーム52,54の相対角が変わると、可変動弁機構用アーム34は、ローラ56を吸気カム30に当接させながら、吸気カム30の回転に同期して可変動弁機構用軸18回りを揺動することができるように構成されている。また、揺動アーム52,54は、スライダ60によって定められた相対角を保って、ローラーアーム50と共に可変動弁機構用軸18回りを揺動することができるように構成されている。
揺動アーム52,54の揺動は、図示しないロッカーアームの揺動に変換され、更に、吸気弁の開閉運動に変換される。このような構成においてローラーアーム50と揺動アーム52,54の位相が変わると、吸気カム30の回転に対する吸気弁の開閉位相や、吸気弁に生ずる最大リフト量に変化が生ずる。このため、本実施形態の構成によれば、可変動弁機構用軸18の状態を制御することにより、吸気弁の開閉タイミング(バルブタイミング)や吸気弁の最大リフト量を変化させることができる。
シム36は、可変動弁機構用アーム34の軸方向の動きが規制されるように、揺動アーム52,54の両側に挿入される。より具体的には、内燃機関の組み付け工程では、先ず、可変動弁機構用アーム34や可変動弁機構用軸18が内燃機関に適正に組み付けられる。次いで、揺動アーム52,54と、それらの直近に位置する部材(ロア軸受け22)との間に発生する隙間を適切に埋めるためのシム36が選択される。その後、選択されたシム36が、図2(B)に示すように、揺動アーム52,54の両側に装着される。
図4は、シム36の斜視図である。シム36は、図4における上方に突起66を備えている。突起66は、内燃機関に組み付けられた状態でシム36を保持するための部材である。シム36は、また、図4における右斜め下方向に開口する切り欠き部68を備えている。切り欠き部68は、その中に可変動弁機構用軸18が収納できる大きさ及び形状とされている。
図1を参照して説明した通り、本実施形態の構成において、ヘッドカバー10には、吸気側窓38が設けられている。このため、シム36は、可変動弁機構用軸18及び可変動弁機構用アーム34を、ヘッドカバー10及びラダー式ロア軸受け20の間に組み付けた後に、吸気側窓38から挿入して可変動弁機構用軸18に装着することができる。シム36が適正に装着されていると、以後、可変動弁機構用アーム34の軸方向の動きを規制することができ、ローラーアーム50のローラ56が吸気カム30に当接する状態を常に維持することができる。
内燃機関の運転中は、シム36に対して、種々の振動や外力が加わる。このため、シム36は、内燃機関の内部において適正な位置に固定しておく必要がある。このような固定は、例えば、専用のシム支持部材を用いて、シム36をヘッドカバー10等にボルト締めすることにより実現することが可能である。
しかしながら、上記の構成を用いる場合は、部品点数の増加が生じ、また、ボルト締めスペースの確保も必要となる。そこで、本実施形態では、専用のシム支持部材を用いることなく、図1に示す構成において必須である部材を利用して、シム36の固定を図ることとした。
図5は、本実施形態におけるシム36の支持構造を説明するための図である。より具体的には、図5(A)は、ヘッドカバー10周辺の全体的な断面図である。また、図5(B)は、シム36の周辺の拡大図である。
図5(A)に示すように、気液分離室カバー42,44は、ヘッドカバー10の吸気側窓38及び排気側窓40を覆うように配置される。気液分離室カバー42,44の内部において、吸気側窓38及び排気側窓40は、それぞれバッフルプレート70,72によって塞がれている。換言すると、吸気側窓38の上には、バッフルプレート70と気液分離室カバー42とで囲まれた気液分離室74が形成されている。また、排気側窓40の上には、バッフルプレート72と気液分離室カバー44とで囲まれた気液分離室76が形成されている。
図5(B)に示すように、吸気側窓38を塞ぐバッフルプレート70には、ヘッドカバー10の内部空間側に突出したシム位置規制部材78が形成されている。シム位置規制部材78は、バッフルプレート70の長手方向に延在するように、つまり、全ての気筒の上を延在するように形成されている。また、シム位置規制部材78は、ヘッドカバー10に組み付けられた場合に、吸気側窓38の側壁との間に、シム36の突起66を挟み込むように形成されている。上記の構成によれば、吸気側窓38を通してシム36の組み付けを行った後、ヘッドカバー10にバッフルプレート70を組み付けることで、シム36の固定を実現することができる。
図6は、バッフルプレート70の斜視図である。図6に示すように、バッフルプレート70には、一方の端部近傍にガス流入孔80が設けられている。内燃機関において、ヘッドカバー10の内部、つまり、バッフルプレート70の下方空間には、ブローバイガスとオイルが存在している。本実施形態の構成によれば、オイルを含むブローバイガスは、ガス流入孔80から、気液分離室74に流入することができる。
バッフルプレート70を覆うように配置される気液分離室カバー42には、ガス流入孔80が設けられている側の反対側に、ガス流出孔が設けられている。このガス流出孔は、内燃機関の吸気通路に連通している。従って、内燃機関の運転中は、ガス流出孔から気液分離室74の内部に吸気負圧が導かれる。その結果、気液分離室74の内部には、ガス流入孔80からガス流出孔に向かうガスの流れが生ずる。
ブローバイガス中のオイルは、気液分離室74の内部を、上記の如くガスが流通する過程で分離され、内燃機関の内部に回収される。以上の構成及び現象は、排気側の気液分離室76に関しても同様である。このため、本実施形態の構成によれば、オイルの消費量を不要に増やすことなく、ヘッドカバー10の内部空間を十分に換気することができる。
以上説明した通り、バッフルプレート70は、ブローバイガスとオイルを分離するための気液分離室74を形成するうえで、必須の構成要素である。このように、本実施形態の構成によれば、専用のシム支持部材を用いることなく、シム36の固定を図ることができ、その結果、可変動弁機構用アーム34の軸方向の動きを、適切に規制することができる。
[実施の形態1の変形例]
上述した実施の形態1では、シム36の突起66を、バッフルプレート70のシム位置規制部材78と、吸気側窓38の窓枠との間に保持することとしているが、シム36の突起66を保持する構造は、これに限定されるものではない。
すなわち、図7に示すように、裏面側に2つのシム位置規制部材82,84を有するバッフルプレート82を用いて、それらの間にシム36の突起66を保持することとしても良い。
また、ヘッドカバー10の内部空間には、図8に示すように、吸気カムシャフト14や可変動弁機構用アーム34にオイルを供給するためのオイルシャワー管86が組み込まれることがある。このような場合には、オイルシャワー管86を利用してシム36の突起66を保持することとしてもよい。
更に、図8に示す構成では、シム36の突起66が、オイルシャワー管86と窓枠とで保持されているが、本発明はこの構成に限られるものではなく、突起66は、オイルシャワー管86と、バッフルプレートの突起との間に保持することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、吸気側窓38及び排気側窓40をバッフルプレート70,72で塞ぐこととし、バッフルプレート70の裏面にシム位置規制部材78を設けることとしているが、本発明は、このような構成に限定されるものではない。すなわち、ヘッドカバー10の上に気液分離室74,76を形成することは、本発明において必須ではなく、従って、吸気側窓38を閉塞する部材はバッフルプレートに限られるものではない。すなわち、シム位置規制部材78は、吸気側窓74を塞ぐためのカバー部材に設けられていればよい。
実施の形態2.
次に、図9乃至図11を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図9は、本発明の実施の形態2の構成を説明するための図である。以下、図9において、図1に示す部材と同一のものについては、共通する符号を付して重複する説明は省略又は簡略する。
図9に示す構成は、ラダー式ロア軸受け20に代えて分割式のロア軸受け90が用いられている点、及び突起66が下向きになるようにシム36が配置されている点を除いて、実施の形態1の構成と同様である。但し、図9には、説明の便宜上、個々の揺動アーム52,54の下に、ロッカーアーム92とラッシュアジャスタ94とが示されている。
ロア軸受け90は、可変動弁機構用軸18を保持するための軸受け部28の下方に、シム36の突起66を支持するためのシム位置規制96,98を備えている。シム位置規制部材96,98は、それぞれ、ロア軸受け90の底面付近に、その測方に突出するように形成された一対の突起によって構成されている。
本実施形態の可変動弁機構の組み付け工程では、先ず、可変動弁機構用アーム34が組み付けられた可変動弁機構用軸18が、ヘッドカバー10側に載置される。次いで、可変動弁機構用アーム34の両側に、シム36が装着される。その後、可変動弁機構用軸18を保持するために、ロア軸受け90が、アッパ軸受け12に組み付けられる。この際、シム36の突起66は、ロア軸受け90のシム位置規制部材96,98の凹部に進入し、その動きが規制された状態となる。
ロア軸受け90は、内燃機関において必須の構成要素である。このように、本実施形態の構成によれば、実施の形態1の場合と同様に、専用のシム位置規制部材を用いることなく、内燃機関に必須の構成要素を利用してシム36の固定を実現することができる。
図10(A)は、本実施形態の可変動弁機構の一部を、図9における下側から表した図である。また、図10(B)は、図10(A)に示すシム位置規制部材96,98の周辺を拡大して表した図である。また、図11は、本実施形態の可変動弁機構の一部を、図10(B)に示すXI矢視で表した図である。
図10及び図11に示すように、ロア軸受け90のシム位置規制部材96,98は、ロッカーアーム92の測方に、ロッカーアーム92との間に僅かな隙間が形成されるように配置される。図10及び図11に示す構成は、具体的には、以下のような工程を経て実現される。
(ロッカーアーム92及びラッシュアジャスタ94の組み付け工程)
ロッカーアーム92は、揺動アーム52,54の動きを内燃機関の吸気弁(図示せず)に伝えるための部材である。この機能を実現するため、ロッカーアーム92は、一端がラッシュアジャスタ94に支持され、他端が吸気弁の弁軸上に載置される。この状態で揺動アーム52,54の揺動がロッカーアーム92に伝えられると、ロッカーアーム92は、ラッシュアジャスタ94に支持されている端部を支点として揺動し、吸気弁に開弁方向及び閉弁方向の動きを与える。
ロッカーアーム92は、揺動アーム52,54が組み付けられるまでは、吸気弁及びラッシュアジャスタ94の上に載置されているだけで、脱落し易い状態にある。その後、揺動アーム52,54が適正に組み付けられると、ロッカーアーム92は、脱落することのない安定な状態となる。
図10及び図11に示す構成は、以下のような工程を経て実現される。すなわち、ロッカーアーム92とラッシュアジャスタ94は、可変動弁機構の組み付けとは別に、シリンダヘッド側に組み付けられる。他方、ロッカーアーム92やラッシュアジャスタ94の組み付け工程とは別に、ヘッドカバー10やロア軸受け90を含む可変動弁機構のユニットが組み上げられる。
その後、可変動弁機構の揺動アーム52,54が、適切にロッカーアーム92の上に位置するように、シリンダヘッドに対して、可変動弁機構のユニットが組み付けられる。ロッカーアーム92は、この組み付けの過程において、揺動アーム52,54がロッカーアーム92に接触する瞬間において、横方向(ロア軸受け90側)に脱落し易い。
本実施形態の構成によれば、上記の組み付けの過程で、揺動アーム52,54がロッカーアーム92に当接する段階において、ロッカーアーム92の測方、つまり、ロッカーアーム92の脱落方向に、既にシム位置規制部材98が存在している。このため、この段階で、シム位置規制部材98は、ロッカーアーム92の脱落方向の変位を規制するストッパとして機能する。従って、本実施形態の構成によれば、ロッカーアーム92の脱落を防止して、内燃機関の組み付け性を改善することができる。
[実施の形態2の変形例]
ところで、上述した実施の形態2においては、シム位置規制部材96,98を、一対の突起で構成することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、シム位置規制部材は、シム36の動きを規制し得る部材であれば足り、突起66を保持する凹部を備えていれば、その構成は一対の突起に限られるものではない。
また、上述した実施の形態2では、実施の形態1の場合と同様に、窓付きのヘッドカバー10を用いることとしているが、本発明の構成はこれに限定されるものではない。すなわち、シム36を、ロア軸受け90側のシム位置規制部材96,98で保持する場合は、ヘッドカバーは、窓を有しないものであってもよい。
また、上述した実施の形態2では、実施の形態1の場合と異なり、分割式のロア軸受け90を用いることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、シム位置規制部材を備えるロア軸受けは、シリンダヘッドから分離できるものであれば良く、実施の形態1の場合と同様のラダー式であってもよい。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための分解斜視図である。 図1に示す構成の組み付け後の様子を下側から見た場合の斜視図である。 図1に示す可変動弁機構用アームの構成を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態1において用いられるシムの斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるシムの保持構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において用いられるバッフルプレートの斜視図である。 本発明の実施の形態1の第1変形例を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の第2変形例を説明するための図である。 本発明の実施の形態2の構成を説明するための分解斜視図である。 図9に示す構成の組み付け後の様子を下側から表した図である。 本発明の実施の形態2において用いられるシム位置規制部材の周辺を図9(B)に示すXI矢視で表した図である。
符号の説明
10 ヘッドカバー
12 アッパ軸受け
14 吸気カムシャフト
16 排気カムシャフト
18 可変動弁機構用軸
22;90 ロア軸受け
34 可変動弁機構用アーム
36 シム
50 ローラーアーム
52,54 揺動アーム
66 突起
70,72 バッフルプレート
74,76 気液分離室
78;82,84;96,98 シム位置規制部材
86 オイルシャワー管
92 ロッカーアーム

Claims (6)

  1. 各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバーと、
    前記カムを備えるカムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
    前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
    前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムと、
    前記窓に装着されるカバー部材と、
    前記シムの動きを規制するように、前記カバー部材と一体に設けられたシム位置規制部材と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  2. 前記窓の上部空間を気液分離室とするための気液分離室カバーを備え、
    前記カバー部材は、前記気液分離室の底板を形成するバッフルプレートであり、
    前記シム位置規制部材は、前記バッフルプレートの底面に、前記シムの一部と当接するように設けられた突起部材により動きが規制されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁機構。
  3. 各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバーと、
    前記カムを備えるカムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
    前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
    前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムとを備え、
    前記シムの一部が、当該シムの動きが規制されるように、前記窓の側壁に当接していることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  4. 各気筒のカムの周辺を開放状態とする窓を有するヘッドカバーと、
    前記カムを備えるカムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
    前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
    前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムと、
    前記窓の内部に、前記可変動弁機構用軸の長手方向に延在するように配置されるオイルシャワー管とを備え、
    前記シムの一部が、当該シムの動きが規制されるように、前記オイルシャワー管に当接していることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  5. 気筒毎にカムを備えるカムシャフトと、
    前記カムシャフトと平行に配置される可変動弁機構用軸と、
    前記可変動弁機構用軸に貫通された状態で、前記カムの動きを弁体に伝えるために気筒毎に配置される可変動弁機構用アームと、
    前記可変動弁機構用アームの軸方向の動きを規制するためのシムと、
    前記カムシャフト及び前記可変動弁機構用軸をヘッドカバー側から回動可能に保持するアッパ軸受けと、
    前記アッパ軸受けの反対側で前記カムシャフト及び前記可変動弁機構用軸を回転可能に保持するロア軸受けと、
    前記シムの動きを規制するように、前記ロア軸受けと一体に設けられたシム位置規制部材とを備え、
    前記ロア軸受けは、シリンダヘッドからの分離が可能であることを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  6. 前記シリンダヘッドに組み込まれるロッカーアームを備え、
    前記シム位置規制部材は、前記ロッカーアームの近傍に位置し、当該ロッカーアームの脱落方向の変位を許容値以下に規制するストッパとして機能することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の動弁機構。
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