JP2007314610A - 活性エネルギー線硬化型水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性エネルギー線によって速やかに重合され、形成された硬化物の架橋度が高く、記録媒体に対する接着性にも優れる水溶性の活性エネルギー線硬化型水性インクを提供すること。
【解決手段】少なくとも、水及び重合性物質とを含有する活性エネルギー線硬化型水性インクにおいて、上記重合性物質が特定の水溶性重合性物質であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型水性インク。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも、水及び重合性物質とを含有する活性エネルギー線硬化型水性インクにおいて、上記重合性物質が特定の水溶性重合性物質であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型水性インク。
【選択図】なし
Description
本発明は、新規な水溶性の重合性化合物を含有する活性エネルギー線硬化型水性インク、このインクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置に関する。
従来、紫外線等の活性エネルギー線の照射によってインク中の樹脂組成物を硬化することで硬化樹脂膜を形成し、画像形成を行う紫外線硬化法において、水性の塗料やインクを使用する技術が知られている。この際に用いられている水性の塗料やインクの材料構成では、紫外線硬化型の樹脂組成物として非水系のものを用い、これを水系溶媒中にエマルジョン状態にして調製したものである。このような紫外線硬化型樹脂組成物自体は水溶性のものではなく、これまで、かかる技術においては、紫外線硬化型の樹脂自体や触媒自体を水性化することは課題としてあっても実現化されないのが現状である。
インクジェット記録方法においても、紫外線硬化型のインクは公知である。しかし、この場合も使用する樹脂組成物は非水性であり、その代表的なものとして、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶媒中に顔料を分散した、所謂、油性インクが知られている。又、マーキングの用途では、溶媒を用いず、モノマー、オリゴマーおよび顔料分散体を含有するインクが用いられている。これらのインクでは、インクの粘度が十分に低くなりにくいので精密な記録には不向きであり、精密さが要求されないマーキング等のドット記録の用途に専ら用いられている。
上記したようなインクジェット記録に用いられている油性インクは、フルカラーの高画質の記録に向くようなインク物性を有していない。即ち、油性インクにおいては、環境の観点から注意して使用することが好ましく、又、無溶媒の紫外線硬化型インクの場合は、大ドットの低解像度の記録装置にのみ採用可能である。特許文献1にはビニルピロリドンを溶媒のように多量に使用することによって紫外線硬化性の樹脂を溶解し、インクジェット記録用インクとする試みが開示されている。この技術では、熱エネルギーを利用するインクジェット記録装置での適用をも意図しているが、素材の制約が事実上大きく、多量のモノマーを用いる等、汎用性に乏しく、又、高画質画像の形成に適用することもできない。紫外線硬化型インクの利用状況が上記したようであるのは、以下のような理由による。
1)水に溶解している樹脂を含有するインクや塗料は、例え硬化したとしても、形成される画像の耐水性が低いか、又はグロスが低い等の点で不十分なものとなる。
2)水溶性の紫外線硬化性の樹脂や、かかる樹脂の硬化を助ける触媒的な機能を果たす水溶性重合開始剤(以下単に「触媒」という)が殆ど開発されていない。といったことが主な理由である。更に、水性の紫外線硬化型インクに関し、材料技術自体が進みにくい原因として、
3)塗料溶媒として水を使用した場合、水は有機溶媒と比べ、乾燥のために大量のエネルギーを消費するので、実用的にはマイナス面を持つ。
といったことが指摘されている。
2)水溶性の紫外線硬化性の樹脂や、かかる樹脂の硬化を助ける触媒的な機能を果たす水溶性重合開始剤(以下単に「触媒」という)が殆ど開発されていない。といったことが主な理由である。更に、水性の紫外線硬化型インクに関し、材料技術自体が進みにくい原因として、
3)塗料溶媒として水を使用した場合、水は有機溶媒と比べ、乾燥のために大量のエネルギーを消費するので、実用的にはマイナス面を持つ。
といったことが指摘されている。
しかしながら、紫外線硬化技術は、省エネルギー、環境汚染、環境負荷が少ない硬化技術として期待されているのも事実である。更に、紫外線硬化法の利用は、インクジェット記録において、画像の記録に留まらず、記録媒体に記録適性を付与するための前処理、画像を記録した記録媒体に保護や施工のための材料を塗布する後処理等においても有用であるとされている。
フルカラーで高画質の記録を目的としたインクジェット記録用インクへの応用においても、上記した水性活性エネルギー線硬化性の樹脂や触媒といった水性材料の利用は極めて少ないのが現状である。ここで、インクジェット方式に応用するためには、高密度ノズルに対応できる、低粘度で流動特性のよい材料が必要となる。例えば、インク中の重合性化合物の添加量を多くでき、実質の乾燥時間を短縮し、しかも、インクを記録媒体に付与した後に硬化した場合に、硬化したインク皮膜の物性に優れ、色材との共溶性のよい樹脂材料(触媒、重合性物質)が求められる。
このような水溶性の活性エネルギー線硬化性材料の第一例は、酸性基と(メタ)アクリロイル基又はビニル基を共に分子内に有し、且つ水溶性の重合性化合物である。例えば、無水琥珀酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル、オルソ無水フタル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル、ビニルナフタレンスルホン酸等が実用されている。しかしながら、これらは、重合性の官能基の数が1分子中に1個であるため、重合速度が遅く、硬化物の架橋度が著しく低いので、水溶性の活性エネルギー線硬化性材料の主要材料とはなり得ないものである。
第二例は、水に可溶で、1分子中に2つ以上の重合性官能基を有する工業的に生産されている化合物として、ポリエチレンオキシド鎖によって親水性を付与した重合性化合物が知られている。このようなものとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。しかしながら、本発明者らの検討によれば、これらの群の化合物は、エチレンオキシド鎖の長さが短いと水溶性がない場合がある。一方、エチレンオキシド鎖が長いと水溶性は得られるものの、重合又は硬化した時の硬化物の固体物性が、硬度や接着性等の塗料やインクに求められる性能において不足することが多いという課題が生じる。
特開平8−165441号公報には、多官能の水溶性重合性化合物が開示されている。ここに開示されている化合物は、水溶性を付与するために、分子中の水酸基の数を増やすことで水溶性を得る手法を用いたものである。しかし、本発明者らの検討によれば、これらは、確かに活性エネルギー線による重合性に優れ、硬化物の物性にも優れるが、水溶液の粘度が、インクジェット用インクに要求される水準に対して、やや高いという問題がある。
特開2000−117960公報及び特開2002−187918公報では、ポリアルコールから誘導される親水性ポリエポキシドの(メタ)アクリル酸エステル等が開示されている。これらの化合物は活性エネルギー線による重合性や硬化物の物性にも優れ、水溶液の粘度もインクジェット用インクに要求される水準を満たしている。しかし、(メタ)アクリル酸エステル基を有する水溶性重合性化合物を含有するインク中にある種の色材を用いると次のような問題がある。即ち、色材として、アニオン性官能基によって水中に溶解する水性染料やアニオン性官能基によって水中に顔料が分散された顔料分散体を用いた場合である。この場合には(メタ)アクリル酸エステル基の加水分解によるアクリル酸の生成に伴ってインクのpHが酸性領域まで低下する。このことにより、インク中に溶解した水性染料の析出や、分散された顔料分散体が凝集を生じることがあり、インクの経時保存安定性の観点において問題がある。又、記録方法が記録信号に対応した熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録方式の場合には次の問題がある。即ちインク中の水溶性重合性化合物が熱エネルギーにより熱重合を起こし、ノズル内に水に不溶な重合物を生成することでインクの吐出に不具合が生じることがあった。
従って、本発明の第一の目的は、活性エネルギー線によって速やかに重合され、形成された硬化物の架橋度が高く、記録媒体に対する接着性にも優れる活性エネルギー線硬化型水性インク(以下単に「インク」という場合がある)を提供することにある。
本発明の第二の目的は、上記第一の目的を達成するインクであって、その粘度がインクジェット用に要求される低粘度の水準を満たし、且つ経時保存安定性に優れるインクを提供することにある。
本発明の第三の目的は、上記第一及び第二の目的を達成するインクであって、更に記録方法が記録信号に対応した熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録方式において使用し得るインクを提供することである。即ち熱エネルギーにより熱重合を起こし、インクの吐出に影響を与えることがない吐出安定性に優れたインクを提供することにある。
本発明の別の目的は、上記インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも、水及び重合性物質を含有するインクにおいて、上記重合性物質が下記一般式(I)で示される水溶性重合性物質であることを特徴とするインクを提供する。
(一般式(I)中、Zはポリオールの残基を示す。j1は2乃至6であり、k1は0乃至2を示す。又、j1+k1は2乃至6を示す。q1は1乃至4を示す。Xは水素原子又はメチル基を示す。(A)は下記一般式(II)を示す。i1は0乃至1を示す。Yはアニオン性基を有する基を示す。
(一般式(II)中、m1及びn1はそれぞれ独立に0乃至5を示す。p1及びt1はそれぞれ独立に0乃至1を示す。R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、又は水酸基を示す。但し、一般式(I)中のエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の合計は1乃至15個である。))
(一般式(II)中、m1及びn1はそれぞれ独立に0乃至5を示す。p1及びt1はそれぞれ独立に0乃至1を示す。R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、又は水酸基を示す。但し、一般式(I)中のエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の合計は1乃至15個である。))
又、本発明は、前記インクを記録媒体に付与し、その後活性エネルギー線を照射して該水性インクを硬化する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。又、本発明は、前記インクを収容するインク収容部を具備することを特徴とするインクカートリッジを提供する。又、本発明は、前記インクを収容するインク収容部と該インクを吐出するための記録ヘッドを具備することを特徴とする記録ユニットを提供する。又、本発明は、記録媒体に付与した前記水性インクに対して活性エネルギー線を照射する手段を具備することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、活性エネルギー線によって速やかに重合され、形成された硬化物の架橋度が高く、記録媒体に対する接着性にも優れる活性エネルギー線硬化型インクを提供することができる。又、その粘度がインクジェット用に要求される低粘度の水準を満たし、且つ経時保存安定性に優れるインクを提供することができる。更に、記録方法が記録信号に対応した熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録方式において使用し得るインクを提供することができる。即ち、熱エネルギーにより熱重合を起こし、インクの吐出に影響を与えることがない吐出安定性に優れたインクを提供することができる。更に、上記インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することができる。
以下に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明者らは、前記した目的に鑑み、様々な検討を重ねた。その過程において、前記組成を有し、且つ活性エネルギー線の作用によってラジカルを生成する水溶性重合開始剤を含有するインクを調製し、このインクの評価を行った。その結果、このような構成を有するインクは、硬化性能(形成した硬化物の硬化度)、pHの安定性、耐熱重合性に優れることを見出して、本発明を為すに至った。
このような結果が得られる理由は明らかでないが、以下のように考えられる。本発明で用いる前記一般式(I)で示されるアクリルアミド構造を有する水溶性重合性物質は、アクリルエステル構造を有する水溶性重合性物質に比べて加水分解の影響を受けにくい。この結果、pHの変化の原因となる、加水分解により生じるアクリル酸の生成量が少ないため、インクを調製した際のpHの安定性に優れているものと思われる。
又、耐熱重合性に優れることの理由は、以下の何れかであると考えられる。アクリルアミド構造を有する水溶性重合性物質はアクリルエステル構造のものに比べて熱重合に対する耐性が高いためであるか、又は、加水分解により生じるアクリル酸の生成量が少なく、アクリル酸自身の熱重合が抑えられるためであると考えられる。
以下に本発明のインクの主たる応用例である水性インクジェット方法における作用・効果について説明する。尚、本発明に用いられる活性エネルギー線は紫外線や電子線等を用いることができるが、以降、特に好適に用いられる紫外線によってラジカル重合し、硬化するインクを代表例に挙げて説明を進める。勿論、本発明において硬化に用いる活性エネルギー線は、紫外線に限定されるものではない。
インクジェット記録方法に用いられる水性インクとして、本発明のインクを用いる主な目的は、例えば、下記に挙げる点にある。
1)インクの乾燥性を上げて記録速度の向上への対応を可能とする。
2)水溶性重合性物質を色材のバインダーとして作用させ、色材を記録媒体に付与することで、多様な紙に対して耐擦過性に優れた画像を形成することを可能とする。
3)色材からの光散乱を低減し、透明なインク層の形成を可能とする。
4)その結果、プロセスカラーの色再現範囲を拡げ、濃度が高く、彩度、明度にも優れた画像形成能をインクに与えることを可能とする。
5)更に、活性な光、空気中のガス成分、水分等から色材を保護することを可能とする。
1)インクの乾燥性を上げて記録速度の向上への対応を可能とする。
2)水溶性重合性物質を色材のバインダーとして作用させ、色材を記録媒体に付与することで、多様な紙に対して耐擦過性に優れた画像を形成することを可能とする。
3)色材からの光散乱を低減し、透明なインク層の形成を可能とする。
4)その結果、プロセスカラーの色再現範囲を拡げ、濃度が高く、彩度、明度にも優れた画像形成能をインクに与えることを可能とする。
5)更に、活性な光、空気中のガス成分、水分等から色材を保護することを可能とする。
本発明のインクの利用は、とりわけ、普通紙のような、インク吸収性はあるが、顔料の色彩の向上や耐擦過性をよくすることが難しい記録媒体において、それを改善する顕著な効果を発揮する。更に、本発明のインクの利用は、非吸収性の記録媒体に対する水性インクによる記録をも可能とする。
活性エネルギー線硬化法は、強制乾燥法の一つであり、紙等の記録媒体に付与したインクが、記録媒体中に完全に浸透しきる前、即ちインクが自由表面を形成している時間内に、その状態を凍結する方法であるといえる。本発明のインクにおいて、水等の水系溶媒の浸透、蒸発は、固体化したインク層から徐々にゆっくり進行することになる。しかし、上記したように、見かけの乾燥は素早く起こるので、用紙搬送、積載等が可能という意味での定着時間は短くなったものとして扱うことができる。しかし、水系溶媒を用いている以上、有機溶媒を用いたインクよりも、真の乾燥が遅くなるのはやむをえない。しかし、本発明のインクを用いる場合に、用途によっては最終の強制熱乾燥機を備えることも許される。
本発明のインクのように、水分が存在している中で、活性エネルギー線によってラジカル重合する水溶性重合性物質の硬化がいかにして進行するかは、純粋にラジカル反応速度の問題として重要である。本発明者らの検討によれば、色材を含有しない無色のインクでは、水中での水溶性重合性物質の重合が無溶媒系の場合と比べて特別に反応が遅いということは観察されていない。勿論、重合物が水を含んでいるので、硬化物の固体物性は無溶媒系の場合のものとは異なる。
次に上記したような優れた作用・効果を有する本発明のインクの各構成材料について説明する。
(水溶性重合性物質)
本発明で用いる水溶性重合性物質は、下記一般式(I)で示されることを特徴とする。
(一般式(I)中、Zはポリオールの残基を示す。j1は2乃至6であり、k1は0乃至2を示す。又、j1+k1は2乃至6を示す。q1は1乃至4を示す。Xは水素原子又はメチル基を示す。(A)は下記一般式(II)を示す。i1は0乃至1を示す。Yはアニオン性基を有する基を示す。
本発明で用いる水溶性重合性物質は、下記一般式(I)で示されることを特徴とする。
(一般式(I)中、Zはポリオールの残基を示す。j1は2乃至6であり、k1は0乃至2を示す。又、j1+k1は2乃至6を示す。q1は1乃至4を示す。Xは水素原子又はメチル基を示す。(A)は下記一般式(II)を示す。i1は0乃至1を示す。Yはアニオン性基を有する基を示す。
(一般式(II)中、m1及びn1はそれぞれ独立に0乃至5の整数を示す。p1及びt1は0乃至1を示す。R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、又は水酸基を示す。但し、一般式(I)中のエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の合計は1乃至15個である。))
前記一般式(I)においては、前記Yが、下記一般式(III)で示される基であることが好ましい。
(一般式(III)中、S1は置換基を有していてもよいアルキレン基又はフェニレン基であり、W1はカルボキシル基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、芳香族ヒドロキシ基又はその塩である。r1は0又は1である。)
(一般式(III)中、S1は置換基を有していてもよいアルキレン基又はフェニレン基であり、W1はカルボキシル基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、芳香族ヒドロキシ基又はその塩である。r1は0又は1である。)
本発明において、水溶性重合性物質の重合官能基の数は、インクの硬化性能と低粘度化の観点から、2乃至6の範囲であることが好ましく、より好ましくは3乃至6の範囲である。水溶性重合性物質中の重合官能基の数が多いほど硬化性能は向上する。しかし、官能基数の増加に伴いインクの粘度上昇がみられ、インクジェット方式の高密度ノズルに対応する流動特性のよいインクが得られにくくなる。又、水溶性重合性物質の官能基が1であると、重合速度が遅く、硬化物の架橋度が著しく低いので、本発明のインクの材料には適さない。
本発明で用いる水溶性重合性物質は、前記一般式(I)に含まれる、エチレンオキシド鎖及び/又はプロピレンオキシド鎖等によって親水性が付与される。一般式(I)に含まれるエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の合計は、1乃至15の範囲、更には1乃至5の範囲、特には2乃至3の範囲であることが好ましい。水溶性重合性物質中のエチレンオキシド鎖又はプロピレンオキシド鎖が少ないと水溶性が得られない場合がある。一方、エチレンオキシド鎖又はプロピレンオキシド鎖が多いと、水溶性は得られるものの、重合又は硬化した時の硬化物の固体物性が、硬度や接着性等の性能において不足することがある。ここで、一般式(I)中のエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の数は、それぞれ分布を有するものであり、平均値として求められるものである。本発明においては、前記した平均値を、エチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の合計とする。
尚、一般式(II)におけるアルキレン基は、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。勿論、これらのアルキレン基は側鎖を有するものであっても良く、又、置換基を有するものであっても良い。置換基の具体例は、水酸基、アミノ基等が挙げられる。又、一般式(II)におけるエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖は、具体的には、下記の構造式で示されるものである。
前記一般式(I)において、Zで示されるポリオールとしては、以下のものが挙げられる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールが挙げられる。又、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオールが挙げられる。又、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールが挙げられる。又、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,5−へキサンジオール、1,6−へキサンジオール、2,5−へキサンジオール、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−へキサントリオールが挙げられる。又、1,2,5−ペンタントリオール、チオジグリコール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタンが挙げられる。又、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールやその縮合体等が挙げられる。その他のポリオールとしては、低分子ポリビニルアルコールやトリオース、テトロース(エリトリトール、トレイトール)が挙げられる。又、ペントース(ソルビトール、アラビニトール、キシリトール)、ヘキソース(アリトール、アルトリトール、グルシトール、マンニトール、イジトールが挙げられる。又、ガラクチトール、イノシトール)、ヘプトース、オクトース、ノノース、デコース等の単糖類やそのデオキシ糖、アルドン酸、アルダル酸誘導体等が挙げられる。勿論、本発明で使用されるポリオールは、これらに限定されるものではない。
前記一般式(I)で表される水溶性重合性物質の具体例としては、例えば、以下に示す構造の水溶性重合性物質が挙げられる。しかし本発明で使用する水溶性重合性物質は、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、親水性が高く、水溶性であり、重合性を有し、且つ重合速度が速く、しかも、それ自身低粘度である。それと共に、水溶液とした場合の粘度は、従来から知られている化合物と比較して格段に低粘度となる。本発明においては、2種類以上の水溶性重合性物質を組み合わせて使用することができる。
本発明で用いる前記一般式(I)で示される水溶性重合性物質は、以下に示すような方法により製造される。
一般式(I)中の(A)が一般式(II)で示され、且つn1が0である水溶性重合性物質は次のようにして得られる。前記ポリオールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加反応を行い任意の当量数のエチレンオキシド鎖やプロピレンオキシド鎖を付加する。その後、C1乃至C4のアルカノールアクリルアミドと脱水縮合反応を行うことにより得られる。
一般式(I)中の(A)が一般式(II)で示され、且つn1が0である水溶性重合性物質は次のようにして得られる。前記ポリオールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加反応を行い任意の当量数のエチレンオキシド鎖やプロピレンオキシド鎖を付加する。その後、C1乃至C4のアルカノールアクリルアミドと脱水縮合反応を行うことにより得られる。
又、一般式(I)中の(A)が一般式(II)で示され、且つn1が1である水溶性重合性物質は次にようにして得られる。前記ポリオールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加反応を行い任意の当量数のエチレンオキシド鎖やプロピレンオキシド鎖を付加する。該付加化合物にエピクロロヒドリンを反応してグリシジル基を導入し、ついでC1乃至C4のアルカノールアクリルアミド又はアクリルアミドを反応することにより得られる。
一般式(I)中のアニオン性基を有する基は、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノキシ基、リン酸基、又はそれらの塩の何れかを1つを有する。更にOH基と結合する基をもつ化合物を上記ポリオールと反応したり、上記グリシジル基と反応したり、又はアクリルアミド結合した1つの基にマイケル付加したりすることにより得られる。
(水溶性重合開始剤)
本発明で用いる水溶性重合開始剤は、下記一般式(IV)、(VI)乃至(IX)から選ばれる少なくとも1種の物質であることが好ましい。
(上記一般式(IV)中、R2はアルキル基、フェニル基(未置換、又はハロゲン、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基(−SO3M)、カルボキシル基(−CO2M)、ヒドロキシル基(−OM)及びそれらの塩、下記一般式(V)の原子団から選ばれる任意の置換基により1乃至4回置換されている。)を表す。
本発明で用いる水溶性重合開始剤は、下記一般式(IV)、(VI)乃至(IX)から選ばれる少なくとも1種の物質であることが好ましい。
(上記一般式(IV)中、R2はアルキル基、フェニル基(未置換、又はハロゲン、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基(−SO3M)、カルボキシル基(−CO2M)、ヒドロキシル基(−OM)及びそれらの塩、下記一般式(V)の原子団から選ばれる任意の置換基により1乃至4回置換されている。)を表す。
(上記一般式(V)中、R5は、−[CH2]x2−(x2は0又は1)、又は置換若しくは未置換のフェニレン基を表す。R6は水素原子、スルホン酸基(−SO3M)、カルボキシル基(−CO2M)、又はヒドロキシル基(−OM)を表す。m2は0乃至10の整数、n2は0又は1を表す。R3はアルキルオキシ基又はフェニル基(未置換、又はハロゲン、アルキル基、アルキルオキシ基から選ばれる任意の置換基により1乃至4回置換されている。)を表す。R4は前記一般式(V)で示される原子団を表す。Mはそれぞれ独立に、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンの当量、又はHNR7R8R9で表されるアンモニウムイオン(R7、R8、R9はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、モノヒドロキシル置換アルキル基、又はフェニル基を意味する。)を表す。)
(一般式(VIII)中、R10及びR11はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは未置換のアルキル基であり、R12は、−(CH2)x−(xは0又は1)、−O−(CH2)y−(yは1又は2)又は置換若しくは未置換のフェニレン基であり、Mは水素原子又はアルカリ金属である。)
尚、一般式(IV)乃至(IX)中、アルキル基は直鎖又は分枝の低級アルキル基であることが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。又、アルキルオキシ基は直鎖又は分枝の低級アルキルオキシ基であることが好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の低級アルキルオキシ基が挙げられる。又、Mは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンの当量、又はHNR7R8R9で表されるアンモニウムイオンである。アルカリ金属イオンの具体例は、リチウム、ナトリウム、カリウム等のイオンが挙げられる。又、アルカリ土類金属イオンの具体例は、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のイオンが挙げられる。又、HNR7R8R9で表されるアンモニウムイオンの具体例は、アンモニウム、ジメチルエタノールアンモニウム、メチルジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム、アニリニウム等のイオンが挙げられる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
これらの水溶性重合開始剤の具体例は、例えば、以下に示す構造の水溶性重合性物質が挙げられるが、本発明で使用する水溶性重合開始剤は、これらに限定されるものではない。
本発明において水溶性重合開始剤としてチオキサントン系水溶性重合開始剤等を用いる場合は水素供与剤を添加することが好ましい。本発明で用いることのできる水素供与剤としては、例えば、トリエタノールアミン等が挙げられる。
本発明においては、2種類以上の水溶性重合開始剤を組み合わせて使用することができる。2種類以上の水溶性重合開始剤を添加することで、1種類の水溶性重合開始剤では有効に利用できない波長の光を利用して、更なるラジカルの発生を期待できる。又、上記したような水溶性重合開始剤は、活性エネルギー線として電子線を用いてインクを硬化する電子線硬化法を採用する場合には必ずしも用いなくても良い。
(顔料分散体)
本発明のインクは、色材である顔料を含有することで、活性エネルギー線の照射によって硬化する着色されたインク、又は活性エネルギー線硬化型塗料として利用することができる。この際、色材として顔料を水性媒体中に均一に分散した顔料分散体を使用することが好ましい。顔料分散体は、特にアニオン性官能基によって水中に顔料が安定に分散されている顔料分散体を使用することが好ましい。例えば、ノニオン系又はアニオン系において安定な、水性グラビアインク、水性の筆記具用の顔料分散液や、従来公知のインクジェットインク用の顔料分散体等を、そのまま応用することが可能である。
本発明のインクは、色材である顔料を含有することで、活性エネルギー線の照射によって硬化する着色されたインク、又は活性エネルギー線硬化型塗料として利用することができる。この際、色材として顔料を水性媒体中に均一に分散した顔料分散体を使用することが好ましい。顔料分散体は、特にアニオン性官能基によって水中に顔料が安定に分散されている顔料分散体を使用することが好ましい。例えば、ノニオン系又はアニオン系において安定な、水性グラビアインク、水性の筆記具用の顔料分散液や、従来公知のインクジェットインク用の顔料分散体等を、そのまま応用することが可能である。
アニオン性解離基を持ち、アルカリ可溶性の水溶性高分子を用いて分散された顔料分散体は、例えば、特開平5−247392号公報、特開平8−143802号公報に開示されている。又、アニオン性解離基を持つ界面活性剤によって分散された顔料分散体は、特開平8−209048号公報に開示されている。又、高分子によってカプセル化されその表面にアニオン性解離基を付与することによって分散された顔料分散体は次の文献に記載されている。該文献は、特開平10−140065号公報、特開平9−316353号公報、特開平9−151342号公報、特開平9−104834号公報、特開平9−031360号公報である。更に、顔料表面に化学反応によってアニオン性解離基を結合することで顔料を分散した顔料分散体は次の文献に記載されている。該文献は、米国特許第5,837,045号明細書及び米国特許第5,851,280号明細書である。本発明のインクにおいては、上記した種々の顔料分散体を何れもインクの色材として使用することが可能である。
本発明のインクの色材として顔料を使用する場合には、顔料が微粒子の状態で分散している顔料分散体を用いることが好ましい。特に、インクに好適に使用することのできる顔料分散体の基本的な要素は次の通りである。即ち、顔料が水性媒体に分散され、分散体としての粒度分布が平均粒子径で25nm以上350nm以下の範囲にあること。顔料を含有するインクの粘度が吐出に影響を与えない範囲に調節可能であること。更には、インクを活性エネルギー線硬化性とするために必須な、前述した本発明の水溶性重合性物質との相溶性を満足することが好ましい。以下に、本発明において好適な顔料分散体に使用し得る各構成材料について説明する。
<顔料>
カラーインクに使用されるプロセスカラーとしての色相を有する有機顔料は、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、下記に挙げるものを適宜に使用することができる。
C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、55、74、83、86、93、97、98、109、110、117、120、125、
128、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185が挙げられる。
又、C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71が挙げられる。
又、C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、
202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272が挙げられる。
又、C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50が挙げられる。
又、C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64が挙げられる。
又、C.I.ピグメントグリーン:7、36が挙げられる。
又、C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等が挙げられる。
カラーインクに使用されるプロセスカラーとしての色相を有する有機顔料は、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、下記に挙げるものを適宜に使用することができる。
C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、55、74、83、86、93、97、98、109、110、117、120、125、
128、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185が挙げられる。
又、C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71が挙げられる。
又、C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、
202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272が挙げられる。
又、C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50が挙げられる。
又、C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64が挙げられる。
又、C.I.ピグメントグリーン:7、36が挙げられる。
又、C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等が挙げられる。
<インク中の顔料の粒子径>
顔料粒子の平均粒子径は、25nm以上350nm以下程度の範囲、好ましくは70nm以上200nm以下の範囲である。この範囲は記録物の用途にも依存するが、可視光線の波長よりも十分に小さいので、散乱が少なければ十分に透明と言える記録物を得ることができる。
顔料粒子の平均粒子径は、25nm以上350nm以下程度の範囲、好ましくは70nm以上200nm以下の範囲である。この範囲は記録物の用途にも依存するが、可視光線の波長よりも十分に小さいので、散乱が少なければ十分に透明と言える記録物を得ることができる。
<染料>
本発明のインクは、上記したような顔料に限らず、色材として染料を用い、水溶性染料を溶解状態で含有する態様のインクとすることもできる。染料は活性エネルギー線照射による退色が実用上問題にならない範囲であれば使用可能である。又、分散染料、油溶性染料等を分散状態で含有する色材分散体も、上記した顔料分散体と同様に適用可能である。これらは、用途に従って適宜に選択される。
本発明のインクは、上記したような顔料に限らず、色材として染料を用い、水溶性染料を溶解状態で含有する態様のインクとすることもできる。染料は活性エネルギー線照射による退色が実用上問題にならない範囲であれば使用可能である。又、分散染料、油溶性染料等を分散状態で含有する色材分散体も、上記した顔料分散体と同様に適用可能である。これらは、用途に従って適宜に選択される。
例えば、本発明のインクの場合、当該インクを記録媒体(紙等)に付与した後、活性エネルギー線によって当該インク中の活性エネルギー線硬化型重合物質を重合して硬化することが好ましい。前記したように、色材として染料を用いた場合は、上記の顔料を用いた場合と異なり、活性エネルギー線照射による退色が全くない状態で使用することはできず、多少は退色を伴う。この理由から、インクの色材として染料を適用する場合には、金属イオンで錯体を形成しているところの、所謂、アゾ含金染料を用いることが光による退色が少ないので好ましい。しかし、退色の水準を問題にしなければ、一般の水溶性染料であっても、少なくともインクとしては成り立つ。これを前提に、ブラックやプロセスカラーの色相を有するという意味で適用可能な染料は、以下のような化合物である。
ブラックの色相を有する染料は、例えば、Cr、Cu、Mn、Al、Zn、Fe等の多価金属が配位したモノアゾ錯体、ジスアゾ錯体や、非錯体系アゾブラック染料として、例えば、以下のものが挙げられる。C.I.ダイレクトブラック:7、19、51、154、174、195等を好適に用いることができる。
又、その他のカラーインクに用いる染料は、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、下記に挙げるものを適宜に使用することができる。
C.I.アシッドイエロー:11、17、23、25、29、42、49、61、71が挙げられる。
又、C.I.ダイレクトイエロー:12、24、26、44、86、87、98、100、130、132、142が挙げられる。
又、C.I.アシッドレッド:1、6、8、32、35、37、51、52、80、85、87、92、94、115、180、254、256、289、315、317が挙げられる。
又、C.I.ダイレクトレッド:1、4、13、17、23、28、31、62、79、81、83、89、227、240、242、243が挙げられる。
又、C.I.アシッドブルー:9、22、40、59、93、102、104、113、117、120、167、229、234、254が挙げられる。
又、C.I.ダイレクトブルー:6、22、25、71、78、86、90、106、199等が挙げられる。
インクにおける染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。染料の含有量が低い場合には、例えば、所謂、濃度変調インクの淡インクに好適に適用される。
又、その他のカラーインクに用いる染料は、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、下記に挙げるものを適宜に使用することができる。
C.I.アシッドイエロー:11、17、23、25、29、42、49、61、71が挙げられる。
又、C.I.ダイレクトイエロー:12、24、26、44、86、87、98、100、130、132、142が挙げられる。
又、C.I.アシッドレッド:1、6、8、32、35、37、51、52、80、85、87、92、94、115、180、254、256、289、315、317が挙げられる。
又、C.I.ダイレクトレッド:1、4、13、17、23、28、31、62、79、81、83、89、227、240、242、243が挙げられる。
又、C.I.アシッドブルー:9、22、40、59、93、102、104、113、117、120、167、229、234、254が挙げられる。
又、C.I.ダイレクトブルー:6、22、25、71、78、86、90、106、199等が挙げられる。
インクにおける染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。染料の含有量が低い場合には、例えば、所謂、濃度変調インクの淡インクに好適に適用される。
<クリアインクとする場合の処方>
本発明のインクは、上記したような色材を含有することなく、透明な水性インクの形態とすることで、クリアインクとすることができる。特に、インクジェット記録特性を有するように調製すれば、活性エネルギー線硬化型の水性インクとしてのクリアインクが得られる。かかるインクを用いれば、色材を含有していないので、クリアな皮膜を得ることができる。色材を含有しないクリアインクの用途は、画像記録への適性を記録媒体に付与するためのアンダーコート用とすることや、又は通常のインクで形成した画像の表面保護、更には装飾や光沢付与等を目的としたオーバーコート用としての用途等が挙げられる。クリアインクには、酸化防止や退色防止等の用途に応じて、着色を目的としない無色の顔料や微粒子等を分散して含有することもできる。これらを添加することによって、アンダーコート、オーバーコートの何れにおいても、記録物の画質、堅牢性、施工性(ハンドリング性)等の諸特性を向上することができる。
本発明のインクは、上記したような色材を含有することなく、透明な水性インクの形態とすることで、クリアインクとすることができる。特に、インクジェット記録特性を有するように調製すれば、活性エネルギー線硬化型の水性インクとしてのクリアインクが得られる。かかるインクを用いれば、色材を含有していないので、クリアな皮膜を得ることができる。色材を含有しないクリアインクの用途は、画像記録への適性を記録媒体に付与するためのアンダーコート用とすることや、又は通常のインクで形成した画像の表面保護、更には装飾や光沢付与等を目的としたオーバーコート用としての用途等が挙げられる。クリアインクには、酸化防止や退色防止等の用途に応じて、着色を目的としない無色の顔料や微粒子等を分散して含有することもできる。これらを添加することによって、アンダーコート、オーバーコートの何れにおいても、記録物の画質、堅牢性、施工性(ハンドリング性)等の諸特性を向上することができる。
そのようなクリアインクとする場合の処方条件は次の通りである。水溶性重合性物質の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として10質量%以上70質量%以下であることが好ましい。又、水溶性重合開始剤(例えば、活性エネルギー線重合触媒)が、上記水溶性重合性物質100質量部に対して1質量部以上10質量部以下とすることが好ましい。同時に、水溶性重合開始剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として0.5質量%以上とすることが好ましい。又、水及び/又は水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、40質量%以上90質量%以下、更には60質量%以上75質量%以下とすることが好ましい。
<反応性の希釈剤>
上記に示したように、本発明のインクをクリアインクに利用する場合には、水性で重合反応性の低粘度モノマーを溶媒として含有することができる。通常の溶媒ではなく、こうした物質を用いる利点は、これらの物質は、活性エネルギー線で硬化した反応後の固体中に可塑剤として残留することがないので、固体物性への影響が低減することにある。このような目的で選択される反応性の希釈剤は、例えば、以下のものが挙げられる。アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、単糖類のモノアクリレート、オリゴエチレンオキシドのモノアクリル酸エステル、及び2塩基酸のモノアクリル酸エステル等の化合物が挙げられる。
上記に示したように、本発明のインクをクリアインクに利用する場合には、水性で重合反応性の低粘度モノマーを溶媒として含有することができる。通常の溶媒ではなく、こうした物質を用いる利点は、これらの物質は、活性エネルギー線で硬化した反応後の固体中に可塑剤として残留することがないので、固体物性への影響が低減することにある。このような目的で選択される反応性の希釈剤は、例えば、以下のものが挙げられる。アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、単糖類のモノアクリレート、オリゴエチレンオキシドのモノアクリル酸エステル、及び2塩基酸のモノアクリル酸エステル等の化合物が挙げられる。
<溶媒成分>
更に、本発明のインクをクリアインクとして利用する場合には、特に従来から水性インクジェット用インクに使用されているような、保湿性を与える溶剤を使用しないことが好ましい。それは、クリアインクの場合には、顔料等の固体の成分が含有されていないので、増粘は少なく、且つ仮に若干の増粘があっても容易に回復することができるからである。勿論、後述するような、より保湿性の高い溶媒類を必要最低限度に添加することは許容される。これらは、従来水性インクジェットに汎用されている多数の化合物から選ぶことができる。
更に、本発明のインクをクリアインクとして利用する場合には、特に従来から水性インクジェット用インクに使用されているような、保湿性を与える溶剤を使用しないことが好ましい。それは、クリアインクの場合には、顔料等の固体の成分が含有されていないので、増粘は少なく、且つ仮に若干の増粘があっても容易に回復することができるからである。勿論、後述するような、より保湿性の高い溶媒類を必要最低限度に添加することは許容される。これらは、従来水性インクジェットに汎用されている多数の化合物から選ぶことができる。
本発明のインクを、色材を含むインクとして利用する場合には、インク中に溶媒成分を添加することもできる。溶媒成分はインクに不揮発性を与え、粘度を低下し、且つ記録媒体への濡れ性を与えるため等の目的で添加される。非吸収性の記録媒体への記録の場合には、溶媒成分をインクに含ませずに、水だけを含有して、重合性物質成分の全てが硬化して固体化するように構成することが好ましい。
溶媒成分をインク中に10質量%以上添加するような場合には、最終的に得られるインク皮膜の強度という意味において、画像を形成する記録媒体に一定の吸収性があることが好ましい。例えば、水性グラビアインクによる記録の場合には、一定の濡れと浸透性を付与した記録媒体を用い、且つ強制乾燥が行われている。これと同様に、本発明のインクにおいても、溶媒成分をインク中に10質量%以上添加する場合には、記録媒体に水性インクの受容性を付与するための前処理を施し、且つインクを活性エネルギー線硬化した後に、自然又は強制の乾燥処置を施すことが好ましい。本発明で開示する各種の水溶性重合性物質は、それ自身で一定の保湿性(水の蒸発抑制、水の吸湿)を有するため、溶媒をまったく排除したインクの構成とすることも可能である。この場合には、実用レベルでの、記録装置の信頼性を確保するために、キャッピング、記録開始時のインクの吸引、空吐出等の対策を行ってもよい。
以下に、本発明の水性インクに用いることのできる比較的容易に蒸発乾燥する水溶性有機溶媒を列挙する。本発明のインクにおいては、これらの水溶性有機溶媒の中から、任意に選択した溶媒を添加することができる。例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテルが挙げられる。又、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。又、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、そして1価アルコール類等が挙げられる。
<色材を含有するインクにおける材料構成>
本発明のインクを、色材を含有するインクとして利用する場合には、含有する色材の吸収特性に合わせて、インク中における触媒と水溶性重合性物質の含有量を調節することが好ましい。前記したように、含有量は、水及び/又は水溶性有機溶剤の含有量(質量%)を、インク全質量を基準として40質量%以上90質量%以下、更には60質量%以上75質量%以下とすることが好ましい。更に、インク中における水溶性重合性物質の含有量(質量%)を、インク全質量を基準として1質量%以上35質量%以下、更には10質量%以上25質量%以下とすることが好ましい。水溶性重合開始剤は、水溶性重合性物質の含有量に依存するが、概ね、インク全質量を基準として0.1質量%以上7質量%以下、更には0.3質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。
本発明のインクを、色材を含有するインクとして利用する場合には、含有する色材の吸収特性に合わせて、インク中における触媒と水溶性重合性物質の含有量を調節することが好ましい。前記したように、含有量は、水及び/又は水溶性有機溶剤の含有量(質量%)を、インク全質量を基準として40質量%以上90質量%以下、更には60質量%以上75質量%以下とすることが好ましい。更に、インク中における水溶性重合性物質の含有量(質量%)を、インク全質量を基準として1質量%以上35質量%以下、更には10質量%以上25質量%以下とすることが好ましい。水溶性重合開始剤は、水溶性重合性物質の含有量に依存するが、概ね、インク全質量を基準として0.1質量%以上7質量%以下、更には0.3質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。
インクの色材として顔料を使用する場合には、インク中における純顔料分の含有量(質量%)は、概ね、インク全質量を基準として0.3質量%以上10質量%以下とすることが好ましい。顔料の着色力は顔料粒子の分散状態に依存するが、純顔料分の含有量が、インク全質量を基準として0.3質量%以上1質量%以下とすると、淡インクとして利用される範囲となる。又、それ以上、すなわち、1質量%を超えて10質量%以下であると、一般のカラー着色用に用いられる濃度を与える。顔料分散体の濃度は、記録装置が要求する粘度、流動特性にも依存する。
インクの粘度については、オンデマンド型インクジェット記録装置に適用する場合には、25℃における粘度の上限を15mPa・sとすることが好ましい。又、高密度で高駆動周波数のノズルを有するインクジェット記録装置に適用する場合には、25℃における粘度の上限は、10mPa・sであることが好ましい。
又、表面張力については、本発明のインクを用いて普通紙等の記録媒体に記録することを鑑み、25℃において35mN/m(dyne/cm)以上であることが好ましい。普通紙への記録においては、カラー間のブリーディングを十分に抑制することが好ましい。そのためには、通常のインクジェット用インクにおいては、表面張力を30mN/m程度の低い値に調整して、インクを短時間の内に記録媒体中に浸透させる必要がある。しかしながら、この場合には画像濃度の低下を伴う。
これに対し本発明のインクでは、活性エネルギー照射時にできるだけインクが記録媒体の表面に滞留しているように、表面張力を高く設定することが好ましい。このようにすることで、インクは記録媒体の表面近傍において効果的に硬化され、ブリーディングを十分に抑制可能であり、又、同時に高い画像濃度が得られる。この画像濃度の確保のためには、一方で、活性エネルギー照射時にある程度インクが記録媒体に対して濡れていることが好ましいので、表面張力の上限は25℃において、50mN/m程度であることがより好ましい。
<<インクジェット記録方法>>
次に、前記したようなインクをインクジェット記録方式により記録媒体に付与し、次いで、活性エネルギー線を照射して硬化するインクジェット記録方法について説明する。
次に、前記したようなインクをインクジェット記録方式により記録媒体に付与し、次いで、活性エネルギー線を照射して硬化するインクジェット記録方法について説明する。
<記録装置>
本発明のインクは、インクジェット記録方式のヘッドに好適に用いられる。又、そのインクを収納するインク収納容器としても、又はその充填用のインクとしても有効である。特に、本発明は、インクジェット記録方式の中でもバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドを有する記録装置において、優れた効果をもたらすものである。
本発明のインクは、インクジェット記録方式のヘッドに好適に用いられる。又、そのインクを収納するインク収納容器としても、又はその充填用のインクとしても有効である。特に、本発明は、インクジェット記録方式の中でもバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドを有する記録装置において、優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能である。特に、オンデマンド型の場合には、インクが保持されているシートや液路に対応して配置された電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加する。このようにすることによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し、インク内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長及び収縮により吐出口を介してインクを吐出して、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れたインクの吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号は、米国特許第4,463,359号明細書、米国特許第4,345,262号明細書に記載されているようなものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4,313,124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成は、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を有することが好ましい。これらの構成は米国特許第4,558,333号明細書、米国特許第4,459,600号明細書に記載されている。又は特許第2962880号公報、特許第3246949号公報、更には特開平11−188870号公報に記載されている大気連通方式の吐出方式にも本発明は有効である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通する吐出口を電気熱変換体の吐出部とする構成(特開昭59−123670号公報等)に対しても、本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大の記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドは、以下のものを用いることができる。例えば、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成でもよい。本発明は、前記したような構成の何れでも、上述した効果を一層有効に発揮することができる。
加えて、記録装置に装着することで、記録装置との電気的な接続や記録装置からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、又は記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明は、適用される記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或いは吸引手段、電気熱変換体或いはこれとは別の加熱素子又はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードである。
本発明の記録方法を実施するための記録装置の具体例は、図1の記録装置正面の概略図に示したような構成を有する。例えば、本発明のインクを収容するインクカートリッジ部1、記録を行うヘッド部2、硬化のための紫外線照射を行うランプ部3、ヘッド部及びランプ部を駆動させる駆動部4、記録される記録媒体を搬送する排紙部5が備わっている記録装置である。前記ヘッド部2は、ヘッドを多数並べたマルチヘッドを用いている。尚、これら以外に不図示のワイピング部、キャッピング部、給紙部、駆動モーター部を備えている。
図1において、ヘッド部2はインクの吐出のためのノズル部が各色につき左右対称に配置されており、ヘッド部2とランプ部3は一体となって左右に走査され、インクを記録媒体に付与後、即座に活性エネルギー照射がなされる。活性エネルギーとして好ましく用いられる紫外線ランプの詳細については後述する。そのため、この記録装置を用いると、紙等の記録媒体におけるインクの滲みやカラー間のブリーディングの抑制等が可能で、高品位、高精彩な画像形成を実現することのできるインクジェット記録方法が得られる。
又、インクカートリッジ部1はここではブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色が配置されている。より高精細な画像を記録するためにライトシアン(LC)やライトマゼンタ(LM)の6色を配置してもよい。又、ブラックの反応性が他の色に比べて劣るのでシアン、マゼンタ、イエローを組み合わせたプロセスブラックを形成する3色の配置でもよい。本発明においてインクカートリッジは光を遮光できるものを用いることが好ましい。
尚、本発明においては、上記した記録システムの他にもランプが排紙部前面に配されたものや、給紙・排紙が回転ドラムに巻きつけられて行われるもの、乾燥部を別途設けたもの等適宜選ぶことができる。
<紫外線照射ランプ>
以下、本発明で特に好適なインクの硬化に使用する紫外線照射ランプについて説明する。紫外線照射ランプは、水銀の蒸気圧が点灯中で1Pa以上10Pa以下であるような、所謂、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、蛍光体が塗布された水銀灯等が好ましい。これらの水銀ランプの紫外線領域における発光スペクトルは、184nm以上450nm以下の範囲であり、黒色又は着色されたインク中の水溶性重合性物質を効率的に反応させるのに適している。又、電源を記録装置に搭載する上でも、小型の電源を使用できるので、その意味でも適している。水銀ランプには、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンフラッシュランプ、ディープ紫外線ランプ、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するランプ、紫外線レーザー等が実用されている。これらのランプの発光波長領域は上記範囲を含むので、電源サイズ、入力強度、ランプ形状等が許されれば、基本的には適用可能である。光源は、用いる水溶性重合開始剤の感度にも合わせて選択する。
以下、本発明で特に好適なインクの硬化に使用する紫外線照射ランプについて説明する。紫外線照射ランプは、水銀の蒸気圧が点灯中で1Pa以上10Pa以下であるような、所謂、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、蛍光体が塗布された水銀灯等が好ましい。これらの水銀ランプの紫外線領域における発光スペクトルは、184nm以上450nm以下の範囲であり、黒色又は着色されたインク中の水溶性重合性物質を効率的に反応させるのに適している。又、電源を記録装置に搭載する上でも、小型の電源を使用できるので、その意味でも適している。水銀ランプには、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンフラッシュランプ、ディープ紫外線ランプ、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するランプ、紫外線レーザー等が実用されている。これらのランプの発光波長領域は上記範囲を含むので、電源サイズ、入力強度、ランプ形状等が許されれば、基本的には適用可能である。光源は、用いる水溶性重合開始剤の感度にも合わせて選択する。
本発明のインクの硬化に使用し得る紫外線強度は、硬化に有効な波長領域において、500mW/cm2以上5,000mW/cm2以下であることが好ましい。照射強度が弱いと本発明の効果が十分に得られない場合がある。又、照射強度が強すぎると、記録媒体がダメージを受ける場合や、色材の退色を生じる場合がある。
以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。尚、文中の「部」及び「%」は特に断りのない限り、質量基準である。
<実施例1乃至8>
下記の表1に記載した各成分を混合し、十分攪拌して溶解又は分散した後、ポアサイズ0.50μmのフィルターにて加圧濾過を行い、実施例1乃至8のインクを夫々調製した。尚、インクのpHは最終的に8.5となるように0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。
下記の表1に記載した各成分を混合し、十分攪拌して溶解又は分散した後、ポアサイズ0.50μmのフィルターにて加圧濾過を行い、実施例1乃至8のインクを夫々調製した。尚、インクのpHは最終的に8.5となるように0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。
<比較例1乃至2>
下記の表1に記載した各成分を混合し、十分攪拌して溶解又は分散した後、ポアサイズ0.50μmのフィルターにて加圧濾過を行い、比較例1乃至2のインクを調製した。尚、インクのpHは最終的に8.5となるように0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。又、比較例に用いる水溶性重合性物質は下記の例示化合物10、11を用いた。
下記の表1に記載した各成分を混合し、十分攪拌して溶解又は分散した後、ポアサイズ0.50μmのフィルターにて加圧濾過を行い、比較例1乃至2のインクを調製した。尚、インクのpHは最終的に8.5となるように0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。又、比較例に用いる水溶性重合性物質は下記の例示化合物10、11を用いた。
<インクの評価>
上記で得られた本発明の実施例1乃至8及び比較例1乃至2の各インクをインクジェット記録装置に装填した。該記録装置は、記録信号に応じた熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置である。具体的には、インクジェット記録装置PIXUS550i(キヤノン製)を、図1に示したものと同様に記録ヘッド部に隣接する形で、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するUVランプを搭載したものを用いた。尚、UVランプはDバルブを用いた。照射位置での強度は1,500mW/cm2である。該改造機を用いて、以下の(1)、(2)、(3)の項目について下記の方法及び基準に従って評価した。表2に、実施例1乃至8と比較例1乃至2のインクを用いて得られた評価結果をまとめて示した。
上記で得られた本発明の実施例1乃至8及び比較例1乃至2の各インクをインクジェット記録装置に装填した。該記録装置は、記録信号に応じた熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置である。具体的には、インクジェット記録装置PIXUS550i(キヤノン製)を、図1に示したものと同様に記録ヘッド部に隣接する形で、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するUVランプを搭載したものを用いた。尚、UVランプはDバルブを用いた。照射位置での強度は1,500mW/cm2である。該改造機を用いて、以下の(1)、(2)、(3)の項目について下記の方法及び基準に従って評価した。表2に、実施例1乃至8と比較例1乃至2のインクを用いて得られた評価結果をまとめて示した。
(1)インク硬化性能
前記改造機を用い、所定のインクにより、PPC用紙(キヤノン製)に、12ポイントの文字パターンを記録した。得られた記録物について以下の評価を行った。尚、実施例1のクリアインクの評価は、クリアインクで記録する直前(0.1秒以内)に活性エネルギー線硬化系ではない通常の溶媒系のみと色材とを含むインクで12ポイントの文字パターンを記録した。ついでオーバーコートする形でクリアインクの12ポイントの文字パターンを記録した。
前記改造機を用い、所定のインクにより、PPC用紙(キヤノン製)に、12ポイントの文字パターンを記録した。得られた記録物について以下の評価を行った。尚、実施例1のクリアインクの評価は、クリアインクで記録する直前(0.1秒以内)に活性エネルギー線硬化系ではない通常の溶媒系のみと色材とを含むインクで12ポイントの文字パターンを記録した。ついでオーバーコートする形でクリアインクの12ポイントの文字パターンを記録した。
(1−1)定着性
記録から10秒後に、記録物上にシルボン紙を載せ、記録面に40g/cm2の荷重の錘を載せた状態でシルボン紙を引っ張った。その時に、記録媒体の非記録部(白地部)及びシルボン紙に記録部の擦れによって汚れが生じるか否かを目視にて観察し、下記の基準で評価した。
A:擦れによる汚れが見られない。
B:殆ど擦れによる汚れがない。
C:擦れによる汚れが目立つ。
記録から10秒後に、記録物上にシルボン紙を載せ、記録面に40g/cm2の荷重の錘を載せた状態でシルボン紙を引っ張った。その時に、記録媒体の非記録部(白地部)及びシルボン紙に記録部の擦れによって汚れが生じるか否かを目視にて観察し、下記の基準で評価した。
A:擦れによる汚れが見られない。
B:殆ど擦れによる汚れがない。
C:擦れによる汚れが目立つ。
(1−2)耐マーカー性
記録から1分間後に、イエロー蛍光ペン(スポットライターイエロー;パイロット製)を用い、記録部を通常の筆圧で1度マークし、文字の乱れの有無を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A:マーカーによる文字の乱れが生じない。
B:マーカーによる文字の乱れが僅かに生じる。
C:マーカーによる文字の乱れが著しく生じる。
記録から1分間後に、イエロー蛍光ペン(スポットライターイエロー;パイロット製)を用い、記録部を通常の筆圧で1度マークし、文字の乱れの有無を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A:マーカーによる文字の乱れが生じない。
B:マーカーによる文字の乱れが僅かに生じる。
C:マーカーによる文字の乱れが著しく生じる。
(2)インク経時保存安定性
テフロン(登録商標)容器に所定のインクを入れ、密封したものを準備した。これを、60℃のオーブン中で1ヶ月保存した。保存前後の、インク中の顔料の粘度を測定して、その初期の値からの変化率について、下記の基準で評価した。
A:保存後の測定値が初期の測定値に対して変化率10%未満。
B:保存後の測定値が初期の測定値に対して変化率10%以上30%未満。
C:保存後の測定値が初期の測定値に対して変化率30%以上。
テフロン(登録商標)容器に所定のインクを入れ、密封したものを準備した。これを、60℃のオーブン中で1ヶ月保存した。保存前後の、インク中の顔料の粘度を測定して、その初期の値からの変化率について、下記の基準で評価した。
A:保存後の測定値が初期の測定値に対して変化率10%未満。
B:保存後の測定値が初期の測定値に対して変化率10%以上30%未満。
C:保存後の測定値が初期の測定値に対して変化率30%以上。
(3)吐出安定性
前記した記録装置を用い、所定のインクにより、PPC用紙(キヤノン製)に横罫線を連続して記録し、その線太さ、ヨレに関して目視で評価した。
A:線の太さに変化がなく、ヨレも全くない。
B:多少線の細りがあるが、実際の使用上全く問題ないレベルである。
C:線の細りがあり、ヨレも多少見られる。
前記した記録装置を用い、所定のインクにより、PPC用紙(キヤノン製)に横罫線を連続して記録し、その線太さ、ヨレに関して目視で評価した。
A:線の太さに変化がなく、ヨレも全くない。
B:多少線の細りがあるが、実際の使用上全く問題ないレベルである。
C:線の細りがあり、ヨレも多少見られる。
1:本発明のインクを収容するインクカートリッジ部
2:インクカートリッジが付属し記録を実際に行うヘッド部
3:硬化のための紫外線照射を行うランプ部
4:ヘッド部及びランプ部を駆動させる駆動部
5:記録される記録媒体を搬送する排紙部
2:インクカートリッジが付属し記録を実際に行うヘッド部
3:硬化のための紫外線照射を行うランプ部
4:ヘッド部及びランプ部を駆動させる駆動部
5:記録される記録媒体を搬送する排紙部
Claims (12)
- 少なくとも、水及び重合性物質を含有する活性エネルギー線硬化型水性インクにおいて、上記重合性物質が下記一般式(I)で示される水溶性重合性物質であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型水性インク。
(一般式(I)中、Zはポリオールの残基を示す。j1は2乃至6であり、k1は0乃至2を示す。又、j1+k1は2乃至6を示す。q1は1乃至4を示す。Xは水素原子又はメチル基を示す。(A)は下記一般式(II)を示す。i1は0乃至1を示す。Yはアニオン性基を有する基を示す。
(一般式(II)中、m1及びn1はそれぞれ独立に0乃至5を示す。p1及びt1はそれぞれ独立に0乃至1を示す。R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、又は水酸基を示す。但し、一般式(I)中のエチレンオキシド鎖及びプロピレンオキシド鎖の合計は1乃至15個である。)) - 前記水性インクが、更に水溶性重合開始剤を含有する請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型水性インク。
- 前記水溶性重合開始剤が、下記一般式(IV)、(VI)乃至(IX)から選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型水性インク。
(一般式(IV)中、R2はアルキル基、フェニル基(未置換、又はハロゲン、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基(−SO3M)、カルボキシル基(−CO2M)、ヒドロキシル基(−OM)及びそれらの塩、下記一般式(V)の原子団から選ばれる任意の置換基により1乃至4回置換されている。)を表す。
(上記一般式(V)中、R5は−[CH2]x2−(x2は0又は1)、又は、置換若しくは未置換のフェニレン基を表す。R6は水素原子、スルホン酸基(−SO3M)、カルボキシル基(−CO2M)、又はヒドロキシル基(−OM)を表す。m2は0乃至10の整数、n2は0又は1を表す。R3はアルキルオキシ基又はフェニル基(未置換、又はハロゲン、アルキル基、アルキルオキシ基から選ばれる置換基により1乃至4回置換されている。)を表す。R4は前記一般式(V)で示される原子団を表す。Mはそれぞれ独立に、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンの当量、又はHNR7R8R9で表されるアンモニウムイオン(R7、R8、R9はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、モノヒドロキシル置換アルキル基、又はフェニル基を意味する。)を表す。)
(一般式(VI)中、m3は1以上の整数であり、n3は0以上の整数であり、m3+n3は1乃至8の整数である。)
(一般式(VII)中、R10及びR11はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは未置換のアルキル基であり、m4は5乃至10の整数である。)
(一般式(VIII)中、R10及びR11はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは未置換のアルキル基であり、R12は、−(CH2)x−(xは0又は1)、−O−(CH2)y−(yは1又は2)、又は置換若しくは未置換のフェニレン基であり、Mは水素原子又はアルカリ金属である。)
(一般式(IX)中、R10及びR11はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは未置換のアルキル基であり、Mは水素原子又はアルカリ金属である。) - 前記水性インクが、更に色材を含有する請求項1乃至4の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化型水性インク。
- 前記水性インクが、インクジェット記録用である請求項1乃至5の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化型水性インク。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化型水性インクを記録媒体に付与する工程、及び該水性インクを付与した記録媒体に活性エネルギー線を照射して該水性インクを硬化する工程、を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 前記インクジェット方式が、熱エネルギーの作用によりインクを吐出する方式である請求項7に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化型水性インクを収容するインク収容部を具備することを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化型水性インクを収容するインク収容部と該インクを吐出するための記録ヘッドを具備することを特徴とする記録ユニット。
- 記録媒体に付与された請求項1乃至6の何れか1項に記載の水性インクに対して活性エネルギー線を照射する手段を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 活性エネルギー線照射手段が、波長450nm以下の光源を有する紫外線照射ランプであり、その紫外部の照射強度が、500mW/cm2以上5,000mW/cm2以下の範囲である請求項11に記載のインクジェット記録装置。
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