JP2007314179A - 走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異なる制御を行う場合でも、乗員の乗り心地の低下を招かず、停止直前の際にドライバが運転する感覚に近い制御を行う走行制御装置を提供する。
【解決手段】 走行制御装置1は、先行車両に追従走行する追従走行制御と、先行車両が停止した際に先行車両との距離が一定になるように自車を停止させる停止制御を行う。車間距離ECU11は、追従走行制御から停止制御に移行する際、停止制御により算出される加減速度と、この加減速度が算出される直前における自車の加減速度とが線形的になるように制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の走行速度を制御する走行制御装置に関する。
従来、自車と同じ車線を走行する先行車に対して車間距離を保つ追従走行制御を行い、先行車が停止する際には、停止した先行車との距離が一定になるように停止制御を行う走行制御装置がある。このような走行制御装置として、たとえば特開2001−225669号公報に開示された追従走行装置がある。この追従走行装置では、自車の速度が所定の速度以上の中高速走行時には、自車が先行車に到達するまでの時間差である車間時間を目標時間以上に保持する。また、所定の速度未満の低速時には、自車と先行車との車間距離、および自車の先行車にこれ以上接近しないとして設定された最小車間距離の偏差に比例した加減速制御を行う、というものである。
特開2001−225669号公報
しかし、上記特許文献1に開示された技術では、中高速時と低速時における制御が異なるものである。そのため、たとえば、追従走行制御と停止制御などの異なる制御の間で急激な加速度変化があった場合などには、所定の速度を境に急加減速することがあり、乗員に対する乗り心地の低下を招く可能性があった。また、ドライバは、通常の運転において、自車を停止させる場合、停止の直前に軽い「抜き」を入れることが多い。しかし、上記の追従走行装置では、このような「抜き」が考慮されていないので、自車を停止させる際のドライバに、通常の感覚とは異なる違和感を与える可能性があった。
そこで、本発明の課題は、車速などに応じて追従走行制御と停止制御といった異なる制御を行う場合でも、乗員の乗り心地の低下を招かないようにするとともに、停止直前の際にドライバが運転する感覚に近い制御を行うことができる走行制御装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る走行制御装置は、自車と同じ車線を走行する先行車両に対して車間距離を保つように自車の加減速度を制御する追従走行制御を行うとともに、先行車両の停車に伴い、先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させる停止制御を行う走行制御装置において、追従走行制御から停止制御に移行した際、停止制御に移行してから所定のタイミングとなるまで、追従走行制御で算出された加減速度を継続して自車を制御し、所定のタイミングとなった後、自車の加減速度の大きさを低減させるものである。
本発明に係る走行制御装置においては、追従走行制御から停止制御に移行した際、停止制御に移行してから所定のタイミングとなるまで、追従走行制御で算出された加減速度を継続して自車を制御している。このため、追従走行制御と停止制御との間で、加減速度を線形的に移行させることができるので、非線形的な加速度変化による乗員の乗り心地の低下を招かないようにすることができる。
しかも、本発明に係る走行制御装置においては、所定のタイミングとなった後、先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車の加減速度を制御している。このため、自車両が停止する直前では、自車両の減速度が小さくなり、通常ドライバが行う「抜き」を行った状態に近い状態とすることができる。したがって、停止直前の際にドライバが運転する感覚に近い制御を行うことができる。
さらには、追従走行制御から停止制御に移行する際、停止制御に移行したと同時に先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車の加減速度を制御する場合と比較して、大きな加減速度を持って自車が減速している。このため、「抜き」の制御を行うための距離的な余裕を確保することができる。
ここで所定のタイミングは、先行車両に対して車間距離を保つように自車の加減速度を制御した後、先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車の加減速度を制御した場合の自車の走行距離と、停止制御に移行してから先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車の加減速度を制御した場合の自車の走行距離と、が一致するタイミングである態様とすることができる。
このような所定のタイミングとすることにより、停止制御において、停止制御に移行してから所定のタイミングとなるまで、先行車両に対して車間距離を保つように自車の加減速度を制御し、所定のタイミングとなった後、先行車両との距離が一定となる位置に前記自車を停止させるように自車の加減速度を制御しても、先行車両に対して車間距離を保つように自車の加減速度を制御した後、先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車の加減速度を制御した場合の停止位置と同等の停止位置に自車を停止させることができる。
また、所定のタイミングを、自車の車速に基づいて決定する態様とすることができる。
このように、所定のタイミングを、自車の車速に基づいて決定することにより、所定のタイミングを簡易に決定することができる。
さらに、所定のタイミングは、自車の車速が、下記(6)式で求められる車速Vcとなったときである態様とすることができる。
Vc=2×(Gds−Gdn)・Vs/(Gs−Gdn)…(6)
ただし、Gds:先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車を制御する際の加減速度
Gdn:先行車両に対して車間距離を保つように自車を制御する際の加減速度
Vs:停止制御を開始したときの車速
Gs:車両が停止する際の加速度
このような式に基づいて所定のタイミングを求めることにより、積分等の複雑な演算を用いることなく、所定のタイミングを決定することができる。
以上のとおり、本発明によれば、車速などに応じて追従走行制御と停止制御といった異なる制御を行う場合でも、乗員の乗り心地の低下を招かないようにするとともに、停止直前の際にドライバが運転する感覚に近い制御を行うことができる走行制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
図1は、本発明の実施形態に係る走行制御装置のブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る走行制御装置1は、車間制御ECU11と、エンジンECU12と、ブレーキECU13と、を備えている、車間制御ECU11には、車間距離センサとしてのレーダセンサ21、車輪速センサ22、およびGセンサ23が接続されている。
レーダセンサ21は、たとえば車両のフロントグリルに取り付けられ、同一車線の前方を走行する先行車両と自車との距離を計測しており、測定した距離を信号化し、距離信号として車間制御ECU11に出力する。車輪速センサ22は、たとえば車両の走行輪に取り付けられ、自車の車速を検出しており、検出した自車の車速を信号化し、車速信号として走行制御装置1に出力している。走行制御装置1に出力された車速信号は、ブレーキECU13を通じて車間制御ECU11に通信によって送信される。Gセンサ23は、自車の加速度を検出しており、検出した加速度を信号化し、加速度信号として走行制御装置1に出力している。走行制御装置1に出力された加速度信号は、ブレーキECU13を通じて車間制御ECU11に通信で送信される。
車間制御ECU11では、レーダセンサ21から出力された距離信号および車速センサ22から出力された車速信号の変化に基づいて、先行車両と自車との相対距離を算出している。そして、先行車両と自車との相対速度に基づいて、自車の走行制御量を算出する。車間制御ECU11においては、走行制御量を算出するにあたり、追従走行制御と停止制御とを併用している。これらの詳細については後に説明する。
車間制御ECU11は、算出した走行制御量を信号化し、走行制御信号としエンジンECU12およびブレーキECU13に出力されている。エンジンECU12は、電子スロットル31に接続されており、車間制御ECU11から出力された走行制御信号に基づいて、電子スロットル31のスロットル開度を算出する。このスロットル開度を信号化して開度信号とし、電子スロットル31に出力することにより、スロットル開度を所望の量に調整する。また、ブレーキECU13は、ブレーキアクチュエータ32に接続されており、車間制御ECU11から出力された走行制御信号に基づいてブレーキアクチュエータ32のブレーキ強度を算出する。このブレーキ力を信号化してブレーキ強度信号とし、ブレーキアクチュエータ32に出力することにより、ブレーキ力を所望の量に調整する。
以上の構成を有する本実施形態に係る走行制御装置1の動作・作用について説明するが、その前に本実施形態に係る走行制御装置1による制御の概要について説明する。
本実施形態に係る走行制御装置1では、図2に示すように、自車MMと同じ車線を走行する先行車両MPと自車MMとの間の車間距離D、相対速度V等に応じ、追従走行制御と停止制御とを使い分ける。追従走行制御では、先行車両MPに対して車間距離Dを一定に保つように加減速度を制御する。また停止制御では、先行車両MPの停車に伴い、先行車両MPとの距離があらかじめ設定された停止時の車間距離となるように自車を停止させる減速度とする制御を行う。
自車が中高速で走行している間は、追従走行制御が行われており、追従走行制御が行われているとき先行車両が停止するか、追従走行制御向けの要求加速度が負となったときに、停止制御へと移行する。また、停止制御を行っている間でも、先行車両が停止していないか、追従制御向けの要求加減速度が過去における所定の回数すべて正であった場合などには、追従走行制御へと移行する。
これらの前提のもと、本実施形態に係る走行制御装置1による制御の手順について説明する。図3は、本実施形態に係る走行制御装置による走行制御の手順を示すフローチャートである。
図3に示すように、制御を開始すると、まず、車間制御ECU11において、自車と同じ車線を走行する先行車両が停止しているか否かを判断する(S1)。先行車両が停止しているか否かの判断を行う際には、レーザセンサ21により計測された自車と先行車両との距離に基づいて先行車両の速度を算出する。この先行車両の速度が所定のしきい値を下回っている時間が一定時間経過したら、先行車両が停止していると判断する態様とすることができる。具体的に、たとえば先行車両の速度が0.8km/nの時間が1s経過したときに、先行車両が停止していると判断する。
このように、本実施形態では、先行車両の速度のみから先行車両が停止していることを判断しているが、先行車両の車速、および先行車両と自車との間の車間距離を総合して停止判定を行う態様とすることもできる。ここでの車両停止判定では、頻繁に追従走行制御と停止制御とが入れ替わるのを防止するために、実際には走っているのに停止していると誤判定することを避けるようにするのが望ましい。
先行車両の停止判断の結果、先行車両が停止していると判断したときには、追従制御を行ったときの要求加速度が正となるか負となるか、換言すれば加速状態にあるか減速状態にあるかを判断する(S2)。ここでは、仮にこのまま追従走行制御を行った場合、制御目標に対して演算された自車に対する要求加減速度が正であるか負であるかを判断する。
一方、ステップS1において先行車両が停止していないと判断したときには、追従制御を継続し、追従制御向けの自車に対する要求加速度を算出し、エンジンECU12およびブレーキECU13に出力する(S10)。
続いて、ステップS2で要求加速度が負であると判断したときには、停止制御向けの加減速度演算を開始するとともに、停止制御向けの加減速度演算を開始したことを記憶するために、停止制御の演算フラグをONにする(S3)。演算フラグをONにしたら、演算フラグの前回値がOFFであるか否かを判断する(S4)。その結果、演算フラグがOFFであると判断したら、前回には停止制御向けの加減速度演算が開始されていないこととなる。この場合には、停止制御向け制御ロジックの制御初期値を設定する(S5)。
停止制御を行う際に、先行車両と自車との間の車間距離が所定の設定値、たとえば3.5mとなるように自車を停止させるようにするとする。このとき、現在の先行車両と自車との車間距離、自車速、自車加減速度などから、停止制御向けの制御信号がブレーキに伝わって減速が開始された時点での先行車両と自車との車間距離、自車速、自車加減速度などを推定する。
たとえば、図4(a)に示すように、停止制御を開始しようとするときの自車MMと先行車両MPとの車間距離Dnが、応答遅れが生じて、図4(b)に示すように、自車MMと先行車両MPとの車間距離Dsとなったとする。この応答遅れを加味して、停止制御を行う。
下記(1)式に示すように、減速開始時の車速Vsは、現在の要求加減速度Gdnに応答遅れ時間Tdを乗算し、現在の車速Vnに加算することで求めることができる。なお、本実施形態における各式において、速度の単位はm/s、加速度の単位はm/s2、距離の単位はm、時間の単位はsとする
Vs=Vn+Gdn×Td…(1)
ここで、応答遅れ時間は各ECU11〜13間の通信遅れや各ECU11〜13内での演算遅れ、ブレーキアクチュエータ32の応答遅れ、自車減速検出遅れなど、減速度要求を出してから検出するまでの全ての遅れを含むものである。また、気温によってブレーキの効きが異なるため、それに応じた応答遅れ時間を設定するなど、状況に応じて応答遅れを可変にすることもできる。
また、下記(2)式に示すように、減速開始時の車間距離Dsは、現在の車間距離Dnから、現在の車速Vnに応答遅れ時間Tdを乗算したものを減算し、さらに、現在の要求加減速度Gdnに応答遅れ時間Tdの二乗を乗算し、さらに1/2を乗算したものを減算することにより求めることができる。
Ds=Dn−Vn×Td−1/2×Gdn×Td2…(2)
さらに、(3)式に示すように、停止制御向け加減速度Gdsは、減速開始時の自車の車速Vsの二乗に負号を付したものを、減速開始時の車間距離Dsから停止時の車間距離Dtを減算し、2倍したもので除算することにより求めることができる。
Gds=−Vs2/2×(Ds−Dt)…(3)
ただし、停止制御向け加減速度Gdsは、停止制御における減速度の最大値より大きく、停止間際の減速度より小さい必要がある。停止間際の減速度は、エンジンのクリープトルクに負けない程度の減速度とする必要があるが、あまり小さくすると停止間際にショックが発生し、大きくなりすぎるとなかなか停止せずにずるずると進んでしまうことになる。これらの点を考慮して、停止間際の減速度の範囲を適宜設定する。
こうして、停止制御向け制御ロジックの制御初期値を設定することができる。
また、ステップS4で演算フラグの前回値がOFFでないと判断したら、後に示す停止制御向けの要求加減速度演算を行う(S8)。
ステップS2に戻り、追従走行制御を行ったときの要求加速度が正となると判断したときには、その後、追従走行制御を行うか、停止制御を行うかを判断する。そのために、まず、過去数回、たとえば5回における要求加速度が全て正であるか否かを判断する(S6)。ここで、追従走行制御向けの要求加減速度が正である場合、停止制御を行っているときでも登り坂等で減速が大きく発生した可能性がある。このようなときには、停止制御を行っていても、一旦停止制御から追従走行制御に移行して、停止制御向けの要求加減速度演算を行わずに、追従走行制御向けの要求加速度で車間距離を詰めるのが好適となる。ところが、一度の正負判定で追従走行制御へ移行すると判断すると、ノイズの影響により、停止制御向けの要求加減速度演算のフラグをON/OFFする動作を頻繁に行う可能性が高くなる。このような事態を防ぐために、停止制御向けの要求加減速度演算を中止する際には、過去数回、たとえば5回程度の履歴を見て、要求加速度が全て正であるか否かを判断する(S6)。
その結果、全ての要求加速度が正であると判断したら、追従走行制御向けの要求加速度が求められていると判断できるので、追従走行制御向けの要求加速度を算出して、エンジンECU12およびブレーキECU13に出力する(S10)。
一方、過去数回における加減速度のうち、1回でも負であると判断された場合には、現在停止制御を行っているか否かを判断すべく、停止制御の演算フラグがONであるか否かを判断する(S7)。その結果、演算フラグがONでないと判断したら、現在、停止制御でなく追従走行制御を行っていたと判断できるので、停止制御を行うことなく、追従走行制御向けの要求加減速度を算出し、エンジンECU12およびブレーキECU13に出力する(S10)。
ステップS7において、演算フラグがONであると判断したら、停止制御向けの要求加減速度を演算により算出する(S8)。ステップS4で演算フラグの前回値がOFFでないと判断されたとき、およびステップS7で演算フラグがONであると判断されるときには、必ずステップS5における初期値の設定が行われている。ステップS8における停止制御向けの要求加減速度を演算する際には、ステップS5で設定された加減速度をもとに、時間あるいは車速の実際に出力するべき要求加減速度を補間する。
いま、図5に示すように、ステップS5では、停止制御向け加減速度演算が開始された時刻T0における自車の車速Vs、および車間距離Dsと停止時の車間距離Dtの差から、上記(3)式により、初期値としての停止制御向け加減速度(以下「要求加減速度初期値」という)Gdsが演算されている。この要求加減速度初期値Gdsは、停止制御向け加減速度演算が開始された時刻T0における要求加減速度(現在の要求加減速度、以下「要求加減速度現在値」という)Gdnとは異なることが多い。ここで、上記(3)式で求められた停止制御向け加減速度Gdsをそのまま要求加減速度とすると、要求加減速度初期値Gdsと要求加減速度現在値Gdnが異なっている場合、停止制御向け加減速度演算の開始に伴って、要求される加減速度が非線形的に変化する。この加減速度の非線形的な変化により、乗員に対する乗り心地の低下を招くことになる。
このような不具合に対処すべく、ステップS8において、要求加減速度を補間すべく、停止制御向け加減速度を、要求加減速度初期値Gdsに代えて要求加減速度現在値Gdnに設定する。こうして、追従走行制御の終了時点の加減速度と停止制御の開始時点の加減速度が線形的になるようにする。また、停止制御による要求加減速度が連続的に演算されている場合には、直前に算出された要求加減速度と、今回算出された要求加減速度とが線形的になるようにする。こうして、乗員に対する乗り心地の低下を防止することができる。
ところで、単に停止制御向け要求加減速度を、要求加減速度現在値Gdnに設定すると、そのままの加減速度では、先行車両に対して所望の車間距離をおいた状態で自車を停止させることができなくなる。この点を補間するために、要求加減速度を調整する必要がある。この点について説明すると、図5に示すように、要求加減速度現在値Gdnが要求加減速度初期値Gdsよりも小さい場合、この要求加減速度現在値Gdnで加減速を継続した場合、自車の移動距離が短くなってしまい、先行車両に離れすぎた状態となってしまう。そこで、自車が停止する時間をTsとして、この時間Tsが経過する前に、要求加減速度を大きくする制御を行う。要求加減速度が大きくなることにより、自車を停止させる距離を長くすることができるので、先行車両に対して、所望の車間距離を保った状態で、自車を停止させることができる。
また、要求加減速度を大きくするにあたり、自車が停止する直前における要求減速度を低減(要求加減速度を増加)させている。自車が停止する直前においては、要求加減速度は必ず減速度となり、この要求減速度を低減させることにより、ドライバが行う「抜き」と同じ状態を作ることができる。このような「抜き」と同じ状態を作る制御を行うことができるので、自車を停止させる際のドライバに、通常の感覚で停止させることができ、違和感を与えないようにすることができる。
このように、「抜き」と同じ状態を作る制御を行うが、「抜き」と同じ状態を作る制御を始めるタイミング(減速度を低減させ始めるタイミング)については、要求加減速度初期値Gdsとの関係で、たとえばステップS5において事前に求めておくことができる。この「抜き」と同じ状態を作る制御を始めるタイミングについては、出力する予定の減速度を積分し、距離変化の推定値から逆算することによって求めることができるが、この手順では手間がかかることになる。
そこで、簡易的な方法としては、停止制御の開始から自車の停止までの間、要求加減速度初期値で移動した場合の走行距離と、要求減速度現在値で移動し、その後、加減速度を低減させて自車を移動させた際の走行距離が同一となるようにする。そして、加減速度を低減させ始める際の低減開始車速を求め、自車の車速が低減開始車速となったときから、加減速度を低減させ始めればよい。
加減速度の時間変化を表したグラフにおいて、加減速度で囲まれる部分の面積は、移動距離に関する値となる。要求加減速度初期値Gdsで移動したときの距離を示す部分の面積と、要求加減速度現在値Gdnで移動し、その後停止直前で要求減速度を低減させて移動させたときの距離を示す部分の面積が同一になるようにすればよい。そのためには、図5に示す領域Xと領域Yの面積を同一にすればよい。単に面積を同一にするのみでは、距離に誤差が現れるが、車速がそれほど高くなく、制御の時間も短いので、大きな距離の誤差が生じることはない。
具体的には、次のようにして両者の面積が同一になるようにすることができる。図6に示すように、停止制御を開始したときの車速Vs、減速度を低減させ始めたときの低減開始車速Vcとする。また、車両が停止する際の加速度をGsとする。なお、車両が停止したときの車速は0である。このとき、要求加減速度初期値Gdsで移動した場合の移動距離に関連する面積S1は下記(4)式で表され、要求加減速度現在値Gdnで移動し、その後停止直前で要求減速度を低減させたときの移動距離に関連する面積S2は下記(5)式で表される。
S1=Gds×Vs…(4)
S2=Gdn×(Vs−Vc)+[(Gdn+Gs)×Vc]/2…(5)
ここで、図5を参照すると、S1−Y=S2−Xであるので、上記(4)式および(5)式におけるS1=S2とすれば、X=Yとなる。この条件から低減開始車速Vcは、下記(6)式で表すことができる。
Vc=2×(Gds−Gdn)・Vs/(Gs−Gdn)…(6)
こうして、低減開始車速Vcを求めることができる。そして、停止制御を開始したら、自車速Vmを監視しておき、自車速Vmが低減開始車速Vcを切るまでGdnを出力し続け、自車速Vmが低減開始車速Vcを切った時点で下記(7)式による出力を演算する。
((Vm)×Gdn+(Vc−Vm)×Gs)/Vc…(7)
このようにして、減速度を低減させ始めて、「抜き」と同じ状態を作る制御を行いはじめるタイミングを、容易に算出することができる。停止制御向け要求加減速度を算出したら、停止制御向けの要求加減速度をエンジンECU12およびブレーキECU13に出力する(S9)。停止制御向け要求加減速度を出力したら、制御を終了するか否かを判断し(S11)、終了する場合にはそのまま終了し、終了しない場合には、ステップS2に戻って同様の処理を繰り返す。またステップS10においても同様に追従走行制御向けの要求加減速度を出力したら、制御を終了するか否かを判断し(S11)、終了する場合にはそのまま終了し、終了しない場合には、ステップS2に戻って同様の処理を繰り返す。
このように、本実施形態に係る走行制御装置1においては、要求加減速度Gdnに設定することで、追従走行制御の加減速度から停止制御の加減速度の変化を線形的に変化させている。このため、追従走行制御から停止制御に移行する際の乗員に対する乗り心地の低下を防止することができる。また、走行制御装置1では、自車が停止する直前に、要求減速度を低減させることにより、ドライバが行う「抜き」と同じ状態を作っている。このため、自車を停止させる際のドライバに、通常の感覚で停止させることができ、違和感を与えないようにすることができる。
本発明の実施形態に係る走行制御装置のブロック構成図である。 自車と先行車両との位置、速度関係を示す模式図である。 走行制御装置による走行制御の手順を示すフローチャートである。 (a)は停止制御を開始しようとするときの自車と先行車両との位置関係を示す模式図、(b)は応答遅れが生じた後の自車と先行車両との位置関係を示す模式図である。 停止制御を行う際の車両の停止時間と速度(加速度)との関係を示すグラフである。 低減開始車速を容易に算出する方法を説明するための図である。
符号の説明
1…走行制御装置、11…車間制御ECU、12…エンジンECU、13…ブレーキECU、21…レーダセンサ、22…車輪速センサ、23…Gセンサ、31…電子スロットル、32…ブレーキアクチュエータ、MM…自車、MP…先行車両。

Claims (4)

  1. 自車と同じ車線を走行する先行車両に対して車間距離を保つように前記自車の加減速度を制御する追従走行制御を行うとともに、前記先行車両の停車に伴い、前記先行車両との距離が一定となる位置に前記自車を停止させる停止制御を行う走行制御装置において、
    前記追従走行制御から前記停止制御に移行した際、前記停止制御に移行してから所定のタイミングとなるまで、前記追従走行制御で算出された加減速度を継続して前記自車を制御し、
    前記所定のタイミングとなった後、前記自車の加減速度の大きさを低減させることを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記所定のタイミングは、
    前記先行車両に対して車間距離を保つように前記自車の加減速度を制御した後、前記先行車両との距離が一定となる位置に前記自車を停止させるように前記自車の加減速度を制御した場合の前記自車の走行距離と、
    前記停止制御に移行してから前記先行車両との距離が一定となる位置に前記自車を停止させるように前記自車の加減速度を制御した場合の前記自車の走行距離と、
    が一致するタイミングである請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記所定のタイミングを、前記自車の車速に基づいて決定する請求項2に記載の走行制御装置。
  4. 前記所定のタイミングは、前記自車の車速が、下記(6)式で求められる車速Vcとなったときである請求項3に記載の走行制御装置。
    Vc=2×(Gds−Gdn)・Vs/(Gs−Gdn)…(6)
    ただし、Gds:先行車両との距離が一定となる位置に自車を停止させるように自車を制御する際の加減速度
    Gdn:先行車両に対して車間距離を保つように自車を制御する際の加減速度
    Vs:停止制御を開始したときの車速
    Gs:車両が停止する際の加速度
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