JP2007305368A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】深い放電が頻繁に入る使用条件において寿命低下を抑制するため、充電受入性を向上させる。
【解決手段】正極活物質内に保持された電解液の硫酸質量(SA)と正極活物質量(PAM)の質量比(SA/PAM)を0.05〜0.07、かつ、正極板と負極板の間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)と正極活物質量(PAM)の質量比(SB/PAM)を0.05〜0.07とする。また、正極板と負極板の間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)と正極活物質内に保持された電解液中の硫酸質量(SA)の質量比(SB/SA)を好ましくは0.8〜1.4とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉛蓄電池に関するものである。
鉛蓄電池は、車両のエンジン始動用やバックアップ電源用などに用いられている。その中でも始動用の鉛蓄電池は、エンジン始動用セルモータへの電力供給とともに、車両に搭載された各種電気・電子機器へ電力を供給している。エンジン動作中は、発電機であるオルタネータによって鉛蓄電池が充電され、電池は満充電に近い状態に維持される。
近年、環境保全の観点から、車両の燃費向上が検討されている。例えば、車両の一時的な停車中にエンジンを停止するアイドリングストップシステムや、所定の条件下で、オルタネータの発電量を抑制し、エンジン効率を向上させる充電制御システム、また、車両減速時に運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、この電気エネルギーを蓄電する回生ブレーキシステム等のシステムが既に実用化されている。
特に、アイドリングストップシステムや、オルタネータの発電量を抑制するシステムを搭載した車両では、従来の車両に比較して、鉛蓄電池への充電量が削減される。一方で、鉛蓄電池は、車両搭載機器への電力供給のために深く放電される。例えば、アイドリングストップシステム搭載車両では、アイドリングストップ中、車両に搭載されたECUや各種灯器類、エアコンといった各種の車両搭載機器は、鉛蓄電池によって駆動される。
このようなシステムを搭載した車両に用いる鉛蓄電池は、従来の車両に用いる鉛蓄電池に比べて、深い放電が頻繁に入ることになる。したがって、少ない充電量でも、鉛蓄電池が充電不足状態に陥ることがないよう、鉛蓄電池の充電受入性をより十分に確保する必要がある。
鉛蓄電池の充電反応は、正負両極での放電生成物である硫酸鉛を、元の活物質である二酸化鉛または海綿状鉛に戻す反応であるが、硫酸鉛は導電性が低く、また、放置されると再結晶反応によって不活性化してしまう等の特質をもっている。さらに、電解液の成層化等によって生じた硫酸濃度の高い電解液中では、一般にサルフェーションと呼ばれる硫酸鉛の結晶の粗大化が進行する。
その結果、活物質中に粗大化した硫酸鉛結晶が蓄積し、活物質の充電受入性が低下し、電池容量が急激に低下し、短寿命となる。
このような課題を解決する手段として、特に、負極においては、活物質の導電性を確保するためにカーボンを添加したり、あるいは、硫酸バリウムを添加することによって、放電時の硫酸鉛結晶を微細化させ、硫酸鉛結晶の反応性を高めることが、広く一般的に行われている。ところが、前述したような、従来の車両よりも放電が深く、短時間で多くの充電回復が必要とされる場合では、その効果は不十分となってきている。
また、例えば特許文献1には、正極活物質1g当たりの電池内の硫酸質量を0.30〜0.45gとし、かつ、セパレータに含まれる電解液量をセパレータ1g当たり3.5〜4.5ccとした制御弁式鉛蓄電池が示されている。ここでは、電解液量を制限することで、酸素ガス吸収反応を促進して、充電受入性の向上が図られている。
一般的に、自動車用の鉛蓄電池は、一部を除き、電池容量や耐過放電性能を考慮して、極板面がすべて電解液に浸漬した状態とした液式の鉛蓄電池が一般的である。したがって、自動車用として、一般的に用いられる液式の鉛蓄電池においては、基本的に酸素ガス吸収反応がほとんど進行しないため、特許文献1に示されたような、酸素ガス吸収反応を活用した、充電受入性改善を行うことができない。
さらに、制御弁式鉛蓄電池は、セパレータ中に保持された電解液の極板への移動が損なわれないよう、常にセパレータと極板面とが密着させるために、極板群には10〜30kPa程度の群圧を加える。そのため、制御弁式鉛蓄電池に用いる電槽や蓋等の構造部品は、液式鉛蓄電池のものに比較してより強度を高めた設計が必要となる。その結果、制御弁式鉛蓄電池の製造価格は、液式鉛蓄電池と比較して、より高くなってしまう。
また、液式鉛蓄電池に関しては、電解液中の水分の電気分解あるいは蒸発による、電池外の散逸が避け得ない。電解液中の水分減少により、電解液面が低下し、電池容量が低下し、あるいは負極板同士を集合溶接するストラップが腐食する場合がある。このような場合、電池から排気栓を脱着した上で、液口から水分補給を行う。このような作業の手間を省くためには、水の電気分解や蒸発を抑制することが必要となる。
特に、電気分解による水分減少を抑制するためには、正極および負極の格子中のSbを制限することが有効であるため、Sb量が制限された、Pb−Ca合金が広く用いられている。Sb量を制限することにより、例えば、従来、多用されていた、1.0〜5.0質量%程度のSbを含むPb合金を格子を正極および負極の両方もしくは、正極にのみ用いた場合の電気分解による水分減少量を100とした場合、正極および負極の格子をSbが制限されたPb−Ca合金を用いることにより、この水分減少量をおおよそ10〜30まで低減できる。
しかしながら、正極および負極にPb−Ca合金の格子を用いると、Pb−Sb合金の格子を用いた場合に比べて、鉛蓄電池の充電受入性が低下する。特に、深い放電と、浅い充電が繰り返された場合、活物質中に粗大な硫酸鉛が固定化され、さらに充電受入性が低下するという悪循環に陥るため、早期に放電容量が低下し、これとともに、鉛蓄電池寿命が低下する。
特開平7−94205号公報
本発明は、前記したような、電解液中の水分減少を抑制する目的で、正極および負極にPb−Ca合金の格子を用いた液式の鉛蓄電池の充電受入性を向上させ、これにより、寿命特性を改善することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、Pb−Ca合金からなる正極格子と、前記正極格子に充填された正極活物質とからなる正極板、Pb−Ca合金からなる負極格子と、前記負極格子に充填された負極活物質とからなる負極板、ならびに、前記正極板と前記負極板を隔離するセパレータとからなる極板群を電解液に浸漬した構成の液式の鉛蓄電池であって、前記正極活物質内に保持された電解液の硫酸質量(SA)と前記正極活物質(PAM)の質量比(SA/PAM)が0.05〜0.07であって、かつ、前記正極板と前記負極板の間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)と前記正極活物質(PAM)の質量比(SB/PAM)が0.05〜0.07であることを特徴とする鉛蓄電池を示すものである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の構成を有した鉛蓄電池であって、前記正極板と前記負極板の間に存在する電解液の硫酸質量(SB)と正極活物質内に保持された電解液の硫酸質量(SA)の質量比(SB/SA)が0.8〜1.4であることを特徴とする鉛蓄電池を示すものである。
本発明によれば、充電受入性が顕著に改善され、これにより優れた寿命特性を有した、液式の鉛蓄電池を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の鉛蓄電池101は、図1および図2に示したように、正極板102と負極板103、およびこれら間に介挿されたセパレータ104とからなる極板群105が電槽106に収納され、電槽106に蓋107が装着されていることは従来の鉛蓄電池と変わるところはない。
本発明の鉛蓄電池101は液式であり、正極板102および負極板103の極板面を実質上すべて浸漬する電解液111を有する。鉛蓄電池101を充電した際、正極板102および負極板103より発生する酸素・水素ガスを電池外に排出するため、ガス排気口108aを有した排気栓108を有する。なお、排気栓108内には、必要に応じて防爆用のフィルタ109や、防沫板110が配置される。
正極板102および負極板103では、いずれもPb−Ca合金の格子を有する。正極および負極のいずれの格子にも、それぞれ正極活物質および負極活物質が充填される。そして、本発明の鉛蓄電池では、正極活物質内に保持された電解液中の硫酸質量(SA)と正極活物質量(PAM)の質量比(SA/PAM)を0.05〜0.07とし、かつ、正極板と負極板の間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)と正極活物質(PAM)の質量比(SB/PAM)を0.05〜0.07とする。
なお、本発明において、正極活物質量(PAM)は、鉛蓄電池101を満充電状態とした状態で、極板群105を構成する正極板102に充填された、いわゆる純然とした、鉛蓄電池正極活物質である、二酸化鉛(PbO2)質量をいい、その他の添加物あるいは不純物の質量は含まれない。
また、本発明において、正極活物質内に保持された電解液中の硫酸質量(SA)は、正極の格子に充填された、純然とした正極活物質(二酸化鉛)とその他の添加物および不純物を含む、正極活物質総体の見掛け体積中に保持された電解液、換言すれば、正極活物質総体の空孔中に存在する電解液中に含まれる硫酸質量をいう。
また、本発明において、正極板と負極板の間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)とは、正極板102と負極板103とが対向した、対向空間体積に存在する電解液に含まれる硫酸質量をいう。より具体的には、正極板102の極板面積Sと正極板102−負極板103の極板面間距離dとの積(S×d)から、セパレータ104の真体積(V)を差し引いた値(S×d−V)をそれぞれの対向空間体積について合計した値とする。
質量比(SA/PAM)を0.07以下とすることで、活物質内の電解液の硫酸濃度を低く抑え、充電時の過電圧を下げて充電反応を促進させると共に、硫酸鉛の再結晶による粗大化も抑制させる。同時に、質量比(SB/PAM)を0.07以下とすることで、極板間にある電解液から活物質への硫酸の供給を制限して、活物質内の電解液の硫酸濃度上昇を抑えることができる。質量比(SA/PAM)ならびに質量比(SB/PAM)はいずれも0.05未満では硫酸不足によって放電容量が低下し、寿命への悪影響があるため、これらの質量比をいずれも0.05以上とすることが好ましい。
なお、活物質の空孔率または見かけ密度によって保持する電解液量は異なるが、活物質の空孔率は寿命や容量に影響するため、目的によって選択できるものである。同様に、電解液中の硫酸濃度についても、充電受入性だけを向上させるには、より低い硫酸濃度が好ましいが、所望とする放電容量が得られる範囲で選択できる。
セパレータ104に関して、図2においては、U字状セパレータで正極板102を包被した例を示している。なお、セパレータ104の素材として、微孔性の0.1〜0.3mm程度の厚みを有する薄いシート、ガラス繊維あるいは有機繊維からなるマット状のもの、また、形状的には、U字状の他、平板状または袋状のものを用いることもできる。
上記した、本発明の構成によれば、Pb−Ca合金を正負両極の格子に用いた、液式の鉛蓄電池の、充電受入性を顕著に改善し、特に、深い放電が行われる用途での寿命特性を顕著に改善できる。
以下に示すように、正極活物質内に保持された電解液中に含まれる硫酸質量(SA)と正極活物質量(PAM)の質量比(SA/PAM)、正極板−負極板間に存在する電解液中に含まれる硫酸質量(SB)と正極活物質量(PAM)の質量比(SB/PAM)および、前記の2つの硫酸質量の質量比(SB/SA)を種々変化させることにより、本発明例および比較例による電池を作成し、充電受入性ならびに寿命特性の評価を行った。
正極格子は、合金組成としてPb−0.07質量%Ca−1.3質量%SnのPb合金を、段階的に圧延することによって、圧延鉛合金シートとした後に、エキスパンド加工を行って正極格子を形成した。
正極活物質は、鉛粉(金属鉛、一酸化鉛および鉛丹の混合粉体)を水と希硫酸で混練してペースト状とし、前記の正極格子に所定量充填した後、熟成乾燥することによって正極板を作製した。
負極格子は、Pb−0.07質量%Ca−0.25質量%Sn合金を、正極と同様に圧延した後、エキスパンド加工を施して得た。鉛粉(金属鉛と一酸化鉛の混合粉体)にエキスパンダ(硫酸バリウムおよびリグニン)およびカーボンを添加し、水と希硫酸で混練することにより、負極活物質ペーストを作成した。この負極活物質ペーストを負極格子に充填し、その後、熟成乾燥することによって負極板を得た。
セパレータは、厚さ0.3mmの微孔性ポリエチレン製シートをU字折りし、両側部を熱シールすることにより、上部のみが開口した袋状セパレータを作製した。微孔性ポリエチレン製シートは最大孔径10μmの微孔を有したものを用いた。なお、この袋状セパレータに正極板を収納した。
電解液は比重(20℃換算値)が1.28となる希硫酸(濃度37.4質量%)を用いた。
上記の正極板、負極板ならびにセパレータを用いて、表1に示した組み合わせで、1セル当たり正極板7枚と負極板8枚から成る極板群を備えた、液式の80D26形(JISD5301)の始動用鉛蓄電池(12V55Ah)を作製した。
Figure 2007305368
なお、正極活物質内に保持された電解液中に含まれる硫酸質量(SA)と正極活物質量(PAM)の質量比(SA/PAM)については、正極活物質ペーストを作成する際に、鉛粉に対する水および希硫酸の添加量を変化させ、正極活物質の空孔率、もしくは見かけ密度を変えることにより、変化させることができる。
また、正極板−負極板間に存在する電解液中に含まれる硫酸質量(SB)と正極活物質量(PAM)の質量比(SB/PAM)については、ポリエチレンのシート状セパレータ面に上下方向の線条リブを形成し、この線条リブ高さを変えることで極板間に存在する電解液の体積を変化させることによって可能である。さらには、正極板あたりの活物質の質量を変化させてもよい。
さらに2つの硫酸質量の質量比(SB/SA)は、前記したように、正極活物質の空孔率または見かけ密度、または、セパレータの線条リブ高さによる極板間に存在する電解液の体積を変化させることによって調整することができる。さらに、正極板に充填された活物質の質量を変化させてもよい。なお、ガラス繊維等の繊維マットをセパレータとして用いる場合、セパレータの厚み、および見掛け体積によってこの値を調整することができる。
表1に示した各電池について、以下に示す試験条件にて充電受入性試験およびサイクル寿命試験を行った。
(1)充電受入性試験条件
25℃雰囲気下において、試験電池を50Aで60秒間放電する。この放電に引き続いて300Aで1秒間放電する。この300A、1秒間の放電直後に定電圧充電(14.0V、最大充電電流100A)を60秒間行う。本試験では、充電受入性として、この定電圧充電における充電電気量を測定した。
(2)サイクル寿命試験
40℃雰囲気下において、試験電池を、50Aで60秒間放電し、この放電に引き続いて300Aで1秒間放電する。この300A、1秒間の放電直後に定電圧充電(14.0V、最大充電電流100A)を60秒間行う。この放電(50A、60秒放電および300A、1秒放電)と定電圧充電を1サイクルとして、この放電−充電サイクルの3600サイクル毎に、試験電池を開路状態で47時間放置し、寿命確認放電(300A、1秒間放電)を行う。
この3600サイクルの放電−充電サイクルと、この寿命確認放電とを1寿命試験サイクルとし、この寿命試験サイクルを、寿命確認放電における放電末期電圧が7.2Vに低下するまで行う。そしてこの寿命確認放電の放電末期電圧が7.2Vになった時点での放電−充電サイクル数を寿命サイクル数とする。
なお、寿命確認放電試験結果は、3600サイクル毎に得られる。ここでは、n寿命試験サイクル(nは1以上の自然数)、すなわち放電−充電サイクル数が3600nサイクルの時点で、寿命確認放電の放電末期電圧Vnが初めて7.2V未満となった場合、(n−1)寿命試験サイクル(放電−充電サイクル数は3600(n−1)サイクル)での放電末期電圧Vn−1から、縦軸(y軸)を寿命確認放電の放電末期電圧V、横軸(x軸)を放電−充電サイクル数としたx−y座標上において、座標(3600(n−1),Vn-1)と座標(3600n,Vn)の2点間を直線で結び、この直線と、放電末期電圧V=7.2Vの直線との交点のx座標を寿命サイクル数とした。
なお、この寿命試験条件は、深い放電が行われる、アイドリングストップ車用の鉛蓄電池の使用条件を想定したものである。これらの充電受入性試験ならびにサイクル寿命試験の結果を表2に示す。
Figure 2007305368
表2に示した結果から、正極活物質内に保持された電解液中の硫酸質量(SA)と正極活物質量(PAM)の質量比(SA/PAM)が0.05〜0.07であり、かつ、正極板と負極板の間に存在する硫酸質量(SB)と正極活物質量(PAM)の質量比(SB/PAM)が0.05〜0.07の電池については、その他の電池と比較して、充電受入性が顕著に優れており、また、寿命サイクル特性についても、40000を超えたサイクル数を有し、顕著に寿命特性に優れている。その中でも、特に、極板間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)と正極活物質内に保持された電解液中の硫酸質量(SA)の質量比(SB/SA)が0.8〜1.4である電池B2、B3およびC3はさらに寿命に優れていた。
一方、質量比(SA/PAM)が0.045の電池は、充電受入性は比較的良好であったが、寿命が劣っていた。これは、極板内部の硫酸量の不足によって、硫酸分が多く存在する極板表面側で選択的に放電することで、そこに硫酸鉛の蓄積が生じ、硫酸の拡散を阻害して容量低下となり、サイクル寿命の低下を招いたものと考えられる。
質量比(SA/PAM)が0.07を超える電池は、正極活物質の密度を極めて小さくしなければならず、サイクル進行によって活物質相互の結合力が低下することで劣化し、早期に寿命となっていた。
以上、説明してきたように、本発明の構成による鉛蓄電池は、優れた充電受入性ならびに寿命特性を有することが確認できた。
以上、本発明の鉛蓄電池によれば、頻繁な深い放電後の充電受入性を改善し、優れた寿命特性を有することができるので、アイドリングストップ車や回生ブレーキシステム搭載車等に好適である。
鉛蓄電池を示す図 鉛蓄電池の要部断面を示す図
符号の説明
101 鉛蓄電池
102 正極板
103 負極板
104 セパレータ
105 極板群
106 電槽
107 蓋
108 排気栓
108a ガス排気口
109 フィルタ
110 防沫板
111 電解液

Claims (2)

  1. Pb−Ca合金からなる正極格子と、前記正極格子に充填された正極活物質とからなる正極板、Pb−Ca合金からなる負極格子と、前記負極格子に充填された負極活物質とからなる負極板、ならびに、前記正極板と前記負極板を隔離するセパレータとからなる極板群を電解液に浸漬した構成の液式の鉛蓄電池であって、前記正極活物質内に保持された電解液の硫酸質量(SA)と前記正極活物質(PAM)の質量比(SA/PAM)が0.05〜0.07であって、かつ、前記正極板と前記負極板の間に存在する電解液中の硫酸質量(SB)と前記正極活物質(PAM)の質量比(SB/PAM)が0.05〜0.07であることを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 前記正極板と前記負極板の間に存在する電解液の硫酸質量(SB)と正極活物質内に保持された電解液の硫酸質量(SA)の質量比(SB/SA)が0.8〜1.4であることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
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