JP2007304470A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿環境(例えば、30℃、80%RH)でプリントしても高品質のトナー画像が得られるトナーの製造方法の提供。
【解決手段】結着樹脂と黒色着色剤を含有する体積基準におけるメディアン径(D50)が3.0〜8.0μmのトナーの製造方法において、下記一般式(1)で示される化合物を添加した溶液媒体中にて、黒色着色剤を分散する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
【化1】
Figure 2007304470

一般式(1)中、Mは金属元素を表し、R1〜R16は水溶性基又は水素を示し、R1〜R16のうち少なくとも1つ以上が水溶性基となる。また、R1〜R16は同一でも異なっていても良い。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナーの製造方法に関する。
近年、電子写真業界においては、高画質化が進められている。
高画質化を達成するために、トナーとして求められている技術は、解像度を良好にさせるため着色剤の均一分散、小粒径化、粒子径の均一化が要求される。
着色剤を結着樹脂中に均一分散させるための分散助剤を用いる技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、トナーの小径化、粒子径の均一化の技術としては、省エネルギーの観点から重合法が注目されている。重合法では、混練樹脂を粉砕していく粉砕法に比べて、粒子径の制御も可能であり、且つ形状などの粒子の均一化も調整できるからである。
特開平7−234543号公報
しかしながら、上記の分散助剤を用いる技術、重合法による技術では着色剤をトナー粒子中へ均一に含有させることが困難で、特に着色剤の一次粒子径の小さい黒色着色剤を用いた小径黒トナーを用い、高温高湿環境でプリントを行ったとき、得られたトナー画像に問題を生じていた。
本発明は、高温高湿環境(例えば、30℃、80%RH)でプリントしても高品質のトナー画像が得られるトナーの製造方法を提供することにある。
具体的には、高温高湿環境でハーフトーン画像をプリントしても画像濃度ムラが無く、微細ドットをプリントしてもドットの再現性が良好なトナー画像が得られるトナーの製造方法を提供することにある。
本発明は、下記構成を採ることにより達成される。
1.
結着樹脂と黒色着色剤を含有する体積基準におけるメディアン径(D50)が3.0〜8.0μmのトナーの製造方法において、
下記一般式(1)で示される化合物を添加した溶液媒体中にて、黒色着色剤を分散する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
Figure 2007304470
一般式(1)中、Mは金属元素を表し、R1〜R16は水溶性基又は水素を示し、R1〜R16のうち少なくとも1つ以上が水溶性基となる。また、R1〜R16は同一でも異なっていても良い。
本発明のトナーの製造方法は、
高温高湿環境(例えば、30℃、80%RH)でプリントしても高品質のトナー画像(具体的には、画像濃度ムラが無く、ドットの再現性が良好)を得ることができるトナーを提供することができる優れた効果を有する。
高品質のトナー画像を得るため、小粒径のトナーが要求されるようになってきている。
体積基準におけるメディアン径(D50)が3.0〜8.0μmと小径トナーでは、トナーの径が小さい分、用いる着色剤の粒径を小さく、且つ均一分散しないと、トナー粒子表面にトナーを構成する樹脂より電気抵抗が低い着色剤が顔を出す確率が高くなり、結果として高温高湿環境で帯電リークを起こしやすくなる。
本発明のトナーの製造方法で得られたトナーが、高温高湿環境でも良好なトナー画像が得られるようになった理由は、トナー粒子中に着色剤を均一に分散できることにより高温高湿環境での帯電リークが減少し、感光体上のトナーを転写材或いは中間転写体を介して転写材へ良好に転写できるようになったためと推察している。
具体的には、一般式(1)で表される化合物を添加した溶液媒体中に黒色着色剤を分散すると、トナー粒子製造時に着色剤分散液の粒径を保持しつつ着色剤を均一にトナー粒子中に存在させることができたことによるものと推察している。その結果トナー粒子表面の電気抵抗を高くでき、高温高湿環境での転写性が良くなったものと推察される。
一般式(1)で表される化合物を添加することによりトナー中に黒色着色剤を良好に分散できるようになった理由は、一般式(1)の化合物中に存在する水溶性基の働きにより、着色剤分散液の分散径としては変化が無くても着色剤のイオン的な安定性が付与され、トナー中に取り込む際にも分散径を保持したままトナー粒子中に分散した状態で存在させることができたと推察している。
本発明において、トナー粒子中の着色剤径は、10〜300nmが好ましく、20〜200nmがより好ましい。
尚、上記トナーを作製するため、溶液媒体中に着色剤が、数平均分散径で2〜300nmまで分散された分散液を用いることが好ましく、20〜200nmがより好ましい。
《一般式(1)で表される化合物》
本発明で溶液媒体中に添加して用いられる化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2007304470
一般式(1)中、Mは金属元素を表し、R1〜R16は水溶性基又は水素を示し、R1〜R16のうち少なくとも1つ以上が水溶性基となる。また、R1〜R16は同一でも異なっていても良い。
金属元素の具体例としては、銅、オキシチタニル、ガリウムクロル、ヒドロキシがリウム等を挙げることができる。
水溶性基の具体例としては、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、水酸基、エチレンオキサイド基などが挙げられる。好ましい水溶性基としてはスルホン酸基、又はカルボン酸基が挙げられ、特に好ましくはスルホン酸基である。水溶性基の置換数は、1〜8個が好ましい。置換場所は、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14、R15が好ましい。
具体的化合物としては、
化合物1 M=Cu、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14、R15=スルホン酸基、前記以外のRは水素
化合物2 M=Cu、R2、R6、R10、R14=スルホン酸基、前記以外のRは水素
化合物3 M=オキシチタニル、R2、R6、R10、R14=水酸基、前記以外のRは水素
化合物4 M=オキシチタニル、R3、R11=カルボン酸基、前記以外のRは水素
を挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物の添加量は、着色剤100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
《黒色着色剤》
黒色着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
《溶液媒体》
本発明でいう「溶液媒体」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。水以外の成分としては、水に可溶性の有機溶媒が挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン等が挙げられる。
《トナーの作製方法》
本発明のトナーの製造方法は、上記一般式(1)で示される化合物を添加した溶液媒体中で、黒色着色剤を分散する工程を有することを特徴とする。
黒色着色剤を分散する工程を有するトナーの製造方法としては、乳化会合法による方法が好ましく用いられる。特にミニエマルジョン重合粒子を乳化重合によって多段重合構成とした樹脂粒子を会合(凝集・融着)するトナーの製造方法が好ましい。
以下、ミニエマルジョン重合会合法によるトナーの作製方法の一例について詳細に説明する。このトナーの作製方法では、以下の工程を経て作製される。
(1)離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)離型剤を溶解/分散させた重合性単量体溶液を溶液媒体中で液滴化し、ミニエマルジョン重合して樹脂粒子の分散液を調製する重合工程
(3)一般式(1)で表される化合物を含有する溶液媒体中で着色剤を分散させる着色剤分散工程
(4)溶液媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を会合させて会合粒子を得る凝集・融着工程
(5)会合粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整しトナー母体粒子とする熟成工程
(6)トナー母体の分散液を、冷却する冷却工程
(7)冷却されたトナー母体の分散液から当該トナー母体を固液分離し、当該トナー母体から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー母体を、乾燥する乾燥工程
(9)乾燥処理されたトナー母体に、外添剤を添加する工程
以下、各工程について説明する。
(1)〔溶解/分散工程〕
この工程は、ラジカル重合性単量体に離型剤を溶解或いは分散させて、当該離型剤のラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
(2)〔重合工程〕
この重合工程の好適な一例においては、界面活性剤を含有した溶液媒体中に、前記離型剤を溶解或いは分散したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記溶液媒体中に、核粒子として樹脂粒子を添加しておいても良い。
この重合工程により、離型剤と結着樹脂とを含有する樹脂粒子が得られる。かける樹脂粒子は、着色された粒子であっても良く、着色されていない粒子であっても良い。着色された樹脂粒子は、着色剤を含有する単量体組成物を重合処理することにより得られる。また、着色されていない樹脂粒子を使用する場合には、後述する凝集工程において、樹脂粒子の分散液に、着色剤粒子の分散液を添加し、樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させることで着色粒子とすることができる。
(3)〔着色剤粒子の分散工程〕
この工程は、一般式(1)で表される化合物と界面活性剤を含有する溶液媒体中に着色剤粒子を添加し、分散装置を用いて着色剤粒子を溶液媒体中に分散させる工程である。
着色剤粒子を分散する工程に用いられる分散装置としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。好ましい分散装置としては超音波分散機、機械的ホモジナイザー、アントンゴーリン、圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミル、ダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機等を挙げることができる。
尚、着色剤は表面改質されていても良い。着色剤の表面改質法は溶媒中に着色剤粒子を分散させ、その分散液中に表面改質剤を添加し、この系を昇温することにより反応させる。反応修了後、着色剤粒子を濾別し、同一の溶媒で洗浄濾過を繰り返した後、乾燥することにより、表面改質剤で処理された着色剤が得られる。
本発明に用いる黒色着色剤としては、上記の着色剤を用いることができる。
本発明に記載の効果を更に好ましく得る観点から、トナー製造工程時、溶液媒体中に分散された黒色着色剤の平均分散径が2〜300nmであることが好ましく、2〜200nmであることがより好ましい。黒色着色剤の平均分散径は、一般式(1)で表される化合物の種類や量、界面活性剤の量、分散装置の回転数、分散時間等により制御することができる。
(4)〔凝集・融着工程〕
凝集工程は、重合工程により得られた樹脂粒子と着色剤粒子を用いて着色粒子を形成する工程である。また、当該凝集工程においては、樹脂粒子や着色剤粒子とともに、離型剤粒子や荷電制御剤などの内添剤粒子なども凝集させることができる。
好ましい凝集方法は、樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、次いで、前記樹脂粒子のガラス転移点以上であって、且つ前記離型剤の融解ピーク温度(℃)以上の温度に加熱することで凝集を行う方法である。
(5)〔熟成工程〕
熟成は、熱エネルギー(加熱)により行う方法が好ましい。
具体的には、会合粒子を含む液を、加熱撹拌することにより、会合粒子の形状を所望の円形度になるまで、加熱温度、撹拌速度、加熱時間により調整し、トナー母体粒子とするものである。
(6)〔冷却工程〕
この工程は、前記トナー母体の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
(7)〔洗浄工程〕
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー母体の分散液から当該トナー母体を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウェット状態にあるトナー母体をケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物、熟成工程で用いたアルカリ剤を除去する洗浄処理とが施される。
洗浄処理は、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで水洗浄する。濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法などがありり、特に限定されるものではない。
(8)〔乾燥工程〕
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥されたトナー母体を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理しても良い。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(9)〔外添処理工程〕
この工程は、分級されたトナー母体に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置を使用することができる。
次に、トナーを構成する材料について説明する。
(結着樹脂)
結着樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体がありる。これらビニル系単量体は単独或いは組み合わせて使用することができる。
また、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが更に好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
更に、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
これら重合性単量体はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
また、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
(連鎖移動剤)
樹脂の分子量を調整する為には、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。用いられる連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばn−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル等のメルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素及びα−メチルスチレンダイマー等が使用される。
(着色剤)
本発明に用いられる着色剤は、上記の黒色着色剤を使用することができる。
尚、これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用しても良い。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。
(離型剤)
本発明に用いられる離型剤は、公知の化合物を用いることができる。
このようなものとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
トナーに含有される離型剤の量は、トナー全体に対し1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
(荷電制御剤)
本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができる。
(外部添加剤)
外部添加剤として使用できる無機粒子としては、従来公知のものを挙げることができる。具体的には、シリカ微粒子、チタニア微粒子、アルミナ微粒子及びこれらの複合酸化物等を好ましく用いることができる。これら無機粒子は疎水性であることが好ましい。
外部添加剤として使用できる有機微粒子としては、個数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の微粒子を挙げることができる。かかる有機微粒子の構成材料としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などのを挙げることができる。
《現像剤》
本発明に係るトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、或いはトナー中に0.1μm〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の磁性粒子を用いることができる。特にフェライト粒子が好ましい。上記キャリアの粒子径は、20〜100μmが好ましく、25〜80μmがより好ましい。
キャリアの粒子径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂によりコートされているもの、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コート用の樹脂としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。これらの中では、スチレン−アクリル樹脂でコートしたコートキャリアが外部添加剤の離脱防止や耐久性を確保できより好ましい。
次に、測定方法について説明する。
〈分散液中の着色剤の平均分散径〉
分散液中の着色剤の分散径は、「マイクロトラックUPA150」(日機装社製)を用いて測定することができる。
〈トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)〉
トナーの体積基準メディアン径(D50)は、コールターマルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター製)を接続した装置を用いて測定、算出することができる。
測定手順としては、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定器表示濃度が5〜10%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のありる測定値が得られる。測定機において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー−径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径とする。
〈トナー粒子中の平均着色剤径〉
トナー粒子中における平均着色剤径は、トナー粒子断面における着色剤粒子の水平方向フェレ径の数平均値として算出されるものである。
トナー粒子断面の作成方法は、トナー粒子を常温硬化性のアクリル樹脂中に十分分散し、包埋し硬化させた後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出したものである。上記トナー粒子断面を、透過型電子顕微鏡JEM−2000FX(日本電子(株)製)により、加速電圧80kVにて30000倍で撮影し、写真画像をスキャナーにより取り込み、画像処理解析装置Luzex AP((株)ニレコ製)を用いて、トナー結着樹脂中に分散している着色剤の水平方向フェレ径「FERE H」を測定する。着色剤分散粒子の測定数は100個とし、その平均値を着色剤の分散径とする。尚、着色剤分散粒子とは、一次粒子ではなく結着樹脂中に独立して存在する形状の状態のものをさす。
必要に応じて、薄片状のトナーを四酸化ルテニウムの蒸気で染色しても良い。
〈トナー粒子中の着色剤径の標準偏差(SD値)〉
標準偏差値は、前記トナー粒子中の平均着色剤径を測定した。着色剤分散粒子100個の測定データを用いて、下記式より算出することができる。
SD=√(((測定値−個数平均値)2の和)/データ数)
本発明に係るトナーは、感光体表面に形成されたトナー像を転写材(転写紙)に転写し、定着装置を構成する加熱部材間を通過させてトナー像を転写材に熱定着する画像形成装置に用いられる。
《画像形成装置》
図1は、本発明係るトナーを用いた画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
図1に示す画像形成装置は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読み取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
画像読み取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルター処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させる帯電手段(帯電工程)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像工程)23、転写手段(転写工程)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング装置(クリーニング工程)26及び光除電手段(光徐電工程)としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21には、本発明に係わる感光体を使用し、図示の時計方向に駆動回転される。
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光工程)30としての露光光学系により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段30としての露光光学系は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い静電潜像を形成する。
本発明に係る画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、半導体レーザ又は発光ダイオードを像露光光源として用いることができる。これらの像露光光源を用いて、書き込みの主査方向の露光ドット径を10〜80μmに絞り込み、感光体上にデジタル露光を行うことにより、400dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数)以上から2500dpiの高解像度の電子写真画像をうることができる。
前記露光ドット径とは該露光ビームの強度がピーク強度の1/e2以上の領域の主走査方向にそった露光ビームの長さ(Ld:長さが最大位置で測定する)を云う。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系及びLEDの固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2以上の領域を本発明に係わる露光ドット径とする。
感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。本発明の画像形成方法では、該現像手段に用いられる現像剤には重合トナーを用いることが好ましい。形状や粒度分布が均一な重合トナーを本
発明に係わる感光体と併用することにより、より鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行う対の給紙レジストローラ44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24及び分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。
定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは破線矢印の方向に搬送される。
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
本発明の画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。また、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
〈着色剤分散液の作製〉
(着色剤分散液Bk1の作製)
化合物(1)10gをドデシル硫酸ナトリウム10質量%水溶液900gに分散した。この水溶液を撹拌しながら、着色剤「リーガル330R」(キャボット社製)100gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤分散液Bk1」とする。この着色剤分散液中の着色剤粒子の平均分散径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
(着色剤分散液Bk2の作製)
着色剤分散液Bk1の作製において用いた化合物(1)を化合物(2)に変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤分散液Bk2」とする。この着色剤分散液中の着色剤粒子の平均分散径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
(着色剤分散液Bk3の作製)
着色剤分散液Bk1の作製において用いた化合物(1)を化合物(3)に変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤分散液Bk2」とする。この着色剤分散液中の着色剤粒子の平均分散径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
(着色剤分散液Bk4の作製)
着色剤分散液Bk1の作製において、一般式(1)の化合物を添加しない以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤分散液Bk3」とする。この着色剤分散液中の着色剤粒子の平均分散径動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
(着色剤分散液Bk5の作製)
着色剤分散液Bk1の作製において、一般式(1)の化合物を銅フタロシアニンに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤分散液Bk5」とする。この着色剤分散液中の着色剤粒子の平均分散径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
〈樹脂粒子の作製〉
(樹脂粒子Aの作製)
第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gをイオン交換水3000gを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合溶液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1A)」とする。
スチレン 564.0g
n−ブチルアクリレート 160.0g
メタクリル酸 76.0g
n−オクチルメルカプタン 16.0g
第2段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800gに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記樹脂粒子(1A)を260gと、下記単量体混合溶液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 245.0g
n−ブチルアクリレート 120.0g
n−オクチルメルカプタン 1.5g
エステルワックス(融点90℃) 190.0g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(2A)」とする。
第3段重合(親水性樹脂の重合)
更に「樹脂粒子(2A)」の溶液に、過硫酸カリウム11gをイオン交換水400gに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
スチレン 432.0g
n−ブチルアクリレート 130.0g
メタクリル酸 33.0g
n−オクチルメルカプタン 8.0g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子A」とする。
《トナーの作製》
〈トナーBk1の作製〉
(凝集工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「樹脂粒子A」を固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、「着色剤分散液Bk1」120gと、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120gに溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。
体積基準におけるメディアン径(D50)が6.0μmになった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。
(融着・熟成工程)
粒子成長を停止させた後、融着・熟成工程として、液温度98℃にて2時間加熱撹拌することにより、粒子間の融着を進行させると同時に熟成して親水性樹脂を粒子の表面に、疎水性樹脂を内部への局在化を行い、コア・シェル構造の粒子を作製した。撹拌はフルゾン翼を有する攪拌機を用いて、層流状態となるように行った。
その後、液温30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
(洗浄、乾燥工程)
熟成工程にて作製した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械社製)で固液分離し、トナー母体のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで水洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体Bk1」を作製した。
(外添剤混合)
上記で得られた「トナー母体Bk1」に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を0.3質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)により混合して、「トナーBk1」を作製した。
〈トナーBk2〜Bk5の作製〉
トナーBk1の作製で用いた「着色剤分散液Bk1」を、「着色剤分散液Bk2〜Bk5」に変更した以外は同様にして「トナーBk2〜Bk5」を作製した。
表1に、着色剤分散液の作製に用いた添加剤とその量、着色分散液中の着色剤の分散径、得られたトナーの体積基準におけるメディアン径(D50)、SD値、トナー粒子中の着色剤径を示す。
Figure 2007304470
《現像剤の作製》
上記トナーの各々に対してシリコン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の「現像剤Bk1〜Bk5」を調製した。
《画像評価》
上記で作製した「トナーBk1〜Bk5」をコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製「bizhub 7145」をレーザビームの露光径が変更できるように改造した画像形成装置に順次搭載し、画像形成を行って評価した。
プリント環境は高温高湿(30℃80%RH)で行った。転写紙はA4サイズ上質紙(64g/m2)を用いた。印字率が5%の文字画像、ハーフトーン画像、べた白画像、べた画像がそれぞれ1/4等分にある画像を用いた。
画像評価は、下記の項目について行った。尚、評価基準は◎、○、△を合格、×は実用上問題があり不合格とする。
〈画像ムラ〉
画像ムラは、高温高湿(30℃80%RH)の環境でプリントして得られたハーフトーン画像部(濃度0.2近辺のドット画像)を20カ所、絶対画像濃度で測定し、その最大濃度−最小濃度の差(ΔHD)を画像ムラとして評価した。画像ムラの測定は、「RD−918」(マクベス反射濃度計)を用いて行った。
評価基準
◎:画像ムラが、0.05以下で良好
○:画像ムラが、0.05より大で0.1未満であったが実用上問題ないレベル
×:画像ムラが、0.1以上で実用上問題あり。
〈ドットの再現性〉
評価スタート時にレーザビームの露光径を変化させ、書き込みの主査方向の露光径(Ld)を13μm、21μm、43μmを用い、高温高湿(30℃80%RH)の環境でプリントしてドット画像を作製して評価した。
◎:600dpi、1200dpi及び2400dpiのドット画像が明瞭に(各ドットが独立して)再現されている(高画質特性が非常に良好)。
○:600dpi及び1200dpiのドット画像が明瞭に再現されているが、2400dpiのドット画像は明瞭さ(各ドットの独立性)が不十分(高画質特性が良好)。
△:600dpiのドット画像が明瞭に再現されているが、1200及び2400dpiのハーフトーン画像は明瞭さが不十分(高画質特性を有する)。
×:600dpiのドット画像でも明瞭さ(各ドットの独立性)が不十分。
表2に、評価結果を示す。
Figure 2007304470
表2に示すように、本発明に該当する実施例1〜3は画像ムラとドットの再現性が共に良好な結果となったのに対し、本発明外の比較例1、2はこれらの評価項目のいずれかに問題が見られ、本発明の効果が発現されないことが確認された。
本発明に係るトナーを用いた画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
符号の説明
1 画像形成装置
21 感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 転写極
25 分離極
26 クリーニング装置
30 露光光学系
45 転写搬送ベルト装置
50 定着手段
250 分離爪ユニット

Claims (1)

  1. 結着樹脂と黒色着色剤を含有する体積基準におけるメディアン径(D50)が3.0〜8.0μmのトナーの製造方法において、
    下記一般式(1)で示される化合物を添加した溶液媒体中にて、黒色着色剤を分散する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
    Figure 2007304470
    一般式(1)中、Mは金属元素を表し、R1〜R16は水溶性基又は水素を示し、R1〜R16のうち少なくとも1つ以上が水溶性基となる。また、R1〜R16は同一でも異なっていても良い。
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