JP2007303014A - 人工毛髪用合成繊維、ならびにそれからなる人工毛髪及びかつら - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無機粒子を含有するアルカリ水溶液に易溶な熱可塑性のポリエステルポリマーであってスルホ基を少なくともひとつ有する芳香族カルボン酸の塩と共重合するポリマーであるアルカリ易溶性成分と、繊維形成性の熱可塑性のポリアミドポリマーからなる繊維形成性成分とを溶融混合して成る人工毛髪用合成繊維。
【選択図】なし
Description
無機粒子を含有するアルカリ水溶液に易溶な熱可塑性のポリエステルポリマーであって、スルホ基を少なくともひとつ有する芳香族カルボン酸の塩と共重合するポリマーであるアルカリ易溶性成分と、
繊維形成性の熱可塑性のポリアミドポリマーからなる繊維形成性成分と
を溶融混合して成ることを特徴とする、人工毛髪用合成繊維が提供される。
本発明の実施形態に係る合成繊維は、無機粒子を含有するアルカリ水溶液に易溶であるような熱可塑性のポリエステルポリマーであってスルホ基を少なくともひとつ有する芳香族カルボン酸の塩と共重合するポリマーであるアルカリ易溶性成分、および、繊維形成性の熱可塑性のポリアミドポリマーから成る繊維形成性成分から構成される。
芳香族カルボン酸塩は、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩を含む。好ましい実施形態においては、上述のスルホ基置換芳香族カルボン酸塩は、スルホ基置換芳香族ジカルボン酸塩を含む。さらに好ましくは、上述のスルホ基置換芳香族カルボン酸塩は、スルホイソフタル酸塩を含む。
本発明の実施形態における繊維形成性成分は、繊維形成性の熱可塑性ポリアミドポリマーから成る。繊維形成性の熱可塑性ポリアミドポリマーの例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン10、ナイロン12、およびこれらを主成分とする共重合体などを挙げることができ、これらのうちの一種もしくは二種以上の混合物を使用することができる。
本発明の実施形態における合成繊維は、上述のアルカリ易溶性成分と繊維形成性成分とを混合して製造する。
中の無機粒子の混合率によっても異なるが、紡糸時の糸切れ・繊維の強度低下による生産性低下の回避、もしくは繊維表面の凹凸形成性に鑑みて、通常5〜40wt%が好ましく、特に7〜35wt%、最も好ましくは10〜30wt%である。
以下、実施例にしたがって本発明をさらに詳述する。
平均粒径0.8μmのシリカ粒子を成分Pとする。
5-スルホイソフタル酸ナトリウムを3mol%、分子量1300のポリエチレングリコールを7wt%共重合した固有粘度0.55のポリエチレンテレフタラート樹脂を成分Aとする。
固有粘度0.65のポリエチレンテレフタラート樹脂を成分Cとする。
固有粘度0.86のポリエチレンテレフタラート樹脂を成分Eとする。
また、96wt%濃硫酸に対する相対粘度が2.70であるようなナイロン6を成分Fとする。
成分AMと成分Fとを、成分AMの混合率が30wt%となるようにチップブレンドして、30φの単軸押出機に投入した。押出機内で溶融混練し、直径0.5mm、 L/D = 2 、孔数30の紡糸口金から温度280℃で紡出した。紡出された繊維を30℃の水槽中で冷却した後、100℃の熱水加熱槽中で3.4倍に延伸した。次いで、185℃の乾熱槽中で1.5倍に延伸してから4%の弛緩熱処理を施した。さらにその後に100m/minの速度で巻き取りを行い、繊度60dtexのモノフィラメントYA1を製造した。
成分AMの混合比率を2wt%としたこと以外は実施例1−1と同様にして、モノフィラメ
ントYA2を製造した。
成分AMの混合比率を45wt%としたこと以外は実施例1−1と同様にして、モノフィラメントYA3を製造した。
成分BMと成分Fとを、成分BMの混合率が30wt%となるようにチップブレンドして、30φの単軸押出機に投入した。押出機内で溶融混練し、直径0.5mm、 L/D = 2 、孔数30の紡糸口金から温度280℃で紡出した。紡出された繊維を30℃の水槽中で冷却した後、100℃の熱水加熱槽中で3.4倍に延伸した。次いで、185℃の乾熱槽中で1.5倍に延伸してから4%の弛緩熱処理を施した。さらにその後に100m/minの速度で巻き取りを行い、繊度60dtexのモノフィラメントYBを製造した。
成分Fと混合する成分を成分CMとしたこと以外は実施例1−2と同様にして、モノフィラメントYCを製造した。
成分Fと混合する成分を成分DMとしたこと以外は実施例1−2と同様にして、モノフィラメントYDを製造した。
上述した実施例および比較例で得られたモノフィラメントについて、それぞれをかせ状の形態とし、温度95℃の5wt%水酸化ナトリウム水溶液を用いて4時間の減量加工を実施した。その結果として得られた合成繊維の構成と、その紡糸状況、アルカリ水溶液処理による減量率、糸物性、艶消し特性について、表1に結果をまとめた。
糸工程や延伸工程での糸切れが多発してしまったため、巻き取り不能となった。
上述した成分AMと成分Fとを重量比30:70で混合したものを鞘部とし、また成分AMと成分Eとを重量比20:80で混合したものを芯部として、複合比率50:50(体積比)となるようにして、直径0.5mm、 L/D = 2 、孔数30の紡糸口金から温度280℃で紡出した。紡出された繊維を50℃の水槽中で冷却した後、100℃の熱水加熱槽中で3.4倍に延伸した。次いで、185℃の乾熱槽中で1.5倍に延伸してから4%の弛緩熱処理を施した。さらにその後に100m/minの速度で巻き取りを行い、繊度60dtexのモノフィラメントCYAを製造した。
Claims (12)
- 無機粒子を含有するアルカリ水溶液に易溶な熱可塑性のポリエステルポリマーであって、スルホ基を少なくともひとつ有する芳香族カルボン酸の塩と共重合するポリマーであるアルカリ易溶性成分と、
繊維形成性の熱可塑性のポリアミドポリマーからなる繊維形成性成分と
を溶融混合して成ることを特徴とする、人工毛髪用合成繊維。 - 前記アルカリ易溶性成分中の前記無機粒子の含有率が、 1〜40wt% の範囲であることを特徴とする、請求項1記載の人工毛髪用合成繊維。
- 前記アルカリ易溶性成分が、ポリエチレンテレフタラートを主たる構造単位とすることを特徴とする、請求項1もしくは2に記載の人工毛髪用合成繊維。
- 前記スルホ基を少なくともひとつ有する芳香族カルボン酸の塩が、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の人工毛髪用合成繊維。
- 前記スルホ基を少なくともひとつ有する芳香族カルボン酸の塩が、芳香族ジカルボン酸塩であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の人工毛髪用合成繊維。
- 前記芳香族ジカルボン酸塩が、イソフタル酸塩であることを特徴とする、請求項5記載の人工毛髪用合成繊維。
- 前記イソフタル酸塩が、5-スルホイソフタル酸塩であることを特徴とする、請求項6記載の人工毛髪用合成繊維。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の人工毛髪用合成繊維を用いて製造されたことを特徴とする、人工毛髪。
- 請求項8記載の人工毛髪を備えることを特徴とする、かつら。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の人工毛髪用合成繊維の鞘部と、
繊維形成性の熱可塑性のポリエステルもしくはポリアミドのポリマーの芯部と
を含む人工毛髪用芯鞘型複合繊維。 - 請求項10記載の人工毛髪用芯鞘型複合繊維を用いて製造されたことを特徴とする、人工毛髪。
- 請求項11記載の人工毛髪を備えることを特徴とする、かつら。
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