JP2007296888A - 車両用シート - Google Patents
車両用シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007296888A JP2007296888A JP2006124542A JP2006124542A JP2007296888A JP 2007296888 A JP2007296888 A JP 2007296888A JP 2006124542 A JP2006124542 A JP 2006124542A JP 2006124542 A JP2006124542 A JP 2006124542A JP 2007296888 A JP2007296888 A JP 2007296888A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- adjusting plate
- elasticity
- elasticity adjusting
- seated person
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
- Seats For Vehicles (AREA)
Abstract
【解決手段】背凭フレーム3に一枚板形状のプレート体31をワイヤスプリング32を介して前後移動自在に取付け、前記プレート体31には、該プレート体31に対して前後する弾力調節プレート40を設け、該弾力調節プレート40の所定部分は該弾力調節プレート40の上縁側と下縁側との間隔を狭くしたとき前方に突き出る押出面部70に形成し、該押出面部70付近の弾力調節プレート40を前後移動させて該弾力調節プレート40の着座者の身体の支持弾力を調節しうるように構成し、前記押出面部70は、規制ブロック部71により前記押出面部70の所定以上の湾曲を規制するように構成した車両用シート。
【選択図】図7
Description
また、従来、背凭シートのフレームに四角枠形状の内部構造体を固定し、該内部構造体の左右側には横弾性屈曲部を設け、弾性屈曲部の間にはスプリング板部を設け、スプリング板部の上下側には縦弾性屈曲部を介してランバーサポート部を設けた構成は公知である(例えば、特許文献2)。
また、公知ではないが、先願の特願2004−313623号には、プレート体に前後する一枚板状の弾力調節プレートを設けた構成が提案されている。
前記公知例のうち後者は、内部構造体の四周は剛体であり、この部分のクッション性は低下するという課題がある。
即ち、四角枠形状の背凭フレームに、更に、四角枠形状の内部構造体を設ける構成のため、中央のランバーサポート部以外のクッション性は低下する。
また、前記先願は、薄肉部が着座者の荷重を受けると変形するという課題がある。
即ち、先願は、単に、薄肉部を湾曲させて弾力調節プレートを変形させる構成のため、弾力調節プレートに想定以上の着座者の荷重が掛かると、薄肉部部分が想定外の押し潰されたような形状に変形し、弾力調節プレートが良好に着座者を支持できないことがあることが判明した。
本願は、荷重を「面」で安定した状態で支持しつつ、着座者の体格や好みに応じてクッション性の弾力を調節可能とし、また、不意に着座者の荷重が掛かっても良好に支持するように工夫したものである。
本発明は、前記弾力調節プレート40の前記押出面部70は、他の弾力調節プレート40の部分に比し若干肉厚を薄くした形成した薄肉部72に、左右方向の柱状の規制膨出体73を設けて構成した規制ブロック部71を設けて構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記弾力調節プレート40の前記押出面部70の裏面位置には、左右方向の溝74を上下に複数形成し、該溝74の溝底部分は他の弾力調節プレート40の部分に比し若干肉厚を薄くした形成した薄肉部72に形成し、前記上下の溝74の間には前記規制ブロック部71を構成する左右方向の柱状の規制膨出体73を形成した車両用シートとしたものである。
請求項2の発明では、押出面部70の前方突出は許容しながら、所定以上の湾曲は規制するという相反する目的を達成でき、着座者を良好に支持できる。
請求項3の発明では、簡単な構成で、押出面部70の前方突出と所定以上の湾曲の規制とを両立させることができる。
背凭シート2の上部にはヘッドレスト6を設ける。ヘッドレスト6の構成は任意であり、ヘッドレスト6は少なくとも着座者の頭部を支持する頭部支持部7と、前記背凭シート2に装着するためピラー8とを設けて構成している。
ヘッドレスト6のピラー8は左右方向のヘッドレスト取付杆10に設けたピラー支持部材11に高さ調節自在に取付ける。ピラー8とピラー支持部材11の構成は公知であり、図示は省略するが、ピラー支持部材11に設けた係合部材を所望高さに位置させたピラー8に形成した係合凹部に選択的に係合させて保持すればよい。
この場合、上側リンク杆15は、回動軸16より上側を上リンクアーム部22に形成し、回動軸16より下側を下リンクアーム部23に形成し、上リンクアーム部22と下リンクアーム部23は逆「く」の字形状に形成し、下リンクアーム部23よりも上リンクアーム部22を長く形成する。また、上側リンク杆15は、下リンクアーム部23が回動軸16を基準に下方に至るに従い前側に位置するように、傾斜させて取付ける。
着座者の後方移動により後突感知体25が後方移動すると、このエネルギーが下側リンク26と伝動部材20を介して上側リンク杆15に伝達され、上側リンク杆15は伝達された着座者の後方移動エネルギーによりヘッドレスト6を前方移動させ、着座者の頭部を支持する。
この場合、後突感知体25が後方移動すると、下側リンク26は伝動部材20を下方に牽引し、伝動部材20は上側リンク杆15の下部を下方回動させ、上側リンク杆15の上部は前方回動してヘッドレスト6を前方移動させる。
したがって、上側リンク杆15は、前記後突感知体25に移動量を増幅させてヘッドレスト6を前方移動させ、ヘッドレスト6の移動量を十分に確保でき、着座者の頭部の支持を確実にする。
しかして、背凭シート2の背凭フレーム3には、板状支持材30を設ける。板状支持材30は着座者の上体(腰部を含む上半身)を支持するものである。板状支持材30は着座者の上体を「面」で支持して、着座姿勢を安定させ、ヘッドレスト6による頭部の支持を良好にさせる。
即ち、従来の上下に並設したジグザグバネ構成では、着座者の上体は荷重により後方移動する各ジグザグバネにより「線」で支持されるので、着座姿勢が安定せず、後突のとき前方移動するヘッドレスト6が頭部を支持しても、着座者の上体が後方移動してしまって、頭部と上体との位置関係がかえって不安定になるが、本願では、板状支持材30により着座者の上体全体を「面」で支持できて、前方移動するヘッドレスト6が頭部を支持しているときに、板状支持材30が着座者の上体を「面」で支持するので、頭部を含めた着座者の着座姿勢を極めて安定させる。
板状支持材30は、前記プレート体31をジグザグスプリングやフォームドワイヤスプリング等のワイヤスプリング32を介して背凭フレーム3に前後移動自在に取付けて構成し、板状支持材30は略面状態を保持したまま前後して着座者を支持する。
前記ワイヤスプリング32は、所定の弾性を有しており、プレート体31に荷重が掛かったときに、プレート体31全体が面形状を保持したまま後方移動しうるように構成するが、前記プレート体31は、該プレート体31の上縁付近が上側ワイヤスプリング32Aにより、前記プレート体31の上下中間の所定位置が下側ワイヤスプリング32Bより夫々支持されるように、背凭フレーム3に取付ける。
即ち、前記下側ワイヤスプリング32Bは着座者の荷重を支持する剛性を有して形成し、これに対して、前記下側撓み部33は着座者の荷重により撓む弾性を有するように形成する。
したがって、下側撓み部33は、着座者の荷重が掛かると下側ワイヤスプリング32Bの付近を支点に後方に撓む。
上側ワイヤスプリング32Aおよび下側ワイヤスプリング32Bの夫々の端部は背凭フレーム3の側部フレーム17に夫々取付ける。
しかして、下側撓み部33の裏側にはサポートバネ34を設ける(図6)。サポートバネ34はU型形状に形成し、線経および材質等を変更して下側撓み部33の撓み荷重の設定を変更する。
即ち、サポートバネ34を硬くすると、下側撓み部33の後方撓み量を少なくし、サポートバネ34を軟らかくすると下側撓み部33の後方撓み量を大きくする。
即ち、背凭フレーム3に板状支持材30を設けたことで、板状支持材30の上端から下端の何れかの部分の後方に後突感知体25を設ければ後突を感知できるようになる点、板状支持材30の上下中間部分は後方移動量が大きく後突のとき後突感知体25を大きく移動させて確実に後突を感知できる点、また、後突感知体25を上方に設けると、その部分の板状支持材30を所定量後方移動させることになって、着座者の上体の支持が不足してしまう点等の理由から、プレート体31の上下中間部分の後方に後突感知体25を位置させる。
したがって、板状支持材30による着座者の支持と、後突感知体25による後突の感知の確実性とを両立させられる。
弾力調節プレート40は、弾性を有する合成樹脂製の一枚板状に形成する。弾力調節プレート40の後面の上部所定位置には後側に突き出る後方突出係合部41と前方突出係合部42を左右方向に夫々複数並設する。上部突出部(後方突出係合部)41および前方突出係合部42はプレート体31に形成した上側係合孔43と下側係合孔44とに係合させる。
後方突出係合部41は上側に後方膨出部45を形成し、後方膨出部45の下面に下向き円弧係合面46を設けて形成する。下向き円弧係合面46は上側係合孔43内の下面に下側円弧面47に係合する。前方突出係合部42は後方突出係合部41の下向き円弧係合面46より後側に膨出する前方膨出部50を形成し、前方膨出部50の下面に上向き円弧係合面51を設けて形成する。上向き円弧係合面51は下側係合孔44内の上面の上側円弧面52に係合する。
即ち、弾力調節プレート40の上部は、後方突出係合部41および前方突出係合部42を、プレート体31の上側係合孔43と下側係合孔44に、前側から挿入し(図9)、挿入後、後方突出係合部41の下向き円弧係合面46を上側係合孔43の下側円弧面47に係合させ(図10)、前方突出係合部42の上向き円弧係合面51を下側係合孔44の上側円弧面52に係合させ、その後、中心Gを軸心として弾力調節プレート40を下方回動させると、弾力調節プレート40はプレート体31の前面に重なる(図11)。
この場合、前記下部係合部55と下側開口部60は略同じ左右幅に形成し、前記下部係合部55の側縁が下側開口部60の内周に摺接しながら上下するように構成すると、下部係合部55と下側開口部60とが互いにガイドのように作用して、弾力調節プレート40の弾力調節作用を円滑・確実にでき、好適である。
プレート体31の左右中央位置にはワイヤーケーブル56のアウターチューブ62のチューブ先端63を係止するチューブ係止部65を設ける。チューブ係止部65はチューブ先端63の一部または全部がプレート体31の前後の幅内に埋没するような凹部形状に形成すればよく、実施例ではチューブ係止部65は、プレート体31に上側開口部67を形成し、上側開口部67の左右側縁に一対の腕部66を設け、上側開口部67と左右の腕部66とによりチューブ先端63が埋没するような凹部空間を形成し、上側開口部67にチューブ先端63を嵌合させる。チューブ先端63はチューブ係止部65の腕部66により左右両側から挟持されながら、上側開口部67に嵌合する。
ワイヤーケーブル56は、インナーケーブル57を牽引すると、インナーケーブル57のケーブル先端係合体61を取付けた弾力調節プレート40の下部係合部55を上方に牽引し、弾力調節プレート40の下部係合部55を上方に引き寄せ、その結果、弾力調節プレート40の上縁と弾力調節プレート40の下部係合部55の間の距離を短くして、弾力調節プレート40の前面を前方に押出す。
しかして、前記サポートバネ34は縦軸部縦軸部34Aと横軸部サポートバネ34BとによりU型形状に形成し、縦軸部縦軸部34Aは下側開口部60の左右両側に、横軸部サポートバネ34Bは下側開口部60の下縁より下側に位置するようにすると、下側撓み部33の撓み量の設定を容易および正確にできて、好適である。
該押出面部70は、弾力調節プレート40が上下方向に撓むことにより前後移動して着座者の身体の支持弾力を調節しうるように構成している。
弾力調節プレート40には、前記押出面部70の湾曲形状を保持する規制ブロック部71を形成する。
押出面部70と規制ブロック部71の構成は任意であるが、押出面部70は湾曲し、規制ブロック部71は所定形状までの押出面部70の湾曲を許容するが、それ以上の押出面部70の湾曲は規制するように形成する。
即ち、押出面部70は、薄肉部72の部分が荷重により撓み、所定以上撓むと、各規制膨出体73の上面と下面とが互いに当接して薄肉部72の所定以上の撓みを規制する(図23)。
なお、薄肉部72と規制膨出体73は、合成樹脂により弾力調節プレート40の成形時に一体的に成形して形成する(図22で理解を容易にするため薄肉部72の部分を斜線で表示しているが、これにより構成は限定されない)。
ヘッドレスト6のピラー8を支持するピラー支持部材11を、ヘッドレスト取付杆10に固定し、ヘッドレスト取付杆10の左右両側は夫々上側リンク杆15の上部に固定し、各上側リンク杆15の上下中間部は回動軸16により側部フレーム17に取付け、上側リンク杆15の下端部に伝動部材20の上部を取付け、伝動部材20の下部は上部を側部フレーム17に取付けた下側リンク26の上下中間部に軸着し、下側リンク26の下部に後突感知体25の左右両側を連結状態に取付けているから、後方から衝撃を受けて慣性で着座者が後方へ移動すると、クッション材4を後方に押し、クッション材4はプレート体31を後方に押し、プレート体31は後突感知体25を後方移動させ、後突感知体25の後方移動により下側リンク26が回動して伝動部材20を下方に牽引し、伝動部材20は上側リンク杆15を回動軸16中心に下方回動させ、上側リンク杆15の上部は回動軸16中心に前方回動し、これによりヘッドレスト6は軸21中心に前方移動する。
したがって、ヘッドレスト6は上側リンク杆15により前方回動して頭部を支持し、むち打ち症防止効果を奏する。
この場合、上側リンク杆15の下リンクアーム部23は下方に至るに従い前側に位置するように、傾斜させているから、上側リンク杆15は伝動部材20を介して後突感知体25の後方移動を前方移動に変換してヘッドレスト6を前方移動させる。
即ち、仮に、下リンクアーム部23の作動方向を前側にすると、着座者の移動方向(後方移動)と相反することになり、着座者の後方移動を妨げ、有効に作動しない。
したがって、下リンクアーム部23は回動軸16中心に後方移動するので、上側リンク杆15の作動の際、下リンクアーム部23はクッション材4や表皮部材5を前側に押す必要がなく、確実に作動する。
また、下側リンク26は、通常は下方に至るに従い前側に位置するように、傾斜させているから、後方から衝撃を受けた後突の際、下側リンク26は回動軸28中心に後方回動する。
そのため、下側リンク26も上側リンク杆15の下リンクアーム部23と同様に、作動方向が着座者の移動方向(後方移動)と一致して合理的な構成となり、作動の際、クッション材4や表皮部材5からの干渉も回避して確実に作動する。
しかして、背凭シート2の背凭フレーム3には板状支持材30を設け、板状支持材30は略四角形の一枚板状に形成したプレート体31をワイヤスプリング32を介して背凭フレーム3に前後移動自在に取付けて構成しているから、板状支持材30は、保持したまま前後移動して着座者を支持する。
そのため、従来の上下に並設して「線」で支持するジグザグバネ構成に比して格段に着座感を向上させる。
しかして、プレート体31の下側部分は、着座者の仙骨付近に位置させると、着座者の腰部付近を確実にホールドでき、好適である。
また、板状支持材30のプレート体31は略四角形の一枚板状に形成しているから、プレート体31の所定部分にのみ掛かる荷重も、プレート体31全体が後方に移動することで上下左右に荷重を分散させ、確実に支持する。
なお、プレート体31は背凭フレーム3に前後移動自在に取付けられ、慣性による移動方向はプレート体31と後突感知体25共に同じであるから両者の関係において、互いに干渉し合う事態はなく、板状支持材30による着座者の支持と、後突感知体25による後突の感知の確実性とを両立させられ、合理的構成となる。
しかして、前記板状支持材30のプレート体31の表側には、弾力調節プレート40を設けており、弾力調節プレート40の上部は、後方突出係合部41および前方突出係合部42を、プレート体31の上側係合孔43および下側係合孔44の夫々に係合させ、弾力調節プレート40の下部の下部係合部55は、プレート体31の下部に設けた下側開口部下側開口部60よりプレート体31の後側に突出させ、プレート体31の後側に突出する下部係合部55のケーブル挿入溝58にインナーケーブル57を嵌合させて、インナーケーブル57の先端のケーブル先端係合体ケーブル先端係合体61を下部係合部55の下面に係合させているから、弾力調節プレート40の上縁と下縁との間の距離を短くすると、弾力調節プレート40の上下略中間部分は前側に競り出し、着座者を前方に押す圧力を強くし、反対に、弾力調節プレート40の上縁と下縁との間隔が長くなると、弾力調節プレート40の上下中間部分は後側に後退し、着座者を前方に押す圧力を弱くし、着座者に対する弾力を、体格や好みに応じて変更調節する。
したがって、弾力調節プレート40は、背凭フレーム3に対するプレート体31の全体および後突感知体25との位置関係を変えずに、前後して弾力を調節でき、弾力調節プレート40の存在は後突感知体25を含むむち打ち対策機構やプレート体31の本来の作用効果に全く影響しない。
それゆえ、後突感知体25とリンク機構により後突時ヘッドレスト6を前方に移動させうるむち打ち対策機構を設けた車両用シート1でありながら、クッション材4を前方に押出す弾力を調節しうる弾力調節プレート40との併設が可能となる。
しかして、弾力調節プレート40は、弾性を有する合成樹脂製の一枚板状に形成し、弾力調節プレート40の後面の上部所定位置には後側に突き出る後方突出係合部41と前方突出係合部42を左右方向に夫々複数並設し、後方突出係合部41は上側に後方膨出部45を形成し、後方膨出部45の下面に下向き円弧係合面46を設け、前方突出係合部42は後方突出係合部41の下向き円弧係合面46より後側に前方膨出部50を形成し、前方膨出部50の下面に上向き円弧係合面51を設けて形成しているから、後方突出係合部41および前方突出係合部42をプレート体31の上側係合孔43と下側係合孔44に前側から挿入すると、後方突出係合部41および前方突出係合部42は、互いの後方膨出部45と前方膨出部50の間隔を広げながら上側係合孔43と下側係合孔44内に進入する。
そして、上側係合孔43の下側円弧面47と下側係合孔44の上側円弧面52とは、側面視所定位置に設けた中心Gとする同心円と略一致する円弧面となるように形成しているから、後方突出係合部41および前方突出係合部42が係合した後に中心Gを軸心として弾力調節プレート40を下方回動させると、弾力調節プレート40はプレート体31の前面に重なる。
反対に、ワイヤーケーブル56が緩み、弾力調節プレート40の下部係合部55が下方に移動すると、後方突出係合部41の下向き円弧係合面46が上側係合孔43の下側円弧面47に当たっているので、後方突出係合部41と後方膨出部45との係合部分が外れることはなく、弾力調節プレート40は後方移動する。
しかして、弾力調節プレート40の下部係合部55は、プレート体31の下側開口部60に嵌合させ、下部係合部55のケーブル挿入溝58にワイヤーケーブル56を直接挿入しているので、ワイヤーケーブル56の取付に際して、ロッドやブラケットを使用しないですみ、部品点数を減少させ、コストを低くする。
また、弾力調節プレート40の下部係合部55とプレート体31の下側開口部60との接触部分は、何れも合成樹脂製であるから異音の発生が少ない。
また、弾力調節プレート40の下部係合部55はワイヤーケーブル56により上方に牽引され、弾力調節プレート40のの前面には背凭シート2のクッション材4があるので、弾力調節プレート40は前側からクッション材4により押され、後側からワイヤーケーブル56により引かれて、クッション材4とプレート体31とにより前後から挟持される。
しかして、プレート体31の左右中央位置にはワイヤーケーブル56のアウターチューブ62のチューブ先端63を係止するチューブ係止部65を設けているから、ワイヤーケーブル56のアウターチューブ62のチューブ先端63を直接プレート体31に埋め込むように取付けることができ、プレート体31および弾力調節プレート40の操作機構の全体の前後厚さを薄くすることが可能になる。
また、チューブ係止部65と下部係合部55とを略同じ前後位置に配置することにより、一層、プレート体31および弾力調節プレート40並びに弾力調節プレート40の操作機構の全体の前後厚さを薄くすることが可能になって、好適である。
しかして、プレート体31を背凭フレーム3に取付けるワイヤスプリング32は上下一対設け、ワイヤスプリング32の内の上側ワイヤスプリング32Aはプレート体31の上縁付近の裏側に取付け、ワイヤスプリング32の内の下側ワイヤスプリング32Bはプレート体31の上下中間の所定位置に取付け、合成樹脂製のプレート体31は金属製の下側ワイヤスプリング32Bより撓むように形成し、下側ワイヤスプリング32Bより下側のプレート体31の部分は、下側撓み部33に形成しているから、下側撓み部33は、着座者が着座して荷重が掛かると、下側ワイヤスプリング32B付近を回動中心として後方に折れ曲がるように撓むので、着座フィーリングが向上する。
この場合、弾力調節プレート40は、ワイヤーケーブル56が下部係合部55を上方に牽引すれば前方移動するので、下側撓み部33が後方に撓んでも、下部係合部55とチューブ係止部65との間隔を同じにすれば、弾力調節プレート40の前方移動量は変化せず、前方に移動する弾力調節プレート40と後方に撓むプレート体31の下側撓み部33とは、相反する移動方向でありながら、両立させることができ、頗る良好な着座フィーリングの車両用シート1を提供する。
したがって、着座者の荷重の程度により撓み量は変化する。
また、下側ワイヤスプリング32Bは剛性を有して形成し、前記下側撓み部33は弾性を有するように形成しているから、プレート体31は、着座者の荷重により下側撓み部33が後方に撓むと、この状態の面形状を保持したままでプレート体31全体が後方移動する。
しかして、前記下側ワイヤスプリング32Bの左右中間部分には平面視前方に突き出る中間屈曲部32Cを形成し、該中間屈曲部32Cはプレート体31に形成した係合孔32Dに係合させているから、中間屈曲部32Cと係合孔32Dは、下側ワイヤスプリング32Bとプレート体31との上下左右の位置ずれを防止すると共に、係合孔32Dによりプレート体31の剛性を低くし、中間屈曲部32Cが下側撓み部33の後方に撓む支点となる作用も期待する。
しかして、弾力調節プレート40の所定部分は押出面部70に形成し、弾力調節プレート40が撓むとき押出面部70が弾性変形して前方に突き出るように構成しているから、弾力調節プレート40を上下に撓ませたとき、常に、押出面部70の部分が前方に移動するので、着座者を押す弾力を調節できる位置が変わらず、着座感を良好にする。
この場合、押出面部70の位置は、弾力調節プレート40の上縁と下縁との略上下中間より下方であって、弾力調節プレート40の上縁と押出面部70との間隔Kよりも押出面部70と下縁との間隔Lの方が短くなるように構成し、該弾力調節プレート40はその上部をプレート体31に位置固定状態に、その下部の下部係合部55をプレート体31に上下自在に取付けているから、弾力調節プレート40は、下部係合部55を上動させて押出面部70を前方移動させることができ、そのため、押出面部70の回動支点は弾力調節プレート40の上縁付近となり、押出面部70が最も後側のときの高さ位置と最も前側での高さ位置との差を可及的に小さくする。
しかして、弾力調節プレート40には、前記押出面部70の湾曲形状を保持する規制ブロック部71を形成しているから、押出面部70の湾曲形状が着座者の荷重が掛かっても保持され、良好に支持する。
しかして、押出面部70と規制ブロック部71の構成は任意であるが、押出面部70は湾曲し、規制ブロック部71は所定形状までの押出面部70の湾曲を許容するが、それ以上の押出面部70の湾曲は規制するように形成し、図26〜図28の実施例では、弾力調節プレート40の前記押出面部70の部分は全体に他の弾力調節プレート40の部分に比し若干肉厚を薄くした形成した薄肉部72に形成し、薄肉部72の裏面側には左右方向の柱状の規制膨出体73を上下に複数並設して形成しているから、押出面部70は、弾力調節プレート40を撓ませると薄肉部72の部分が折れ曲がって前方に押出されて湾曲し、所定以上湾曲すると、各規制膨出体73の上面と下面とが互いに当接して薄肉部72の所定以上の湾曲を規制する。
Claims (3)
- 背凭シート2の背凭フレーム3に、着座者の背部を支持しうる合成樹脂製の一枚板形状のプレート体31を、ワイヤスプリング32を介して前記背凭フレーム3に対して前後移動自在に取付け、前記プレート体31には、該プレート体31に対して前後するように弾性を有する一枚板状の弾力調節プレート40を設け、該弾力調節プレート40の所定部分は該弾力調節プレート40の上縁側と下縁側との間隔を狭くしたとき前方に突き出る押出面部70に形成し、該押出面部70付近の弾力調節プレート40を前後移動させて該弾力調節プレート40の着座者の身体の支持弾力を調節しうるように構成し、前記押出面部70は、規制ブロック部71により前記押出面部70の所定以上の湾曲を規制するように構成した車両用シート。
- 請求項1において、前記弾力調節プレート40の前記押出面部70は、他の弾力調節プレート40の部分に比し若干肉厚を薄くした形成した薄肉部72に、左右方向の柱状の規制膨出体73を設けて構成した規制ブロック部71を設けて構成した車両用シート。
- 請求項1において、前記弾力調節プレート40の前記押出面部70の裏面位置には、左右方向の溝74を上下に複数形成し、該溝74の溝底部分は他の弾力調節プレート40の部分に比し若干肉厚を薄くした形成した薄肉部72に形成し、前記上下の溝74の間には前記規制ブロック部71を構成する左右方向の柱状の規制膨出体73を形成した車両用シート。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006124542A JP5099663B2 (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 車両用シート |
US12/298,760 US8235467B2 (en) | 2006-04-27 | 2007-04-27 | Vehicle seat |
EP07742705.2A EP2016867B1 (en) | 2006-04-27 | 2007-04-27 | Vehicle seat |
PCT/JP2007/059270 WO2007126089A1 (ja) | 2006-04-27 | 2007-04-27 | 車両シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006124542A JP5099663B2 (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 車両用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007296888A true JP2007296888A (ja) | 2007-11-15 |
JP5099663B2 JP5099663B2 (ja) | 2012-12-19 |
Family
ID=38766773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006124542A Expired - Fee Related JP5099663B2 (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 車両用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5099663B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03108771U (ja) * | 1990-02-23 | 1991-11-08 | ||
JP2001213210A (ja) * | 1999-12-23 | 2001-08-07 | Recaro Gmbh & Co | 車両用シート |
JP2006020733A (ja) * | 2004-07-06 | 2006-01-26 | T S Tec Kk | 車両用シート |
-
2006
- 2006-04-27 JP JP2006124542A patent/JP5099663B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03108771U (ja) * | 1990-02-23 | 1991-11-08 | ||
JP2001213210A (ja) * | 1999-12-23 | 2001-08-07 | Recaro Gmbh & Co | 車両用シート |
JP2006020733A (ja) * | 2004-07-06 | 2006-01-26 | T S Tec Kk | 車両用シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5099663B2 (ja) | 2012-12-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5041510B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4737501B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5007071B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4925176B2 (ja) | 車両用シート | |
US8235467B2 (en) | Vehicle seat | |
KR20160067941A (ko) | 시트 구조물 | |
JP4863362B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5007067B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5099663B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5588726B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5099662B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5102981B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5007074B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4492863B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5102972B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5599645B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4488854B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5083795B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5102973B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5588725B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5588727B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2006117042A (ja) | 車両用シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111102 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120201 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120329 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120919 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120919 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |