JP2007294189A - 燃料電池システムおよびその制御方法 - Google Patents

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裕嗣 松本
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Abstract

【課題】希釈器の大型化を防止して、安定して発電できる燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システムは、水素ガスおよび酸化ガスの反応により発電する燃料電池と、この燃料電池から排出される水素ガスを、燃料電池に再度供給する再循環流路と、を備える。また、この燃料電池システムは、再循環流路を流れるガスを排出するパージ弁261と、再循環流路内の窒素濃度を算出する窒素濃度算出手段41と、この窒素濃度に応じて、パージ弁261の排出頻度を調整する排出制御手段42と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムおよびその制御方法に関する。詳しくは、自動車に搭載される燃料電池システムおよびその制御方法に関する。
近年、自動車の新たな動力源として燃料電池システムが注目されている。燃料電池システムは、例えば、反応ガスを化学反応させて発電する燃料電池と、反応ガス流路を介して燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置と、この反応ガス供給装置を制御する制御装置と、を備える。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陽極)およびカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
この燃料電池のアノード電極に反応ガスとしての水素ガスを供給し、カソード電極に反応ガスとしての酸素を含む空気を供給すると、電気化学反応により発電する。この発電時に生成されるのは、基本的に無害な水だけであるため、環境への影響や利用効率の観点から、燃料電池が注目されている。
ところで、上述のような燃料電池システムでは、燃料電池から排出された水素ガスを、再び燃料電池に供給させるための再循環流路が設けられている。このような再循環流路を設けることにより、燃料電池で消費されずに排出された水素ガスを再循環させることが可能となり、これにより、発電の安定化および燃料ガスの高効率化が図られている。
しかしながら、このような燃料電池において、特に燃料電池の発電が一時停止したアイドル停止状態では、両電極間で差圧が生じ、カソード電極側に供給された空気に含まれる窒素が、アノード電極側に接続された水素ガスの再循環流路内に流入する場合がある。このようにして窒素が再循環流路に流入し、その濃度が増加すると、水素分圧が低下してしまい、発電が不安定になるおそれがあった。
このため、再循環流路から窒素を含む水素ガスを排出させるパージ弁と、再循環流路における窒素濃度を検出する濃度検出手段と、この濃度検出手段により検出される窒素濃度が略一定に保たれるように、パージ弁の開度を調整する制御手段と、を備える燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
この燃料電池システムによれば、検出された窒素濃度に応じてパージ弁の開度を調整して、再循環流路内の窒素を水素ガスとともに排出させることにより、再循環流路の窒素濃度を略一定にし、発電を安定させている。
特開2004−185974号公報
ところで、再循環流路から排出される水素ガスは、そのまま外部に排出されず、希釈器により水素ガスを所定濃度以下に希釈した後に外部に排出される。また、このような希釈器において、単位時間当りに希釈できる水素ガスの量は、希釈要件として希釈器の容積などに応じて制限されている。
しかしながら、上述の特許文献1に示された燃料電池システムでは、パージ弁の開度のみを調整することによって水素ガスを排出させるため、パージ弁を1回開閉することで、多量の水素ガスがパージ弁から排出される場合があった。その結果、この水素ガスの量に応じて、希釈器を大型化する必要があった。
本発明は、希釈器の大型化を防止して、安定して発電できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
(1) 水素ガスおよび酸化ガス(例えば、実施の形態における酸素)の反応により発電する燃料電池(例えば、実施の形態における燃料電池10)と、前記燃料電池から排出される水素ガスを、前記燃料電池に再度供給する再循環流路(例えば、実施の形態における再循環流路27)と、を備える燃料電池システム(例えば、実施の形態における燃料電池システム1)であって、前記再循環流路を流れるガスを排出する排出装置(例えば、実施の形態におけるパージ弁261)と、前記再循環流路内の不純物濃度(例えば、実施の形態における窒素濃度)を算出する不純物濃度算出手段(例えば、実施の形態における窒素濃度算出手段41)と、前記不純物濃度に応じて、前記排出装置の排出頻度を調整する排出制御手段(例えば、実施の形態における排出制御手段42)と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
(1)の発明によれば、燃料電池システムに、再循環流路内の窒素を含む不純物の濃度を算出する不純物濃度算出手段と、この不純物濃度に応じて、排出装置の排出頻度を調整する排出制御装置と、を設けた。
これにより、再循環流路内に窒素を含む不純物が滞留した場合には、その不純物の濃度は不純物濃度算出手段により算出され、この不純物濃度に応じて、排出装置の排出頻度が調整されて、不純物が水素ガスとともに排出される。これにより、再循環流路内の不純物濃度を低くして、安定して発電できる。
また、以上のように、再循環流路から排出されるガスの量は、排出装置の排出頻度によって調整される。これにより、単位時間当りに排出されるガスの量を調整することが可能となる。したがって、希釈器を大型化することなく、その希釈器に合わせて排出されるガスの量を調整できる。
(2) 前記排出制御手段は、前記不純物濃度に応じて、前記排出装置の1回当りの排出量を調整することを特徴とする(1)に記載の燃料電池システム。
(2)の発明によれば、排出装置は、ガスに含まれる不純物の濃度に応じて、排出頻度および1回当りの排出量を調整する。したがって、例えば、不純物濃度が増加するに従って、1回当りの排出量を増加させることにより、速やかに不純物濃度を低下させることができる。
(3) 前記排出制御手段は、前記不純物濃度が増加するに従って、前記排出装置の排出頻度を増加させることを特徴とする(1)または(2)に記載の燃料電池システム。
(3)の発明によれば、再循環流路内の不純物は、この再循環流路内の不純物濃度が増加するに従って、より頻繁に、排出装置によって排出される。したがって、再循環流路内の不純物を効率的に排出できる。
(4) 前記排出制御手段は、前記不純物濃度が増加するに従って、前記排出装置の1回当りの排出量を増加させることを特徴とする(2)に記載の燃料電池システム。
(4)の発明によれば、再循環流路内の不純物は、この再循環流路内の不純物濃度が増加するに従って、1回当りにより多く、排出装置によって排出される。したがって、再循環流路内の不純物を効率的に排出できる。
(5) 水素ガスおよび酸化ガスの反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池から排出される水素ガスを、前記燃料電池に再度供給する再循環流路と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、前記再循環流路内の不純物濃度を算出し、この算出した不純物濃度に応じて、前記再循環流路を流れるガスを排出する排出頻度を調整することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
(5)の発明によれば、(1)と同様の効果がある。
本発明によれば、燃料電池システムに、再循環流路内の窒素を含む不純物の濃度を算出する不純物濃度算出手段と、この不純物濃度に応じて、排出装置の排出頻度を調整する排出制御装置と、を設けた。これにより、再循環流路内に窒素を含む不純物が滞留した場合には、その不純物の濃度は不純物濃度算出手段により算出され、この不純物濃度に応じて、排出装置の排出頻度が調整されて、不純物が水素ガスとともに排出される。これにより、再循環流路内の不純物濃度を低くして、安定して発電できる。また、以上のように、再循環流路から排出されるガスの量は、排出装置の排出頻度によって調整される。これにより、単位時間当りに排出されるガスの量を調整することが可能となる。したがって、希釈器を大型化することなく、その希釈器に合わせて排出されるガスの量を調整できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム1のブロック図である。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、この燃料電池10に水素ガスや酸化ガスとしての空気を供給する供給装置20と、これら燃料電池および供給装置20を制御する制御装置30と、を有する。
燃料電池10は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陽極)およびカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。
このような燃料電池10は、アノード電極(陽極)側に水素ガスが供給され、カソード電極(陰極)側に酸素および窒素を含む空気が供給されると、これらの電気化学反応により発電する。また、この燃料電池10には、燃料電池10の電流を計測する燃料電池電流計31が接続されている。
供給装置20は、燃料電池10のカソード電極側に空気を供給するコンプレッサ21と、アノード電極側に水素ガスを供給する水素タンク22およびエゼクタ28と、排ガス処理装置29と、を含んで構成される。
コンプレッサ21は、エア供給路23を介して、燃料電池10のカソード電極側に接続されている。燃料電池10のカソード電極側には、エア排出路24が接続され、このエア排出路24の先端は、排ガス処理装置29に接続されている。エア排出路24のうち、燃料電池10のカソード電極と排ガス処理装置29との間には、背圧弁241が設けられている。
水素タンク22は、水素供給路25を介して、燃料電池10のアノード電極側に接続されている。この水素供給路25には、エゼクタ28が設けられている。燃料電池10のアノード電極側には、水素排出路26が接続され、この水素排出路26の先端は、排ガス処理装置29に接続されている。
この水素排出路26には、水素排出路26が分岐した再循環流路27が設けられており、この再循環流路27の先端はエゼクタ28に接続されている。これにより、再循環流路27は、燃料電池10から水素排出路26に排出される水素ガスを、エゼクタ28を介して燃料電池10に再度供給する。再循環流路27には、この再循環流路27内の水素濃度を計測する水素濃度検出装置32と、再循環流路27を流れるガスの温度を計測する再循環流路温度計33と、再循環流路27内のガスの圧力を計測する再循環流路圧力計34と、が設けられている。また、この水素排出路26のうち、再循環流路27との分岐点と排ガス処理装置29との間には、再循環流路27を流れるガスを排出する排出装置としてのパージ弁261が設けられている。
エゼクタ28は、水素排出路26に排出された水素ガスを、再循環流路27を通して回収し、燃料電池10に再度供給することにより、水素ガスを循環させている。
排ガス処理装置29は、燃料電池10から、背圧弁241およびパージ弁261を介して排出される空気および水素ガスを処理する。具体的には、エア排出路24を通して排出される空気で、水素排出路26を通して排出される水素ガスを希釈する希釈器や、この混合ガスの騒音を低減するサイレンサーなどを含んで構成される。
上述のコンプレッサ21、背圧弁241、およびパージ弁261などは、制御装置30により制御される。また、この制御装置30には、上述の燃料電池電流計31、水素濃度検出装置32、再循環流路温度計33、再循環流路圧力計34が接続されている。
燃料電池10で発電する手順は、次のようになる。
すなわち、パージ弁261を閉じておき、水素タンク22から、水素供給路25を介して、燃料電池10のアノード電極側に水素ガスを供給する。また、コンプレッサ21を駆動させることにより、エア供給路23を介して、燃料電池10のカソード電極側に空気を供給する。
燃料電池10に供給された水素ガスおよび空気は、発電に供された後、燃料電池10からアノード電極側の生成水などの残留水とともに、水素排出路26およびエア排出路24に流入する。このとき、パージ弁261は閉じているので、燃料電池10から排出される水素ガスは、再循環流路27に流入し、エゼクタ28に還流されて、燃料電池10に再度供給される。
その後、パージ弁261および背圧弁241を、適当な頻度および開度で開閉制御することにより、水素ガスおよび空気が、水素排出路26およびエア排出路24から、排ガス処理装置29を介して排出される。
図2は、制御装置30のブロック図である。
制御装置30は、不純物濃度算出手段としての窒素濃度算出手段41、および排出制御手段42を備える。
水素濃度検出装置32は、再循環流路27内の水素濃度を計測し、この計測値を制御装置30に送信する。
燃料電池電流計31は、燃料電池10で発電した発電電流を計測し、この計測値を制御装置30に送信する。
再循環流路温度計33は、再循環流路27を流れるガスの温度を計測し、この計測値を制御装置30に送信する。
再循環流路圧力計34は、再循環流路27内の圧力を計測し、この計測値を制御装置30に送信する。
また、制御装置30には、図示しないイグニッションスイッチが接続される。このイグニッションスイッチは、燃料電池車の運転席に設けられており、運転者の操作に従って、オン/オフ信号を制御装置30に送信する。制御装置30は、イグニッションスイッチのオン/オフに従って、燃料電池10の発電を行う。
窒素濃度算出手段41は、水素濃度検出装置32によって検出された水素濃度、および、再循環流路圧力計34によって計測された圧力に基づいて、再循環流路27内の窒素濃度を算出する。ここで、この窒素濃度算出手段41は、再循環流路27を流れるガスは、主に水素および窒素であるということに基づいて、再循環流路27内の水素濃度および圧力により、間接的に、再循環流路27内の窒素濃度を算出する。
排出制御手段42は、パージインターバル算出手段421、パージインターバル補正手段422、パージ量算出手段423、パージ量補正手段424、パージ弁制御手段425、および水素置換判断手段426を含んで構成される。
パージインターバル算出手段421は、パージ弁261が閉じた状態から開いた状態になるまでの時間をパージインターバルとして、このパージインターバルを、再循環流路温度計33で計測された再循環流路27内のガス温度、および燃料電池電流計31で計測された発電電流に基づいて算出する。
図3は、再循環流路27内のガス温度とパージインターバルとの関係を示す図であり、図4は、燃料電池10の発電電流とパージインターバルとの関係を示す図である。パージインターバルは、計測されたガス温度および発電電流のそれぞれの値に対応して決定される。
図3に示すように、パージインターバルは、ガスの温度が上昇するに従って長くなる。また、低温および高温の領域では、ガス温度の上昇に対して、パージインターバルの上昇は小さいが、中温の領域である図3中の帯域Aでは、ガス温度の上昇に略比例して、パージインターバルは急激に長くなる。
図4に示すように、パージインターバルは、発電電流が上昇するに従って短くなる。また、低電流および高電流の領域では、発電電流の上昇に対して、パージインターバルの字減少は小さいが、中間の電流の領域である図4中の帯域Bでは、発電電流の上昇に略比例して、パージインターバルは急激に短くなる。
パージインターバル算出手段421は、まず、これら図3および図4に基づいて、計測されたガス温度および発電電流のそれぞれの値に対応するパージインターバルを決定する。次に、パージインターバル算出手段421は、これら計測されたガス温度および発電電流に対応するパージインターバルを、予め定められた重みを付けて平均することにより、パージインターバルを算出する。
パージインターバル補正手段422は、窒素濃度算出手段41で算出された窒素濃度に応じて、パージインターバル算出手段421で算出されたパージインターバルを補正することにより、パージ弁261の排出頻度を調整する。
図5は、窒素濃度とパージインターバル補正係数との関係を示す図である。パージインターバル補正係数は、算出された窒素濃度の値に対応して決定される。
図5に示すように、パージインターバル補正係数は、0%の窒素濃度に対する値を1として、窒素濃度が増加するに従って減少する。
パージインターバル補正手段422は、まず、この図5に基づいて、算出された窒素濃度に対応するパージインターバル補正係数を算出する。次に、パージインターバル算出手段421で算出されたパージインターバルに、このパージインターバル補正係数を乗ずることにより、パージインターバルを補正する。
ここで、図5に示すように、パージインターバル補正係数は、窒素濃度が増加するに従って減少するように決定される。これにより、パージインターバル補正手段422は、窒素濃度が増加するに従って、パージインターバルを短く補正する。すなわち、パージインターバル補正手段422は、窒素濃度が増加するに従って、パージ弁261の排出頻度を増加させる。
パージ量算出手段423は、パージ弁261を所定の開度で開いた状態にする時間をパージ量として、このパージ量を、燃料電池電流計31で計測された発電電流および再循環流路温度計33で計測されたガスの温度に基づいて算出する。
図6は、再循環流路27のガス温度とパージ量との関係を示す図であり、図7は、燃料電池10の発電電流とパージ量との関係を示す図である。パージ量は、計測されたガス温度および発電電流のそれぞれの値に対応して決定される。
図6に示すように、ガス温度の増加に略比例して、パージ量は長くなる。
図7に示すように、発電電流の増加に略比例して、パージ量は長くなる。
パージ量算出手段423は、まず、これら図6および図7に基づいて、計測されたガス温度および発電電流のそれぞれの値に対応するパージ量を決定する。次に、パージ量算出手段423は、これら計測されたガス温度および発電電流に対応するパージ量を、予め定められた重みを付けて平均することにより、パージ量を算出する。
パージ量補正手段424は、窒素濃度算出手段41で算出された窒素濃度に応じて、パージ量算出手段423で算出されたパージ量を補正することにより、パージ弁261の1回当りの排出量を調整する。
図8は、窒素濃度とパージ量補正係数との関係を示す図である。パージ量補正係数は、算出された窒素濃度の値に対応して決定される。
図8に示すように、パージ量補正係数は、0%の窒素濃度に対する値を1として、窒素濃度が増加するに従って増加する。
パージ量補正手段424は、まず、この図8に基づいて、算出された窒素濃度に対応するパージ量補正係数を算出する。次に、パージ量算出手段423で算出されたパージ量に、このパージ量補正係数を乗ずることにより、パージ量を補正する。
ここで、図8に示すように、パージ量補正係数は、窒素濃度が増加するに従って、増加するように決定される。これにより、パージ量補正手段424は、窒素濃度が増加するに従って、パージ量を長く補正する。すなわち、パージ量補正手段424は、窒素濃度が増加するに従って、パージ弁261の1回当りの排出量を増加させる。
なお、パージ量算出手段423およびパージ量補正手段424で算出されるパージ量は、このパージ量でパージ弁261を制御した場合に、パージ弁261から排出された水素ガスの量が、希釈器で希釈可能な量を超えないものとする。
パージ弁制御手段425は、上述のパージインターバル算出手段421と、パージインターバル補正手段422と、パージ量算出手段423と、パージ量補正手段424と、によって算出または補正されたパージインターバルおよびパージ量で、パージ弁261を開閉制御する。
水素置換判断手段426は、燃料電池10および再循環流路27内の状態に応じて、水素置換完了フラグを“0”または“1”にセットする。
具体的には、水素置換判断手段426は、燃料電池10がアイドル停止または停止の状態である場合、および窒素濃度が予め設定された所定濃度(例えば、5%)よりも高い場合には、水素置換完了フラグを“0”にセットする。
また、水素置換判断手段426は、窒素濃度が上記所定濃度以下である場合には、水素置換完了フラグを“1”にセットする。
以上の燃料電池システム1の動作について、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、燃料電池10がアイドル停止または停止の状態であるか否かを、水素置換判断手段426によって判別し(ST1)、この判別が“YES”のときは、水素置換完了フラグを“0”とし(ST2)、この判別が“NO”のときは、ST3に移る。
ST3では、水素置換判断手段426により、水素置換完了フラグが“1”であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、後述のST6に移り、この判別が“NO”のときは、水素置換判断手段426により、窒素濃度算出手段41で算出された窒素濃度が、予め設定された所定濃度(例えば、5%)よりも大きいか否かを判別する(ST4)。この判別が“YES”のときは、後述のST10に移り、この判別が“NO”のときは、水素置換判断手段426により、水素置換完了フラグを“1”とし(ST5)、ST6に移る。
ST6では、パージインターバル算出手段421により、パージインターバル1を算出し、さらに、パージ量算出手段423により、パージ量1を算出し(ST7)、ST8に移る。ST8では、パージインターバル算出手段421により、ST6で算出されたパージインターバル1をパージインターバル2とし、さらに、パージ量算出手段423により、ST7で算出されたパージ量1をパージ量2とし(ST9)、ST17に移る。
ST10では、水素置換判断手段426により、水素置換完了フラグを“0”とし、ST11に移る。ST11では、パージインターバル算出手段421によりパージインターバル1を算出し、さらに、パージインターバル補正手段422によりパージインターバル補正係数を算出し(ST12)、ST13に移る。ST13では、パージインターバル補正手段422により、ST11および12で算出されたパージインターバル1にパージインターバル補正係数を乗じてパージインターバル2を算出し、ST14に移る。
ST14では、パージ量算出手段423によりパージ量1を算出し、さらに、パージ量補正手段424によりパージ量補正係数を算出し(ST15)、ST16に移る。ST16では、パージ量補正手段424により、ST14および15で算出されたパージ量1にパージ量補正係数を乗じてパージ量2を算出し、ST17に移る。
ST17では、パージ弁制御手段425により、パージインターバル2およびパージ量2でパージ弁261を開閉制御し、ST3に移る。
さらに、以上の燃料電池システム1の動作を図10のタイミングチャートを用いて説明する。
図10は、パージ弁制御手段425によるパージ弁261の制御例を示すタイミングチャートであり、時刻tを、燃料電池10が始動された時刻として、この時刻t以降のパージ弁261の開度、パージ弁261から排出される水素濃度、および再循環流路27内の窒素濃度の変化を示している。
まず、時刻tでは、燃料電池10の始動直後であり、停止している間にカソード電極側からアノード電極側に侵入した窒素が再循環流路27内に滞留しているため、再循環流路27内の窒素濃度は所定濃度よりも高い。このため、水素置換完了フラグは“0”となる。
時刻t〜tでは、再循環流路内の窒素濃度に応じて、パージインターバルおよびパージ量が調整されながら、パージ弁261の開閉制御が行われる。上述のように、窒素濃度が増加するに従って、パージインターバルは短く補正され、パージ量は長く補正される。
以上のようにパージ弁261を開閉制御することにより、再循環流路内の窒素濃度は、次第に減少する。また、パージインターバルおよびパージ量を補正することにより、パージ弁261から排出されるガスの水素濃度の最大値は、図10に示すように、大きく変化することがない。
時刻tにおいて、再循環流路27内の窒素濃度が所定濃度以下になると、水素置換完了フラグは“1”となる。
時刻t以降においては、窒素濃度に応じてパージインターバルおよびパージ量は補正されない。これにより、パージインターバルおよびパージ量は、窒素濃度とは無関係に、発電電流とガス温度とに基づいて決定される。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) 燃料電池システム1に、再循環流路27内の窒素の濃度を算出する窒素濃度算出手段41と、この窒素濃度に応じて、パージ弁261のパージインターバルを調整する排出制御手段42と、を設けた。
これにより、再循環流路27内に窒素が滞留した場合には、その窒素濃度は窒素濃度算出手段41により算出され、この窒素濃度に応じて、パージ弁261のパージインターバルが調整されて、窒素が水素ガスとともに排出される。これにより、再循環流路27内の窒素濃度を低くして、安定して発電できる。
また、以上のように、再循環流路27から排出されるガスの量は、パージ弁261のパージインターバルによって調整される。これにより、単位時間当りに排出されるガスの量を調整することが可能となる。したがって、希釈器を大型化することなく、その希釈器に合わせて排出されるガスの量を調整できる。
(2) パージ弁261は、ガスに含まれる窒素の濃度に応じて、パージインターバルおよびパージ量を調整する。したがって、例えば、窒素濃度が増加するに従って、パージ量を増加させることにより、速やかに窒素濃度を低下させることができる。
(3) 再循環流路27内の窒素は、この再循環流路27内の窒素濃度が増加するに従って、より頻繁に、パージ弁261によって排出される。したがって、再循環流路27内の窒素を効率的に排出できる。
(4) 再循環流路27内の不純物は、この再循環流路27内の窒素濃度が増加するに従って、1回当りにより多く、パージ弁261によって排出される。したがって、再循環流路27内の窒素を効率的に排出できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、水素濃度検出装置32によって検出された水素濃度、および、再循環流路圧力計34によって計測された圧力に基づいて、窒素濃度算出手段41で窒素濃度を算出したが、これに限らない。
例えば、燃料電池のアノード電極とカソード電極との差圧を計測し、この差圧に基づいて単位時間当りにカソード電極側からアノード電極側に透過する窒素の透過率を算出し、これにより、再循環流路内の窒素濃度を算出してもよい。また、このように電極間の差圧に基づいて窒素濃度を算出する場合には、電極間の膜の水分量および温度などをさらに計測し、これらの計測値に基づいて、窒素の透過率を補正してもよい。
また、本実施形態では、パージ弁261を所定の開度で開いた状態にする時間をパージ量としたが、これに限らない。例えば、所定の時間、パージ弁を開く開度をパージ量としてもよい。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムのブロック図である。 前記実施形態に係る燃料電池システムの制御装置のブロック図である。 前記実施形態に係る再循環流路のガス温度とパージインターバルとの関係を示す図である。 前記実施形態に係る燃料電池の発電電流とパージインターバルとの関係を示す図である。 前記実施形態に係る窒素濃度とパージインターバル補正係数との関係を示す図である。 前記実施形態に係る再循環流路のガス温度とパージ量との関係を示す図である。 前記実施形態に係る燃料電池の発電電流とパージ量との関係を示す図である。 前記実施形態に係る窒素濃度とパージ量補正係数との関係を示す図である。 前記実施形態に係る燃料電池システムのフローチャートである。 前記実施形態に係るパージ弁の制御例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池
20 供給装置
27 再循環流路
261 パージ弁(排出装置)
30 制御装置
41 窒素濃度算出手段(不純物濃度算出手段)
42 排出制御手段
421 パージインターバル算出手段
422 パージインターバル補正手段
423 パージ量算出手段
424 パージ量補正手段
425 パージ弁制御手段
426 水素置換判断手段

Claims (5)

  1. 水素ガスおよび酸化ガスの反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される水素ガスを、前記燃料電池に再度供給する再循環流路と、を備える燃料電池システムであって、
    前記再循環流路を流れるガスを排出する排出装置と、
    前記再循環流路内の不純物濃度を算出する不純物濃度算出手段と、
    前記不純物濃度に応じて、前記排出装置の排出頻度を調整する排出制御手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記排出制御手段は、前記不純物濃度に応じて、前記排出装置の1回当りの排出量を調整することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記排出制御手段は、前記不純物濃度が増加するに従って、前記排出装置の排出頻度を増加させることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記排出制御手段は、前記不純物濃度が増加するに従って、前記排出装置の1回当りの排出量を増加させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 水素ガスおよび酸化ガスの反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される水素ガスを、前記燃料電池に再度供給する再循環流路と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記再循環流路内の不純物濃度を算出し、
    この算出した不純物濃度に応じて、前記再循環流路を流れるガスを排出する排出頻度を調整することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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