JP2007292316A - 油圧回路の自己診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の装置を利用して、油圧回路内に設けられた制御弁や可変容量型油圧ポンプの故障を的確にかつ自動的に診断する。
【解決手段】油圧回路の可変容量型油圧ポンプ10や電子制御式の制御弁16の故障を診断する装置。コントローラ30を通常制御モードと故障診断モードとに切換可能に構成する。故障診断モードでは、油圧ポンプ10以外の油圧機器は停止させたまま油圧ポンプ10の吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号を出力し、あるいは、ポンプ吐出流量を一定にして制御弁16に特定の故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力する動作を行う。この時のポンプ吐出圧を圧力センサ20で検出し、その検出値に基づいて油圧ポンプ10や制御弁16の故障の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベルや油圧クレーン等に設けられる油圧回路の故障を自動的に診断するための装置に関するものである。
一般に、油圧ショベル等に設けられた油圧回路において、故障が生じた場合、その故障個所を迅速に特定し、対応することが望まれる。ここで従来は、上記故障が生じた場合、その診断を行うための計測機器等を油圧回路に付加した上で、サービスマンが手動で特定の運転操作を行い、この時の油圧回路の状態を上記計測機器等で検出してその値から故障の有無を判断するといったことが行われている。
上記のような従来の手法では、特別な計測機器等を油圧回路に付加する作業が必要であるため、迅速な故障診断は望めず、またコストアップは避けられない。しかも、このような計測機器等の付加作業や、故障診断のための特別な運転操作を行うためには、油圧回路の構成にかなり熟知している必要があり、限られたサービスマンしか対応できない不具合もある。
なお、上記のような故障診断を行う装置として、特開平2−168004号公報には、リリーフ弁及びそのリリーフ時に可変容量型油圧ポンプの吐出流量を低減させるカットオフ弁を備えた油圧回路において、その運転中におけるポンプ吐出圧の検出値やリリーフ弁戻り回路での流量検出値に基づいて上記リリーフ弁やカットオフ弁の故障の有無を判定するようにしたものが開示されている。しかし、油圧ポンプの吐出圧は、可変容量型油圧ポンプから吐出される作動油の流量を制御する流量制御弁や流路を切換える方向制御弁の作動、あるいは、可変容量型油圧ポンプの容量変化によって変化するので、運転中に上記吐出圧等の検出を行うだけでは、上記各制御弁や油圧ポンプ自体の故障を診断することは到底不可能である。
本発明は、このような事情に鑑み、既存の装置を利用して、油圧回路内に設けられた流量制御弁や電磁切換弁といった制御弁、あるいは可変容量型油圧ポンプの故障を的確にかつ自動的に診断することができる油圧回路の自己診断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、電子制御式の可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプの吐出流量を変化させるための制御信号を出力する制御手段とを備えた油圧回路の上記可変容量型油圧ポンプの故障を診断する装置であって、上記制御手段を、通常の制御動作を行う通常制御モードと上記可変容量型油圧ポンプ以外の油圧機器は停止させたまま上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号を出力する故障診断モードとに切換可能に構成するとともに、上記可変容量型油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、上記故障診断モードにおいて実際に上記特定の変化を与えるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出されるポンプ吐出圧に基づいて上記可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定する故障判定手段とを備えたものである。
この構成において、上記制御手段を故障診断モードに切換えると、この制御手段からポンプ故障診断用の制御信号が出力されるとともに、この出力時のポンプ吐出圧が検出される。ここで、油圧ポンプが正常である場合には、上記制御信号に追従してポンプ吐出流量及び吐出圧が変化するはずであるから、この吐出圧の検出値に基づき、可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定することができる。
例えば、上記故障診断モードにおける制御信号の出力時に検出されるポンプ吐出圧と予め設定された吐出圧標準値とを比較し、この比較に基づいて上記可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定することが可能である。
また本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給される作動油の流れ状態を制御するための電子制御式の制御弁と、この制御弁を作動させるための制御信号を出力する制御手段とを備えた油圧回路の上記制御弁の故障を診断する装置であって、上記制御手段を、通常の制御動作を行う通常制御モードと油圧ポンプの吐出流量が一定な状態で上記制御弁に対して特定の故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力する故障診断モードとに切換可能に構成するとともに、上記油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、上記故障診断モードにおいて実際に上記制御弁に上記故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出される吐出圧に基づいて当該制御弁が故障であるか否かを判定する故障判定手段とを備えたものである。
この構成において、上記制御手段を故障診断モードに切換えると、この制御手段から制御弁故障診断用の制御信号が出力されるとともに、この出力時のポンプ吐出圧が検出される。ここで、上記制御弁が正常である場合には、上記制御信号に追従して油圧ポンプの吐出油の流れ状態ひいては吐出圧が変化するので、この吐出圧の検出値に基づき、可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定することができる。
また本発明は、可変容量型油圧ポンプ及び制御弁の双方について故障診断をすることも可能である。この場合、まず制御弁の診断を行ってその故障がないことを確認してから、可変容量型油圧ポンプの故障を診断すれば、後者の診断をより適正に行うことができる。
従って、このような診断を行う装置としては、制御手段を、通常の制御動作を行う通常制御モードと、可変容量型油圧ポンプの吐出流量が一定な状態で上記制御弁に対して特定の故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力する動作と上記可変容量型油圧ポンプ以外の油圧機器は停止させたまま上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号を出力する動作とを順に行う故障診断モードとに切換可能に構成するとともに、上記可変容量型油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、上記故障診断モードで実際に上記制御弁に上記故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出されるポンプ吐出圧に基づいて当該制御弁が故障であるか否かを判定し、かつ、この制御弁が正常であると判定した場合において、上記故障診断モードで実際に上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出されるポンプ吐出圧に基づいて上記可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定する故障判定手段とを備えたものが好適である。
本発明において、故障診断の対象となる制御弁としては、開口面積が調節可能な電子制御式の流量制御弁や、上記油圧ポンプから吐出される作動油の流路を切換える電磁切換弁等が挙げられる。
流量制御弁については、上記故障診断動作として上記流量制御弁の開口面積を連続的に変化させるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、当該制御信号の出力時に検出されるポンプ吐出圧と予め設定された吐出圧標準値との比較に基づいて上記流量制御弁が故障であるか否かを判定するように上記故障判定手段を構成すれば、上記流量制御弁の静特性に異常があるか否かを判定することが可能であり、また、上記故障診断動作として上記流量制御弁の開口面積を不連続的に切換えるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、この制御手段の制御信号の出力に伴う上記油圧ポンプの吐出圧の検出値の変化速度が予め設定された速度よりも遅い場合に故障であると判定するように上記故障判定手段を構成すれば、上記流量制御弁の動特性に異常があるか否かを判定することが可能である。
電磁切換弁については、上記故障診断動作として上記電磁切換弁に切換動作を行わせるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、この制御手段の制御信号の出力時に検出されるポンプ吐出圧と予め設定された標準値との比較に基づいて上記電磁切換弁が故障であるか否かを判定するように上記故障判定手段を構成してもよいし、この制御手段の制御信号の出力に伴う上記油圧ポンプの吐出圧の検出値の変化速度が予め設定された速度よりも遅い場合に故障であると判定するように上記故障判定手段を構成してもよい。
なお、上記各装置における故障診断モードでの故障診断時において、油圧ポンプの下流側に設けられたコントロールバルブについては、これを例えば中立位置に戻しておくようにすればよいが、このコントロールバルブの操作を可能にするアンロック状態と当該操作を不能にするロック状態とに切換えられる操作ロック手段を備えるようにすれば、故障診断モードでは当該操作ロック手段をロック状態にすることにより、故障診断時に誤ってコントロールバルブが操作されてしまう不都合を回避することができる。このコントロールバルブの操作ロックを行うには、例えば運転者によるレバー操作そのものを不能にするようにしてもよいし、運転者の操作に連動してコントロールバルブが作動するのを阻止するようにしてもよい。
さらに、上記制御手段が故障診断モードに切換えられたときに上記操作ロック手段を上記ロック状態に切換えるロック制御手段を備えるようにすれば、故障診断時にはコントロールバルブの操作が確実にロックされる。
以上のように本発明は、油圧回路の制御手段を通常制御モードと故障診断モードとに切換可能に構成し、故障診断モードでは、可変容量型油圧ポンプの吐出流量を変化させ、あるいは制御弁を動作させるための特別な制御信号を出力し、この時に検出されるポンプ吐出圧に基づいて故障の有無を判定するようにしたものであるので、既存の装置を利用した簡素な構成で、油圧回路内に設けられた制御弁や可変容量型油圧ポンプの故障を的確にかつ自動的に診断することができる効果がある。
本発明の第1の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1に示す油圧回路は、可変容量型油圧ポンプ10を備え、そのレギュレータ11に制御信号が入力されることにより、吐出流量が電子制御可能となっている。当該ポンプ10の吐出口には、タンクに通ずるセンターバイパスライン12が接続され、このセンターバイパスライン12に沿って油圧パイロット切換弁(コントロールバルブ)14A,14B及び電子制御式(図例では電磁制御油圧パイロット操作式;本発明では単なる電磁操作式であってもよい。)の流量制御弁16が直列に配されている。
油圧パイロット切換弁14A,14Bは、図略の遠隔制御弁(リモコン弁)における操作レバーの操作によって発生するパイロット圧の供給を受け、このパイロット圧によってスプール位置が切換えられることにより作動油の流れ状態を変化させるものである。具体的に、油圧パイロット切換弁14A(14B)は、パイロット圧の供給を受けていない状態では図の中立位置を保ち、この位置では、油圧シリンダ19A(19B)のヘッド側室及びロッド側室をブロックするとともに、可変容量型油圧ポンプ10からの吐出油をそのままセンターバイパスライン12に通す。これに対し、一方の側(図では左側)のパイロットポートにパイロット圧が供給されると、図の左位置に切換えられ、油圧ポンプ10からの吐出油を油圧シリンダ19A(19B)のヘッド側室に導くとともに、ロッド側室内をタンクに連通する。逆に、他方の側(図では右側)のパイロットポートにパイロット圧が供給された場合には、図の右位置に切換えられ、油圧ポンプ10からの吐出油を油圧シリンダ19A(19B)のロッド側室に導くとともに、ヘッド側室内をタンクに連通する。
流量制御弁16は、ソレノイド17を有し、このソレノイド17に入力される制御信号によって流路面積(開口面積)が調節されるようになっている。すなわち、この流量制御弁16は、各油圧シリンダ19A,19Bのブリードオフ制御を行うためのものである。
なお、図1において18はメインリリーフ弁である。
上記可変容量型油圧ポンプ10と油圧パイロット切換弁14Aとの間のセンターバイパスライン12には、当該油圧ポンプ10の吐出圧を検出するポンプ圧力センサ(吐出圧検出手段)20が設けられている。また、油圧パイロット切換弁14Aのパイロットラインには、そのパイロット圧を検出するパイロット圧力センサ22A,24Aが設けられ、同様に油圧パイロット切換弁14Bのパイロットラインには、そのパイロット圧を検出するパイロット圧力センサ22B,24Bが設けられている。そして、これらの圧力センサ20,22A,…の検出信号がコントローラ30に入力されるようになっている。
コントローラ30は、マイクロコンピュータまたは適当な論理回路の組み合わせによって構築が可能なものであり、通常の制御動作を行う通常制御モードと、故障診断モード(この実施の形態では流量制御弁16及び可変容量型油圧ポンプ10の故障を診断するモード)とに切換可能に構成されている。そして、そのモード切換を行わせるためのモード切換スイッチ26、及び、故障診断結果を表示するための表示装置27がコントローラ30に接続されている。これらモード切換スイッチ26及び表示装置27は、油圧回路の運転を行う場所、例えば油圧ショベルの運転室に設けるようにすればよい。また、コントローラ30自体にモード切換用のスイッチを設けるようにしてもよい。
上記コントローラ30は、その機能構成として、図2に示すような制御信号出力手段32、標準値記憶手段34、及び故障判定手段36を備えている。
制御信号出力手段(制御手段)32は、通常制御モードにおいては、各圧力センサ20,22A,…から入力される検出信号に基づき、上記流量制御弁16のソレノイド17やレギュレータ11に制御信号を出力してその作動を制御する。故障診断モードにおいては、可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量を一定に保った状態で流量制御弁16に特定の故障診断用動作を行わせる制御信号をソレノイド17に出力する動作を行い、次いで、この流量制御弁16の流路面積を一定に保った状態で可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号をレギュレータ11に出力する動作を行う。その具体的な内容については後に詳述する。
標準値メモリ34は、上記故障診断モードにおいて、上記流量制御弁16が正常であると仮定した場合に、これに特定の故障診断用動作を行わせる制御信号をソレノイド17に出力したときに検出されるべきポンプ吐出圧の値(すなわち制御弁診断用の吐出圧標準値)と、上記可変容量型油圧ポンプ10が正常であると仮定した場合に、その吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号をレギュレータ11に出力したときに検出されるべきポンプ吐出圧の値(すなわちポンプ診断用の吐出圧標準値)とを格納したものである。
故障判定手段36は、故障診断モードにおいて、次のような判定動作を行うものである。
・上記制御弁診断用の吐出圧標準値と、実際に上記流量制御弁16に上記故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力したときの圧力センサ20による吐出圧検出値との比較に基づいて、当該制御弁16が故障であるか否かを判定する。
・流量制御弁16が正常であると判定した場合において、上記ポンプ診断用の吐出圧標準値と、実際に上記可変容量型油圧ポンプ10に特定の変化を与えるための制御信号を出力したときの圧力センサ20による吐出圧検出値との比較に基づいて、上記可変容量型油圧ポンプ10が故障であるか否かを判定する。
次に、このコントローラ30が各モードにおいて行う具体的な制御動作を説明する。
A)通常制御モード
このモードでは、オペレータによる操作レバーの操作内容に見合った流量制御を行う。具体的には、パイロット圧力センサ22A,24A,22B,24Bから出力されるパイロット圧検出信号に基づき、操作レバーの操作方向及び操作量を把握し、それに見合った吐出流量が得られるように、圧力センサ20の検出信号に基づいて可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量をフィードバック制御するとともに、流量制御弁16の流路面積を適宜調節してブリードオフ制御を行う。
B)故障診断モード
このモードでは、以下の順で流量制御弁16及び可変容量型油圧ポンプ10の故障診断を行う。
(丸数字1) 流量制御弁16の静特性診断(図3)
この診断は、操作レバーを戻してコントロールバルブであるパイロット切換弁14A,14Bを中立位置に保った状態で行う。ここで、後述のように操作レバーをロックしたりパイロット圧油を直接タンクに逃がしたりすることによりパイロット切換弁14A,14Bを中立位置に固定する手段を設けておくことが、より好ましい。
診断は、可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量を一定に保持した状態で、流量制御弁16の流路面積(開口面積)を徐々に(連続的に)減少させるような制御信号を出力することにより、行う。具体的に、この実施の形態では、図3(a)に示すように、時刻t1に至るまでは流量制御弁16の開口面積を最大にし、時刻t1から時刻t2までの期間に所定の第1勾配で開口面積を直線的に減少させ、時刻t2から時刻t3までの間に上記第1勾配よりも小さい第2勾配で開口面積を直線的に減少させて最終的に全閉とさせるような指令信号(制御信号)をソレノイド17に出力する。
このとき、流路制御弁16が正常であって上記制御信号に正確に対応する動作を行うならば、圧力センサ20によって検出される値Pは、図3(b)の一点鎖線に示すように、時刻t1に至るまでは中立圧損に対応する圧力P1を維持し、時刻t1から次第に増大してメインリリーフ弁18の設定圧力P2に達してから上昇率が減少し、時刻t3以降は上記設定圧力P2よりも少し高い圧力で収束するはずである。すなわち、この一点鎖線で示される値が、標準値メモリ34で記憶されている制御弁静特性診断用の吐出圧標準値である。
そこで、故障判定手段36は、この標準値と、上記制御信号が出力されているときに実際に検出される圧力検出値Pとを時々刻々比較し、その差が終止一定の範囲内に収まっている場合(すなわち同図(b)の網目領域内に圧力検出値の軌跡が収まっている場合)には、この静特性に関して正常であると判定し、それ以外の場合には故障ありと判定する。さらに、後者の場合、どの時点で検出値Pが上記網目領域をはみ出したかによって、故障個所を特定する。具体的には次の通りである。
(a) 圧力検出値Pの初期値が圧力値P1から大きくずれている場合→中立圧損に異常があると判定する。
(b) 時刻t1〜t3の期間で圧力検出値Pが網目領域からはみ出した場合→流路制御弁16の静的ストローク動作に異常があると判定する。
(c) 圧力検出値Pの収束値が標準値の最終値から大きくずれている場合→メインリリーフ弁18の設定圧力に異常があると判定する。
故障判定手段36は、この診断に関し、正常であるか否かの判定結果、さらに、異常であると判定した場合にはその故障判定項目と異常度合い(標準値と検出値Pとの差の大きさ)を表示装置27に表示させる。
なお、この診断での流量制御弁16の開口面積の変動のさせ方は図3(a)に示したものに限らず、種々の設定が可能である。
(丸数字2) 流量制御弁16の動特性診断(図4)
この診断も、前記静特性診断と同様、パイロット切換弁14A,14Bを中立位置に固定し、かつ、可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量を一定に保持した状態で、流量制御弁16の開口面積を減少させることにより行う。ただし、ここでは、開口面積を徐々に減少させるのではなく、図4(a)に示すように、開口面積を不連続的に変化させる(この実施の形態ではいきなり全閉にする)ような指令信号(制御信号)をソレノイド17に出力する。
ここで、上記全閉指令を出したときの時刻tを0とすると、流路制御弁16が正常である場合には、t=0の時点から圧力検出値Pが急速に上昇し、その後減衰振動してリリーフ設定圧よりも少し高い圧力で収束する特性を示すはずである。そこで、t=0の時点から、実際の圧力検出値Pが予め設定された基準圧力(<リリーフ設定圧)に至るまでに要した時間Tdを計測し、この時間Tdが所定値以下である場合には、流量制御弁16の動特性に関して正常であると判定し、それ以外の場合には故障ありと判定する。
なお、この実施の形態では、故障診断用動作として流量制御弁16を急速に閉じる動作を行わせる制御信号を出力するようにしているが、逆に流量制御弁16を急速に開くような動作を行わせる制御信号を出力するようにしてもよい。
(丸数字3) 可変容量型油圧ポンプ10の診断(図5)
この診断は、流量制御弁16に故障がない場合において、上記と同様にパイロット切換弁14A,14Bを中立位置に固定し、かつ、流量制御弁16の開口面積を一定に保持した状態で、可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量を徐々に増減させるような制御信号をレギュレータ11に出力することにより、行う。この増減のさせ方は適宜設定が可能であるが、この実施の形態では、図5(a)に示すように、吐出流量を一定の勾配で増加させ、所定流量を維持した後、一定の勾配で減少させるような吐出量指令信号(制御信号)をレギュレータ11に出力する。
このとき、可変容量型油圧ポンプ10が正常であって上記制御信号に正確に対応する動作を行うならば、圧力センサ20によって検出される値Pは、図5(b)の一点鎖線に示すように、上記吐出量指令信号にほぼ沿った変化をするはずである。すなわち、この一点鎖線で示される値が、標準値メモリ34で記憶されているポンプ診断用の標準値である。
そこで、故障判定手段36は、この標準値と、上記制御信号が出力されているときに実際に検出される圧力検出値Pとを時々刻々比較し、その差が終止一定の範囲内に収まっている場合(すなわち同図(b)の網目領域内に圧力検出値の軌跡が収まっている場合)には、可変容量型油圧ポンプ10の吐出流量特性が正常であると判定し、それ以外の場合には故障ありと判定する。
このような装置によれば、通常の制御モードとは別の故障診断モードを設け、このモードで流量制御弁16や可変容量型油圧ポンプ10に特別な故障診断用の動作を行わせることにより、既存の圧力センサ20のみを用いて流量制御弁16や可変容量型油圧ポンプ10の故障の有無を的確に判断することができる。特に、この実施の形態では、まず流量制御弁16の故障の有無を判定し、この流量制御弁16に故障がないことを確認してから、可変容量型油圧ポンプ10の故障診断を行うようにしているので、可変容量型油圧ポンプ10のみの故障診断を行うよりも適正な診断ができる。
ただし、本発明は、流量制御弁16の故障診断のみを行う場合、あるいは可変容量型油圧ポンプ10の故障診断のみを行う場合にも適用可能であることはいうまでもない。前者の場合、油圧ポンプは必ずしも可変容量型でなくてもよく、定容量型のものであってもよい。
第2の実施の形態を図6に示す。ここでは、可変容量型油圧ポンプ10の吐出口に対し、油圧パイロット切換弁14A,14Bが並列に接続されており、可変容量型油圧ポンプ10の吐出口とタンクとの間に流量制御弁16が設けられている。すなわち、この流量制御弁16は、油圧パイロット切換弁14A,14Bよりも手前側に設けられているが、前記第1の実施の形態で示した流量制御弁16と同様、ブリードオフ制御を行う役割を果たす。
このような油圧回路においても、前記第1の実施の形態で示した制御動作と全く同様の動作によって、通常制御モード及び故障診断モードを実行することができる。
次に、第3の実施の形態を図7〜図9に基づいて説明する。
図7に示す油圧回路は、前記第1の実施の形態で示したアタッチメント用の油圧シリンダ19A,19Bに加え、車両(例えば自走式クレーンの車両)を走行させるための左右の油圧モータ42A,42Bを駆動する構成となっており、その手段として、2つの可変容量型油圧ポンプ10A,10B及び2本のセンターバイパスライン12A,12Bを備えている。各可変容量型油圧ポンプ10A,10Bも図示はしていないが吐出流量調節用のレギュレータを備えている。そして、センターバイパスライン12Aには、これに沿って油圧パイロット切換弁40A,14A及び電磁制御油圧パイロット操作式の流量制御弁16Aがこの順で直列に配されており、センターバイパスライン12Bには、これに沿って油圧パイロット切換弁40B,14B及び電磁制御油圧パイロット操作式の流量制御弁16Bがこの順で直列に配されている。
油圧パイロット切換弁14A,14B及び流量制御弁16A,16Bは、それぞれ、前記第1の実施の形態で示した油圧パイロット切換弁14A,14B及び流量制御弁16と全く同等の制御動作をするものであり、この第3の実施の形態ではその説明を省略する。
油圧パイロット切換弁40A,40Bは、それぞれ油圧モータ42A,42Bの回転方向及び回転速度を制御するために設けられたものである。具体的に、油圧パイロット切換弁40A(40B)は、パイロット圧の供給を受けていない状態では図の中立位置を保ち、この位置では、油圧モータ42A(42B)の両ポートをタンクに連通する(すなわち中立フリーの状態にする)とともに、可変容量型油圧ポンプ10Aまたは10Bからの吐出油をそのままセンターバイパスライン12A(12B)に通す。これに対し、いずれかのパイロットポートにパイロット圧が供給されると、図の左位置または右位置に切換えられ、前記吐出油を油圧モータ42Aの一方のポートに導くとともに、他方のポートをタンクに連通する。
なお、図7において18A,18Bはそれぞれ可変容量型油圧ポンプ10A,10Bの吐出側に接続されたメインリリーフ弁である。
前記センターバイパスライン12Bは、そのまま可変容量型油圧ポンプ10Bの吐出口に接続されているのに対し、センターバイパスライン12Aと両可変容量型油圧ポンプ10A,10Bの間には電磁切換弁28が介設されている。この電磁切換弁28は、後述の「通常制御モード」で説明するように、両油圧モータ42A,42Bを同時駆動して走行している最中に油圧シリンダ19A,19Bの少なくとも一方を操作したときの走行直進性を確保するために設けられたものである。具体的に、この電磁切換弁28は、そのソレノイド28aに制御信号が入力されていないオフの位置(図の右位置)では、可変容量型油圧ポンプ10Aの吐出口のみをセンターバイパスライン12Aに接続する一方、ソレノイド28aに制御信号が入力されたオンの位置(図の左位置)では、可変容量型油圧ポンプ10Bの吐出口をセンターバイパスライン12Aに接続するとともに、可変容量型油圧ポンプ10Aの吐出口を特設のバイパスライン13を介して各油圧パイロット切換弁14A,14Bの入力ポート(各油圧パイロット切換弁14A,14Bが図の左位置に切換えられた状態で油圧シリンダ19A,19Bのヘッド側室に通ずるポート)に接続し、かつ、両バイパスライン12A,13同士を微小開口面積をもつ絞りを介して連通する流路を有している。
各可変容量型油圧ポンプ10A,10Bの吐出側には、その吐出圧を検出するポンプ圧力センサ(吐出圧検出手段)20A,20Bが設けられ、各油圧パイロット切換弁14A,14B,40A,40Bの図略のパイロットラインにも、そのパイロット圧を検出するパイロット圧力センサ22(図8)が設けられている。そして、これらの圧力センサ20,22の検出信号がコントローラ30に入力されるようになっている。
このコントローラ30も、前記第1の実施の形態のものと同様、通常の制御動作を行う通常制御モードと、故障診断モード(この実施の形態では電磁切換弁28の故障を診断するモード)とに切換可能に構成され、その機能構成として、前記図2に示したものと同様の制御信号出力手段32、標準値記憶手段34、及び故障判定手段36を備えている。
このコントローラ30が各モードにおいて行う具体的な制御動作は次の通りである。
A)通常制御モード
この実施の形態でも、パイロット圧力センサ22から出力されるパイロット圧検出信号に基づいて操作レバーの操作方向及び操作量を把握し、それに見合った吐出流量が得られるように、圧力センサ20A,20Bの検出信号に基づいて可変容量型油圧ポンプ10A,10Bの吐出流量をフィードバック制御するとともに、流量制御弁16の流路面積を適宜調節してブリードオフ制御を行う点は、前記第1の実施の形態と共通であるが、これに加えてこの第3の実施の形態では、運転状態に応じて電磁切換弁28のオンオフ切換制御を行う。
まず、油圧シリンダ19A,19Bによるアタッチメントの駆動のみを行う場合、あるいは、油圧モータ42A,42Bの駆動による車両走行のみを行う場合には、電磁切換弁28をオフにする。すなわち、図7の右位置に切換える。これにより、可変容量型油圧ポンプ10Aの吐出油は一方の側の油圧モータ42Aまたは油圧シリンダ19Aのみに供給され、可変容量型油圧ポンプ10Bの吐出油は他方の側の油圧モータ42Bまたは油圧シリンダ19Bのみに供給される。従って、油圧モータ42Aまたは油圧シリンダ19Aへの供給流量を制御するには可変容量型油圧ポンプ10Aの吐出流量及び流量制御弁16Aの流路面積を調節すればよく、油圧モータ42Bまたは油圧シリンダ19Bへの供給流量を制御するには可変容量型油圧ポンプ10Bの吐出流量及び流量制御弁16Bの流路面積を調節すればよい。
ところが、走行中に油圧シリンダ19Aまたは油圧シリンダ19Bを作動させるような場合、例えば、車両の直進を目的として油圧モータ42A,42Bに同等の流量で作動油供給を行っている状態で油圧シリンダ19Aを作動させるような場合には、この油圧シリンダ19Aに作動油を供給する分だけ油圧モータ42Aへの供給流量が減ってバランスが崩れるため、左右の操作レバーを同じ量だけ操作しても油圧モータ42B側の回転速度が勝って曲進してしまう不都合が生じる。そこで、このような場合には、コントローラ30がソレノイド28aに制御信号を出力して電磁切換弁28をオンに切換える。すなわち、図の左位置に切換える。これにより、油圧シリンダ19Aまたは19Bに対しては主として可変容量型油圧ポンプ10Aの吐出油がバイパスライン13を通じて供給されることになり、両油圧モータ42A,42Bには可変容量型油圧ポンプ10Bから同等の流量で作動油が供給されることになる。従って、油圧シリンダ19A,19Bの作動にかかわらず、油圧モータ42A,42Bの駆動による走行の直進性が確保される。
B)故障診断モード
このモードでは、以下の要領で電磁切換弁28の故障診断を行う。
まず、前記第1の実施の形態で示したと同様にして、各油圧パイロット切換弁14A,14B,42A,42Bを中立位置に保ち、可変容量型油圧ポンプ10A,10Bの吐出流量を一定に保持し、かつ、電磁切換弁28のソレノイド28aはオフにした状態で、流量制御弁16Aの流路面積(開口面積)を減少させてほぼ全閉の状態にする(図9の時刻ta)。その後、上記ソレノイド28aをオンに切換え(同図時刻tb)、一定時間が経過してからオフに戻す(同図時刻tc)。
このとき、電磁切換弁28が正常であって上記制御信号に正確に対応する動作を行うならば、圧力センサ20Aによって検出される値Pは、図9下段の曲線に示すように、時刻ta〜tbの間はメインリリーフ弁18Aの設定圧と略等しい圧力を維持し、時刻tbから急降下し、時刻tcから急上昇する筈である。すなわち、この曲線で示される値が、標準値メモリ34で記憶されている電磁切換弁診断用の標準値である。
そこで、故障判定手段36は、この標準値と、上記制御信号が出力されているときに実際に検出される圧力検出値Pとを時々刻々比較し、その差が終止一定の範囲内に収まっている場合には、電磁切換弁28が正常であると判定し、それ以外の場合には故障ありと判定する。そして、この判定結果、及び、故障と判定した場合の当該故障の度合い(標準値と検出値との差の大きさ)を表示装置27に表示させる。
なお、このような標準値と検出値との比較による故障判断ではなく、例えば時刻tbからの圧力検出値Pの降下速度、あるいは時刻tcからの圧力検出値Pの上昇速度が一定速度よりも遅い場合に電磁切換弁28が故障であると判定するようにしてもよい。
以上のように、本発明において診断対象となる制御弁は、流量制御弁であると切換弁であるとを問わず、その作動によってポンプ吐出圧が変化する制御弁に広く適用が可能である。例えば、メータイン制御やメータアウト制御を行うための流量制御弁や、合流切換を行うための電磁切換弁等の故障診断にも、本発明を適用することができる。
また、上記各実施形態において、故障診断を行う際には、油圧ポンプ10の下流側のコントロールバルブ(図例では油圧パイロット切換弁14A,14B等)を中立位置に保つようにするが、この故障診断時に誤ってコントロールバルブが中立位置から操作されないように、コントロールバルブの操作を可能にするアンロック状態と不能にするロック状態とに切換えられるロック切換手段を設けて、故障診断時にはこのロック切換手段をロック状態に切換えるようにすることが好ましい。コントロールバルブの操作を不能にするには、コントロールバルブ操作用の操作レバーの動きをロックしてしまうようにしてもよいし、当該操作レバーに連動してコントロールバルブが作動するのを阻止するようにしてもよい。このうちの後者の例を図10に示す。
図において、50はメイン油圧ポンプ10と連動して駆動されるパイロット用油圧ポンプであり、このパイロット用油圧ポンプ50と油圧パイロット切換弁14の両パイロットポート14a,14bとの間に遠隔操作弁52が設けられている。遠隔操作弁52は、各パイロットポート14a,14bに対応するスプール54A,54Bと、図略の操作レバーとを備え、この操作レバーが操作されるのに伴い、その操作方向に対応するスプール54Aまたは54Bが当該操作量に対応する量だけストロークし、これによって当該スプール54A(または54B)の二次圧、すなわちパイロットポート14a(または14b)に入力されるパイロット圧が変化するようになっている。
なお、図において56はパイロット油圧回路用のメインリリーフ弁である。
さらに、この回路において、上記油圧ポンプ50と遠隔操作弁52との間に電磁切換弁(ロック切換手段)58が設けられている。この電磁切換弁58は、そのソレノイドがオフの状態では油圧ポンプ50から遠隔操作弁52への作動油供給を遮断し、当該ソレノイドがオンの状態である場合のみ当該作動油供給を許容するように構成されている。
この電磁切換弁58のソレノイドには前記各実施形態で示したコントローラ30が設けられ、このコントローラ30には、通常制御モードと故障診断モードとにモード切換するための切換スイッチ60が接続されている。この切換スイッチ60は、例えば運転室内に設けられたモード切換用操作レバーの操作に連動して切換動作するようになっている。そして、コントローラ30は、切換スイッチ60がオンの状態では、上述の通常制御モードに切換わるとともに電磁切換弁58のソレノイドをオンにし、切換スイッチ60がオフの状態では、上述の故障診断モードに切換わるとともに電磁切換弁58のソレノイドをオフにするように、構成されている。
このような構成において、切換スイッチ60がオンに切換えられて通常制御モードが選択された場合には、電磁切換弁58のソレノイドがオンとされることにより油圧ポンプ50から遠隔操作弁52への作動油供給が許容されるため、この遠隔操作弁52における操作レバーの操作方向及び操作量に応じたパイロット圧が油圧パイロット切換弁14に供給され、これによりアクチュエータ(図例では油圧シリンダ19)の駆動が行われる。一方、切換スイッチ60がオフに切換えられて故障診断モードが選択された場合には、電磁切換弁58のソレノイドがオフとされることにより油圧ポンプ50から遠隔操作弁52への作動油供給が遮断され、当該作動油はリリーフ弁56を通じて直接タンクに逃がされるため、操作レバーが操作されてもパイロット圧は立ち上がらず、油圧パイロット切換弁14は中立位置に保たれる(すなわち操作不能な状態にロックされる)。従って、故障診断中に誤って操作レバーが操作されても、これに伴って油圧パイロット切換弁14が作動することが自動的に阻止され、良好な故障診断動作が保証される。
なお、このロック切換手段の切換は、コントローラ30の制御信号によるものではなく、例えば運転者が制御モードに応じて手動で行うようにすることも可能である。また、油圧ポンプ50と電磁切換弁58との間の位置(例えば図10の点Aの位置)に他の油圧機器や制御弁等を接続するようにすれば、電磁切換弁58がオフの状態であっても、当該他の油圧機器等の作動を油圧ポンプ50によって行うことが可能である。
また、このような操作ロックは、コントロールバルブ(すなわち運転者等の操作に応じて油圧ポンプの下流側における作動油の流れ状態を変化させるバルブ)が上記のような油圧パイロット切換弁である場合に限らず、例えばコントロールバルブが電磁切換弁や手動切換弁等で構成されている場合にも、その操作を自動的にロックする手段を備えることにより、故障診断時に誤ってコントロールバルブが作動してしまうのを防ぐことができる。
本発明の第1の実施の形態にかかる油圧回路を示す図である。 上記油圧回路に設けられたコントローラの機能構成を示すブロック図である。 (a)は故障診断モードにおいて上記コントローラから流量制御弁に出力される静特性診断用の開口面積指令信号の時間変化を示すグラフ、(b)は当該信号に対応して設定されるポンプ吐出圧の標準値及び許容範囲を示すグラフである。 (a)は故障診断モードにおいて上記コントローラから流量制御弁に出力される動特性診断用の開口面積指令信号の時間変化を示すグラフ、(b)は当該信号に対応して変化する圧力検出値の一例を示すグラフである。 (a)は故障診断モードにおいて上記コントローラから可変容量型油圧ポンプのレギュレータに出力される吐出量指令信号の時間変化を示すグラフ、(b)は当該信号に対応して設定されるポンプ吐出圧の標準値及び許容範囲を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態にかかる油圧回路を示す図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる油圧回路を示す図である。 図7に示されるコントローラの機能構成を示すブロック図である。 故障診断モードにおいて図8のコントローラから電磁切換弁に出力されるソレノイド駆動信号の時間変化及び当該信号に対応して設定されるポンプ吐出圧の標準値を示すグラフである。 本発明にかかるロック切換手段の構成例を示す油圧回路図である。
符号の説明
10,10A,10B 可変容量型油圧ポンプ
11 レギュレータ
14,14A,14B 油圧パイロット切換弁(コントロールバルブ)
16 流量制御弁
20 ポンプ圧力センサ(吐出圧検出手段)
26 モード切換スイッチ
28 電磁切換弁
30 コントローラ
32 制御信号出力手段(制御手段)
34 標準値メモリ
36 故障判定手段
58 電磁切換弁(ロック切換手段)

Claims (10)

  1. 油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給される作動油の流れ状態を制御するための電子制御式の制御弁と、この制御弁を作動させるための制御信号を出力する制御手段とを備えた油圧回路の上記制御弁の故障を診断する装置であって、上記制御手段を、通常の制御動作を行う通常制御モードと油圧ポンプの吐出流量が一定な状態で上記制御弁に対して特定の故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力する故障診断モードとに切換可能に構成するとともに、上記油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、上記故障診断モードにおいて実際に上記制御弁に上記故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出される吐出圧に基づいて当該制御弁が故障であるか否かを判定する故障判定手段とを備えたことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  2. 可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプから供給される作動油の流れ状態を制御するための電子制御式の制御弁と、この制御弁を制御するための制御信号及び上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量を変化させるための制御信号を出力する制御手段とを備えた油圧回路の上記制御弁及び可変容量型油圧ポンプの故障を診断する装置であって、上記制御手段を、通常の制御動作を行う通常制御モードと、上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量が一定な状態で上記制御弁に対して特定の故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力する動作と上記可変容量型油圧ポンプ以外の油圧機器は停止させたまま上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号を出力する動作とを順に行う故障診断モードとに切換可能に構成するとともに、上記可変容量型油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、上記故障診断モードで実際に上記制御弁に上記故障診断用動作を行わせるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出されるポンプ吐出圧に基づいて当該制御弁が故障であるか否かを判定し、かつ、この制御弁が正常であると判定した場合において、上記故障診断モードで実際に上記可変容量型油圧ポンプの吐出流量に特定の変化を与えるための制御信号を出力したときに上記吐出圧検出手段により検出されるポンプ吐出圧に基づいて上記可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定する故障判定手段とを備えたことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  3. 請求項1または2記載の油圧回路の自己診断装置において、故障診断の対象となる制御弁が、開口面積が調節可能な電子制御式の流量制御弁であることを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  4. 請求項3記載の油圧回路の自己診断装置において、上記故障診断動作として上記流量制御弁の開口面積を連続的に変化させるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、当該制御信号の出力時に検出されるポンプ吐出圧と予め設定された吐出圧標準値との比較に基づいて上記流量制御弁が故障であるか否かを判定するように上記故障判定手段を構成したことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  5. 請求項3または4記載の油圧回路の自己診断装置において、上記故障診断動作として上記流量制御弁の開口面積を不連続的に切換えるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、この制御手段の制御信号の出力に伴う上記油圧ポンプの吐出圧の検出値の変化速度が予め設定された速度よりも遅い場合に故障であると判定するように上記故障判定手段を構成したことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  6. 請求項1または2記載の油圧回路の自己診断装置において、故障診断の対象となる制御弁が、上記油圧ポンプから吐出される作動油の流路を切換える電磁切換弁であることを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  7. 請求項6記載の油圧回路の自己診断装置において、上記故障診断動作として上記電磁切換弁に切換動作を行わせるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、この制御手段の制御信号の出力時に検出されるポンプ吐出圧と予め設定された標準値との比較に基づいて上記電磁切換弁が故障であるか否かを判定するように上記故障判定手段を構成したことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  8. 請求項6記載の油圧回路の自己診断装置において、上記故障診断動作として上記電磁切換弁に切換動作を行わせるための制御信号を出力するように上記制御手段を構成するとともに、この制御手段の制御信号の出力に伴う上記油圧ポンプの吐出圧の検出値の変化速度が予め設定された速度よりも遅い場合に故障であると判定するように上記故障判定手段を構成したことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の油圧回路の自己診断装置において、上記油圧ポンプの下流側に設けられたコントロールバルブの操作を可能にするアンロック状態と当該操作を不能にするロック状態とに切換えられる操作ロック手段を備えたことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
  10. 請求項9記載の油圧回路の自己診断装置において、上記制御手段が故障診断モードに切換えられたときに上記操作ロック手段を上記ロック状態に切換えるロック制御手段を備えたことを特徴とする油圧回路の自己診断装置。
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