JP2007291476A - どんな入射角の光に対しても正反射性に優れたアルミニウム合金板及び陽極酸化処理アルミニウム合金板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 どんな入射角の光に対しても正反射性の良い材料を得る。
【解決手段】 Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下で、かつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、 Sm≧91Ln(Ra)+370 を満足するアルミニウム合金板。
または、電解研磨、陽極酸化処理後の中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、 Sm≧91Ln(Ra)+370 を満足する陽極酸化処理アルミニウム合金板。
【選択図】なし

Description

本発明は、高度な正反射性を要する反射板や光輝性の高い意匠を要する電子機器筐体などとして、好適な正反射性に優れたアルミニウム合金板及び陽極酸化処理アルミニウム合金板に関する。
従来、室内照明器等の反射板や化粧品容器のキャップなど筐体の材料には、正反射性や意匠性の観点から表面に高い光沢が発現することが要求されている。高い光沢を得るためには、従来より高純度のアルミニウム材を用い板の表面を電解研磨または化学研磨を行う方法が用いられている。このような正反射性の良いアルミニウムまたはアルミニウム合金板としては、鋳塊の均質化処理条件や熱間圧延条件などの製造方法に着目した光輝アルマイト性に優れたAl又はAl合金板の製造方法(例えば、特許文献1参照)等が提案されている。
特開昭64−39357号公報
しかしながら、近年太陽光を採光するための導入部に使用されるような鏡面(正反射性)材料やデジタル家電の筐体等では、より高度な正反射性や意匠的に高輝な材料が要求され,前記(特許文献1)の光輝アルマイト性に優れたAl又はAl合金板の場合、必ずしも満足できるものではないという問題が発生した。
したがって、より正反射性の良い材料が強く求められている。
なお、正反射性の評価については従来入射角60°の鏡面光沢度より正反射率を算出する方法が一般的であるが、これではより高度な角度依存性の小さい正反射性の良い材料の評価には適さない。すなわち、入射角60°で良好な反射率の材料であっても入射角を
20°程度に小さくした場合、表面のより微小な凸凹の影響を受けるため、反射率が大きく低下する場合が多い。よって、高度な角度依存性の小さい正反射性の良い材料の評価には入射角を60°より小さくすること、例えば20°程度にすることが重要である。
このようなことから、本発明者らは高純度のアルミニウム材を用い,特に材料の表面平滑性に着目し、材料のRaとSmを特定の値に制御することにより光の入射角度によらず正反射性を向上し得ることを見出し、さらに研究を重ねて本発明を完成させるに至った。
すなわち請求項1記載の発明は、Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、下式(1)を満足することを特徴とするどんな入射角の光に対しても正反射性に優れたアルミニウム合金板。
Sm≧91Ln(Ra)+370・・・(1)
である。
また、請求項2記載の発明は、Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材を用い電解研磨、陽極酸化処理したアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、下式(1)を満足することを特徴とするどんな入射角の光に対しても正反射性に優れた陽極酸化処理アルミニウム合金板。
Sm≧91Ln(Ra)+370・・・(1)
である。
さらに、請求項3記載の発明は、Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、下式(2)を満足することを特徴とする電解研磨及び陽極酸化処理後のどんな入射角の光に対しても正反射性に優れたアルミニウム合金板。
Sm≧91Ln(Ra)+290・・・(2)
である。
なお、請求項においてSmの単位はμmである。
本発明のアルミニウム合金板は、どんな入射角の光に対しても優れた正反射性を有するので、特に太陽光採光システムの導光部用反射板や意匠性を重視する近年のデジタル家電等の筐体用材料として好適に使用される。
本発明において、基材のアルミニウム板はAl含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材である。Al含有量が99.5mass%未満の場合、不純物による光の吸収等により正反射性が劣る。
<第一の発明>
元板(請求項1)または電解研磨後陽極酸化処理板(請求項2)の状態で高度な正反射性を示す材料に関する。
前記アルミニウム材のRaが0.10μm以下でかつ、RaとSmが、下式(1)を満足する。Sm≧91Ln(Ra)+370・・・(1)
なお、Lnは自然対数。これ以降、同じ。
Raが0.10μmを超える場合、Smをかなり大きくする必要があり工業ベースでは技術的、コスト的にも非常に困難である。Sm<91Ln(Ra)+370の場合、表面の凸凹により入射光が拡散反射する成分が増加しその結果、正反射性が劣る。目的の表面を達成するためには、製品厚までの冷間圧延時のロール表面粗さを小さくしたり、半球状の接触面積の小さい圧延ロールを使用するなどブライト圧延条件を適宜選定することによって達成する。
前記アルミニウム材は電解研磨、陽極酸化処理したアルミニウム材であって、その表面粗さRaが0.10μm以下でかつ、RaとSmが、下式(1)を満足する。
Sm≧91Ln(Ra)+370・・・(1)
研磨処理は電解研磨とする。電解研磨以外の化学研磨や機械研磨では表面の平滑性が十分でなく、また場合によっては元板よりも平滑性が劣り、その結果正反射性が劣る。陽極酸化処理の種類は、特に制限されないが硫酸陽極酸化処理が汎用的で好ましい。また、膜厚は5μm以下が好ましく、特に3μm以下が好ましい。膜厚が5μmを超えると、陽極酸化皮膜による光の吸収、拡散が大きくなり正反射性が劣る。Raが0.10μmを超える場合、Smをかなり大きくする必要があり工業ベースでは技術的、コスト的にも非常に困難である。Sm<91Ln(Ra)+370の場合、表面の凸凹により入射光が拡散反射する成分が増加しその結果、正反射性が劣る。
<第二の発明>
電解研磨後陽極酸化処理を行なうことにより高度な正反射性を示す材料であり、電解研磨後陽極酸化処理を前提とした元板に関する。(請求項3)
前記アルミニウム材のRaが0.10μm以下でかつ、RaとSmが、下式(2)を満足する。Sm≧91Ln(Ra)+290・・・(2)
Raが0.10μmを超える場合及びSm<91Ln(Ra)+290の場合、電解研磨を行なっても元板の表面の影響が大きく、表面の凸凹を目標レベルまで小さくすることができす、入射光が拡散反射する成分が増加しその結果、正反射性が劣る。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
表1に示す化学成分(Al含有量)のアルミニウム合金を用い、常法によるブライト圧延又はブライト圧延、電解研磨、陽極酸化処理にて表1の表面粗さRa及びSmを有すアルミニウム板(板厚:0.5mm)を製造した。
なお、陽極酸化処理材に関しては、リン酸を主成分とした電解研磨液で処理した後硫酸浴にて所定の厚みになるように陽極酸化処理を行なった。
表2に示す化学成分(Al含有量)のアルミニウム合金を用い、常法によるブライト圧延にて表2の表面粗さRa及びSmを有すアルミニウム板(板厚:0.5mm)を製造した。
得られたアルミニウム合金板について下記の試験方法にて性能試験を行なった。
(正反射性)
正反射性は、スガ試験機社製デジタル変角光沢計UGV−5Kを用い、入射角及び反射角20°、60°の条件での光沢度よりそれぞれ20°及び60°正反射率を算出し評価した。なお、20°及び60°正反射率がともに60%以上を使用可能とした。
なお、実施例2の評価については、得られたアルミニウム合金板をリン酸を主成分とした電解研磨液で処理した後硫酸浴にて膜厚2μmとなるように陽極酸化処理を行ない
20°及び60°正反射率測定を行なった。
得られた性能試験結果を表1、表2に示す。
Figure 2007291476
Figure 2007291476
表1、表2に示される結果から明らかなように、本発明例No.1〜8、14〜17は正反射性が良好である。
一方、比較例であるNo.9〜13、18〜20は、正反射性が劣り、太陽光採光システムの導光部用反射板や意匠性を重視する近年のデジタル家電等の筐体用材料用途の光正反射性に優れたアルミニウム合金板及び陽極酸化処理アルミニウム合金板としては不適当である。すなわち、No.9は、Al含有量が低いため正反射性が劣る。No.10は、Sm<91Ln(Ra)+370のため正反射性が劣る。No.11は、Sm<91Ln(Ra)+370のため正反射性が劣る。No.12は、Raが0.1μmを超えるため正反射性が劣る。No.13は、研磨の種類が化学研磨のためRaが0.1μmを超えるため正反射性が劣る。No.18は、Al含有量が低いため正反射性が劣る。No.19は、Sm<91Ln(Ra)+290のため正反射性が劣る。No.20は、Sm<91Ln(Ra)+290のため正反射性が劣る。

Claims (3)

  1. Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、下式(1)を満足することを特徴とするどんな入射角の光に対しても正反射性に優れたアルミニウム合金板。
    Sm≧91Ln(Ra)+370・・・(1)
  2. Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材を用い電解研磨、陽極酸化処理したアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、下式(1)を満足することを特徴とするどんな入射角の光に対しても正反射性に優れた陽極酸化処理アルミニウム合金板。
    Sm≧91Ln(Ra)+370・・・(1)
  3. Al含有量が99.5mass%以上の高純度のアルミニウム材であって、その表面粗さの程度を表す中心線平均粗さ(Ra)が0.10μm以下でかつ、Raと凹凸の平均間隔(Sm)が、下式(2)を満足することを特徴とする電解研磨及び陽極酸化処理後のどんな入射角の光に対しても正反射性に優れたアルミニウム合金板。
    Sm≧91Ln(Ra)+290・・・(2)
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