JP2007287977A - 固体撮像素子の製造方法、固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子の製造方法、固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】単板式カラー固体撮像素子よりも高画質で、積層型撮像素子よりも薄型化を実現することが可能な固体撮像素子の製造方法であって、素子の特性劣化を少なくすることが可能な固体撮像素子の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板1上方の同一平面上に形成された多数の光電変換膜9r,9g,9bと、多数の光電変換膜9r,9g,9bの各々で発生した信号電荷に応じた信号を読み出す信号読み出し部4r,4g,4bとを有する固体撮像素子の製造方法であって、光電変換膜9r,9g,9bの各々を構成する材料を、同一平面上にマスクを介して選択的に順次成膜して、多数の光電変換膜9r,9g,9bを形成する光電変換膜形成工程と、光電変換膜形成工程に先立ち、半導体基板1上方に、前記マスクを載置するためのマスク載置部材10を形成するマスク載置部材形成工程とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板上方の同一平面上に形成された多数の光電変換膜と、前記多数の光電変換膜の各々で発生した信号電荷に応じた信号を読み出す信号読み出し部とを有する固体撮像素子の製造方法に関する。
CCD型やCMOS型のイメージセンサに代表される単板式カラー固体撮像素子では、光電変換素子の配列上に3種または4種の色フィルタをモザイク状に配置している。これにより、各光電変換素子から色フィルタに対応した色信号が出力され、これ等の色信号を信号処理することでカラー画像が生成される。
しかし、モザイク状に色フィルタを配列した単板式カラー固体撮像素子は、原色の色フィルタの場合、およそ入射光の2/3が色フィルタで吸収されてしまうため、光利用効率が悪く、感度が低いという問題がある。また、各光電変換素子で1色の色信号しか得られないため、解像度も悪く、特に、偽色が目立つという問題もある。
そこで、斯かる問題を克服するために、信号読出回路が形成された半導体基板の上に3層の光電変換膜を積層する構造の撮像素子(以下、積層型撮像素子ともいう)が研究・開発されている(例えば、下記の特許文献1,2)。この積層型撮像素子は、例えば、光入射面から順次、青(B),緑(G),赤(R)の光に対して信号電荷を発生する光電変換膜を重ねた受光部構造を備え、しかも各受光部毎に、各光電変換膜で光発生した信号電荷を独立に読み出すことができる信号読み出し回路が設けられる。
斯かる構造の積層型撮像素子の場合、入射光が殆ど光電変換されて読み出され、可視光の利用効率は100%に近く、しかも各受光部でR,G,Bの3色の色信号が得られるため、高感度で、高解像度(偽色が目立たない)の良好な画像が生成できる。
特表2002−502120号公報 特開2002−83946号公報
上述した積層型撮像素子は、半導体基板上方に3層の光電変換膜が積層されているため、単板式のカラー固体撮像素子に比べると、その厚みが大きくなってしまう。積層型撮像素子の考えを応用し、半導体基板上方にR,G,Bの各色を検出する光電変換膜を同一平面上に配列した素子にすることで、単板式カラー固体撮像素子よりも高画質化を実現しながら、薄型化を実現することが可能である。このような構成を実現するには、3つの光電変換膜のそれぞれをパターニングして形成する必要がある。パターニングには一般にフォトリソグラフィ法が用いられるが、この方法だと、パターニングを行う度に、光電変換膜が高温下に置かれたり、現像液や洗浄液に曝されたりするため、その特性が劣化してしまう。光電変換膜が有機材料からなる場合には、この特性劣化がより顕著となる。このように、半導体基板上方の同一平面上に多数の光電変換膜を配列した構成にする場合には、特性劣化を防ぐことが難しかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、単板式カラー固体撮像素子よりも高画質で、積層型撮像素子よりも薄型化を実現することが可能な固体撮像素子の製造方法であって、素子の特性劣化を少なくすることが可能な固体撮像素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、基板上方の同一平面上に配列された多数の光電変換膜と、前記多数の光電変換膜の各々で発生した信号電荷に応じた信号を読み出す信号読み出し部とを有する固体撮像素子の製造方法であって、前記多数の光電変換膜は、それぞれ異なる波長を検出する2種類以上の光電変換膜に分類され、前記2種類以上の光電変換膜の各々を構成する材料を、前記同一平面上にマスクを介して選択的に順次成膜して、前記多数の光電変換膜を形成する光電変換膜形成工程と、前記光電変換膜形成工程に先立ち、前記基板上方に、前記マスクを載置するためのマスク載置部材を形成するマスク載置部材形成工程とを含む。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記マスク載置部材形成工程では、前記マスク載置部材を、平面視において前記光電変換膜が形成されるべき領域の周囲に点在させて形成する。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記基板には、それぞれに1つの前記固体撮像素子が形成される多数のチップ領域が設けられ、前記マスク載置部材形成工程では、前記マスク載置部材を、前記多数のチップ領域の各々の周りを囲むように形成する。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記マスク載置部材形成工程では、前記マスク載置部材を、形成すべき前記光電変換膜の上面よりも所定量だけ高い位置に形成する。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記所定量が0.1μm〜5μmの範囲である。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記マスク載置部材が絶縁体である。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記マスクが磁性体材料で構成され、前記光電変換膜形成工程では、磁石によって前記マスクを前記基板側に引き寄せた状態で前記光電変換膜を形成する。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記多数の光電変換膜と前記基板の間に、前記多数の光電変換膜毎に対応する多数の第一の電極膜を形成する第一の電極膜形成工程と、前記多数の光電変換膜の上に、前記多数の第一の電極膜の各々に対向し、前記多数の光電変換膜で共通化された第二の電極膜をマスクを介して形成する第二の電極膜形成工程と、前記第二の電極膜形成工程及び前記光電変換膜形成工程に先立ち、前記第二の電極膜に外部から電圧を供給するための第二電極膜用電極パッドを含む多数の電極パッドを形成する電極パッド形成工程とを含み、前記第二の電極膜形成工程で用いるマスクは、前記第二電極膜を形成すべき位置に形成された第一の開口と、前記開口の周縁の一部から前記第二電極膜用電極パッドの一部の上まで張り出した第二の開口とを有し、前記第二の開口を介して形成した前記第二の電極膜により、前記第一の開口を介して形成された前記第二の電極膜と前記第二電極膜用電極パッドとの電気的接続を行う。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記マスクの断面開口形状が、前記基板側に向かって細くなるテーパー状となっている。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記マスクが、開口の形成された本体部と、前記本体部を前記マスク載置部に向かって支持する支持部とを有する。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記光電変換膜を構成する材料が有機材料である。
本発明の固体撮像素子は、基板上方の同一平面上に配列された多数の第一の電極膜と、前記多数の第一の電極膜の各々の上に形成された多数の光電変換膜と、前記多数の光電変換膜上に形成された前記多数の光電変換膜で共通の第二の電極膜と、前記多数の光電変換膜の各々で発生した信号電荷に応じた信号を読み出す信号読み出し部と、前記多数の光電変換膜の各々の周囲に点在して設けられた部材であって、前記多数の光電変換膜の形成時に用いるマスクを載置するためのマスク載置部材とを備える。
本発明の固体撮像素子は、前記マスク載置部材が、前記光電変換膜の上面よりも所定量だけ高い位置に形成されている。
本発明の固体撮像素子は、前記所定量が0.1μm〜5μmの範囲である。
本発明の固体撮像素子は、前記マスク載置部材が絶縁体である。
本発明の固体撮像素子は、前記第二の電極膜に外部から電圧を供給するための第二電極膜用電極パッドを備え、前記第二の電極膜は、平面視において、前記光電変換膜上から前記第二電極膜用電極パッド上まで延びて形成されている。
本発明の固体撮像素子は、前記光電変換膜を構成する材料が有機材料である。
本発明によれば、単板式カラー固体撮像素子よりも高画質で、積層型撮像素子よりも薄型化を実現することが可能な固体撮像素子の製造方法であって、素子の特性劣化を少なくすることが可能な固体撮像素子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態を説明するための固体撮像素子の部分表面模式図である。図2は、図1に示す固体撮像素子のA−A線の断面模式図である。
n型シリコン基板1上にはpウェル層2が形成されている。以下では、n型シリコン基板1とpウェル層2とを併せて半導体基板という。半導体基板上方には、主としてRの波長領域の光に感度を有し、入射光の内の赤色の入射光量に応じたR信号電荷を発生する多数のR光電変換膜(R膜)9rと、主としてGの波長領域の光に感度を有し、入射光の内の緑色の入射光量に応じたG信号電荷を発生する多数のG光電変換膜(G膜)9gと、主としてBの波長領域の光に感度を有し、入射光の内の青色の入射光量に応じたB信号電荷を発生する多数のB光電変換膜(B膜)9bとを含む多数の光電変換膜が、同一平面上の行方向とこれに直交する列方向に正方格子状に配列されている。図1の例では、列方向に並ぶ多数のR光電変換膜9rからなる光電変換膜列と、列方向に並ぶ多数のG光電変換膜9gからなる光電変換膜列と、列方向に並ぶ多数のB光電変換膜9bからなる光電変換膜列とが、この順番で行方向に繰り返し配列された構成となっている。
R光電変換膜9rを構成する材料は、無機材料でも有機材料でも良い。無機材料の場合は、例えば、GaAlAs,Siを用いる。有機材料の場合は、例えば、ZnPc(亜鉛フタロシアニン)/Alq3(キノリノールアルミ錯体)を用いる。
G光電変換膜9gを構成する材料は、無機材料でも有機材料でも良い。無機材料の場合は、例えば、InGaAlPやGaPAsを用いる。有機材料の場合は、例えば、R6G/PMPS(rhodamine 6G (R6G)-doped polymethylphenylsilane)を用いる。
B光電変換膜9bを構成する材料は、無機材料でも有機材料でも良い。無機材料の場合は、例えば、InAlPを用いる。有機材料の場合は、例えば、C6/PHPPS(coumarin 6 (C6)-doped poly(m-hexoxyphenyl)phenylsilane)を用いる。
R光電変換膜9rの下方のpウェル層2表面にはR光電変換膜9rで発生した信号電荷を蓄積するための高濃度のn型不純物領域3r(以下、n+領域3rと略す)が形成されている。G光電変換膜9gの下方のpウェル層2表面にはG光電変換膜9gで発生した信号電荷を蓄積するための高濃度のn型不純物領域3g(以下、n+領域3gと略す)が形成されている。B光電変換膜9bの下方のpウェル層2表面にはB光電変換膜9bで発生した信号電荷を蓄積するための高濃度のn型不純物領域3b(以下、n+領域3bと略す)が形成されている。
pウェル層2表面のn+領域3r,3g,3bが形成されている以外の領域には、n+領域3r,3g,3bのそれぞれに蓄積された信号電荷に応じた信号を読み出すための信号読み出し部4r,4g,4bが形成されている。
信号読み出し部4rは、n+領域3rに蓄積された信号電荷に応じた信号を読み出す。信号読み出し部4gは、n+領域3gに蓄積された信号電荷に応じた信号を読み出す。信号読み出し部4bは、n+領域3bに蓄積された信号電荷に応じた信号を読み出す。信号読み出し部4r,4g,4bは、CCDやMOS回路を用いた公知の構成を採用することができる。
n+領域3r上にはアルミニウム等の金属からなるコンタクト部5rが形成され、コンタクト部5r上にR光電変換膜9rに対応する第一の電極膜7rが形成されており、第一の電極膜7r上にR光電変換膜9rが形成されている。n+領域3rと第一の電極膜7rはコンタクト部5rによって電気的に接続されている。第一の電極膜7rは、n+領域3rの遮光を兼ねるために不透明であることが好ましい。
n+領域3g上にはアルミニウム等の金属からなるコンタクト部5gが形成され、コンタクト部5g上にG光電変換膜9gに対応する第一の電極膜7gが形成されており、第一の電極膜7g上にG光電変換膜9gが形成されている。n+領域3gと第一の電極膜7gはコンタクト部5gによって電気的に接続されている。第一の電極膜7gは、n+領域3gの遮光を兼ねるために不透明であることが好ましい。
n+領域3b上にはアルミニウム等の金属からなるコンタクト部5bが形成され、コンタクト部5b上にB光電変換膜9bに対応する第一の電極膜7bが形成されており、第一の電極膜7b上にB光電変換膜9bが形成されている。n+領域3bと第一の電極膜7bはコンタクト部5bによって電気的に接続されている。第一の電極膜7bは、n+領域3bの遮光を兼ねるために不透明であることが好ましい。
コンタクト部5r,5g,5bは、それぞれ絶縁膜6内に埋設されている。第一の電極膜7r,7g,7bは、それぞれ絶縁膜8内に埋設されている。n+領域3r,3g,3bと、信号読出し部4r,4g,4bを遮光するために、絶縁膜6や絶縁膜8を不透明なものにしておくことが好ましい。絶縁膜6や絶縁膜8を透明にした場合には、第一の電極膜7r,7g,7b同士の間から半導体基板に光が漏れないようにするための遮光膜を絶縁膜6内又は絶縁膜8内に設けておく必要がある。
各光電変換膜9r,9g,9bの上には、第一の電極膜7r,7g,7bの各々に対向し、各光電変換膜9r,9g,9bで共通の1枚構成の第二の電極膜11が形成されている。第二の電極膜11は、各光電変換膜9r,9g,9bに光を入射させるために透明電極である必要がある。第二の電極膜11上には透明な保護膜12が形成されている。このように、光電変換膜9r,9g,9bは、それぞれ、各光電変換膜9r,9g,9b毎に分離された第一の電極膜と、各光電変換膜9r,9g,9bで共通の第二の電極膜11とによって挟まれる構造となっている。
第二の電極膜11は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物、及び金薄膜の透明導電性材料を用いることができる。
第一の電極膜7r,7g,7bは、上記透明導電性材料や、アルミニウム、モリブデン、タングステン、銅、金、インジウム、及びポリシリコン等の導電性材料を用いることができる。
信号読出し部4r,4g,4bのそれぞれの上には、各光電変換膜9r,9g,9bを形成するために用いるマスクを載置するための絶縁体等からなるマスク載置部材10が形成されている。マスク載置部材10は、各光電変換膜9r,9g,9bの上面よりも所定量だけ高い位置まで延びて形成されている。又、マスク載置部材10は、平面視において、各光電変換膜9r,9g,9bの周囲に点在するように形成されている。
図3は、マスク載置部材10の配置例を示す図であり、図2に示す固体撮像素子において第二電極膜11及び保護膜12を取り除いた状態を示す平面図である。
図3に示す例では、マスク載置部材10が、平面視において、各光電変換膜9r,9g,9bの4隅に形成されている。
以上のような構成の固体撮像素子では、入射光のうちのRの波長域の光がR光電変換膜9rで吸収され、ここでR光の光量に応じた信号電荷が発生する。同様に、入射光のうちのGの波長域の光がG光電変換膜9gで吸収され、ここでG光の光量に応じた信号電荷が発生する。同様に、入射光のうちのBの波長域の光がB光電変換膜9bで吸収され、ここでB光の光量に応じた信号電荷が発生する。
第一の電極膜7r,7g,7bの各々と、第二の電極膜11に所定のバイアス電圧を印加すると、各光電変換膜9r,9g,9bで発生した信号電荷が第一の電極膜7r,7g,7bとコンタクト部5r,5g,5bを介してn+領域3r,3g,3bに移動し、ここに蓄積される。そして、n+領域3r,3g,3bに蓄積された信号電荷に応じた信号が、信号読み出し部4r,4g,4bによって読み出され、固体撮像素子外部に出力される。出力された信号の配列は、図1のようなカラーフィルタ配列の単板式カラー固体撮像素子から出力される信号の配列と同様となるため、単板式カラー固体撮像素子で用いられる信号処理を行うことで、カラー画像データを生成することができる。
以上のような固体撮像素子によれば、光電変換膜を半導体基板上方に形成しているため、光電変換領域を大きくすることができる。したがって、信号読出部とフォトダイオードとを同一平面上に形成した従来の単板式カラー固体撮像素子に比べ、感度を向上させることができる。
又、以上のような固体撮像素子によれば、光電変換膜は開口率がほぼ100%であるため、光電変換膜上方にマイクロレンズを設ける必要がない。このため、マイクロレンズを設けたことによる光量減少がなく、高感度化を実現することができる。又、マイクロレンズを設けたことによるシェーディングの発生を抑えることもできる。
又、以上のような固体撮像素子によれば、半導体基板上方に光電変換膜を1層設ける構成であるため、半導体基板上方に光電変換膜を3層設ける固体撮像素子に比べ、その厚み(図2の上下方向の長さ)を薄くすることができる。
又、以上のような固体撮像素子によれば、従来からある固体撮像素子の信号読出部の製造技術や、デジタルカメラ等で従来から行われている信号処理をそのまま利用することができる。
以上のような構成の固体撮像素子を製造するにあたり、各光電変換膜9r,9g,9bをパターニングする際にフォトリソグラフィ法を用いると、上述したように、各光電変換膜9r,9g,9bの特性が劣化してしまう。本発明では、各光電変換膜9r,9g,9bをメタルマスク等のマスクを介して順次成膜することによって、この特性劣化を防いでいる。以下、図1に示した固体撮像素子の製造方法について説明する。
図4及び図5は、図2に示した固体撮像素子の製造工程を示す図である。図4及び図5において図2と同じ構成には同一符号を付してある。
n+領域3r,3g,3bと、信号読み出し部4r,4g,4bを、従来の単板式カラー固体撮像素子の製造プロセスと同様のプロセスによって形成後、半導体基板上にフォトリソグラフィ法及びエッチングによってパターニングしたコンタクト部5r,5g,5bを形成する。次に、コンタクト部5r,5g,5b上に不透明な絶縁膜6を形成してこれを平坦化し、コンタクト部5r,5g,5bの表面を露出させる。次に、絶縁膜6及びコンタクト部5r,5g,5b上にフォトリソグラフィ法及びエッチングによってパターニングした第一の電極膜7r,7g,7bを形成する。次に、第一の電極膜7r,7g,7b上に透明又は不透明な絶縁膜8を形成してこれを平坦化し、第一の電極膜7r,7g,7bの表面を露出させる。次に、信号読出し部4r,4g,4bのそれぞれの上の絶縁膜6及び絶縁膜8に、フォトリソグラフィ法及びエッチングによって開口を形成し、その後、この開口上に、後に形成すべき各光電変換膜9r,9g,9bの上面よりも高い位置まで到達する膜厚の絶縁材料膜を形成し、この絶縁材料膜をフォトリソグラフィ法及びエッチングによってパターニングして、マスク載置部材10を形成する。このときの状態を示した図が図4(a)である。ここまでの工程では、光電変換膜がまだ存在しないため、フォトリソグラフィ法を使用しても、光電変換膜の特性が劣化することはない。
次に、マスク載置部材10上に、G光電変換膜9gを形成すべき領域に相当する部分にのみ開口が形成されたメタルマスクMgを載置する。そして、メタルマスクMgを介して絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7b上にG光電変換膜9gを選択的に成膜する(図4(b))。例えば、メタルマスクMg上にG光電変換膜9gを構成する材料を蒸着することで、メタルマスクMgの開口下方の絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7bの表面にのみ、G光電変換膜9gを選択的に成膜することができる。尚、メタルマスクMgの開口面積は、第一の電極膜7gの平面視での面積よりも大きいことが好ましい。このようにしておくことで、第一の電極膜7g上の一部に光電変換材料がのらないという事態を防ぐことができ、第一の電極膜7g上に確実にG光電変換膜9gを形成することができる。
次に、メタルマスクMgを取り外し、マスク載置部材10上に、B光電変換膜9bを形成すべき領域に相当する部分にのみ開口が形成されたメタルマスクMbを載置する。そして、メタルマスクMbを介して絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7b上にB光電変換膜9bを選択的に成膜する(図5(c))。例えば、メタルマスクMb上にB光電変換膜9bを構成する材料を蒸着することで、メタルマスクMbの開口下方の絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7bの表面にのみ、B光電変換膜9bを選択的に成膜することができる。尚、メタルマスクMbの開口面積は、第一の電極膜7bの平面視での面積よりも大きいことが好ましい。このようにしておくことで、第一の電極膜7b上の一部に光電変換材料がのらないという事態を防ぐことができ、第一の電極膜7b上に確実にB光電変換膜9bを形成することができる。
次に、メタルマスクMbを取り外し、マスク載置部材10上に、R光電変換膜9rを形成すべき領域に相当する部分にのみ開口が形成されたメタルマスクMrを載置する。そして、メタルマスクMrを介して絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7b上にR光電変換膜9rを選択的に成膜する(図5(d))。例えば、メタルマスクMr上にR光電変換膜9rを構成する材料を蒸着することで、メタルマスクMrの開口下方の絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7bの表面にのみ、R光電変換膜9rを選択的に成膜することができる。尚、メタルマスクMrの開口面積は、第一の電極膜7rの平面視での面積よりも大きいことが好ましい。このようにしておくことで、第一の電極膜7r上の一部に光電変換材料がのらないという事態を防ぐことができ、第一の電極膜7r上に確実にR光電変換膜9rを形成することができる。
次に、メタルマスクMrを取り外し、各光電変換膜9r,9g,9b上にITO等からなる第二の電極膜11を形成し、その上に透明な絶縁材料等からなる保護膜12を形成して、図2に示す構成の固体撮像素子を得る。
尚、以上の説明では、メタルマスクを用いたが、マスクの材料はメタルに限らず、光電変換膜を構成する材料が半導体基板側に到達しないように遮蔽できるものであれば良い。
以上の製造方法によれば、フォトリソグラフィ法を用いることなく各光電変換膜9r,9g,9bを形成することができる。又、第二の電極膜11を各光電変換膜9r,9g,9bで共通化しているため、各光電変換膜9r,9g,9b形成後にフォトリソグラフィ法を実施する必要がない。したがって、各光電変換膜9r,9g,9bの特性劣化を防ぐことができる。
フォトリソグラフィ法を用いて光電変換膜を形成するには、まず、絶縁膜8及び第一の電極膜7r,7g,7b上に全体に渡って光電変換膜を形成し、形成した光電変換膜上にパターニングしたレジストを形成し、このレジストをマスクにして光電変換膜を選択的にエッチング除去するといった工程を3回繰り返し行う必要がある。これに対して、本実施形態の製造方法は光電変換膜形成時の工程数を大幅に削減することができるため、製造コストを削減することができる。
又、図2に示すような構成の固体撮像素子の場合、第一電極膜7r,7g,7bがそれぞれ分離されていれば、光電変換膜同士でショートが起こることはない。このため、各光電変換膜の位置合わせ精度はそれほど要求されない。したがって、本実施形態のように、マスクを介して光電変換膜を選択的に成膜する方法を採用しても、十分に性能を維持することが可能である。
図2に示す固体撮像素子と同じような構成を持つ素子として有機EL素子が挙げられる。有機EL素子においても、R,G,Bに発光する有機膜からなる発光膜をマスクを介した蒸着によって形成することが行われている。有機EL素子では、基板上に回路基板を形成した後、各発光膜を形成すべき領域の周囲を取り囲むように隔壁を形成し、この隔壁上にマスクを載置して蒸着を行うことで、発光膜を形成する技術が知られている。
この有機EL素子の製造方法と、本実施形態で説明した固体撮像素子の製造方法とが大きく異なる点は、マスク載置部材10が、平面視において、各光電変換膜9r,9g,9bの周囲を取り囲むように形成されているのではなく、その周囲に点在するように形成されている点である。有機EL素子では、色の異なる発光膜同士が混ざってしまうと表示性能に大きく影響してしまうため、各発光膜を形成すべき領域の周囲を取り囲むようにマスク載置部材を形成することが必須である。これに対し、図2に示す固体撮像素子は、光電変換膜同士が混ざっても、信号処理によって補正することが可能であるため、図3に示すように、マスク載置部材を点在させることが可能である。固体撮像素子の場合、サイズが非常に小さいため、マスク載置部材を形成したことによるデッドスペースはなるべく小さいことが好ましいことから、マスク載置部材を点在させることは、デッドスペースを少なくする上で有効な手段となる。
又、固体撮像素子の場合、光電変換膜の特性劣化が画質に大きく影響することから、光電変換膜の特性劣化は避けたい。上述した製造方法によれば、マスク載置部材10が光電変換膜の高さよりも高いため、マスク載置部材10にマスクを載置した場合に光電変換膜が傷付いてしまうといった事態を避けることができる。尚、マスク載置部材10の各光電変換膜9r,9g,9b上面からの高さ(上記所定量)は、マスク載置部材10に載置されるマスクと各光電変換膜9r,9g,9bとの接触を確実に防ぐことと、各光電変換膜9r,9g,9bの形成精度を十分に得ることとから、0.1μm〜5μmの範囲が好ましい。
又、本実施形態の製造方法によれば、マスク載置部材10を各光電変換膜の周囲に点在させて形成することで、光電変換膜を形成すべき領域にマスクを安定して載置することができ、蒸着パターンの寸法精度を向上させることができる。
以上のような製造方法によって図2に示す固体撮像素子を製造することで、単板式カラー固体撮像素子よりも高画質で、積層型撮像素子よりも薄く、光電変換膜の特性劣化の少ない固体撮像素子を実現することができる。
尚、以上の説明では、マスク載置部材10を、平面視において、各光電変換膜9r,9g,9bの周囲に点在するように形成するものとしたが、図6に示すように、本実施形態で説明した1つの固体撮像素子が形成されるチップ領域Cを囲むように形成しても良い。図6は、本実施形態で説明した固体撮像素子が多数形成されるシリコンウェハの平面模式図である。図6に示すように、シリコンウェハには、多数のチップ領域Cが設けられ、各チップ領域Cには、図1に示した固体撮像素子が1つ形成されている。図6に示す例では、この多数のチップ領域Cの各々の周りを囲むようにシリコンウェハ上にマスク載置部材10が形成されている。このマスク載置部材10は、各光電変換膜9r,9g,9bの形成前に形成すれば良い。
固体撮像素子は、有機EL素子に比べるとサイズが小さいため、図6に示すようにマスク載置部材10を形成した場合でも、チップ領域Cの上方においてマスクがしなってしまうことはほとんどない。又、上述したように、光電変換膜同士が混ざってしまうことも許される。このようなことから、チップ領域Cの周りを囲うようにマスク載置部材10を形成することが可能である。図6のようにマスク載置部材10を形成した場合には、チップ領域Cにマスク載置部材10を形成する場合に比べて、固体撮像素子のデッドスペースを減らすことができる。
上述したマスクMr,Mg,Mb(総称してマスクMという)は、各光電変換膜9r,9g,9bのサイズを数μm以下にすることから考えると、その厚さも数μm以下にする必要があり、マスクMは非常に薄くて軽いものとなる。このため、各光電変換膜9r,9g,9b形成時には、マスクMが動かないようにする工夫が必要である。例えば、マスクMを磁性体材料で構成し、マスクMをマスク載置部材10に載置した後、図7に示すように、シリコン基板1の裏側に設けた電磁石13を通電して、この電磁石13によってマスクMをシリコン基板1側に引き寄せた状態で、各光電変換膜9r,9g,9bを形成する方法が考えれる。このようにすることで、マスクMをマスク載置部材10に密着させた状態で各光電変換膜9r,9g,9bを形成することができる。尚、各光電変換膜9r,9g,9bを形成する工程以外の工程時には、電磁石13を非通電としておけば良い。
マスクMをマスク載置部材10に密着させる方法として、マスクM自体の構造を工夫しても良い。図8は、マスクMの構造を工夫した例を示す図であり、(a)はマスクMの断面図、(b)はマスクMの平面図である。図8に示すマスクMは、開口kが形成されたマスク本体部Hと、マスク本体部Hをマスク載置部材10に向かって支持する支持部14(本体部Hが動かないような重さのもの)とを有する2層構造となっている。このような2層構造とすることで、支持部14によりマスクMをマスク載置部材10に密着させることが可能となる。
以上の説明では、各光電変換膜9r,9g,9bを形成する際に、3種類のマスクを用いるものとしたが、図9に示すような開口kを有する1種類のマスクMを順次移動させて、各光電変換膜9r,9g,9bを形成することも可能である。
尚、マスクMの断面開口形状は、図10に示すように、シリコン基板1側に向かって細くなるテーパー状となっていることが好ましい。このような形状にすることで、光電変換膜の形成パターンの寸法精度を向上させることができる。
各光電変換膜9r,9g,9bを蒸着により形成するためには、光電変換膜9rを蒸着するためのR蒸着源、光電変換膜9gを蒸着するためのG蒸着源、光電変換膜9bを蒸着するためのB蒸着源の3つが必要となる。各光電変換膜9r,9g,9bの形成方法としては、マスクMrをマスク載置部材10に載置してR蒸着源により光電変換膜9rを形成し、マスクMgをマスク載置部材10に載置してG蒸着源により光電変換膜9gを形成し、マスクMbをマスク載置部材10に載置してB蒸着源により光電変換膜9bを形成するといった方法や、マスクmをマスク載置部材10に載置してR蒸着源により光電変換膜9rを形成し、マスクmを移動させてG蒸着源により光電変換膜9gを形成し、マスクmを移動させてB蒸着源により光電変換膜9bを形成するといった方法がある。本実施形態では、このような方法の他に、図11に示すように、R蒸着源18r、G蒸着源18g、B蒸着源18bを配置し、マスクmを移動させることなく、蒸着方向を工夫することで、3種類の光電変換膜を形成する方法を採用することもできる。
本実施形態で説明した固体撮像素子の特徴の一つに、第二電極膜11を各光電変換膜9r,9g,9bで共通の一枚構成とすることができる点が挙げられる。以下、この第二電極膜11の形成方法について説明する。
図12は、本実施形態の固体撮像素子の第二電極膜の形成工程を説明するための斜視図である。
まず、各光電変換膜9r,9g,9bを形成する前に、図6に示した各チップ領域Cに、第二の電極膜11に外部から電圧を供給するための第二電極膜用電極パッド16を含む多数の電極パッド15を、図12に示すように、各光電変換膜9r,9g,9bが形成される領域17の周りに形成しておく。そして、各光電変換膜9r,9g,9bを形成後、第二電極膜11を形成すべき位置に形成された第一の開口K1と、開口K1の周縁の一部から第二電極膜用電極パッド15の一部の上まで張り出した第二の開口K2とを有するマスクmを介して、例えば蒸着によって第二の電極膜11を形成する。このようなマスクmを用いて第二の電極膜11を形成することで、第二の開口K2を介して形成された第二の電極膜11が、第一の開口K1を介して形成された第二の電極膜11と第二電極膜用電極パッド16との電気的接続を行う接続部の役割を果たし、第二電極膜11の形成と、第二の電極膜11と第二電極膜用電極パッド16との電気的接続とを同時に行うことができる。
尚、マスクmは、第二電極膜11の形成に用いる蒸着装置側に固定しても良いし、図3や図6に示したようなパターンで形成されたマスク載置部材10上に載置して固定しても良い。又、マスクmについても、マスクMと同様に、磁性体材料で構成したり、本体部と支持部との2層構造にしたり、断面開口形状をシリコン基板1に向かって細くなるテーパー状としたりすることが好ましい。
図2に示す構成の固体撮像素子では、各光電変換膜9r,9g,9bで発生した信号電荷をn+領域3r,3g,3bに移動させるために、各光電変換膜9r,9g,9bにバイアス電圧を印加する必要がある。各光電変換膜9r,9g,9bに印加するバイアス電圧が全て同じであっても、撮影を行ってカラー画像を得ることは可能である。しかし、光電変換膜9r,9g,9bは、それぞれ特性が異なるものであるため、全てに同一のバイアス電圧が印加されてしまうと、良好な画質が得られない。例えば、ある光電変換膜では信号電荷の再結合が少ないが、他の光電変換膜では信号電荷の再結合が多くなってしまい、色毎に感度差が生じるといったことが起こる。そこで、本実施形態では、画質を向上させるために、光電変換膜9r,9g,9bの各々に印加するバイアス電圧を独立に制御可能にしている。
図13は、図2の固体撮像素子の構成を等価的に示した図である。図13において図2と同じ構成には同一符号を付してある。図13に示す固体撮像素子は、図2に示す信号読出し部4r,4g,4bとして、公知の3トランジスタからなるMOS回路を用いた構成である。
信号読出し部4r,4g,4bの各々の構成は同一であるため、信号読出し部4rについて説明する。信号読出し部4rは、出力トランジスタ21と、出力トランジスタ21のゲートに移動した信号電荷をリセットするためのリセットトランジスタ20と、行方向に並ぶ多数の光電変換膜からなる光電変換膜行を選択するための行選択トランジスタ22とを備える。
リセットトランジスタ20は、そのソースが入力端子Iに接続され、そのドレインが電源Vn(R)に接続され、そのゲートがリセット信号線Resetに接続される。出力トランジスタ21は、そのゲートが入力端子Iとリセットトランジスタ20のソースに接続され、そのソースが電源Vccに接続され、そのドレインが行選択トランジスタ22のソースに接続される。行選択トランジスタ22は、そのゲートが行選択信号線Rowに接続され、そのドレインが出力信号線V−out(R)に接続される。
信号読出し部4r,4g,4bそれぞれの違いは、リセットトランジスタ20のドレインに接続される電源が異なる点と、出力信号線が異なる点である。リセットトランジスタ20のドレインに接続される電源を、信号読出し部4r,4g,4b毎に異なるものとすることで、第一電極膜7r,7g,7bに印加するバイアス電圧を、それぞれ独立に制御することができる。このような構成にすることで、光電変換膜9r,9g,9bの各々に印加するバイアス電圧を最適な値に設定することができ、画質向上を図ることができる。
有機材料からなる光電変換膜は、そこに印加するバイアス電圧を変えることで、量子効率を変化させることが可能である。このため、光電変換膜を構成する材料が有機材料である場合には、本実施形態のように、光電変換膜9r,9g,9bの各々に印加するバイアス電圧を独立に制御することで、光電変換時に、RGB各成分の光の感度調整を行うことができるといった効果も得られる。
尚、図13に示した構成は一例であり、光電変換膜9r,9g,9bの各々に印加するバイアス電圧を独立に制御するためには、第一電極膜7r,7g,7bに接続される電源がそれぞれ異なっていれば良い。又、信号読出し部4r,4g,4bがCCDを用いたものであっても、第一電極膜7r,7g,7bに接続される電源をそれぞれ異なるものにすることで、光電変換膜9r,9g,9bの各々に印加するバイアス電圧を最適な値に設定することが可能である。
又、各光電変換膜9r,9g,9bの配列は図1に示したものに限らず、図14の(a)や(b)に示したような配列であっても良い。
又、本実施形態では、固体撮像素子が有する多数の光電変換膜に、R光電変換素子9r、G光電変換素子9g、B光電変換素子9bの3種類が含まれるものとしたが、2種類又は4種類以上含まれていても良い。又、光電変換膜の種類も、RGBの光を検出するものに限らず、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、イエロー(Ye)の光を検出するものとしても良い。例えば、多数の光電変換膜が、Cyの光を検出する多数の光電変換膜Cyと、Mgの光を検出する多数の光電変換膜Mgと、Yeの光を検出する多数の光電変換膜Yeと、Gの光を検出する多数の光電変換膜Gとを含み、これらが図14(c)に示したように配列された構成であっても良い。
又、以上の説明では、光電変換膜が無機材料からなるものでも、有機材料からなるものでもどちらでも良いとしたが、上述した製造方法の効果が大きいのは、光電変換素子が有機材料からなる場合である。このため、光電変換膜を構成する材料は有機材料であることが特に好ましい。
本発明の実施形態を説明するための固体撮像素子の部分表面模式図 図1に示す固体撮像素子のA−A線の断面模式図 図1に示した固体撮像素子のマスク載置部材の配置例を示す図 図1に示した固体撮像素子の製造工程を示す図 図1に示した固体撮像素子の製造工程を示す図 図1に示した固体撮像素子のマスク載置部材の配置例を示す図 図1に示した固体撮像素子のマスク載置部材にマスクを密着させる方法を説明するための図 図1に示した固体撮像素子のマスク載置部材に載せるマスクの構造例を示す図 図1に示した固体撮像素子のマスク載置部材に載せるマスクの開口パターン例を示す図 図1に示した固体撮像素子のマスク載置部材に載せるマスクの断面開口形状を示す図 図1に示す固体撮像素子の各光電変換膜の蒸着方法を説明するための図 図1に示した固体撮像素子の第二の電極膜の形成方法を説明するための図 図2の固体撮像素子の構成を等価的に示した図 光電変換膜配列の変形例を示す図
符号の説明
1 シリコン基板
2 pウェル層
6,8 絶縁膜
5r,5g,5b 接続部
7r,7g,7b 第一電極膜
9r R光電変換膜
9g G光電変換膜
9b B光電変換膜
10 マスク載置部材
11 第二電極膜
12 保護膜

Claims (17)

  1. 基板上方の同一平面上に配列された多数の光電変換膜と、前記多数の光電変換膜の各々で発生した信号電荷に応じた信号を読み出す信号読み出し部とを有する固体撮像素子の製造方法であって、
    前記多数の光電変換膜は、それぞれ異なる波長を検出する2種類以上の光電変換膜に分類され、
    前記2種類以上の光電変換膜の各々を構成する材料を、前記同一平面上にマスクを介して選択的に順次成膜して、前記多数の光電変換膜を形成する光電変換膜形成工程と、
    前記光電変換膜形成工程に先立ち、前記基板上方に、前記マスクを載置するためのマスク載置部材を形成するマスク載置部材形成工程とを含む固体撮像素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスク載置部材形成工程では、前記マスク載置部材を、平面視において前記光電変換膜が形成されるべき領域の周囲に点在させて形成する固体撮像素子の製造方法。
  3. 請求項1記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記基板には、それぞれに1つの前記固体撮像素子が形成される多数のチップ領域が設けられ、
    前記マスク載置部材形成工程では、前記マスク載置部材を、前記多数のチップ領域の各々の周りを囲むように形成する固体撮像素子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスク載置部材形成工程では、前記マスク載置部材を、形成すべき前記光電変換膜の上面よりも所定量だけ高い位置に形成する固体撮像素子の製造方法。
  5. 請求項4記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記所定量が0.1μm〜5μmの範囲である固体撮像素子の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスク載置部材が絶縁体である固体撮像素子の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスクが磁性体材料で構成され、
    前記光電変換膜形成工程では、磁石によって前記マスクを前記基板側に引き寄せた状態で前記光電変換膜を形成する固体撮像素子の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記多数の光電変換膜と前記基板の間に、前記多数の光電変換膜毎に対応する多数の第一の電極膜を形成する第一の電極膜形成工程と、
    前記多数の光電変換膜の上に、前記多数の第一の電極膜の各々に対向し、前記多数の光電変換膜で共通化された第二の電極膜をマスクを介して形成する第二の電極膜形成工程と、
    前記第二の電極膜形成工程及び前記光電変換膜形成工程に先立ち、前記第二の電極膜に外部から電圧を供給するための第二電極膜用電極パッドを含む多数の電極パッドを形成する電極パッド形成工程とを含み、
    前記第二の電極膜形成工程で用いるマスクは、前記第二電極膜を形成すべき位置に形成された第一の開口と、前記開口の周縁の一部から前記第二電極膜用電極パッドの一部の上まで張り出した第二の開口とを有し、
    前記第二の開口を介して形成した前記第二の電極膜により、前記第一の開口を介して形成された前記第二の電極膜と前記第二電極膜用電極パッドとの電気的接続を行う固体撮像素子の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスクの断面開口形状が、前記基板側に向かって細くなるテーパー状となっている固体撮像素子の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスクが、開口の形成された本体部と、前記本体部を前記マスク載置部に向かって支持する支持部とを有する固体撮像素子の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記光電変換膜を構成する材料が有機材料である固体撮像素子の製造方法。
  12. 基板上方の同一平面上に配列された多数の第一の電極膜と、
    前記多数の第一の電極膜の各々の上に形成された多数の光電変換膜と、
    前記多数の光電変換膜上に形成された前記多数の光電変換膜で共通の第二の電極膜と、
    前記多数の光電変換膜の各々で発生した信号電荷に応じた信号を読み出す信号読み出し部と、
    前記多数の光電変換膜の各々の周囲に点在して設けられた部材であって、前記多数の光電変換膜の形成時に用いるマスクを載置するためのマスク載置部材とを備える固体撮像素子。
  13. 請求項12記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記マスク載置部材が、前記光電変換膜の上面よりも所定量だけ高い位置に形成されている固体撮像素子。
  14. 請求項13記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記所定量が0.1μm〜5μmの範囲である固体撮像素子。
  15. 請求項12〜14のいずれか記載の固体撮像素子であって、
    前記マスク載置部材が絶縁体である固体撮像素子。
  16. 請求項12〜15のいずれか記載の固体撮像素子であって、
    前記第二の電極膜に外部から電圧を供給するための第二電極膜用電極パッドを備え、
    前記第二の電極膜は、平面視において、前記光電変換膜上から前記第二電極膜用電極パッド上まで延びて形成されている固体撮像素子。
  17. 請求項12〜16のいずれか記載の固体撮像素子であって、
    前記光電変換膜を構成する材料が有機材料である固体撮像素子。
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