JP2007278167A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧燃料ポンプの駆動源として、エンジン回転力及び電気モータ駆動力を使用可能とするものに対しエンジンの各種運転状況に応じてシステム効率を高く得る。
【解決手段】電気モータ9の駆動軸9aの一端とエンジン1のカムシャフト73との間にクラッチ機構91を介在し、電気モータ9の駆動軸9aの他端を高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aに接続する。エンジン運転中のポンプ低負荷時、クラッチ機構91を離脱状態として電気モータ9の駆動力のみで高圧燃料ポンプ23を駆動する。エンジン運転中のポンプ高負荷時、電気モータ9を駆動させない状態でクラッチ機構91を係合状態として排気カムシャフト73の回転力のみで高圧燃料ポンプ23を駆動する。車両の急加速時、電気モータ9を駆動させると共にクラッチ機構91を係合状態として排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力との両方で高圧燃料ポンプ23を駆動する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば筒内直噴式エンジン等の内燃機関に適用され、燃料ポンプによって昇圧した燃料を燃料噴射弁(インジェクタ)に向けて供給する燃料供給装置に係る。特に、本発明は、上記燃料ポンプの駆動源として、内燃機関からの回転力及び電動機の駆動力を選択的に使用可能な構成とされた燃料供給装置の改良に関する。
従来より、例えば筒内直噴式ガソリンエンジンのようにインジェクタへ供給する燃料に高い圧力が要求されるエンジンにあっては、燃料タンクから送られてきた燃料を高圧燃料ポンプで昇圧してインジェクタに向けて供給するようになっている。
具体的に、この種のエンジンにおける燃料供給系の構成としては、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されているように、燃料タンクから燃料を汲み出すフィードポンプ、このフィードポンプによって汲み出された燃料を昇圧する高圧燃料ポンプを備えている。そして、この高圧燃料ポンプによって昇圧された燃料を、複数のインジェクタが接続されたデリバリパイプに貯留する。これにより、インジェクタの開弁動作に伴って、デリバリパイプに貯留されている高圧燃料が、その開弁されたインジェクタから燃焼室に向けて噴射されることになる。
また、上記各ポンプの駆動源として、一般的に、フィードポンプでは電気モータの駆動力が、高圧燃料ポンプではエンジンの回転力(例えばカムシャフトやクランクシャフトの回転力)がそれぞれ利用されている。
ところで、エンジン始動時のクランキング回転中はエンジン回転数が低いため、このエンジンの回転力を受けて駆動する高圧燃料ポンプにあっては、その回転数を十分に高めることができない。このため、インジェクタに供給する燃料の圧力を十分に高めることができず、良好な始動性を得ることが困難である。
この点に鑑みられたものとして下記の特許文献3が提案されている。この特許文献3には、高圧燃料ポンプを補助駆動するポンプ駆動用電気モータを設けておき、エンジン始動時にはこのポンプ駆動用電気モータによって高圧燃料ポンプの駆動あるいは駆動トルクのアシストを行う構成が開示されている。具体的には、高圧燃料ポンプの駆動軸に対し、ワンウェイクラッチを介してエンジンのカムシャフトが連結されていると共に電磁クラッチを介してポンプ駆動用電気モータが連結された構成となっている。そして、エンジン始動時には、クランキングに先立って電磁クラッチを締結してポンプ駆動用電気モータを駆動する。これにより、ポンプ駆動用電気モータの駆動力のみにより比較的高速度で高圧燃料ポンプの駆動を行うことが可能になりエンジン始動時の燃料圧力を高めることができる。また、この特許文献3には、スタータの始動(クランキングの開始)と共に電磁クラッチを締結してポンプ駆動用電気モータを駆動することにより、カムシャフトの駆動力に加えてポンプ駆動用電気モータの駆動力によるアシストを行って高圧燃料ポンプを駆動することも開示されている。
特開2004−176650号公報 特開2004−270531号公報 特開2004−324419号公報
上述した如く、特許文献3には、エンジン始動時にポンプ駆動用電気モータによって高圧燃料ポンプの駆動力を得てエンジンの始動性を良好にすることについての技術的思想のみが開示されている。
本発明の発明者は、このように高圧燃料ポンプの駆動源としてエンジンの回転力及び電気モータの駆動力を使用可能な構成とされた燃料供給装置に対し、エンジン始動時以外の制御動作について考察を行った。そして、この種の燃料供給装置にあっては、エンジン運転中において選択すべき高圧燃料ポンプの駆動源としては、以下の点を考慮すべきであることを見出し、本発明に至った。以下に詳述する。
図10は、高圧燃料ポンプを補助駆動するための電気モータを備えていない一般的な燃料供給装置において、この燃料供給装置が受けるエンジンの出力エネルギの配分(内訳)を示している。図10(a)は高圧燃料ポンプの要求吐出量(吐出要求値)が比較的大きい状況(エンジンの高負荷時等であってインジェクタからの燃料噴射量が多く要求される状況)でのエネルギ配分であり、図10(b)は高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的小さい状況(エンジンの低負荷時等であってインジェクタからの燃料噴射量が少なく設定される状況)でのエネルギ配分である。この高圧燃料ポンプの要求吐出量とは、所謂ポンプ吐出負荷であって、吐出圧力(P)と吐出流量(Q)との積で表され、一般的にはエンジン回転数とアクセル開度から演算されたり、またはマップから読み出される値である。尚、これら図からも明らかなように、高圧燃料ポンプの要求吐出量に応じて、エンジンから受ける出力エネルギは異なっており、高圧燃料ポンプの要求吐出量が大きいほど燃料供給装置が受けるエンジンの出力エネルギも大きいものとなる(図中のF1及びF2を参照)。
これら図に示すように、燃料供給装置が受けたエンジンの出力エネルギは、オルタネータでの発電ロス(図中A)、フィードポンプでのエネルギロス(図中B)、フィードポンプ吐出仕事(図中C)、高圧燃料ポンプでのエネルギロス(図中D)、高圧燃料ポンプ吐出仕事(図中E)に分けられる。
上記オルタネータでの発電ロス(A)は、オルタネータがエンジンよりもらう駆動エネルギと発電電力の差分である。フィードポンプでのエネルギロス(B)は、フィードポンプ内部のフリクション、燃料のリーク、このフィードポンプを作動させるための電気モータのメカ的なロスによるものである。フィードポンプ吐出仕事(C)は、フィードポンプから高圧燃料ポンプに供給された燃料分に相当する。つまり、実質的なフィードポンプの仕事量である。高圧燃料ポンプでのエネルギロス(D)は、高圧燃料ポンプ内部のフリクション、燃料のリーク、余剰燃料のリターンによるものである。高圧燃料ポンプ吐出仕事(E)は、高圧燃料ポンプからデリバリパイプに供給された燃料分に相当する。
図10から解るように、フィードポンプは高圧燃料ポンプの要求吐出量に関わりなく一定速度で駆動しているため、上記オルタネータでの発電ロス(A)、フィードポンプでのエネルギロス(B)、フィードポンプ吐出仕事(C)は、高圧燃料ポンプの要求吐出量に関わりなく略一定の値(図10(a),(b)ともに同一の量)である。
これに対し、高圧燃料ポンプでのエネルギロス(D)は、高圧燃料ポンプの要求吐出量によって大きく異なる。具体的には、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的大きい状況では上記余剰燃料の発生量が少なくそのリターン分も少ないので、燃料供給装置が受けたエンジンの出力エネルギの全体量に対する高圧燃料ポンプでのエネルギロス(D)の比率(図10(a)中のF1に対するDの比率)は比較的小さい。ところが、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的小さい状況では余剰燃料の発生量が多くなりそのリターン分も多くなるので、燃料供給装置が受けたエンジンの出力エネルギの全体量に対する高圧燃料ポンプでのエネルギロス(D)の比率(図10(b)中のF2に対するDの比率)は比較的大きい。その結果、燃料供給装置が受けたエンジンの出力エネルギの全体量に対する高圧燃料ポンプ吐出仕事(E)の比率は、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的大きい状況よりもその要求吐出量が比較的小さい状況の方が低くなる。言い換えると、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的小さい状況では、要求吐出量が比較的大きい状況よりもシステム効率が低くなっている。このシステム効率は以下の(1)式により表される。
システム効率=高圧燃料ポンプ吐出仕事/入力仕事
=E/A+B+C+D+E …(1)
・高圧燃料ポンプ吐出仕事=吐出量(Q)×吐出圧力(P)
・入力仕事=入力軸の回転数(ω)×トルク(T)
一方、上記特許文献3に開示されているように高圧燃料ポンプの駆動源として電気モータの駆動力を利用する構成とした場合、この電気モータの回転速度を調整することによって高圧燃料ポンプの回転速度が変更自在である。つまり、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的小さい状況では、電気モータの回転速度を低い速度に設定して高圧燃料ポンプを低速駆動させることができる。このため、要求吐出量が比較的小さい状況にあっては、エンジンの回転力を駆動源とする場合に比べて余剰燃料のリターン量を大幅に削減でき、システム効率が高くなる。
ところが、電気モータの駆動力を高圧燃料ポンプの駆動源とする場合、エンジンの出力エネルギをオルタネータによって電気エネルギに一旦変換し、更にその後、この電気エネルギを電気モータの駆動エネルギ(回転エネルギ)に変換することになるため、その変換に伴うエネルギロスが生じている。このエネルギロスは、電気モータの回転数が高くなるほど大きくなっていくが、その回転数の上昇分に対するエネルギロスの増加量は、エンジンの回転力を高圧燃料ポンプの駆動源とする場合に比べて大きいものである。
何故なら、例えば、エンジンの回転力を高圧燃料ポンプの駆動源とする場合にはエネルギ変換によるエネルギロスはないため、このエネルギ変換に関する効率としては略100%である。これに対し、電気モータの駆動力を高圧燃料ポンプの駆動源とする場合には上記エネルギ変換によるエネルギロスがあるため、このエネルギ変換に係る効率は例えば70%程度となっている。そして、このエネルギ変換に伴うエネルギロス量は、例えば入力軸(エンジンの回転力を駆動源とするものでは例えばカムシャフト、電気モータの駆動力を駆動源とするものでは電気モータの回転軸)のトルクに上記効率を乗算した値となる。従って、この入力軸のトルクが比較的小さい状況(上記要求吐出量が比較的小さい状況)では、両者のエネルギロス量の差は極端には大きくならないが、この入力軸のトルクが比較的大きい状況(上記要求吐出量が比較的大きい状況)では、両者のエネルギロス量の差が極端に大きくなってしまう(具体的に、入力軸のトルクが2倍になればエネルギロス量の差も2倍に大きくなる)。つまり、この電気モータの駆動力を駆動源とするものにあっては、電気モータの回転速度を高い速度に設定せねばならない上記要求吐出量が比較的大きい状況では、エンジンの回転力を駆動源とする場合に比べてシステム効率が低くなってしまう。
以上のような特性があることを本願発明の発明者は見出し、これに基づいて高圧燃料ポンプの駆動源としてエンジンの回転力及び電気モータの駆動力を選択的に使用することについて考察を行った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高圧燃料ポンプの駆動源として、エンジンの回転力及び電気モータの駆動力を使用可能とするものに対しエンジンの各種運転状況の広範囲に亘って高いシステム効率が得られる燃料供給装置を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、高圧燃料ポンプの駆動源として、内燃機関(エンジン)の回転力及び電動機(電気モータ)の駆動力を選択可能とする燃料供給装置に対し、この駆動源の選択を内燃機関の運転状態に応じたものとして規定することにある。
−解決手段−
具体的に、本発明は、燃料を昇圧して内燃機関の燃焼室に向けて吐出する高圧燃料ポンプを備え、この高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」を選択可能とされた内燃機関の燃料供給装置を前提とする。この内燃機関の燃料供給装置に対し、運転中の内燃機関の運転状態に応じて上記高圧燃料ポンプの駆動源を選択するポンプ駆動源選択手段を備えさせている。
また、他の解決手段としては以下の構成が挙げられる。先ず、燃料を昇圧して内燃機関の燃焼室に向けて吐出する高圧燃料ポンプを備え、この高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」を選択可能とされた内燃機関の燃料供給装置を前提とする。この内燃機関の燃料供給装置に対し、運転中の内燃機関の運転状態に応じて、上記高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」のみを使用する第1の駆動源使用状態と、「ポンプ駆動用電動機の駆動力」のみを使用する第2の駆動源使用状態と、「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を使用する第3の駆動源使用状態とのうちの何れか一つを選択するポンプ駆動源選択手段を備えさせている。
これら特定事項により、内燃機関の運転中、「内燃機関の回転体の回転力」を駆動源として高圧燃料ポンプを駆動させる状態と、「ポンプ駆動用電動機の駆動力」を駆動源として高圧燃料ポンプを駆動させる状態とを内燃機関の運転状況に応じて切り換える。または、「内燃機関の回転体の回転力」のみを駆動源として高圧燃料ポンプを駆動させる状態と、「ポンプ駆動用電動機の駆動力」のみを駆動源として高圧燃料ポンプを駆動させる状態と、「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を駆動源として高圧燃料ポンプを駆動させる状態とを内燃機関の運転状況に応じて切り換える。これにより、内燃機関の運転中において、その運転状態において最も効率の良い駆動源を使用した燃料供給動作を実現することができ、燃料供給装置の高効率化を図ることができる。
そして、この内燃機関の運転状態に応じた駆動源の選択手法として具体的には以下のものが挙げられる。
先ず、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷が所定の低負荷値よりも低い場合、ポンプ駆動源選択手段が、高圧燃料ポンプの駆動源として「ポンプ駆動用電動機の駆動力」のみを使用する構成としている。
このように高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷が比較的低負荷である場合、駆動源としてポンプ駆動用電動機の駆動力を使用すると共に、このポンプ駆動用電動機の回転速度を低い速度に設定して高圧燃料ポンプを低速駆動させる。これにより、高圧燃料ポンプに対する要求吐出量に適した燃料吐出量が得られ、内燃機関の回転力を駆動源とする場合に比べて余剰燃料のリターン量を大幅に削減でき、システム効率を高く得ることができる。
一方、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷が所定の高負荷値よりも高い場合、ポンプ駆動源選択手段が、高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」のみを使用する構成としている。
このように高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷が比較的高負荷である場合には、駆動源として内燃機関の回転体の回転力を使用したとしても余剰燃料の発生量は少なくそのリターン分も少ないので、燃料供給装置が受けたエンジンの出力エネルギの全体量に対する高圧燃料ポンプでのエネルギロスは比較的小さい。また、上記燃料吐出負荷が比較的高負荷である場合に駆動源としてポンプ駆動用電動機の駆動力を使用すると、このポンプ駆動用電動機を駆動させるために、内燃機関の出力エネルギを電気エネルギに一旦変換した後にポンプ駆動用電動機の駆動エネルギに変換する必要があり、この変換に伴うエネルギロスが生じており、このエネルギロスは、ポンプ駆動用電動機の回転数が高くなるほど大きくなる。つまり、燃料吐出負荷が比較的高負荷である場合にポンプ駆動用電動機の駆動力を駆動源として使用することは、内燃機関の回転体の回転力を駆動源として使用する場合に比べて不利になる。このため、燃料吐出負荷が比較的高負荷である場合には、駆動源として内燃機関の回転体の回転力を使用することで高いシステム効率で高圧燃料ポンプの駆動を行うことができる。
更に、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷の急上昇時には、ポンプ駆動源選択手段が、高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を使用する構成としている。
これによれば、内燃機関の回転体の回転力に対してポンプ駆動用電動機の駆動力をアシスト力として高圧燃料ポンプを駆動させることができ、急上昇した燃料吐出負荷に応じた燃料吐出動作を高圧燃料ポンプに実行させることができる。また、ポンプ駆動用電動機によるアシスト力の付加によりポンプフリクションの低減を図ることもでき、これによってシステム効率の向上が図れて燃料吐出負荷に応じた燃料吐出動作が可能になる。
そして、内燃機関が自動車に搭載されるものである場合、アクセル開度の単位時間当たりの開方向への変化量が所定量以上となる車両の急加速要求時に、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷の急上昇時であると判断し、ポンプ駆動源選択手段が、高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を使用する構成としている。
これにより、ドライバの要求(アクセル操作による急加速要求)に迅速に応えられる燃料吐出動作を高圧燃料ポンプに実行させることができ、自動車の加速レスポンスを良好に得ることができる。
上記駆動源を選択可能とするための具体的な構成としては以下の2タイプが挙げられる。先ず、第1のタイプとして、上記内燃機関の回転体とポンプ駆動用電動機との間に、この両者を係脱自在とするクラッチ機構を介在させると共に、高圧燃料ポンプの駆動軸をポンプ駆動用電動機の駆動軸に接続させる。そして、ポンプ駆動源選択手段が、上記第1の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を非作動状態にしてクラッチ機構を係合し、上記第2の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を作動状態にしてクラッチ機構を離脱し、上記第3の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を作動状態にしてクラッチ機構を係合するようにしている。
この場合、給電回路からの給電によりポンプ駆動用電動機が回転駆動する構成とすると共に、この給電回路に対するポンプ駆動用電動機の接続状態と切断状態とが切り換え可能なスイッチング機構を備えさせる。そして、ポンプ駆動源選択手段が、上記第2の駆動源使用状態及び上記第3の駆動源使用状態とする場合にはスイッチング機構を接続状態にする一方、上記第1の駆動源使用状態とする場合にはスイッチング機構を切断状態にするようにしている。
また、第2のタイプとしては、高圧燃料ポンプの駆動軸の一端を、第1クラッチ機構を介して内燃機関の回転体に係脱自在とする一方、高圧燃料ポンプの駆動軸の他端を、第2クラッチ機構を介してポンプ駆動用電動機の駆動軸に係脱自在とする。そして、ポンプ駆動源選択手段が、上記第1の駆動源使用状態とする場合には第1クラッチ機構を係合すると共に第2クラッチ機構を離脱し、上記第2の駆動源使用状態とする場合には第1クラッチ機構を離脱すると共にポンプ駆動用電動機を作動状態にして第2クラッチ機構を係合し、上記第3の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を作動状態にして各クラッチ機構を共に係合するようにしている。
これらの特定事項により、クラッチ機構の係脱動作によって高圧燃料ポンプの駆動源を選択でき、比較的簡単な構成及び制御動作によって適切な駆動源の選択動作が可能になる。特に、上記ポンプ駆動用電動機の給電回路に対する接続状態と切断状態とを切り換え可能なスイッチング機構を備えさせ、上記第1の駆動源使用状態とする場合にスイッチング機構を切断状態にすれば、ポンプ駆動用電動機内部での励磁動作が内燃機関の負荷として作用してしまうといった状況を回避でき、よりいっそうシステム効率の向上を図ることができる。
本発明では、高圧燃料ポンプの駆動源として、内燃機関の回転力及び電動機の駆動力を選択可能とする燃料供給装置に対し、この駆動源の選択を内燃機関の運転状態に応じて切り換えるようにしている。このため、内燃機関の運転中において最も効率の良い駆動源を使用した運転状況を実現することができ、効率の高い燃料供給装置の燃料供給動作を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明を自動車に搭載された筒内直噴式多気筒(例えば4気筒)ガソリンエンジンに適用した場合について説明する。
(第1実施形態)
−エンジンの概略構成−
図1は、本実施形態に係るエンジン(内燃機関)1の概略構成を示している。この図1に示すように、このエンジン1は、火花点火式レシプロエンジン1であり、筒内直噴式のインジェクタ2により気筒11の燃焼室12内へ燃料を直接噴射して混合気を形成するようになっている。エンジン1の各気筒11内にはピストン3が設けられており、上記混合気の燃焼に伴ってこのピストン3が気筒11内で往復運動する。インジェクタ2は、燃料分配手段であるデリバリパイプ21に接続されており、このデリバリパイプ21から燃料が供給されるようになっている。インジェクタ2によって燃焼室12内へ直接噴射された燃料は、吸気通路の一部を構成するインテークマニホールド41を通って燃焼室12内へ導入される空気Aと共に混合気を形成する。
気筒11内には、エンジン1の負荷KLやエンジン回転数NEに応じたタイミング及び必要な量で、インジェクタ2から燃料が噴射される。インジェクタ2から燃焼室12内へ噴射された燃料は、吸気バルブ42の開弁動作に伴って気筒11内に導入される空気Aと混合気を形成し、点火プラグ5で着火されて燃焼する。混合気の燃焼圧力はピストン3に伝えられ、ピストン3を往復運動させる。吸気バルブ42は、吸気カムシャフト43により駆動される。吸気カムシャフト43は、クランクシャフト6から取り出される動力がタイミングベルトによって伝達されて回転駆動される。
ピストン3の往復運動はコネクティングロッド31を介してクランクシャフト6に伝えられ、ここで回転運動に変換されて、エンジン1の出力として取り出される。燃焼後の混合気は排気ガスExとなり、排気バルブ弁72の開弁動作に伴って排気通路の一部であるエキゾーストマニホールド71へ排出される。排気ガスExは、エキゾーストマニホールド71の下流側に設けられた触媒コンバータ74により浄化された後、大気中へ放出される。上記排気バルブ72は、排気カムシャフト73により駆動される。排気カムシャフト73は、クランクシャフト6から取り出される動力がタイミングベルトによって伝達されて回転駆動される。
また、エンジン1は、吸気通路4におけるエアクリーナ45の下流側に設けられたスロットルボディ44により吸入空気量が調整される。このスロットルボディ44は、バタフライバルブで成るスロットルバルブ44aと、このスロットルバルブ44aを開閉駆動するスロットルモータ44bと、スロットルバルブ44aの開度を検出するスロットル開度センサ44cとを備えている。後述するエンジンECU8は、ドライバにより操作されるアクセルの開度を検知するアクセル開度センサ82からの出力を取得して、スロットルモータ44bに制御信号を送り、スロットル開度センサ44cからのスロットルバルブ44aの開度のフィードバック信号に基づいて、スロットルバルブ44aを適切な開度に制御する。これにより、エンジン1の気筒11内へ導入する空気Aの量を制御する。
−制御ブロックの説明−
エンジン1には、その運転を制御するために運転に関する情報、及びエンジン1の制御に関する情報を取得するためのセンサ類が取り付けられる。このセンサ類としては、エンジン回転数の検知に利用されるクランク角センサ81、上記アクセル開度センサ82、吸入空気量を検出するエアフローセンサ83、吸入空気温度を検出する吸気温度センサ84、ウォータジャケット内の冷却水温度を検出する冷却水温センサ85及び排気ガスEx中の酸素濃度を検出するO2センサ86等のセンサ類がある。エンジン1の運転を制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)8は、これらのセンサ類からの出力を取得して、エンジン1の運転を制御する。
図2はこの制御系を示すブロック図である。この図に示すように、エンジンの制御システムは、エンジン1の運転状態を制御するための上記エンジンECU8を備えている。このエンジンECU8は、CPU(Central Processing Unit)8A、ROM(Read Only Memory)8B、RAM(Random Access Memory)8C及びバックアップRAM8D等を備えている。
ROM8Bは、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU8Aは、ROM8Bに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。
RAM8CはCPU8Aでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM8Dはエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。そして、CPU8A、ROM8B、RAM8C及びバックアップRAM8Dは、バス8Gを介して互いに接続されるとともに、外部入力回路8E及び外部出力回路8Fと接続されている。
外部入力回路8Eには、上記スロットル開度センサ44c、クランク角センサ81、アクセル開度センサ82、エアフローセンサ83、吸気温度センサ84、冷却水温センサ85、O2センサ86の他に、吸気圧力を検出する吸気圧力センサ87、燃料圧力を検出する燃圧センサ88、気筒判別用のカム角センサ89等も接続されている。一方、外部出力回路8Fには、上記インジェクタ2、スロットルモータ44b、点火プラグ5の点火タイミングを決定するイグナイタ51及び後述する高圧燃料ポンプ23の燃料吐出量を制御する電磁スピル弁23b等が接続されている。
エンジンECU8は、エンジン回転数及び負荷率等に基づき、インジェクタ2から噴射される燃料の量を制御するのに用いられる最終燃料噴射量を算出する。
ここで、エンジン回転数は、上記クランク角センサ81の検出信号から求められる。また、負荷率は、エンジン1の最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値であって、エンジン1の吸入空気量に対応するパラメータとエンジン回転数NEとから算出される。
そして、エンジンECU8は、演算にて算出された最終燃料噴射量に基づいてインジェクタ2を駆動制御し、インジェクタ2から噴射される燃料の量を制御する。インジェクタ2から噴射される燃料の量(燃料噴射量)は、デリバリパイプ21内の燃料圧力(燃圧)と燃料噴射時間によって定まるため、燃料噴射量を適正にするためには上記燃圧を適正な値に維持する必要がある。これを達成するために、エンジンECU8は、上記燃圧センサ88の検出信号から求められる実燃圧が機関運転状態に応じて設定される目標燃圧に近づくように、高圧燃料ポンプ23の燃料吐出量をフィードバック制御して燃圧を適正値に維持する。尚、高圧燃料ポンプ23の燃料吐出量は、電磁スピル弁23bの閉弁期間(閉弁開始時期)を調整することによってフィードバック制御される。
−燃料供給装置の概略構成−
次に、上記インジェクタ2へ燃料を供給するための燃料供給装置の概略構成について説明する。図3は、本実施形態に係る燃料供給装置及びこの燃料供給装置の制御系を示すシステム構成図である。
この図3に示すように、燃料供給装置は、燃料タンク22から燃料を汲み出し且つこの燃料を所定圧力まで昇圧して上記デリバリパイプ21に向けて吐出する高圧燃料ポンプ23を備えている。この高圧燃料ポンプ23は、シリンダ内でプランジャが往復移動することで加圧室の容積を可変とし、これによって燃料を昇圧するプランジャポンプにより構成されている。つまり、この高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aに回転力が与えられることによってシリンダ内でプランジャが往復移動して燃料を昇圧し、この高圧の燃料を、チェック弁24aを備えた高圧燃料配管24を経てデリバリパイプ21に供給する構成となっている。また、この吐出量は上記電磁スピル弁23bの開閉動作により調整可能となっている。この高圧燃料ポンプ23の構成及び電磁スピル弁23bの開閉制御は周知であるため、ここでの説明は省略する。また、高圧燃料ポンプ23としてはプランジャポンプに限らず各種のポンプが適用可能である。
尚、燃料タンク22と高圧燃料ポンプ23とを接続する低圧燃料配管25には、フィルタ25aが設けられており、高圧燃料ポンプ23に供給される燃料を浄化している。本実施形態に係る燃料供給装置はフィードポンプを備えていない。これは、高圧燃料ポンプ23は電気モータ9によって駆動可能であり、排気カムシャフト73の回転速度が低い場合には、必要に応じて電気モータ9を高速度で駆動し、その駆動力により燃料タンク22から燃料を汲み出すのに十分な負圧を発生させることが可能であるからである。これにより、燃料供給装置としての構成の簡素が図られている。また、高圧燃料ポンプ23には、その内部で発生した余剰燃料を燃料タンク22に向けて戻すためのリターン配管26が接続されている。
そして、本実施形態における高圧燃料ポンプ23は、その駆動源としてエンジン1の回転力及び電気モータ9の駆動力を使用可能な構成とされている。
具体的には、高圧燃料ポンプ駆動用電気モータ9が備えられており、この電気モータ9の駆動軸9aの一端とエンジン1の排気カムシャフト73(本発明でいう内燃機関の回転体)との間にクラッチ機構91(例えば電磁式クラッチ)が介在されている。また、この電気モータ9の駆動軸9aの他端は上記高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aに接続(直結)されている。
このため、電気モータ9を駆動させた状態でクラッチ機構91を離脱(切断)状態とした場合には、この電気モータ9の駆動力が駆動軸9a,23aを経て高圧燃料ポンプ23に伝達され、この電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第2の駆動源使用状態)。また、電気モータ9を駆動させた状態でクラッチ機構91を係合(接続)状態とした場合には、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力とが駆動軸9a,23aを経て高圧燃料ポンプ23に伝達され、これら回転力及び駆動力の両方によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第3の駆動源使用状態)。更に、電気モータ9を駆動させない状態でクラッチ機構91を係合状態とした場合には、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力が駆動軸9a,23aを経て高圧燃料ポンプ23に伝達され、この排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第1の駆動源使用状態)。
また、上記電気モータ9とこの電気モータ9に給電を行う給電回路96との間には、これら両者9,96を電気的に接続する状態と切断する状態とを切り換え可能なスイッチング機構97が備えられている。つまり、電気モータ9を駆動させる場合にはこのスイッチング機構97をON(接続状態)にし、電気モータ9を駆動させない場合にはこのスイッチング機構をOFF(切断状態)にする。このスイッチング機構97の切り換え動作は上記エンジンECU8からの切り換え信号により行われる。
また、図3に示すように、クランクシャフト6の一端に取り付けられているリングギヤ61には、エンジン1の始動時に起動するスタータ92が連繋されている。このスタータ92は、スタータモータ92aと、このスタータモータ92aの駆動軸に取り付けられたピニオンギヤ92bとを備えている。そして、このピニオンギヤ92bがリングギヤ61に噛み合いながらスタータモータ92aが回転駆動することによって、このスタータモータ92aの駆動力がリングギヤ61を介してクランクシャフト6に伝達されてエンジン1のクランキングが行われるようになっている。
一方、クランクシャフト6の他端に取り付けられているクランクシャフトプーリに対し、伝動ベルト93を介してオルタネータ94が動力伝達可能に連繋されている。これにより、エンジン1の駆動に伴ってオルタネータ94の発電動作が行われ、その直流電圧が、バッテリ95に充電されるようになっている。オルタネータ94は、オルタネータ駆動回路により発電量が制御される。上記エンジンECU8は、オルタネータ駆動回路に発電指令信号(出力要求信号)を発信する。このエンジンECU8からオルタネータ駆動回路への発電指令信号としては、「発電Hi」指令、「発電Lo」指令、「発電カット」指令のいずれかが出力される。「発電Hi」指令は、オルタネータ94による発電量を最大にすべく、たとえば発電電圧が14.8Vになるような指令である。「発電Lo」指令は、たとえば所定時間内におけるバッテリ95への電流収支が±0(A)になるような指令である。すなわち、「発電Lo」指令は、必要最低限の電力のみをオルタネータ94に発電させる指令である。「発電カット」指令は、オルタネータ94による発電を行わない指令である。具体的には、バッテリ95における蓄電電圧値(通常は12V)よりも低い値の発電電圧(出力要求値:例えば10V)とすることにより、実質的にオルタネータ94が発電を行わないようにしている。
−燃料供給装置の駆動制御−
次に、上述の如く構成された燃料供給装置の駆動制御について説明する。この燃料供給装置の駆動制御は、高圧燃料ポンプ23の負荷状態によって異なる。以下の説明では、この高圧燃料ポンプ23の低負荷状態、高負荷状態、エンジン始動時、車両の急加速時のそれぞれにおける燃料供給装置の駆動制御について説明する。尚、上記高圧燃料ポンプ23の負荷は、上記エンジンECU8からの指令信号である高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量と上記クランク角センサ81によって検知されるエンジン回転数NEとに基づいて算出またはマップからの読み出しが行われる。
<低負荷時>
先ず、高圧燃料ポンプ23の負荷が低い場合、つまり、高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量が比較的少ない場合における燃料供給装置の駆動制御について説明する。
この場合、上記電気モータ9を駆動させると共にクラッチ機構91を離脱状態とする。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力は高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aには伝達されず、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この際、エンジンECU8は電気モータ9の回転数を高圧燃料ポンプ23の負荷に応じて調整する。つまり、負荷に応じた量だけ高圧燃料ポンプ23から燃料が吐出されることになり(燃料ポンプ23のオンデマンド制御)、余剰燃料のリターン量は少ない状態となる。従って、高いシステム効率で燃料吐出動作を行うことができる。また、この場合、エンジン1のカムシャフト73の回転力は高圧燃料ポンプ23を駆動させるための動力として使用されることがないため、エンジン1の負荷が軽減されることになり燃費の向上を図ることもできる。
<高負荷時>
一方、高圧燃料ポンプ23の負荷が高い場合、つまり、高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量が比較的多い場合における燃料供給装置の駆動制御としては、上記電気モータ9を駆動させない状態でクラッチ機構91を係合状態とする。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この際、電気モータ9を使用しないため、エネルギ変換(エンジン出力エネルギのオルタネータ94による電気エネルギへの変換、この電気エネルギの電気モータ駆動エネルギ(回転エネルギ)への変換)に伴うエネルギロスは生じない。また、この際、高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量は比較的多いため、余剰燃料の発生量が少なくそのリターン分も少ないので、高いシステム効率で燃料吐出動作を行うことができる。
また、この場合、上記スイッチング機構97をOFFにして電気モータ9と給電回路96とを電気的に切り離す。これにより、電気モータ9の内部での励磁動作がエンジン1の負荷として作用してしまうといった状況を回避でき、よりいっそうシステム効率の向上を図ることができる。このスイッチング機構97のOFF動作の一例としては、電気モータ9の端子開放動作などが挙げられる。
<エンジン始動時>
また、エンジン始動時には、上記電気モータ9を駆動させると共にクラッチ機構91を離脱状態とする。これにより、上述した低負荷時の場合と同様に、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力は高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aには伝達されず、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この際にも、エンジンECU8によって電気モータ9の回転数を任意に調整して高圧燃料ポンプ23の回転数を任意に変更可能である。従って、クランキングに先立って(例えばイグニッションスイッチのONと同時に)電気モータ9を駆動させると共にクラッチ機構91を離脱状態とすることにより、電気モータ9の回転速度のみに応じた比較的高速度で高圧燃料ポンプ23の駆動を行うことができ、これによって燃料圧力を急速に高めることができる。その結果、インジェクタ2から気筒11内への噴射量が十分に得られ、エンジン1の始動性が良好になる。また、気筒11内へ高圧の燃料が噴射できるため、その噴霧特性が良好になりHC等の未燃ガスやスモークの発生も抑制できる。
<車両の急加速時>
そして、車両の急加速時には、上記電気モータ9を駆動させると共にクラッチ機構91を係合状態とする。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力との両方によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この車両の急加速時であることの判定は、上記アクセル開度センサ82により検知されるアクセル開度の単位時間当たりの開方向への変化量が所定量以上となった場合にドライバが急加速を要求していると判定して本動作に移行する。また、上記スロットル開度センサ44cにより検知されるスロットル開度の単位時間当たりの開方向への変化量が所定量以上となった場合に急加速時であると判定して本動作に移行するようにしてもよい。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力とによる高い回転駆動力によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになり、ドライバの要求に迅速に応えられる燃料吐出動作を高圧燃料ポンプ23に実行させることができ、自動車の加速レスポンスを良好に得ることができる。尚、この場合、電気モータ9の駆動力を得るために給電回路96から電気モータ9に供給される電力は、バッテリ95の余剰電力とし、他の電気機器(補機類等)への悪影響が及ばないようにすることが好ましい。
−実施形態の作用及び効果−
本実施形態の作用及び効果について説明する。図4及び図5は、燃料供給装置が受けるエンジンの出力エネルギの配分(内訳)であって、図4は高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が比較的少ない場合であり、図5は高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が比較的多い場合である。各図において、各図の(a)は従来例、つまり、高圧燃料ポンプを駆動するための電気モータを備えておらず、カムシャフトの回転力のみによって高圧燃料ポンプを駆動させるものである。一方、各図の(b)は本実施形態に係るものであって、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23を駆動させた場合である。
先ず、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が比較的少ない場合である図4について説明する。本実施形態の燃料供給装置はフィードポンプを備えておらず、高圧燃料ポンプ23によって直接的に燃料タンク22から燃料を汲み上げている。このため、図4(a)におけるオルタネータでの発電ロス(図中A)、フィードポンプでのエネルギロス(図中B)、フィードポンプ吐出仕事(図中C)といったエネルギは必要なくなる(図4(b)参照)。一方、本実施形態では電気モータ9を駆動するためのエネルギ変換が必要であるため、その際のエネルギ変換ロスが生じている(図中I)。ところが、本実施形態のものでは、電気モータ9の回転数を高圧燃料ポンプ23の負荷に応じて調整することができ、負荷に応じた量だけ高圧燃料ポンプ23から燃料を吐出させることができるため、余剰燃料のリターン量は従来のものに比べて大幅に削減できる。このため、高圧燃料ポンプ23でのエネルギロス(図4(a)におけるD、図4(b)におけるII)は、従来のものに比べて大幅に小さくなる。その結果、燃料供給装置が受けたエンジンの出力エネルギの全体量に対する高圧燃料ポンプ吐出仕事の量の比率は、従来のもの(図4(a)中のF3に対するEの比率)に比べて本実施形態のもの(図4(b)中のF4に対するIIIの比率)の方が高くなり、システム効率の向上が図られている。
このため、上述した如く、高圧燃料ポンプ23の低負荷時には、上記電気モータ9を駆動させると共にクラッチ機構91を離脱状態とし、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23を駆動させている。図6(a)は、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23を駆動させた場合の高圧燃料ポンプ23の要求吐出量とシステムの全効率との関係の一例を示している。図中αはエンジン回転数が比較的低い場合であり(例えば1500rpm)、図中γはエンジン回転数が比較的高い場合であり(例えば6000rpm)、図中βはその中間のエンジン回転数の場合である(例えば3500rpm)。この図の如く、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が比較的小さい領域では全効率は高く維持されている。また、この全効率は高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が大きくなってもあまり上昇していないことが解る。
次に、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が比較的多い場合である図5について説明する。上述した如く、本実施形態の燃料供給装置はフィードポンプを備えておらず、高圧燃料ポンプ23によって直接的に燃料タンク22から燃料を汲み上げている。このため、上記と同様に、図5(a)におけるオルタネータでの発電ロス(図中A)、フィードポンプでのエネルギロス(図中B)、フィードポンプ吐出仕事(図中C)といったエネルギは必要なくなる(図5(b)参照)。一方、本実施形態では電気モータ9を駆動するためのエネルギ変換が必要であるため、その際のエネルギ変換ロスが生じている(図中I)。そして、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が比較的多い状況では、このエネルギ変換ロスが著しく高くなる可能性があり、従来のものと同様の高圧燃料ポンプ吐出仕事の量(図5中におけるE及びIII)を得ようとした場合には必要となるエンジンの出力エネルギが大きくなってしまうため(図5(b)中のF4)、従来のものに比べてシステム効率が低下してしまう。
このため、上述した如く、高圧燃料ポンプ23の高負荷時には、上記電気モータ9を駆動させない状態でクラッチ機構91を係合状態とし、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23を駆動させている。図6(b)は、排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23を駆動させた場合の高圧燃料ポンプ23の要求吐出量とシステムの全効率との関係の一例を示している。図中αはエンジン回転数が比較的低い場合であり、図中γはエンジン回転数が比較的高い場合であり、図中βはその中間のエンジン回転数の場合である。この図の如く、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が小さい領域では全効率が十分に得られないのに対し、要求吐出量が大きい領域では高い全効率が得られていることが解る。
以上のことを考慮し、本実施形態では、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が小さい領域では電気モータ9の駆動力を使用し、逆に高圧燃料ポンプ23の要求吐出量が大きい領域ではエンジン1の排気カムシャフト73の回転力を使用して高圧燃料ポンプ23を駆動させている。このため、高圧燃料ポンプ23の要求吐出量とシステムの全効率との関係としては図7に示すように、エンジンの運転状況の広範囲に亘って高いシステム効率が得られることになる。尚、図7における破線は、各エンジン回転数毎に設定される電気モータ9の駆動力を使用する場合とエンジン1の排気カムシャフト73の回転力を使用する場合との切り換え点(本発明でいう所定の低負荷値及び所定の高負荷値)を示している。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、燃料供給装置の構成が上記第1実施形態のものと異なっており、その他の構成及びエンジン1の運転動作は第1実施形態と同様である。従って、ここでは燃料供給装置の構成及びこの燃料供給装置の動作についてのみ説明する。
図8は、本実施形態に係る燃料供給装置及びこの燃料供給装置の制御系を示すシステム構成図である。本図では、上述した第1実施形態における燃料供給装置の構成部材と同一の部材については同一の符号を付している。
この図8に示すように、高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aの一端は第1クラッチ機構91Aを介してエンジン1の排気カムシャフト73に係脱自在とされている。一方、高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aの他端は第2クラッチ機構91Bを介して電気モータ9の駆動軸9aに係脱自在とされている。このため、電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91Aを離脱(切断)状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを係合(接続)状態とした場合にはこの電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動され(本発明でいう第2の駆動源使用状態)、電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91A及び第2クラッチ機構91Bを共に係合状態とした場合にはエンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力の両方によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第3の駆動源使用状態)。また、第1クラッチ機構91Aを係合状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを離脱状態とした場合にはエンジン1の排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第1の駆動源使用状態)。
−燃料供給装置の駆動制御−
次に、上述の如く構成された本実施形態に係る燃料供給装置の駆動制御について説明する。本実施形態における燃料供給装置の駆動制御も、高圧燃料ポンプ23の負荷状態によって異なる。以下の説明でも、この高圧燃料ポンプ23の低負荷状態、高負荷状態、エンジン始動時、車両の急加速時のそれぞれにおける燃料供給装置の駆動制御について説明する。
<低負荷時>
先ず、高圧燃料ポンプ23の負荷が低い場合、つまり、高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量が比較的少ない場合における燃料供給装置の駆動制御について説明する。
この場合、上記電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91Aを離脱状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを係合状態とする。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力は高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aには伝達されず、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この際、エンジンECU8は電気モータ9の回転数を高圧燃料ポンプ23の負荷に応じて調整する。つまり、負荷に応じた量だけ高圧燃料ポンプ23から燃料が吐出されることになり、余剰燃料のリターン量は少ない状態となる。従って、高いシステム効率で燃料吐出動作を行うことができる。
<高負荷時>
一方、高圧燃料ポンプ23の負荷が高い場合、つまり、高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量が比較的多い場合における燃料供給装置の駆動制御としては、上記電気モータ9を駆動させない状態で第1クラッチ機構91Aを係合状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを離脱状態とする。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この際、電気モータ9を使用しないため、エネルギ変換(エンジン出力エネルギのオルタネータ94による電気エネルギへの変換、この電気エネルギの電気モータ駆動エネルギ(回転エネルギ)への変換)に伴うエネルギロスは生じない。また、この際、高圧燃料ポンプ23に対する要求吐出量は比較的多いため、余剰燃料の発生量が少なくそのリターン分も少ないので、高いシステム効率で燃料吐出動作を行うことができる。
<エンジン始動時>
また、エンジン始動時には、上記電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91Aを離脱状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを係合状態とする。これにより、上述した低負荷時の場合と同様に、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力は高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aには伝達されず、電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この際にも、エンジンECU8によって電気モータ9の回転数を任意に調整して高圧燃料ポンプ23の回転数を任意に変更可能である。従って、クランキングに先立って(例えばイグニッションスイッチのONと同時に)電気モータ9を駆動させると共に第2クラッチ機構91Bのみを係合状態とすることにより、電気モータ9の回転速度のみに応じた比較的高速度で高圧燃料ポンプ23の駆動を行うことができ、これによって燃料圧力を急速に高めることができる。その結果、インジェクタ2から気筒11内への噴射量が十分に得られ、エンジン1の始動性が良好になる。
<車両の急加速時>
そして、車両の急加速時には、上記電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91A及び第2クラッチ機構91Bを共に係合状態とする。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力の両方によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる。この車両の急加速時であることの判定は、上記アクセル開度センサ82により検知されるアクセル開度の単位時間当たりの開方向への変化量が所定量以上となった場合にドライバが急加速を要求していると判定して本動作に移行する。これにより、エンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力とによる高い回転駆動力によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになり、ドライバの要求に迅速に応えられる燃料吐出動作を高圧燃料ポンプ23に実行させることができ、自動車の加速レスポンスを良好に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、燃料供給装置の構成が上記各実施形態のものと異なっており、その他の構成及びエンジン1の運転動作は上記各実施形態と同様である。従って、ここでも燃料供給装置の構成についてのみ説明する。
上述した第2実施形態では、高圧燃料ポンプ23、電気モータ9、各クラッチ機構91A,91Bを同一軸線上に配置していた。本実施形態はそれに代えて、図9に示すように、高圧燃料ポンプ23及び第1クラッチ機構91Aに対し、電気モータ9及び第2クラッチ機構91Bを異なる軸線上に配置した構成としている。
具体的には、高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aの一端が第1クラッチ機構91Aを介してエンジン1の排気カムシャフト73に係脱自在とされている。また、第2クラッチ機構91Bから延びる出力側の回転軸91aと高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aとの間に伝動ベルト98が掛け渡されており、この両者91a,23a間での動力伝達が可能になっている。そして、この第2クラッチ機構91Bには電気モータ9の駆動軸9aが接続されており、第2クラッチ機構91Bの係合時には電気モータ9の駆動力が伝動ベルト98を介して高圧燃料ポンプ23の駆動軸23aに伝達可能となっている。
このため、本実施形態においても上述した第2実施形態の場合と同様に、電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91Aを離脱(切断)状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを係合(接続)状態とした場合にはこの電気モータ9の駆動力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動される(本発明でいう第2の駆動源使用状態)。この場合の動力伝達は上記伝動ベルト98により行われる。また、電気モータ9を駆動させると共に第1クラッチ機構91A及び第2クラッチ機構91Bを共に係合状態とした場合にはエンジン1の排気カムシャフト73の回転力と電気モータ9の駆動力の両方によって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第3の駆動源使用状態)。また、第1クラッチ機構91Aを係合状態とし且つ第2クラッチ機構91Bを離脱状態とした場合にはエンジン1の排気カムシャフト73の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23が駆動されることになる(本発明でいう第1の駆動源使用状態)。エンジン1の運転状態に応じた電気モータ9の駆動状態及び各クラッチ機構91A,91Bの切り換え動作は上述した第2実施形態の場合と同様であるのでここでの説明は省略する。
本実施形態においても上述した各実施形態の場合と同様に、エンジン1の運転中において最も効率の良い駆動源を使用した運転状況を実現することができ、効率の高い燃料供給装置の燃料供給動作を実現することができる。
−その他の実施形態−
以上説明した各実施形態は、本発明を自動車に搭載された筒内直噴式4気筒ガソリンエンジン1に適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、その他の形式のガソリンエンジンやディーゼルエンジン(例えばコモンレールを備えたもの)にも適用可能である。また、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンにも適用可能である。また、気筒数やエンジン形式(直列型やV型等の別)についても特に限定されるものではない。
また、高圧燃料ポンプ23が受けるエンジン1の回転力としては、排気カムシャフト73の回転力に限らず、吸気カムシャフト43の回転力であってもよい。また、クランクシャフト6の回転力がベルト伝動等によって高圧燃料ポンプ23に入力される構成としてもよい。
また、上述した各実施形態では、高圧燃料ポンプ23の駆動源の一つとして電気モータ9を使用したが、この電気モータ9に代えてモータジェネレータを適用することも可能である。この場合、エンジン1の回転力のみによって高圧燃料ポンプ23を駆動させている場合における車両減速時等においてはモータジェネレータによる回生運転を行うことが可能になり、エネルギ効率の更なる向上を図ることができる。
更には、上述した各実施形態では、クラッチ機構91,91A,91Bとして電磁式クラッチを使用したが、これに限らず、遠心式クラッチやワンウェイクラッチ等を適用することも可能である。
実施形態に係るエンジンの概略構成を示す図である。 エンジンの制御系を示すブロック図である。 第1実施形態に係る燃料供給装置及びその制御系を示すシステム構成図である。 燃料供給装置が受けるエンジンの出力エネルギの配分であって、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的少ない場合を示す図である。 燃料供給装置が受けるエンジンの出力エネルギの配分であって、高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的多い場合を示す図である。 高圧燃料ポンプの要求吐出量とシステムの全効率との関係の一例を示しており、(a)は電気モータの駆動力のみによって高圧燃料ポンプを駆動させた場合を示し、(b)は排気カムシャフトの回転力のみによって高圧燃料ポンプを駆動させた場合を示す図である。 実施形態に係る燃料供給装置における高圧燃料ポンプの要求吐出量とシステムの全効率との関係の一例を示す図である。 第2実施形態に係る燃料供給装置及びその制御系を示すシステム構成図である。 第3実施形態に係る燃料供給装置の一部を示すシステム構成図である。 従来の構成における燃料供給装置が受けるエンジンの出力エネルギの配分であって、(a)が高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的多い場合、(b)が高圧燃料ポンプの要求吐出量が比較的少ない場合をそれぞれ示す図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
11 気筒
12 燃焼室
23 高圧燃料ポンプ
73 排気カムシャフト(回転体)
9 電気モータ(ポンプ駆動用電動機)
91 クラッチ機構
91A 第1クラッチ機構
91B 第2クラッチ機構
96 給電回路
97 スイッチング機構

Claims (9)

  1. 燃料を昇圧して内燃機関の燃焼室に向けて吐出する高圧燃料ポンプを備え、この高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」を選択可能とされた内燃機関の燃料供給装置において、
    運転中の内燃機関の運転状態に応じて上記高圧燃料ポンプの駆動源を選択するポンプ駆動源選択手段を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 燃料を昇圧して内燃機関の燃焼室に向けて吐出する高圧燃料ポンプを備え、この高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」を選択可能とされた内燃機関の燃料供給装置において、
    運転中の内燃機関の運転状態に応じて、上記高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」のみを使用する第1の駆動源使用状態と、「ポンプ駆動用電動機の駆動力」のみを使用する第2の駆動源使用状態と、「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を使用する第3の駆動源使用状態とのうちの何れか一つを選択するポンプ駆動源選択手段を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 上記請求項1または2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    ポンプ駆動源選択手段は、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷が所定の低負荷値よりも低い場合には、高圧燃料ポンプの駆動源として「ポンプ駆動用電動機の駆動力」のみを使用するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  4. 上記請求項1または2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    ポンプ駆動源選択手段は、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷が所定の高負荷値よりも高い場合には、高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」のみを使用するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  5. 上記請求項1または2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    ポンプ駆動源選択手段は、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷の急上昇時には、高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を使用するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  6. 上記請求項5記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    内燃機関は自動車に搭載されるものであって、
    ポンプ駆動源選択手段は、アクセル開度の単位時間当たりの開方向への変化量が所定量以上となる車両の急加速要求時に、高圧燃料ポンプに対する燃料吐出負荷の急上昇時であると判断し、高圧燃料ポンプの駆動源として「内燃機関の回転体の回転力」及び「ポンプ駆動用電動機の駆動力」の両方を使用するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  7. 上記請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    内燃機関の回転体とポンプ駆動用電動機との間にはこの両者を係脱自在とするクラッチ機構が介在されていると共に、高圧燃料ポンプの駆動軸はポンプ駆動用電動機の駆動軸に接続されていて、
    ポンプ駆動源選択手段は、第1の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を非作動状態にしてクラッチ機構を係合し、第2の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を作動状態にしてクラッチ機構を離脱し、第3の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を作動状態にしてクラッチ機構を係合するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  8. 上記請求項7記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    ポンプ駆動用電動機は、給電回路からの給電により回転駆動するようになっていると共に、この給電回路に対する接続状態と切断状態とが切り換え可能なスイッチング機構を備えており、
    ポンプ駆動源選択手段は、第2の駆動源使用状態及び第3の駆動源使用状態とする場合には上記スイッチング機構を接続状態にする一方、第1の駆動源使用状態とする場合には上記スイッチング機構を切断状態にするよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  9. 上記請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    高圧燃料ポンプの駆動軸の一端は第1クラッチ機構を介して内燃機関の回転体に係脱自在とされている一方、高圧燃料ポンプの駆動軸の他端は第2クラッチ機構を介してポンプ駆動用電動機の駆動軸に係脱自在とされており、
    ポンプ駆動源選択手段は、第1の駆動源使用状態とする場合には第1クラッチ機構を係合すると共に第2クラッチ機構を離脱し、第2の駆動源使用状態とする場合には第1クラッチ機構を離脱すると共にポンプ駆動用電動機を作動状態にして第2クラッチ機構を係合し、第3の駆動源使用状態とする場合にはポンプ駆動用電動機を作動状態にして各クラッチ機構を共に係合するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
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