JP2007274826A - 永久磁石回転機及びこれを使用した電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低慣性化、軽量化の要求を簡単な構成で満足することができる永久磁石回転機及びこれを使用した電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】外周面に永久磁石25を配設したロータヨーク24と、永久磁石25と対向するステータ29とを有する永久磁石回転機12であって、前記ロータヨーク24は、全体が中空の円筒状に形成され、永久磁石を固定する大径円筒部24C及び外部出力端となる結合部24aを有する小径円筒部24Aとを備えている。
【選択図】図3
【解決手段】外周面に永久磁石25を配設したロータヨーク24と、永久磁石25と対向するステータ29とを有する永久磁石回転機12であって、前記ロータヨーク24は、全体が中空の円筒状に形成され、永久磁石を固定する大径円筒部24C及び外部出力端となる結合部24aを有する小径円筒部24Aとを備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、外周面に永久磁石を配設したロータヨークと、前記永久磁石をと対向するステータとを有する永久磁石回転機及びこれを使用した電動パワーステアリング装置に関する。
例えば電動パワーステアリング装置に用いられるモータは、操舵フィーリングに影響を及ぼすため、ロータ慣性を極力小さくしたいという要求があるが、従来のロータヨークとしては電磁鋼板をボスかしめや接着等により積層したコアに、トルクを伝達するシャフトを圧入した構造が一般的であり、このロータ構造では、低慣性にするために、磁路に影響を与えない範囲で、積層コア内径に透孔を開けて肉抜きを行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、電動パワーステアリング装置用モータは、さらに低慣性を求められており、永久磁石を外嵌する部分のみの内周部に空間を形成して円筒状としたロータヨークも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平09−322445号公報
特開平09−224359号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、ロータヨークを積層コアで形成する場合には、外周面及び内周面に段差が生じるため、マグネット内径と積層コア外周面とを密着させることが困難であると共に、内径面の段差は、シャフト圧入時の圧入圧のバラツキ要因となり、さらにコアの打ち抜き、積層の工数が必要となり、さらには低慣性化の要求に対してはロータヨーク径を小さく抑えることで対処せざるを得ないという未解決の課題がある。
また、上記特許文献2に記載の従来例にあっては、永久磁石に対応する位置のロータヨークを円筒状とすることで低慣性の要求を満足することができるものであるが、シャフト成形に高い成形技術が必要で、製造コストが嵩むと共に、高精度化が困難であるという未解決の課題がある。
この他、モータ重量の低減も求められている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、低慣性化、軽量化の要求を簡単な構成で満足することができる永久磁石回転機及びこれを使用した電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
この他、モータ重量の低減も求められている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、低慣性化、軽量化の要求を簡単な構成で満足することができる永久磁石回転機及びこれを使用した電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る永久磁石回転機は、外周面に永久磁石を配設したロータヨークと、前記永久磁石をと対向するステータとを有する永久磁石回転機であって、前記ロータヨークは、全体が中空の円筒状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項2に係る永久磁石回転機は、請求項1に係る発明において、前記ロータヨークは永久磁石が配設された大径円筒部と、該大径円筒部と連接して外部に動力伝達可能な結合部を成形した小径円筒部とで構成されていることを特徴としている。
また、請求項2に係る永久磁石回転機は、請求項1に係る発明において、前記ロータヨークは永久磁石が配設された大径円筒部と、該大径円筒部と連接して外部に動力伝達可能な結合部を成形した小径円筒部とで構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係る永久磁石回転機は、請求項2に係る発明において、前記結合部はスプライン結合、セレーション結合、キー結合やD形断面、二面幅等の非円形断面形状の結合で構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る永久磁石回転機は、請求項1乃至3の何れか1つの発明において、前記永久磁石は、セグメントマグネット及びリングマグネットの何れか一方で構成され、前記ロータヨークに固定されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る電動パワーステアリング装置は、操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータとして請求項1乃至4の何れか1項に記載の永久磁石回転機を適用したことを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る永久磁石回転機は、請求項1乃至3の何れか1つの発明において、前記永久磁石は、セグメントマグネット及びリングマグネットの何れか一方で構成され、前記ロータヨークに固定されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る電動パワーステアリング装置は、操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータとして請求項1乃至4の何れか1項に記載の永久磁石回転機を適用したことを特徴としている。
本発明によれば、ロータヨークの全体が中空の円筒状に形成されているので、ロータヨークの低慣性化の要求を満足することができると共に、モータの軽量化の要求も満足することができるという効果が得られる。
しかも、ロータヨークを永久磁石を配設する大径部とこの大径部に連接した外部に動力伝達可能な結合部を形成した小径部とで構成することにより、積層コア構造のように積層コア長さ以上のシャフトを使用する必要がなく、トルク伝達機能を損なうことなく低慣性化及び低重量化を実現することができるという効果が得られる。
しかも、ロータヨークを永久磁石を配設する大径部とこの大径部に連接した外部に動力伝達可能な結合部を形成した小径部とで構成することにより、積層コア構造のように積層コア長さ以上のシャフトを使用する必要がなく、トルク伝達機能を損なうことなく低慣性化及び低重量化を実現することができるという効果が得られる。
さらに、ロータヨークの全体が円筒状であるので、プレス加工で成形が可能であり、特別な設備を設ける必要がないという効果も得られる。
さらにまた、慣性の低減により、起動、停止特性を向上させることができ、起動時電流も低減することができるという効果が得られる。
なおさらに、上記構成の永久磁石回転機を、操舵補助力を発生するモータとして適用して電動パワーステアリング装置を構成することにより、操舵フィーリングが良好で、操舵補助特性の良好な電動パワーステアリング装置を提供することができるという効果が得られる。
さらにまた、慣性の低減により、起動、停止特性を向上させることができ、起動時電流も低減することができるという効果が得られる。
なおさらに、上記構成の永久磁石回転機を、操舵補助力を発生するモータとして適用して電動パワーステアリング装置を構成することにより、操舵フィーリングが良好で、操舵補助特性の良好な電動パワーステアリング装置を提供することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を電動パワーステアリング装置に適用した場合の一実施形態を示す全体構成図、図2は図1のモータ及び減速機構を示すx−x断面図、図3は本発明を適用し得るブラシレスモータの縦断面図、図4は図3のロータヨークの断面図である。
図中、1は電動パワーステアリング装置であって、この電動パワーステアリング装置1は、図示しないステアリングホイールを上端に装着するステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2を回転自在に支持して車体に取付けられるステアリングコラム3と、このステアリングコラム3の下端部に装着されたステアリングシャフト2に対して操舵補助力を付与する操舵補助機構4と、この操舵補助機構4の下側で、ステアリングシャフト2及びユニバーサルジョイント5を介して接続された中間シャフト6と、この中間シャフト6の下端にユニバーサルジョイント7を介して連結された例えばラック・ピニオン式のステアリングギヤ8とを備えている。このステアリングギヤ8は、そのピニオン軸8aがユニバーサルジョイント7に連結され、ラック軸8bが図示しない転舵輪に連結されている。
図1は、本発明を電動パワーステアリング装置に適用した場合の一実施形態を示す全体構成図、図2は図1のモータ及び減速機構を示すx−x断面図、図3は本発明を適用し得るブラシレスモータの縦断面図、図4は図3のロータヨークの断面図である。
図中、1は電動パワーステアリング装置であって、この電動パワーステアリング装置1は、図示しないステアリングホイールを上端に装着するステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2を回転自在に支持して車体に取付けられるステアリングコラム3と、このステアリングコラム3の下端部に装着されたステアリングシャフト2に対して操舵補助力を付与する操舵補助機構4と、この操舵補助機構4の下側で、ステアリングシャフト2及びユニバーサルジョイント5を介して接続された中間シャフト6と、この中間シャフト6の下端にユニバーサルジョイント7を介して連結された例えばラック・ピニオン式のステアリングギヤ8とを備えている。このステアリングギヤ8は、そのピニオン軸8aがユニバーサルジョイント7に連結され、ラック軸8bが図示しない転舵輪に連結されている。
操舵補助機構4は、図2に示すように、ステアリングシャフト2に減速ギヤ機構11を介して連接された操舵補助力を発生する永久磁石回転機としてのブラシレスモータ12を備えている。減速ギヤ機構11は、ステアリングシャフト2に固定されたウォームホイール11aと、このウォームホイール11aに噛合するウォーム11bとを有する。
ウォーム11bは左右一対の転がり軸受13a及び13bによって回転自在に且つ軸方向に移動可能に支持されたウォームシャフト14の軸方向中央部に固定されている。ここで、転がり軸受13a及び13bは図2で拡大図示するようにその内輪の内周面にウォームシャフト14の軸方向の摺動を許容するブッシュ15が装着されている。
ウォームシャフト14には軸受13a及び13bからウォーム11bに向かって所定距離だけ隔てた位置にフランジ部16a,16bが形成されていると共に、軸受13bから右方に突出した右端外周面に動力伝達可能な連結部としてのセレーション軸部17が形成されている。
ウォーム11bは左右一対の転がり軸受13a及び13bによって回転自在に且つ軸方向に移動可能に支持されたウォームシャフト14の軸方向中央部に固定されている。ここで、転がり軸受13a及び13bは図2で拡大図示するようにその内輪の内周面にウォームシャフト14の軸方向の摺動を許容するブッシュ15が装着されている。
ウォームシャフト14には軸受13a及び13bからウォーム11bに向かって所定距離だけ隔てた位置にフランジ部16a,16bが形成されていると共に、軸受13bから右方に突出した右端外周面に動力伝達可能な連結部としてのセレーション軸部17が形成されている。
そして、ウォームシャフト14のフランジ部16a,16bに係合し、その端面に当接するワッシャ18a,18bと軸受13a,13bの内輪に係合されたワッシャ19a,19bとの間に円筒状の天然ゴム、エラストマー等で形成された弾性体20a,20bが介挿されている。これら弾性体20a,20bによってウォームシャフト14が図2で示す移動許容範囲分軸方向に移動することができ、ウォームホイール11aの回転はウォーム11bに発生するトルクがブラシレスモータ12の摩擦力及びイナーシャに打ち勝つまではウォーム11bの軸方向の変位となり、ブラシレスモータ12の回転とピニオン軸8aに連動したウォームホイール11aの回転とは連動しない。すなわち、路面からのキックバックをウォームホイール11aが受けた場合は、ウォーム11bを軸方向に摺動させ、弾性体20a,20bによりキックバックの衝撃を吸収することができる。
このように、弾性体20a,20bによってキックバック力をブラシレスモータ12に集束させることなくピニオン軸8aの回転方向に逃がすことができるので、ステアリングギヤ8に負荷が集中することを防ぐことができる。
また、ブラシレスモータ12は、図3に示すように、有底円筒形のセンタハウジング22Aと、このセンタハウジング22Aの開口端部を閉塞する略円板状のフロントハウジング22Bとを有している。
また、ブラシレスモータ12は、図3に示すように、有底円筒形のセンタハウジング22Aと、このセンタハウジング22Aの開口端部を閉塞する略円板状のフロントハウジング22Bとを有している。
センタハウジング22Aの内側には、その軸心に沿って、フロントハウジング22B及びセンタハウジング22Aの底部にそれぞれ配設された転がり軸受23a,23bによってロータヨーク24が回転自在に配設されている。なお、転がり軸受23aの外輪は、フロントハウジング22Bの周方向に連続した軸受外径よりも径方向内包に突出している凸部22aと、フロントハウジング22Bの外面側にネジ止めされる軸受ホルダ23Aとに挟まれた状態で固定されている。そして、転がり軸受23aの内輪とロータヨーク24の外部出力端となる小径円筒部24Aとが嵌合して、ロータヨーク24が回転自在に支持されている。
ロータヨーク24の周囲にはモータ駆動用のリングマグネットで構成される永久磁石25が固定されている。このモータ駆動用の永久磁石25は、S極及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁された磁石であって、これらロータヨーク24及び永久磁石25によってブラシレスモータ12の回転自在のロータ26が構成されている。
ロータヨーク24は、その長手方向全域の内側に軸方向の両端間を貫通する空間24Bを有する中空軸となっている。すなわち、ロータ26及びこれに関連する部材を抜き出した断面図である図4にも示すように、ロータヨーク24は、永久磁石25を固定した部分がその内側に空間24Bが形成されることにより大径円筒部24Cとされ、この大径円筒部24Cの右端に一体に連接して内側に空間24Bが形成されることにより大径円筒部24Cの外径よりも小さく外部出力端となる小径円筒部24Aが形成されている。そして、大径円筒部24Cの開放端には軸受23bが嵌合されている。ここで、大径円筒部24C及び小径円筒部24Aの肉厚は同じであってもよいし、異ならせるようにしてもよい。
ロータヨーク24は、その長手方向全域の内側に軸方向の両端間を貫通する空間24Bを有する中空軸となっている。すなわち、ロータ26及びこれに関連する部材を抜き出した断面図である図4にも示すように、ロータヨーク24は、永久磁石25を固定した部分がその内側に空間24Bが形成されることにより大径円筒部24Cとされ、この大径円筒部24Cの右端に一体に連接して内側に空間24Bが形成されることにより大径円筒部24Cの外径よりも小さく外部出力端となる小径円筒部24Aが形成されている。そして、大径円筒部24Cの開放端には軸受23bが嵌合されている。ここで、大径円筒部24C及び小径円筒部24Aの肉厚は同じであってもよいし、異ならせるようにしてもよい。
また、小径円筒部24Aには、大径円筒部24C寄りの外周面に位相検出用の永久磁石30が固定されていると共に、中間部に軸受23aの内輪が固定され、大径円筒部24Cとは反対側の先端部内周面に前述した減速ギヤ機構11のウォームシャフト14のセレーション軸部17と係合して結合部を構成するセレーション穴部24aが形成されている。ここで、ロータヨーク24は、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)やスチールパイプをプレス成形することによって製作され、セレーション穴部24aはプレス成形後にブローチによる加工をするか又はプレスによる押し出し成形することにより形成されている。
また、センタハウジング22Aの内周面にはコア27が固定され、このコア27には永久磁石25を包囲するように例えば3相の励磁コイル28が巻き付けられていて、これらコア27及び励磁コイル28によってブラシレスモータ12のステータ29が構成されている。
ロータヨーク24の小径円筒部24Aにおけるフロントハウジング22B側端部は、出力端としてハウジング外部に突出していて、そのセレーション穴部24aと減速ギヤ機構11のウォームシャフト14のセレーション軸部17とを係合させることにより、ブラシレスモータ12から減速ギヤ機構11を介してステアリングシャフト2に動力伝達が可能となる。
ロータヨーク24の小径円筒部24Aにおけるフロントハウジング22B側端部は、出力端としてハウジング外部に突出していて、そのセレーション穴部24aと減速ギヤ機構11のウォームシャフト14のセレーション軸部17とを係合させることにより、ブラシレスモータ12から減速ギヤ機構11を介してステアリングシャフト2に動力伝達が可能となる。
また、ロータヨーク24の小径円筒部24Aにおけるフロントハウジング22B側端部には、永久磁石25と同様にS極及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁されたリング状の位相検出用の永久磁石30が固定されている。
さらに、フロントハウジング22B内には、永久磁石30の軸受23a側の面に近接するように、断面凹状の回路基板31が固定されている。そして、この回路基板31には、永久磁石30に対向するように、例えばホール素子等からなる位相検出用の検出素子32が固定されている。なお、実際には検出素子32は、励磁コイル28の相数に対応して周方向に等間隔に複数設けられているが、図3は断面図であるため、その内の一つのみを示している。
さらに、フロントハウジング22B内には、永久磁石30の軸受23a側の面に近接するように、断面凹状の回路基板31が固定されている。そして、この回路基板31には、永久磁石30に対向するように、例えばホール素子等からなる位相検出用の検出素子32が固定されている。なお、実際には検出素子32は、励磁コイル28の相数に対応して周方向に等間隔に複数設けられているが、図3は断面図であるため、その内の一つのみを示している。
そして、検出素子32の出力がこれに対向する永久磁石30の磁極によって変化することを利用してロータ26の回転位置を認識し、それに応じて図示しないモータ駆動回路が励磁コイル28に適宜電流を供給して励磁状態を切り換えることにより、ロータ26を回転させてモータの回転出力を得ることができる。
フロントハウジング22Bの内面には、ロータヨーク24と同軸に周方向に連続した円周溝22bが形成されていて、その円周溝22bには基板ホルダ35が嵌め込まれている。基板ホルダ35は、円周溝22bの内周側の立ち上がり面22cに嵌め込まれる円筒部35Aと、この円筒部35Aの端部外側に一体に形成され円周溝22bの底面に当接するフランジ部35Bとから構成されていて、その円筒部35Aの先端側は、励磁コイル28の内側に入り込むようになっている。
ここで、基板ホルダ35は、フロントハウジング22Bを外面側から貫通するネジ36を締結することにより、フランジ部35Bがフロントハウジング22B内面に押し付けられて固定されるようになっている。
フロントハウジング22Bの内面には、ロータヨーク24と同軸に周方向に連続した円周溝22bが形成されていて、その円周溝22bには基板ホルダ35が嵌め込まれている。基板ホルダ35は、円周溝22bの内周側の立ち上がり面22cに嵌め込まれる円筒部35Aと、この円筒部35Aの端部外側に一体に形成され円周溝22bの底面に当接するフランジ部35Bとから構成されていて、その円筒部35Aの先端側は、励磁コイル28の内側に入り込むようになっている。
ここで、基板ホルダ35は、フロントハウジング22Bを外面側から貫通するネジ36を締結することにより、フランジ部35Bがフロントハウジング22B内面に押し付けられて固定されるようになっている。
さらに、センタハウジング22Aにおけるロータヨーク24の開口端24Dに対向する底部22C中央部には、これをプレス成形することにより、センタハウジング22A内側に盛り上がる凸部22Dが形成されている。この凸部22Dは、ロータヨーク24の開口端24Dの内側に余裕を持って入り込むような寸法に形成されていて、その凸部22Dの外周面と開口端24Dの内周面との間に軸受23bが介在している(凸部22Dの外周面に軸受23bの内輪が外嵌し、開口端24Dの内周面に軸受23bの外輪が内嵌している)。つまり、ロータヨーク24の開口端24D側は、軸受23bを介して凸部22Dに回転自在に支持されている。なお、凸部22Dの外周面には、軸受23bが組み付けられた際に、その軸受23bの外輪端面と底部22C内面との間にクリアランスが保たれるように、軸受23bの内輪端面が当接する段差40が形成されている。この段差40は、凸部22Dをプレス成形する際に同時に形成されるものである。また、軸受23bの外輪はロータヨーク24の開口端24Dに形成された段差41内に嵌合されている。
次に、本実施の形態の作用効果を説明する。即ち、本実施の形態であっても、従来の電動パワーステアリング装置のブラシレスモータと同様に、検出素子32の出力がこれに対向する永久磁石30の磁極によって変化することを利用してロータ26の回転位置を認識し、それに応じて図示しないモータ駆動回路がステアリングシャフト2に伝達される操舵トルクに基づいて操舵補助制御することにより、励磁コイル28に適宜電流を供給して励磁状態を切り換えることにより、ロータ26を回転させてモータの操舵トルクに応じた最適な操舵補助力を発生させる。
そして、ブラシレスモータ12のロータヨーク24と減速ギヤ機構11のウォームシャフト14とがセレーション穴部24a及びセレーション軸部17でセレーション結合しているので、ブラシレスモータ12で発生された操舵補助力が減速ギヤ機構11を介してステアリングシャフト2に伝達されることにより、このステアリングシャフト2に装着される図示しないステアリングホイールを軽い操舵力で操舵して、転舵輪を転舵することができる。
このように、上記実施形態によると、ロータヨーク24には大径円筒部24Cが形成され、その大径円筒部24Cに比較的肉薄の円筒形の永久磁石25が外嵌している構造であるため、高価な永久磁石25の体積を大きくすることなくその着磁面が大きくなっているから、コストアップを招くことなく高出力を得るのに有利な構造となっている。そして、従来と同様に、外部出力端としての小径円筒部24Aを通じてブラシレスモータ12の回転トルクが取り出されるから、ロータヨーク24には、十分な機械的強度が必要であると共に、磁路部材としての機能も必要であるが、大径円筒部24C及び小径円筒部24Aを円筒状としているから、その円筒部分の肉厚を十分確保すれば、ロータヨーク24は、回転トルク伝達部材としても、磁路部材としても十分に機能を果たすことができる。
その一方で、ロータヨーク24を貫通する空間24Bを設けているから、中実の回転軸24とした場合に比べてその質量を大幅に低減できる。よって、軽量化にとって有利であるし、慣性も低減できる。また、大径円筒部24Cに対応する空間24Bの内径が大きく、その形状も簡単であるので、前述したようにロータヨーク24をプレス加工によって低コストで製造できるという利点もある。
しかも、センタハウジング22Aの底部22Cに凸部22Dを形成し、その凸部22Dの外周面と開口端24Dの内周面との間に軸受23bを介在させているため、軸受32bを配設する部分がハウジング外部に飛び出すような形状とはならないから、その分、モータ長を短くして小型化が図られるようにもなっている。なお、このような構成では、軸受23b近傍のロータヨーク24の径も大きくなるが、そのロータヨーク24の拡径も従来デッドスペースであった部分が減少するという影響でしかないから、特にモータの大型化に繋がることもない。
さらに、凸部22Dも、例えば底部22Cの肉厚を内側に増大させることにより形成するのではなく、その底部22Cをプレスすることにより形成しているため、センタハウジング22Aの製造コストのアップや重量増加を招くことがなく、プレス成形であれば、凸部22Dの先端側の角部22Eに容易に丸みを持たせることができ、その角部22Eに丸みがあれば、軸受23bの凸部22Dへの組み付けをスムーズに行えるという利点がある。なお、凸部22Dの径が細い場合、その基端側の角部22F内側の曲率が小さくなるため、強度的な問題点をなくするにはセンタハウジング22Aは鉄材で形成することが望ましい。
また、本実施形態のように、基板ホルダ35を、円筒部35A及びフランジ部35Bから構成すると、その円筒部35A先端部を励磁コイル28の内側に入り込ませることができ、回路基板31を励磁コイル28に包囲された空間の内側に容易に配置できるから、永久磁石30及び検出素子32を、従来は利用されていなかった空間(図3において、永久磁石25右側の励磁コイル28に包囲された空間)に配置できる。その結果、ロータヨーク24やセンタハウジング22Aの長さを短くできるから、小型のブラシレスモータ12にとって、さらに有利な構成となっている。つまり、基板ホルダ35を設けずに、回路基板31を直接フロントハウジング22Bにネジ止めすることも不可能ではないが、これでは、回路基板31が大きくなってこれを励磁コイル28の内側に入り込ませることができないし、円周溝22bを励磁コイル28を収容するスペースとして利用できないし、しかも回路基板31にナットを固定することが必要になるため、結果として、本実施の形態のような基板ホルダ35を設けることが、ブラシレスモータ12の小型化・低コスト化を図る上で有利なのである。
このように、本実施形態のブラシレスモータ12であれば、コストアップ等を招くことなく、その軽量化,小型化及び慣性低減を図ることができる。そして、小型化が図れれば取付スペースの余裕が小さい場合でも配設が容易になるし、軽量化は衝撃などが加わった際の故障発生を低減する上で有利であるし、慣性低減は応答性の面で優れるから、特に本実施の形態のブラシレスモータ12は、配設スペースが小さく、走行中に振動等の影響を受けにくく、しかも高い応答性が要求される車両の電動式パワーステアリング装置の動力源として好適である。
なお、上記実施形態では、ウォームシャフト14にセレーション軸部17を形成し、ロータヨーク24にセレーション穴部24aを形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ウォームシャフト14にセレーション穴部を形成し、ロータヨーク24にセレーション軸部を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、減速ギヤ11のウォームシャフト14とブラシレスモータ12のロータヨーク24との結合部としてセレーション結合を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、セレーション結合に代えてスプライン係合やキー結合等の任意の動力伝達可能な非円形形状の結合方法を適用することができる。他に、円形断面の一部に平面部を形成したD形断面の結合、二面幅や四角、三角断面形状、楕円形状等の非円形形状の結合でもよい。
また、上記実施形態では、減速ギヤ11のウォームシャフト14とブラシレスモータ12のロータヨーク24との結合部としてセレーション結合を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、セレーション結合に代えてスプライン係合やキー結合等の任意の動力伝達可能な非円形形状の結合方法を適用することができる。他に、円形断面の一部に平面部を形成したD形断面の結合、二面幅や四角、三角断面形状、楕円形状等の非円形形状の結合でもよい。
さらに、上記実施形態では、ブラシレスモータ12のロータヨーク24に固定する永久磁石25をリングマグネットで構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、セグメントマグネットを適用するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、軸受13a,13b,23a,23bとして転がり軸受を適用しているが、これに限定されるものではなく、滑り軸受等の他の形式の軸受であってもよい。
さらにまた、上記実施形態では、軸受13a,13b,23a,23bとして転がり軸受を適用しているが、これに限定されるものではなく、滑り軸受等の他の形式の軸受であってもよい。
なおさらに、上記実施形態では、位相検出センサとしてホール素子等が適用できる検出素子32を設けた場合について説明したが、その場合、ホール素子により磁極を検出する簡単な構造であってもよいし、或いは、分解能を上げた磁気エンコーダのような構造であってもよい。
また、上記実施形態では、操舵補助力を発生するモータとしてブラシレスモータ12を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブラシを有するブラシモータに本発明を適用することもできる。
また、上記実施形態では、操舵補助力を発生するモータとしてブラシレスモータ12を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブラシを有するブラシモータに本発明を適用することもできる。
さらに、上記実施形態では、電動パワーステアリング装置1として、ステアリングホイールと中間シャフト6との間のステアリングシャフト2上に操舵補助機構を配置した、いわゆるコラムタイプの電動パワーステアリング装置に本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ピニオン軸8aに操舵補助機構4を設けるいわゆるピニオンタイプ電動パワーステアリング装置にも本発明を適用することができる。
さらにまた、上記実施形態においては、本発明を電動パワーステアリング装置1に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ステアリング装置のチルト位置やテレスコ位置を電動アクチュエータによって調整する電動位置調整式ステアリング装置の電動アクチュエータに用いられるモータや、ブレーキパッドを移動させるモータを有する電動ブレーキ装置のモータなどのモータを有する任意の機器に本発明を適用することができる。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングシャフト、3…ステアリングコラム、4…操舵補助機構、5,7…ユニバーサルジョイント、6…中間シャフト、8…ステアリングギヤ、11…減速ギヤ機構、11a…ウォームホイール、11b…ウォーム、12…ブラシレスモータ、13a,13b…転がり軸受、14…ウォームシャフト、17…セレーション軸部、22A…センタハウジング、22B…フロントハウジング、23a,23b…軸受、24…ロータヨーク、24A…小径円筒部、24B…空間、24C…大径円筒部、24a…セレーション穴部、25…永久磁石、26…ロータ、29…ステータ
Claims (5)
- 外周面に永久磁石を配設したロータヨークと、前記永久磁石と対向するステータとを有する永久磁石回転機であって、
前記ロータヨークは、全体が中空の円筒状に形成されていることを特徴とする永久磁石回転機。 - 前記ロータヨークは永久磁石が配設された大径円筒部と、該大径円筒部と連接して外部に動力伝達可能な結合部を成形した小径円筒部とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石回転機。
- 前記結合部は非円形断面形状で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の永久磁石回転機。
- 前記永久磁石は、セグメントマグネット及びリングマグネットの何れか一方で構成され、前記ロータヨークに固定されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石回転機。
- 操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータとして請求項1乃至4の何れか1項に記載の永久磁石回転機を適用したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006098341A patent/JP2007274826A/ja active Pending
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