JP2007273818A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Yasunari Mori
康成 森
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Abstract

【課題】成膜面積が大きい場合であっても、膜厚均一性が優れた膜を形成することができるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】本発明のプラズマ処理装置は、第1原料ガスを放出するガス放射板と、ガス放射板に対向して配置された基板ステージと、ガス放射板と基板ステージとの間に設けられ、第1原料ガスのプラズマを生成するとともに第1原料ガスを励起して反応活性種を得るプラズマ生成部と、第1原料ガスに第2原料ガスを混合させる第2原料ガス放出配管と、第2原料ガス放出配管とともに、第1原料ガスの流れを整流する整流部材とが前記反応容器内にある。基板ステージの表面に垂直な方向から見た場合、第2原料ガス放出配管は整流部材とともに、基板ステージの表面の中心に対して点対称を有するとともに、中心を通る線に対して線対称を有し、第1原料ガスの流れを均一にする対称パターン形状をなす。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子、フラットパネルディスプレイ、および太陽電池などの製造に用いられるプラズマ処理装置に関し、特に、成膜面積が大きい場合であっても、膜厚均一性が優れたプラズマ処理装置に関するものである。
今日、半導体素子、太陽電池、または液晶表示パネルもしくはプラズマディスプレイパネルなどのフラットパネルディスプレイの製造には、エッチング、スパッタリングまたはCVD(Chemical Vapor Deposition)等が利用されて、精度の高い加工処理が行なわれている。
半導体素子の製造において、プラズマを用いた処理(プラズマ処理)が施されるシリコンウエハ、およびフラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板は、大型化の一途をたどっている。これに対応してプラズマ処理を施す処理装置の減圧処理室(チャンバ)も大型化し、この減圧処理室内において、半導体素子またはフラットパネルディスプレイなどの各種基板に形成される膜の成形精度に大きな影響を与える反応性プラズマ中の反応活性種(ラジカル)またはイオンを均一に生成させて、均一なプラズマ処理を行なう必要性が増大している。
大型の薄膜太陽電池を製造する装置として、例えば、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマCVD装置またはICP(Inductively Coupled Plasma)プラズマ装置を用いることができる。
しかしながら、1m×1m程度の大きな面積の蒸着面を得るプラズマを発生させるには、例えば、ECRプラズマCVD装置では、サイクロトロンに使用する磁場発生用のコイルと放射電波用のアンテナの配置が互いに干渉するようになり、実現は困難である。
また、大きな面積の蒸着面を得るプラズマを発生させるには、使用周波数も、従来のECRプラズマCVD装置またはICPプラズマ装置に使用されていた約13MHzから、1m×1m程度の面積のものに対しては、約100MHzと高くする必要がある。かかる高周波は、波長がチャンバの大きさと同等か、またはそれ以下となるので、均一な電波強度を得ることが困難である。
また、薄膜太陽電池など、大型の半導体基板の作製工程では、特に、パッシベーション用SiO成膜工程などでのパーティクル発生の問題が顕著となっていた。このようなパーティクルは、第1原料ガスと第2原料ガスを混合して反応させて成膜層を形成する過程で発生するものであり、例えば、活性種(第1原料ガス)である酸素ガス(酸化ガス)と、第2原料ガスであるTEOS(Tetra-Ethyl-Ortho-Silicate(テトラエトキシシラン))ガス(以下、TEOSガスという)とを混合させてプラズマを生成し、パッシベーション用SiO膜を成膜する工程で顕著となっていた。このようなパーティクルは、第2原料ガスであるTEOSガスが、プラズマ生成手段によって必要以上に励起されて、必要以外の気相反応を生じてしてしまうことで発生する。このようなパーティクルの発生を防ぐために、活性種である酸素ガスのみをプラズマ化し、酸素ガスのみを励起状態(活性状態)にして酸素ラジカル(反応活性種)とし、この反応活性種を、プラズマ化していないTEOSガスと混合させることで2つのガスを反応させて、主に基板表面での表面反応によってSiO膜を形成する成膜方法が提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。
ここで、図9は、特許文献1に開示されたプラズマ反応装置を示す模式図である。
図9に示すように、特許文献1に開示されたプラズマ反応装置100は、絶縁体で形成されたチャンバ110、チャンバの周囲を巻くように設置された高周波コイル120を備えたプラズマ発生部が複数個配列されている。
また、このプラズマ部に励起しようとする第1原料ガス(活性種ガス)を導入するガス導入部130が、チャンバの片方に設置され、チャンバの片方は励起したガス(反応活性種のガス)を拡散させる拡散部140に接続されている。拡散部で均一化された励起ガスは拡散部140に設けられたスリット状のノズル150を通して反応チャンバ160に導入される。反応チャンバでは、励起ガスと反応させる第2原料ガスがガス導入部(図示せず)から噴出され、スリットから導入された励起ガスと反応して、基板180上に薄膜を堆積させる。なお、特許文献1に開示されたプラズマ反応装置100においては、基板180がプラズマ発生部の配列方向と略垂直方向に移動することより、基板180全面に薄膜が形成される。
また、特許文献2においては、平行平板型のプラズマ生成装置を用い、2枚の電極で挟まれたプラズマ領域に局在化させてプラズマを生成し、このプラズマ領域で活性種ガス分子を励起して反応活性種を得て、このプラズマ領域で得られた反応活性種を2枚の電極の下側の電極に設けたメッシュ孔から取り出し、取り出した反応活性種に、活性種ガス分子とは異なる原料ガスを混合させる成膜装置が開示されている。
特開2003−273033号公報 特開平10−321619号公報
上述の如く、特許文献1に開示されたプラズマ反応装置100においては、チャンバ110と高周波コイル120からなる、1つ1つが比較的大きなプラズマ発生部(特許文献1では、誘導結合型のプラズマ発生装置)が複数必要であり、装置構成が煩雑となりコストも非常に高い。
また、このようなプラズマ発生装置100では、プラズマが図9の上下方向に分布をもつ形態となるため、チャンバ110と基板180との距離をある程度保つ必要がある。加えて、1つ1つが比較的大きいプラズマ発生部を並べて配置するには、配置密度には限界があるため、励起したガスを基板表面に一様に供給するために、励起したガスを拡散させる拡散部を設ける必要がある。これらの理由から、プラズマ発生部と基板表面とは、ある程度の距離を保つ必要があり、ガスを励起してから、励起したガスを基板表面に供給するまでの間に、ある程度の時間を要していた。このため、励起ガスを十分に拡散させるためには時間を要し、励起ガスの寿命に対して十分短い時間で、励起ガスを基板表面に到達させることができなかった。このようなことから、特許文献1のプラズマ反応装置100では、励起ガスを十分短い時間で基板表面に到達させるには、図9中の上下方向に広がったプラズマと基板180を近づける必要があり、基板表面へのダメージは避けられず、また励起ガスを十分に拡散させることもできなかった。このように、特許文献1に開示されたプラズマ処理装置100は、基板表面での成膜条件の自由度は少ないものであり、成膜面積が大きい場合に、十分な膜厚均一性を得ることができないという問題点がある。
また、特許文献2に開示された成膜装置においては、プラズマ領域から反応活性種を取り出しつつ、このプラズマ領域に局在化してプラズマを生成することを可能とするため、電極に設けるメッシュ孔の孔径を生成するプラズマのデバイ長(例えば、0.2mm)よりも小さく(例えば、0.15mm)している。このような小さなメッシュ孔では、プラズマの閉じ込め効率は高くなるものの、同時に、生成した反応活性種もプラズマ領域内に閉じ込めてしまう。このため、特許文献2の成膜装置では、プラズマ領域から反応活性種を効率良く取り出すことはできない。例えば、一方の電極により高い密度でメッシュ孔を配置することにより、より多くのメッシュ孔からより効率的に反応活性種を取り出すことはできる。しかし、メッシュ孔の配置密度を高くした場合も、電極面積が小さくなり、内部の電場の均一性が悪くなり均一なプラズマが得られない。このようなことから、特許文献2の成膜装置では、比較的狭いプラズマ領域でプラズマを局在化させて生成しつつ、このプラズマ領域から十分効率良く反応活性種を取り出すことができず、処理対象基板に、大きな面積で均一に混合ガスを供給することはできないという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、成膜面積が大きい場合であっても、膜厚均一性が優れた膜を形成することができるプラズマ処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、反応容器内に導入された第1原料ガスに第2原料ガスを混合させた混合ガスを用いて処理対象基板に処理を施すプラズマ処理装置であって、前記第1原料ガスを放出する第1原料ガス放出口が複数形成されたガス放射板と、前記ガス放射板に対向して配置され、前記処理対象基板が表面に配置される基板ステージと、前記ガス放射板と前記基板ステージとの間に設けられ、前記第1原料ガスのプラズマを生成するとともに前記第1原料ガスを励起して反応活性種を得るプラズマ生成部と、前記プラズマ生成部と前記基板ステージとの間に配置され、前記第1原料ガスの流れの途中で前記第2原料ガスを放出する第2原料ガス放出口が形成された第2原料ガス放出管を有し、前記第2原料ガス放出管が前記反応容器内を横切って設けられた第2原料ガス放出配管と、前記プラズマ生成部と前記基板ステージとの間に配置され、前記第2原料ガス放出配管とともに、前記第1原料ガスの流れを整流する整流部材とが前記反応容器内に備えられており、前記第2原料ガス放出配管および前記整流部材を前記基板ステージの前記表面に垂直な方向から見た場合、前記第2原料ガス放出配管は前記整流部材とともに、前記基板ステージの表面の中心に対して点対称を有するとともに、前記中心を通る線に対して線対称を有し、前記第1原料ガスの流れを均一にする対称パターン形状をなすことを特徴とするプラズマ処理装置を提供するものである。
本発明においては、前記プラズマ生成部は、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子が平面状に複数配列されてなるアンテナアレイを備えるものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記対称パターン形状は、梯子状のパターン形状または格子状のパターン形状であることが好ましい。
本発明のプラズマ処理装置によれば、プラズマ生成部と基板ステージとの間に配置され、第1原料ガスの流れの途中で第2原料ガスを放出する第2原料ガス放出口が形成された第2原料ガス放出管を有する第2原料ガス放出配管を設け、この第2原料ガス放出管を反応容器内を横切って配置し、第2原料ガス放出配管とともに、第1原料ガスの流れを整流する整流部材とを設けることにより、第2原料ガス放出配管および整流部材を基板ステージの表面に垂直な方向から見た場合、第2原料ガス放出配管を整流部材とともに、基板ステージの表面の中心に対して点対称を有し、かつ基板ステージの表面の中心を通る線に対して線対称を有し、第1原料ガスの流れを均一にする対称パターン形状をなすものとすることにより、第1原料ガスの流れの乱れを抑制し、流れを均一化でき、成膜面積が大きい場合であっても、基板表面全面に膜厚均一性が優れた膜を形成することができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のプラズマ処理装置を詳細に説明する。
図1は、本発明のプラズマ処理装置の一実施形態に係るプラズマCVD装置を示す模式的断面図である。
本実施形態の図1に示すプラズマCVD装置10(以下、CVD装置10という)は、第1原料ガス(活性種ガス)として、酸素ガスを用い、第2原料ガスとして、TEOSガスを用いて、ガラス基板またはシリコンウエハ等の基板(処理対象基板)36の表面36aに対してSiO膜を形成することを例にして説明する。なお、本発明のプラズマ処理装置においては、基板に形成する膜はSiO膜に限定されるものではない。
図1に示すCVD装置10は、制御部12、分配器14、インピーダンス整合器16、および直方体状の反応容器18を有するものである。この制御部12は、後述するようにCVD装置10の各機器を制御するものである。また、反応容器18は、金属製または合金製であり、接地されている。
反応容器18の上壁18aには、活性種ガスを導入する導入口22が形成されている。この導入口22にガス供給管23が接続されている。さらに、ガス供給管23には、ガス供給手段26が接続されている。このガス供給手段26は、例えば、ガスボンベを備えるものであり、このガスボンベには酸素ガス(第1原料ガス)が充填されている。
また、反応容器18の下壁18bには、排気口24が形成されている。この排気口24に排気管25が接続されている。さらに、排気管25には、真空排気部27が接続されている。この真空排気部27は、ロータリーポンプおよびターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有するものである。また、反応容器18には内部の圧力を測定する圧力センサ(図示せず)が設けられている。
なお、制御部12によって、ガス供給手段26および真空排気部27は制御されるものである。この制御部12により、反応容器18内の原料ガス等を排気することができ、さらには反応容器18内の圧力を所望の圧力に調整することができる。
本実施形態においては、例えば、SiO膜の成膜時、ガス供給手段26から導入された酸素ガスが、反応容器18内を上壁18a側から下壁18b側(以下、上壁18a側から下壁18b側に向かう方向を「垂直方向」という)に流れ、排気口24から排出される。なお、後述するように、この酸素ガスは、排出までの過程に、反応容器18内において、励起されて反応活性種とされ、TEOSガスと混合され、混合ガスとなる。
また、反応容器18の内部には、上壁18a側から順に、ガス放射板28、複数のアンテナ素子32からなるアンテナアレイ(プラズマ生成部)30、および基板36が表面36aに載置される基板ステージ34が設けられている。さらに、アンテナアレイ30と基板ステージ34との間に、第2原料ガス放出配管40が設けられている。
また、基板ステージ34、および第2原料ガス放出配管40の第2原料ガス供給手段(図示せず)は、制御部12により、制御されるものである。
ガス放射板28は、ガス供給手段26から導入された酸素ガス(第1原料ガス)を広い面積に渡って拡散させるものである。このガス放射板28は、例えば、SiCからなる板材に、直径が0.5mm程度の貫通穴が複数形成されたものである。これらの貫通穴が第1原料ガス放出口29となる。また、ガス放射板28には、その表面に金属膜が形成されており、接地されている。
なお、ガス放射板28は、SiCに限定されるものではなく、各種のセラミック製の板材で構成してもよく、また、金属製の板材で構成してもよく、さらにはCVDにより成膜された板状部材であってもよい。
また、本実施形態において、ガス放射板28は、反応容器18の内部の全域に亘る大きさを有するものである。このガス放射板28により、反応容器18内が2つの空間に仕切られており、ガス放射板28の上壁18a側の空間が第1原料ガス分散室38であり、ガス放射板28の下壁18b側の空間が反応室39である。
なお、ガス供給手段26から導入口22を介して第1原料ガス分散室38に導入された活性種ガスが第1原料ガス放出口29から反応室39に一定の流速で流入する。
ここで、図2は、本実施形態のプラズマ処理装置のアンテナアレイを示す模式的平面図である。
図2に示すように、アンテナアレイ30は、複数のアンテナ素子32が、互いに平行にかつ平面状に配置されて構成されるものである。このアンテナアレイ30は、ガス放射板28下側に設けられている。
また、アンテナアレイ30においては、各アンテナ素子32が、反応容器18の対向する2つの側壁18cおよび側壁18dに亘り配置されている。このアンテナアレイ30(各アンテナ素子32)が、ガス放射板28及び基板ステージ34に載置される基板36に対して平行に設けられている。
アンテナ素子32はモノポールアンテナであり、反応容器18の側壁18c、18dに形成した開口部(図示せず)に電気的に絶縁して取り付けられている。
アンテナアレイ30においては、図2に示すように隣接するアンテナ素子32と互いに逆方向に反応容器18内の側壁18c、18dから突出しており、給電方向が逆向きとなっている。これらのアンテナ素子32は、高周波電流供給端の側がインピーダンス整合器16に接続されている。このインピーダンス整合器16はマッチングボックスである。
各アンテナ素子32は、電気伝導率の高い導体からなる棒状(パイプであってもよい)を成し、使用する高周波の波長の(2n+1)/4倍(nは0または正の整数である)の長さをモノポールアンテナであるアンテナ素子の放射長さとする。
各アンテナ素子32は、石英等の誘電体からなる円筒部材37に収納されており、各アンテナ素子32の表面は石英等の誘電体で覆われている。このように、棒状の導体を誘電体で覆うことにより、アンテナ素子32としての容量とインダクタンスが調整される。これにより、アンテナ素子32の長手方向に沿って高周波電流を効率よく伝播させることができ、電磁波を効率よく放射させることができる。
アンテナ素子32は、ガス放射板28の下側近傍に設けられるので、アンテナ素子32から放射される電磁波は、隣接するアンテナ素子32間で電磁波が相互に影響を及ぼし合うことなく、ガス放射板28に形成された金属膜が接地されていることにより、鏡像関係に形成される電磁波と作用して、アンテナ素子毎に所定の電磁波を形成する。さらに、アンテナアレイ30を構成するアンテナ素子32は、隣接するアンテナ素子32と給電方向が逆向きとなっているので、反応室39において電磁波は均一に形成される。
インピーダンス整合器16は、制御部12の高周波電源が発生する高周波信号の周波数の調整とともに用いて、プラズマの生成中にアンテナ素子32の負荷の変化によって生じるインピーダンスの不整合を是正するために用いられるものである。
制御部12は、高周波発振回路、増幅器からなる高周波電源(図示せず)および電流・電圧センサ(図示せず)を有し、電流・電圧センサの検知信号に応じて、この高周波電源の発振周波数の変更及びインピーダンス整合器16の調整を行うものである。この制御部12は、アンテナ素子32に共通の高周波信号の周波数を制御して、すべてのアンテナ素子32をインピーダンスが整合した状態に近づけ、この後、各アンテナ素子32に接続されたインピーダンス整合器16によって、各アンテナ素子32のインピーダンスを個別に調整する。制御部12と、複数のインピーダンス整合器16とは、分配器14を介して接続されている。また、制御部12は、アンテナ素子32に高周波信号の給電も制御するものである。
本実施形態においては、制御部12により、反応容器18内の圧力を真空排気部27により1Pa〜数100Pa程度の状態とし、さらに、アンテナ素子32に高周波信号を給電することにより、アンテナ素子32の周囲に電磁波が放射される。これにより、反応容器18内のアンテナ素子32の近傍でプラズマ(図示せず)が生成されるとともに、ガス放射板28から放射された酸素ガス(活性種ガス)が励起されて酸素ラジカル(反応活性種)が得られる。その際、発生したプラズマは導電性を有するので、アンテナ素子32から放射された電磁波はプラズマで反射され易い。このため、電磁波はアンテナ素子32周辺の局部領域に局在化する。このように、モノポールアンテナからなるアンテナ素子32を複数有するアンテナアレイ30では、プラズマがアンテナ素子32の近傍に局在化して形成される。
なお、このようなアンテナアレイを用いたプラズマ生成の原理についての詳細な説明が、本願出願人による先の出願である、特開2003−86581号公報に記載されている。また、アンテナアレイを用いたプラズマ生成装置における、各アンテナ毎の詳細なインピーダンス整合方法が、同じく本願出願人による先の出願である、特願2005−014256号明細書に記載されている。本発明におけるアンテナアレイおよび各アンテナ毎の詳細なインピーダンス整合方法として、例えば、上記各明細書に記載の方法を利用すればよい。
また、図1に示すように、基板ステージ34は、その表面34aに基板36を載置するものである。この基板ステージ34においては、基板ステージ34の中心Cと基板36の中心とを一致させて載置されるものである。また、基板ステージ34は、その表面34aをアンテナアレイ30に対向して配置されている。
また、基板ステージ34の内部には基板36を加熱する発熱体(図示せず)が設けられており、さらに接地された電極板(図示せず)が設けられている。なお、電極板がバイアス電源(図示せず)に接続され、このバイアス電源により電極板に所定のバイアス電圧が印加される構成でもよい。
ここで、図3は、本実施形態のプラズマ処理装置の第2原料ガス放出配管の一例を示す模式的斜視図である。
第2原料ガス放出配管40は、第1原料ガスGfの流れの途中で第2原料ガスGsを放出する機能、および第1原料ガスGfの流れを整流し、第1原料ガスGfの流れを均一にする整流機能を有するものである。
この第2原料ガス放出配管40は、基板ステージ34の表面34aに垂直な方向から見た場合、基板ステージ34の中心C(図1、図3参照)に対して、点対称を有するとともに、基板ステージ34の表面34aの中心Cを通る線に対して線対称を有し、第1原料ガスGfの流れを均一にする対称パターン形状をなすものである。以下、基板ステージ34の表面34aの中心Cに対して点対称を有するとともに、基板ステージ34の表面34aの中心Cを通る線に対して線対称を有することを、単に「基板ステージ34に対して対称性を有する」という。
また、第2原料ガス放出配管40における対称パターン形状としては、例えば、基板ステージ34の表面34aに垂直な方向から見た場合における形状は、例えば、梯子状または格子状である。
なお、本発明において、第2原料ガス放出配管40は、第1原料ガスGfの流れを整流するものであるが、第2原料ガス放出配管40により、整流される第1原料ガスGfには、第1原料ガス(活性種ガス)が励起されて得られた反応活性種も含まれる。
本実施形態においては、図3に示すように、第2原料ガス放出配管40は、第2原料ガス放出部材42と、第2原料ガス供給部材44と、接続管46と、第2原料ガスを供給する第2原料ガス供給手段(図示せず)に接続するための連結管58とを有する。この第2原料ガス放出部材42は大きさが、基板36の表面36aの面積よりも大きい。
第2原料ガス放出部材42は、基板ステージ34の表面34aに垂直な方向から見た場合、梯子状の形態を呈するものであり、5本の第2原料ガス放出管50と、2本の管54とを有する。2本の管54が対向して配置され、これら2本の管54の間に、5本の第2原料ガス放出管50が等間隔で配置されて、各第2原料ガス放出管50の各端部が管54に接続されている。第2原料ガス放出部材42においては、全ての第2原料ガス放出管50と管54とが連通している。
また、第2原料ガス放出管50には、その下側に、第2原料ガス放出口(以下、原料ガス放出口という)52が長手方向に沿って複数形成されている。第2原料ガス放出部材42においては、基板36の表面36aに対して、第2原料ガスGsが均一に放出されるように、原料ガス放出口52が形成されている。
第2原料ガス供給部材44は、第2原料ガス放出部材42の周囲を囲んで配置され、第2原料ガス放出部材42に第2原料ガスを供給するものである。この第2原料ガス供給部材44は、4本の輸送管56a〜56dが枠状に配管されたものであり、輸送管56a〜56dは連通している。また、第2原料ガス供給部材44の形状は、基板ステージ34に対して対称性を有するものである。
第2原料ガス放出部材42と第2原料ガス供給部材44とは、第2原料ガス放出部材42の最も外側の第2原料ガス放出管50と、輸送管56bとが接続管46により接続され、また、第2原料ガス放出部材42の最も外側の第2原料ガス放出管50と、輸送管56dとが接続管46により接続されている。
なお、接続管46が設けられる位置、すなわち、第2原料ガス放出部材42と第2原料ガス供給部材44との接続位置は、第2原料ガス放出管50の長さの略半分、かつ輸送管56b、56dの長さの略半分の位置であり、さらには第2原料ガス放出部材42の略中心を通る位置である。
また、第2原料ガス放出配管40は、第2原料ガス放出部材42の中心が、基板ステージ34の中心Cと略一致して配置されている。このため、第2原料ガス放出管50の長さの略半分の位置が基板ステージ34の中心Cを通る位置となる。これより、第2原料ガス放出配管40は、基板ステージ34に対して対称性を有する構成が保たれている。
また、第2原料ガス放出配管40は、アンテナアレイ30(プラズマ生成部)と基板ステージ34との間に、第2原料ガス放出管50の長さ方向と、アンテナアレイ30のアンテナ素子32の長さ方向とを一致させ、反応容器18内を横切るように第2原料ガス放出管50を配置している。しかしながら、第2原料ガス放出配管40は、基板ステージ34に対して対称性を有するものであり、第2原料ガス放出配管40の配置方向は、特に限定されるものではない。
また、輸送管56aには連結管58が接続されている。この連結管58は、第2原料ガス供給手段(図示せず)に接続されている。この第2原料ガス供給手段も制御部12に接続されており、第2原料ガスの供給タイミング、および流量などが制御される。
また、第2原料ガス放出配管40においては、第2原料ガス供給手段によりTEOSガスが連結管58を介して、第2原料ガス供給部材44の輸送管56a〜56dの内部を通り、さらに接続管46により第2原料ガス放出部材42に供給される。第2原料ガス放出部材42においては、第2原料ガス放出管50の原料ガス放出口52から反応室39内に、基板36に向けてTEOSガスが放出される。
第2原料ガス放出配管40においては、基板ステージ34の表面34a全面を覆うように、第2原料ガス放出部材42が設けられており、この第2原料ガス放出部材42の第2原料ガス放出管50に複数の原料ガス放出口52が設けられている。このため、原料ガス放出口52から基板ステージ34の表面34a全面に向けて均一にTEOSガスを放出することができる。
この第2原料ガス放出配管40において、第2原料ガス供給部材44の接続管46が接続された部分を境に、連結管58が接続された輸送管56aとは反対側の輸送管56b、56dの部分および輸送管56cが、本発明の整流部材に相当する。
第2原料ガス放出配管40は、アンテナ素子32と比較的近接して(例えば、第2原料ガス放出配管40の第2原料ガス放出管50の中心と、アンテナ素子32の中心と垂直方向における距離を25mmとして)配置されている。
アンテナアレイ30はアンテナ素子32の近傍に局在化してプラズマを生成することができるので、第2原料ガス放出配管40をプラズマ(特に、電子温度が比較的高く、プラズマ密度も比較的高い高プラズマ領域)に曝さない状態で、第2原料ガス放出配管40とアンテナアレイ30とを近接して配置することができる。このため、アンテナアレイ30近傍で得られた酸素ガス(第1原料ガス)の酸素ラジカル(反応活性種)は、十分な励起状態を保ったまま、第2原料ガス(TEOSガス)と混合されて基板36に到達することができる。逆にいえば、酸素ラジカル(反応活性種)が十分な励起状態を保ったまま、第2原料ガス(TEOSガス)と混合されて基板36に到達できるよう、アンテナアレイ30と第2原料ガス放出配管40とをある程度近接させて配置しても、第2原料ガス放出管50の原料ガス放出口52から放射された第2原料ガス(TEOSガス)は、プラズマ、特に高プラズマ領域に直接曝されることがなく、SiO成膜時のパーティクルの発生を抑制することができる。
また、第2原料ガス放出配管40は、第1原料ガスGfの流れの途中で第2原料ガスGsを放出する機能に加えて、整流部材を含み、整流機能を有するものである。その第2原料ガス放出配管40の構成を、基板ステージ34に対して対称性を有する構成とすることにより、図1に示すように、第1原料ガスGfの流れについても、乱れることなく、流れが均一化される。このため、第1原料ガスGfの流れを整流することができ、基板表面近傍で、第1原料ガスGf(反応活性種ガス)と第2原料ガスGsとの均一な混合ガスが生成される。このことから、基板36の表面に、例えば、SiO膜を均一に形成することができる。すなわち、膜厚均一性に優れたSiO膜を形成することができる。また、基板が、例えば、1m×1m程度の大きなものである場合であっても、整流部を兼ねる第2原料ガス放出配管40の第2原料ガス供給部42の大きさが基板36よりも大きい構成であるため、膜厚均一性が優れたSiO膜を形成することができる。
なお、第2原料ガス放出配管40においては、第2原料ガス供給部材44は、全体の形状として基板ステージ34に対して対称性を有し、整流機能を発揮することができ、さらに第2原料ガス放出部材42にTEOSガスを供給することができれば、全ての輸送管56a〜56dは、連通している必要はない。このため、輸送管56bおよび輸送管56dにおいて、接続管46が接続された位置よりも連結管58とは反対側の位置にプラグ59を設けて、接続管46が接続された位置よりも連結管58とは反対側に、TEOSガスが供給されないようにしてもよい。すなわち、連結管58が接続された輸送管56aとは反対側の輸送管56b、56dの部分および輸送管56cの本発明の整流部材に相当するものに、TEOSガスが供給されないようにしてもよい。
また、本発明においては、基板ステージ34に対して対称性を有する構成であれば、第2原料ガス放出配管40の形態は、特に限定されるものではない。このため、例えば、図5に示す第2原料ガス放出配管60のように、第2原料ガス放出部材62の構成を、格子状としてもよい。この場合、図5に示す第2原料ガス放出配管60は、図3および図4に示す第2原料ガス放出配管40に比して、第2原料ガス放出部材62の構成が異なるだけであり、それ以外の構成は、第2原料ガス放出配管40と同様であり、その詳細な説明は省略する。
第2原料ガス放出配管60においては、第2原料ガス放出部材62が、枠状に形成された枠管64に囲まれた領域内に、複数の第1の管66と複数の第2の管68とが開口部70を設けて格子状に配置されたものである。この場合においても、第2原料ガス放出部材62の中心と基板ステージ34の中心Cとを一致させて、第2原料ガス放出配管60が配置されている。なお、第1の管66および第2の管68には、それぞれ、原料ガス放出口(図示せず)が形成されている。
また、第2原料ガス放出配管60においても、第2原料ガス供給部材44は、全体の形態として、対称性を保ち、第2原料ガス放出部材42にTEOSガスを供給することができれば、全ての輸送管56a〜56dは、連通している必要はない。このため、輸送管56bおよび輸送管56dにおいて、接続管46が接続された位置よりも連結管58とは反対側の位置にプラグ59を設けて、接続管46が接続された位置よりも連結管58とは反対側に、TEOSガスが供給されないようにしてもよい。
さらに、本発明においては、第2原料ガス放出配管40および第2原料ガス放出配管60において、第2原料ガス供給部材44を、4本の輸送管56a〜56dを用いて枠状に形成したが、本発明は、これに限定されるものでもない。
第2原料ガス放出配管40および第2原料ガス放出配管60において、例えば、図6および図7に示すように、第2原料ガス供給部材44aを、基板ステージ34の表面34aに垂直な方向から見た場合にコ字状を呈するパイプ72aで構成し、このパイプ72aと形状が同一の整流部材72bとを有するものとしてもよい。この場合においても、第2原料ガス供給部材44aは、図4および図5に示す第2原料ガス供給部材44と同じ大きさを有するものであり、基板ステージ34の中心Cに対して対称性を有する。
また、第2原料ガス供給部材44aにおいて、コ字状のパイプ72aが接続管46により第2原料ガス放出部材42に接続されており、さらにコ字状のパイプ72aに連結管58が接続されている。整流部材72bが、パイプ72aの接続管46との接続部73に接続されている。
第2原料ガス放出配管40においては、整流部材72bとともに、第1原料ガスGfの流れを整流する。また、第2原料ガス放出配管60においても、整流部材72bとともに、第1原料ガスGfの流れを整流する。
基板ステージ34に対して対称性を保持し、整流作用を発揮する整流部材72bを設けてもよい。
なお、整流部材72bは、パイプ72aとともに、第2原料ガス供給部材44aにおいて対称性を有し、第1原料ガスGfの流れを整流する整流機能を発揮できる構成であれば、特に限定されるものではない。例えば、整流部材72bとして、パイプ72aと同じものを用いてもよく、さらには、パイプ72aとは異なる部材で構成してもよい。
次に、本実施形態のCVD装置10を用いたSiO膜の成膜工程について説明する。
先ず、ガス供給手段26から反応容器18内に、酸素ガスを一定流量(例えば、10slm)で流入させて、ガス放射板28に設けられた第1原料ガス放出口29から酸素ガス(活性種ガス)を反応室39に一定の流速で流入させる。さらに、第2原料ガス放出配管40の第2原料ガス放出管50の原料ガス放出口52からTEOSガスを一定流量(例えば、100sccm)で反応容器18内に放出させる。このとき、反応容器18(反応室39)は真空排気部27により排気されており、制御部12により、反応容器18(反応室39)内を、例えば、1Pa〜数100Pa程度の圧力に保持されている。これにより、反応容器18(反応室39)の垂直方向に酸素ガスおよびTEOSガスが流れる。
次に、アンテナ素子32に高周波信号を給電して、アンテナ素子32の周囲に電磁波を放射させる。これにより、反応室39内で、アンテナ素子32の近傍に局在化したプラズマが生成され、第1原料ガス放出口29から放射された酸素ガス(活性種ガス)が励起された酸素ラジカル(反応活性種)が得られる。酸素ラジカル(反応活性種)は、アンテナ素子32の間(間隙33)を通過して、基板36に向けて流れる。酸素ラジカル(反応活性種)は、第2原料ガス放出配管40により、整流され、流れ均一化されて、基板ステージ34に載置される基板36の表面36a上方に供給される。基板36の表面36a近傍において、酸素ラジカル(反応活性種)と、第2原料ガス放出配管44aから放出されたTEOSガスとが混合されて混合ガスとなり基板36に到達する。
活性状態である酸素ラジカル(反応活性種)とTEOSガスとが混合されると、酸素ラジカルの活性エネルギによって反応が進行し、基板36の表面36aにおいてSiO膜が形成される。
この場合、第2原料ガス放出配管40が基板ステージ34の中心Cに対して、点対称を有するものであるため、反応活性種(酸素ラジル)の流れが整流されており、基板36の表面36aに対して、酸素ラジカル(反応活性種)が均一に供給される。
一方、第2原料ガス放出配管40は、基板36の表面36aに対して、TEOSガスを均一に供給するものである。このことから、基板36の表面36aに対して均一な混合ガスが得られる。これにより、励起状態の酸素ラジカル(反応活性種)とTEOSガスとの反応が、基板全面で均一に進行し、基板36の表面36a全面において膜質および膜厚均一性が優れたSiO膜を形成することができる。なお、基板が、例えば、1m×1m程度の大きなものである場合であっても、整流部を兼ねる第2原料ガス放出配管40の第2原料ガス供給部42の大きさが基板36よりも大きい構成であるため、上述の如く、膜厚均一性が優れたSiO膜を形成することができる。
なお、本実施形態のCVD処理装置10においては、プラズマ生成部として、モノポールアンテナが複数配置されたアンテナアレイ30を用いることより、アンテナアレイ30近傍に局在化させてプラズマを生成するものである。この構成により、基板ステージ34に載置された基板36にプラズマが直接曝されない状態で、基板36とアンテナアレイ30との距離を比較的近づけて配置することを可能にしている。これにより、アンテナアレイ30近傍で励起された酸素ラジカル(反応活性種)の励起寿命に対して、アンテナアレイ30と基板36との距離を十分に近づけることを可能としている。すなわち、酸素ラジカル(反応活性種)が十分に励起した状態で基板の表面に到達することを可能としている。
また、本実施形態においては、プラズマ生成部として、モノポールアンテナが複数配置されたアンテナアレイ30を用いた構成としたが、本発明は、この構成に限定されるものではない。本実施形態のCVD処理装置10においては、例えば、平行平板型のプラズマ生成部を用いてもよい。
また、上述の実施形態のCVD装置10においては、第2原料ガス供給配管40が、整流部材を含み、整流機能を有する構成としたが、本発明のプラズマ処理装置は、これに限定されるものではない。本発明のプラズマ処理装置においては、第2原料ガス供給配管とともに、第1原料ガスGfの整流する整流部材を有する構成であれば、第2原料ガス供給配管と、整流部材とが別々に設けられた構成でもよい。この場合、基板ステージ34の表面34aに垂直な方向から見た場合、整流部材はプラズマ生成部と第2原料ガス供給配管との間、または第2原料ガス供給配管と基板ステージとの間に設ける。
さらに、本発明においては、上述の実施形態のCVD装置10において、第2原料ガス供給配管を設けない構成でもよい。
この場合、例えば、CVD装置において、ガス供給手段26から、酸素ガス(第1原料ガス)およびTEOSガス(第2原料ガス)の混合ガスを反応容器18内に導入する構成とし、さらに、アンテナアレイ30と基板ステージ34との間に、第2原料ガス供給配管に代えて、整流部材だけを設ける構成とする。この整流部材は、基板ステージ34に対して対称性を有するものである。このような構成のCVD装置であっても、基板36に、均一な混合ガスを供給することができ、例えば、基板36の表面36aにSiO膜を、膜厚均一性を高く形成することができる。
第2原料ガス供給配管がない構成のCVD装置においては、例えば、図8(a)に示すように、整流部80としては、矩形状の枠部82において対向する2辺にかかる直線状の棒材84が、3本平行に所定の間隔で配置された梯子状のものが挙げられる。
さらには、図8(b)に示すように、整流部90として、矩形状の枠部82の開口に、開口部96を設けて相互に直交して配置された第1の部材92と第2の部材94とが配置された格子状のものが挙げられる。
図8(a)に示す整流部80および図8(b)に示す整流部90においても、各中心を、基板ステージ34の中心Cに一致させて配置されるものである。
この場合においても、整流部の整流作用により、混合ガスが基板の表面全面に、均一に供給されて、膜厚の均一性が優れたSiO膜を形成することができる。
上述のように本実施形態のCVD装置においては、基板表面にSiO膜を成膜する装置を例に説明したが、本発明のプラズマ処理装置はこれに限定されるものではない。本発明のプラズマ処理装置は、半導体素子、液晶表示パネルもしくはプラズマディスプレイパネルなどのフラットディスプレイパネル、および太陽電池などにおける各種の膜の成膜に用いることができる。さらに、本発明のプラズマ処理装置は、エッチング装置として用いることもでき、さらにまた、基板ステージのクリーニング処理に用いることもできる。
以上、本発明のプラズマ処理装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良および変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明のプラズマ処理装置の一実施形態に係るプラズマCVD装置を示す模式的断面図である。 本実施形態のプラズマ処理装置のアンテナアレイを示す模式的平面図である。 本実施形態のプラズマ処理装置の第2原料ガス放出配管の一例を示す模式的斜視図である。 図3に示す第2原料ガス放出手段の模式的平面図である。 本実施形態のプラズマ処理装置の第2原料ガス放出配管の一例を示す模式的平面図である。 本実施形態のプラズマ処理装置の第2原料ガス放出配管の一例を示す模式的平面図である。 本実施形態のプラズマ処理装置の第2原料ガス放出配管の一例を示す模式的平面図である。 (a)は、本実施形態のプラズマ処理装置の整流部の一例を示す模式的平面図であり、(b)は、本実施形態のプラズマ処理装置の整流部の他例を示す模式的平面図である。 特許文献1に開示されたプラズマ反応装置を示す模式図である。
符号の説明
10 プラズマCVD装置(CVD装置)
12 制御部
14 分配器
16 インピーダンス整合器
18 反応容器
22 導入口
23 第1原料ガス供給管
24 排気口
26 ガス供給手段
27 真空排気部
28 ガス放射板
30 アンテナアレイ
32 アンテナ素子
33 間隙
34 基板ステージ
36 基板
38 第1原料ガス分散室
39 反応室
40、40a、60、60a 第2原料ガス供給配管
42、62 第2原料ガス放出部材
44、44a 第2原料ガス供給部
46 接続管
50 第2原料ガス放出管
52 第2原料ガス放出口(原料ガス放出口)
80、90 整流部
100 プラズマ反応装置
110 チャンバ
120 高周波コイル
130 ガス導入部
140 拡散部
150 ノズル
160 反応チャンバ
180 基板

Claims (3)

  1. 反応容器内に導入された第1原料ガスに第2原料ガスを混合させた混合ガスを用いて処理対象基板に処理を施すプラズマ処理装置であって、
    前記第1原料ガスを放出する第1原料ガス放出口が複数形成されたガス放射板と、
    前記ガス放射板に対向して配置され、前記処理対象基板が表面に配置される基板ステージと、
    前記ガス放射板と前記基板ステージとの間に設けられ、前記第1原料ガスのプラズマを生成するとともに前記第1原料ガスを励起して反応活性種を得るプラズマ生成部と、
    前記プラズマ生成部と前記基板ステージとの間に配置され、前記第1原料ガスの流れの途中で前記第2原料ガスを放出する第2原料ガス放出口が形成された第2原料ガス放出管を有し、前記第2原料ガス放出管が前記反応容器内を横切って設けられた第2原料ガス放出配管と、
    前記プラズマ生成部と前記基板ステージとの間に配置され、前記第2原料ガス放出配管とともに、前記第1原料ガスの流れを整流する整流部材とが前記反応容器内に備えられており、
    前記第2原料ガス放出配管および前記整流部材を前記基板ステージの前記表面に垂直な方向から見た場合、前記第2原料ガス放出配管は前記整流部材とともに、前記基板ステージの表面の中心に対して点対称を有するとともに、前記中心を通る線に対して線対称を有し、前記第1原料ガスの流れを均一にする対称パターン形状をなすことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記プラズマ生成部は、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子が平面状に複数配列されてなるアンテナアレイを備えるものである請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記対称パターン形状は、梯子状のパターン形状または格子状のパターン形状である請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
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