JP2007273119A - 発電モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発電システム300は、燃料を貯蔵する複数の燃料容器100A,100Bと、複数の燃料容器100A,100Bが着脱自在に設けられてこれら燃料容器100A,100Bから燃料が供給されることにより発電する発電モジュール200とを備える。燃料容器100A,100Bは、発電モジュール200から排出された排出物を回収する回収部3A,3Bを有し、複数の燃料容器100A,100Bのうち、燃料を供給している方の燃料容器100A又は100Bの回収部3A又は3Bに排出物を回収するよう発電モジュール200からの排出物の排出経路を切り替える。
【選択図】図3
Description
従来の燃料電池システムにおいては、燃料カートリッジが一つのものが多く、また、複数の燃料カートリッジを搭載しているものであっても、水回収用のカートリッジを別途設けたものや(例えば、特許文献1参照)、排気の切り替えを行わずに複数の燃料カートリッジにそのまま排気している。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、安全に副生成物を燃料容器に回収できる発電モジュールを提供することを目的としている。
燃料を貯蔵する複数の燃料容器と連結自在であり、前記燃料容器から供給される燃料を用いて発電を行う発電モジュールにおいて、
前記複数の燃料容器と連結している状態で、前記複数の燃料容器の一方から燃料を取り込み、発電によって生成される副生成物を前記複数の燃料容器の前記一方に選択的に排出することを特徴とする。
前記複数の燃料容器内の燃料の残量を検出する残量検出手段を備え、
前記残量検出手段により検出された残量が少ない方の燃料容器から燃料を取り込むとともに、その燃料容器に前記副生成物を回収することを特徴とする。
前記複数の燃料容器内の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
前記圧力検出手段により検出された圧力値が所定圧力以上の場合に、圧力損失の低い方の燃料容器から燃料を取り込むとともに、その燃料容器に前記副生成物を回収することを特徴とする。
燃料を貯蔵する複数の燃料容器と連結自在であり、前記燃料容器から供給される燃料を用いて発電を行う発電モジュールにおいて、
前記複数の燃料容器と連結している状態で、前記複数の燃料容器内の圧力値が所定圧力以上で、前記複数の燃料容器における圧力損失が同程度の場合に、前記複数の燃料容器から同時に燃料を取り込むとともに、発電によって生成される副生成物を前記複数の燃料容器に同時に排出することを特徴とする。
前記燃料容器は、前記副生成物のうち一部を液体として回収し、一部を気体として前記燃料容器外に排出することを特徴とする。
前記副生成物のうち一部を気体として前記燃料容器外に排出する前記燃料容器の排出部が前記発電モジュールの外部に露出するように前記発電モジュールに装着されることができることを特徴とする。
[第一の実施の形態]
図1は、燃料容器100の分解斜視図、図2(a)は燃料容器100の上面図、(b)は切断線II−IIに沿って切断した際の矢視断面図である。
燃料容器100は、発電モジュール200(図3参照)と連結自在であって、燃料12を貯蔵する燃料貯蔵部1と、燃料貯蔵部1から供給される燃料12に基づいて発電する発電モジュール200から排出された気体及び水13を含む排出物を冷却して回収する回収部3とを備えている。
燃料12は、化学燃料単体、あるいは化学燃料と水との混合物であり、化学燃料としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類やジメチルエーテル等のエーテル類、ガソリンといった水素元素を含む化合物を使用することができる。本実施の形態では、燃料貯蔵部1に貯蔵されたメタノールと水とが均一に混した混合物が化学反応材料として用いられる。
燃料貯蔵部1の長手方向一端面1C(図1中右端面)には、その端面1Cから外側に突出するとともに筐体4の右端面4Aを貫通して、発電モジュール200に燃料12を排出する燃料排出部11が凸状に形成されている。
筐体4の右端面4Aには、燃料貯蔵部1に設けられた燃料排出部11が貫通して、外部に突出している。
排出物供給部41には、筐体4内に排出物が供給されるための貫通孔である排出物供給口(図示しない)が凸状頭頂部に設けられ、筐体4内排出物供給部41を通って一旦筐体4の内に供給された排出物が筐体4外に不要に排出するのを阻止する逆止弁(図示しない)が嵌め込まれている。具体的に、逆止弁は上記燃料排出部11に嵌め込まれた逆止弁と同様のものを使用することができる。また、排出物供給部41には、逆止弁を介して回収部3内に排出物を供給するための排出物供給管42が設けられている。排出物供給管42は排出物供給部41から燃料貯蔵部1の下側に配されて、その長手方向に沿って筐体4内の左端部の空間部分に延在している。
発電システム300は、第一の燃料容器100A及び第二の燃料容器100Bと、第一及び第二の燃料容器100A,100Bから供給された燃料12によって発電する発電モジュール200とから構成され、第一及び第二の燃料容器100A,100Bのうち、燃料12の残量の少ない方の燃料容器(100A又は100B)から燃料12を供給して発電モジュール200で発電するとともに、発電モジュール200から排出された排出物を燃料供給している方の燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)が回収するように制御されている。
また、水タンク201には、水タンク201内に貯蔵された水の残量検出を行う水残量センサS1が設けられている。水残量センサS1は、水タンク201に貯蔵された水の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
CH3OH+H2O→3H2+CO2・・・(1)
H2+CO2→H2O+CO・・・(2)
2CO+O2→2CO2・・・(3)
第二の加湿器222は、空気ポンプP4から供給された空気を水タンク201から供給された水によって加湿して、燃料電池220のカソードに供給する。また、第二の加湿器222から排出された不要な水は水タンク201に回収されるようになっている。
H2→2H++2e−・・・(4)
2H++1/2O2+2e−→H2O・・・(5)
第一の燃料ポンプP31及び第二の燃料ポンプP32には、第一のバルブV1が接続され、第一のバルブV1には第一の流量計F1が接続されている。第一のバルブV1は、第一及び第二の燃料ポンプP31,P32と気化器211との間に設けられており、その開閉動作で第一の燃料ポンプP31から気化器211への燃料12の流通を遮断又は許容するようになっており、また、第二の燃料ポンプP32から気化器211への燃料12の流通を遮断又は許容するようになっている。第一の流量計F1は第一のバルブV1と気化器211との間に設けられており、第一のバルブV1を通過した燃料12の流量を測定するようになっている。
さらに、第一の燃料ポンプP31と第一の燃料容器100Aとの間には、第一の燃料容器100Aに貯蔵された燃料12の残量検出を行う第一の燃料残量センサS21が設けられている。第一の燃料残量センサS21は、燃料貯蔵部1Aに貯蔵された燃料12の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
同様に、第二の燃料ポンプP32と第二の燃料容器100Bとの間には、第二の燃料容器100Bに貯蔵された燃料12の残量検出を行う第二の燃料残量センサS32が設けられている。第二の燃料残量センサS32は、燃料貯蔵部1Bに貯蔵された燃料12の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
また、水回収器202と第一の燃料容器100Aの回収部3Aとの間で、また、水回収器202と第二の燃料容器100Bの回収部3Bとの間には第三のバルブV3が接続されている。第三のバルブV3は、その開閉動作で水回収器202から燃料12を供給している方の燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)へ、また、触媒燃焼器213から燃料12を供給している方の燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)へ、排出物(水、水蒸気を含む気体、オフガス等)の流通を遮断又は許容するようになっている。
さらに、水タンク201と燃料電池220のカソードとの間であって、水タンク201と第三のバルブV3との間には第四のバルブV4が接続されている。第四のバルブV4は、水タンク201側に切り替えて第二の加湿器222から水タンク201へ、燃料電池220のカソードから排出された不要の水の流通を遮断又は許容するようになっている。具体的には、第四のバルブV4は、水タンク201内の水が所定量以上(満タン)である場合に、水タンク201側への水の供給を遮断し、第三のバルブV3側に水の供給の許容するように切り替えて第二の加湿器222から第三のバルブV3を介して燃料12を供給している方の燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)へ、第二の加湿器222から排出された水の流通を許容するように制御され、一方、水タンク201内の水が所定量未満である場合に、第三のバルブV3側への水の供給を遮断し、水タンク201側に水の供給を行うように制御される。
第四のバルブV4が、水タンク201内の水が所定量以上(満タン)である場合に、水タンク201側への水の供給を遮断し、第三のバルブV3側に水の供給を許容し、水タンク201内の水が所定量未満である場合に、第三のバルブV3側への水の供給を遮断し、水タンク201側に水の供給を行うように切替える動作を制御することができるようになっている。
また、発電システム300が起動した場合に、制御部230は、第一及び第二の燃料残量センサS21,S22で測定された残量の少ない方の燃料容器(100A又は100B)から燃料12を供給し、その燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)に排出物を回収するように第三のバルブV3を制御している。
さらに、制御部230は、水残量センサS1で測定された残量が所定量未満であれば、水タンク201内に水を回収し、所定量以上(満タン)であれば、上述の燃料12を供給している方の燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)へと水を送るよう制御している。
さらに、DC/DCコンバータ240には2次電池241が接続されている。そして、例えば燃料電池220で得た余剰の電気エネルギーを蓄え、燃料電池220での電気エネルギーの生成が停止している場合に燃料電池220の代替として外部電子機器に電力を供給できるようになっている。制御部230や、各ドライバ、各センサ、反応装置210の電気ヒータは、起動時において、DC/DCコンバータ240を介して2次電池241の出力の一部によって電気的に駆動され、燃料電池220の出力が定常状態になったら、DC/DCコンバータ240を介して燃料電池220の出力の一部によって電気的に駆動される。
外部電子機器から通信用端子、通信用電極を介して制御部230に作動信号が入力されることによって発電システム300が作動する。これにより制御部230が、第一の水ポンプP1、第二の水ポンプP2及び空気ポンプP4を作動させ、さらにドライバD21を介して電気ヒータを発熱させる。そして、発電システム300の作動中、制御部230は、各電気ヒータからフィードバックされた温度のデータに基づき、各電気ヒータが所定温度になるように温度制御を行う。
まず、制御部230は第一の燃料容器100A及び第二の燃料容器100Bの装着有無の確認を行う(ステップS1)。少なくとも一方の燃料容器(100A又は100B)が装着されているか否かを判断し(ステップS2)、少なくとも一方の燃料容器(100A又は100B)が装着されていない場合には、「燃料容器無し」のエラー通知を行う(ステップS3)。少なくとも一方の燃料容器(100A又は100B)が装着されている場合には、第一の燃料残量センサS21及び第二の燃料残量センサS22によって燃料12の残量検出を行う(ステップS4)。このとき、燃料容器100A及び燃料容器100Bのうち装着されていない方は、残量が燃料電池220が発電できる程度の量(所定量)未満とみなす。
そして、第一及び第二の燃料容器100A,100Bの両方の残量が所定量未満であるか否かを判断する(ステップS5)。第一及び第二の燃料容器100A,100Bの両方の残量が所定量未満の場合には、「燃料容器の交換」のエラー通知を行う(ステップS6)。少なくとも一方の燃料容器(100A又は100B)の残量が所定量未満でない場合には、第一の燃料容器100Aの残量が所定量未満か否かの判断を行う(ステップS7)。第一の燃料容器100Aの残量が所定量未満(第一の燃料容器100Aが装着されない場合を含む)である場合には、「第一の燃料容器」のエラー通知を行い(ステップS8)、第二の燃料ポンプP31を選択し(ステップS9)、第三のバルブV3を第二の燃料容器100Bに接続する(ステップS10)。
ステップS12で第一の燃料容器100Aの残量が第二の燃料容器100Bの残量以下である場合には、第一の燃料ポンプP31を選択し(ステップS13)、第三のバルブV3を第一の燃料容器100Aに接続する(ステップS14)。
ステップS11において、第二の燃料容器100Bの残量が所定量未満である場合には、「第二の燃料容器」のエラー通知を行った後(ステップS15)、第一の燃料ポンプP31を選択し(ステップS13)、第三のバルブV3を第一の燃料容器100Aに接続する(ステップS14)。
なお、以下の説明では、説明の都合上、第一の燃料容器100A及び第二の燃料容器100Bがともに発電システム200に装着され、第一の燃料容器100Aの残量が第二の燃料容器100Bの残量以下で且つ燃料電池220が発電できる程度の量であって、第一の燃料ポンプP31が作動する場合を例に挙げて説明する。
上述のフローによって選択された第一の燃料ポンプP31が作動すると、第一の燃料容器100Aの燃料貯蔵部1A内の燃料12が燃料排出管11Aから第一のバルブV1、第一の流量計F1を介して反応装置210の気化器211に送られる。さらに、第二の水ポンプP2が作動すると、水タンク201内の水が燃料電池220のカソード側に設けられた第一及び第二の加湿器221,222に送られる。 空気ポンプP4が作動すると、外気の空気が第六のバルブV6を介して触媒燃焼器213に送られ、第五のバルブV5を介して一酸化炭素除去器214に送られる。また、空気ポンプP4の作動により、外気の空気が第二の加湿器222に送られる。ここで、制御部230は、各流量計F1、F2からフィードバックされた流量のデータに基づき、所定の流量となるように各バルブV1〜V4を制御する。
改質器212では、気化器211から供給された混合気中のメタノールと水蒸気が触媒により反応して二酸化炭素及び水素が生成される(上記化学反応式(1)参照))。また、改質器212では、化学反応式(1)についで逐次的に一酸化炭素が生成される(上記化学反応式(2)参照)。そして、改質器212で生成された一酸化炭素、二酸化炭素及び水素等からなる混合気がCO除去器214に供給される。
燃料電池220のアノードに供給された改質ガスは、改質ガス中の水素が上記化学反応式(4)に示すように水素イオンと電子とに分離する。
燃料電池220のカソードに供給された空気は、空気中の酸素が上記化学反応式(5)に示すように水素イオンと電子と反応し、副生成物として水が生成される。
カソード側では、供給された空気が副生成物である水とともに排出され、水回収器202に送り込まれ、気液分離膜203によって気液分離されて、水は水タンク201に貯蔵され再利用される。水蒸気を含む気体は第一の燃料容器100Aの回収部3Aに送られる。そして、冷却されて気体の一部が液化された後、液状の水13は回収部3Aで回収され、二酸化炭素を含む液化されずに残った気体は気液分離膜2を介して放出される。回収部3Aで回収された水13は、燃料貯蔵部1Aを後ろから押すことになり、燃料排出部11から燃料12を排出しやすくなる。
また、水残量検出センサS1が水タンク201内の水が所定量以上(満タン)となったことを検出した場合には、第四のバルブV4は水の供給を水タンク201側から第三のバルブV3側に切り替え、余分な水13が第一の燃料容器100Aの回収部3Aへと送られる。したがって、燃料12を供給していない第二の燃料容器100Bの回収部3Bに余分な水13が回収されることがないので、第二の燃料容器100Bが燃料貯蔵部1Bが十分量あるために、回収部3Bの容積が水13を回収できる容積がなくても、回収部3Bが損傷、破裂することはない。
また、燃料12を供給していない方の燃料容器(100A又は100B)には排出物を送らないので、回収した水13に圧力がかかって疎水性多孔質膜を含む気液分離膜(2A又は2B)から水13が滲んで漏れることもない。
特に、第一の燃料残量センサS21や第二の燃料残量センサS22により検出された残量が少ない方の燃料容器(100A又は100B)から燃料供給を行い、その燃料容器(100A又は100B)の回収部(3A又は3B)に排出物を回収するので、残量の少ない方の燃料容器(100A又は100B)の燃料を優先的に使用することによって、燃料12の減少により容積が増加した回収部(3A又は3B)に水13を回収していくことができ、回収効率に優れる。
電子機器400は、CPU、RAM、ROM、その他の電子部品から構成された演算処理回路を内蔵した本体401と、本体401に対して着脱自在であり、燃料12を貯留した第一の燃料容器100A及び第二の燃料容器100Bと、本体401に設けられて第一及び第二の燃料容器100A,100Bの燃料12を用いて発電を行い、生成した電気エネルギーを本体401に供給することにより本体401を駆動する発電モジュール(図示しない)とを備える。なお、第一及び第二の燃料容器100A,100B、発電モジュール(図示しない)の構成や動作は上述と同様であるためその説明を省略する。
このように各収納空間404,405にそれぞれ収納された燃料容器100A,100Bは、その下面が外部に露出して装着されているので、外気に直接触れて放熱性が良く、発電システム300内に熱がこもることなく、水回収率が高くなる。
図6は、燃料容器500の分解斜視図、図7(a)は燃料容器500の上面図、(b)は切断線VII−VIIに沿って切断した際の矢視断面図である。
燃料容器500は、第一の実施の形態の燃料容器100と異なり、筐体504に形成された開口部543a,543bやこれら開口部543a,543bに貼り付けられた疎水性多孔質膜を含む気液分離膜502、ガイド部544が異なっており、その他の燃料貯蔵部501は上述の燃料貯蔵部1、回収部503は回収部3、燃料排出部511は燃料排出部11、排出物供給部541は排出物供給部41、排出物供給管542は排出物供給管42と同様のものであるので、その詳細な説明は省略する。
燃料容器500は、燃料12を貯蔵する燃料貯蔵部501と、燃料貯蔵部501から燃料12が供給されることにより発電する発電モジュール600(図8参照)から排出された気体及び水13を含む排出物を冷却して回収する回収部503とを備えている。
筐体504の右端面504Aには、燃料貯蔵部501に設けられた燃料排出部511が貫通し、外部に突出している。また、筐体504の右端面504Aで燃料排出部511の上側に、排出物供給部541が形成されている。燃料排出部511には燃料排出口(図示しない)が設けられ、排出物供給部541には排出物供給口(図示しない)が設けられ、また、上述のように燃料排出口及び排出物供給口に逆止弁(図示しない)が嵌め込まれている。さらに、排出物供給部541には排出物供給管542が連結され、排出物供給管542は燃料貯蔵部501の下側に配されて、その長手方向に沿って筐体504内の左端部の空間部分に延在している。
なお、以下の説明において、第一の燃料容器500Aを構成する各構成部分は、上述の燃料容器500の各構成部分と対応しているので、同様の数字に英字Aを付し、第二の燃料容器500Bについても、同様の数字に英字Bを付している。また、第二の実施の形態における発電システム700は、第三のバルブV3と第五のバルブV5との間に圧力計601を設けたものであり、その他の構成は第一の実施の形態の発電システム200と同様であるので、同様の構成部分については同様の符号を付してその説明を省略する。
そして、制御部230は、圧力計601による測定結果が所定の圧力以上である場合に、第三のバルブV3を切り替えて他方の燃料容器(500A又は500B)側に接続して、その圧力損失を計測し、圧力損失の低い側の燃料容器(500A又は500B)から燃料12の供給及び排出物の回収を行うよう第一又は第二の燃料ポンプP31,P32の作動及び第三のバルブV3の切替動作を制御している。また、制御部230は、計測した圧力損失がどちらも同程度に高い場合には、両方の燃料容器500A,500Bから燃料12の供給及び排出物の回収を行うよう第一及び第二の燃料ポンプP31,P32の作動及び第三のバルブV3の切替動作を制御している。
一方、第一の燃料容器500Aの圧力損失と第二の燃料容器500Bの圧力損失とが同程度に高い場合には、両方の燃料ポンプ500A,500Bを選択し、第三のバルブV3を両方の燃料容器500A,500Bに接続する。そして、同時に第一の燃料容器500Aと第二の燃料容器500Bとを少しずつ動作させ、両方の燃料容器500A,500Bに排出物を送り、両方の燃料容器500A,500Bを少しでも圧力損失を低くして排出物を排出する。
一方、第一の燃料容器500Aの圧力損失と第二の燃料容器500Bの圧力損失とが同程度に高い場合には、両方の燃料ポンプ500A,500Bを選択し、第三のバルブV3を両方の燃料容器500A,500Bに接続する。そして、同時に第一の燃料容器500Aと第二の燃料容器500Bとを少しずつ動作させ、両方の燃料容器500A,500Bに排出物を送り、両方の燃料容器500A,500Bを少しでも圧力損失を低くして排出物を排出する。
また、いずれの圧力損失も同程度に高い場合には両方の燃料容器500A,500Bから同時に燃料供給を行うとともに、各回収部503A,503Bで同時に排出物を回収するので、両方の燃料容器500A,500Bに少しでも圧力損失を低くして排気することができる。その結果、逆流を防止することができる。
電子機器800は、CPU、RAM、ROM、その他の電子部品から構成された演算処理回路を内蔵した本体801と、本体801に対して着脱自在であり、燃料12を貯留した第一の燃料容器500A及び第二の燃料容器500Bと、本体801に設けられて第一及び第二の燃料容器500A,500Bの燃料12を用いて発電を行い、生成した電気エネルギーを本体801に供給することにより本体801を駆動する発電モジュール(図示しない)とを備える。なお、第一及び第二の燃料容器500A,500B、発電モジュール(図示しない)の構成や動作は上述と同様であるためその説明を省略する。
下筐体802の露出箇所には、左右方向中心線に対して左右対称となるように、上面、左側面及び後面が開口した左右に延在する矩形状の第一の収納空間804と、上面、右側面及び後面が開口した左右に延在する矩形状の第二の収納空間805とが形成されている。
第一の収納空間804は、左側の開口から第一の燃料容器500Aを差し込んで収納できるようになっている。また、第一の収納空間804を形成する底部の左端部には、第一の燃料容器500Aの下面に形成されたガイド部(図示しない)に係合するレール部(図示しない)が形成されている。
第二の収納空間805は、右側の開口から第二の燃料容器500Bを差し込んで収納できるようになっており、この第二の収納空間805を形成する底部の右端部にも、第二の燃料容器500Bのガイド部544Bに係合するレール部806が形成されている。
よって、各燃料容器500A,500Bを、気液分離膜502A,502B側の端部が外側を向くようにして、排出口供給口側の端部からスライド移動させるとともに、ガイド部544Bをレール部806に係合させることによってそれぞれの収納空間804,80に第一の燃料容器500Aと第二の燃料容器500Bとが装着される。
このように各収納空間804,805にそれぞれ収納された燃料容器500A,500Bは、その下面が外部に露出して装着されているので、外気に直接触れて放熱性が良く、発電システム700内に熱がこもることなく、水回収率が高くなる。
例えば、上記実施の形態における発電システム300,700では、第一の燃料容器100A,500Aと第二の燃料容器100B,500Bとを二つ備えたものを例に挙げたが、三つ以上備えたものとしても良い。
また、第一及び第二の燃料容器100,500は、筐体4,504内に袋状の燃料貯蔵部1,501を備えた構造であったが、燃料12と回収した水13とを分離できる構造であればこれに限定されるものではなく、例えば、筐体4,504内に筐体4,504内の空間部分を仕切る仕切り板(図示しない)を設けて、仕切り板によって仕切られた各空間に燃料12を貯蔵したり水13を回収するようにしても良い。また、筐体4,504内に燃料12と水13とを分離できる分離液を入れておいても良い。
また、上記各実施形態では、反応装置210を設けて燃料を改質してから燃料電池に供給したが、反応装置210を設けずに第一及び第二の燃料容器100,500から燃料を直接燃料電池に供給する直接型燃料電池となる発電モジュールであってもよい。
12 燃料
13 水
100,100A,100B,500,500A,500B 燃料容器
200 発電モジュール
230 制御部(切替手段)
300,700 発電システム
601 圧力計(圧力検出手段)
S21 第一の燃料残量センサ(残量検出手段)
S22 第二の燃料残量センサ(残量検出手段)
Claims (6)
- 燃料を貯蔵する複数の燃料容器と連結自在であり、前記燃料容器から供給される燃料を用いて発電を行う発電モジュールにおいて、
前記複数の燃料容器と連結している状態で、前記複数の燃料容器の一方から燃料を取り込み、発電によって生成される副生成物を前記複数の燃料容器の前記一方に選択的に排出することを特徴とする発電モジュール。 - 前記複数の燃料容器内の燃料の残量を検出する残量検出手段を備え、
前記残量検出手段により検出された残量が少ない方の燃料容器から燃料を取り込むとともに、その燃料容器に前記副生成物を回収することを特徴とする請求項1に記載の発電モジュール。 - 前記複数の燃料容器内の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
前記圧力検出手段により検出された圧力値が所定圧力以上の場合に、圧力損失の低い方の燃料容器から燃料を取り込むとともに、その燃料容器に前記副生成物を回収することを特徴とする請求項1に記載の発電モジュール。 - 燃料を貯蔵する複数の燃料容器と連結自在であり、前記燃料容器から供給される燃料を用いて発電を行う発電モジュールにおいて、
前記複数の燃料容器と連結している状態で、前記複数の燃料容器内の圧力値が所定圧力以上で、前記複数の燃料容器における圧力損失が同程度の場合に、前記複数の燃料容器から同時に燃料を取り込むとともに、発電によって生成される副生成物を前記複数の燃料容器に同時に排出することを特徴とする発電モジュール。 - 前記燃料容器は、前記副生成物のうち一部を液体として回収し、一部を気体として前記燃料容器外に排出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電モジュール。
- 前記副生成物のうち一部を気体として前記燃料容器外に排出する前記燃料容器の排出部が前記発電モジュールの外部に露出するように前記発電モジュールに装着されることができることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の発電モジュール。
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