JP2009199984A - 発電装置及び電子機器 - Google Patents

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JP2009199984A JP2008042692A JP2008042692A JP2009199984A JP 2009199984 A JP2009199984 A JP 2009199984A JP 2008042692 A JP2008042692 A JP 2008042692A JP 2008042692 A JP2008042692 A JP 2008042692A JP 2009199984 A JP2009199984 A JP 2009199984A
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Abstract

【課題】発電セルで生成された液体が混在した排気から不純物を含まない純水を容易に得ることができ、これを再利用して良好な改質反応を行うことができる発電装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】発電装置300は、燃料を用いて発電を行う発電セル220と、発電セル220によって生成された気体と液体から、気体のみと、一部の気体を含む液体とに分離する気液分離器250と、気液分離器250によって分離した気体のみを凝縮して得られた水を回収する水回収器260と、を備える。そして、水回収器260によって回収した水を改質反応に利用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電用燃料及び水が供給されて電気化学反応により発電する発電装置及びそれを備える電子機器に関する。
近年では、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳等といった小型電子機器がめざましい進歩・発展を遂げている。電子機器の電源として、アルカリ乾電池、マンガン乾電池といった一次電池又はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウムイオン電池といった二次電池が用いられている。今日では、一次電池及び二次電池の代替えのために、高いエネルギー利用効率を実現できる燃料電池についての研究・開発が盛んに行われている。
燃料電池は、燃料と大気中の酸素とを電気化学的に反応させて化学エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する電気化学反応を利用しているので、該反応に副生成物が生成され排出される。このような副生成物は、大半は水であり、その他に二酸化炭素も生成されることがあり、また、未反応の水素や空気等が排出される。このような排出物は燃料電池システム(発電装置)に搭載された燃料カートリッジ内に回収する場合がある。
従来の燃料電池システムにおいては、燃料電池の燃料極で化学反応した後の廃燃料は、希釈水に混合されて再利用され、空気極で生成された水を含む液体や気体は回収された後、そのまま希釈水として再利用されていた(例えば、特許文献1参照)。
また、空気極で生成された水を再利用する場合には、逆浸透膜装置、イオン交換樹脂装置、電気透析装置等の脱塩処理手段によって脱塩処理して不純物等を浄化してから用いていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−267994号公報 特開2000−331703号公報
しかしながら、上記特許文献1のような燃料電池システムにおいては、水回収する際に発電セルから出てきた液体と気体をそのまま水回収器に入れて水を回収していたので、発電セルから液体とともに流出してくるカーボンや白金触媒、白金ルテニウム触媒、硫酸基を含んでしまい、そのままで改質用の水として再利用することはできず、メッシュのフィルターやケミカル・フィルター、また、上記特許文献2のような脱塩処理手段によりそれらを除去してから使用せざるを得なかった。
しかし、これらのフィルターや脱塩処理手段は体積が大きく、効率の低下やエネルギーの低下、また、大型化し重量が増加するなど携帯機器に使用するには不向きであった。また、フィルターの交換も必要なため、コンシューマ製品には搭載が困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、発電セルで生成された液体が混在した排気から不純物を含まない純水を容易に得ることができ、これを再利用して良好な改質反応を行うことができる発電装置及び電子機器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、燃料を用いて発電を行う発電セルと、
前記発電セルによって生成された気体と液体から、気体のみと、一部の気体を含む液体とに分離する気液分離手段と、
前記気液分離手段によって分離した気体のみを凝縮して得られた水を回収する回収手段と、を備え、
前記回収手段によって回収した水を前記発電セルの発電のために利用することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発電装置において、
前記燃料が供給されて前記燃料の改質反応を起こすことによって改質ガスを生成し、前記改質ガスを前記発電セルに供給する改質器を備え、
前記回収手段によって回収した水を、前記改質器における改質ガスの生成又は前記発電セルの加湿の少なくとも一方に利用することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発電装置において、
前記気液分離手段を保温又は加熱することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の発電装置において、
前記気液分離手段を、前記発電セルの発熱を利用して保温又は加熱することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電装置において、
前記気液分離手段によって分離された一部の気体を含む液体を、前記発電セルの加湿に利用することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項2に記載の発電装置において、
前記気液分離手段によって分離された気体のみから前記回収手段によって回収した水と、
前記気液分離手段によって分離された一部の気体を含む液体から回収された水とを用途に応じて使い分けることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載の発電装置において、
前記気液分離手段によって分離された気体のみから前記回収手段によって回収した水を前記改質器における改質ガスの生成に利用し、
前記気液分離手段によって分離された一部の気体を含む液体から回収された水を前記発電セルの加湿に利用することを特徴とする。
請求項8の発明は、電子機器において、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電装置と、
前記発電装置により発生された電気エネルギーによって動作する電子機器本体と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、発電セルで生成された液体が混在した排気から、触媒やカーボン、硫酸基などの不純物を含まない純水を簡単に得ることができ、これを再利用して良好な改質反応を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
[第一の実施の形態]
図1は、発電装置300の概略構成を示したブロック図である。
発電装置300は、燃料容器1と、発電モジュール200とを備え、発電モジュール200は、燃料容器1から供給された燃料と水から水素を生成する反応装置210と、水素の電気化学反応により電気エネルギーを生成する発電セル220と、を備えている。また、発電モジュール200は、反応装置210で生成された水素を加湿して発電セル220のアノードに供給する第一の加湿器221、発電セル220のカソードに供給する空気を加湿する第二の加湿器222を備えている。発電セル220の電解質膜は、第一の加湿器221及び第二の加湿器222によって加湿された空気及び改質ガスにより加湿されており、電解質膜内の水素イオンが移動しやすい状態となっている。第一の加湿器221及び第二の加湿器222への水の供給の開始時期は、発電セル220が発電を開始する直前が好ましく、水供給期間は、発電セル220が発電している間供給されていてもよく、また発電セル220が発電する際に生じる水と排出される水がバランスしたら停止してもよい。
さらに、発電モジュール200は、二次電池241、DC/DCコンバータ240及び制御部230等を備えている。
(燃料容器)
図2(a)は燃料容器1を上面から見た際の透視図、(b)は切断線II−IIに沿って切断した際の矢視断面図である。
燃料容器1は、内部空間が形成された容器本体2と、容器本体2の内側に収容された燃料貯留部4と、容器本体2の外側上面に外装された金属板6と、容器本体2に取り付けられた気液分離膜8と、を備える。
容器本体2は全体として箱状を成しており、容器本体2の内側に空間が形成されている。容器本体2は透明又は半透明な部材であって、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等の材料からなる。なお、容器本体2がABSといった不透明な樹脂からなるものでも良いし、金属からなるものでも良い。
容器本体2の下面左端部には、係合部28が設けられている。係合部28は容器本体2の下面から下方に突出し、係合部28を左右方向に見て係合部28はT字型を成している。
容器本体2の内側には、燃料貯留部4が収容されている。燃料貯留部4は袋状を成しており、容器本体2の内部空間がこの燃料貯留部4によって燃料貯留部4の内側の燃料貯留空間41と、燃料貯留部4の外側であって容器本体2の内側の液体回収空間21とに区画されている。これにより、燃料貯留空間41と液体回収空間21が燃料貯留部4によって仕切られている。
液体回収空間21は、燃料貯留部4の外側であって容器本体2内の空間部分とされている。また、液体回収空間21には予め液体99が少量注入されている。なお、予め貯留されている液体99は水であっても良いし、水以外の液体であっても良いし、更には液体99の代わりに吸湿性の塩化カルシウム等の薬剤を含む固体が液体回収空間21に収容されていても良い。
燃料貯留部4内には燃料49が貯留されている。燃料貯留部4が可撓性を有しており、内部の燃料49の量の増減に応じて燃料貯留部4が収縮し、燃料貯留部4の内容積が増減する。
燃料49は、液体状の化学燃料又は液体状の化学燃料と水の混合液である。化学燃料としては、メタノール、エタノール等のアルコール類やジメチルエーテル等のエーテル類、ガソリンといった化学組成に水素原子を含む化合物である。
燃料貯留部4には燃料排出管42が連結され、この燃料排出管42が容器本体2の右壁22を貫通して容器本体2の外に突出している。燃料排出管42には逆止弁(図示しない)が嵌め込まれている。この逆止弁は燃料排出管42を通って燃料貯留部4の内から外に不要に燃料が排出するのを阻止するものであり、この逆止弁に挿入材が挿入されることによって逆止弁が開き、これにより燃料貯留部4の内の燃料が燃料排出管42を通って外へ流れるのが許容される。具体的には、この逆止弁は可撓性・弾性を有する材料をダックビル状に形成したダックビル弁であり、この逆止弁はそのダックビル状の先端を燃料貯留部4の内側に向けた状態で燃料排出管42に嵌め込まれている。
容器本体2の右壁22には、後述の発電モジュール200に燃料49が供給されることによって生成された生成物が導入される生成物導入路23が形成されている。生成物導入路23の一端24が容器本体2の右端面において開口するとともに、生成物導入路23がその開口から右壁22の内部を通って容器本体2の上面に至って、生成物導入路23の他端25が容器本体2の上面において開口している。生成物導入路23には逆止弁が設けられており、その逆止弁によって他端25から一端24に向かった流体の流れが阻止され、その逆の流れは許容される。生成物導入路23に設けられた逆止弁は、燃料排出管42に設けられた逆止弁と同様のものを使用することができる。
容器本体2の上面左端部には、小孔27及び排気孔部26が形成されている。小孔27は容器本体2の上壁を貫通し液体回収空間21まで通じており、排気孔部26は容器本体2の上壁及び左壁に跨って切り欠かれ、液体回収空間21に通じている。
排気孔部26には気液分離膜8が設けられ、排気孔部26が気液分離膜8によって閉塞されている。気液分離膜8は、その膜の表面に接触される液体に対してその膜の厚み方向への透過させない液体遮断性を有するとともに、その膜の表面に接触される気体に対してその膜の厚み方向へ透過させる気体透過性を有する。気液分離膜8としては、疎水性多孔質膜が好適であり具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートやセルローストリアセテートなどのセルロース系樹脂、ポリエーテルスルホンやポリスルホンなどのポリスルホン系樹脂等からなるものが挙げられる。
金属板6の熱伝導率は容器本体2の熱伝導率よりも高く、金属板6には、熱伝導率の高い熱伝導性の金属を使用することが好ましい。例えば、金属板6には、アルミニウム(熱伝導率237W/m・K)、銅(熱伝導率398W/m・K)、マグネシウム(熱伝導率156W/m・K)その他単体金属(チタン、SUS等)やこれらの合金を使用することができる。また、その熱伝導率が高ければ、樹脂からなるものでも良い。
金属板6の下面であって容器本体2の外側上面に対向する面には、気体を液体回収空間21に流入させる冷却流路61が冷却溝部として凹設されている。冷却流路61は、金属板6の右端部から左端部にかけて葛折り状に蛇行した形状を成している。
金属板6の左端部で気液分離膜8の上方に当たる箇所には、金属板6の上下面に貫通する矩形状の開口部63が形成されている。開口部63は冷却流路61と連通しておらず、独立している。
金属板6はその下面を容器本体2の上面に対向させた状態で、容器本体2の上面に貼着され、これによって冷却溝部である冷却流路61が容器本体2の上面によって蓋をされる。そして、冷却流路61の右端部が生成物導入路23の他端25に重なり、冷却流路61が生成物導入路23を介して外部に通じ、冷却流路61の左端部が小孔27に重なり、液体回収空間21に通じている。金属板6の開口部63は容器本体2の換気孔部26に重なっている。そして、排気孔部26を閉塞した気液分離膜8は開口部63に収まっている。
ここで、上述の燃料容器1の動作について説明する。
燃料容器1において、燃料貯留部4内の燃料49は、燃料排出管42を介して後述の発電モジュール200に供給される。よって、燃料貯留部4内の燃料49が減少するにつれて燃料貯留空間41の体積が小さくなるので、逆に液体回収空間21の容積が大きくなり、その容積分の水等の液体99を回収することができる。
発電モジュール200では、供給された燃料49から生成物(水蒸気その他の気体を含む)が生成される。発電モジュール200で生成された生成物が生成物導入路23に導入され、冷却流路61を生成物導入路23側から小孔27へと流れる。
生成物が冷却流路61を流れている間、生成物の熱が金属板6に吸収され、さらに金属板6から外部に放熱される。これにより生成物が放熱され、生成物中の水蒸気が凝縮して液化する。
冷却流路61を流れた生成物が凝縮した水とともに小孔27を通って液体回収空間21に導入される。凝縮した水は、液体回収空間21に貯留される。液体回収空間21に導入された生成物中のうち凝縮しなかった水蒸気はさらに液体99によって冷却されて液化するので、液体回収空間21の容積を抑えながら効率的に水回収を促進している。
液体回収空間21に導入された生成物のうち凝縮しなかった水及び気体は気液分離膜8を通過し、水等の液体は気液分離膜8を通過せずに液体99として液体回収空間21に貯留される。気液分離膜8を通過した気体は容器本体1の外側へと放出される。
(反応装置)
反応装置210は、燃料容器1から供給された燃料と水を気化させて燃料ガス(気化された燃料と水蒸気の混合気)を生成する気化器211と、化学反応式(1)に示すように気化器211から供給された燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器212と、改質器212を加熱して化学反応式(1)の反応を良好に行うために必要な温度に設定する触媒燃焼器213と、化学反応式(1)についで逐次的に起こる化学反応式(2)によって微量に副成される一酸化炭素COを、化学反応式(3)に示すように酸化させて除去する一酸化炭素除去器214とを備えている。また、気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214を加熱する電気ヒータとして機能するとともにこれらの温度を測定する温度計としても機能するヒータ兼温度計(図示しない)とを備えている。
CHOH+HO→3H+CO・・・(1)
+CO→HO+CO・・・(2)
CO+1/2O→CO・・・(3)
第一の加湿器221は、一酸化炭素除去器214で一酸化炭素が除去された改質ガスを、水によって加湿して発電セル220のアノードに供給する。
第二の加湿器222は、空気ポンプP2から供給された空気を水によって加湿して、発電セル220のカソードに供給する。
(発電セル)
発電セル220は、触媒微粒子を担持したアノードと、触媒微粒子を担持したカソードと、アノードとカソードとの間に介在されたフィルム状の固体高分子電解質膜とセパレーターをユニット化した燃料電池である。発電セル220のアノードには、一酸化炭素除去器214を通った改質ガスが供給され、発電セル220のカソードには、後述の空気ポンプP2によって外部から空気が供給される。アノードにおいては、改質ガス中の水素が、電気化学反応式(4)に示すように、アノードの触媒微粒子の作用を受けて水素イオンと電子とに分離する。水素イオンは固体高分子電解質膜を通じてカソードに伝導し、電子はアノードにより電気エネルギー(発電電力)として取り出される。カソードにおいては、電気化学反応式(5)に示すように、カソードに移動した電子と、空気中の酸素と、固体高分子電解質膜を通過した水素イオンとが反応して水が生成される。
そして、アノードで未反応の水素を含むオフガスは触媒燃焼器213に送られ、カソードで生成された水や未反応の空気は生成物として、気液分離器250に送られるようになっている。
→2H+2e・・・(4)
2H+1/2O+2e→HO・・・(5)
発電セル220の周囲には気液分離器250が設けられている。
(気液分離器)
図3(a)は気液分離器250を上面から見た際の透視図、(b)は気液分離器250を正面から見た際の透視図、図4は発電セル220と気液分離器250の概略側面図である。
気液分離器250は、内部空間が形成された分離器本体251と、分離器本体251の内部に取り付けられた気液分離膜252と、を備える。そして、気液分離膜252によって発電セル220のカソードで生成された生成物(水)と排気を気体と液体とに分離する。気液分離膜252で分離された水蒸気を含む気体は、後述する水回収器260へと送られ、気液分離膜252で分離された液体及び一部の気体は、燃料容器1へと送られるようになっている。
分離器本体251は全体として箱状を成しており、分離器本体251の内側に空間が形成されている。分離器本体251の内側には、気液分離膜252が分離器本体251の上下面に対して水平となるように固定されており、気液分離膜252によって分離器本体251の内部空間が上下に区画されている。内部空間のうち、気液分離膜252によって区画された下側の空間251aには気液分離膜252を通過しない液体と一部の気体が貯留され、上側の空間251bには気液分離膜252を通過した気体が流通するようになっている。
また、下側の空間251aには発電セル220のカソードから排出された液体及び気体が導入される気液導入管256が連結され、この気液導入管256は分離器本体251の空間を形成する右側の内壁を貫通して分離器本体251の上面において開口している。そして、この気液導入管256の開口端部が発電セル220のカソードに繋がっている。
さらに、分離器本体251の底面には下側の空間251aに貯留された液体及び一部の気体が外部に排出される排出口253a,253bが左右に二箇所形成されており、分離器本体251の上面には上側の空間251bを流通する気体が外部に排出される排出口254a,254bが左右に二箇所形成されている。これら排出口253a,253b,254a,254bは先端部が上側又は下側を向くように円錐状に形成されている。
なお、気液分離膜252としては、上述した燃料容器1に設けられた気液分離膜8と同様のものを使用することができる。
このような気液分離器250は、図4に示すように、その側面を発電セル220に接触して設けられており、発電セル220の発熱により気液分離器250が保温又は加熱されるようになっている。また、気液分離器250の発電セル220と反対側の側面には流路基板255が設けられている。
(水回収器)
図5(a)は水回収器260を上面から見た際の透視図、(b)は水回収器260を左側面から見た際の透視図、(c)は水回収器260を右側面から見た際の透視図、(d)は水回収器260を正面から見た際の 透視図である。図6(a)は冷却器261の上面図、(b)は切断線VI−VIに沿って切断した際の矢視断面図である。
水回収器260は、内部空間が形成された水タンク263と、水タンク263の内部に取り付けられた気液分離膜262と、水タンク263に取り付けられた冷却器261と、を備える。そして、気液分離器250で分離された気体のみを冷却器261で凝縮させ、凝縮された液体が純水となって水タンク263内に貯留される。冷却器261により凝縮しない気体は、さらに気液分離膜262を透過した後、燃料容器1へと送られるようになっている。
また、後述するが水タンク263には水量を検出する水位検出器264が設けられており、水タンク263内の水量が所定量以上となった場合に後述の第五のバルブV5を閉鎖し、水タンク263内の水量が所定量未満である場合には第五のバルブV5を開放するようになっている。
水タンク263は全体として箱状をなしており、水タンク263の内側に空間が形成されている。水タンク263の内側には、気液分離膜262が水タンク263の上下面に対して水平となるように固定されており、気液分離膜262によって水タンク263の内部空間が上下に区画されている。内部空間のうち、気液分離膜262によって区画された下側の空間263aには気液分離膜262を通過しない液体である純水が貯留され、上側の空間263bには気液分離膜262を通過した水蒸気を含む気体が流通するようになっている。
また、水タンク263の右側の内壁には気液分離器250から送り込まれた気体を冷却器261に導入する気体導入管266が埋設されている。この気体導入管266は、水タンク263の底面及び上面に開口しており、気体導入管266の上端開口は水タンク263の上面に設けられた冷却器261の冷却流路269に連通し、下端開口は気液分離器250に連結されている。
また、下側の空間263aには冷却器261で冷却された気体及び液体が導入される気液導入管265が連結され、この気液導入管265は水タンク263の下側の空間263aを形成する右側の内壁を貫通して水タンク263の上面において開口し、冷却器261の冷却流路269と連通している。
さらに、下側の空間263aには、回収された液体を外部に排出する二つの液体排出管264a,264bが左右にそれぞれ連結され、これら液体排出管264a,264bは水タンク263の下側の空間263aを形成する左右の内壁をそれぞれ貫通して水タンク263の底面において開口し、後述の第一の水ポンプP3や第二の水ポンプP4に連結されている。
また、水タンク263の上側の空間263bには、気液分離膜262で分離された気体を外部に排出する気体排出管267が連結され、この気体排出管267は水タンク263の左側の内壁を貫通して水タンク263の底面において開口し、後述の第二のバルブV2に連結されている。
なお、気液分離膜262としては、上述した燃料容器1に設けられた気液分離膜8と同様のものを使用することができる。
さらに、下側の空間263aで気液分離膜262の下面には、水タンク263の側面に水位検出器268が設けられている。水位検出器268としては、例えばLEDとフォトセンサー等を用いて空気と水の屈折率の違いにより水の有無を検出する光学式水検出器等が利用できる。
冷却器261は、図5に示すように、水タンク263の外側上面に取り付けられており、金属板270からなる。
金属板270の熱伝導率は水タンク263の熱伝導率よりも高く、金属板270には、熱伝導率の高い熱伝導性の金属を使用することが好ましい。例えば、金属板270には、燃料容器1に備えられた金属板8と同様に、アルミニウム(熱伝導率237W/m・K)、銅(熱伝導率398W/m・K)、マグネシウム(熱伝導率156W/m・K)その他単体金属(チタン、SUS等)やこれらの合金を使用することができる。また、その熱伝導率が高ければ、樹脂からなるものでも良い。
金属板270の下面であって水タンク263の外側上面に対向する面には、気体を水タンク263の下側の空間263aに流入させる冷却流路269が冷却溝部271として凹設されている。冷却流路269は、金属板270の長手方向における一方の側面の右端部から長手方向における他方の側面の右端部にかけて葛折り状に蛇行した形状を成している。
冷却溝部271の一端部271aは気体導入管266に連結されている。また、冷却溝部271の他端部271bも気液導入管265に連結されている。
金属板270はその下面を水タンク263の上面に対向させた状態で、水タンク263の上面に貼着され、これによって冷却溝部271である冷却流路269が水タンク263の上面によって蓋をされる。そして、冷却流路269の一端部269aが気体導入管266の上端部に連通し、冷却流路269の他端部269bが気液導入管265の上端部に連通している。
なお、金属板270と、水タンク263とは、発電セル220の筐体223に、筐体223側から順に金属板270、水タンク263の順に重ねられてネジNにより締結されている。
また、図1に示すように、発電装置300は、燃料容器1、反応装置210及び発電セル220等の他に、燃料容器1内の燃料を気化器211に供給する燃料ポンプP1と、外気から発電装置300中に空気を導入する空気ポンプP2とを備えている。また、空気ポンプP2には、エアフィルタが設けられている。
燃料ポンプP1には、第一のバルブV1が接続され、第一のバルブV1には第一の流量計F1が接続されている。第一のバルブV1は、燃料ポンプP1と気化器211との間に設けられており、その開閉動作で燃料ポンプP1から気化器211への燃料の流通を遮断又は許容するようになっている。第一の流量計F1は第一のバルブV1と気化器211との間に設けられており、第一のバルブV1を通過した燃料の流量を測定するようになっている。
また、燃料ポンプP1と燃料容器1との間には、燃料容器1と発電モジュール200とを連結する燃料容器インターフェース503及び燃料容器1に貯蔵された燃料の残量検出を行う燃料残量センサS1が設けられている。燃料残量センサS1は、燃料貯留部4に貯蔵された燃料の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
また、水タンク263と気化器211との間には、第一の水ポンプP3が接続され、第一の水ポンプP3には第六のバルブV6及び第四の流量計F4が接続されている。第六のバルブV6は、その開閉動作で第一の水ポンプP3から気化器211への水の流通を遮断又は許容するようになっている。第四の流量計F4は第六のバルブV6と気化器211との間に設けられており、第六のバルブV6を通過した水の流量を測定するようになっている。
さらに、水タンク263と第二の加湿器222との間には第二の水ポンプP4が接続されており、水タンク263で回収した水を第二の加湿器222や第一の加湿器221に送られて再利用されるようになっている。
燃料容器1と水回収器260との間には、第二のバルブV2が接続されている。この第二のバルブV2は、気液分離器250にも接続され、また、第五のバルブV5を介して第二の加湿器222にも接続されている。さらに、第二のバルブV2は触媒燃焼器213にも接続されている。そして、燃料電池停止時や燃料容器取り外し時等に第二のバルブV2の開閉動作で、発電セル220のカソードから燃料容器1への生成物(水、水蒸気を含む気体、オフガス等)の流通を遮断又は許容、触媒燃焼器213におけるオフガス等の流通を遮断又は許容するようになっている。
第五のバルブV5は、第二の加湿器222から排出された水の流通を遮断又は許容するようになっており、水タンク263に設けられた水位検出器264によって水タンク263内の水が所定量未満である場合には、水タンク263側への流路を開放し燃料容器1側を閉鎖して水を循環し、水タンク263内の水が所定量以上である場合には、水タンク263側への流路を閉鎖して燃料容器1側を開放し排水する。
空気ポンプP2には、第三のバルブV3、第四のバルブV4及び第二の加湿器222が接続されている。第三のバルブV3は、空気ポンプP2と触媒燃焼器213との間に設けられており、第三のバルブV3と触媒燃焼器213との間には第二の流量計F2が設けられている。そして、第三のバルブV3は、その開閉動作で、空気ポンプP2から触媒燃焼器213への空気の流通を遮断又は流量調整を行なうようになっている。第四のバルブは、空気ポンプP2と一酸化炭素除去器214との間に設けられており、第四のバルブV4と一酸化炭素除去器214との間には第三の流量計F3が設けられている。そして、第四のバルブV4は、その開閉動作で、空気ポンプP2から一酸化炭素除去器214への空気の流通を遮断又は流量調整を行なうようになっている。
制御部230には、燃料ポンプP1、空気ポンプP2、第一の水ポンプP3及び第二の水ポンプP4がドライバD1,D2,D3,D4を介して電気的に接続されている。制御部230は、例えば汎用のCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成されているもので、燃料ポンプP1、空気ポンプP2、第一の水ポンプP3及び第二の水ポンプP4に制御信号を送信し、燃料ポンプP1、空気ポンプP2、第一の水ポンプP3及び第二の水ポンプP4の各ポンピング動作(送出量の調整を含む。)を制御するようになっている。
また、制御部230には、第一〜第六のバルブV1〜V6がドライバD11〜D16を介して電気的に接続され、また、第一の流量計F1〜第四の流量計F4も電気的に接続されている。制御部230は、第一の流量計F1〜第四の流量計F4の測定結果を受けて燃料及び水の流量を認識することができるとともに、第一〜第六のバルブV1〜V6の開閉動作(開き量の調整を含む。)を制御することができるようになっている。
さらに、制御部230には、気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214をそれぞれ加熱する電気ヒータがドライバD21を介して電気的に接続されている。制御部230は、電気ヒータの発熱量とその停止とを制御するとともに、温度によって変化する電気ヒータの抵抗値等の電気的特性を計測することによって気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214の各反応器の温度を検出することができるようになっている。電気ヒータは、反応装置210の起動時に気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214を加熱し、触媒燃焼器213が安定して加熱できるようになったら、停止あるいは熱量を低減させてもよい。
また、制御部230には、燃料残量センサS1が電気的に接続されている。制御部230は、燃料残量センサS1で測定された残量が所定量未満であれば、発電装置300を起動しない又は動作を停止し、残量が所定量以上であれば、発電装置300を起動する又は動作を維持するよう制御している。
さらに、制御部230には、水位検出器264が電気的に接続されている。制御部230は、水位検出器264で検出された水タンク263内の水量が所定量未満であれば、第五のバルブV5を水タンク263側のみ開放し循環し、水量が所定量以上であれば、第五のバルブV5を燃料容器1側のみ開放して排水するよう制御する。
発電セル220には、DC/DCコンバータ240が接続されており、DC/DCコンバータ240には外部機器(負荷)が接続されている。DC/DCコンバータ240は発電セル220から出力された電圧を外部電子機器の規格に応じて所定の電圧に変換して外部電子機器に出力する装置であり、制御部230に接続され、制御部230は発電セル220からDC/DCコンバータ240に入力される入力電力を検出することができるようになっている。
さらに、DC/DCコンバータ240には2次電池241が接続されている。そして、例えば発電セル220で得た余剰の電気エネルギーを蓄え、発電セル220での電気エネルギーが不足している場合に発電セル220の補助として外部電子機器に電力を供給できるようになっている。制御部230や、各ドライバD1,D2、D11〜D16,D21、燃料残量センサS1、反応装置210の電気ヒータは、起動時において、DC/DCコンバータ240を介して2次電池241の出力の一部によって電気的に駆動され、発電セル220の出力が定常状態になったら、DC/DCコンバータ240を介して発電セル220の出力の一部によって電気的に駆動される。
上記構成を具備する発電装置300は、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子手帳、腕時計、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ゲーム機器、遊技機、家庭用電気機器その他の電子機器(外部電子機器)内に備え付けられるものであり、外部電子機器を作動させるための電源として用いられる。
次に、発電装置300の動作について説明する。
発電装置300が作動し、制御部230がドライバD21を介して電気ヒータを発熱させる。ここで、発電装置300の作動は、外部電子機器から通信用端子、通信用電極を介して制御部230に作動信号が入力されることによって開始する。
発電装置300の作動中、制御部230は、各電気ヒータからフィードバックされた温度のデータに基づき、各電気ヒータが所定温度になるように温度制御を行う。
燃料ポンプP1を作動させると、燃料容器1の燃料貯留部4内の燃料が燃料排出管11から第一のバルブV1、第一の流量計F1を介して反応装置210の気化器211に向けて送られる。さらに、第一及び第二の加湿器221,222に水が送られる。
空気ポンプP2を作動させて、外気の空気が第三のバルブV3を介して触媒燃焼器213に送られ、第四のバルブV4を介して一酸化炭素除去器214に送られる。また、空気ポンプP2の作動により、外気の空気が第二の加湿器222に送られる。ここで、制御部230は、各流量計F1〜F3からフィードバックされた流量のデータに基づき、所定の流量となるように各バルブV1〜V4を制御する。
気化器211では、供給された燃料が加熱されて気化(蒸発)し、メタノール及び水(水蒸気)の混合気となって改質器212に供給される。
改質器212では、気化器211から供給された混合気中のメタノールと水蒸気が触媒により反応して水素及び二酸化炭素が生成される(上記化学反応式(1)参照))。また、改質器212では、化学反応式(1)についで逐次的に一酸化炭素が生成される(上記化学反応式(2)参照)。そして、改質器212で生成された一酸化炭素、二酸化炭素及び水素等からなる混合気が一酸化炭素除去器214に供給される。
一酸化炭素除去器214では、改質器212から供給された改質ガス中の一酸化炭素と、第四のバルブV4から供給された空気に含まれる酸素とが反応して二酸化炭素が生成される(上記化学反応式(3)参照)。
このように、反応装置210の気化器211、改質器212及び一酸化炭素除去器214を経た燃料から水素と二酸化炭素が生成される。反応装置210で生成された改質ガス(水素及び二酸化炭素等)は、第一の加湿器221に供給される。第一の加湿器221は、中空糸膜の外側に供給された水を通流するとともに中空糸膜の内側に改質ガスを通流し中空糸膜を介して水分子を移動させることで、改質ガスを加湿した後、発電セル220のアノードに供給する。
発電セル220のアノードに供給された改質ガス中の水素が上記化学反応式(4)に示すように水素イオンと電子とに分離する。
一方、空気ポンプP2から第二の加湿器222に空気が供給される。第二の加湿器222は、中空糸膜の外側に外部から供給された水を通流するとともに内側に空気を通流し中空糸膜を介して水分子を移動させることで、空気を加湿した後、発電セル220のカソードに供給する。
発電セル220のカソードに供給された空気は、空気中の酸素が上記化学反応式(5)に示すように水素イオンと電子と反応し、水が生成される。
ここで、アノード側では未反応の水素はオフガスとして触媒燃焼器213に送られて燃焼されて、改質反応及び蒸発のエネルギーとして利用された後、燃料容器1の冷却流路61に送られる。そして、冷却流路61で凝縮された後、水は液体回収空間21で回収され、気体は気液分離膜8から燃料容器1外へと放出される。
カソード側では、供給された空気が副生成物である水とともに排出され、気液分離器250に送られる。そして、気液分離膜252を通過しない液体及び一部の気体は、第二のバルブV2を介して燃料容器1の冷却流路61へと送られる。その後、冷却流路61で凝縮されて液体となった水は液体回収空間21で回収され、液体とならなかった気体は気液分離膜8を介して燃料容器1外へ放出される。
一方、気液分離器250の気液分離膜252を通過した気体は水回収器260に送られて、冷却器261で凝縮されて液体となった水は水タンク263に回収され、冷却器261で液体とならなかった気体はさらに気液分離膜262を通過して第二のバルブV2を介して燃料容器1の冷却流路61へと送られる。
また、第一及び第二の加湿器221,222における使用後の水は、第五のバルブV5を介して水タンク263内に回収される。このとき、水位検出器264で検出された水量が所定量未満である場合には第五のバルブV5を水タンク263側に開放し循環し、所定量以上となった場合には第五のバルブV5を燃料容器1側に開放して、燃料容器1へと送られる。
上述のように、冷却器260で液体とされ水タンク263で回収された純水及び加湿器221,222から水タンク263に回収された純水は、その後、第一の水ポンプP3、第六のバルブV6を介して気化器211に送られるか、あるいは、第二の水ポンプP4を介して加湿器221,222へと送られて再利用される。
そして、発電セル220によって生成された電気エネルギーは、DC/DCコンバータ240に供給され、DC/DCコンバータ240によって直流電流の所定電圧に変換され、外部電子機器に供給されるとともに二次電池241にも充電される。外部電子機器は、供給された電気エネルギーにより動作する。
次に、上記発電装置300を電子機器400に適用した場合を説明する。特に、携帯型の電子機器であって、ノート型パーソナルコンピュータに適用した場合である。
図7(a)は、電子機器400の上面図、(b)は(a)における電子機器400を前側から見た際の前面図、(c)は(a)における電子機器400を左側から見た際の左側面図である。なお、以下の説明において、前面及び背面、左右方向とは、図7(a)から見た場合を基準に説明する。
電子機器400は、CPU、RAM、ROM、その他の電子部品から構成された演算処理回路を内蔵した本体401と、本体401に対して着脱自在の発電装置300とを備える。
発電装置300は、上述した図7に示すように、筐体501内に収納自在な燃料容器1と、燃料容器1の燃料を用いて発電を行う発電モジュール200とを備え、生成した電気エネルギーを本体401に供給することにより本体401を駆動する。なお、燃料容器1及び発電モジュール200の構成や動作は上述と同様のためその説明を省略する。
本体401は、キーボードを備え付けた下筐体402と、液晶等のディスプレイパネルを備え付けた上筐体403とを備える。上筐体403は下筐体402にヒンジ406で結合されており、上筐体403を下筐体402に重ねてキーボードにディスプレイパネルを相対させた状態で本体401を折り畳むことができるように構成されている。
発電装置300は、下筐体402の前側で露出した形で電子機器400に電力を供給するように下筐体402に連結されている。発電装置300は下筐体402から取り外し自在に設定されているので、電子機器400は発電装置300及び発電装置300と同サイズ、同型状のリチウムイオンバッテリのいずれに対しても装着可能であり、これらから出力される電力によって動作することが可能である。
以上の発電装置300によれば、発電セル220と、気液分離器250と、水回収器260とを備え、発電セル220のカソード側で生成された液体が混在した排気のうち、気液分離器250の気液分離膜252によって分離された気体のみを水回収器260によって回収し、さらに冷却器261で凝縮することによって、触媒やカーボン、硫酸基などの不純物を含まない純水を得ることができる。そして、このような不純物を含まない純水を発電セル220の発電のために改質反応に利用するので、良好な改質反応を行うことができる。また、この純水を加湿器221,222でも再利用するので、加湿器221,222に新たに供給する水の量を減らすことができる。
一方、触媒やカーボン、硫酸基などの不純物を含む液体は、燃料容器1に設けられた金属板8により凝縮されて、回収された後、燃料容器1の交換とともに廃棄される。
さらに、気液分離器250を発電セル220に密着させて、発電セル220の発熱を利用して保温又は加熱するので、気体及び純水の回収率を向上させることができる。また、発電セル220の結露を防止することができる。
なお、上記実施の形態では、気液分離器250を発電セル220に密着させることにより温度を維持し、純水の回収率を向上させていたが、例えば図8に示すように発電セルの外周を電気ヒータ兼温度計で覆うことにより気液分離器の保温又は加熱を行っても良いし、図示しないが発電セルからの風を気液分離器の周囲に循環させることにより保温又は加熱を行っても良い。この場合、気液分離器の配置や設計の自由度を向上させることができる。
また、例えば図9に示すように、発電セルで生成された液体状の水と一部水蒸気も発電セルに供給する空気の加湿のために再利用するように第三の加湿器をさらに追加しても良い。このように発電セルで生成された液体状の水と一部の水蒸気を再利用することにより、気液分離器に送り込まれる液体及び気体の量が減少するとともに、第一及び第二の加湿器に別途供給する水の量も減少するので、気液分離器及び水回収器の小型化を図ることができる。また、液体の量と気体の量が減るので圧損が減り、空気ポンプの電力低減と小型化が図れるほか、循環水の量も減るため水ポンプの小型化にも役立つ。
さらに、上記実施の形態では水回収器260の冷却器261としてアルミニウム等の金属板270に冷却溝部271を設けて、それを発電セル220の筐体225に密着することにより冷却していたが、筐体225内に空気の流れがある場合や、ファンなどで冷却している場合には、図10に示すような金属板270Aの外側上面にフィン273Aを設けた構造や、図11に示すように水タンク263Bの外側上面にパイプ275Bを蛇行させて設け、パイプ275Bの長手方向に対して交差する方向から空気を流すことによって冷却させる構造としても良い。このように図10や図11の構造とすることによって熱交換が良く小型化することができる。なお、図10において図6と同様の構成部分については同様の数字に英字Aを付しており、図11において図5と同様の構成部分については同様の数字に英字Bを付している。
また、図11に示すように、水タンク263Bの下側の空間263aBを吸水性のある繊維276Bで満たし、なおかつ底面に、水タンク263B外に水を排出させる液体ポンプ277Bを設置しても良い。このような構成することによって、少々の傾きや振動を伴う移動中の使用においても問題なく動作させることができる。
[第二の実施の形態]
図12は、発電装置300Cの概略構成を示したブロック図である。
第二の実施の形態の発電装置300Cは、第一の実施の形態の発電装置300と異なり、燃料容器1Cの気液分離膜8Cで分離された液体を、第三の水ポンプP5を介して第一及び第二の加湿器221C,222C用の水として再利用する構成となっている。
また、第一の実施の形態とは異なり、第二の加湿器222Cから排出された水は、水タンク263Cには送られることなく、第二のバルブV2を介して燃料容器1へと送り込まれるようになっている。
さらに、水回収器260Cの水タンク263Cに回収された純水は、反応装置200Cの改質反応用として利用し、余剰の純水は第二の水ポンプP45を介して燃料容器1C側へと送り込まれる。そして、燃料容器1Cへと送り込まれた純水は、上述のように第一及び第二の加湿器221C,222C用の水として再利用される。
その他、発電装置300Cの構成は、第一の実施の形態の発電装置300と同様の構成であるため、同様の構成部分には同様の数字に英字Cを付してその説明を省略する。
以上の発電装置300Cによれば、発電セル220Cと、気液分離器250Cと、水回収器260Cとを備え、発電セル220Cのカソード側で生成された液体が混在した排気のうち、気液分離器250Cの気液分離膜252Cによって分離された気体のみを水回収器260Cによって回収し、さらに冷却器261Cで凝縮して不純物が除去された純水を改質反応に利用するので、良好な改質反応を行うことができる。また、余剰の純水を加湿器221C,222Cでも再利用する。
一方、触媒やカーボン、硫酸基などの不純物を含む液体は、燃料容器1に設けられた金属板8により凝縮されて、回収された後、さらに加湿器221C,222Cに送られて加湿に利用するので、純水の使用量が減り、第一の実施の形態の場合よりも、水回収器260Cをより小型化することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
発電装置300の概略構成を示したブロック図である。 (a)は燃料容器1を上面から見た際の透視図、(b)は切断線II−IIに沿って切断した際の矢視断面図である。 (a)は気液分離器250を上面から見た際の透視図、(b)は気液分離器250を正面から見た際の透視図である。 発電セル220と気液分離器250の概略側面図である。 (a)は水回収器260を上面から見た際の透視図、(b)は水回収器260を左側面から見た際の透視図、(c)は水回収器260を右側面から見た際の透視図、(d)は水回収器260を正面から見た際の 透視図である。 (a)は冷却器261の上面図、(b)は切断線VI−VIに沿って切断した際の矢視断面図である。 (a)は、電子機器400の上面図、(b)は(a)における電子機器400を前側から見た際の前面図、(c)は(a)における電子機器400を左側から見た際の左側面図である。 気液分離器250の変形例を模式的に示した図である。 第三の加湿器を設けた場合の変形例を模式的に示した図である。 (a)は、冷却器261の変形例である冷却器261Aの上面図、(b)は、切断線X−Xに沿って切断した際の矢視断面図である。 (a)は水回収器260の変形例である水回収器260Bの上面図、(b)は水回収器260Bを左側面から見た際の透視図、(c)は水回収器260Bを右側面から見た際の透視図、(d)は水回収器260Bを正面から見た際の透視図である。 発電装置300Cの概略構成を示したブロック図である。
符号の説明
212,212C 改質器
220,220C 発電セル
250,250C 気液分離器(気液分離手段)
260,260C 水回収器(回収手段)
300,300C 発電装置
400 電子機器
401 電子機器本体

Claims (8)

  1. 燃料を用いて発電を行う発電セルと、
    前記発電セルによって生成された気体と液体から、気体のみと、一部の気体を含む液体とに分離する気液分離手段と、
    前記気液分離手段によって分離した気体のみを凝縮して得られた水を回収する回収手段と、を備え、
    前記回収手段によって回収した水を前記発電セルの発電のために利用することを特徴とする発電装置。
  2. 前記燃料が供給されて前記燃料の改質反応を起こすことによって改質ガスを生成し、前記改質ガスを前記発電セルに供給する改質器を備え、
    前記回収手段によって回収した水を、前記改質器における改質ガスの生成又は前記発電セルの加湿の少なくとも一方に利用することを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記気液分離手段を保温又は加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置。
  4. 前記気液分離手段を、前記発電セルの発熱を利用して保温又は加熱することを特徴とする請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記気液分離手段によって分離された一部の気体を含む液体を、前記発電セルの加湿に利用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電装置。
  6. 前記気液分離手段によって分離された気体のみから前記回収手段によって回収した水と、
    前記気液分離手段によって分離された一部の気体を含む液体から回収された水とを用途に応じて使い分けることを特徴とする請求項2に記載の発電装置。
  7. 前記気液分離手段によって分離された気体のみから前記回収手段によって回収した水を、前記改質器における改質ガスの生成に利用し、
    前記気液分離手段によって分離された一部の気体を含む液体から回収された水を、前記発電セルの加湿に利用することを特徴とする請求項6に記載の発電装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の発電装置と、
    前記発電装置により発生された電気エネルギーによって動作する電子機器本体と、を備えることを特徴とする電子機器。
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