JP2007270786A - V型内燃機関の燃料ポンプ - Google Patents

V型内燃機関の燃料ポンプ Download PDF

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浩矢 上田
Katsunori Takahashi
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Abstract

【課題】コンパクトに構成でき、ポンプ性能の向上が図られたV型内燃機関の燃料ポンプを提供する。
【解決手段】燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材60の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置66,67とを有して構成されるV型内燃機関において、燃料ポンプを左右いずれかにオフセットされたシリンダブロック12,22またはシリンダヘッド13,23の側面に設ける。あるいは、前後バンク10b,10cの間に設ける。あるいは、後壁面の下方且つクランクシャフト20の前方に設ける。あるいは、前壁面の後方且つクランクケース11Aの後方に設けられた変速機ケース11Bの上方に設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、吸気導入部材に燃料を噴射する燃料噴射装置に燃料を供給するためのV型内燃機関の燃料ポンプに関する。
燃焼室に燃料を供給する手段として、燃料タンクに蓄えられた燃料を吐出する燃料ポンプと、燃焼室に連通される吸気ポートに接続された吸気導入部材の内部に燃料を噴射する
キャブレタやインジェクタ等の燃料噴射装置とを備え、燃料ポンプの吐出口と燃料噴射装置の吸入口とを配管で接続したものがある。この燃料ポンプとして、内燃機関で駆動される機械駆動式のポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭57−113953号公報
特許文献1には、並列4気筒エンジンにおいて燃料ポンプをシリンダヘッドの前部に設け、走行風で冷却させることで作動性能の向上を図った燃料ポンプのレイアウトが提案されている。このように並列型に限らず、V型内燃機関においても、燃料ポンプの性能を向上させ、なおかつ、内燃機関の大型化や重量増加を招くことがないように、燃料ポンプを最適配置するための構成が求められている。
このような課題に鑑み、本発明は、内燃機関をコンパクトに構成でき、燃料ポンプの性能を向上が図られた配置や構成によるV型内燃機関の燃料ポンプを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る第1のV型内燃機関の燃料ポンプは、内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、それぞれクランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いのシリンダボアの軸線がクランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びる第1および第2のシリンダブロックと、第1のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、第2のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、第1のシリンダブロックおよび第1のシリンダヘッドと、第2のシリンダブロックおよび第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、吸気導入部材に設けられて吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、第1および第2のシリンダブロックを左右方向のいずれかにオフセットして設け、燃料ポンプを、シリンダブロックおよびシリンダヘッドの左右側面のうちオフセット方向と反対側の側面に配置している。
このとき、第1および第2のシリンダヘッドのそれぞれの内部に回転自在に設けられた第1および第2のカムシャフトと、クランクシャフトの回転を減速して第1および第2のカムシャフトに伝達するカムギヤ列とを有し、燃料ポンプを、カムギヤ列を構成するギヤにより駆動することが好ましい。また、第1および第2のシリンダヘッドの少なくともいずれか一方の側方を覆って設けられた車体フレームと、第1および第2のシリンダヘッドのそれぞれの内部に回転自在に設けられ、前記クランクシャフトに対して減速されて回転する第1および第2のカムシャフトとを有し、燃料ポンプを、車体フレームにより覆われているシリンダヘッドに設けられたカムシャフトの端部に設け、当該カムシャフトにより駆動してもよい。
また、第2の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプは、内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、それぞれクランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いのシリンダボアの軸線がクランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びる第1および第2のシリンダブロックと、第1のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、第2のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、第1のシリンダブロックおよび第1のシリンダヘッドと、第2のシリンダブロックおよび第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、吸気導入部材に設けられて吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、燃料ポンプを、第1のシリンダブロックおよび第1のシリンダヘッドと、第2のシリンダブロックおよび第2のシリンダヘッドとの間であって、吸気導入部材の下方に設けている。
このとき、第1および第2のシリンダヘッドのそれぞれの内部に回転自在に設けられた第1および第2のカムシャフトと、クランクシャフトの回転を減速して第1および第2のカムシャフトに伝達するカムギヤ列とを有し、燃料ポンプを、カムギヤ列を構成するギヤにより駆動してもよい。
また、第3の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプは、内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、それぞれクランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いのシリンダボアの軸線がクランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延び、前方に配置された第1のシリンダブロックおよび後方に配置された第2のシリンダブロックと、第1のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、第2のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、第1のシリンダブロックおよび第1のシリンダヘッドと、第2のシリンダブロックおよび第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、吸気導入部材に設けられて吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、燃料ポンプを、第1のシリンダブロックおよび第1のシリンダヘッドの後壁面の下方であって、クランクシャフトの前方に設けている。
このとき、クランクシャフトおよび燃料ポンプの間に設けられ、クランクシャフトにより回転駆動されるバランサシャフトを有し、燃料ポンプを、バランサシャフトにより駆動してもよい。
また、第4の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプは、内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、それぞれクランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いのシリンダボアの軸線がクランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びて設けられ、前方に配置された第1のシリンダブロックおよび後方に配置された第2のシリンダブロックと、第1のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、第2のシリンダブロックのシリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、クランクケースの後方に設けられ、内部にクランクシャフトの回転を車輪に伝達するための動力伝達装置が設けられた変速機ケースと、第1のシリンダブロックおよび第1のシリンダヘッドと、第2のシリンダブロックおよび第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、吸気導入部材に設けられて吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、燃料ポンプを、第2のシリンダブロックおよび第2のシリンダヘッドの後壁面の後方であって、変速機ケースの上方に設けている。
第1の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプにおいては、燃料ポンプをシリンダブロックおよびリンダヘッドの側面に設けているため、内燃機関が前後上下方向に大型化することがない。また、燃料ポンプが吸気導入装置に近接するため、燃料噴射装置と燃料ポンプとの間を繋ぐ配管の長さを短くすることができ、ポンプ駆動ロスの低減につながる。ここで、本構成例のシリンダブロックおよびシリンダヘッドは、左右方向のいずれかにオフセットして設けられ、このオフセット方向と反対側の側面に燃料ポンプが配置される。すなわち、オフセットにより形成されるスペースに燃料ポンプが配置されるため、燃料ポンプをシリンダブロックやシリンダヘッドの側面に設けるにあたり、内燃機関が左右方向に大型化されることがない。
このとき、減速機構であるカムギヤ列を構成するギヤで燃料ポンプを駆動することで、クランクシャフトに対して低回転で燃料ポンプを駆動できるため、ポンプ駆動ロスの低減が図られる。また、内燃機関に既設のギヤを利用して燃料ポンプを駆動することにより、燃料ポンプを駆動させるために専用に設けられる駆動機構の構成部品が少なくなり、内燃機関の低重量化や低コスト化が図られる。さらには、ポンプの駆動フリクションを利用してギヤの回転変動を減衰させることができ、カムギヤ列のバックラッシの除去が図られる。
また、車体フレームにより覆われたシリンダヘッドに設けられたカムシャフトの端部に燃料ポンプを配置することにより、上記同様に低回転で燃料ポンプを駆動できることから、ポンプ駆動ロスの低減が図られるとともに、内燃機関に既設されているシャフトを利用して燃料ポンプが駆動されることから、内燃機関の低重量化や低コスト化が図られる。さらには、燃料ポンプが車体フレームで覆われるため、シリンダヘッドの側面に燃料ポンプを設けるにあたり、専用の保護部材を設けることなく保守性の高い燃料ポンプを提供できる。
また、第2の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプによると、第1シリンダブロックと第2シリンダブロックにより囲まれたV字状の空間に燃料ポンプが設けられている。このV字空間の有効利用により、内燃機関の大型化が回避される。なお、この空間には、吸気導入部材が設けられる。したがって、燃料噴射装置と燃料ポンプとを繋ぐ配管が短くなり、ポンプ駆動ロスの低減が図られる。
このとき、減速機構であるカムギヤ列を構成するギヤで燃料ポンプを駆動することにより、上記同様に、ポンプ駆動ロスの低減、内燃機関の低重量化や低コスト化、および、カムギヤ列のバックラッシの除去が図られる。
また、第3の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプによると、前方に配置された第1シリンダブロックおよび第1シリンダヘッドの前壁面の下方であってクランクシャフトの前方に配置される。この位置に設けられることにより、車両走行時に燃料ポンプが走行風により空冷され、作動性能の向上が図られる。
このとき、内燃機関に既設されているバランサシャフトの回転を利用して燃料ポンプを駆動することにより、上記同様に、内燃機関の低重量化や低コスト化が図られる。
また、第4の本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプによると、変速機ケースの上方および第2シリンダブロックの後方に形成されているスペースを有効活用でき、内燃機関の小型化が図られる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、図中の矢印Uの向きを上方、矢印Fの向きを前方としており、これら矢印で示す方向は自動二輪車の運転者が見る方向に対応する。
図1には、本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプを設けたエンジン10を搭載した自動二輪車MCを示している。自動二輪車MCは、アルミニウム合金から成形されてエンジン10をフレームメンバとして懸架する車体フレーム1と、車体フレーム1のヘッドパイプ2に取り付けられたフロントフォークFFと、フロントフォークFFに取り付けられた前輪FWと、フロントフォークFFに連結されたハンドルHと、車体フレーム1から後方に延びるシートレール(図示せず)に取り付けられた前部シートFSおよび後部シートRSと、エンジン10の後端部に前端部が枢結されたスイングアームSAと、スイングアームSAの後端部に取り付けられた後輪RWと、車体フレーム1の上部に取り付けられたエアチャンバ63および燃料タンク71と、エンジン10に取り付けられた排気管65に接続された消音器Mとを主要な構成部材としており、車体フレーム1がカウリングCにより覆われている。
図1,図3に合わせて示すように、車体フレーム1は、前端部に位置するヘッドパイプ2と、ヘッドパイプ2から左右に分かれて後方に延びる一対のメインフレーム3と、メインフレーム3の前端部から後下方に延びる左右一対のハンガー4とから構成されたツインチューブ構造になっている。エンジン10は、メインフレーム3の後端部、ハンガー4の下端部に締結されて車体フレーム1に懸架され、車体フレーム1の内方空間に収容される。
図2〜図6に、第1構成例の燃料ポンプが設けられたエンジン10を示している。エンジン10は、4ストローク・V型4気筒タイプのレシプロエンジンであり、クランクケース11Aの上方に設けられて前方に配置された第1シリンダブロック12と、クランクケース11Aの上方に設けられて後方に配置された第2シリンダブロック22と、第1シリンダブロック12の上方に設けられた第1シリンダヘッド13と、第2シリンダブロック22の上方に設けられた第2シリンダヘッド23とを有して構成され、第1シリンダブロック12および第1シリンダヘッド13と、第2シリンダブロック22および第2シリンダヘッド23との間に挟まれてV字状の空間10aが形成されている。このV字を形成するシリンダブロック12,22およびシリンダヘッド22,23のうち、第1シリンダブロック12および第1シリンダヘッド13を前バンク10bと称し、第2シリンダブロック22および第2シリンダヘッド23を後バンク10cと称する。
ここで、このエンジン10では、クランクケース11Aが上ケース半体31と下ケース半体32とが結合されて成形される上下半割り構造になっている。また、上ケース半体31、第1シリンダブロック12および第2シリンダブロック22が一体成形されており、大型のアッパーケース11を構成している。
クランクケース11Aには、両ケース半体31,32の割り面上にクランクシャフト20が回転自在に支持される。クランクシャフト20は、3つのジャーナルを有し、隣接するジャーナルの間にクランクピン20b,20bが形成されている。クランクケース11Aの左側面を覆って左カバー33が取り付けられ、左カバー33の内部に左補器室33aが形成される。また、クランクケース11Aの右側面を覆って右カバー34が取り付けられ、右カバー34の内部に右補器室34aが形成される。クランクシャフト20の左端部20dは、クランクケース11Aの左側面から突出して左補器室33aに収容される。左端部20dには、クランクシャフト20により駆動される発電器35が取り付けられている。クランクシャフト20の右端部20eは、クランクケース11Aの右側面から突出して右補器室34aに収容される。2つのクランクピン20b,20bは、クランク室11aに収容される。
図2,図3に示すように、シリンダブロック12,22にはそれぞれ、内部に2つのシリンダボア14,24が形成される。シリンダボア14,24の内部には、軸方向に摺動自在にピストン15,25が挿入配設される。シリンダボア14,24の軸線はクランクシャフト20から前後にV字を形成するように延びている。クランクシャフト20とピストン15,25はコンロッド16(16a,16b),26(26a,26b)を介して連結され、クランクシャフト20の回転に連動してピストン15,25が往復動する。
ここで、両シリンダブロック12,22には左右に並んでピストン15,25が配設されているが、左側のピストンが左側のクランクピン20bに連結され、右側のピストンが右側のクランクピン20bに連結されており、1つのクランクピン20bに2つのコンロッド16,26が枢結されている。それぞれのクランクピン20bにおいて、右部に第1シリンダブロック12に設けられたピストン15,15と連結するコンロッド16a,16bが枢結され、左部に第2シリンダブロック22に設けられたピストン25,25と連結するコンロッド26a,26bが枢結されている。このため、第1シリンダブロック12は、第2シリンダブロック22に対して右側にオフセットされ、第2シリンダブロック22は、第1シリンダブロック12に対して左側にオフセットされており、前バンク10bの左側と後バンク10cの右側には車体フレーム1との間にスペースが形成される。
シリンダボア14,24の上方を覆ってシリンダヘッド13,23が設けられ、シリンダヘッド13,23、シリンダボア14,24の内周面およびピストン15,25に囲まれて燃焼室17,27が形成されている。シリンダヘッド13,23には、燃焼室17,27に電極部を臨ませて点火プラグ18が取り付けられる。また、シリンダヘッド13,23には、上方を覆ってヘッドカバー19,29が取り付けられる。
シリンダヘッド13,23の内部には、燃焼室17,27に開口する2つの吸気口41および2つの排気口42が形成され、さらに、一端側が吸気口41に連通されて他端側が外部に連通される吸気通路43と、一端側が排気口42に連通されて他端側が外部に連通される排気通路44とが形成される。
第1シリンダヘッド13においては、吸気通路43が燃焼室17から後方に延びて形成されて後壁面に開口し、排気通路44が燃焼室17から前方に延びて形成されて前壁面に開口する。第2シリンダヘッド23においては、吸気通路43が燃焼室27から前方に延びて形成されて前壁面に開口し、排気通路44が燃焼室27から後方に延びて形成されて後壁面に開口する。
図1に示すように、第1シリンダヘッド13の前壁面および第2シリンダヘッド23の後壁面には、排気通路44に連通させて排気管65a,65bが接続される。第1シリンダヘッド13に接続された排気管65aは、エンジン10の前方を下方に延び、屈曲されて後方に延び、エンジン10の後端に沿って上方に延びて設けられており、前側シートFRおよび後側シートRSの下方を後方に延びて消音器Mに接続される。第2シリンダヘッド23に接続された排気管65bは、エンジン10の後方に延び、前側シートFSおよび後側シートRSの下方を後方に延びて消音器Mに接続される。
また、シリンダヘッド13,23には、吸気口41を開閉する吸気バルブ45と、排気口42,42を開閉する排気バルブ46が取り付けられている。
シリンダヘッド13,23とヘッドカバー19,29との間にはそれぞれ、吸気カムシャフト47および排気カムシャフト48が前後に並んで回転自在に設けられる。なお、吸気カムシャフト47がV字空間10a側に設けられる。両カムシャフト47,48にはそれぞれカム49,50が外周面に設けられている。両カムシャフト47,48は、クランクシャフト20の回転がカムギヤ列51を介して伝達されることにより駆動され、クランクシャフト20に対して半分の速度で回転する。シリンダブロック12,22およびシリンダヘッド13,23の右側には、右補器室34aに連通するカムギヤ室37,38が形成されており、カムギヤ列51はこのカムギヤ室37,38に収容される。
カムギヤ列51は、右補器室34aに突出するクランクシャフト20の右端部20eに結合されたカムドライブギヤ51aと、カムドライブギヤ51aと噛合し、カムギヤ室37,38に収容された第1カムアイドルシャフト51b,51b上を相対回転可能に設けられた第1カムアイドルギヤ51c,51cと、第1カムアイドルギヤ51cと噛合し、カムギヤ室37,38に収容された第2カムアイドルシャフト51d,51d上を回転可能に設けられた第2カムアイドルギヤ51e,51eと、第2カムアイドルギヤ51eと噛合し、吸気用カムシャフト47に結合された第1カムドリブンギヤ51f,51fと、第2カムアイドルギヤ51eと噛合し、排気用カムシャフト48に結合された第2カムドリブンギヤ51g,51gとから構成される。
吸気カムシャフト47のカム48は吸気バルブ45の上端に当接し、排気カムシャフト48のカム50は排気バルブ46の上端に当接している。両カムシャフト47,48が回転すると、吸気バルブ45および排気バルブ46は、カム49,50により上端が押圧されて弁バネの付勢力に抗して押し下げられ、吸気バルブ45が常には閉塞する吸気口41を開放し、排気バルブ46が常には閉塞する排気口42を開放する。
図6に示すように、クランクシャフト20の前下方にスタータモータ52が取り付けられており、右補器室34aの内部にはスタータモータ52のスピンドルが収容されるとともに、スタータモータ52の回転駆動力をクランクシャフト20に伝達する始動減速機構53が設けられている。始動減速機構53は、それぞれ下ケース半体32および右カバー34に支持される第1および第2の始動アイドルシャフト53a,53bと、スタータモータ52のスピンドルに取り付けられたピニオン53cと、ピニオン53cと噛合して第1始動アイドルシャフト53a上に回転自在に設けられた第1始動減速ギヤ53dと、第1始動減速ギヤ53dに一体成形されて第1始動アイドルシャフト53a上に回転自在に設けられた第2始動減速ギヤ53eと、第2始動減速ギヤ53eと噛合し、第2始動アイドルシャフト53b上に回転自在に設けられた第3始動減速ギヤ53fと、第3始動減速ギヤ53fと噛合してクランクシャフト20の左端部20dにワンウェイクラッチ54を介して連結された第4始動減速ギヤ53gとから構成される。
クランクシャフト20の回転速度が第4始動減速ギヤ53gの回転速度を超えるとワンウェイクラッチ54がフリーになり、第4始動減速ギヤ53gとクランクシャフト20との間の動力伝達が遮断される。なお、第1始動アイドルシャフト53aは、クランクシャフト20の前下方に配置され、第2始動アイドルシャフト53bは、第1始動アイドルシャフト53aの前上方であってスタータモータ52の後上方に配置されている。
クランクケース11Aの後方には、内部に動力伝達装置55を収容する変速機ケース11Bが一体成形されている。動力伝達装置55は、クランクシャフト20の後方に位置して上下のケース半体31,32の割り面上に回転自在に支持されたメインシャフト56と、メインシャフト56の後方に位置して変速機ケース11Bに回転自在に支持されたカウンタシャフト57とを有し、クランクシャフト20の回転を変速して後輪に伝達するように構成されている。なお、メインシャフト56の右端部56aは変速機ケース11Bの側面から突出して右補器室34aの内部に収容され、カウンタシャフト57の左端部57aは同じく変速機ケース11Bの側面から左方に突出している。
クランクシャフト20とメインシャフト56との間には、クランクシャフト20の回転をメインシャフト56に減速して伝達するプライマリギヤ列58が設けられている。プライマリギヤ列58は、クランクシャフト20の右端部20eにおいてカムドライブギヤ51aと第4始動減速ギヤと53gの間に設けられたプライマリドライブギヤ58aと、プライマリドライブギヤ58aと噛合してメインシャフト56の右端部56aに相対回転可能に設けられたプライマリドリブンギヤ58bとから構成され、右補器室34aの内部に収容される。メインシャフト56の右端部56aには、プライマリドリブンギヤ58bとともにメインシャフト56上を相対回転可能なアウタロータ59aと、メインシャフト56に結合されたインナロータ59bとからなるメインクラッチ59が設けられており、右補器室34aの内部に収容されている。メインクラッチ59には両ロータ59a,59bにクラッチプレートが設けられており、このクラッチプレートが係合されるとプライマリドリブンギヤ58bの回転がメインシャフト56に伝達され、クラッチプレートが解放されるとプライマリドリブンギヤ58bからメインシャフト56への動力伝達が遮断される。
メインシャフト56とカウンタシャフト57との間には、メインシャフト56の回転を変速してカウンタシャフト57に伝達するための6つの変速ギヤ列55aが設けられており、いずれかの変速ギヤ列55aが選択的に確立して所望の変速段が設定されるようになっている。カウンタシャフト57の左端部には、後輪に回転を伝達するチェーンドライブ機構の駆動スプロケット55bが設けられている。
なお、下ケース半体32の下方には、潤滑油を蓄えるためのオイルパン40が結合されており、下ケース半体32の下部には、潤滑油をエンジン各部に供給させるトロコイド式のオイルポンプ21aを駆動するための駆動シャフト21bが回転自在に支持されている。オイルポンプ21aには、オイルパン40の内部に設けられたストレーナ21gから上方に延びる吸入配管21hを介して潤滑油が吸入される。
オイルポンプ21aの駆動シャフト21bは、下ケース半体15の内部に設けられたオイルポンプ駆動機構21cを介して回転駆動される。オイルポンプ駆動機構21cは、メインシャフト56の右端部56aにプライマリドリブンギヤ58bと一体回転可能に設けられたカラー55cに一体成形されたオイルポンプドライブスプロケットと21dと、駆動シャフト21bに設けられたオイルポンプドリブンスプロケット21eと、両スプロケット21d,21eの間に掛け渡されたオイルポンプチェーン21fとから構成される。なお、下ケース半体32の下部においてその内部にはオイルポンプ21aから圧送される潤滑油を各所に導くための潤滑油路が形成されており、下ケース半体32の前下部にはこの潤滑油路に繋がって潤滑油を濾過するオイルフィルタ21iが設けられている。
ここで、第1および第2シリンダヘッド13,23に形成された吸気通路43は、いずれもV字空間10aに向けて開口しており、これらの吸気通路43に接続される吸気導入部材60がV字空間10aの内部に設けられている。図1〜図3に示すように、吸気導入部材60は、エンジン10の上方に設けられたエアチャンバ63と、エアチャンバ63の下壁に備えられた送気管62と、上流端61cがエアチャンバ63の下壁に接続されて送気管62に連通されて下流端が吸気通路43に接続され、上下に延びて配設されたスロットルボディ61とから構成される。
エアチャンバ63は、上下のチャンバ半体を結合することにより内部に空間が形成され、内部にはこの空間をダーティサイドとクリーンサイドとに二分するフィルタエレメントが配設されている。ダーティサイドには外部に連通する開口が形成されている。クリーンサイドには、上下に延びる送気管62の上端開口が臨む。スロットルボディ61は、各吸気通路43に接続され、内部にエア通路61aが形成されるとともに開度可変のスロットルバルブ61bが設けられており、エアチャンバ63から燃焼室17に導入される吸気量を調整可能になっている。
エンジン10の燃料供給系は、図7に構成図を示すように、エアチャンバ63の前方に設けられて燃料を貯留する燃料タンク71と、燃料タンク71の内部に設けられた電気駆動式の電動燃料ポンプ72と、エンジン10を駆動源とする機械駆動式の燃料ポンプ80と、吸気導入部材60の内部下流側に燃料を噴射する4つの下流側インジェクタ66と、吸気導入部材60の内部上流側に燃料を噴射する4つの上流側インジェクタ67と、電動燃料ポンプ72の吐出口と燃料ポンプ80の吸入口とを接続する第1燃料供給路75と、第1燃料供給路75の燃料圧を所定圧に調圧する第1レギュレータ70aと、第1燃料供給路75の分岐路76に接続されて第1燃料ポンプ71から吐出された燃料を下流側インジェクタ66に導く2つの第1デリバリパイプ73と、燃料ポンプ80の吐出口に接続される第2燃料供給路77と、第2燃料供給路の燃料圧を所定圧に調圧する第2レギュレータ70bと、第2燃料供給路77の分岐路78に接続されて燃料ポンプ80から吐出された燃料を上流側インジェクタ67に導く2つの第2デリバリパイプ74と、第1および第2デリバリパイプ73,74の下流端に接続されて燃料を燃料タンク71に導く戻り通路79,79とから構成されている。
燃料タンク71は、図1に示すように、エアチャンバ63の後方に設けられている。燃料タンク71の上面はエアチャンバ63の上面よりも高位にあり、燃料タンク71の前端部がエアチャンバ63の上面を覆うようにして取り付けられている。電動燃料ポンプ72は、燃料タンク71の後底部に設けられており、後バンク10cの上方に位置している。
下流側インジェクタ66および上流側インジェクタ67はそれぞれ、上端に燃料吸入口が形成されて下端に噴射口が形成されている。下流側インジェクタ66は、噴射口をスロットルバルブ61bの下流側に臨ませてスロットルボディ61の後側から上端部をV字空間10aの内側に傾けるようにして取り付けられている。上流側インジェクタ67は、エアチャンバ63の上壁から噴射口をクリーンサイドに臨ませるとともに、エア通路61aの軸上に配置されており、噴射口が送気管62の上端開口と対向される。燃料タンク71は、エアチャンバ63の後方であってメインフレーム3の上方に設けられている。
第1および第2デリバリパイプ73,74はそれぞれ、第1および第2シリンダヘッド13,23のそれぞれに形成された吸気通路43に接続された吸気導入部材60,60に対して取り付けられたインジェクタ66,67に燃料を供給するため、前後に分かれて設けられている。第1デリバリパイプ73は、下流側インジェクタ66の上端部を左右に延びて設けられ、各下流側インジェクタ66の燃料吸入口に連通される。第2デリバリパイプ74は、上流側インジェクタ67の上端部を左右に延びて設けられ、各上流側インジェクタ67の燃料吸入口に連通されている。
なお、下流側および上流側インジェクタ66,67は、噴射口を開閉する電磁駆動式のバルブを内蔵している。図示しない制御装置により作動制御信号が出力されると、バルブが作動して噴射口が解放され、下流側インジェクタ66からはスロットルボディ61の内部においてスロットルバルブ61bの下流側に燃料が噴射され、上流側インジェクタ67からは送気管62に向けて燃料が噴射される。
このように直列に接続された電動燃料ポンプ72と機械駆動式の燃料ポンプ80とは、ともに作動させて併用されるようになっており、上流側インジェクタ67に加わる燃料噴射圧力は、下流側インジェクタ66に加わる燃料噴射圧力に比べて高くなる。したがって、上流側インジェクタ67は、下流側インジェクタ66に比べて燃焼室17,27との間の距離が大きくなるが、上流側インジェクタ67から噴射された燃料が燃焼室17,27に到達するまでに要する時間は、下流側インジェクタ66と同等あるいはそれ以上に速くなる。
このように上流側インジェクタ67に加わる燃料噴射圧力が高圧に設定されると、燃料を短時間に噴射することができるため、上流側インジェクタ67による燃料の噴射タイミングの可変領域を広げることができ、また、吸気バルブ45および排気バルブ46を共に開弁させる時間を可変とするシステム(可変バルブタイミングシステムとも称する)を備えるエンジンにおいても大きな効果を発揮し得る。また、高圧で燃料が噴射されることによって燃料の霧化が促進され、体積効率および燃焼効率が向上して高出力化が図られる。
さらに、エンジン10の負荷(例えば、スロットルバルブ61bの開度)に応じて最適な燃料噴射分担率で上流側および下流側インジェクタ66,67から燃料を噴射させることにより、エンジン10の更なる高出力化が図られる。ここで、燃料噴射分担率とは、燃焼室17,27に供給される全燃料量に対する上流側インジェクタ67(あるいは下流側インジェクタ66)からの燃料噴射量の割合をいう。
より具体的には、エンジン10の負荷の増大に従って、上流側インジェクタ67の燃料噴射分担率が高くなるように設定することによって高出力化を図ることができる。この燃料噴射分担率の設定方法として、低負荷領域(例えばスロットルバルブ61bの開度が0〜30%)では上流側インジェクタ67の燃料噴射分担率を0とし、中負荷領域(例えばスロットルバルブ61bの開度が30〜80%)では負荷増大に比例して上流側インジェクタ67の燃料噴射分担率を0〜100%まで単純増加させ、高負荷領域(例えばスロットルバルブ61bの開度が80〜100%)では上流側インジェクタ67の燃料噴射分担率を100%とすることなどが考えられる。
このように燃焼室17,27に供給すべき燃料量が少ない低負荷領域では、燃焼室17,27との距離が近い下流側インジェクタ66の燃料噴射分担率が高くなって応答性の高い燃料供給を達成でき、高負荷領域では体積効率および燃焼効率のよい上流側インジェクタ67の燃料噴射分担率が高くなって高出力が発揮される。
さらに、下流側および上流側インジェクタ66,67は、スロットルバルブ61bに対して下流側あるいは上流側に配置されている。したがって、低負荷領域において、下流側インジェクタ66から噴射された燃料がスロットルバルブ61bにより阻害されずに燃焼室17,27に供給される。また、高負荷領域においては、スロットルバルブ61bの開度が大きいため、上流側インジェクタ67から噴射された燃料がスロットルバルブ61bに阻害されずに燃焼室17,27に供給される。
このように、上流側インジェクタ67には、直列に電動燃料ポンプ72と機械駆動式の燃料ポンプ80が接続されており、電動燃料ポンプ72の圧力を燃料ポンプ80の予圧として利用することにより、通常の圧力の数10倍もの高圧の燃料を供給することができるようになっている。
続いて、図8を参照して第1構成例の燃料ポンプ80について説明する。燃料ポンプ80は、プランジャポンプであり、回転運動をカムの作用でプランジャの往復直線運動に変換し、プランジャを往復動させることにより燃料の吸入および吐出を行わせるように構成されている。
燃料ポンプ80は、ポンプボディ81と、ポンプボディ81に回転自在に収容されたポンプ駆動シャフト82と、ポンプ駆動シャフト82に径方向に延びて設けられたカム山85と、ポンプボディ81の内部にポンプ駆動シャフト82の径方向に延びるプランジャ収容部に収容されたプランジャ83とから構成され、ポンプボディ81にはポンプ駆動シャフト82の組付後にシャフトカバー84が取り付けられる。なお、ポンプボディ81に第1燃料供給路75の下流端が接続される吸入口80aが形成され、シャフトカバー84に第2燃料供給路77の上流端が接続される吐出口80bが形成され、吸入口80aおよび吐出口80bはともにプランジャ収容部に連通されている。プランジャ83は、内蔵のスプリングにより付勢されており、端部がカム山85に当接する状態で維持されている。
このような燃料ポンプ80においては、ポンプ駆動シャフト82が回転すると、カム山85の作用により、プランジャ83が端部をカム山85に当接させた状態を維持して往復動する。プランジャ83の下動時には第1燃料供給路75からの燃料が吸入口80aからプランジャ収容部の内部に吸入され、プランジャ83の上動時に吐出口80bから第2燃料供給路77に燃料が圧送される。この形態の燃料ポンプは、ポンプ駆動シャフト82の径方向にプランジャ83が往復動するため、ポンプ駆動シャフト82の軸方向にコンパクトに構成できる。
ポンプボディ81は、第2シリンダヘッド23の右側面に取り付けられ、ポンプ駆動シャフト82の右端部82aが継手91を介して第2シリンダヘッド23に形成されたカムギヤ室38に収容された第2カムアイドルシャフト51dに連結される。これにより、ポンプ駆動シャフト82が第2カムアイドルシャフト51dと一体回転する。なお、第2カムアイドルシャフト51dは、カムギヤ室38に設けられてベアリングを内蔵するシャフトホルダ89に支持されている。ここで、カムギヤ列51は、カムドリブンギヤ51f,51gを小型化してヘッドカバー19,29の大型化を防ぐため、第2カムアイドルギヤ51eからカムドリブンギヤ51f,51gに増速して動力伝達を行うように構成されている。すなわち、第2カムアイドルギヤ51eは、クランクシャフト20に対して2倍以上の減速比で減速されるとともに、フレーム前側に燃料ポンプを配置するため走行風による冷却性が向上する。
このような構成および配置の燃料ポンプ80においては、第2シリンダヘッド23の右側面に設けられているため、エンジン10の前後上下方向への大型化を回避できる。また、シリンダヘッド23の側面に設けられていることから、吸気導入部材60に近づけられ、第2燃料供給路77の配管長を短くでき、ポンプ駆動ロスの低減が図られる。なお、第2シリンダヘッド23は、第2シリンダブロック22に配設されたピストン26がクランクピン20bの左部に連結されていることから、第1シリンダヘッド13に対して左側にオフセットして設けられる。このため、第2シリンダブロック22および第2シリンダヘッド23の右側には車体フレーム1との間に所定のスペースが確保される。燃料ポンプ80はこのスペースを有効活用して配置されており、エンジン10を左右方向にも大型化させることがない。なお、この燃料ポンプ80は、プランジャ83がポンプ駆動シャフト82の径方向に往復動する形態であり、ポンプ駆動シャフト82の軸方向にコンパクトに構成可能になっている。このため、右側面から外側にポンプ駆動シャフト82の軸が延びるようにポンプボディ81が取り付けられても、その突出量が小さく、燃料ポンプ80を十分にこのスペース内に収めることができる。
また、カムギヤ列51を構成する第2カムアイドルギヤ51eと一体回転する第2カムアイドルシャフト51dにより燃料ポンプ80を駆動すると、燃料ポンプ80が低回転で作動するため、ポンプ駆動ロスの低減が図られる。また、燃料ポンプ80を駆動するための機構を、エンジン10に既に設けられているカムギヤ列51の構成部品を利用しているため、燃料ポンプ80を駆動する気候を構成するために専用に設けられる部品がシャフト間を連結する継手91のみになり、エンジン10の低重量化や低コスト化が図られる。さらには、燃料ポンプ80の駆動フリクションを利用してカムギヤ列51の回転変動を減衰させることも可能になり、カムギヤ列51のバックラッシの除去やカムギヤ列51の耐久性の向上が図られる。
なお、第1構成例に示した構成は適宜変更可能である。例えば、カムギヤ室37,38を左側に形成し、第1シリンダヘッド13のカムギヤ室51に収容された第2カムアイドルギヤ51eで燃料ポンプ80を駆動するように構成してもよい。このとき、第1シリンダヘッド13は第2シリンダヘッド23に対して右側にオフセットされているため、ポンプボディ81を第1シリンダヘッド13の左側面に外側から取り付けることにより、第1構成例と同様の効果が得られると共にフレーム前側に燃料ポンプを配置するため、走行風による冷却性が向上する。
また、継手91を介して連結するギヤは、カムギヤ列51を構成するギヤであれば例えば第1アイドルギヤ51cでもよい。ただし、ポンプ駆動ロスの低減を図る上では、カムギヤ列51の中でも最も低速で回転する第2カムアイドルギヤ51eで燃料ポンプ80を駆動することにより、より効果的にポンプ駆動ロスを低減させることができる。
次に、図9を参照して第2構成例の燃料ポンプ180について説明する。この燃料ポンプ180は、第1構成例と同様の構成であり、プランジャ183がポンプ駆動シャフト182の径方向に往復動し、ポンプ駆動シャフト182の軸方向にコンパクトに構成できる。
燃料ポンプ180は、ポンプボディ181が第1シリンダヘッド13の左側面に外側から取り付けられ、ポンプ駆動シャフト182の右端部が継手191を介して第2シリンダヘッド23に設けられた吸気用カムシャフト47の左端部に連結される。ここで、図3に示すように、第1シリンダヘッド13の吸気用カムシャフト47の配設位置は、側面視において車体フレーム1を構成するハンガー4により覆われる。燃料ポンプ180は、吸気用カムシャフト47とポンプ駆動シャフト182が同軸上に配置されて第1シリンダヘッド13の左側面から左方に突出して設けられるが、軸方向にコンパクトに構成されるため、この左方突出量を小さくできる。このため、この位置に燃料ポンプ180を取り付けても、十分にハンガー4の内方に燃料ポンプ180が収まる。
吸気用カムシャフト47が回転するとポンプ駆動シャフト182が一体回転し、カム山185の作用によりプランジャ183が往復動して第2燃料供給路77に燃料が圧送される。
本構成例においても、カムシャフトのうち吸気導入部材60に近い側に配置される吸気カムシャフト47に連結されているため、第2燃料供給路77の配管長を短くでき、ポンプ駆動ロスの低減が図られる。また、第1シリンダブロック13の右方オフセットに伴って形成されたスペースを有効活用してエンジン10の大型化が回避されるが、径方向にコンパクトに構成できるため、突出量が小さく十分に車体フレーム1を構成するハンガー4の内部に収めることができる。このため、シリンダヘッド23の外側に取り付けられる燃料ポンプ180に対して特別に保護するための部材を設ける必要がなく、部品点数を削減して耐久性の高い燃料ポンプを構成できる。
なお、第2構成例においては、第2シリンダヘッド23に設けられた吸気カムシャフト47とポンプ駆動シャフトを一体回転可能に構成してもよい。このとき、第1シリンダヘッド13は左側にオフセットされるため、吸気カムシャフト47の右端部にポンプ駆動シャフトの左端部を連結し、ポンプボディを第2シリンダヘッド23の右側面に外側から取り付けることが好ましい。これにより、上記構成と同様に、スペースの有効活用によりエンジン10の大型化が回避され、右方突出量が小さく燃料ポンプをメインフレーム3の内方に収めることができ、部品点数を削減して耐久性の高い燃料ポンプを構成できる。
さらに、カムシャフトを利用して燃料ポンプを駆動する形態として、図10,図11に第3構成例の燃料ポンプ280を示している。この燃料ポンプ280は、ポンプボディ281と、ポンプボディ281の内部に回転自在に支持され、左端面が斜め切りされて斜板カム面285が形成されたポンプ駆動シャフト282と、ポンプボディ281の内部にポンプ駆動シャフト282の軸方向に延びて形成されたプランジャ収容部の内部に往復動自在に収容されたプランジャ283とから構成され、ポンプボディ281には、第1燃料供給路76の下流端が接続される吸入口280aと、第2燃料供給路77の上流端が接続される吐出口280bとが形成され、吸入口280aおよび吐出口280bはともにプランジャ収容部に連通されている。プランジャ283は内蔵のスプリングにより付勢されており、プランジャ283の端部に取り付けられたボール部材284がポンプ駆動シャフト282に形成された斜板カム面285に当接する状態が維持される。なお、斜板カム面285には、ボール部材284を案内するための溝285aが形成されている。
このような燃料ポンプ280においては、ポンプ駆動シャフト282が回転すると、斜板カム面285の作用により、プランジャ283がプランジャ収容部の内部を往復動する。プランジャ283の右動時(下死点方向移動時)には第1燃料供給路75からの燃料がプランジャ収容部の内部に吸入され、プランジャ283の左動時(上死点方向移動時)にはプランジャ収容部の内部から第2燃料供給路77に燃料が圧送される。この形態の燃料ポンプにおいては、ポンプ駆動シャフト282の軸方向にプランジャ283が往復動するようになっており、全体的に径方向にコンパクトに構成できる。
ポンプボディ281は、ヘッドカバー19の上面右端部から前上方に突出して設けられたポンプブラケット219aの左側面に取り付けられている。また、吸気カムシャフト47の右端部に駆動ギヤ291が結合されており、この駆動ギヤ291と噛合する従動ギヤ292がポンプ駆動シャフト282の右端部に結合されている。
本構成例においては、ヘッドカバー19の外側に突出して取り付けられるが、径方向にコンパクトに構成可能であるため、エンジン10の前後方向および上下方向の大型化が回避される。なお、吸気カムシャフト47からポンプ駆動シャフト282への動力伝達をチェーン伝動でなくギヤ列で行うことにより、ヘッドカバー19からの突出量を小さくできるとともに、吸気用カムシャフト47やヘッドカバー19に対する組付性を向上させることができる。さらには、前側に配置される第1シリンダヘッド13に取り付けられたヘッドカバー19の外側に設けられるため、車両走行時に走行風が燃料ポンプ280に吹き付けられ、燃料ポンプ280が効果的に冷却されて駆動性能が向上する。
次に、図12を参照して第4構成例について説明する。この燃料ポンプ380は、第3構成例と同様の構成であり、プランジャがポンプ駆動シャフト382の軸方向に往復動し、ポンプ駆動シャフト382の径方向にコンパクトに構成できる。
ここで、第2シリンダブロック22の右側面には、前方に突出してV字空間10aの下部に位置するポンプブラケット322aが一体成形される。このポンプブラケット322aの右側からカバーが取り付けられて内部に所定の空間312bが形成される。ポンプブラケット312aおよびカバーにより形成された空間312bは、第2シリンダブロック22の内部に形成されたカムギヤ室37に連通される。
ポンプボディ381は、ポンプブラケット322aの左側面に外側から取り付けられ、ポンプブラケット322aの左側面から左方に突出して設けられ、ポンプ駆動シャフト382の右端部をポンプブラケット322aおよびポンプカバーにより形成された空間に収容させる。このポンプ駆動シャフト382の右端部にはポンプドリブンギヤ391が結合されており、このポンプドリブンギヤ391は第1シリンダブロック12の内部に形成されたカムギヤ室37に収容された第1カムアイドルギヤ50cと噛合している。
これにより、クランクシャフト21が回転すると、カムギヤ列51が回転駆動されるとともに、ポンプドリブンギヤ391が回転駆動され、ポンプ駆動シャフト382にクランクシャフト20の回転が減速されて伝達される。
本構成例においては、燃料ポンプ380がV字空間10aの内部に設けられている。このため、デッドスペースが有効活用され、エンジン10の大型化が回避される。なお、この燃料ポンプ380は径方向にコンパクトに構成できるため、V字空間10aの内部において側面視占有面積を小さくでき、V字空間10aの下方閉塞部分にオフセットして配置でき、上方開放部分のスペースを広く確保できるようになる。
また、このV字空間10aには吸気導入部材60が設けられており、第2燃料供給路77の配管長を短くでき、ポンプ駆動ロスの低減が図られる。同時に排気管と遠ざけられるため、排気管から受ける熱的な影響が低減され、燃料ポンプ380の断熱構造を簡素化できる。さらには、エンジン10に既に設けられる第1カムアイドルギヤ51cにより燃料ポンプ380を駆動するため、上記同様にエンジン10の小型軽量化が図られる。このとき、燃料ポンプ380の駆動フリクションがカムギヤ列51に作用し、カムギヤ列51に加わる回転変動を減衰することができるため、カムギヤ列51のバックラッシの除去が図られるとともに耐久性の向上が図られる。
なお、第4構成例では、カムギヤ列51で吸気用カムシャフト47および排気用カムシャフト48を駆動したが、クランクシャフト20に結合されるドライブスプロケットと、両カムシャフトに結合されるドリブンスプロケットとの間に無端伝動帯を掛け渡して駆動機構を構成してもよい。このとき、無端伝動帯を外側からでもスプロケットを噛合させることができる両コグベルトやリンク式チェーンで構成し、ポンプ駆動シャフトの右端部にスプロケットを設けてこの無端伝動帯に外側から噛合させることにより、上記構成例と同様の箇所に燃料ポンプを配置でき、同様の効果を得ることができる。なお、このとき、無端伝動帯の回転変動を燃料ポンプの駆動フリクションを作用させて減衰させることができ、無端伝動帯の耐久性を向上することができる。
次に、図13,図14を参照して第5構成例の燃料ポンプ480について説明する。この燃料ポンプ480は、第1構成例と同様に構成されており、プランジャ483がポンプ駆動シャフト482の径方向に往復動し、全体的に軸方向にコンパクトに構成される。
ここで、クランクシャフト20の前下方には、第1始動アイドルシャフト53aの後方であって第2始動アイドルシャフト53bの前方に、バランサシャフト38が設けられており、クランクシャフト20に回転駆動されるバランサドリブンギヤ39aがバランサシャフト38上に相対回転可能に設けられている。バランサドリブンギヤ39aは、プライマリドライブギヤ58aと噛合してバランサギヤ列39を構成しており、クランクシャフト20と同じ速度で回転する。このように、このエンジン10は、動力伝達装置55の一次減速を行うためのプライマリギヤ列58の駆動要素と、バランシングを行うためのバランサギヤ列39の駆動要素とが一体になっている。バランサドリブンギヤ39aの側面には、バランサウェイト39bが一体形成されてバランサドリブンギヤ39aと一体回転可能になっており、このバランサウェイト39bをクランクシャフト20と同期して回転させることでピストン16,26の往復動に伴う振動が低減されるようになっている。
さらに、バランサドリブンギヤ39aの右側には、ポンプドライブギヤ491が一体成形されてバランサシャフト38上を相対回転可能になっており、このポンプドライブギヤ491と噛合してポンプドライブギヤ491よりも歯数の大きいポンプドリブンギヤ492が設けられている。なお、ポンプドリブンギヤ492の側面には中心部から突出するシャフト部492aが形成されており、このシャフト部492aが右カバー34に形成された貫通孔434aに収容されたベアリングにより回転自在に支持されている。この貫通孔434aは、バランサシャフト38を支持する支持孔の前方に位置して形成されている。
ポンプボディ481は、右カバー34の右側に外側から取り付けられており、ポンプ駆動シャフト482の左端部が継手493を介してポンプドリブンギヤ492のシャフト部492aに連結されている。これにより、バランサシャフト38が回転すると、ポンプドライブギヤ491の回転が減速されてポンプドリブンギヤ492に伝達され、ポンプ駆動シャフト482がポンプドリブンギヤ492と一体回転する。この燃料ポンプ480は側面視においてスタータモータ52とオーバーラップする。なお、下ケース半体32の前下部には上記オイルフィルタ21iが設けられており、本構成例の燃料ポンプ480は、このオイルフィルタ21iとも側面視においてオーバーラップしている。
本構成例においては、スタータモータ52やオイルフィルタ21bと側面視においてオーバーラップして配置されており、エンジン10を前後上下方向にコンパクトに構成できる。また、エンジン10の前下部に設けられることにより、車両走行時に燃料ポンプ480が空冷される。このため、燃料ポンプ480の作動性能の向上が図られる。また、エンジン10に既に設けられているバランサシャフト38とバランサドリブンギヤ39aを利用して前下部に配置された燃料ポンプ480に動力伝達を行うように構成されており、燃料ポンプ480の駆動機構の構成部品を削減でき、エンジン10の低重量化と低コスト化が図られる。
なお、バランサギヤ列39の駆動要素であるプライマリドライブギヤ58aは、クランクシャフト20上において左方に位置している。このため、ポンプドリブンギヤ492のシャフト部492aを支持する部分における右カバー34の側面が、ポンプクランクシャフト20の配設位置に対して左方にオフセットされている。このため、燃料ポンプ480を右カバーの側面に取り付けてもエンジン10が左右方向に大型化することがない。
なお、燃料ポンプをエンジン10の前下方に設けるにあたっては、上記構成に限られず、始動減速機構を利用して燃料ポンプを駆動することも可能である。すなわち、ワンウェイクラッチ54を、第1始動アイドルシャフト53b上に設け、第1および第2始動減速ギヤ53d,53eをワンウェイクラッチ54を介して第1始動アイドルシャフト53dに連結させる。すなわち、第4始動減速ギヤ53g、第3始動減速ギヤ53fにクランクシャフト20からの回転が常に伝達させるようにする。そして、第2始動アイドルシャフト53bと第3始動減速ギヤ53fとを一体回転可能に構成し、ポンプボディを右カバーの右側面に外側から取り付け、ポンプ駆動シャフトの左端部を第2始動アイドルシャフト53bに連結する。
このような配置により、燃料ポンプ580は、第6構成例と同様に、エンジン10の前下部において、スタータモータ52やオイルフィルタ21bと側面視においてオーバーラップして配置される。このため、エンジン10を前後上下方向にコンパクトに構成することができるとともに、車両走行時に燃料ポンプ580に走行風が吹き付けられて燃料ポンプ580の性能向上が図られる。また、エンジン10に既に設けられている始動減速機構53を利用して前下部に配置された燃料ポンプ580に動力伝達を行うように構成されており、燃料ポンプ580の駆動機構の構成部品を削減でき、エンジン10の低重量化と低コスト化が図られる。また、左右方向に大型の部材となっているクランクシャフト20からワンウェイクラッチ54が省略されるため、クランクシャフト20が軸方向に小型化され、エンジン10の左右方向に対する小型化が図られる。
次に、図15を参照して第6構成例の燃料ポンプ580について説明する。この燃料ポンプ580は、第1構成例と同様に構成されており、ポンプ駆動シャフト582の軸方向にプランジャが往復動し、ポンプ駆動シャフト582の径方向にコンパクトに構成できる。
なお、変速機ケース11Bを構成する上ケース半体31には、上方に延び、第2シリンダブロック22および第2シリンダヘッド23の後方に位置するポンプブラケット531aが形成されている。なお、このポンプブラケット531aの後方は、エンジン10を車体フレーム1に締結するためのボルト孔が形成された懸架ブラケット511zが上方に延びて一体成形されている。ポンプブラケット531aの右側は右カバー34により覆われ、右補器室34aがこのポンプブラケット531aの延出方向に延長される。ポンプブラケット531aの左側面に外側からポンプボディ581が取り付けられ、ポンプ駆動シャフト582の右端部が右補器室34aの延長部分に収容される。なお、第2シリンダブロック22の後方(変速機ケース11Bの上方)は、第1〜第6構成例においては、デッドスペースになっている。
メインシャフト56に設けられた上記カラー55cには、プライマリドリブンギヤ58bと一体回転可能なポンプドライブスプロケット591がオイルポンプドライブスプロケット21dとともに設けられている。ポンプ駆動シャフト582の右端部にはポンプドリブンスプロケット592が結合され、ポンプドライブスプロケット591とこのポンプドリブンスプロケット592との間にポンプチェーン593が掛け渡される。これにより、ポンプ駆動シャフト582は、クランクシャフト20に対して減速して回転するプライマリドリブンギヤ58bの回転速度と同じ速度で回転駆動される。
本構成例においては、燃料ポンプ580が吸気導入部材60から遠ざかった位置に設けられるが、車体フレーム1の下方に位置するとともに、シリンダブロック22の後方であって懸架ブラケット511zの前方に位置しており、スペースの有効活用が図られ、エンジン10の小型化が図られる。また、このように上下左右を他の部材で囲まれており、専用の保護部材を設けなくても保守性の高い燃料ポンプを提供することができる。
なお、変速機ケース11Bの上方に設ける形態にあっては、必ずしも上記構成に限られない。例えば、燃料ポンプを第6構成例と同様に構成し、ポンプブラケットを第2シリンダブロック23の右側面から後方に延びて一体成形し、このポンプブラケットの右側にポンプカバーを取り付け、第2シリンダブロック22のカムギヤ室38に連通する内部空間を形成し、このポンプブラットの左側面に外側からポンプボディを取り付けてポンプ駆動シャフトの右端部に結合したギヤを第1カムアイドルギヤ51cと噛合させてもよい。また、カムシャフト47,48を駆動するための機構を無端伝動帯で構成する場合には、無端伝動帯を両コグベルトやリンク式チェーンとし、ポンプブラケットを同様に成形してポンプボディを同様に取り付け、ポンプ駆動シャフトの端部に結合したスプロケットをカムギヤ室38の内部において無端伝動帯に下方外側から噛合させてもよい。
本発明に係るV型内燃機関の燃料ポンプを設けたエンジンを搭載した自動二輪車の左側面図である。 上記エンジンの左側断面図である。 上記エンジンの右側断面図である。 上記エンジンの断面図である。 上記エンジンの断面図である。 上記エンジンの断面図である。 上記エンジンの燃料供給系の構成ブロック図である。 第1構成例の燃料ポンプを示すエンジンの断面図である。 第2構成例の燃料ポンプを示すエンジンの断面図である。 第3構成例の燃料ポンプを示すエンジンの断面図である。 第3構成例の燃料ポンプを示すエンジンの断面図である。 第4構成例の燃料ポンプを示すエンジンの右側断面図である。 第5構成例の燃料ポンプを示すエンジンの断面図である。 第5構成例の燃料ポンプを示すエンジンの右側断面図である。 第6構成例の燃料ポンプを示すエンジンの右側断面図である。
符号の説明
10…エンジン,10a…V字空間,10b…前バンク,10c…後バンク,11A…クランクケース,11B…変速機ケース,12,22…シリンダブロック,13,23…シリンダヘッド,20…クランクシャフト,37,38…カムギヤ室,47…吸気カムシャフト,48…排気カムシャフト,51…カムギヤ列,55…動力伝達装置,56…メインシャフト,60…吸気導入部材,66,67…インジェクタ,80,180,280,380,480,580…燃料ポンプ

Claims (8)

  1. 内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、
    それぞれ前記クランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いの前記シリンダボアの軸線が前記クランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びる第1および第2のシリンダブロックと、
    前記第1のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、前記第2のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、
    前記第1のシリンダブロックおよび前記第1のシリンダヘッドと、前記第2のシリンダブロックおよび前記第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、前記ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、
    前記吸気導入部材に設けられて前記吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、
    前記燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、
    前記第1および第2のシリンダブロックが左右方向のいずれかにオフセットして設けられており、
    前記燃料ポンプが、前記シリンダブロックおよび前記シリンダヘッドの左右側面のうちオフセットした方向と反対側の側面に配置されていることを特徴とするV型内燃機関の燃料ポンプ。
  2. 前記第1および第2のシリンダヘッドのそれぞれの内部に回転自在に設けられた第1および第2のカムシャフトと、
    前記クランクシャフトの回転を前記第1および第2のカムシャフトに伝達するカムギヤ列とを有し、
    前記燃料ポンプが、前記カムギヤ列を構成するギヤにより駆動されることを特徴とする請求項1に記載のV型内燃機関の燃料ポンプ。
  3. 前記第1および第2のシリンダヘッドの少なくともいずれか一方の側方を覆って設けられた車体フレームと、
    前記第1および第2のシリンダヘッドのそれぞれの内部に回転自在に設けられた第1および第2のカムシャフトとを有し、
    前記燃料ポンプが、前記車体フレームにより覆われているシリンダヘッドに設けられたカムシャフトの端部に設けられ、当該カムシャフトにより駆動されることを特徴とする請求項1のV型内燃機関の燃料ポンプ。
  4. 内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、
    それぞれ前記クランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いの前記シリンダボアの軸線が前記クランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びて設けられた第1および第2のシリンダブロックと、
    前記第1のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、前記第2のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、
    前記第1のシリンダブロックおよび前記第1のシリンダヘッドと、前記第2のシリンダブロックおよび前記第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、前記ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、
    前記吸気導入部材に設けられて前記吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、
    前記燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、
    前記燃料ポンプが、前記第1のシリンダブロックおよび前記第1のシリンダヘッドと、前記第2のシリンダブロックおよび前記第2のシリンダヘッドとの間であって、前記吸気導入部材の下方に設けられていることを特徴とするV型内燃機関の燃料ポンプ。
  5. 前記第1および第2のシリンダヘッドのそれぞれの内部に回転自在に設けられた第1および第2のカムシャフトと、
    前記クランクシャフトの回転を減速して前記第1および第2のカムシャフトに伝達するカムギヤ列とを有し、
    前記燃料ポンプが、前記カムギヤ列を構成するギヤにより駆動されることを特徴とする請求項4に記載のV型内燃機関の燃料ポンプ。
  6. 内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、
    それぞれ前記クランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いの前記シリンダボアの軸線が前記クランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びて設けられ、前方に配置された第1のシリンダブロックおよび後方に配置された第2のシリンダブロックと、
    前記第1のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、前記第2のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、
    前記第1のシリンダブロックおよび前記第1のシリンダヘッドと、前記第2のシリンダブロックおよび前記第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、前記ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、
    前記吸気導入部材に設けられて前記吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、
    前記燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、
    前記燃料ポンプが、前記第1のシリンダブロックおよび前記第1のシリンダヘッドの後壁面の下方であって、前記クランクシャフトの前方に設けられていることを特徴とするV型内燃機関の燃料ポンプ。
  7. 前記クランクシャフトおよび前記燃料ポンプの間に設けられ、前記クランクシャフトにより回転駆動されるバランサシャフトを有し、
    前記燃料ポンプが、前記バランサシャフトにより駆動されることを特徴とする請求項6に記載のV型内燃機関の燃料ポンプ。
  8. 内部に、左右方向に延びるクランクシャフトが回転自在に収容されるクランク室が形成されたクランクケースと、
    それぞれ前記クランクケースの上部に結合されて内部にピストンが挿入配設される円筒状のシリンダボアが形成され、互いの前記シリンダボアの軸線が前記クランクシャフトを基点にして側面視V字を形成するように延びて設けられ、前方に配置された第1のシリンダブロックおよび後方に配置された第2のシリンダブロックと、
    前記第1のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第1シリンダヘッド、および、前記第2のシリンダブロックの前記シリンダボアを覆って上部に結合された第2シリンダヘッドと、
    前記クランクケースの後方に設けられ、内部に前記クランクシャフトの回転を車輪に伝達するための動力伝達装置が設けられた変速機ケースと、
    前記第1のシリンダブロックおよび前記第1のシリンダヘッドと、前記第2のシリンダブロックおよび前記第2のシリンダヘッドとの間に設けられ、前記ピストンの上面に囲まれて形成される燃焼室に吸気を導入するための吸気導入部材と、
    前記吸気導入部材に設けられて前記吸気導入部材の内部に燃料を噴射する燃料噴射装置とを有して構成されるV型内燃機関において、
    前記燃料噴射装置に燃料を供給する機械駆動式の燃料ポンプであって、
    前記燃料ポンプが、前記第2のシリンダブロックおよび前記第2のシリンダヘッドの後壁面の後方であって、前記変速機ケースの上方に設けられていることを特徴とするV型内燃機関の燃料ポンプ。
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