JP2007269050A - 能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置 - Google Patents

能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007269050A
JP2007269050A JP2006093884A JP2006093884A JP2007269050A JP 2007269050 A JP2007269050 A JP 2007269050A JP 2006093884 A JP2006093884 A JP 2006093884A JP 2006093884 A JP2006093884 A JP 2006093884A JP 2007269050 A JP2007269050 A JP 2007269050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
control device
filter coefficient
active
adaptive filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006093884A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4369932B2 (ja
Inventor
Kosuke Sakamoto
浩介 坂本
Toshiro Inoue
敏郎 井上
Akira Takahashi
高橋  彰
Yasumune Kobayashi
康統 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2006093884A priority Critical patent/JP4369932B2/ja
Publication of JP2007269050A publication Critical patent/JP2007269050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4369932B2 publication Critical patent/JP4369932B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

【課題】車両の加速操作走行時に車内エンジン音のスポーティ感を損うことのない能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置を提供する。
【解決手段】能動型騒音制御装置10は、エンジン28から発生する騒音Nzを打ち消す制御音Csを演算し、制御音Csを発生させる制御信号yを生成する制御信号生成手段26と、車両30の加速状態を示すエンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafを検出する周波数変化量演算器70と、変化量Δafに応じて適応フィルタ係数Wを設定することで制御信号yの振幅を調整するリミッタ回路210と、振幅が調整された制御信号yに基づき制御音Csを出力するスピーカ16と、を備える。これにより、制御音Csを示す制御信号yの振幅を、車両30の加速状態を示す変化量Δafに応じて調整することができ、車両30の加速状態に応じて騒音Nzの大きさを制御可能となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、騒音源から発生する騒音を能動的に制御する能動型騒音制御装置、及び、振動源から発生する振動の伝達を能動的に制御する能動型振動伝達制御装置に関する。
近時、車両の車室内で聞こえるエンジン音を、スピーカから出力される制御音で制御し、乗員の耳位置でエンジン音を低減する能動型騒音制御装置が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
また、エンジンが発生する振動を検出し、車室内への前記振動の伝達を低減する能動型振動伝達制御装置が提案されている(特許文献3)。
特開2000−99037号公報 特開2004−361721号公報 特開平5−99262号公報
上記の能動型騒音制御装置では、エンジンパルスに同期した制御音(打消音)を車室内のスピーカから出力することでエンジン音を低減し、車室内を静粛にするようにしている。上記の能動型振動伝達制御装置では、車体フレーム上に、自己伸縮型のエンジンマウントを介してエンジンが支持され、エンジン回転数センサで検出したエンジン回転数に基づきエンジンマウントを伸縮させてエンジンから発生する振動を吸収することで、エンジンから車体フレームに伝わる振動を低減し、乗り心地を高めつつ車室内を静粛にするようにしている。
これら従来の能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置は、車両の速度を自動的に一定に保持するクルーズ走行やアイドル状態の場合等、運転手が車両の加速を要求しない場合には非常に有効である。しかし、スポーツ走行時等、運転手が運転を楽しみながら車両の加速操作を行う場合、必ずしもエンジン音の低減は望まれないことがある。従来の能動型騒音制御装置や能動型振動伝達制御装置では、このような場合でもエンジン音を一律に低減するため、スポーティ感を損う可能性がある。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、車両の加速操作走行時に車内エンジン音のスポーティ感を損うことのない能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置の提供を目的とする。
この項では、理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。この項に記載した内容はその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
この発明の能動型騒音制御装置(10、10a、10b、10c、10d、10e)は、騒音源(28)から発生する騒音(Nz)を能動的に制御するものであって、前記騒音を打ち消す制御音(Cs)を演算し、この制御音を発生させる制御信号(y)を生成する制御信号生成手段(26)と、車両(30)の加速状態を示す加速情報(Δaf、Δav)を検出する加速情報検出手段(70、76、82)と、前記加速情報に応じて前記制御信号(y)の振幅を調整する振幅調整手段(210、215、216、217)と、振幅が調整された前記制御信号(y)に基づき前記制御音(Cs)を出力する制御音出力手段(16)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、騒音を打ち消す制御音を示す制御信号の振幅を、車両の加速状態を示す加速情報に応じて調整することができる。このため、車両の加速状態に応じて騒音の大きさを制御することが可能となる。結果として、車両の加速操作走行時に、車内エンジン音のスポーティ感を損うことがない。
ここで、前記制御信号生成手段(26)は、前記騒音(Nz)の周波数から調波の基準信号(Bs)を出力する基準信号生成器(12)と、所定の適応フィルタ係数(W)を用いて前記基準信号(Bs)を補正して前記制御信号(y)を生成する適応フィルタ(14)と、を備え、前記能動型騒音制御装置(10、10a、10b)は、さらに、前記騒音(Nz)と前記制御音(Cs)との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号(e)を生成する誤差信号生成手段(18)と、前記制御音出力手段(16)から前記誤差信号生成手段(18)までの伝達関数(H)と前記基準信号(Bs)とに基づいて参照信号(C)を生成する参照信号生成手段(20)と、前記誤差信号(e)及び前記参照信号(C)に基づいて前記適応フィルタ係数(W)を更新するフィルタ係数更新手段(22)と、を備え、前記振幅調整手段は、前記適応フィルタ係数(W)の振幅の制限値(AMPlimit)を前記加速情報(Δaf、Δav)に応じて設定し、この制限値に基づいて前記適応フィルタ係数(W)を調整するフィルタ係数調整手段(210)を備えることが好ましい。
これにより、制御信号(y)の振幅の調整を適応フィルタ係数(W)の調整により行うことができる。適応フィルタ係数(W)の値は、誤差信号(e)の値が直接反映されるものであることから、加速情報(Δaf、Δav)に応じて適応フィルタ係数(W)を調整することにより誤差信号(e)が大きくなった場合でも、誤差信号(e)が大きい状態を保つように適応フィルタ係数(W)を設定することが可能となる。従って、制御信号(y)の振幅を迅速に調整できる。
前記加速情報としては、エンジンの単位時間当たりの回転周波数(Δaf)、前記車両の加速度(Δav)、前記エンジンのインテークマニホールド内圧力、前記車両にかかる荷重等の情報を用いることができる。
この発明の能動型振動伝達制御装置(10A)は、振動源(28)から発生する振動の伝達を能動的に制御するものであって、前記振動の伝達を低減する第2振動を演算し、この第2振動を発生させる制御信号(y)を生成する制御信号生成手段(26)と、車両(30)の加速状態を示す加速情報(Δaf、Δav)を検出する加速情報検出手段(70、76、82)と、前記加速情報に応じて前記制御信号(y)の振幅を調整する振幅調整手段(210)と、振幅が調整された前記制御信号(y)に基づき前記第2振動を生成する第2振動生成手段(60)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、振動の伝達を低減する第2振動を示す制御信号の振幅を、車両の加速状態を示す加速情報に応じて調整することができる。このため、車両の加速状態に応じて振動の伝達の度合いを制御することが可能となる。結果として、車両の加速操作走行時に、車内振動及び車内エンジン音のスポーティ感を損うことがない。
ここで、前記制御信号生成手段(26)は、前記振動の周波数から調波の基準信号(Bs)を出力する基準信号生成器(12)と、所定の適応フィルタ係数(W)を用いて前記基準信号(Bs)を補正して前記制御信号(y)を生成する適応フィルタ(14)と、を備え、前記能動型振動伝達制御装置(10A)は、さらに、前記振動と前記第2振動との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号(e’)を生成する誤差信号生成手段(62)と、前記第2振動生成手段から前記誤差信号生成手段までの伝達関数(H’)と前記基準信号(Bs)とに基づいて参照信号(C)を生成する参照信号生成手段(20)と、前記誤差信号(e’)及び前記参照信号(C)とに基づいて前記適応フィルタ係数(W)を更新するフィルタ係数更新手段(22)と、を備え、前記振幅調整手段は、前記適応フィルタ係数(W)の振幅の制限値(AMPlimit)を前記加速情報(Δaf、Δav)に応じて設定し、この制限値に基づいて前記適応フィルタ係数(W)を調整するフィルタ係数調整手段(210)を備えることが好ましい。
これにより、制御信号(y)の振幅の調整を適応フィルタ係数(W)の調整により行うことができる。適応フィルタ係数(W)の値は、誤差信号(e’)の値が直接反映されるものであることから、加速情報(Δaf、Δav)に応じて適応フィルタ係数(W)を調整することにより誤差信号(e’)が大きくなった場合でも、誤差信号(e’)が大きい状態を保つように適応フィルタ係数(W)を設定することが可能となる。従って、制御信号(y)の振幅を迅速に調整できる。
前記加速情報としては、エンジンの単位時間当たりの回転周波数(Δaf)、前記車両の加速度(Δav)、前記エンジンのインテークマニホールド内圧力、前記車両にかかる荷重等の情報を用いることができる。
前記振動源がエンジンである場合、前記第2振動生成手段としては、例えば、自己伸縮型のエンジンマウントを用いることができる。
この発明に係る能動型騒音制御装置によれば、騒音を打ち消す制御音を示す制御信号の振幅を、車両の加速状態を示す加速情報に応じて調整することができる。このため、車両の加速状態に応じて騒音の大きさを制御することが可能となる。結果として、車両の加速操作走行時に、車内エンジン音のスポーティ感を損うことがない。
また、この発明に係る能動型振動伝達制御装置によれば、振動の伝達を低減する第2振動を示す制御信号の振幅を、車両の加速状態を示す加速情報に応じて調整することができる。このため、車両の加速状態に応じて振動の伝達の度合いを制御することが可能となる。結果として、車両の加速操作走行時に、車内振動及び車内エンジン音のスポーティ感を損うことがない。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
A.第1実施形態
[1.騒音制御の仕組みの概要]
図1及び図2は、この発明の第1実施形態に係る能動型騒音制御装置10を搭載した車両30の構成を概略的に示すブロック図であり、図3は、能動型騒音制御装置10を詳細に示すブロック図である。第1実施形態に係る能動型騒音制御装置10は、基本的には、マイクロコンピュータ(制御手段)1により構成されている。
能動型騒音制御装置10は、騒音源であるエンジン28から発生する騒音Nzを、所定の位置、例えば、乗員の耳位置において低減するものである。騒音Nzを低減する仕組みの概要は、以下の(a)〜(c)のようなものである。
(a)エンジン28の出力軸の回転を検出するホール素子等のセンサから得られるエンジンパルスEpの周波数(エンジン回転周波数f)を周波数検出器32で検出する。
(b)制御信号生成手段26において、騒音Nzを打ち消す制御音Csを発生させる制御信号yを、エンジン回転周波数fに基づいて生成する。制御信号yを生成する際、適応フィルタ係数W(W1)を用いた適応フィルタ処理(適応更新処理)を行う。
適応フィルタ係数W(W1)は、フィルタ係数更新手段19で更新された適応フィルタ係数W(W2)に対し、リミッタ回路210によりリミット処理を行うことで得られる。フィルタ係数更新手段19における適応フィルタ係数W(W2)の更新は、制御信号生成手段26からの基準信号Bs、マイクロフォン18(誤差信号生成手段)からの誤差信号e、及び周波数検出器32からのエンジン回転周波数fに基づいて行なわれる。リミッタ回路210におけるリミット処理は、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて、適応フィルタ係数W(W2)の振幅の制限値AMPlimitを設定し、この制限値AMPlimitに基づいて適応フィルタ係数W(W2)を調整するものである。変化量Δafは、周波数変化量演算器70で演算される。
(c)スピーカ16(制御音出力手段)において、制御信号yに基づく制御音Csを出力し、この制御音Csにより騒音Nzを低減する。
[2.能動型騒音制御装置10、スピーカ16及びマイクロフォン18の配置について]
図2に模式的に示すように、実際上、能動型騒音制御装置10は、ダッシュボード下に配置固定されており、ボンネット下のシャーシ上にマウントされたエンジン28の出力軸の回転を検出する回転センサからのエンジンパルスEpと、運転席上のルーフライニングに固定されたマイクロフォン18からの誤差信号eとが入力されて、運転席の座席下に配置したスピーカ16から制御音Csが出力される構成とされている。なお、この実施形態では、理解の容易化のために、運転席のみの騒音制御について説明するが、助手席、後席等他の席においても同様に適用することができる。
[3.エンジン回転周波数fの検出(周波数検出器32)について]
周波数検出器32は、エンジンパルスEpの周波数よりも非常に高いサンプリング周波数でエンジンパルスEpを監視する。これにより、エンジンパルスEpの極性が変化するタイミングを検出し、極性変化点の時間間隔を計測することでエンジンパルスEpの周波数を検出する。周波数検出器32は、この検出されたエンジンパルスEpの周波数をエンジン回転周波数fとして出力する。
[4.制御信号yの生成(制御信号生成手段26)について]
図3に示すように、制御信号生成手段26は、基準信号Bs(Bsa、Bsb)を生成する基準信号生成器12と、基準信号Bsにフィルタ処理を施して制御信号y(ya、yb)を生成する適応フィルタ14とを備える。
(1)基準信号Bsの生成(基準信号生成器12)について
基準信号生成器12は、エンジン回転周波数fから調波の基準信号を生成するものであり、余弦波生成器34と正弦波生成器36とから構成される。余弦波生成器34により、エンジン回転周波数fから調波の基準信号である余弦波cos(2πft)が生成される。正弦波生成器36により、エンジン回転周波数fの調波の基準信号である正弦波sin(2πft)が生成される。余弦波cos(2πft)は、基準信号Bsの余弦成分である余弦基準信号Bsaであり、正弦波sin(2πft)は、基準信号Bsの正弦成分である正弦基準信号Bsbである。
(2)制御信号yの生成(適応フィルタ14)について
適応フィルタ14は、基準信号Bs(Bsa、Bsb)が入力されて、騒音Nzを打ち消す制御音Csを発生させる制御信号yを出力するものであり、余弦基準信号Bsa{余弦波cos(2πft)}が入力される第1適応フィルタ14Aと、正弦基準信号Bsb{正弦波sin(2πft)}が入力される第2適応フィルタ14Bとから構成されている。
第1適応フィルタ14A及び第2適応フィルタ14Bは、適応フィルタ係数W(Wx、Wy)に基づき、騒音Nzの周波数に対応させたノッチ周波数の信号のみを通過させる。適応フィルタ係数Wは、フィルタ係数更新手段19により更新され、リミッタ回路210によりリミット処理される。
なお、以下では、リミッタ回路210におけるリミット処理前の適応フィルタ係数W(Wx、Wy)を適応フィルタ係数W2(Wx2、Wy2)と呼び、リミット処理後の適応フィルタ係数W(Wx、Wy)を適応フィルタ係数W1(Wx1、Wy1)と呼ぶ。
第1適応フィルタ14Aから出力される制御信号yaと、第2適応フィルタ14Bから出力される制御信号ybとを加算器38で加算することで、任意の位相と振幅を有する制御信号yが生成される。
具体的には、制御信号yは、次の式により求められる。
y=Wx1(n+1)×cos{2πft(n)}+Wy1(n+1)×sin{2πft(n)}
[5.適応フィルタ係数Wの更新(フィルタ係数更新手段19及びマイクロフォン18)について]
フィルタ係数更新手段19による適応フィルタ係数W(W2)の更新は、制御信号生成手段26からの基準信号Bs(Bsa、Bsb)、マイクロフォン18(誤差信号生成手段)からの誤差信号e、及び周波数検出器32からのエンジン回転周波数fに基づいて行なわれる。フィルタ係数更新手段19は、参照信号C(Cx、Cy)を生成する参照信号生成回路20と、適応フィルタ係数W2を更新するフィルタ係数更新回路(LMSアルゴリズム演算器)22とを備える。
(1)参照信号Cの生成(参照信号生成回路20)
制御信号生成手段26からの基準信号Bs(Bsa、Bsb)は、参照信号生成回路20において参照信号C(Cx、Cy)の生成に用いられる。参照信号生成回路20は、スピーカ16の位置からマイクロフォン18の位置までの音場の電気音響伝達特性である伝達関数Hを有し基準信号Bsが入力されて参照信号Cを出力するものであり、4つの補正フィルタ41〜44と、加算器46、48とから構成されている。
補正フィルタ41、43は、スピーカ16の位置からマイクロフォン18の位置を含む音場の伝達関数Hの実数部の特性ReH(f)を有し、補正フィルタ42、44は、伝達関数Hの虚数部の特性ImH(f)を有する。
なお、請求項及びここまでの説明では、伝達関数Hとして、車室におけるスピーカ16の位置からマイクロフォン18の位置までの信号の伝達関数としているが、実際の伝達関数Hの測定は、例えばフーリエ変換装置からなる信号伝達特性測定装置を、能動型騒音制御装置10を構成するデジタル/アナログ変換器(D/A変換器)211の入力側(制御信号生成手段26の出力側)と、アナログ/デジタル変換器(A/D変換器)203の出力側(フィルタ係数更新手段19の入力側)間に接続して、この信号伝達特性測定装置により、信号の伝達関数Hが、マイクロコンピュータ1がD/A変換器211の入力側に出力する制御信号yと、マイクロフォン18からA/D変換器203を通じてマイクロコンピュータ1へ入力される誤差信号eとに基づいて測定される。
ゆえに、伝達関数Hの測定方法によって、車室におけるスピーカ16とマイクロフォン18との間の信号の伝達関数Hには、マイクロコンピュータ1の前記出力と前記入力との間に挿入されたアナログ電子回路、例えば、スピーカ16、マイクロフォン18、D/A変換器211、ローパスフィルタ(LPF)212、増幅器213、増幅器201、バンドパスフィルタ(BPF)202、A/D変換器203による伝達特性も含まれることになる。
言い換えれば、伝達関数Hの測定方法によっては、車室におけるスピーカ16とマイクロフォン18との間の信号の伝達関数Hは、制御信号生成手段26の出力からフィルタ係数更新手段19の入力までの信号伝達特性となる。
また、実数部の特性ReH(f)と虚数部の特性ImH(f)は、それぞれエンジン回転周波数fに依存して値が変化する。
加算器46から余弦波cos(2πft)に係る参照信号(補正値)Cxがフィルタ係数更新回路22の余弦波フィルタ係数更新回路22Aに出力され、加算器48から正弦波sin(2πft)に係る参照信号(補正値)Cyがフィルタ係数更新回路22の正弦波フィルタ係数更新回路22Bに出力される。
参照信号Cx、Cyは、参照信号生成回路20の回路接続を参照すれば、以下の式で得られることが分かる。
Cx=cos(2πft)・ReH(f)−sin(2πft)・ImH(f)
Cy=cos(2πft)・ImH(f)+sin(2πft)・ReH(f)
なお、参照信号Cx、Cyの両方又はいずれかを示す場合には、参照信号Cという。
(2)誤差信号eの生成(マイクロフォン18)
誤差信号eは、騒音Nzと制御音Csとの誤差を示すものである。誤差信号eは、制御音Csにより騒音Nzを打ち消した後の車室内の残留騒音をマイクロフォン18により検出し、この残留騒音をマイクロフォン18によりアナログ出力に変換し、このアナログ出力を増幅器201、BPF202及びA/D変換器203を介することで生成される。生成された誤差信号eはフィルタ係数更新手段19のフィルタ係数更新回路22に出力される。
(3)適応フィルタ係数W(W2)の更新
適応フィルタ係数W2(Wx2、Wy2)の更新は、参照信号C(Cx、Cy)及び誤差信号eに基づき、フィルタ係数更新回路22において行なわれる。フィルタ係数更新回路22は、サンプリング周期の各時点nにおいて、誤差信号e(n)と参照信号C(n){Cx(n)、Cy(n)}とが供給され、適応フィルタ14に用いる適応フィルタ係数W2(n+1){Wx2(n+1)、Wy2(n+1)}を更新する。
なお、上述の通り、リミット処理前の適応フィルタ係数W(Wx、Wy)を適応フィルタ係数W2(Wx2、Wy2)と呼び、リミット処理後の適応フィルタ係数W(Wx、Wy)を適応フィルタ係数W1(Wx1、Wy1)と呼ぶ。
適応フィルタ係数W2を更新するため、余弦波フィルタ係数更新回路22Aは、更新した適応フィルタ係数Wx2(n+1)を第1適応フィルタ14Aの新たな適応フィルタ係数W2(n)=Wx2(n)として設定する(n←n+1)。正弦波フィルタ係数更新回路22Bは、更新した適応フィルタ係数Wy2(n+1)を第2適応フィルタ14Bの新たな適応フィルタ係数W2(n)=Wy2(n)として設定する(n←n+1)。
余弦波フィルタ係数更新回路22A及び正弦波フィルタ係数更新回路22Bは、誤差信号e(n)と参照信号C(n)とが入力されて、誤差信号e(n)が最小となるように時点n毎に適応フィルタ係数W2(n)を逐次更新する。ここで、W2(n+1)=W2(n)+ΔW2であり、ΔW2=−μ・e(n)・C(n)は更新量であって誤差信号e(n)と参照信号C(n)とに基づき誤差信号e(n)の2乗が最小値となるような適応アルゴリズム(LMSアルゴリズム)により算出される。μは定数である。
(4)適応フィルタ係数W(W2)に対するリミット処理(リミッタ回路210)
リミット処理は、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて、適応フィルタ係数W2の振幅の制限値AMPlimit[dBV](0dBV=1V)を設定し、この制限値AMPlimitに基づいて適応フィルタ係数W2の振幅を制限して適応フィルタ係数W1を生成するものであり、フィルタ係数更新回路22のリミッタ回路210で行なわれる。
図4には、リミット処理のフローが示されている。ステップS1において、リミッタ回路210は、適応フィルタ係数W2(Wx2、Wy2)の振幅AMPを算出する。振幅AMPの算出は、次の式で行われる。
AMP=√{Wx2(n+1)2+Wy2(n+1)2
ステップS2において、リミッタ回路210は、振幅AMPが制限値AMPlimit以下であるかどうかを判定する。振幅AMPが制限値AMPlimit以下である場合、ステップS3に進み、適応フィルタ係数W2(n+1){Wx2(n+1)、Wy2(n+1)}をそのまま適応フィルタ係数W1(n+1){Wx1(n+1)、Wy1(n+1)}とする。振幅AMPが制限値AMPlimitを越える場合、ステップS4において、適応フィルタ係数W2(n+1){Wx2(n+1)、Wy2(n+1)}に制限値AMPlimit/振幅AMPを乗算して適応フィルタ係数W1(n+1){Wx1(n+1)、Wy1(n+1)}とする。
制限値AMPlimitは、周波数変化量演算器70からエンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δaf[Hz/sec]に応じてリミッタ回路210により設定される。すなわち、リミッタ回路210は、図5に示すように制限値AMPlimitを設定する。
図5に示す振幅制限値72at、72mtのように、リミット処理では、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて適応フィルタ係数Wの振幅の制限値AMPlimitを変化させる。
変化量Δafは、周波数変化量演算器70により算出される。周波数変化量演算器70は、周波数検出器32で順次検出されるエンジンパルスEp(図6)における前後のパルスの周波数f1(1つ前の周波数)及び周波数f2(今回の周波数)の差Δf(Δf=f2−f1)を採り、この差Δfに今回の周波数f2を乗算することでエンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafを求める。Δaf=Δf×f2[Hz/sec]であり、Δafはエンジン回転周波数fの加速度である。
この変化量Δafは、図7、図8に示すように変速機が何速に入っているかにより異なる値となることが分かっている。ローギア側では変化量Δafが大きく、ハイギア側では変化量Δafが小さい。
この発明が解決しようとする課題として上述したように、車両の速度を自動的に一定に保持するクルーズ走行時や減速時においては、エンジン音が小さくなることが好ましい一方で、スポーツ走行時等、運転手が運転を楽しみながら車両の加速を要求する場合、必ずしもエンジン音の低減が望まれないことがある。この場合、ハイギア側に比較してローギア側では変化量Δafに対してエンジン音の音量が大きくなることが好ましい。また、1速全開加速に対応する変化量Δafを上回る空ぶかし時あるいはキックダウン時には、不快音とならないようにエンジン音を低減させることが好ましい。
図5の振幅制限値72at、72mtは、このような考察に基づいて、リミッタ回路210に設定される重み付けの振幅制限値を示している。
自動変速機を備えるオートマチックトランスミッション車両(AT車両)に適用される重み付けの振幅制限値72atと、手動変速機を備えるマニュアルトランスミッション車両(MT車両)に適用される重み付けの振幅制限値72mt1,72mt2とを異なる特性としている。
AT車両に適用される重み付けの振幅制限値72atでは、1速全開周波数変化量X2(図7参照)において制限値AMPlimitを最小(例えば−15[dBV])とし、1速全開周波数変化量X2より変化量Δafが小さくなるに従い4速全開周波数変化量X0(図7参照)まで徐々に制限値AMPlimitが大きくなるようにしている。すなわち、ローギア側での加速時には大きなエンジン音が聞こえ、ハイギア側での加速時には小さなエンジン音が聞こえるようにしている。また、クルーズ走行時、減速時といったエンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafがゼロ近傍にある場合、制限値AMPlimitを最大(例えば、0[dBV])とし、エンジン音がほとんど聞こえなくなるようにしている。さらに、1速全開周波数変化量X2を上回る変化量Δafとなる空ぶかし領域(キックダウン時も含む)では、不快音を発生しないように急激に制限値AMPlimitが大きくなる特性としている。
その一方、MT車両に適用される重み付けの振幅制限値72mt1、72mt2では、1速全開周波数変化量X3(図8参照)において制限値AMPlimitを最小(例えば−15[dBV])とし、1速全開周波数変化量X3より変化量Δafが小さくなるに従い4速全開周波数変化量X1(図8参照)まで徐々に制限値AMPlimitが大きくなるようにしている。AT車両と同様に、ローギア側での加速時には大きなエンジン音が聞こえ、ハイギア側での加速時には小さなエンジン音が聞こえるようにしている。また、クルーズ走行時、減速時には、制限値AMPlimitを最大(例えば、0[dBV])とし、エンジン音がほとんど聞こえなくなるようにしている。さらに1速全開周波数変化量X3を上回る空ぶかし領域(キックダウン時も含む)では、不快音を発生しないように急激に制限値AMPlimitが大きくなる重み付けの振幅制限値72mt1とするか、制限値Amが変化しない重み付けの振幅制限値72mt2を選択可能としている。通常、重み付けの振幅制限値72mt1が選択される。
図3に示すように、リミット処理後の適応フィルタ係数W1(Wx1、Wy1)は、適応フィルタ14(第1適応フィルタ14A、第2適応フィルタ14B)に出力される。
図9A〜図9Cには、リミット処理を行わない場合の騒音Nz1、制御音Cs1及びこれらの合成音Ss1が簡略的に示されており、図10A〜図10Cには、リミット処理を行った場合の騒音Nz2、制御音Cs2及びこれらの合成音Ss2が簡略的に示されている。
図9A〜図9Cからわかるように、リミット処理を行わない場合、騒音Nz1と制御音Cs1はいずれも振幅Aとなる。このため、騒音Nz1及び制御音Cs1の合成音Ss1は振幅が0となる。この場合、マイクロフォン18の位置においてエンジン音は聞こえなくなる。
これに対し、図10A〜図10Cからわかるように、リミット処理を行った場合、騒音Nz2は振幅A、制御音Cs2は振幅Amとなる。このため、騒音Nz2及び制御音Cs2の合成音Ss2は振幅Ar(Ar=A−Am)となる。この場合、マイクロフォン18では合成音Ss2(振幅Ar)に対応するエンジン音が聞こえる。
図11は、リミット処理を行った結果、マイクロフォン18の位置において聞こえる騒音Nzの音圧レベル[dBA]を、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて示している。音圧レベル特性82atは、AT車両に適用され、音圧レベル特性82mtは、MT車両に適用される。図11の音圧レベル特性82at、82mtは、図5の振幅制限値72at、72mtをY軸方向に反転させたようになっている。
[6.騒音制御の具体的なフロー]
図12には、能動型騒音制御装置10による騒音制御の具体的なフローが示されている。
ステップS11において、マイクロフォン18により誤差信号eを生成する。ステップS12において、周波数検出器32によりエンジン回転周波数fを検出する。ステップS13において、制御信号生成手段26によりエンジン回転周波数fに応じた基準信号Bsを生成する。ステップS14において、フィルタ係数更新手段19の参照信号生成回路20により参照信号Cを生成する。参照信号生成回路20は、伝達関数Hを有し、基準信号Bsの入力に対応して参照信号Cを生成する。ステップS15において、フィルタ係数更新回路22により適応フィルタ係数W2を更新する。ステップS16において、リミッタ回路210により適応フィルタ係数W2に対するリミット処理を行って適応フィルタ係数W1を生成する。ステップS17において、適応フィルタ14により制御音Csを算出し、この制御音Csを発生させる制御信号yを生成する。ステップS18において、D/A変換器211、LPF212及び増幅器213を介して制御信号yをスピーカ16に供給し、制御信号yに対応する制御音Scをスピーカ16から出力する。
[7.第1実施形態における効果]
以上説明したように、第1実施形態によれば、能動型騒音制御装置10は、エンジン28から発生する騒音Nzを打ち消す制御音Csを演算し、この制御音Csを発生させる制御信号yを生成する制御信号生成手段26と、車両30の加速状態を示すエンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafを検出する周波数変化量演算器70と、変化量Δafに応じて適応フィルタ係数Wに対するリミット処理を行うことで制御信号yの振幅を調整するリミッタ回路210と、振幅が調整された制御信号yに基づき制御音Csを出力するスピーカ16と、を備える。
このため、騒音Nzを打ち消す制御音Csを示す制御信号yの振幅を、車両30の加速状態を示す変化量Δafに応じて調整することができる。従って、車両30の加速状態に応じて騒音Nzの大きさを制御することが可能となる。結果として、車両の加速操作走行時に、車内エンジン音のスポーティ感を損うことがない。
ここで、制御信号生成手段26は、騒音Nzの周波数から調波の基準信号Bsを出力する基準信号生成器12と、所定の適応フィルタ係数Wを用いて基準信号Bsを補正して制御信号yを生成する適応フィルタ14と、を備え、能動型騒音制御装置10は、さらに、騒音Nzと制御音Csとの誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号eを生成するマイクロフォン18と、スピーカ16からマイクロフォン18までの伝達関数Hと基準信号Bsとに基づいて参照信号Cを生成する参照信号生成回路20と、誤差信号e及び参照信号Cに基づいて適応フィルタ係数Wを更新するフィルタ係数更新回路22と、適応フィルタ係数Wの振幅の制限値AMPlimitを、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて設定し、この制限値AMPlimitに基づいて適応フィルタ係数Wを調整するリミッタ回路210と、を備える。
このため、制御信号yの振幅の調整を適応フィルタ係数Wの調整により行うことができる。適応フィルタ係数Wの値は、誤差信号eの値が直接反映されるものであることから、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて適応フィルタ係数Wを調整することにより誤差信号eが大きくなった場合でも(図11参照)、誤差信号eが大きい状態を保つように適応フィルタ係数Wを設定することが可能となる。従って、制御信号yの振幅を迅速に調整できる。
B.第2実施形態
[1.騒音制御の仕組み(第1実施形態との相違)]
図13は、この発明の第2実施形態に係る能動型振動伝達制御装置10Aの構成を示すブロック図である。
この能動型振動伝達制御装置10Aは、制御音Csを発生させることで騒音を制御する代わりに、振動源から発生する振動の伝達を制御することで騒音を制御するものである。すなわち、能動型振動伝達制御装置10Aは、エンジン28と車体フレーム(図示せず)との連結部に設けられる自己伸縮型のエンジンマウント60を利用して、エンジン28から発生する振動の伝達を低減する。これにより、車内に発生する騒音Nzを制御することができる。
能動型振動伝達制御装置10Aによりエンジン28の振動を低減する仕組みの概要は、以下の(a)〜(c)のようなものである。
(a)エンジン28の出力軸の回転を検出するホール素子等のセンサから得られるエンジンパルスEpの周波数(エンジン回転周波数f)を周波数検出器32で検出する。
(b)制御信号生成手段26において、エンジン28からの振動の伝達を低減する第2振動をエンジンマウント60で発生させる制御信号yを、エンジン回転周波数fに基づいて生成する。制御信号yを生成する際、適応フィルタ係数W(W1)を用いたフィルタ処理(適応更新処理)を行う。
適応フィルタ係数W(W1)は、フィルタ係数更新手段19で更新された適応フィルタ係数W(W2)に対し、リミッタ回路210によりリミット処理を行うことで得られる。フィルタ係数更新手段19における適応フィルタ係数W(W2)の更新は、制御信号生成手段26からの基準信号Bs、振動センサ62からの誤差信号e’、及び周波数検出器32からのエンジン回転周波数fに基づいて行なわれる。リミッタ回路210におけるリミット処理は、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて、適応フィルタ係数W(W2)の振幅の制限値AMPlimitを設定し、この制限値AMPlimitに基づいて適応フィルタ係数W(W2)を調整するものである。変化量Δafは、周波数変化量演算器70で演算される。
(c)制御信号yに基づいてエンジンマウント60を伸縮させて第2振動を発生させ、エンジン28から車体フレームへの振動の伝達を低減させる。
能動型振動伝達制御装置10Aは、制御音Csを発生する代わりに、エンジンマウント60を伸縮させて第2振動を発生させる点で能動型騒音制御装置10と異なるが、制御信号yを生成する仕組みは能動型騒音制御装置10と同様である。言い換えると、能動型騒音制御装置10と能動型振動伝達制御装置10Aは処理する信号が若干異なるものの、能動型振動伝達制御装置10Aの構成は、図3に示す能動型騒音制御装置10の構成と同様である。すなわち、第2実施形態のエンジンマウント60は第1実施形態のスピーカ16に対応し、振動センサ62はマイクロフォン18に対応する。また、振動センサ62からの誤差信号e’は、エンジン28の振動とエンジンマウント60による第2振動との誤差を示すものであり、マイクロフォン18から出力される誤差信号eに対応する。さらに、エンジンマウント60から振動センサ62までの電気振動伝達特性である伝達関数H’は、電気音響伝達特性としての伝達関数Hに対応する。このため、能動型振動伝達制御装置10Aの詳細な説明は省略する。
[2.第2実施形態における効果]
以上説明したように、第2実施形態によれば、能動型振動伝達制御装置10Aは、エンジン28から発生する振動の伝達を低減する第2振動を演算し、この第2振動を発生させる制御信号yを生成する制御信号生成手段26と、車両30の加速状態を示すエンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafを検出する周波数変化量演算器70と、変化量Δafに応じて適応フィルタ係数Wに対するリミット処理を行うことで制御信号yの振幅を調整するリミッタ回路210と、振幅が調整された制御信号yに基づき第2振動を生成するエンジンマウント60と、を備える。
このため、エンジン28の振動の伝達を低減する第2振動を示す制御信号yの振幅を、変化量Δafに応じて調整することができる。従って、車両30の加速状態に応じてエンジン28の振動の伝達の度合いを制御することが可能となる。結果として、車両の加速操作走行時に、車内振動及び車内エンジン音のスポーティ感を損うことがない。
ここで、制御信号生成手段26は、エンジン28の振動の周波数から調波の基準信号Bsを出力する基準信号生成器12と、所定の適応フィルタ係数Wを用いて基準信号Bsを補正して制御信号yを生成する適応フィルタ14と、を備え、能動型振動伝達制御装置10Aは、さらに、振動と第2振動との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号e’を生成する振動センサ62と、エンジンマウント60から振動センサ62までの伝達関数H’と基準信号Bsとに基づいて参照信号Cを生成する参照信号生成回路20と、誤差信号e’及び参照信号Cに基づいて適応フィルタ係数Wを更新するフィルタ係数更新回路22と、適応フィルタ係数Wの振幅の制限値AMPlimitを、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて設定し、この制限値AMPlimitに基づいて適応フィルタ係数Wを調整するリミッタ回路210と、を備える。
このため、制御信号yの振幅の調整を適応フィルタ係数Wの調整により行うことができる。適応フィルタ係数Wの値は、誤差信号e’の値が直接反映されるものであることから、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafに応じて適応フィルタ係数Wを調整することにより誤差信号e’が大きくなった場合でも(図11参照)、誤差信号e’が大きい状態を保つように適応フィルタ係数Wを設定することが可能となる。従って、制御信号yの振幅を迅速に調整できる。
C.この発明の応用
この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す(1)〜(8)の構成を採ることができる。
(1)騒音源及び振動源
上記各実施形態では、騒音源又は振動源としてエンジン28を挙げたが、車両の加速状態に応じて騒音又は振動の発生状態が変化するものであれば、これに限られない。例えば、エンジン28に接続されたプロペラシャフトを騒音源又は振動源とすることも可能である。
(2)基準信号Bs
上記各実施形態では、エンジン回転周波数fに基づいて基準信号Bs(制御信号y)を生成したが、騒音Nzを打ち消す制御音Cs又はエンジン28の振動の伝達を低減する第2振動を生成できる指標であれば、これに限られない。例えば、車両30の速度、車両30のホイール回転周波数、エンジン28のインテークマニホールド内における圧力等の指標を用いることができる。
図14は、能動型騒音制御装置10の第1の変形例としての能動型騒音制御装置10aを示す。能動型騒音制御装置10aでは、速度計74により検出した車両30の速度vに基づいて制御信号yを生成し、加速度演算器82において速度vに基づいて加速度Δavを演算し、リミッタ回路210において加速度Δavに応じて適応フィルタ係数W(W2)に対するリミット処理を行う。
能動型振動伝達制御装置10Aにおいても、図14と同様の構成を採ることができる。
(3)制御音Cs及び第2振動の演算方法
上記各実施形態では、適応フィルタ14を用いた適応制御により制御音Cs又は第2振動を演算したが、制御音Cs又は第2振動を適切に演算できるものであれば、別の演算方法を用いることもできる。例えば、有限インパルス応答(finite impulse response: FIR)フィルタやPID(proportional-integral-derivative)制御を用いて制御音Csや第2振動を演算することも可能である。
(4)加速情報
上記各実施形態では、車両の加速状態に関する加速情報として、エンジン回転周波数fの単位時間当たりの変化量Δafを用いたが、車両の加速状態に関する情報であればこれに限られない。例えば、車両30の加速度、車両30のホイール回転周波数、エンジン28のインテークマニホールド内における圧力、車両30にかかる荷重等の情報を用いることができる。
図15は、能動型騒音制御装置10の第2の変形例としての能動型騒音制御装置10bを示す。能動型騒音制御装置10bでは、エンジン回転周波数fに基づいて制御信号yを生成し、加速度センサ76により検出した加速度Δavに基づいて適応フィルタ係数W(W2)に対するリミット処理を行う。
なお、図15の構成において、加速度センサ76を用いる代わりに、車両の現在位置を連続的に判定することで車両30の加速度Δavを算出することも可能である。車両の現在位置を連続的に判定するためには、車両30に、GPS(Global Positioning System)アンテナを有するカーナビゲーションシステムを設け、車両の現在位置座標を計算するためのGPS信号を、GPSアンテナを用いて取得し、このGPS信号を用いてカーナビゲーションシステムで車両の現在位置を算出し、この算出結果に基づき加速度Δavを求めることができる。
能動型振動伝達制御装置10Aにおいても、図15と同様の構成を採ることができる。
(5)振幅調整方法
上記各実施形態では、リミッタ回路210を用いて適応フィルタ係数W2の振幅の制限値AMPlimitを変更することで制御信号yの振幅を調整したが、加速情報に応じて制御信号yの振幅を調整するものであればこれに限られない。
例えば、図16に示す能動型騒音制御装置10cのように、制御信号生成手段26とD/A変換器211の間に増幅器215を設け、制御信号y(y1)に対する増幅器215のゲインを加速情報に応じて変化させ、ゲインを変化させた制御信号y(y2)に基づいて制御音Csを出力する構成も可能である。
或いは、図17に示す能動型騒音制御装置10dのように、制御信号生成手段26とD/A変換器211の間にリミッタ回路216を設け、制御信号y(y1)に対するリミット処理を加速情報に応じて行い、リミット処理後の制御信号y(y2)に基づいて制御音Csを出力する構成も可能である。
或いは、図18に示す能動型騒音制御装置10eのように、A/D変換器203とフィルタ係数更新手段19の間にリミッタ回路217を設け、誤差信号e(e1)に対するリミット処理を加速情報に応じて行い、リミット処理後の誤差信号(e2)に基づいて適応フィルタ係数Wを更新することで制御信号yの振幅を調整することもできる。
図16及び図17の構成では、騒音制御及び振動制御に求められる精度や、スピーカ16からマイクロフォン18までの伝達関数H或いはエンジンマウント60から振動センサ62までの伝達関数H’に応じて、適応フィルタ14を用いずに基準信号Bsをそのまま増幅器215やリミッタ回路216に出力する構成も可能である。
能動型振動伝達制御装置10Aにおいても、図16〜図18と同様の構成を採ることができる。
上記各実施形態では、マイクロコンピュータ1において、リミッタ回路210を適応フィルタ14やフィルタ係数更新手段19等の他の構成要素から独立させたが、リミッタ回路210を、例えば、適応フィルタ14又はフィルタ係数更新手段19に包含させることも可能である。
上記各実施形態では、リミット処理において振幅AMPが制限値AMPlimitを越える場合、適応フィルタ係数W2(n+1)に制限値AMPlimit/振幅AMPを乗算することで適応フィルタ係数W1(n+1)を算出したが(図4のステップS4参照)、別の方法でリミット処理を行うこともできる。例えば、図19に示すようなフローを用いてリミット処理を行うことができる。図19に示すフローでは、平方根の関数テーブル及び平方根の逆数の関数テーブルを用いることで演算処理を高速化することができる。
(6)制御音出力手段及び第2振動生成手段
第1実施形態では、制御音出力手段としてスピーカ16を用いたが、騒音を打ち消す制御音を出力可能なものであれば、これに限られない。例えば、楽器、音叉等の音出力手段を用いることも可能である。或いは、車両パネルに振動アクチュエータを付加し、音出力手段とすることもできる。同様に、第2実施形態では、第2振動生成手段としてエンジンマウント60を用いたが、振動源からの振動の伝達を低減する第2振動を発生可能なものであれば、これに限られない。例えば、車両30のボディや車体フレームに振動発生装置を設けてエンジン28からボディや車体フレームに伝わる振動の伝達を低減させるような構成も可能である。
第1実施形態では、スピーカ16を運転席の座席下に配置したが(図1及び図2参照)、制御音Csを発生させることが可能な位置であれば、これに限られない。同様に、第2実施形態では、エンジンマウント60をエンジン28の直下に配置したが(図13参照)、第2振動を発生させることが可能な位置であれば、これに限られない。
(7)誤差信号生成手段
第1実施形態では、誤差信号生成手段としてマイクロフォン18を用いたが、騒音と制御音の誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成するものであれば、これに限られない。同様に、第2実施形態では、誤差信号生成手段として振動センサ62を用いたが、振動源の振動とこの振動の伝達を低減する第2振動の誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成するものであれば、これに限られない。例えば、エンジン28の振動が伝達する車室内の部位にマイクロフォンを設け、エンジン28から生じる騒音をこのマイクロフォンで集音して誤差信号を生成する構成も可能である。また、振動センサ62としては、変位センサ、速度センサ、加速度センサ等のセンサを用いることができる。
第1実施形態では、マイクロフォン18を運転席上のルーフライニングに配置したが(図1及び図2参照)、騒音Nzと制御音Csとの誤差を適切に検出できる位置であれば、これに限られない。同様に、第2実施形態では、振動センサ62をエンジンマウント60の直下に配置したが(図13参照)、エンジン28の振動と第2振動の誤差を検出可能な位置であれば、これに限られない。
第1実施形態では、スピーカ16及びマイクロフォン18を1つずつ設ける構成としたが、スピーカ16及びマイクロフォン18を複数設ける構成も可能である。
第2実施形態では、2つの振動センサ62から能動型振動伝達制御装置10Aへの入力を1つにまとめ、能動型振動伝達制御装置10Aから2つのエンジンマウント60への出力を1つにまとめた構成とした。しかし、振動センサ62及びエンジンマウント60の組合せごとに制御してもよい。
(8)その他
上記各実施形態では、能動型騒音制御装置10及び能動型振動伝達制御装置10Aを車両30に用いたが、加速情報に応じて制御信号yの振幅を調整する効果がある移動体であれば、これに限られない。例えば、船、プレジャーボート、ヘリコプタ、飛行機等の移動体に用いることもできる。
上記各実施形態では、能動型騒音制御装置10及び能動型振動伝達制御装置10Aを個別に用いたが、能動型騒音制御装置10及び能動型振動伝達制御装置10Aを組み合わせて制御音Csの発生と振動の伝達の低減とを並行して行うこともできる。
図1は、この発明の第1実施形態に係る能動型騒音制御装置を搭載した車両のブロック図である。 図2は、前記車両の模式的平面図である。 図3は、前記能動型騒音制御装置のブロック図である。 図4は、前記能動型騒音制御装置における適応フィルタ係数に対するリミット処理を示すフローチャートである。 図5は、エンジン回転周波数の単位時間当たりの変化量に応じた重み付けの振幅制限値を示す図である。 図6は、エンジンパルスの波形図である。 図7は、AT車両の変速特性図である。 図8は、MT車両の変速特性図である。 図9は、リミット処理を行わない場合の騒音制御を簡略的に示した図である。 図10は、前記リミット処理を行った場合の騒音制御を簡略的に示した図である。 図11は、前記リミット処理を行った際の、エンジン回転周波数の単位時間当たりの変化量とマイクロフォンの位置における音圧レベルとの関係を示した図である。 図12は、前記能動型騒音制御装置による騒音制御のフローチャートである。 図13は、この発明の第2実施形態に係る能動型振動伝達制御装置を搭載した車両のブロック図である。 図14は、第1実施形態に係る能動型騒音制御装置の第1の変形例を示す図である。 図15は、第1実施形態に係る能動型騒音制御装置の第2の変形例を示す図である。 図16は、第1実施形態に係る能動型騒音制御装置の第3の変形例を示す図である。 図17は、第1実施形態に係る能動型騒音制御装置の第4の変形例を示す図である。 図18は、第1実施形態に係る能動型騒音制御装置の第5の変形例を示す図である。 図19は、前記能動型騒音制御装置における適応フィルタ係数に対する別のリミット処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10、10a、10b、10c、10d、10e…能動型騒音制御装置
10A…能動型振動伝達制御装置 12…基準信号生成器
14…適応フィルタ 16…スピーカ(制御音出力手段)
18…マイクロフォン(誤差信号生成手段) 19…フィルタ係数更新手段
20…参照信号生成回路(参照信号生成手段)
22…フィルタ係数更新回路(フィルタ係数更新手段)
26…制御信号生成手段 28…エンジン(騒音源、振動源)
30…車両
60…エンジンマウント(第2振動生成手段)
62…振動センサ(誤差信号生成手段)
70…周波数変化量演算器(加速情報検出手段)
76…加速度センサ(加速情報検出手段)
82…加速度演算器(加速情報検出手段)
210…リミッタ回路(振幅調整手段、フィルタ係数調整手段)
215…増幅器(振幅調整手段)
216、217…リミッタ回路(振幅調整手段)
AMP…適応フィルタ係数Wの振幅
AMPlimit…適応フィルタ係数Wの振幅の制限値
Bs、Bsa、Bsb…基準信号 Cs…制御音
C、Cx、Cy…参照信号 e、e’…誤差信号
H、H’…伝達関数 Nz…騒音
W、Wx、Wx1、Wx2、Wy、Wy1、Wy2…適応フィルタ係数
y、ya、yb…制御信号
Δaf…エンジン回転周波数の単位時間当たりの変化量(加速情報)
Δav…車両の加速度(加速情報)

Claims (12)

  1. 騒音源から発生する騒音を能動的に制御する能動型騒音制御装置であって、
    前記騒音を打ち消す制御音を演算し、この制御音を発生させる制御信号を生成する制御信号生成手段と、
    車両の加速状態を示す加速情報を検出する加速情報検出手段と、
    前記加速情報に応じて前記制御信号の振幅を調整する振幅調整手段と、
    振幅が調整された前記制御信号に基づき前記制御音を出力する制御音出力手段と、
    を備えることを特徴とする能動型騒音制御装置。
  2. 請求項1記載の能動型騒音制御装置において、
    前記制御信号生成手段は、前記騒音の周波数から調波の基準信号を出力する基準信号生成器と、所定の適応フィルタ係数を用いて前記基準信号を補正して前記制御信号を生成する適応フィルタと、を備え、
    前記能動型騒音制御装置は、さらに、前記騒音と前記制御音との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成する誤差信号生成手段と、前記制御音出力手段から前記誤差信号生成手段までの伝達関数と前記基準信号とに基づいて参照信号を生成する参照信号生成手段と、前記誤差信号及び前記参照信号に基づいて前記適応フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段と、を備え、
    前記振幅調整手段は、前記適応フィルタ係数の振幅の制限値を前記加速情報に応じて設定し、この制限値に基づいて前記適応フィルタ係数を調整するフィルタ係数調整手段を備える
    ことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の能動型騒音制御装置において、
    前記加速情報は、エンジンの単位時間当たりの回転周波数である
    ことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  4. 請求項1又は2記載の能動型騒音制御装置において、
    前記加速情報は、前記車両の加速度である
    ことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  5. 請求項1又は2記載の能動型騒音制御装置において、
    前記加速情報は、エンジンのインテークマニホールド内圧力である
    ことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の能動型騒音制御装置において、
    前記騒音源は、エンジンである
    ことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  7. 振動源から発生する振動の伝達を能動的に制御する能動型振動伝達制御装置であって、
    前記振動の伝達を低減する第2振動を演算し、この第2振動を発生させる制御信号を生成する制御信号生成手段と、
    車両の加速状態を示す加速情報を検出する加速情報検出手段と、
    前記加速情報に応じて前記制御信号の振幅を調整する振幅調整手段と、
    振幅が調整された前記制御信号に基づき前記第2振動を生成する第2振動生成手段と、
    を備えることを特徴とする能動型振動伝達制御装置。
  8. 請求項7記載の能動型振動伝達制御装置において、
    前記制御信号生成手段は、前記振動の周波数から調波の基準信号を出力する基準信号生成器と、所定の適応フィルタ係数を用いて前記基準信号を補正して前記制御信号を生成する適応フィルタと、を備え、
    前記能動型振動伝達制御装置は、さらに、前記振動と前記第2振動との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成する誤差信号生成手段と、前記第2振動生成手段から前記誤差信号生成手段までの伝達関数と前記基準信号とに基づいて参照信号を生成する参照信号生成手段と、前記誤差信号及び前記参照信号に基づいて前記適応フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段と、を備え、
    前記振幅調整手段は、前記適応フィルタ係数の振幅の制限値を前記加速情報に応じて設定し、この制限値に基づいて前記適応フィルタ係数を調整するフィルタ係数調整手段を備える
    ことを特徴とする能動型振動伝達制御装置。
  9. 請求項7又は8記載の能動型振動伝達制御装置において、
    前記加速情報は、エンジンの単位時間当たりの回転周波数である
    ことを特徴とする能動型振動伝達制御装置。
  10. 請求項7又は8記載の能動型振動伝達制御装置において、
    前記加速情報は、前記車両の加速度である
    ことを特徴とする能動型振動伝達制御装置。
  11. 請求項7又は8記載の能動型振動伝達制御装置において、
    前記加速情報は、エンジンのインテークマニホールド内圧力である
    ことを特徴とする能動型振動伝達制御装置。
  12. 請求項7〜11のいずれか1項に記載の能動型振動伝達制御装置において、
    前記振動源は、エンジンであり、
    前記第2振動生成手段は、自己伸縮型のエンジンマウントである
    ことを特徴とする能動型振動伝達制御装置。
JP2006093884A 2006-03-30 2006-03-30 能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置 Expired - Fee Related JP4369932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006093884A JP4369932B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006093884A JP4369932B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007269050A true JP2007269050A (ja) 2007-10-18
JP4369932B2 JP4369932B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=38672299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006093884A Expired - Fee Related JP4369932B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4369932B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010084704A1 (ja) * 2009-01-21 2010-07-29 パナソニック株式会社 能動型騒音制御装置
JP2013119300A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Honda Motor Co Ltd 能動型振動騒音制御装置
KR20160089582A (ko) * 2015-01-19 2016-07-28 한국과학기술원 소음제어방법
CN106796783A (zh) * 2015-07-09 2017-05-31 松下知识产权经营株式会社 有源型噪声降低装置
KR101840205B1 (ko) * 2016-09-02 2018-05-04 현대자동차주식회사 사운드 제어장치, 차량 및 그 제어방법
CN112863472A (zh) * 2019-11-12 2021-05-28 丰田自动车株式会社 交通工具用消音装置及交通工具用消音方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010084704A1 (ja) * 2009-01-21 2010-07-29 パナソニック株式会社 能動型騒音制御装置
JP2010167844A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Panasonic Corp 能動型騒音制御装置
JP2013119300A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Honda Motor Co Ltd 能動型振動騒音制御装置
KR20160089582A (ko) * 2015-01-19 2016-07-28 한국과학기술원 소음제어방법
WO2016117833A1 (ko) * 2015-01-19 2016-07-28 한국과학기술원 소음제어방법
KR101696597B1 (ko) 2015-01-19 2017-01-17 한국과학기술원 소음제어방법
CN106796783A (zh) * 2015-07-09 2017-05-31 松下知识产权经营株式会社 有源型噪声降低装置
EP3321926A4 (en) * 2015-07-09 2018-07-25 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Active noise reducing device
US10276146B2 (en) 2015-07-09 2019-04-30 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Active noise control device
CN106796783B (zh) * 2015-07-09 2021-12-24 松下知识产权经营株式会社 有源型噪声降低装置
KR101840205B1 (ko) * 2016-09-02 2018-05-04 현대자동차주식회사 사운드 제어장치, 차량 및 그 제어방법
US10085106B2 (en) 2016-09-02 2018-09-25 Hyundai Motor Company Sound control device for vehicle and method for controlling the same
CN112863472A (zh) * 2019-11-12 2021-05-28 丰田自动车株式会社 交通工具用消音装置及交通工具用消音方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4369932B2 (ja) 2009-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3094517B2 (ja) 能動型騒音制御装置
US7792312B2 (en) Active noise control system
JP5255087B2 (ja) 適応性ノイズコントロール
JP4173891B2 (ja) 移動体用効果音発生装置
US9437185B2 (en) Active sound effect generating apparatus
JP4369932B2 (ja) 能動型騒音制御装置及び能動型振動伝達制御装置
WO2014115533A1 (ja) 能動騒音低減装置と、これを用いた機器、ならびに能動型騒音低減方法
JP2006327540A (ja) 車両用能動型騒音・振動・効果音発生制御システム及び該システムが搭載された車両
JP5822862B2 (ja) 車両用能動型振動騒音制御装置
JP2007272008A (ja) 能動型騒音制御装置及び能動型振動制御装置
JPH0728474A (ja) 騒音キャンセル方式
JP5238368B2 (ja) 車両用能動型音響制御システム
JP2748625B2 (ja) 能動型騒音制御装置
JP4914742B2 (ja) 効果音発生装置
EP1308926B1 (en) Active noise cancellation using frequency response control
US11483653B2 (en) Noise reduction device, vehicle, and noise reduction method
JP2021162857A (ja) 能動型振動騒音低減装置
JP2003195951A (ja) 能動型振動制御装置、車両用能動型振動制御装置
JPH05158487A (ja) 能動型騒音制御装置
JPH04342296A (ja) 能動型不快波制御装置
JPH0732947A (ja) 能動型騒音制御装置
JP3382630B2 (ja) 能動型騒音振動制御装置
JPH06314097A (ja) 能動型騒音制御装置
JPH0736468A (ja) 適応制御装置
JPH02218296A (ja) 車室内騒音制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090828

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4369932

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130904

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140904

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees