JP2007268465A - ろ過式集塵器の制御装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ろ布の不要な浄化動作を抑制することのできる、ろ過式集塵器の制御装置を提供する。
【解決手段】ろ過式集塵器のろ布(4)によるろ過前後の圧力差を検出するための差圧検出手段(5)と、ろ布でのろ過速度に関する情報を検出する速度検出手段(9)と、ろ布の浄化動作を行う浄化手段(10,11)と、浄化手段の駆動を制御する制御手段(20)とを有する。制御手段は、差圧検出手段及び速度検出手段の検出結果を用いて算出したろ布における圧損係数に基づいて、浄化手段の駆動を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ろ布を用いて排ガスのろ過を行うろ過式集塵器の制御装置および制御方法に関するものである。
都市ごみ、産業廃棄物等の可燃性廃棄物の焼却、ガス化、溶融の各種工程から排出される排ガス、スクラップ熔解やアルミ精錬等の各種金属精錬過程で排出される排ガス、さらには各種製造工場、化学工場、発電設備等で排出される排ガスには、ばいじん、HClやSOx等の酸性ガス、窒素酸化物、水銀等の重金属、ダイオキシン類およびその前駆物質等の有機ハロゲン化合物など、さまざまな有害物質が含まれている。
これらの有害成分のうち、HCl、SOx等の酸性ガスおよびばいじんは、ろ過式集塵器によって処理(回収)されている。
具体的には、上記酸性ガスを中和除去するための中和剤(例えば、消石灰粉や重曹)を、ろ過式集塵器内に供給(噴出)して、ろ過式集塵器内に設けられたろ布によるろ過集塵処理によって、排ガス中のばいじんおよび中和剤を捕集するとともに、中和剤との中和反応により排ガス中の酸性ガスを除去している。なお、ろ過式集塵器内に供給される中和剤は、酸性ガスの除去効率を高めるために、酸性ガスに対して当量比(通常は、2〜3)以上、用いられている。
ろ布の表面には未反応の中和剤と、中和剤及び酸性ガスの反応による反応生成物(CaCl、CaSO等)と、ばいじんとが混合した粉体層(集塵灰)が形成される。この粉体層は、ろ布を振動等させることによって払い落とされる。そして、中和剤をろ過式集塵器内に連続的に供給することにより、排ガスの処理を連続的に行うようにしている(例えば、特許文献1,2参照)。
ここで、従来のろ過式集塵器では、ろ布によるろ過前後の圧力差を監視しており、この圧力差が所定値以上となった場合には、ろ布の浄化動作(粉体層の払い落とし)を行うようにしている。具体的には、ろ過前後の圧力差が所定値以上となったときに、ろ布に対して圧縮空気を噴出することで、ろ布上の粉体層を払い落とすようにしている。
特開2003−1036号公報 特開2004−167446号公報
しかしながら、ろ過前後の圧力差に基づいてろ布の浄化動作を行う、従来のろ過式集塵器では、以下に説明する不具合が生じてしまう。
廃棄物の焼却等によって発生する排ガスの量は、焼却等の処理が行われる廃棄物の種類や量等によって大きく変化することがある。すなわち、排ガスに含まれるばいじん等の量は変化しないものの、ろ過式集塵器内に導かれる排ガスの量が大きく変化(具体的には、増加方向に変化)することがある。
このように排ガス量だけが増加した場合には、この変化のタイミングにおいて、ろ過式集塵器のろ過前後における見かけ上の圧力差が増加してしまう。通常の使用状態においては、ろ布での目詰まりに起因して、ろ過前後の圧力差が増加するが、上述したように、ろ過式集塵器に導入される排ガスの量の変化によっても、ろ過前後の圧力差が変化することがある。
ここで、従来のろ過式集塵器では、ろ過前後の圧力差だけを監視しているため、排ガス量の変化によってろ過前後の圧力差が上記所定値に達した場合にも、ろ布の浄化動作を行ってしまうことになる。この場合には、ろ布での目詰まりが発生していないにもかかわらず、ろ布の浄化動作を行ってしまうことになり、不要な浄化動作を行うことになる。
このように不要な浄化動作を行った場合には、ろ布の表面に付着した未反応の中和剤が払い落とされてしまうため、中和剤の使用量が増加してしまうとともに、排ガス中に含まれる酸性ガスを中和剤によって効率良く除去することができなくなってしまう。しかも、浄化動作の回数が増加することで、ろ布の強度が劣化しやすくなるとともに、ろ布の寿命が低下してしまう。
ここで、特許文献1に記載の多室バグフィルタの洗浄方法では、ろ布の浄化動作の回数を少なくして、ろ布の寿命を向上させるようにしている。具体的には、各室での圧力差(ろ過前後の圧力差)を測定し、これらの圧力差の平均値と設定値との比較に基づいて、全室のバグフィルタの洗浄(浄化)を行うようにしている。すなわち、各室での差圧を検出することで、各室のろ布に堆積したダスト量を正確に検出できるようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、各室の圧力差だけを検出する構成であるため、上述したようにろ過式集塵器内に導かれる排ガスの量が増加した場合には、実際には、ろ布での目詰まりが発生していないにもかかわらず、見かけ上の圧力差が上昇してしまうことがある。そして、このような場合には、ろ布に堆積したダスト量を正確に検知することができないとともに、ろ布の不要な浄化動作を行ってしまうことになる。
また、特許文献1に記載の構成では、複数室に区画されたバグフィルタを用いており、各室の入口側及び出口側における圧力差を測定・検知するための差圧発信器及び差圧検知装置を各室に設けなければならないため、バグフィルタの構成が複雑になるとともに、コストアップしてしまう。
そこで、本発明の目的は、ろ布の不要な浄化動作を抑制することで、ろ過式集塵器内に供給される中和剤(ろ布に付着する中和剤)の消費量を低減しつつ、排ガス中に含まれる酸性ガスの除去効率を向上させることのできる、ろ過式集塵器の制御装置および制御方法を提供することにある。また、ろ布の不要な浄化動作を抑制することで、ろ布の強度劣化を抑制して、ろ布の寿命を向上させることのできる、ろ過式集塵器の制御装置および制御方法を提供することにある。
本願第1の発明であるろ過式集塵器の制御装置は、ろ過式集塵器のろ布によるろ過前後の圧力差を検出するための差圧検出手段と、前記ろ布でのろ過速度に関する情報を検出する速度検出手段と、前記ろ布の浄化動作を行う浄化手段と、前記浄化手段の駆動を制御する制御手段とを有する。そして、前記制御手段は、前記差圧検出手段及び前記速度検出手段の検出結果を用いて算出した前記ろ布における圧損係数に基づいて、前記浄化手段の駆動を制御することを特徴とする。
ここで、前記制御手段は、前記圧損係数が閾値よりも小さい場合には、前記浄化手段の駆動を禁止し、前記圧損係数が前記閾値以上の場合には、前記浄化手段を駆動することができる。
なお、前記ろ布の表面には、前記ろ過式集塵器内に導かれる排ガスと反応する中和剤を含む層が形成される。
本願第2の発明であるろ過式集塵器の制御方法は、ろ過式集塵器のろ布によるろ過前後の圧力差を検出する差圧検出工程と、前記ろ布でのろ過速度に関する情報を検出する速度検出工程と、前記ろ布の浄化動作を制御する制御工程を有する。そして、前記制御工程において、前記差圧検出工程及び前記速度検出工程での検出結果を用いて算出した前記ろ布における圧損係数に基づいて、前記ろ布の浄化動作を制御することを特徴とする。
ここで、前記制御工程において、前記圧損係数が閾値よりも小さい場合には、前記浄化手段の駆動を禁止し、前記圧損係数が前記閾値以上の場合には、前記浄化手段を駆動することができる。
本発明によれば、差圧検出手段及び速度検出手段の検出結果を用いて算出された、ろ布における圧損係数を監視することで、圧損係数に対応したろ布の状態(具体的には、ろ布に対する中和剤を含むダストの付着状態)を監視することができる。そして、圧損係数に基づいて浄化手段の駆動を制御することで、ろ布が目詰まり状態となるまで(圧損係数が閾値以上となるまで)、ろ布に中和剤を付着させておくことができる。
このようにろ布に中和剤を付着させておくことで、中和剤と排ガスに含まれる酸性ガスとの反応を促進させることができ、酸性ガスの除去効率を向上させることができる。
また、本発明は、従来のろ過式集塵器のように、ろ布によるろ過前後の圧力差を監視していないため、上述した不具合が発生するのを防止でき、不要な浄化動作に伴うろ布の強度低下を抑制することができる。
また、本発明の制御装置(又は、制御方法)によれば、ろ過式集塵器に設けられた既存の機器だけを用いることが可能であるため、新たな機器を追加する必要がなく、機器の追加に伴う構成の複雑化やコストアップを防止することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
本実施例におけるろ過式集塵器の構成について、図1を用いて説明する。ここで、図1は、ろ過式集塵器の構成を示す概略図である。
図1において、焼却炉等(不図示)における廃棄物の焼却処理等によって発生した排ガス(未処理ガス)は、導入ダクト2を介してろ過式集塵器1内に供給される。また、サイロ3内の中和剤(例えば、消石灰や重曹)は、空気搬送によって導入ダクト2内に供給(噴出)されるようになっている。これにより、中和剤は、排ガスとともにろ過式集塵器1内に導かれる。
ろ過式集塵器1内には、複数のろ布4が配置されている。ここで、ろ過式集塵器1内に導かれた排ガスが、ろ布4を通過する際に、排ガス中のばいじん及び中和剤は、ろ布4においてろ過集塵される。このろ過集塵の処理において、排ガス中の酸性ガスは、上述したように中和剤との中和反応によって除去される。
このとき、ろ布4の表面には、図2に示すように、未反応の中和剤と、排ガスに含まれるばいじんと、中和剤及び排ガス中に含まれる酸性ガスの反応生成物とが含まれる層(以下、粉体層)4aが形成される。例えば、図2に示すように、排ガス中に含まれる酸性ガス(HCl)は、中和剤としての消石灰(主成分がCa(OH))と反応することで、粉体層4a中に反応生成物(CaCl)が発生するとともに、ろ布4からHO(gas)が排出される。また、中和剤として重曹(NaHCO)を用いた場合には、排ガス中の酸性ガス(HCl)と反応することで、反応生成物の一部(NaCl)が粉体層4a中に残るとともに、HO(gas)及びCO(gas)がろ布4から排出される。
一方、ろ過式集塵器1には、ろ布4によってろ過集塵される前の排ガスの圧力と、ろ布4によってろ過集塵された後の排ガスの圧力との差(圧力差)を検出するための差圧検出器(差圧検出手段)5が設けられている。この差圧検出器5は、差圧発信器及び差圧計で構成されている。
差圧検出器5で検出された圧力差に関する情報は、制御回路(制御手段)20に出力される。
ろ布4を通過した排ガス(処理済みのガス)は、ろ過式集塵器1の上部から、排出ダクト6に導かれる。排出ダクト6には、ろ過式集塵器1から排出される排ガス(処理済みのガス)を吸引するための吸引器7が設けられている。
また、排出ダクト6のうち、吸引器7の下流側には、排ガスの量を検出するための排ガス量検出器9が設けられている。排ガス量検出器9で検出された情報は、制御回路20に出力される。
一方、ろ過式集塵器1には、各ろ布4に対して圧縮空気(0.2〜0.5MPa)を供給(噴出)するための空気供給管10が設けられている。具体的には、空気供給管10は、ろ布4の数に対応した数だけ、圧縮空気を排出させる噴射ノズル10aを有しており、各噴射ノズル10aは、各ろ布4の配置方向に向けて配置されている。すなわち、噴射ノズル10aから排出される圧縮空気によって、ろ布4を振動させて、ろ布4の表面に形成された粉体層を払い落とすようにしている。
ろ布4から払い落とされた粉体(中和剤、反応生成物およびばいじんを含む)は、ろ過式集塵器1の下部に設けられた噴射ノズル10aから外部に排出されるようになっている。
空気供給管10は、空気ヘッダ12を介して空気圧縮器(不図示)に連結されており、空気圧縮器で圧縮された空気が供給されるようになっている。ここで、空気ヘッダ12には、複数の空気供給管10が連結されており(図1では、1つの空気供給管10だけを示す)、各空気供給管10における圧縮空気の搬送経路上には、電磁弁11が設けられている。この電磁弁11を開閉動作させることによって、噴射ノズル10aからろ布4に対する圧縮空気の供給が制御される。
この電磁弁11の開閉動作は、制御回路20によって制御される。
なお、本実施例では、ろ布4を浄化する方式として、上述した圧縮空気を噴出させる方式(いわゆる、パルスジェット方式)を用いているが、これに限るものではなく、ろ布4上に集積された粉体層4aを払い落とすことができるものであれば、いかなる方式を用いてもよい。具体的には、パルスジェット方式の他に、逆風式、振動式、ソニツクジェット式等の各種の方式が用いられる。
次に、本実施例である制御装置(制御回路20)の動作について、図3を用いて説明する。この図3は、制御回路20の動作を示すフローチャートである。また、図3のフローチャートに示す動作は、所定の周期で連続して行われる。
図3のステップS1において、制御回路20は、差圧検出器5からの入力を受けて、ろ布4によるろ過前後における排ガスの圧力差(ΔP〔kPa〕)を取得する。ステップS2において、制御回路20は、排ガス量検出器9からの入力を受けて、ろ布4の通過後における排ガス(処理済みのガス)の量(Q〔m/min〕)を取得する。
ステップS3において、制御回路20は、ステップS1で取得した圧力差(ΔP)と、ステップS2で取得した排ガス量(Q)とに基づいて、ろ布4(粉体層4aを含む)における圧損係数(λ)を求める。具体的には、下記(1)式に基づいて、圧損係数(λ)を算出する。
λ=ΔP/V=S・ΔP/Q …(1)
ここで、Vは、ろ布4におけるろ過速度〔m/min〕を示し(図2参照)、Sは、ろ布4におけるろ過面積〔m〕を示す。なお、ろ布4におけるろ過面積(S)は、一定であるため、排ガス量(Q)を検出することで、ろ布4におけるろ過速度(V)を検出していることにもなる。
また、ろ布4における圧損係数(λ)は、下記(2)式で表される。
λ=λ0+kt …(2)
ここで、λ0は、ろ布4自体の圧損係数を示し、kは、ろ布4の表面に形成された粉体層4aにおけるガス抵抗係数を示し、tは、粉体層4aの厚さ〔mm〕を示す(図2参照)。なお、上記(2)式から明らかなように、粉体層4aの厚さ(t)が一定の場合には、ろ布4における圧損係数(λ)も一定となる。
ステップS4において、制御回路20は、ステップS3で算出された圧損係数(λ)が閾値(λth)以上であるか否かを判別する。ここで、閾値(λth)とは、ろ布4において目詰まり状態が発生していると判別できる圧損係数(λ)の値であって、予め設定される値である。
具体的には、粉体層4aが形成されたろ布4において目詰まりが発生している状態において、このときの圧力差(ΔP)及び排ガス量(Q)を測定しておく。そして、この測定された圧力差(ΔP)及び排ガス量(Q)を上記(1)式に代入して圧損係数(λ)を求める。このようにして求められた圧損係数(λ)が、上記閾値(λth)となる。
この閾値(λth)は、制御回路20のメモリ20a(図1参照)内に記憶されている。
ステップS4において、圧損係数(λ)が閾値(λth)以上の場合には、ステップS5に進む。また、圧損係数(λ)が閾値(λth)よりも小さい場合には、本フローを終了する。
ステップS5では、ろ布4の浄化動作を行う。具体的には、制御回路20は、電磁弁11を閉じ状態から開き状態に変化させることにより、空気圧縮器(不図示)からの圧縮空気を、噴射ノズル10aを介してろ布4に噴出させる。これにより、ろ布4に付着した粉体層4aを払い落とすことができる。
上述した処理で示すように、ステップS3で算出される圧損係数(λ)が閾値(λth)以上となるまでは、ろ布4の浄化動作を行わないようにしている。このように、ステップS3で算出される圧損係数(λ)が閾値(λth)に到達するまで、ろ布4の浄化動作を禁止することで、ろ布4の表面に粉体層4aを形成(保持)させておくことができる。
すなわち、圧損係数(λ)と粉体層4aの厚さ(t)は、上記(2)式の関係にあり、ステップS3で算出される圧損係数(λ)が閾値(λth)よりも小さい範囲内で変化する限り、ろ布4の表面には、特定の厚さ(t)、言い換えれば、閾値(λth)よりも小さい圧損係数(λ)に対応した厚さ(t)を有する粉体層4aが形成されたままとなる。
ここで、粉体層4aには、未反応の中和剤が含まれているため、この粉体層4aをろ布4の表面上に保持させておくことで、未反応の中和剤を排ガス中の酸性ガスと反応させることができる。すなわち、従来のろ過式集塵器のように、未反応の中和剤が払い落とされてしまうのを抑制することができ、未反応の中和剤の使用効率を向上させることができる。これにより、サイロ3から不必要に中和剤を供給する必要がなくなる。
また、未反応の中和剤がろ布4上に付着している場合において、排ガス中の酸性ガスとの反応が最も多く行われるため、未反応の中和剤を含む粉体層4aをろ布4上に保持させておくことで、酸性ガスとの反応効率を向上させることができる。
また、本実施例の制御装置によれば、ろ過式集塵器1に設けられた既存の機器だけを用いることが可能であるため、新たな機器を追加する必要がなく、機器の追加に伴う構成の複雑化やコストアップを防止することができる。
なお、本実施例では、圧損係数(λ)が閾値(λth)以上であるか否かに応じて、ろ布4の浄化動作を行ったり、禁止したりしているが、この制御動作と、圧力差(ΔP)だけに基づくろ布4の浄化動作の制御(従来の制御動作)とを切り換えることができるように構成してもよい。
ここで、従来の制御動作では、差圧検出器5を用いて、ろ布4のろ過前後における圧力差(ΔP)を検出し、この検出された圧力差(ΔP)が閾値(ΔPth)以上か否かを判別する。ここで、閾値(ΔPth)とは、通常の状態、すなわち、ろ過式集塵器1に導かれる排ガスの量の変化が概ね無い状態において、ろ布4において目詰まりが発生していると判断できる圧力差である。すなわち、従来のろ過式集塵器の場合と同様に、圧力差(ΔP)が閾値(ΔPth)に到達した場合には、ろ布4において目詰まりが発生したと判断することができる。
そして、圧力差(ΔP)が閾値(ΔPth)よりも小さい場合には、ろ布4の浄化動作を行わず、圧力差(ΔP)が閾値(ΔPth)以上の場合には、ろ布4の浄化動作を行うようにする。
上述した本実施例の制御動作と従来の制御動作との間の切り換えは、自動的に行ってもよいし、作業者の操作入力(例えば、スイッチの操作)によって行うようにしてもよい。
上述した切り換えを自動的に行う場合としては、例えば、導入ダクト2内に、排ガス量の変化を検出する検出器を設けておき、この検出器の検出結果に基づいて、本実施例の制御動作と従来の制御動作とを切り換えることができる。
すなわち、上述したように従来の制御動作では、ろ過式集塵器1内に導入される排ガスの量が増加した場合に、ろ布4の不要な浄化動作を行ってしまうといった不具合が生じてしまうため、ろ過式集塵器1内に導入される排ガスの量を検出し、この検出結果に応じて、従来の制御動作と本実施例の制御動作とを切り換えることができる。
具体的には、導入ダクト2内の排ガス量が極端に増加した場合に、従来の制御動作から本実施例の制御動作に切り換えることができる。また、導入ダクト2内の排ガス量が極端に変化しなくなった場合に、本実施例の制御動作から従来の制御動作に切り換えることができる。なお、導入ダクト2内の排ガス量が極端に増加したか否かの判断は、予め設定した値(排ガス量の変化量)を基準として判断することができる。
本実施例で処理対象とする排ガスは、都市ごみをはじめ産業廃棄物等の可燃性廃棄物の焼却、ガス化、溶融の各種工程から排出される排ガス、スクラップ熔解やアルミ精錬等の各種金属精錬過程で排出される排ガス、さらには各種製造工場、化学工場、発電設備等で排出される排ガスであるが、これに限らず、製造過程等から排出されるガス中の副産物を回収する工程にも採用できる。
また、処理すべき排ガス中において、各種有害物として、ばいじん、HClやSOx等の酸性ガス、窒素酸化物、水銀等の重金属、ダイオキシン類およびその前駆物質等の有機ハロゲン化合物などが含まれていても、本実施例におけるろ過式集塵器を適用することができる。ここで、本実施例では、ろ布4の表面に中和剤を付着させているが、中和剤の他に活性炭等の薬剤を付着させておいてもよく、これにより、有害物を除去することができる。
本発明におけるろ過式集塵器の構成を示す概略図である。 ろ布でのろ過を説明するための図である。 本発明における制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1:ろ過式集塵器
2:導入ダクト
3:サイロ
4:ろ布
4a:粉体層
5:差圧検出器
6:排出ダクト
7:吸引器
9:排ガス量検出器
10:空気供給管
10a:噴射ノズル
11:電磁弁
20:制御回路

Claims (5)

  1. ろ過式集塵器のろ布によるろ過前後の圧力差を検出するための差圧検出手段と、
    前記ろ布でのろ過速度に関する情報を検出する速度検出手段と、
    前記ろ布の浄化動作を行う浄化手段と、
    前記浄化手段の駆動を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記差圧検出手段及び前記速度検出手段の検出結果を用いて算出した前記ろ布における圧損係数に基づいて、前記浄化手段の駆動を制御することを特徴とするろ過式集塵器の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記圧損係数が、前記ろ布の目詰まり状態に対応する閾値よりも小さい場合には、前記浄化手段の駆動を禁止し、前記圧損係数が前記閾値以上の場合には、前記浄化手段を駆動することを特徴とする請求項1に記載のろ過式集塵器の制御装置。
  3. 前記ろ布は、この表面に、前記ろ過式集塵器内に導かれる排ガスと反応する中和剤を含む層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のろ過式集塵器の制御装置。
  4. ろ過式集塵器のろ布によるろ過前後の圧力差を検出する差圧検出工程と、
    前記ろ布でのろ過速度に関する情報を検出する速度検出工程と、
    前記ろ布の浄化動作を制御する制御工程を有し、
    前記制御工程において、前記差圧検出工程及び前記速度検出工程での検出結果を用いて算出した前記ろ布における圧損係数に基づいて、前記ろ布の浄化動作を制御することを特徴とするろ過式集塵器の制御方法。
  5. 前記制御工程において、前記圧損係数が、前記ろ布の目詰まり状態に対応する閾値よりも小さい場合には、前記浄化手段の駆動を禁止し、前記圧損係数が前記閾値以上の場合には、前記浄化手段を駆動することを特徴とする請求項4に記載のろ過式集塵器の制御方法。

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