JP2007262326A - 水性顔料インク組成物及びインクジェット用インク並びにそのセット - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷時の色彩度及び色濃度と色像堅牢性を両立させた高品質の印刷物を提供する。
【解決手段】少なくとも1種の親水性ブロック、及び少なくとも1種の疎水性ブロックから成るブロックポリマーを含有する水性顔料インク組成物であって、顔料と前記ブロックポリマーとから成る分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲にあり、且つ金属の総含有量が、顔料に対して100ppm以下であるようにする。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも1種の親水性ブロック、及び少なくとも1種の疎水性ブロックから成るブロックポリマーを含有する水性顔料インク組成物であって、顔料と前記ブロックポリマーとから成る分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲にあり、且つ金属の総含有量が、顔料に対して100ppm以下であるようにする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、水性顔料インクに用いられる顔料分散物からなる水性顔料インク組成物及びインクジェット用インク並びにそのセットに関する。特にインクジェットインクとして鮮明で且つ光堅牢性に優れたインクを提供する水性顔料インク組成物に関する。
インクジェットプリンティングは近年急速に成長している印刷方式で、液体インクを用いたフルカラープリンティングの色材成分は染料が主流である。しかし、適用領域の拡大に伴い、より耐久性の高い品質のインク開発の要求が強まり、特に染料インクの欠点である、耐光性、耐水性の弱さを改善する手段として顔料インクの開発が行われている。顔料色材を用いた最初のインクジェット用インクは1993年のDuPont社のカーボンブラックインクであったが、その後各種の色顔料でも検討され、顔料だけを用いたインクセットも実用化されている。
インクジェットインクに求められる要求特性としては、上記の項目以外に、色滲みが無く鮮明であること、色濁りが無いこと、ノズルの目詰まりが無いこと、インクの長期経時で沈殿や増粘しないこと等が重要である。これらの諸特性を満足させる手段として、ポリアルケニルエーテルを主鎖構造に有するブロックポリマーを含有する水性顔料分散物をインクジェットインクに用いる方法が提案されている(特許文献1)。これは、疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを含有しポリアルケニルエーテルを主鎖構造に持つブロックポリマーと顔料を水等に80nm以下の粒径になるよう微分散して得られた分散物をインクに用いるものである。
この特許文献1の方法において、微分散された顔料を用いることで印刷時の色滲みが抑えられ、液の経時保存性も良好であった。しかし、実際にこの方法を実施してみると、本来顔料では十分なはずの耐光性が不十分であることが明らかになった。耐光性は顔料の化学構造と結晶構造で決まると考えられているが、塗料分野では有機顔料の場合、顔料の分散粒径により変わる事が古くから知られている。即ち、粒径を小さくすれば耐光性は弱くなる傾向が見られる(非特許文献1)。水性インクジェットインクの場合でも同様な現象が起こっているものと推定される。逆に、顔料粒径が大きいと耐光性は十分であるが、光散乱による色彩度や色濃度の低下が見られ問題であることも明らかになっている(非特許文献2)。
特開2005−281691号公報
O.Hafner:J.Paint Tech,47,609,1975年
A.D.Bermel etal:J.Imaging Sci.Tech,43,320,1999年
従って、顔料が微細分散状態の顔料インクにおいて、色彩度、色濃度が十分であると同時に耐光性も十分強く出来る技術が望まれていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、水性インクジェットインクとして用いたときの印刷画像の光堅牢性(耐光性)に優れた水性顔料インク組成物を提供するものである。第2の目的は、水性顔料インクジェット記録における色彩度及び色濃度を高く出来る水性顔料インク組成物を提供するものである。第3の目的は、保存安定性に優れた水性顔料インクを作ることが可能な水性顔料インク組成物を提供するものである。
従って、本発明の水性顔料インク組成物をインクジェット用インクに適用することにより、印刷時の色彩度及び色濃度と色像堅牢性を両立させた高品質の印刷物を提供することが可能となる。また、カートリッジ保存中のインクの劣化が極めて少ないインクを提供することが可能である。
本発明の請求項1の発明は、前記目的を達成するために、少なくとも1種の親水性ブロック、及び少なくとも1種の疎水性ブロックから成るブロックポリマーを含有する水性顔料インク組成物であって、顔料と前記ブロックポリマーとから成る分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲にあり、且つ金属の総含有量が、顔料に対して100ppm以下であることを特徴とする。
請求項1によれば、水性顔料インク組成物に、少なくとも1種の親水性ブロック、及び少なくとも1種の疎水性ブロックから成るブロックポリマーを含有することで、顔料に高い分散安定性、及び長期保存安定性を与えることができる。また、顔料とブロックポリマーとから成る分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲であることで、色彩度、及び色濃度が十分であると同時に耐光性の良い水性顔料インク組成物となる。更に、水性顔料インク組成物の金属の総含有量が、顔料に対して100ppm以下であることにより、印刷画像の顔料の堅牢性を向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記金属の少なくとも1種が、Fe、Ni、Cr又はZrであることを特徴とする。
請求項2によれば、特に金属の少なくとも1種が、Fe、Ni、Cr又はZrであるときに印刷画像の顔料の堅牢性に悪影響を与えるので、金属の少なくとも1種が、Fe、Ni、Cr又はZrであるときに本発明は特に有効である。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記分散粒子の平均ストークス径が、40nmから80nmの範囲であることを特徴とする。
請求項3によれば、分散粒子の平均ストークス径が40nm〜80nmであることで、更に、色彩度、及び色濃度が良く、耐光性の良い水性顔料インク組成物を提供することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかにおいて、前記金属の総含有量が、前記顔料に対して20ppm以下であることを特徴とする。
請求項4によれば、金属の総含有量が、顔料に対して20ppm以下であることで、更に印刷画像の顔料の堅牢性を向上させることができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかにおいて、前記水性顔料インク組成物には、アニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする。
請求項5によれば、水性顔料インク組成物にアニオン性界面活性剤を含有することで、水性顔料インク組成物において顔料を高濃度にすることができるので、印刷画像の色濃度が十分となる。
請求項6の発明は、請求項5において、前記アニオン性界面活性剤の数平均分子量が、100〜2000であることを特徴とする。
請求項6によれば、アニオン性界面活性剤の数平均分子量が、100〜2000であるので、水性顔料インク組成物は低粘度に保たれ、インクヘッドからの吐出安定性に優れる。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかにおいてにおいて、前記ブロックポリマーがポリアルケニルエーテル構造を有することを特徴とする。
そして、請求項8の発明は、請求項7において、前記ブロックポリマーが下記一般式(1)で表されるオキシエチレン側鎖を持つビニルエーテルポリマー構造を繰り返し単位として有することを特徴とする。
−(CH2−CH(OR1))− …(1)
(尚、上記の一般式(1)において、R1は、−(CH2−CH2−O)k−R2、−(CH2)m−(O)n−R2、−R3−X、−(CH2−CH2−O)k−R3−X、−(CH2)m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R2は、水素原子、炭素数1から4までの直鎖または分枝状のアルキル基、および−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、R3は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を表す。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。)
(尚、上記の一般式(1)において、R1は、−(CH2−CH2−O)k−R2、−(CH2)m−(O)n−R2、−R3−X、−(CH2−CH2−O)k−R3−X、−(CH2)m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R2は、水素原子、炭素数1から4までの直鎖または分枝状のアルキル基、および−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、R3は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を表す。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。)
請求項7、請求項8のブロックポリマーを用いることで、顔料に高い分散安定性、及び長期保存安定性を与えることができる。
請求項9の発明は、請求項1〜8の何れかにおいて、前記分散粒子からなる顔料分散物が、超高圧ホモジナイザーを用い、150MPa以上の圧力で分散されていることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1〜8の何れかにおいて、前記分散粒子からなる顔料分散物が、超音波ホモジナイザーを用い、周波数が25kHz以下、分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上で分散されていることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1〜8の何れかにおいて、前記分散粒子からなる顔料分散物が、超音波ホモジナイザーを用い、周波数が25kHz以下、分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上で分散された後、超高圧ホモジナイザーを用い150MPa以上の圧力で分散されていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1〜8の何れかにおいて、前記分散粒子からなる顔料分散物が、超高圧ホモジナイザーを用い、150MPa以上の圧力で分散された後、超音波ホモジナイザーを用いて周波数が25kHz以下、分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上で超音波分散されていることを特徴とする。
請求項9〜12によれば、これらの何れかの条件で分散することで、ビーズを用いないで分散粒子を微細に分散することができるので、金属が含有しにくく、請求項1〜6の何れか1の水性顔料インク組成物を容易に得ることができる。
請求項13の発明は、請求項1〜12の何れか1に記載の水性顔料インク組成物を含むことを特徴とするインクジェット用インクである。
請求項13によれば、インクジェットにおいて、本発明の水性顔料インク組成物を含むインクを用いることで、鮮明で且つ光堅牢性に優れたインクを得ることができる。
請求項14の発明は、請求項13において、前記インクジェット用インクが、サーマルインクジェット用であることを特徴とする。
請求項14によれば、請求項13のインクジェット用インクは、金属の含有量が抑制されているので、インク中の金属がサーマルインクジェットの発熱体近傍で加熱されることにより吐出安定性や色像の堅牢性に影響しにくいので、特にサーマルインクジェット用に好適である。
請求項15の発明は、少なくともシアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクの3色を含むインクジェット用インクセットであって、少なくとも1色が請求項13又は14に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット用インクセットである。
本発明の水性顔料インク組成物をインクジェット用インクに適用することにより、印刷時の色彩度及び色濃度と色像堅牢性を両立させた高品質の印刷物を提供することが可能となる。また、カートリッジ保存中のインクの劣化が極めて少ないインクを提供することが可能である。
以下において、本発明の水性顔料インク組成物について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明の水性顔料インク組成物は、ポリアルケニルエーテルを主鎖構造に有するブロックポリマー化合物と顔料、溶剤(水溶性有機溶媒)を少なくとも含有するインク組成物であって、前記ブロックポリマー化合物と前記顔料とからなる粒子の平均ストークス径が30nm〜100nmの範囲、好ましくは40nm〜80nmの範囲にあることを特徴とする。また、本発明のインク組成物は、顔料がブロックポリマー化合物に内包されているものも包含する。
また、本発明に係るインク組成物の製造方法は、ブロックポリマー化合物、顔料、溶剤を含有するインク組成物の製造方法であって、少なくとも疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントのいずれも含有しポリアルケニルエーテルを主鎖構造に有するブロックポリマーと顔料を前記溶剤中で分散させて分散液を得る分散工程と、前記分散液に前記溶剤または他の溶剤、界面活性剤等を添加混合するインク化工程とを有する。
〔ブロックポリマー〕
本実施の形態に用いられるブロックポリマー化合物とは、2つ以上の異なるブロックセグメントによって構成されるポリマー化合物を意味し、機能性物質を内包するためには疎水性のブロックセグメントと親水性のブロックセグメントをそれぞれ1種以上含有する。なお、本発明における疎水性ブロックセグメントとは水分子との間に結合を作り難いブロックセグメントを意味し、親水性ブロックセグメントとは水分子との間に結合を作り易いブロックセグメントを意味する。かかる分散剤を用いれば、インクに、高い分散安定性、長期保存安定性を与え、更に、インクが、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させる方式に使われた場合においても、吐出安定性に優れたインクとなる。
本実施の形態に用いられるブロックポリマー化合物とは、2つ以上の異なるブロックセグメントによって構成されるポリマー化合物を意味し、機能性物質を内包するためには疎水性のブロックセグメントと親水性のブロックセグメントをそれぞれ1種以上含有する。なお、本発明における疎水性ブロックセグメントとは水分子との間に結合を作り難いブロックセグメントを意味し、親水性ブロックセグメントとは水分子との間に結合を作り易いブロックセグメントを意味する。かかる分散剤を用いれば、インクに、高い分散安定性、長期保存安定性を与え、更に、インクが、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させる方式に使われた場合においても、吐出安定性に優れたインクとなる。
ブロックポリマーには、ブロックセグメントの配列上、AB型、ABA型、BAB型及びABC型等で示される構造からなるブロックポリマーに分類される。ここで、A、B、Cは、ある限定された長さの特定のブロックセグメントを表す。本発明において特に好適な分散剤は、AB型、ABA型及びABC型構造の、2種又は3種のブロックセグメントからなるものである。特に、疎水性のブロックと親水性のブロックとを有し、それらが分散安定性に貢献する均衡のとれたブロックサイズを有するブロックポリマーは、本発明を実施する上で有利である。
所望する各種の官能基を疎水性ブロック(着色剤が結合するブロック)に組み込むことができ、それによって分散安定性が改善されるために、ポリマー分散剤と顔料との間の特異的相互作用をよりいっそう強化できる。これらの重合体の詳細は、米国特許第5,085,698号及び第5,272,201号明細書、更に、1993年8月25日に発行された欧州特許出願第0 556 649 A1号に開示されている。更に、本発明に有用なグラフトポリマーのいくつかは、米国特許第5,231,131号明細書に開示されている。
上記に示したようなポリマーからなる重合分散剤のインク中における含有量は、使用する重合体の構造、分子量、及び他の特性、更にインクを構成する他の成分に依存するので、これらに応じて適宜なものとすればよい。例えば、本発明に係るインクに分散剤として好適に利用できるポリマーとしては、その数平均分子量が40,000未満、好ましくは20,000未満、より好ましくは1,000〜10,000の範囲内のものである。分散させる対象となる顔料の含有量に依存するが、質量基準で、顔料量:分散剤量=10:30〜10:0.5となる範囲で使用することが好ましい。このようなポリマー分散剤を使用した場合のインク中での含有量は、インクの全量に対して、0.1〜15質量%とすることが好ましく、更には、0.1〜8質量%とすることが好ましい。インク中におけるポリマー分散剤の含有量がこの範囲よりも高い場合には、インクジェット記録用インクとして所望するインク粘度を維持するのがやや困難となる。
疎水性のBブロックを形成するモノマーとして選択することのできる代表的なものとしては、次のモノマーを包含できる。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート(BMA又はNBMA)、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA)、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート(LMA)、ステアリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、メタクリロニトリル、2−トリメチルシロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート(GMA)、p−トリルメタクリレート、ソルビルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、フェニルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリロニトリル、2−トリメチルシロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、p−トリルアクリレート及びソルビルアクリレートのモノマーである。これらの中でも特に好ましいBブロックは、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートから製造されたホモポリマー及びコポリマー、又はメチルメタクリレートとブチルメタクリレートとのコポリマーである。
前記ブロックポリマーの親水性ブロックとして、下記一般式(1)で表されるオキシエチレン側鎖を持つビニルエーテルポリマー構造を繰り返し単位として有することが好ましい。
−(CH2−CH(OR1))− …(1)
上記の一般式(1)において、R1は、−(CH2−CH2−O)k−R2、−(CH2)m−(O)n−R2、−R3−X、−(CH2−CH2−O)k−R3−X、−(CH2)m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R2は、水素原子、炭素数1から4までの直鎖または分枝状のアルキル基、および−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、R3はアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基またはシクロアルケニレン基のような脂肪族炭化水素基、フェニレン基、ピリジレン基、ベンジレン基、トルイレン基、キシリレン基、アルキルフェニレン基、フェニレンアルキレン基、ビフェニレン基、フェニルピリジレン基などのように炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基(芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい)を表わす。これらの基のうち水素原子は、化学的に可能である範囲で、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子と置換されていてもよい。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。R3の炭素数は1〜18が好ましい。kは1〜18が好ましく、mは1〜36が好ましく、nは0または1であるのが好ましい。
上記の一般式(1)において、R1は、−(CH2−CH2−O)k−R2、−(CH2)m−(O)n−R2、−R3−X、−(CH2−CH2−O)k−R3−X、−(CH2)m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R2は、水素原子、炭素数1から4までの直鎖または分枝状のアルキル基、および−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、R3はアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基またはシクロアルケニレン基のような脂肪族炭化水素基、フェニレン基、ピリジレン基、ベンジレン基、トルイレン基、キシリレン基、アルキルフェニレン基、フェニレンアルキレン基、ビフェニレン基、フェニルピリジレン基などのように炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基(芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい)を表わす。これらの基のうち水素原子は、化学的に可能である範囲で、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子と置換されていてもよい。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。R3の炭素数は1〜18が好ましい。kは1〜18が好ましく、mは1〜36が好ましく、nは0または1であるのが好ましい。
下記に、上記で説明した繰り返し単位となるモノマー(I−a〜I−o)および上記モノマーからなるブロックコポリマー(II−a〜II−e)の構造を例示するが、本発明に用いられるブロックコポリマーの構造は、これらに限定されるものではない。
さらに、上記ブロックコポリマー中の繰り返し単位数は、それぞれ独立に、1〜10,000であることが好ましい。また、数平均分子量で、500〜20,000,000ものが好ましく、1,000〜5,000,000のものがより好ましく、2,000〜2,000,000のものが最も好ましい。
また、これらのポリビニルエーテルからなるブロックは、それを他の高分子にグラフト結合させたものを使用してもよいし、前記ビニルエーテル系モノマーと他の繰り返し単位構造と共重合されたものを使用してもよい。
本発明に係るインクを構成するポリマー分散剤としては、芳香環を含むモノマー単位を少なくとも1種含有するブロックポリマーも好ましく用いることができる。芳香環を含むモノマー単位としては、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレートが好ましい。これらの中でも特に、ベンジルメタクリレートが好ましい。ベンジルメタクリレート単位を少なくとも含有するブロックポリマーによって顔料を分散させたインクは、ノズル端面に対するインクのヌレが均一であり、インクジェットヘッドによる吐出持続性が非常に良好である。
ポリマー分散剤として用いるブロックポリマーにおいて、水に対する顔料の分散性を発現する機能を有する親水性のAブロックの形成材料としては、特にカルボキシル基を含むモノマーが好ましく用いられる。具体的には、メタクリル酸(MAA)、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミド及びジメチルアクリルアミドが挙げられる。これらの中でも、メタクリル酸又はジメチルアミノエチルメタアクリレートのホモポリマー又はコポリマーが好ましい。
ABC型のブロックポリマーを構成するCブロックの機能は、水性キャリア媒体中に存在している有機成分(水溶性有機溶剤)の存在下で、分散物の安定性を与えることにある。インク中に含有させる有機成分は、しばしば水性顔料分散物の凝集の一因となる。ABCトリブロックポリマーからなる分散剤のCブロックが、有機成分中で良好な安定性を有する時には、凝集に対する抵抗性は顕著に改善され得る。Cブロックの構成要素となるCブロックを形成するモノマーは、インク中に含有させる有機成分の特性に依存して、親水性又は疎水性でよく、更には、先に挙げたBブロックの構成要素であるモノマーを含んでいてもよい。具体的には、n−ブトキシエチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びエトキシトリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
上記のポリマー分散剤として用いるブロックポリマーを水に可溶化させるために用いる塩基性物質としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミンやアンモニア等の有機アミン類や、或いは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の無機塩基類を用いることが可能である。
本発明に係るインクに用いることのできる最適な塩基種は、選択した顔料、分散剤の種類によっても異なるが、不揮発性で安定、且つ、保水性の高いものであることが好ましい。又、用いる塩基性物質の量は、基本的には、重合分散剤の酸価から計算される量から、それを中和するのに必要な塩基量として、それぞれ用いればよい。場合によっては、酸の当量を上回る量の塩基を用いる場合がある。それは、分散性の向上、インクのpH調整、記録性能の調整、保湿性の向上等の目的で行う。
本発明に係るインクに分散剤として好適に用いことのできるブロックポリマーの重合法としては、USP4508880明細書に記載されているような方法が適用できる。AB型ブロックポリマーは、慣用のアニオン重合技術を用いて製造することができる。ここではコポリマーの第1ブロックが形成され、この第1ブロックが完成すると、第2のモノマーの流れが開始されて次のポリマーのブロックを生成する。これらの技術の多く、特にグループ移動重合方法では、開始剤は非官能性のものであってもよく、酸グループ(そのままで又はブロックされた形で使用された)を含有していても、又はアミノグループを含有していてもよい。先ず初めに疎水性のBブロック又は親水性のAブロックの何れかが生成される。又、ABA型のブロックポリマーは、先ずAブロックの1つを重合させ、次いで疎水性のBブロックを重合させ、次いで第2のAブロックを重合させるアニオン重合又はグループ移動重合技術によっても製造できる。
本発明のブロックポリマーが、A,B及びCブロックセグメント共にアルケニルエーテル構造を有するものも好ましく使用できる。ポリアルケニルエーテル構造を含むブロックポリマーはリビング重合方法によって合成することが出来る。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法が報告されており(特開平11−080221号公報)、青島らによる方法(Polymer Bulletin、15、417〜423(1986)、特開平11−322942号公報)が代表的である。青島らの方法により高分子化合物の合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。
本発明に係るインクは、先ず、上記で得られたポリマー分散剤を用いて顔料に分散性を付与して得られる顔料分散液を調製し、次に、水、好ましくは水と水溶性有機溶剤とからなる水系混合媒体中に混合し、分散させることで適宜な顔料濃度に調整して作成することが好ましい。
〔顔料〕
本実施の形態の水性顔料インク組成物に含まれる顔料は有機色顔料が好ましく用いられる。以下に組成物に用いられる有機顔料の具体例を示す。また、インク組成物に用いられる顔料は、好ましくはシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いる。なお、上記に記した以外の色顔料、淡色顔料、赤外波長あるいは紫外波長領域に吸収スペクトルを有する顔料等を使用してもよい。また、本発明において、市販の顔料を用いても良いし、あるいは新規に合成した顔料を用いてもよい。
本実施の形態の水性顔料インク組成物に含まれる顔料は有機色顔料が好ましく用いられる。以下に組成物に用いられる有機顔料の具体例を示す。また、インク組成物に用いられる顔料は、好ましくはシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いる。なお、上記に記した以外の色顔料、淡色顔料、赤外波長あるいは紫外波長領域に吸収スペクトルを有する顔料等を使用してもよい。また、本発明において、市販の顔料を用いても良いし、あるいは新規に合成した顔料を用いてもよい。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22等が挙げられるが、これらに限定されない。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、有機顔料の添加量は、インクに対して、1〜25質量%であることが好ましく、2〜20質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましく、5〜15質量%が特に好ましい。
本実施の形態の有機色顔料は後述する分散手段によって微細分散されるが、分散後の分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲とするが、40nmから80nmの範囲に入ることが特に好ましい。
〔低分子アニオン性界面活性剤〕
本実施の形態に用いられる低分子アニオン性界面活性剤は、インクを低粘度に保ちつつ、有機顔料を水溶媒に安定に分散させる目的で、添加されるものである。本実施の形態に用いられる低分子アニオン性界面活性剤は、分子量2000以下の界面活性剤である。また、上記界面活性剤の分子量は、100〜2000が好ましく、200〜2000がより好ましい。
本実施の形態に用いられる低分子アニオン性界面活性剤は、インクを低粘度に保ちつつ、有機顔料を水溶媒に安定に分散させる目的で、添加されるものである。本実施の形態に用いられる低分子アニオン性界面活性剤は、分子量2000以下の界面活性剤である。また、上記界面活性剤の分子量は、100〜2000が好ましく、200〜2000がより好ましい。
本実施の形態において、低分子アニオン性界面活性剤は、親水性基と疎水性基とを含む構造を有している。また、親水性基と疎水性基は、それぞれ独立に1分子に1以上含まれていればよく、また、複数種類の親水性基、疎水性基を有していてもよい。また、親水性基と疎水性基を連結するための連結基も適宜有することができる。
アニオン性基は、マイナスの電荷を有するものであればいずれでもよいが、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基またはカルボン酸基であることが好ましく、リン酸基、カルボン酸基であることがより好ましく、カルボン酸基であることがさらに好ましい。
親水性基としてアニオン性基の他にノニオン性基を含むことが出来る。ノニオン性基としては、ポリエチレンオキシドやポリグリセリン、糖ユニットの一部等が挙げられる。
疎水性基は、炭化水素系、フッ化炭素系、シリコーン系等の構造を有するが、特に、炭化水素系であることが好ましい。また、これらの疎水性基は、直鎖状構造又は分岐状構造のいずれであってもよい。また疎水性基は、1本鎖状構造、又はこれ以上の鎖状構造でも
よく、2本鎖状以上の構造である場合は、複数種類の疎水性基を有していてもよい。また、疎水性基は、炭素数2〜24の炭化水素基が好ましく、炭素数4〜24の炭化水素基がより好ましく、炭素数6〜20の炭化水素基がさらに好ましい。
よく、2本鎖状以上の構造である場合は、複数種類の疎水性基を有していてもよい。また、疎水性基は、炭素数2〜24の炭化水素基が好ましく、炭素数4〜24の炭化水素基がより好ましく、炭素数6〜20の炭化水素基がさらに好ましい。
また、低分子アニオン性界面活性剤の添加量については、顔料を水溶媒に均一に分散させ、かつ、インクを安定に吐出させることができる範囲が好ましく、上記界面活性剤の質量Bの有機顔料の質量Cに対する質量比B/Cが、0.0001〜1が好ましく、0.0001〜0.5がより好ましく、0.0001〜0.2がさらに好ましい。また、インクの粘度は、1〜30mPa・Sの範囲が好ましく、1〜20mPa・Sの範囲がより好ましく、2〜15mPa・Sの範囲がさらに好ましく、2〜10mPa・Sの範囲が特に好ましい。
〔水溶性有機溶媒〕
本実施の形態に用いられる水溶性有機溶媒は、乾燥防止や湿潤促進などの目的で、使用される。また、乾燥防止剤は、インクジェット記録方式におけるノズルのインク噴射口において好適に使用され、インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する。
本実施の形態に用いられる水溶性有機溶媒は、乾燥防止や湿潤促進などの目的で、使用される。また、乾燥防止剤は、インクジェット記録方式におけるノズルのインク噴射口において好適に使用され、インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する。
乾燥防止剤は、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶媒であることが好ましい。乾燥防止剤の具体的な例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。このうち、乾燥防止剤は、グリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールが好ましい。また、上記の乾燥防止剤は単独で用いても、2種以上併用しても良い。これらの乾燥防止剤は、インク中に、10〜50質量%含有されることが好ましい。
また、浸透促進剤は、インクを記録媒体(印刷用紙)により良く浸透させる目的で、好適に使用される。浸透促進剤の具体的な例としては、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を好適に用いることができる。これらの浸透促進剤は、インク組成物中に、5〜30質量%含有されることで、充分な効果を発揮する。また、浸透促進剤は、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲内で、使用されることが好ましい。
〔その他の添加剤〕
本実施の形態に用いられるその他の添加剤としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水性インクの場合は、インクに直接添加する。
本実施の形態に用いられるその他の添加剤としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水性インクの場合は、インクに直接添加する。
また、本実施の携帯において、インクの記録媒体への定着性及び塗布面の耐擦性を向上させることを目的として本発明のブロックポリマー以外のポリマーを添加することが出来る。上記ポリマーは水又は水混和性溶媒中に微粒子状に分散されたものが好ましい。
〔顔料分散装置〕
インクジェットインクに限らず一般にインクの製造工程において、顔料の分散工程は非常に重要な工程であり、二次凝集状態にある顔料を一次粒子まで分散することで、顔料の持つ特性を発揮させることが可能となる。顔料粒子径は透明性、光沢、着色力(印刷濃度)等に大きな影響を及ぼし、特に光沢や透明性、ひいては色の鮮明さは微細化により大きく向上する事が知られている。この分散工程に使われる分散装置は、製品の要求品質、製品の粘度等によって選定されるが、分散装置の選定は印刷の品質や生産効率に大きな影響がある。本実施の形態の水性顔料インク組成物に用いられる顔料を分散媒に分散させる分散装置としては、ニーダー、ロールミル等の混練機とボールミル、サンドミル、ビーズミル等のメディア式分散機を用いる事が多い。前者は主に高粘度の塗料や印刷インク等の用途が主流で、通常インクジェットインクなどの低粘度インク用の顔料分散は後者のメディア式分散機を用いるのが主流である。
インクジェットインクに限らず一般にインクの製造工程において、顔料の分散工程は非常に重要な工程であり、二次凝集状態にある顔料を一次粒子まで分散することで、顔料の持つ特性を発揮させることが可能となる。顔料粒子径は透明性、光沢、着色力(印刷濃度)等に大きな影響を及ぼし、特に光沢や透明性、ひいては色の鮮明さは微細化により大きく向上する事が知られている。この分散工程に使われる分散装置は、製品の要求品質、製品の粘度等によって選定されるが、分散装置の選定は印刷の品質や生産効率に大きな影響がある。本実施の形態の水性顔料インク組成物に用いられる顔料を分散媒に分散させる分散装置としては、ニーダー、ロールミル等の混練機とボールミル、サンドミル、ビーズミル等のメディア式分散機を用いる事が多い。前者は主に高粘度の塗料や印刷インク等の用途が主流で、通常インクジェットインクなどの低粘度インク用の顔料分散は後者のメディア式分散機を用いるのが主流である。
近年、顔料の分散粒径の微細化に対する要求が高まって来ているため、メディア式分散機の改良が盛んに行われてきている。この改良の大きな流れは小ビーズ化である。過去にはボールミルや天然砂を用いたサンドミルが用いられてきたが、これに代わり0.5mmφ以下の微小なセラミックビーズを用いるのが主流になりつつある。顔料の分散粒径が300nm以下のような微細な領域にまで分散させるには、ビーズの衝突の強さをあまり下げずにビーズの衝突回数を多くする必要があり、このためには高比重の微小ビーズを用いるのが有利である。高比重の微小ビーズの材質としては、ガラス、チタニア、ジルコン、ジルコニア、アルミナ等が用いられるが、高比重で且つ摩耗が少ないという点からジルコニアを主成分とするビーズを用いることが多い。
また、ビーズ式分散装置で顔料を微細化するには、ビーズの充填率と攪拌速度も重要な因子である。ビーズの充填率を高めるとビーズが顔料粒子に衝突する頻度が高まり分散が速く進行する。また、攪拌速度を速くすると、衝突頻度も衝突の運動エネルギーも高まる。本発明の実施形態において、分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲になるよう微細化を行うには、0.5mmφ以下のセラミックビーズ、好ましくは0.3mmφ以下、特に好ましくは0.1mmφ以下で高比重(6.0)のジルコニアビーズを用いる必要がある。更に、ビーズの充填率や攪拌速度を高めたり、分散に長時間をかける必要があるが、これらの操作を採用した場合には、分散機の分散室内壁、撹拌翼、ビーズ等の摩耗によってそれらの材質である、金属イオンや金属化合物が生成し、この生成した金属類がインクに混入するという問題がある。
金属イオンや金属化合物がインク中の成分を凝集させたりして、インクの保存安定性やヘッドの目詰まりに影響があることはこれまで指摘されていたが、本発明者は新たに特定の金属が印刷画像の堅牢性に影響を及ぼすことを見いだした。即ち、ビーズミル分散装置によって分散された顔料分散物を用いて作製した水性顔料インクにおいて、特にポリアルケニルエーテルを主鎖構造に有するブロックポリマーを含む場合、Fe、Ni、Cr及びZrの含有により、印刷画像の堅牢性が大きく劣化することを見いだした。
そして、本発明者は、水性顔料インク組成物において、金属の総含有量が顔料に対して100ppm以下であることで、印刷画像の堅牢性を向上することができることを見いだした。
金属の総含有量を顔料に対して100ppm以下にするために、ビーズを用いないで、分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲になるよう微細化を行う、分散装置の検討が必要となった。
本発明の有機顔料は上記分散を行う前に、予備混合を行うことが好ましい。予備混合は有機顔料、ブロックポリマー、水性溶媒及び必要に応じて低分子アニオン界面活性剤、その他インク含有素材の一部等の原料を、混合手段を用いて弱い剪断力で混合するものである。予備的な混合をすることで、顔料の表面を溶媒で濡らし、その後の本分散を容易にすると共に、分散中の急激な粘度上昇や粗大粒子の発生を防止することが出来る。予備混合手段としては一般的には攪拌羽根、スターラー、ディスパーなど力学的粉砕を伴わないものが用いられる。
また、顔料の分散工程が終了後、必要により溶媒を添加したり逆に溶媒を除去して所望の顔料濃度に調整することも出来る。更に、必要に応じて遠心分離、フィルター濾過等により粗大粒子を除去することが出来る。
〔超高圧ホモジナイザー〕
顔料をビーズを用いないで微細に分散する方法として、高圧ホモジナイザーの使用が考えられる。高圧ホモジナイザーには、処理液の流路が固定されたチャンバーを有するチャンバー型高圧ホモジナイザー及び均質バルブを有する均質バルブ型高圧ホモジナイザーが挙げられる。これらの中では、均質バルブ型高圧ホモジナイザーは、処理液の流路の幅を容易に調節することができるので、操作時の圧力及び流量を任意に設定することができ、その操作範囲が広いため特に食品や化粧品などの乳化分野で広く用いられている。これに対し、操作の自由度は低いが、圧力を高める機構が作りやすいため、超高圧を必要とする用途にはチャンバー型高圧ホモジナイザーが用いられる。
顔料をビーズを用いないで微細に分散する方法として、高圧ホモジナイザーの使用が考えられる。高圧ホモジナイザーには、処理液の流路が固定されたチャンバーを有するチャンバー型高圧ホモジナイザー及び均質バルブを有する均質バルブ型高圧ホモジナイザーが挙げられる。これらの中では、均質バルブ型高圧ホモジナイザーは、処理液の流路の幅を容易に調節することができるので、操作時の圧力及び流量を任意に設定することができ、その操作範囲が広いため特に食品や化粧品などの乳化分野で広く用いられている。これに対し、操作の自由度は低いが、圧力を高める機構が作りやすいため、超高圧を必要とする用途にはチャンバー型高圧ホモジナイザーが用いられる。
チャンバー型高圧ホモジナイザーとしては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)、アルティマイザー((株)スギノマシン製)等が挙げられる。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーとしては、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社製)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社製)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械(株)製)、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株)製)、超高圧ホモジナイザー(イカ社製)等が挙げられる。
高圧ホモジナイザーによる分散は、液体が非常に狭い(小さな)間隙を高速度で通過する際に発生する大きな剪断力によるものと考えられる。この剪断力の大きさはほぼ圧力に比例し、高圧になればなるほど液体中に分散された粒子にかかる剪断力すなわち分散力は強くなる。しかし、液体が高速で流れるときの運動エネルギーの大半は熱に変わるため、高圧になればなるほど液体の温度は上昇し、これによって分散液成分の劣化や粒子の再凝集が促進される事がある。従って、高圧ホモジナイザーの圧力は最適点が存在するが、その最適点は分散される物、狙うべく粒径によっても異なると考えられる。本発明のインクジェット用有機顔料を平均ストークス径が30nmから100nmの範囲に微細分散するためには、150MPa以上の高圧が必要であることが検討により明らかになった。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーではその構造上150MPaの圧力を出すのはかなり難しい。実験室スケールのものでは200MPa程度まで出すことも出来るが、安定製造を考えると150MPa以下の運転しか現在の技術では出来ない。これに対し、チャンバー型高圧ホモジナイザーでは、300MPa迄の超高圧が生産スケールで実現されていることから、本発明の顔料分散装置としては好適である。操作圧力としては、150MPaから300MPaの間にあることが好ましく。180MPaから280MPaにあることが特に好ましい。また、分散液はチャンバー通過直後30秒以内、好ましくは3秒以内に何らかの冷却器を通して冷却することが好ましい。
〔超音波ホモジナイザー〕
顔料をビーズを用いないで微細に分散するもう一つの有力な方法として超音波ホモジナイザーの使用を挙げることが出来る。具体的には、上記に述べた様な予備混合物に15〜40kHzの周波数で超音波を照射する方法が知られていた。しかしながら、超音波を発生させる装置は未だ十分なスケールで照射できるものは商業的に販売されておらず、小さい装置では処理可能な液媒体の体積に限界があった。従って、このような超音波を発生させる装置を用いたインクジェット記録用水性顔料インクの製造方法は、調製されたインクの性能面では大変優れているが、処理可能な量が小さくなってしまい、工業的な量産は困難であった。
顔料をビーズを用いないで微細に分散するもう一つの有力な方法として超音波ホモジナイザーの使用を挙げることが出来る。具体的には、上記に述べた様な予備混合物に15〜40kHzの周波数で超音波を照射する方法が知られていた。しかしながら、超音波を発生させる装置は未だ十分なスケールで照射できるものは商業的に販売されておらず、小さい装置では処理可能な液媒体の体積に限界があった。従って、このような超音波を発生させる装置を用いたインクジェット記録用水性顔料インクの製造方法は、調製されたインクの性能面では大変優れているが、処理可能な量が小さくなってしまい、工業的な量産は困難であった。
最近、超音波照射装置の高出力化が進み、ある程度の量産化が可能となってきた。高出力超音波ホモジナイザーの例としては、超音波ホモジナイザーUS−1200T、同RUS−1200T、同MUS−1200T(以上、(株)日本精機製作所製)、超音波プロセッサーUIP2000,同UIP−4000、同UIP−8000,同UIP−16000(以上、ヒールッシャー社製)等が挙げられる。これらの高出力超音波照射装置を用いて25kHz以下の周波数、好ましくは15〜20kHzの周波数で、且つ分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上、好ましくは120W/cm2とすることにより、微細分散が可能となった。
出力を前記範囲に設定すると、キャビテーションの効率が高くなる結果、顔料分散の効率が高まり微細化出来ると同時に粗大粒子も破砕できる。その結果、水性顔料分散体自身から得られる印刷画像の彩度、濃度が改良される。また、この水性顔料分散体からインクジェット記録用水性インクを調製した際にスムーズな吐出が得られ、粒子の沈降等による製品の品質の低下がなくなる。また超音波発振棒のエロージョン(腐食)も小さく、機器のメンテナンスコストが下がる等の理由により大変好ましいことが分かった。
超音波照射はバッチ式でも良いが、その際には分散液全体を攪拌する手段と併用することが好ましい。併用する攪拌手段としてはアジテーター、マグネチックスターラー、ディスパー等の攪拌が用いられる。更に好ましくはフロー式の超音波照射を行うことが出来る。フロー式とはすなわち分散液供給タンク、供給ポンプを備え、一定流量で超音波照射部を備えたチャンバー中に分散液を送るものである。チャンバーへの液の供給はどういう方向でも効果があるが、超音波照射面に対し液の流れが垂直に衝突する方向に供給する方法が特に好ましい。
超音波照射を行う時間は、特に制限されないが、実質的に容器内で超音波が照射されている時間で、2〜200分/kg(水性顔料分散体)であることが好ましい。短すぎると分散が不十分であり、長すぎると再凝集が起こる可能性がある。顔料により最適時間は変化するが、一般に好ましくは10分〜100分の間である。
高エネルギー密度の超音波照射による分散液の温度上昇により、分散液中の構成成分の劣化や粒子の再凝集が起こる可能性があるため、冷却手段を併用することが好ましい。バッチ照射の場合には照射容器を外から冷却したり、容器の中に冷却ユニット設置することが出来る。また、フロー式の場合には、超音波照射チャンバーを外から冷却するほかにフロー循環の途中に熱交換器等の冷却手段を設置することが好ましい。
超音波ホモジナイザーを前記の超高圧ホモジナイザーと併用すると更に好ましい分散が得られる。すなわち、予備混合物に超音波照射を終えた後に、超高圧ホモジナイザー分散を行うことで超高圧ホモジナイザー分散の効率が高まり、パス回数の低減が図られると共に、粗大粒子の低減により高品質なインクを調整することが可能となる。また、超高圧ホモジナイザー分散行った水性顔料分散体に、更に超音波照射を行うことで、粗大粒子が無くなり、その後の遠心分離やフィルター濾過工程を省ける可能性がある。また、超高圧分散と超音波照射を交互に行うなど任意の順序でこれらの工程を繰り返し行うことも出来る。
〔各種インクジェット方式への応用〕
水性顔料分散体をインクジェット用水性顔料インクに用いる場合、インクジェットの吐出方式に合わせて、組成、分散媒、粘度、表面張力、比重などの物性を制御する必要があることはよく知られている。インクジェットプリンターを大別すると連続吐出プリンターとオンデマンドプリンターの2種類がある。連続吐出プリンターには電界制御方式、荷電制御方式等がある。一方、オンデマンドプリンターには、圧電効果方式、加熱方式(サーマル方式)、放電方式、静電方式等が考案されているが、現在は圧電効果方式の一つである積層ピエゾ方式と、加熱方式の一つである抵抗発熱方式が主流になっている。本発明の水性顔料分散体は、連続吐出プリンター用インク、オンデマンドプリンター用のいずれの方式のインクにも応用可能であるが、特にサーマルインクジェット方式に用いると効果が顕著である。
水性顔料分散体をインクジェット用水性顔料インクに用いる場合、インクジェットの吐出方式に合わせて、組成、分散媒、粘度、表面張力、比重などの物性を制御する必要があることはよく知られている。インクジェットプリンターを大別すると連続吐出プリンターとオンデマンドプリンターの2種類がある。連続吐出プリンターには電界制御方式、荷電制御方式等がある。一方、オンデマンドプリンターには、圧電効果方式、加熱方式(サーマル方式)、放電方式、静電方式等が考案されているが、現在は圧電効果方式の一つである積層ピエゾ方式と、加熱方式の一つである抵抗発熱方式が主流になっている。本発明の水性顔料分散体は、連続吐出プリンター用インク、オンデマンドプリンター用のいずれの方式のインクにも応用可能であるが、特にサーマルインクジェット方式に用いると効果が顕著である。
サーマルインクジェット方式の場合、顔料の分散が比較的安定していないインクではトラブルを起こすことが多い。サーマル方式の熱履歴自身で顔料の凝集が促進されたり、水分や揮発性が比較的高い溶媒の蒸発により顔料の凝集や粘度等物性の大きな変化が起こる可能性があるからである。サーマルインクジェット方式に対して、顔料を安定化するためには本発明のブロックポリマーは非常に有効である。しかしながら、吐出安定性はブロックポリマーで確保されたが、印刷後の画像の堅牢性が特にサーマル方式では不十分であることが明らかになった。この原因を解析した結果、Fe、Ni、Cr及びZrの金属が、顔料に対して100ppmよりも多くインク中に存在し、これが発熱体近傍で加熱されたことで、印刷後の顔料の堅牢性に悪影響を与えていることが分かった。従って、吐出安定性と色像の堅牢性の両方を満足させるためには、本発明の構成が必要である。
以下に実施例で本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の記載で「部」と「%」表示してあるものは、特に断らない限り質量基準である。
(マゼンタ顔料分散物aの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー10gを、水酸化カリウム45%の水溶液3g及び脱イオン水87gと混合して合計100gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を50g、及び脱イオン水183gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、0.1mmφジルコニアビーズ((株)ニッカトー製、YTZボール)600gと混合し、0.25ガロンの分散ベッセルに入れ、バッチ式サンドグラインダーミル(アイメックス(株)製)を用いて1500rpmの回転数で8時間分散した。得られた顔料の分散液を顔料分散液aとした。この顔料分散液aは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、70nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー10gを、水酸化カリウム45%の水溶液3g及び脱イオン水87gと混合して合計100gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を50g、及び脱イオン水183gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、0.1mmφジルコニアビーズ((株)ニッカトー製、YTZボール)600gと混合し、0.25ガロンの分散ベッセルに入れ、バッチ式サンドグラインダーミル(アイメックス(株)製)を用いて1500rpmの回転数で8時間分散した。得られた顔料の分散液を顔料分散液aとした。この顔料分散液aは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、70nmであった。
(マゼンタ顔料分散物bの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で10回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液bとした。この顔料分散液bは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、65nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で10回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液bとした。この顔料分散液bは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、65nmであった。
(マゼンタ顔料分散物cの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、オレイン酸ナトリウム15g及び脱イオン水535gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で10回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液cとした。この顔料分散液cは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、51nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、オレイン酸ナトリウム15g及び脱イオン水535gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で10回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液cとした。この顔料分散液cは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、51nmであった。
(マゼンタ顔料分散物dの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を内容量2リットル二重タンクに入れ、18℃の冷水で冷却しながら、ディスパー羽根にて攪拌しつつ、超音波ホモジナイザーUS−1200T型((株)日本精機製作所製)で36mmφのチップを用いて30分間バッチ照射を行った。この時の振動振幅は28μm、超音波照射エネルギー密度は110W/cm2であった。こうして得られた顔料の分散液を顔料分散液dとした。この顔料分散液dは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、69nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を内容量2リットル二重タンクに入れ、18℃の冷水で冷却しながら、ディスパー羽根にて攪拌しつつ、超音波ホモジナイザーUS−1200T型((株)日本精機製作所製)で36mmφのチップを用いて30分間バッチ照射を行った。この時の振動振幅は28μm、超音波照射エネルギー密度は110W/cm2であった。こうして得られた顔料の分散液を顔料分散液dとした。この顔料分散液dは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、69nmであった。
(マゼンタ顔料分散物eの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を内容量2リットル二重タンクに入れ、18℃の冷水で冷却しながら、ディスパー羽根にて攪拌しつつ、超音波ホモジナイザーUS−1200T型((株)日本精機製作所製)で36mmφのチップを用いて10分間バッチ照射を行った。この時の振動振幅は28μm、超音波照射エネルギー密度は110W/cm2であった。超音波分散後の分散液を、更に、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で5回分散を行った。こうして得られた顔料の分散液を顔料分散液eとした。この顔料分散液eは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、53nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を内容量2リットル二重タンクに入れ、18℃の冷水で冷却しながら、ディスパー羽根にて攪拌しつつ、超音波ホモジナイザーUS−1200T型((株)日本精機製作所製)で36mmφのチップを用いて10分間バッチ照射を行った。この時の振動振幅は28μm、超音波照射エネルギー密度は110W/cm2であった。超音波分散後の分散液を、更に、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で5回分散を行った。こうして得られた顔料の分散液を顔料分散液eとした。この顔料分散液eは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、53nmであった。
(マゼンタ顔料分散物fの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で2回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液fとした。この顔料分散液fは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、110nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で2回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液fとした。この顔料分散液fは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、110nmであった。
(マゼンタ顔料分散物gの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で4回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液gとした。この顔料分散液gは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、90nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー30gを、水酸化カリウム45%の水溶液9g及び脱イオン水261gと混合して合計300gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を150g、及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で4回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液gとした。この顔料分散液gは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、90nmであった。
(マゼンタ顔料分散物hの作製)
C.I.Pigment Red−122を150g、オレイン酸ナトリウム15g及び脱イオン水835gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で10回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液hとした。この顔料分散液hは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、85nmであった。
C.I.Pigment Red−122を150g、オレイン酸ナトリウム15g及び脱イオン水835gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、アルティマイザーHJP−25003型((株)スギノマシン製)を用いて245MPaの圧力で10回分散を行った。得られた顔料の分散液を顔料分散液hとした。この顔料分散液hは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、85nmであった。
(マゼンタ顔料分散物iの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー10gを、水酸化カリウム45%の水溶液3g及び脱イオン水87gと混合して合計100gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を50g、及び脱イオン水183gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、0.1mmφジルコニアビーズ((株)ニッカトー製、YTZボール)600gと混合し、0.25ガロンの分散ベッセルに入れ、バッチ式サンドグラインダーミル(アイメックス(株)製)を用いて1200rpmの回転数で10時間分散した。得られた顔料の分散液を顔料分散液iとした。この顔料分散液iは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、68nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー10gを、水酸化カリウム45%の水溶液3g及び脱イオン水87gと混合して合計100gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を50g、及び脱イオン水183gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、0.1mmφジルコニアビーズ((株)ニッカトー製、YTZボール)600gと混合し、0.25ガロンの分散ベッセルに入れ、バッチ式サンドグラインダーミル(アイメックス(株)製)を用いて1200rpmの回転数で10時間分散した。得られた顔料の分散液を顔料分散液iとした。この顔料分散液iは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、68nmであった。
(マゼンタ顔料分散物jの作製)
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー10gを、水酸化カリウム45%の水溶液3g及び脱イオン水87gと混合して合計100gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を50g、及び脱イオン水183gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、0.1mmφジルコニアビーズ((株)ニッカトー製、YTZボール)600gと混合し、0.25ガロンの分散ベッセルに入れ、バッチ式サンドグラインダーミル(アイメックス(株)製)を用いて1000rpmの回転数で15時間分散した。得られた顔料の分散液を顔料分散液jとした。この顔料分散液jは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、68nmであった。
メタクリル酸(A)/ベンジルメタクリレート(B)/エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)の、ABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10(モル比)、数平均分子量=3,000)をポリマー分散剤として用いた。そして、該ポリマー10gを、水酸化カリウム45%の水溶液3g及び脱イオン水87gと混合して合計100gとし、均質な10%ポリマー溶液を得るまで中和した。次いで、このポリマー溶液の全量に、C.I.Pigment Red−122を50g、及び脱イオン水183gを加えて混合し、ディスパー分散機にて0.5時間撹拌して予備混合物を得た。次いで、この予備混合物を、0.1mmφジルコニアビーズ((株)ニッカトー製、YTZボール)600gと混合し、0.25ガロンの分散ベッセルに入れ、バッチ式サンドグラインダーミル(アイメックス(株)製)を用いて1000rpmの回転数で15時間分散した。得られた顔料の分散液を顔料分散液jとした。この顔料分散液jは、顔料濃度が15%であり、そして動的光散乱法粒径測定器(マイクロトラックUPA)で測定した顔料の平均ストークス粒径は、68nmであった。
(マゼンタインクの調製)
上記顔料分散物a〜jについて各々10g取り、それぞれに下記の化合物を秤量攪拌混合してマゼンタインクa〜jを調製した。
・グリセリン : 5.0g
・ジエチレングリコール :10.0g
・オルフィンE1010(日信化学工業製) : 1.0g
・イオン交換水 :10.0g
得られたインクは平均孔径0.5μmのアセチルセルロース膜フィルター(富士写真フイルム(株)製)で濾過し、粗大粒子を除去した。これらのマゼンタインクの顔料濃度は4.2%である。
上記顔料分散物a〜jについて各々10g取り、それぞれに下記の化合物を秤量攪拌混合してマゼンタインクa〜jを調製した。
・グリセリン : 5.0g
・ジエチレングリコール :10.0g
・オルフィンE1010(日信化学工業製) : 1.0g
・イオン交換水 :10.0g
得られたインクは平均孔径0.5μmのアセチルセルロース膜フィルター(富士写真フイルム(株)製)で濾過し、粗大粒子を除去した。これらのマゼンタインクの顔料濃度は4.2%である。
(インク中の金属の定量)
インク中の金属の定量は、誘導結合プラズマ発光分析装置ICPS−8100((株)島津製作所製)を用いて行った。検出限界はいずれの元素においても1ppm以下であった。
インク中の金属の定量は、誘導結合プラズマ発光分析装置ICPS−8100((株)島津製作所製)を用いて行った。検出限界はいずれの元素においても1ppm以下であった。
(画像の評価)
上記にて調製された各インクa〜hについて、オンデマンド型記録ヘッドを有するインクジェットカラープリンターBJF−850(キャノン社製)のヘッドに詰めて画像を印刷し、画像濃度、画像彩度及び耐光試験を実施した。記録媒体としてはフォト光沢フィルムであるHG−201(キャノン社製)を用い、画像はフルベタ画像を印字した。その際、インクの打ち込み量は7g/m2とした。上記で得られた印刷物に対し、X−Rite(X−Rite社製)でマゼンタ画像濃度とイエロー画像濃度を測定した。マゼンタの彩度は簡易的にイエロー濃度(DY)とマゼンタ濃度(DM)の比、すなわちDY/DMで表した。この値が小さい方がマゼンタの彩度は高い。濃度測定後の印刷サンプルはキセノン耐候試験機Ci−5000(アトラス社製)を用いて、光量10万ルクス、25℃50%RHの温湿度条件でキセノンランプの照射を行った。7日ごとにX−Riteにてマゼンタ濃度(OD)を測定し、42日まで照射を行った。それらの測定値からOD残存率を求めた。
上記にて調製された各インクa〜hについて、オンデマンド型記録ヘッドを有するインクジェットカラープリンターBJF−850(キャノン社製)のヘッドに詰めて画像を印刷し、画像濃度、画像彩度及び耐光試験を実施した。記録媒体としてはフォト光沢フィルムであるHG−201(キャノン社製)を用い、画像はフルベタ画像を印字した。その際、インクの打ち込み量は7g/m2とした。上記で得られた印刷物に対し、X−Rite(X−Rite社製)でマゼンタ画像濃度とイエロー画像濃度を測定した。マゼンタの彩度は簡易的にイエロー濃度(DY)とマゼンタ濃度(DM)の比、すなわちDY/DMで表した。この値が小さい方がマゼンタの彩度は高い。濃度測定後の印刷サンプルはキセノン耐候試験機Ci−5000(アトラス社製)を用いて、光量10万ルクス、25℃50%RHの温湿度条件でキセノンランプの照射を行った。7日ごとにX−Riteにてマゼンタ濃度(OD)を測定し、42日まで照射を行った。それらの測定値からOD残存率を求めた。
(インクの保存性)
上記にて調製された各インクa〜hについてカートリッジと同じ材質の密閉容器に入れ、70℃で1週間放置及び凍結で1週間放置後、それぞれ室温に戻して良く攪拌後、顔料粒子の粒径を動的光散乱測定器で測定し、インク調製直後の粒径と比較した。メディアン径の変化が5%未満をA、5%以上10%未満をB、10%以上30%未満をC、30%以上100%未満をD、100%以上をEとしてランク付けを行った。
上記にて調製された各インクa〜hについてカートリッジと同じ材質の密閉容器に入れ、70℃で1週間放置及び凍結で1週間放置後、それぞれ室温に戻して良く攪拌後、顔料粒子の粒径を動的光散乱測定器で測定し、インク調製直後の粒径と比較した。メディアン径の変化が5%未満をA、5%以上10%未満をB、10%以上30%未満をC、30%以上100%未満をD、100%以上をEとしてランク付けを行った。
上記の評価結果を図1の表1に示した。本発明に係るインクサンプルはいずれも、印刷濃度、彩度(色濁りが小さいものほど優れる)、耐光性、インクの保存安定性に優れることが分かる。これに対し、比較例として挙げたaサンプルは金属含量が多いために、特に耐光性が著しく劣る。また、金属含量が多いa、i、jの中でもjサンプルは金属の含有量が100ppm以下であるため、インクの保存安定性に優れる。そして、分散粒径が大きい、比較例fの場合、印刷濃度が低く、色濁りも大きい。更にはインクの保存性も劣る。更に、本発明に係るブロックポリマーを使用しない比較例hでは、インクの保存性が著しく劣ることは明らかである。よって、これらの結果から、本発明の構成は耐光性を含めた印刷品質とインクの保存性を両立させるためには必須であることが分かる。
また、本発明cサンプルに見られるように、低分子アニオン界面活性剤を併用することは、印刷品質を高めるには有用な手段である。また、本発明eサンプルに見られるように、超音波ホモジナイザー分散と超高圧ホモジナイザーを組み合わせて使用する製造方法は、分散工程の能率を高めるだけでなく、印刷品質を高めるためにも有用であることが分かる。
Claims (15)
- 少なくとも1種の親水性ブロック、及び少なくとも1種の疎水性ブロックから成るブロックポリマーを含有する水性顔料インク組成物であって、
顔料と前記ブロックポリマーとから成る分散粒子の平均ストークス径が30nmから100nmの範囲にあり、且つ金属の総含有量が、顔料に対して100ppm以下であることを特徴とする水性顔料インク組成物。 - 前記金属の少なくとも1種が、Fe、Ni、Cr又はZrであることを特徴とする請求項1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記分散粒子の平均ストークス径が、40nm〜80nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記金属の総含有量が、前記顔料に対して20ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記水性顔料インク組成物には、アニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記アニオン性界面活性剤の数平均分子量が、100〜2000であることを特徴とする請求項5に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記ブロックポリマーがポリアルケニルエーテル構造を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記ブロックポリマーが下記一般式(1)で表されるオキシエチレン側鎖を持つビニルエーテルポリマー構造を繰り返し単位として有することを特徴とする請求項7に記載の水性顔料インク組成物。
−(CH2−CH(OR1))− …(1)
(尚、上記の一般式(1)において、R1は、−(CH2−CH2−O)k−R2、−(CH2)m−(O)n−R2、−R3−X、−(CH2−CH2−O)k−R3−X、−(CH2)m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R2は、水素原子、炭素数1から4までの直鎖または分枝状のアルキル基、および−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、R3は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を表す。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。) - 前記分散粒子からなる顔料分散物が、超高圧ホモジナイザーを用い、150MPa以上の圧力で分散されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記分散粒子からなる顔料分散物が、超音波ホモジナイザーを用い、周波数が25kHz以下、分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上で分散されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記分散粒子からなる顔料分散物が、超音波ホモジナイザーを用い、周波数が25kHz以下、分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上で分散された後、超高圧ホモジナイザーを用い150MPa以上の圧力で分散されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 前記分散粒子からなる顔料分散物が、超高圧ホモジナイザーを用い、150MPa以上の圧力で分散された後、超音波ホモジナイザーを用いて周波数が25kHz以下、分散部のエネルギー密度が100W/cm2以上で超音波分散されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1に記載の水性顔料インク組成物。
- 請求項1〜12の何れか1に記載の水性顔料インク組成物を含むことを特徴とするインクジェット用インク。
- 前記インクジェット用インクが、サーマルインクジェット用であることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット用インク。
- 少なくともシアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクの3色を含むインクジェット用インクセットであって、少なくとも1色が請求項13又は14に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット用インクセット。
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