JP2009120754A - インクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原材料のロット間にかかわらず一定の品質の顔料系インクが得られるインクの製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程を備えてなるインクの製造方法において、該分散工程で得られた顔料分散体を強制冷却する工程を備えることを特徴とするインクの製造方法。強制冷却する工程の冷却温度は、分散体の凝固温度以上30℃以下であることが好ましい。強制冷却は、熱交換器を用いて行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、顔料を含有するインクの製造方法、及び、インク用顔料分散体の製造方法に関する。
顔料系インクは、通常、分散媒に顔料、顔料分散剤および所望により他の成分を含有させて構成される。分散媒が油性溶剤である場合は油性インクと呼ばれ、分散媒が水性溶剤である場合は水性インクと呼ばれる。このような顔料系インクは、旧来、ボールペン用のインクとして知られていたが、近年、インクジェット印刷用インクとして大量に用いられている。
インクジェット印刷は、微細なノズルからインキ滴を印刷媒体に向けて吐出して、非接触で印字するものであり、印刷機の高解像度化などに伴い、顔料の微粒子化及び分散安定性の向上が求められている。
顔料系インクは、通常、ビーズミルなどの分散機を用いて分散媒に顔料および顔料分散剤を分散させる分散工程、得られた分散体を溶剤で希釈する希釈工程、得られた希釈物から顔料の粗大粒子を除去する濾過工程を経て製造される(特許文献1参照)。しかし、このような製造方法によって得られたインクの品質は、原材料のロット間によってバラツキが生じ、さらに一層の安定化が求められている。
インクの品質を損なう現象としては、主として、インク中で顔料が凝集して粒径が大きくなり、沈殿を生じたり、インクが増粘することが挙げられる。この現象が起きると、インクジェット印刷ではヘッドノズルの目詰まりにつながり、印刷性能に影響を与える恐れがある。また、この現象が上記製造工程の分散工程で得られた顔料分散体で起きると、事後の希釈工程での粘度低下が激しく、一定品質のインクを得ることが難しくなり、場合によっては印刷性能にも影響を与えることになる。
従来、顔料系インクの保存安定性を改善するために、上記分散工程を10℃未満の温度で行うことが提案されている(特許文献2参照)。しかし、分散工程は通常発熱を伴い、分散体の温度は50℃程度まで上昇するので、これを10℃未満の温度まで冷却するには、多大なエネルギーを消費する。また、この方法は、原材料のロット間差による分散体の性状のバラツキを解消することについては言及していない。
特開平8−209045号公報 特開2006−152165号公報
本発明者は、上記製造方法の分散工程において、分散直後は所定粘度の顔料分散体が得られたとしても、時間の経過とともに、顔料分散体の粘度が原材料のロット間によって様々に変化する現象を見出し、原材料のロット間にかかわらず一定の品質の顔料系インクが得られる製造方法を提供することを目的とした。
本発明者は、数種類のロットの顔料を溶剤に入れ、軽く振とうして静置しておいたところ、ロットによって顔料の沈降具合が変わることを見出し、顔料のロット間における性状の違いが顔料分散体やインクの性状のバラツキの大きな原因となっているという仮説の下に、顔料の分散工程に着目して鋭意研究した結果、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明者は、分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程において得られる発熱した顔料分散体を強制冷却することにより、その後の顔料分散体の経時的な粘度変化を最小限に抑えることができ、その結果、品質の安定したインクを製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、一局面によれば、分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程を備えてなるインクの製造方法において、該分散工程で得られた顔料分散体を強制冷却する工程を備えることを特徴とするインクの製造方法を提供する。
また、本発明は、他の局面によれば、上記製造方法によって製造されたインクを提供する。
また、本発明は、さらに他の局面によれば、分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程と、該分散工程で得られた顔料分散体を強制冷却する工程とを備えることを特徴とするインク用顔料分散体の製造方法、及び、それに使用する製造装置を提供する。
分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程では多量の熱が発生し、この工程で得られた顔料分散体は加熱された状態にあるが、本発明では、この加熱された顔料分散体を強制的に冷却する工程を設けたので、その後の経時的な顔料分散体及びインクの粘度変化が抑制される。
一般に、顔料を含め、溶剤、分散剤などのインクの原材料は、ロット間で性状のバラツキがあり、最終的には、顔料、溶剤、分散剤の均衡により顔料分散体やインクの性状が決定されるものと考えられるが、本発明では、分散工程で得られた多量の熱と顔料を含有する顔料分散体から強制的に熱を除去することにより、加熱下で顔料が他の原材料と何らかの反応を生じたり誘導したりする機会が減少するため、一定の品質の顔料分散体及びインクを製造することが容易になるものと考えられる。
また、本発明によれば、顔料分散体中の顔料濃度を高めた場合でも粘度が上昇することがないので、高濃度の顔料分散体が得られ、分散効率が高まり、また、その後のインク製造工程をスムーズに遂行することができるので、生産性も高まる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の製造方法は、分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程の後、該分散工程で得られた顔料分散体を強制冷却する工程を備える。
本発明で使用できる顔料としては、特に制限は無く、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、酸化クロム、ピリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などが好適に使用できる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、色調の調整などのために2種以上組み合わせて使用してもよい。
顔料は、顔料分散体全量に対して5〜50重量%の範囲で含有されることが好ましい。また、顔料は、インキ全量に対して0.01〜20重量%の範囲で含有されることが好ましい。
本発明で使用できる分散媒は、水性溶剤及び油性溶剤の何れであってもよい。しかし、水性インクよりも油性インクの方が、顔料のロット間にバラツキの影響が大きく現れるため、本発明は分散媒が油性溶剤である場合に効果が大きい。
水性溶剤としては、例えば、水およびエチルアルコール等の水混和性の低級アルコールが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
油性溶剤は、水と非混和性の溶剤を意味し、非極性溶剤及び極性溶剤の何れであってもよい。これらは、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
非極性溶剤としては、例えば、ナフテン系、パラフィン系、イソパラフィン系等の石油系炭化水素溶剤を使用でき、具体的には、ドデカンなどの脂肪族飽和炭化水素類、エクソンモービル社製「アイソパー、エクソール」(いずれも商品名)、新日本石油社製「AFソルベント」(商品名)、サン石油社製「サンセン、サンパー」(いずれも商品名)等が挙げられる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
極性溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤などが挙げられる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソステアリル、イソパルミチン酸イソオクチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルドデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリルなどが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、具体的には、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコールが挙げられる。
高級脂肪酸系溶剤としては、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などが挙げられる、
エーテル系溶剤としては、ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
本発明の分散工程では、顔料分散体中における顔料の分散を良好にするために、分散工程において、分散媒に顔料分散剤を添加することが好ましい。本発明で使用できる顔料分散剤としては、顔料を分散媒中に安定して分散させるものであれば特に限定されないが、油性溶剤に添加できる顔料分散剤としては、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等が好適に使用され、そのうち、高分子分散剤を使用するのが好ましい。
分散剤の具体例としては、日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000、18000(脂肪酸アミン系)、11200、22000、24000、28000」(いずれも商品名)、Efka CHEMICALS社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46,47,48,49,4010,4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名)、花王社製「デモールP、EP、ポイズ520、521、530、ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」(いずれも商品名)、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名)、第一工業製薬社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名)等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
顔料分散剤の含有量は、上記顔料を十分に分散媒中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。
本発明の分散工程で使用できる分散機としては、従来公知の分散機を使用することができ、例えば、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、ロールミル、高速ディスパーザー等が挙げられる。これらの分散機では、顔料粒子が磨砕されて分散される過程で機械的エネルギーが熱エネルギーに変換されて発熱が生じ、分散工程の終了時には顔料分散体の温度は50℃以上、例えば、60℃程度にまで上昇する。なお、分散工程の温度が60℃以上を越えると、溶剤が蒸発し易くなり、また、強制冷却時のエネルギー消費も大きくなるため、好ましくない。したがって、分散工程では、顔料分散体の温度が60℃以下、好ましくは50℃以下となるように制御することが望ましい。
本発明の製造方法は、この温度が上昇した顔料分散体を強制冷却することを特徴とする。強制冷却する工程では、顔料分散体をその凝固点以上30℃以下の温度に冷却すればよい。一旦強制冷却した顔料分散体は、その後、室温で保存することができる。強制冷却の速度は、0.5〜20(℃/分)であることが好ましい。
強制冷却する手段としては、分散機から取り出された顔料分散体をバッチ式に冷却する手段であっても、連続的に冷却する手段であってもよいが、製造工程上は、後者の方が好ましい。連続的に冷却する手段としては、例えば、熱交換器を使用すると好都合である。熱交換器としては、例えば、冷却水槽の中にフィンのような放熱板を供えた細管をジグザグに配置したものが挙げられ、この場合、冷却水槽の水温を20℃に保ち、分散機から排出された顔料分散体が連続的に細管に流入して排出されるようにすることができる。
したがって、本発明によれば、分散機と、該分散機から排出される顔料分散体を受け入れる入口と冷却された顔料分散体を排出させる出口とを備えた熱交換器とからなる顔料分散体の製造装置が提供される。
図1は、この製造装置の一例を模式的に示したものである。図1において、数字1は分散機、2は熱交換器、3は三方弁、4は循環用導管、5は貯槽である。図示の装置では、分散機1の排出口は熱交換器2の内部にジグザグに配されたフィン(図示せず)付きの細管の入口に連通しており、該細管の出口は三方弁3を介して貯槽5の入口に連通している。また、三方弁3には循環用導管4が接続しており、細管の出口から流出した顔料分散体を、三方弁3の操作により、貯槽5に送るか、または、細管の入口に再度導入して熱交換器2に循環させることができるように構成されている。したがって、顔料分散体は、分散機1から熱交換器2の細管に導入された後、冷却が不十分であれば、三方弁3を操作して再度熱交換器2に循環させて冷却を繰り返すことができ、また、冷却が十分に行われた後は、三方弁3を操作して貯層5に保存することもできる。なお、熱交換器2の細管の外側の空間には、公知の構成に従い、冷媒として冷却水(たとえば、20℃以下の水)などが供給される。
かくして製造された顔料分散体は、さらに、分散媒と混合して希釈する希釈工程の他、得られた希釈液を遠心して顔料の粗大粒子を排除する遠心工程、及び/又は、得られた希釈液をフィルターで濾過して顔料の粒子径を整える濾過工程に付することによって、インクとして製造される。
尚、本発明のインクには、上記の分散媒、顔料分散剤及び顔料に加えて、例えば、染料、界面活性剤、防腐剤等を必要に応じて添加できる。
このようにして得られる本発明のインクをジェットインクとして使用する場合は、23℃における粘度が、インクジェットヘッドノズルからの吐出に適した5〜30mPa・sの範囲に設定することが好ましく、7〜14mPa・sの範囲に設定することがより好ましい。また、保存環境によってインクが凍結しないように、インクの凝固点は−5℃以下とするのが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1(強制冷却15℃による顔料分散体の製造)
分散機(アシザワ社製スターミルLMZ、容量0.6L)に3100質量部のオレイン酸エチル、500質量部のイソステアリルアルコール、400質量部の分散剤S28000及び1000質量部の顔料を入れて、3300rpmにて3時間分散を行った。得られた50℃の顔料分散体を直ちに熱交換器に循環させて15℃(強制冷却温度)で2時間保持することにより、強制冷却を行った。冷却速度は1.5℃/分であった。強制冷却した顔料の増粘率を下記計算式にしたがって測定した。
増粘率={(冷却後の粘度−分散直後の粘度)/分散直後の粘度}×100(%)
なお、粘度測定には、HAAKE社製Rheostress300を使用した。
なお、顔料として、3種の異なるロット(Lot. A, Lot. B及びLot. C)のマゼンタ顔料(カーミン6B)を使用した。
結果を表1に示す。
実施例2(強制冷却25℃による顔料分散体の製造)
強制冷却温度を25℃(冷却速度は1.5℃/分)とする以外、実施例1と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
実施例3(強制冷却35℃による顔料分散体の製造)
強制冷却温度を35℃(冷却速度は1.5℃/分)とする以外、実施例1と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
比較例1(強制冷却なしによる顔料分散体の製造)
得られた50℃の顔料分散体を強制冷却せずにそのまま用いた以外、実施例1と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009120754
表1から、強制冷却を行った実施例1〜3では、顔料分散体の粘度変化が抑制され、ロット間のバラツキも小さいことがわかる。これに対し、強制冷却を行わなかった比較例1では、顔料分散体の粘度変化が大きく、ロット間のバラツキも大きかった。
実施例4(インクジェット用インクの製造)
実施例2で得られたLot. Bの顔料分散体に、3530質量部のオレイン酸エチル、5190質量部のイソステアリルアルコール及び5890質量部のAF−4を添加して希釈し、遠心分離機で粗大粒子を除いた後、フィルター(メンブレンフィルター5.0μm)で濾過してインクジェット用インクを調製した。このインクの希釈後、遠心後、及び濾過後の粘度を測定した。結果を図2に示す。また、このインクの濾過後の顔料粒径を測定した。結果を表2に示す。
なお、粘度測定には、HAAKE社製Rheostress300を使用し、顔料粒径測定には、日機装社製UPA−EX150を使用した。
得られたインクを用いてインクジェットプリンターHC5500(商品名:理想科学工業社製)でベタ画像印刷を2時間連続して行い、最終の印刷画像を目視で観察し、下記基準で吐出性を評価した。結果を表2に示す。
良:ベタ画像にノズルの目詰まりに由来する白いラインが5本以下見られる。
悪:ベタ画像にノズルの目詰まりに由来する白いラインが6本以上見られる。
また、上記ベタ画像印刷の後、上記インクジェットプリンターを使用せずに30日間放置した。その後、クリーニング操作を1回行った後、ベタ画像印刷を行い、正常な画像が得られるまでのクリーニング回数をカウントした。結果を表2に示す。
比較例2(インクジェット用インクの製造)
比較例1で得られた顔料分散体を用いた以外、実施例4と同様の方法でインクジェット用インクを製造し、評価した。
Figure 2009120754
実施例4で使用した顔料分散体は、図2から、インク製造工程における粘度変化が少なく、製造工程の制御が行いやすく、また、表2から、得られたインクの吐出性及び印刷機放置後の回復も良好であることがわかる。これに対し、比較例2で使用した顔料分散体は、図2から、遠心工程の後に大きく粘度が低下し、表2から、最終の粒径が増大しており、ヘッドが目詰まりし、吐出性が劣ることがわかる。
本発明は、インクジェット用インクなどのインクの製造に利用することができ、また、インクの製造に用いられる顔料分散体の製造にも利用することができる。
本発明の製造装置を示す概略図である。 実施例4及び比較例2の結果を示すグラフである。
符号の説明
1…分散機、2…熱交換器、3…三方弁、4…循環用導管、5…貯槽。

Claims (11)

  1. 分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程を備えてなるインクの製造方法において、該分散工程で得られた顔料分散体を強制冷却する工程を備えることを特徴とするインクの製造方法。
  2. 前記強制冷却する工程の冷却温度は、前記分散体の凝固温度以上30℃以下である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記強制冷却は、前記分散体を熱交換器に通すことにより行われる請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記分散機で得られる顔料分散体の温度が50℃以上である請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記分散媒は油性溶剤からなる請求項1に記載の製造方法。
  6. 強制冷却された顔料分散体は、さらに、分散媒と混合して希釈する希釈工程の他、得られた希釈液を遠心して顔料の粗大粒子を排除する遠心工程、及び/又は、得られた希釈液をフィルターで濾過して顔料の粒子径を整える濾過工程に付される請求項1乃至5の何れか1項に記載の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項の製造方法によって製造されたインク。
  8. 分散機で顔料を分散媒に分散させる分散工程と、該分散工程で得られた顔料分散体を強制冷却する工程とを備えることを特徴とするインク用顔料分散体の製造方法。
  9. 前記分散媒は油性溶剤からなる請求項8に記載の製造方法。
  10. 分散機と、該分散機から排出される顔料分散体を受け入れる入口と冷却された顔料分散体を排出させる出口とを備えた熱交換器とを備えてなる、顔料分散体の製造装置。
  11. 前記熱交換器の出口から排出された顔料分散体を再度前記熱交換器の入口に循環させることができるようにされている請求項10に記載の製造装置。
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