JP2007262230A - 天然ゴム系接着剤組成物及び塗工体の黄変を抑制する方法 - Google Patents
天然ゴム系接着剤組成物及び塗工体の黄変を抑制する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007262230A JP2007262230A JP2006088874A JP2006088874A JP2007262230A JP 2007262230 A JP2007262230 A JP 2007262230A JP 2006088874 A JP2006088874 A JP 2006088874A JP 2006088874 A JP2006088874 A JP 2006088874A JP 2007262230 A JP2007262230 A JP 2007262230A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- natural rubber
- adhesive composition
- adhesive
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
【解決手段】(A成分):(A−1成分)天然ゴム又は改質天然ゴム及び(A−2成分)他の重合体が30:70〜100:0の質量比(固形分換算)で配合されたラテックス状接着成分と、(B成分):アミンと、を含有し、前記A成分100質量部(固形分換算)に対して、前記B成分が0.1〜10質量部の範囲内で配合されている天然ゴム系接着剤組成物。
【選択図】なし
Description
[2] 更に、(C成分):シリカを含有し、前記A成分100質量部に対して、前記C成分が10〜600質量部の範囲内で配合されている前記[1]に記載の接着剤組成物。
本発明の接着剤組成物は、(A成分):(A−1成分)天然ゴム又は改質天然ゴム及び(A−2成分)他の重合体が30:70〜100:0の質量比(固形分換算)で配合されたラテックス状接着成分と、(B成分):アミンと、を含有する天然ゴム系接着剤組成物である。以下、成分毎に説明する。
本明細書にいう「ラテックス状接着成分」とは、天然ゴム又は改質天然ゴム(A−1成分)を必須成分とし、目的に応じて、他の重合体(A−2成分)が配合されたラテックスを意味する。このラテックス状接着成分(以下、「A成分」と記す。)によって、本発明の接着剤組成物の接着特性が発現される。
「天然ゴム」とは天然に産するゴムを意味し、通常は、水等の媒体中に天然ゴム粒子が分散された状態の「天然ゴムラテックス」として得られる。本発明の接着剤組成物を調製する際にも、この「天然ゴムラテックス」を原料として用いることができる。本発明においては、通常「天然ゴムラテックス」と称されるものであれば、特に制限なく用いることができる。具体的には、高アンモニアタイプ、低アンモニアタイプ又は脱タンパク質タイプ等の天然ゴムラテックスを好適に用いることができる。
本明細書にいう「他の重合体」とは、天然ゴムおよび改質天然ゴム以外の重合体を意味する。「他の重合体」は改質天然ゴムとは異なり任意の成分であるが、他の重合体を配合させると、接着剤組成物から形成される塗工層の凝集力が向上するという利点があり好ましい。
アミンは、塗工体の黄変を抑制するために必須の成分である。本発明においてはアミンの種類は特に限定されるものではなく、従来公知のアミンを用いることができる。例えば、エチルアミン等の第1級アミンの他、ジエチルアミン等の第2級アミン、トリエチルアミン等の第3級アミン等を用いることができる。
本発明の接着剤組成物は、A成分及びB成分を必須成分とするが、更にシリカ(C成分)が配合されたものであってもよい。シリカを配合することによって、接着剤のオイル吸着性が向上し、油分(マシンオイル等)のある接着面に対しても良好な接着力を発揮する接着剤組成物が得られるという利点がある。
本発明の接着剤組成物は、目的に応じてA成分、B成分、C成分以外の添加剤が配合されたものであってもよい。即ち、従来公知の接着剤組成物に配合されているような各種添加剤が配合されたものであってもよい。そのような添加剤としては、例えば、粘着付与剤、可塑剤、濡れ剤、フィラー、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、顔料、染料、抗菌剤、安定剤、老化防止剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤等を挙げることができる。
以上、本発明の接着剤組成物について説明してきたが、接着剤組成物にアミンを配合するのではなく、アミンが配合されていない接着剤組成物からなる塗工層に対し、事後的にアミンを塗工ないし散布することによっても、塗工体の黄変を抑制する効果を享受することができる。
天然ゴムラテックス(マレーシア産、ハイアンモニアタイプ天然ゴムラテックス、固形分61%)中の固形分100質量部に対し、改質用のビニル系モノマーとしてメチルメタクリレート(MMA、固形分100%)を30質量部重合させて改質天然ゴムラテックスを得た。
B成分を全く添加しなかったことを除き、実施例1と同様にして比較例1の接着剤組成物を得た。
B成分のトリエチレンジアミンの量を変更したことを除き、実施例1と同様にして実施例2〜4及び比較例2〜3の接着剤組成物を得た。
B成分の種類をトリエチレンジアミン(和光純薬社製)からジイソプロパノールアミン(和光純薬社製)に変更したことを除き、実施例2と同様にして実施例5の接着剤組成物を得た。
B成分の種類をトリエチレンジアミンからトリエチルアミン(和光純薬社製、表2中、「アミンC」と記す。)に変更したことを除き、実施例2と同様にして実施例6の接着剤組成物を得た。
A成分としてA−1成分(天然ゴムラテックス)を全く含ませることなく、アクリル共重合体を単独で用いたことを除き、比較例1と同様にして比較例4の接着剤組成物を得た。アクリル共重合体としては、アクリレートエマルジョン(AE、商品名:AE311、JSR社製)を用いた。
実施例1〜6及び比較例1〜4の接着剤組成物については、以下の方法により、黄変度、接着力、フィルム硬度の評価を行った。
実施例1〜6及び比較例1〜3の接着剤組成物を、バーコーターを用いて塗工量が約8.5g/m2になるように紙に塗工し、その塗工体(塗工紙)を125℃の乾燥機で25秒間乾燥した。乾燥直後に色差計(商品名:ハンディー色差計NR−3000、日本電色工業社製)を用いてL*a*b*法によりb*値の測定を15回行った。
接着剤組成物本来の特性を評価する指標として接着力を測定した。実施例1〜6及び比較例1〜4の接着剤組成物を、バーコーターを用いて塗工量が約8.5g/m2になるように紙に塗工し、その塗工体を100℃の乾燥機で60秒間乾燥した後、養生した。得られた塗工体を50mm×120mmの大きさに切断して試験片とし、被着紙と重ね合わせ、加圧して接着した。その後、引張り試験機に試験片をセットし、180°方向に剥離した際の荷重平均値を測定した。この試験を6回行い、6回の測定値の平均値を接着力とし、表1に記載の基準により接着力を評価した。その評価結果を表2に示す。
接着剤組成物本来の特性を評価する指標としてフィルム硬度を測定した。表2に記載の配合量で、A成分とB成分のみを混合した組成物を調製し、35℃の乾燥機にて恒量になるまで乾燥したフィルムを用い、JIS K6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に記載のデュロメータ硬さ試験に準拠してフィルム硬度を測定し、表1に記載の基準によりフィルム硬度を評価した。その評価結果を表2に示す。
表2のデータから明らかなように、所定の量のアミンが配合された実施例1〜6の接着剤組成物は、黄変度の他、接着剤組成物本来の特性である接着力、フィルム硬度等、全ての評価項目において良好な結果を示した。中でも、トリエチレンジアミン又はジイソプロパノールアミンを2質量部配合した実施例2及び実施例5の接着剤組成物は、全ての評価項目において極めて良好な結果を示した。
天然ゴムラテックス(マレーシア産、ハイアンモニアタイプ天然ゴムラテックス、固形分61%)をラテックス状接着成分(A成分)として用い、この天然ゴムラテックス中の固形分100質量部に対して、B成分としてトリエチレンジアミン(和光純薬社製、表2中、「アミンA」と記す。)を0.2質量部、粘着付与剤として重合ロジンエステル(商品名:スーパーエステルE−865NT、荒川化学工業社製)を20質量部、可塑剤としてジブチルアジペート(大八化学社製)を20質量部及び増粘剤として高分子非イオン系会合型増粘剤(商品名:アデカネートUH420、旭電化工業社製)1.3質量部を加え、常温(25℃)条件下、撹拌機で30分間撹拌することにより、実施例7の接着剤組成物を得た。
B成分を全く添加しなかったことを除き、実施例7と同様にして比較例5の接着剤組成物を得た。
B成分のトリエチレンジアミンの量を変更したことを除き、実施例7と同様にして実施例8〜10及び比較例6〜7の接着剤組成物を得た。
実施例7〜10及び比較例5〜7の接着剤組成物については、まず、以下の方法により粘着テープを製造した。
前記の粘着テープを125℃の乾燥機で25秒間乾燥した。乾燥直後に色差計(商品名:ハンディー色差計NR−3000、日本電色工業社製)を用いてL*a*b*法によりb*値の測定を15回行った。
得られた粘着テープについて、JIS Z0237に記載の方法(180°引きはがし法)に準拠し、23℃、65%RHの条件下、粘着力を測定した。具体的には、得られた粘着テープをSUS304製の試験板に貼着し、2kgのローラーを1往復させて両者を圧着し、23℃、65%RHの雰囲気下で20分間放置した後に、剥離速度300mm/分の条件で粘着力を測定した。粘着力については表3に記載の基準により評価した。その評価結果を表4に示す。
得られた粘着テープについて、JIS Z0237に記載の方法に準拠し、保持力を測定した。具体的には、得られた粘着テープをSUS304製の試験板に対して、その貼着面積が25mm×25mmとなるように貼着し、1kgの荷重を試験板の垂直方向に吊り下げ、1日後のズレ距離を測定し、そのズレ距離の値を保持力とした。保持力については表3に記載の基準により評価した。その評価結果を表4に示す。
表4のデータから明らかなように、所定の量のアミンが配合された実施例7〜10の接着剤組成物は、黄変度の他、接着剤組成物本来の特性である粘着力、保持力等、全ての評価項目において良好な結果を示した。
Claims (4)
- (A成分):(A−1成分)天然ゴム又は改質天然ゴム及び(A−2成分)他の重合体が30:70〜100:0の質量比(固形分換算)で配合されたラテックス状接着成分と、(B成分):アミンと、を含有し、前記A成分100質量部(固形分換算)に対して、前記B成分が0.1〜10質量部の範囲内で配合されている天然ゴム系接着剤組成物。
- 更に、(C成分):シリカを含有し、
前記A成分100質量部に対して、前記C成分が10〜600質量部の範囲内で配合されている請求項1に記載の接着剤組成物。 - 基材の表面に、(A成分):(A−1成分)天然ゴム又は改質天然ゴムラテックス及び(A−2成分)他の重合体が30:70〜100:0の質量比(固形分換算)で配合されたラテックス状接着成分、を含有する天然ゴム系接着剤組成物からなる塗工層が形成された塗工体において、
前記塗工層に対し、(B成分):アミンを塗工ないし散布することにより、前記塗工体の黄変を抑制する方法。 - 前記A成分100質量部に対し、前記B成分を0.1〜10質量部の範囲内で塗工ないし散布する請求項3に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006088874A JP2007262230A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 天然ゴム系接着剤組成物及び塗工体の黄変を抑制する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006088874A JP2007262230A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 天然ゴム系接着剤組成物及び塗工体の黄変を抑制する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007262230A true JP2007262230A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38635522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006088874A Pending JP2007262230A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 天然ゴム系接着剤組成物及び塗工体の黄変を抑制する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007262230A (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51107332A (ja) * | 1975-03-18 | 1976-09-22 | Nitto Electric Ind Co | Hyomenhogozairyoyosetsuchakusoseibutsu |
JPH08127169A (ja) * | 1994-10-31 | 1996-05-21 | New Oji Paper Co Ltd | 感圧記録帳票用の接着剤組成物および感圧記録帳票 |
JPH11286668A (ja) * | 1998-04-03 | 1999-10-19 | E Tec:Kk | 水系接着剤組成物 |
JP2002097245A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-02 | Inoac Corp | 軟質ポリウレタンフォーム |
JP2003080006A (ja) * | 2001-07-20 | 2003-03-18 | Air Products & Chemicals Inc | アルキルグリシジルエーテルでキャップされたポリアミン発泡制御剤 |
JP2003286452A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Toppan Forms Co Ltd | 接着剤組成物、接着剤組成物の製造方法、情報担持用シート |
JP2004217860A (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物および粘着テープ |
JP2005281566A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Toppan Forms Co Ltd | 接着剤組成物とその製造方法および情報担持用シート |
-
2006
- 2006-03-28 JP JP2006088874A patent/JP2007262230A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51107332A (ja) * | 1975-03-18 | 1976-09-22 | Nitto Electric Ind Co | Hyomenhogozairyoyosetsuchakusoseibutsu |
JPH08127169A (ja) * | 1994-10-31 | 1996-05-21 | New Oji Paper Co Ltd | 感圧記録帳票用の接着剤組成物および感圧記録帳票 |
JPH11286668A (ja) * | 1998-04-03 | 1999-10-19 | E Tec:Kk | 水系接着剤組成物 |
JP2002097245A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-02 | Inoac Corp | 軟質ポリウレタンフォーム |
JP2003080006A (ja) * | 2001-07-20 | 2003-03-18 | Air Products & Chemicals Inc | アルキルグリシジルエーテルでキャップされたポリアミン発泡制御剤 |
JP2003286452A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Toppan Forms Co Ltd | 接着剤組成物、接着剤組成物の製造方法、情報担持用シート |
JP2004217860A (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物および粘着テープ |
JP2005281566A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Toppan Forms Co Ltd | 接着剤組成物とその製造方法および情報担持用シート |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6424211B2 (ja) | 多層感圧接着剤アセンブリ | |
US10106708B2 (en) | Rubber-based pressure sensitive adhesive foam | |
JP6807309B2 (ja) | ゴム系感圧接着剤 | |
AU2017216394B2 (en) | Improved pressure sensitive adhesive compositions | |
US20170260350A1 (en) | Pressure sensitive adhesive foam | |
RU2601458C2 (ru) | Монобензоат, пригодный для использования в качестве пластификатора в адгезивных композициях | |
CA2964549C (en) | Pressure-sensitive adhesives for bonding flexible printing plates | |
KR20140012906A (ko) | 비극성 표면 결합용 폼 접착 테이프 | |
WO2013137072A1 (ja) | 粘着剤組成物、粘着シートおよび透湿防水粘着シート | |
JP2011162747A (ja) | ホットメルト型粘着組成物及びそれを用いた積層体 | |
JP2018502176A (ja) | ゴム系多層感圧接着剤アセンブリ | |
EP3156466B1 (en) | Multilayer pressure sensitive adhesive foam tape for outdooor applications | |
JP6185790B2 (ja) | 粘着剤組成物、粘着シートおよび透湿防水粘着シート | |
WO2017066517A1 (en) | Multilayer pressure sensitive adhesive foam tape for outdoor applications | |
JP7010301B2 (ja) | 感圧接着剤組成物 | |
JP2014224208A (ja) | 粘着テープ | |
JP2007262230A (ja) | 天然ゴム系接着剤組成物及び塗工体の黄変を抑制する方法 | |
JP2012214668A (ja) | 粘着テープ | |
JP2003213231A (ja) | 両面粘着シート | |
JP6063323B2 (ja) | 粘着テープ | |
WO2023111992A1 (en) | Adhesive film, adhesive system, and related processes | |
WO2023057987A1 (en) | Multilayer pressure-sensitive adhesive assembly and related process | |
JP2014065804A (ja) | マット固定用粘着テープ | |
JP2014034670A (ja) | アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物及び粘着テープ | |
JP2009286962A (ja) | タック紙 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Effective date: 20081205 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20111129 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111130 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20120125 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120529 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20121002 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |